JPH0946179A - ビット長拡張方法及びその装置 - Google Patents

ビット長拡張方法及びその装置

Info

Publication number
JPH0946179A
JPH0946179A JP7212349A JP21234995A JPH0946179A JP H0946179 A JPH0946179 A JP H0946179A JP 7212349 A JP7212349 A JP 7212349A JP 21234995 A JP21234995 A JP 21234995A JP H0946179 A JPH0946179 A JP H0946179A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bit
audio data
bits
reverberation
pseudo
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP7212349A
Other languages
English (en)
Inventor
Osamu Morioka
修 森岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Columbia Co Ltd
Original Assignee
Nippon Columbia Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Columbia Co Ltd filed Critical Nippon Columbia Co Ltd
Priority to JP7212349A priority Critical patent/JPH0946179A/ja
Publication of JPH0946179A publication Critical patent/JPH0946179A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Reverberation, Karaoke And Other Acoustics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】Nビットで記録したオーディオ信号を、記録時
のNビット以上のビット数で再生するビット長拡張を行
った場合、フェードアウトの部分が、聴感上、突然音楽
が消えるように聴こえる。 【解決手段】Nビットのオーディオデータから下位ビッ
トMとオーディオデータの極性を示す符号ビットSを抽
出して、(S+M)ビットのオーディオデータを生成
し、(S+M)ビットのオーディオデータに、{Nー
(S+M)}ビットのオーディオデータのビット数と同
ビット数の疑似データLを付加して、(S+L+M)ビ
ットのオーディオデータを生成し、(S+L+M)ビッ
トのオーディオデータに、残響ビットXを付加して、
(S+L+M+X)ビットのオーディオデータを生成
し、(S+L+M+X)ビットのオーディオデータのう
ち、(S+L+M)ビットのオーディオデータとNビッ
トのオーディオデータを置換して、(N+X)ビットの
オーディオデータを生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、音楽や音声等をN
ビットで記録したデジタルオーディオデータを、前記N
ビット以上のデジタルオーディオデータに変換して再生
するビット長拡張方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、アナログオーディオ信号は、アナ
ログ/デジタル変換部(A/D変換部)を介してデジタ
ルオーディオ信号に変換される。変換されたデジタルオ
ーディオ信号のデジタルデータは、限られたビット数の
サンプルデータとなる。デジタルオーディオ信号は、信
号の高さ方向、信号の時間軸方向を区分し、数値化した
ものである。信号の高さ方向(ダイナミックレンジ)
は、所定のビット数で量子化したものであり、13ビッ
ト、16ビット、20ビット等がある。また、信号の時
間軸方向は、所定のサンプル数で標本化したもので、そ
のサンプリング周波数は、32kHz、44.1kH
z、48kHz等がある。
【0003】最近では、Nビットで記録したデジタルオ
ーディオ信号の音質を向上させるため、記録時のビット
数より拡張したビット数で再生する技術が知られてい
る。
【0004】例えば、アナログオーディオ信号を13ビ
ットでA/D変換して、磁気デープ、光ディスク等の記
録媒体に記録し、再生時には、16ビット以上のビット
数のデジタルデータに変換し、さらに、D/A変換を行
いオーディオ信号を再生する技術が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図8は、従来のビット
長拡張におけるオーディオ信号を示す模式図である。図
8において、装置の回路等によるノイズにより、13ビ
ットのデジタルデータでのダイナミックレンジは、約7
