JPH11143817A - 情報処理システムおよびシステムバス試験方法とその処理プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

情報処理システムおよびシステムバス試験方法とその処理プログラムを記録した記録媒体

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JPH11143817A
JPH11143817A JP9312076A JP31207697A JPH11143817A JP H11143817 A JPH11143817 A JP H11143817A JP 9312076 A JP9312076 A JP 9312076A JP 31207697 A JP31207697 A JP 31207697A JP H11143817 A JPH11143817 A JP H11143817A
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system bus
input
dma transfer
pseudo
main memory
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JP9312076A
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English (en)
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Etsuo Masuda
悦夫 増田
Hideo Shinpo
英男 新保
Yasuhiro Ishikawa
康博 石川
Koji Ikeda
幸二 池田
Hiroshi Kobayashi
浩 小林
Hiroshi Hashimoto
浩 橋本
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Fujitsu Ltd
Hitachi Ltd
NEC Corp
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Oki Electric Industry Co Ltd
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Fujitsu Ltd
Hitachi Ltd
NEC Corp
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Oki Electric Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 情報処理システムにおけるシステムバスの性
能試験を効率良く行なうことができない。 【解決手段】 CPU1から、入出力制御装置4が有す
るDMAC8を起動し、このDMAC8を介して、入出
力制御装置4とメインメモリ2間で、擬似DMA転送
(配下の入出力機器を動作させることなく行なうDMA
転送)を行い、この擬似DMA転送によりシステムバス
に負荷を与え、システムバスの耐力や安定性の試験を行
なう情報処理システムの構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、中央処理装置(C
PU)や主記憶装置(メインメモリ)および入出力制御
装置等をシステムバスで接続してなる情報処理システム
と、そのシステムバスの試験技術に係わり、特に、シス
テムバスの機能、負荷耐力、安定性の検証を効率良く行
なうのに好適な情報処理システムおよびシステムバス試
験方法とその処理プログラムを記録した記録媒体に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】種々の情報処理機能や通信処理機能を有
する情報処理システム(計算機システム)には、内部バ
スやシステムバス、インタフェースバス等のバスが設け
られている。この内、システムバスは、CPUやメイン
メモリ、入出力制御装置等、計算機システムの基本要素
となる素子を結合するバスであり、アドレス、データ、
制御信号のそれぞれを伝達するためのアドレスバス、デ
ータバス、コントロールバスからなる。
【0003】システムバスには、各システムの設計上許
容される範囲内で複数の入出力機器が、それぞれに対応
した入出力制御装置を介して接続され、各機器から様々
なパターンの負荷が加わる。また、情報処理システムが
どのような機能および規模のシステムへ導入されるかに
よって、システムバスに接続される機器の種別や接続数
が変わる。
【0004】このような情報処理システムを商用に供す
る場合、共通リソースとして色々な使われ方をするシス
テムバスについて、その機能の正常性、負荷耐力、長時
間での安定動作などの検証を、事前に、かつ十分に実施
しておくことが重要である。このようなシステムバスの
試験技術を説明する前に、代表的なシステムバスの機
能、動作について、以下、説明する。
【0005】高信頼なシステムバスの一例として、例え
ば、トロン標準システムバス(「トロン標準システムバ
ス TOXBUS Ver.1.00.00.00」、
1991年10月、トロン協会発行)と呼ばれるものが
ある。以下、図8、図9を用いてTOXBUSの説明を
行なう。図8は、TOXBUSの信号線の構成例を示す
説明図であり、図9は、図8におけるバス信号線の動作
例を示す説明図である。
【0006】図8で示すように、TOXBUSの信号線
は、合計89本である。このシステムバスの基本動作
を、図9を用いて説明する。本図9に示す例において
は、情報転送バス8バイト分をフルに使用するモード
(8バイトモード)の場合を示している。このシステム
バスの機能として、前述の刊行物にも記載のように、情