8dBであり、音楽信号がフェードアウトした場合に、
音楽信号は、なだらかにノイズレベルに達する。
【0006】13ビットのデジタルオーディオ信号を1
6ビットのデジタルデータとして再生した場合、ノイズ
レベルが下がり、ダイナミックレンジが拡大して、約9
6dBとなる。ビット長拡張によって、13ビットのオ
ーディオデータのノイズレベルが下がると、13ビット
のオーディオデータにおけるノイズレベルから下のオー
ディオ信号は存在しないため、16ビットのオーディオ
データとして再生した音楽信号のフェードアウトした部
分は、聴感上、突然音が消えるようになる。
【0007】つまり、Nビットで記録したオーディオ信
号を同じビット数Nで再生した場合、フェードアウトの
時は、聴感上、違和感なく聴こえる。しかし、Nビット
で記録したオーディオ信号を、記録ビット長N以上のビ
ット数で再生するビット長拡張を行った場合、ノイズレ
ベルは下がり、ダイナミックレンジが拡大するため、N
ビットの時ノイズレベルであった部分は、聴感上、突然
音楽が消えるように聴こえる。
【0008】したがって、本発明は、Nビットで記録し
たオーディオ信号を、記録時のビット数以上のビット数
で再生を行う場合、フェードアウトの部分の聴感上の違
和感なく、ビット長を拡張するビット長拡張方法及びそ
の装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明の
ビット長拡張装置においては、Nビットで記録されたデ
ジタルオーディオデータを、Nビット以上のデジタルオ
ーディオデータに変換して再生するビット長拡張装置に
おいて、Nビットのオーディオデータから下位ビットM
とオーディオデータの極性を示す符号ビットSを抽出し
て、(S+M)ビットのオーディオデータを生成する下
位ビット抽出部と、下位ビット抽出部からの(S+M)
ビットのオーディオデータに、{N−(S+M)}ビッ
トのオーディオデータのビット数と同ビット数の疑似ビ
ットLを付加し、(S+L+M)ビットのオーディオデ
ータを生成する疑似ビット付加部と、疑似ビット付加部
で生成した(S+L+M)ビットのオーディオデータ
に、残響ビットXを付加し、(S+L+M+X)ビット
のオーディオデータを生成する残響ビット付加部と、残
響ビット付加部で生成した(S+L+M+X)ビットの
オーディオデータのうち、(S+L+M)ビットのオー
ディオデータとNビットのオーディオデータを置換し
て、(N+X)ビットのオーディオデータを生成する加
算部とを具備したことを特徴としている。
【0010】また、請求項2記載の本発明のビット長拡
張方法においては、Nビットで記録されたデジタルオー
ディオデータを、Nビット以上のデジタルオーディオデ
ータに変換して再生するビット長拡張方法において、N
ビットのオーディオデータから下位ビットMとオーディ
オデータの極性を示す符号ビットSを抽出して、(S+
M)ビットのオーディオデータを生成し、(S+M)ビ
ットのオーディオデータに、{N−(S+M)}ビット
のオーディオデータのビット数と同ビット数の疑似ビッ
トLを付加して、(S+L+M)ビットのオーディオデ
ータを生成し、(S+L+M)ビットのオーディオデー
タに、残響ビットXを付加して、(S+L+M+X)ビ
ットのオーディオデータを生成し、(S+L+M+X)
ビットのオーディオデータのうち、(S+L+M)ビッ
トのオーディオデータとNビットのオーディオデータを
置換して、(N+X)ビットのオーディオデータを生成
することを特徴としている。
【0011】また、請求項3記載の本発明のビット長拡
張装置においては、Nビットで記録されたデジタルオー
ディオデータを、Nビット以上のデジタルオーディオデ
ータに変換して再生するビット長拡張装置において、N
ビットのオーディオデータから下位ビットMとオーディ
オデータの極性を示す符号ビットSを抽出し、(S+
M)ビットのオーディオデータを生成する下位ビット抽
出部と、下位ビット抽出部で生成した(S+M)ビット
のオーディオデータに、{N−(S+M)}ビットのオ
ーディオデータのビット数と同ビット数の疑似ビットL
を付加し、(S+L+M)ビットのオーディオデータを
生成する疑似ビット付加部と、疑似ビット付加部で生成
した(S+L+M)ビットのオーディオデータに、残響
ビットXを付加し、(S+L+M+X)ビットのオーデ
ィオデータを生成する残響ビット付加部と、Nビットの
オーディオデータを遅延して出力する遅延部と、残響ビ
ット付加部で生成した(S+L+M+X)ビットのオー
ディオデータのうち、疑似ビットLと遅延部で遅延した
{N−(S+M)}ビットのデータを置換して、(N+
X)ビットのオーディオデータを生成する加算部とを具
備したことを特徴としている。
【0012】また、請求項4記載の本発明のビット長拡
張方法においては、Nビットで記録されたデジタルオー
ディオデータを、Nビット以上のデジタルオーディオデ
ータに変換して再生するビット長拡張方法において、N
ビットのオーディオデータから下位ビットMとオーディ
オデータの極性を示す符号ビットSを抽出して、(S+
M)ビットのオーディオデータを生成し、(S+M)ビ
ットのオーディオデータに、{N−(S+M)}ビット
のオーディオデータのビット数と同ビット数の疑似ビッ
トLを付加して、(S+L+M)ビットのオーディオデ
ータを生成し、(S+L+M)ビットのオーディオデー
タに、残響ビットXを付加して、(S+L+M+X)ビ
ットのオーディオデータを生成し、Nビットのオーディ
オデータを遅延し、(S+L+M+X)ビットのオーデ
ィオデータのうち、疑似ビットLと遅延した{N−(S
+M)}ビットのデータを置換して、(N+X)ビット
のオーディオデータを生成することを特徴としている。
【0013】また、請求項5記載の本発明のビット長拡
張方法においては、請求項1及び請求項3記載のビット
長拡張装置において、下位ビット抽出部は、Nビットの
オーディオデータの下位ビットMを設定する下位ビット
設定部を具備し、Nビットのオーディオデータにおける
ビット数の下位2/3のビット数を、下位ビットMに設
定することを特徴としている。
【0014】また、請求項6記載の本発明のビット長拡
張方法においては、請求項1及び請求項3記載のビット
長拡張装置において、残響ビット付加部は、疑似ビット
付加部で生成した(S+L+M)ビットのオーディオデ
ータの下位ビットMに対して残響処理を施し、残響ビッ
トXを生成することを特徴としている。
【0015】また、請求項7記載の本発明のビット長拡
張方法においては、請求項1、請求項3及び請求項5記
載のビット長拡張装置において、疑似ビット付加部は、
符号ビットSと同じデータを付加することを特徴として
いる。
【0016】
【発明の実施の形態】図1は、本発明のビット長拡張装
置の概略構成を示すブロック図である。図1において、
下位ビット抽出部1は、入力されたNビットのオーディ
オデータのうち、後述する下位ビット設定部2からの情
報に基づき、Nビットのオーディオデータの下位ビット
Mの部分を抽出し、また、オーディオデータNの極性を
示す符号ビットSの部分を抽出し、それら符号ビットS
の部分と下位ビットMの部分を(S+M)ビットのオー
ディオデータとして出力するものである。
【0017】下位ビット設定部2は、下位ビット抽出部
1で抽出する下位ビットMのビット数を設定するもので
ある。オーディオデータの上位の1/3ビットである上
位ビット{N−(S+M)}のデータは、聴感感覚のい
ちばん大きい部分のデータであり、オーディオデータの
ダイナミックレンジを決定する。そのため、上位ビット
{N−(S+M)}を含むNビットのオーディオデータ
全体に後述する残響処理を施すと、信号レベルの高い残
響信号が発生し、聴感上、再生されるオーディオ信号全
体の音質が変化する。
【0018】したがって、下位ビットMを抽出し、後述
する残響処理を下位ビットMのデータのみに施す。残響
処理を施す下位ビットMは、Nビットのオーディオデー
タに対して2N/3ビット以下に設定することが望まし
い。
【0019】疑似ビット付加部3は、下位ビット抽出部
1から出力された(S+M)ビットのオーディオデータ
に、上位ビットである{N−(S+M)}ビットのオー
ディオデータのビット数に相当する疑似ビットLを付加
し、(S+L+M)ビットのオーディオデータを出力す
るものである。
【0020】(S+L+M)ビットのオーディオデータ
の下位ビットMは、Nビットのオーディオデータにおい
て、ダイナミックレンジの低いレベル(雑音成分が多
い)の信号のデータである。疑似ビットLを付加しない
(S+M)ビットのオーディオデータでは、下位ビット
Mは、ダイナミックレンジの高いレベルの信号となり、
その状態で残響処理を施すと、オーディオ信号ばかりで
なく、雑音信号に対しても多くの残響成分が発生するこ
とになる。
【0021】したがって、下位ビットMの信号レベル
を、元のNビットのオーディオデータと合わせるため
に、上位ビットである{N−(S+M)}ビットのオー
ディオデータのビット数に対応した疑似ビットLを、
(S+M)ビットのオーディオデータに付加する。
【0022】疑似ビットLのデータは、符号ビットSに
対応して設定される。符号ビットSは、Nビットのオー
ディオデータの極性を示すビットである。符号ビットS
が0の場合は、オーディオデータは、マイナス(−)の
極性のデータであり、符号ビットSが1の場合は、オー
ディオデータは、プラス(+)の極性のデータである。
疑似ビットLのデータは、この極性に対応して、符号ビ
ットSが0の場合は、疑似ビットLのデータも0であ
り、符号ビットSが1の場合は、疑似ビットLのデータ
も1である。
【0023】残響ビット付加部4は、下位ビット抽出部
1で抽出した下位ビットMに対して残響処理を施し、
(S+L+M+X)ビットのオーディオデータを出力す
るものである。下位ビットMに対して残響処理を施す
と、下位ビットMの残響成分である残響ビットXが発生
し、この残響ビットXがNビットでのノイズレベル以下
のデータとなる。つまり、ビット長を拡張するための拡
張ビットとなる。
【0024】図2は、本発明のビット長拡張装置におけ
る残響ビット付加部4の一実施例を示すブロック図であ
る。残響ビット付加部4は、くし形フィルタ6とオール
パスフィルタ7により構成される。図2に示すように、
数個のくし形フィルタ6を並列に接続することにより、
例えばコンサートホールでの非常に不規則な周波数応答
が得られる。図2においては、くし型フィルタ6を4個
とする。残響ビット付加部4の残響時間は、それぞれの
くし形フィルタ6のループゲインg1、g2・・・gM
より決まる。遅れ時間τmのフィードバックを回るごと
に、レベルが20loggm(dB)ずつ下がると、
(1)式のようになる。
【0025】
【数1】
【0026】m=1、2、・・・、M Tsub=[Tmmax ここで、Tsubは後続残響時間である。
【0027】残響ビット付加部4の周波数応答を変えず
に、高密度の反射音を得るには、オールパスフィルタ7
を、図2に示すように接続する。図2において、オール
パスフィルタ7を2個とする。インパルス信号が入力さ
れたあとの任意の時間tにおける反射音密度は、(2)
式で表される。
【0028】
【数2】
【0029】反射音密度が残響時間に影響されないため
には、くし形フィルタ6部分で与えられるオールパスフ
ィルタ7の遅れ時間τa、τbは、τa、τb≪τm(m=
1、2、・・・、M)でなければならない。
【0030】以上のように、残響ビット付加部4から出
力される(S+L+M+X)ビットのオーディオデータ
は、符号ビットSと疑似ビットLに、残響信号である下
位ビットMと残響ビットXが付加されて構成される。こ
の処理により、オーディオ信号における残響信号が付加
されると共に、Nビットのオーディオデータに対して、
残響ビットX分のビット長拡張が行われる。
【0031】図1において、加算部5は、入力されたN
ビットのオーディオデータと、残響ビット付加部4から
の(S+L+M+X)ビットのオーディオデータを加算
するものである。つまり、(S+L+M+X)ビットの
オーディオデータの中の(S+L+M)ビットのオーデ
ィオデータの部分を、Nビットのオーディオデータに置
換して、(N+X)ビットのオーディオデータを生成す
る。
【0032】前述した下位ビット抽出部1、下位ビット
設定部2、疑似ビット付加部3、残響ビット付加部4及
び加算部5により構成されたビット長拡張装置の動作に
ついて説明する。図3は、本発明のビット長拡張装置に
おけるオーディオデータを示す模式図である。(a)
は、Nビットのオーディオデータであり、(b)は、
(符号ビットS+下位ビットM)ビットのオーディオデ
ータであり、(c)は、(符号ビットS+疑似ビットL
+下位ビットM)ビットのオーディオデータであり、
(d)は、(符号ビットS+疑似ビットL+下位ビット
M+残響ビットX)ビットのオーディオデータであり、
(e)は、(オーディオデータN+残響ビットX)ビッ
トのオーディオデータである。図4は、本発明のビット
長拡張装置における処理動作を示すフローチャート図で
ある。
【0033】図3において、図3(a)に示す入力され
たNビットのオーディオデータは、加算部5と下位ビッ
ト抽出部1に供給される。
【0034】下位ビット設定部2において、残響処理を
施す下位ビットMのビット数を、何ビットにするかを設
定する。(STEP1)
【0035】下位ビット設定部2により下位ビットを可
変して設定することができ、例えば、静かでゆっくりフ
ェードアウトして、音の途切れが目立つ部分に対して
は、下位ビットを多く設定する。また、テンポの早い、
音の終わりとフェードアウトが判断しにくい部分に対し
ては、下位ビットを少なく設定する。このように、残響
処理を自由に設定することができるため、オーディオ信
号として、より細かな音質或いは音場を設定することが
可能である。
【0036】下位ビット抽出部1では、図3(b)に示
すように、下位ビット設定部2からの情報に従って、符
号ビットSと下位ビットMを抽出して、それらを接続し
て出力する。(STEP2)
【0037】次に、下位ビット抽出部1から出力された
(S+M)ビットのオーディオデータは、疑似ビット付
加部3に供給される。疑似ビット付加部3は、残響処理
を施す下位ビットMのデータを、元のNビットのオーデ
ィオデータに合わせるために、図3(c)に示すよう
に、疑似ビットLを付加し、残響ビット付加部4に出力
する。(STEP3)
【0038】そして、残響ビット付加部4は、入力され
た(S+L+M)ビットのオーディオデータに対して残
響処理を施す。(STEP4)
【0039】残響処理は、(S+L+M)ビットのオー
ディオデータのうち、下位ビットMのデータに対して施
され、その処理により、図3(d)に示すように、残響
成分である残響ビットXが発生する。その残響ビットX
は、下位ビットMの下位に付加され、(S+L+M+
X)ビットのオーディオデータとして、加算部5に出力
する。
【0040】加算部5は、図3(e)に示すように、残
響ビット付加部4から供給された(S+L+M+X)ビ
ットのオーディオデータの中の(S+L+M)ビットの
オーディオデータに、入力された元のNビットのオーデ
ィオデータを挿入し、(N+X)ビットのオーディオデ
ータとして出力する。(STEP5)
【0041】(S+L+M+X)ビットのオーディオデ
ータに、Nビットのオーディオデータを挿入することに
より、Nビットのオーディオデータに、残響ビット付加
部4で生成された残響ビットXのデータを付加すること
になる。したがって、Nビットのオーディオデータに対
して、残響ビットXのビット長拡張が行われたことにな
る。
【0042】以上の本発明のビット長拡張装置の一実施
例について、具体的に説明する。図5は、本発明のビッ
ト長拡張装置における具体的なオーディオデータを示す
模式図である。(a)は、13ビットのオーディオデー
タであり、(b)は、(符号ビット+下位ビット)ビッ
トのオーディオデータであり、(c)は、(符号ビット
+疑似ビット+下位ビット)ビットのオーディオデータ
であり、(d)は、(符号ビット+疑似ビット+下位ビ
ット+残響ビット)ビットのオーディオデータであり、
(e)は、(符号ビット+上位ビット+下位ビット+残
響ビット)の16ビットのオーディオデータである。本
実施例は、13ビットで記録されたオーディオデータに
対して残響処理を施し、16ビットのオーディオデータ
にビット長拡張するものとする。
【0043】図5(a)において、13ビットのオーデ
ィオデータは、゛0101101101110゛のデー
タとする。下位ビット設定部2において、下位ビットを
4ビットと設定する。すると、符号ビットのデータは゛
0゛、上位ビットのデータは゛10110110゛、下
位ビットのデータは゛1110゛となる。
【0044】図5(b)に示すように、下位ビット抽出
部1において、符号ビット゛0゛と下位ビット゛111
0゛を抽出し、それらを接続して、疑似ビット付加部3
に出力する。
【0045】疑似ビット付加部3では、図5(c)に示
すように、上位ビット゛10110110゛の部分に、
符号ビット゛0゛に対応して疑似ビット゛000000
00゛を付加し、゛0000000001110゛のオ
ーディオデータを残響ビット付加部4に出力する。
【0046】残響ビット付加部4では、゛000000
0001110゛のオーディオデータのうち、下位ビッ
トである゛1110゛のデータに対して、残響処理を施
す。そうすると、図5(d)に示すように、゛0000
000001110゛のオーディオデータに、残響ビッ
ト付加部4で生成された残響ビットである゛011゛の
3ビットが付加され、゛00000000011100
11゛のオーディオデータとなる。このオーディオデー
タはのビット数は、残響ビットの3ビットが付加された
ことにより、16ビットのオーディオデータとなる。
【0047】加算部5では、図5(e)に示すように、
゛0000000001110011゛のオーディオデ
ータの中から、残響ビット以外の゛000000000
1110゛のオーディオデータに換えて、加算部5に入
力された元の13ビットのオーディオデータである゛0
101101101110゛のオーディオデータを挿入
し、16ビットのオーディオデータとして出力する。
【0048】図6は、本発明のビット長拡張装置におい
て残響処理を施したオーディオ信号を示す模式図であ
る。図6に示すように、例えば、13ビットで記録され
たオーディオ信号は、78dBのダイナミックレンジの
オーディオ信号であり、本実施例のビット長拡張の処理
を施すことにより、16ビットのオーディオデータに拡
張され、ダイナミックレンジは96dBに拡大する。
【0049】そして、ビット長拡張の処理により付加さ
れたビットは、残響ビットであり、ビット長拡張を行う
ことによりノイズレベルが下がり、オーディオ信号の音
が突然消える状態となるAの範囲に、残響成分の信号が
付加され、オーディオ信号がなだらかにフェードアウト
するようになる。
【0050】従って、本発明のビット長拡張装置によれ
ば、ビット長の拡張を施すと共に、残響成分を付加した
オーディオ信号を生成することができ、フェードアウト
時に音が突然消えるような、聴感上の違和感が生じない
オーディオ信号を再生することができる。
【0051】また、本発明のビット長拡張装置における
一実施例において、残響ビット付加部3のオーディオデ
ータに加算する元のオーディオデータを、下位ビット抽
出部1及び残響ビット付加部3で要する処理時間分遅延
させ、残響ビット付加部3から出力されるオーディオデ
ータに加算する構成としてもよい。
【0052】図7は、本発明のビット長拡張装置におい
て他の実施例の概略構成を示すブロック図である。図7
において、前述した実施例と相違する点は、入力した元
のNビットのオーディオデータに残響処理を施すための
下位ビット抽出部1、疑似ビット付加部3、残響ビット
付加部4での処理時間分、元のNビットのオーディオデ
ータを遅延させる点である。
【0053】上記実施例による構成では、加算部5にお
いて、残響成分である残響ビットXは、残響ビットXを
算出したオーディオデータより、数サンプルずれたオー
ディオデータに加算され出力されることとなる。この数
サンプルのずれ分は、下位ビット抽出部1、疑似ビット
付加部3及び残響ビット付加部4での処理に要する時間
であり、オーディオ信号によっては、本来の残響成分の
生じる部分からずれた所に残響成分が発生し、聴感上、
雑音的に聞こえる場合が生じる。
【0054】そのずれ分を補正するため、前述した本発
明の実施例の構成に遅延部8を設けて処理を行う。遅延
部8は、入力されるNビットのオーディオデータと、残
響ビット付加部4から出力される(S+L+M+X)ビ
ットのオーディオデータとを比較して、何サンプルずれ
ているか、サンプル数のずれを検出する。そして、Nビ
ットのオーディオデータをずれ分に相当するサンプル数
を遅延させ、残響ビット付加部4での(S+L+M+
X)ビットのオーディオデータに時間を合わせる。
【0055】この遅延したNビットのオーディオデータ
と残響ビット付加部4からの(S+L+M+X)ビット
のオーディオデータを加算し、(S+L+M+X)ビッ
トのオーディオデータの疑似ビットLの部分に、上位ビ
ットである{N−(S+M)}ビットのオーディオデー
タを挿入する。そうすると、出力されるオーディオデー
タは、(N+X)ビットのオーディオデータとなる。
【0056】これにより、下位ビットMと下位ビットM
に対して発生した残響ビットXが、元のNビットのオー
ディオデータに加算されるため、データのずれが生じな
い。
【0057】従って、出力されたオーディオ信号は、元
のNビットのオーディオデータに、残響成分である残響
ビットXのデータが付加されたオーディオ信号を忠実に
再現しており、聴感上、違和感のない、オーディオ信号
の再生を行うことができる。
【0058】以上のように本発明は、Nビットのオーデ
ィオデータの下位ビットMに対して、残響処理を施し残
響成分である残響ビットXを発生させ、元のNビットの
オーディオデータに付加することにより、Nビットで記
録したオーディオデータを、Nビット以上のオーディオ
データに変換して再生する際、ダイナミックレンジが拡
大することにより生じる、フェードアウト時の、聴感
上、音が突然消えるという現象を発生することなくオー
ディオ信号を再生することができる。
【0059】
【発明の効果】本発明のビット長拡張方法及びその装置
によれば、Nビットのオーディオデータに、残響成分を
付加することにより、Nビット以上のオーディオデータ
にビット長拡張を行い、フェードアウト時に、聴感上、
突然音が消える状態なく再生することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のビット長拡張装置における概略構成を
示すブロック図である。
【図2】本発明のビット長拡張装置における残響ビット
付加部の一実施例を示すブロック図である。
【図3】本発明のビット長拡張装置におけるオーディオ
データを示す模式図である。(a)は、Nビットのオー
ディオデータであり、(b)は、(符号ビットS+下位
ビットM)ビットのオーディオデータであり、(c)
は、(符号ビットS+疑似ビットL+下位ビットM)ビ
ットのオーディオデータであり、(d)は、(符号ビッ
トS+疑似ビットL+下位ビットM+残響ビットX)ビ
ットのオーディオデータであり、(e)は、(オーディ
オデータN+残響ビットX)ビットのオーディオデータ
である。
【図4】本発明のビット長拡張装置における処理動作を
示すフローチャート図である。
【図5】本発明のビット長拡張装置における具体的なオ
ーディオデータを示す模式図である。(a)は、13ビ
ットのオーディオデータであり、(b)は、(符号ビッ
ト+下位ビット)ビットのオーディオデータであり、
(c)は、(符号ビット+疑似ビット+下位ビット)ビ
ットのオーディオデータであり、(d)は、(符号ビッ
ト+疑似ビット+下位ビット+残響ビット)ビットのオ
ーディオデータであり、(e)は、(符号ビット+上位
ビット+下位ビット+残響ビット)の16ビットのオー
ディオデータである。
【図6】本発明のビット長拡張装置におけて残響処理を
施したオーディオ信号を示す模式図である。
【図7】本発明のビット長拡張装置において他の実施例
の概略構成を示すブロック図である。
【図8】従来のビット長拡張におけるオーディオ信号を
示す模式図である。
【符号の説明】
1 ・・・下位ビット抽出
部 2 ・・・下位ビット設定
部 3 ・・・疑似ビット付加
部 4 ・・・残響ビット付加
部 5 ・・・加算部 6 ・・・遅延部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Nビットで記録されたデジタルオーディオ
    データを前記Nビット以上のデジタルオーディオデータ
    に変換して再生するビット長拡張装置において、Nビッ
    トのオーディオデータから下位ビットMとオーディオデ
    ータの極性を示す符号ビットSを抽出して(S+M)ビ
    ットのオーディオデータを生成する下位ビット抽出部
    と、該下位ビット抽出部からの前記(S+M)ビットの
    オーディオデータに{N−(S+M)}ビットのオーデ
    ィオデータのビット数と同ビット数の疑似ビットLを付
    加し(S+L+M)ビットのオーディオデータを生成す
    る疑似ビット付加部と、該疑似ビット付加部で生成した
    前記(S+L+M)ビットのオーディオデータに残響ビ
    ットXを付加し(S+L+M+X)ビットのオーディオ
    データを生成する残響ビット付加部と、該残響ビット付
    加部で生成した前記(S+L+M+X)ビットのオーデ
    ィオデータのうち前記(S+L+M)ビットのオーディ
    オデータと前記Nビットのオーディオデータを置換して
    (N+X)ビットのオーディオデータを生成する加算部
    とを具備したことを特徴とするビット長拡張装置。
  2. 【請求項2】Nビットで記録されたデジタルオーディオ
    データを前記Nビット以上のデジタルオーディオデータ
    に変換して再生するビット長拡張方法において、Nビッ
    トのオーディオデータから下位ビットMとオーディオデ
    ータの極性を示す符号ビットSを抽出して(S+M)ビ
    ットのオーディオデータを生成し、前記(S+M)ビッ
    トのオーディオデータに{N−(S+M)}ビットのオ
    ーディオデータのビット数と同ビット数の疑似ビットL
    を付加して(S+L+M)ビットのオーディオデータを
    生成し、前記(S+L+M)ビットのオーディオデータ
    に残響ビットXを付加して(S+L+M+X)ビットの
    オーディオデータを生成し、前記(S+L+M+X)ビ
    ットのオーディオデータのうち前記(S+L+M)ビッ
    トのオーディオデータと前記Nビットのオーディオデー
    タを置換して(N+X)ビットのオーディオデータを生
    成することを特徴とするビット長拡張方法。
  3. 【請求項3】Nビットで記録されたデジタルオーディオ
    データを前記Nビット以上のデジタルオーディオデータ
    に変換して再生するビット長拡張装置において、Nビッ
    トのオーディオデータから下位ビットMとオーディオデ
    ータの極性を示す符号ビットSを抽出し(S+M)ビッ
    トのオーディオデータを生成する下位ビット抽出部と、
    該下位ビット抽出部で生成した前記(S+M)ビットの
    オーディオデータに{N−(S+M)}ビットのオーデ
    ィオデータのビット数と同ビット数の疑似ビットLを付
    加し(S+L+M)ビットのオーディオデータを生成す
    る疑似ビット付加部と、該疑似ビット付加部で生成した
    前記(S+L+M)ビットのオーディオデータに残響ビ
    ットXを付加し(S+L+M+X)ビットのオーディオ
    データを生成する残響ビット付加部と、前記Nビットの
    オーディオデータを遅延して出力する遅延部と、前記残
    響ビット付加部で生成した前記(S+L+M+X)ビッ
    トのオーディオデータのうち前記疑似ビットLと前記遅
    延部で遅延した前記{N−(S+M)}ビットのデータ
    を置換して(N+X)ビットのオーディオデータを生成
    する加算部とを具備したことを特徴とするビット長拡張
    装置。
  4. 【請求項4】Nビットで記録されたデジタルオーディオ
    データを前記Nビット以上のデジタルオーディオデータ
    に変換して再生するビット長拡張方法において、Nビッ
    トのオーディオデータから下位ビットMとオーディオデ
    ータの極性を示す符号ビットSを抽出して(S+M)ビ
    ットのオーディオデータを生成し、前記(S+M)ビッ
    トのオーディオデータに{N−(S+M)}ビットのオ
    ーディオデータのビット数と同ビット数の疑似ビットL
    を付加して(S+L+M)ビットのオーディオデータを
    生成し、前記(S+L+M)ビットのオーディオデータ
    に残響ビットXを付加して(S+L+M+X)ビットの
    オーディオデータを生成し、前記Nビットのオーディオ
    データを遅延し、前記(S+L+M+X)ビットのオー
    ディオデータのうち前記疑似ビットLと遅延した前記
    {N−(S+M)}ビットのデータを置換して(N+
    X)ビットのオーディオデータを生成することを特徴と
    するビット長拡張方法。
  5. 【請求項5】請求項1及び請求項3記載のビット長拡張
    装置において、前記下位ビット抽出部は、前記Nビット
    のオーディオデータの前記下位ビットMを設定する下位
    ビット設定部を具備し、前記Nビットのオーディオデー
    タにおけるビット数の下位2/3のビット数を前記下位
    ビットMに設定することを特徴とするビット長拡張装
    置。
  6. 【請求項6】請求項1及び請求項3記載のビット長拡張
    装置において、前記残響ビット付加部は、前記疑似ビッ
    ト付加部で生成した(S+L+M)ビットのオーディオ
    データの下位ビットMに対して残響処理を施し残響ビッ
    トXを生成することを特徴とするビット長拡張装置。
  7. 【請求項7】請求項1、請求項3及び請求項5記載のビ
    ット長拡張装置において、前記疑似ビット付加部は、前
    記符号ビットSと同じデータを付加することを特徴とす
    るビット長拡張装置。
JP7212349A 1995-07-28 1995-07-28 ビット長拡張方法及びその装置 Withdrawn JPH0946179A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7212349A JPH0946179A (ja) 1995-07-28 1995-07-28 ビット長拡張方法及びその装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7212349A JPH0946179A (ja) 1995-07-28 1995-07-28 ビット長拡張方法及びその装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0946179A true JPH0946179A (ja) 1997-02-14

Family

ID=16621075

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7212349A Withdrawn JPH0946179A (ja) 1995-07-28 1995-07-28 ビット長拡張方法及びその装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0946179A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009276399A (ja) * 2008-05-12 2009-11-26 Kenwood Corp 音質調整方法および音質調整装置
JP2010268446A (ja) * 2009-04-13 2010-11-25 Panasonic Corp デジタルデータ処理装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009276399A (ja) * 2008-05-12 2009-11-26 Kenwood Corp 音質調整方法および音質調整装置
JP2010268446A (ja) * 2009-04-13 2010-11-25 Panasonic Corp デジタルデータ処理装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4747835B2 (ja) オーディオ再生の効果付加方法およびその装置
JP4446072B2 (ja) オーディオ信号出力装置
JP3401171B2 (ja) 音声情報処理方法、音声情報処理装置、音声情報の記録媒体への記録方法
JP3659489B2 (ja) デジタル音声処理装置及びコンピュータプログラム記録媒体
JPH0946179A (ja) ビット長拡張方法及びその装置
JP3520554B2 (ja) ディジタルデータ再生方法及び装置
JP3539165B2 (ja) 符号情報処理方法及び装置、符号情報の記録媒体への記録方法
JPH0773186B2 (ja) ディジタルアナログ変換装置
JP2003263179A (ja) 残響付与装置、残響付与方法、プログラムおよび記録媒体
US5157396A (en) D/a conversion apparatus
JPS642960B2 (ja)
JPH10228732A (ja) ビット長拡張方法及びビット長拡張装置
JP3336823B2 (ja) 音響信号処理装置
JP3974408B2 (ja) 標本化信号生成装置及び標本化信号再生装置並びにその方法
JPS5885997A (ja) アナログ信号再生装置
JPH10242859A (ja) ビット長拡張方法及びビット長拡張装置並びにディジタルオーディオ再生装置
JPS5898793A (ja) 音声合成装置
JP3884131B2 (ja) データ圧縮装置およびデータ伸長装置
JPH09185379A (ja) サンプリング音源装置
JP2824731B2 (ja) 信号再生方法および信号記録再生方法
JPH09146587A (ja) 話速変換装置
JPH07287576A (ja) 音楽再生方法
JP2006098717A (ja) デジタル信号処理装置
JPH07199998A (ja) 音声信号圧縮伸張装置
JPH01152499A (ja) 倍速再生装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20021001