報転送バス8バイトの内、半分の4バイト分を使用する
4バイトモードも備えているが、同様の動作であり、こ
こでは説明は省略する。
【0007】本図では、装置iが装置jに対し、バスを
介してデータ転送する場合の動作例を示している。尚、
ここで示されているSBHは、バス要求の調停を行なう
機能を有している回路(システムバスハンドラ)であ
り、バスに接続されたある装置内、または、独立装置と
して設けられる。以下、各信号線の変化タイミングを示
す番号(1)〜(14)に従って動作を説明する。
【0008】(1)装置iは、装置jに対して情報転送
を行なうために、バス使用要求信号(BRQL−i)を
駆動して、SBHに対してバス獲得要求を行なう。 (2)SBHは、バス使用要求信号が受付可能になる
と、装置iに対するバス使用許可信号(BGRM−i)
を駆動して、装置iに対しバス使用権を与える。 (3)バス使用権を獲得した装置iは、バス使用許可信
号により、バス使用要求信号の駆動を停止する。
【0009】(4)また、同時に、装置iは、バス使用
許可信号を受けて、情報転送バスを有効化し、情報をバ
スに送出する。最初の情報転送時には、転送制御信号の
BS*信号(バスサイクルスタート信号、*記号は負論
理であることを示す)を駆動する。 (5)BS*と同時にBLK*信号(ブロック信号)を
駆動して、ブロック転送の開始を他の装置に通知する。
尚、BLK*信号は、バス上で情報転送期間中駆動され
る。但し、転送終結の1バスサイクル前に駆動を停止
し、1バスサイクル後にバスが開放されることをSBH
に予告する。 (6)転送制御信号のBLK*信号の駆動停止を検出し
たSBHは、1クロック後に、バス使用許可信号の駆動
を停止する。
【0010】(7)オーダコマンド(Co)の送出後、
2サイクル後にステータス有効信号(STVLD*信
号)が駆動され、このサイクルに、転送先装置である装
置jは、オーダコマンドの受信状態を、転送元である装
置iに報告する。 (8)コマンド以下の転送では、転送先装置jは、情報
転送バスの1転送毎に、受信情報に対して、データ転送
の成否のチェックを行ない、その結果をまとめてステー
タスバスにより、ステータスコード(4ビット)として
転送元装置iに返送する。この返送は、最終データ転送
後、2サイクル後に、ステータス有効信号が駆動された
タイミングで行なわれる。
【0011】以上で、1回のバスオペレーションが完了
する。本例の説明に用いているTOXBUSは、情報の
転送の都度、バス権の獲得/開放を行なうスプリット転
送型の技術を採用しているため、転送先装置jからアン
サ情報やデータの返送が必要な場合には、転送先装置j
自身が新たにバスの使用権を獲得し、転送元装置iに対
してのアンサ情報やデータの返送が行なわれる。この動
作を示したものが、図中の(9)〜(14)であるが、
本発明と直接の係りはないので、この部分の説明は省略
する。
【0012】次に、このTOXBUSのような高信頼な
システムバスを用いた情報処理システムについて、図1
0を用いて説明する。図10は、システムバスを用いた
情報処理システムの構成例を示すブロック図である。シ
ステムバス107,117を介して、CPU101,1
11と、周辺の各装置(入出力制御装置)103〜10
6,113〜116とが接続されている。これらの各入
出力制御装置(周辺装置)は、内部にバスプロトコル制
御回路(BPC)121,123〜126,131,1
33〜136を具備し、システムバス107,117と
のインタフェースをとっている。
【0013】入出力制御装置(周辺装置)(103〜1
06,113〜116)としては、ファイル記憶装置F
Mとの入出力を制御するファイル記憶制御装置(図中、
「FMC」と記載)103、LAN(イーサネット)と
の入出力を制御するイーサネット制御装置(図中、「E
TNC」と記載)104、No.7形共通線信号回線と
の入出力を制御するNo.7形共通信号制御装置(図
中、「CS7C」と記載)105、ATM信号回線との
入出力を制御するATM信号制御装置(図中、「AS
C」と記載)106等が用いられる。
【0014】本例においては、各装置は信頼性確保の観
点から0系と1系に二重化されている。0系と1系は、
システムバス交差回路(図中および以下、「SBX」と
記載)109,119により接続され、このシステムバ
ス交差回路109,119を介して一方の系(すなわち
現用系)のCPUと相手系に属する装置との通信が行な
われる。例えば、0系のCPU111が現用(ACT状
態)で、1系のFMC103へデータを転送する場合、
0系SBX119は、0系CPU111からデータと共
に、システムバス117上に送信された系指示情報をチ
ェックし、1系を示す場合にはデータを1系SBX10
9へ中継し、1系SBX109が再度1系のシステムバ
ス107を捕捉し、当該バスへ、0系SBX119から
受信したデータを送出する。
【0015】逆に、0系CPU111からの系指示情報
が、0系を指している場合には、0系SBX119は、
0系CPU111からのデータを取り込まないので、S
BX109,119の系間データ中継は行なわれない。
SBH108,118は、前述のTOXBUSの説明で
も一部紹介したが、各装置の共通リソースであるシステ
ムバス107,117について、複数装置からのアクセ
ス競合を調停するシステムバス調停回路(システムバス
ハンドラ)である。
【0016】システムバス107,117を使用する各
装置から個別線(バスリクエスト線/バスグラント線、
図示略)を引き込んでおり、複数のバスリクエスト線が
オンとなっている場合、所定の選択アルゴリズム(固定
優先、ラウンドロビン等)により、特定の一装置を選択
する。尚、この情報処理システムでは、バス調停は、S
BH108,118で集中的に行なうシステムについて
記載しているが、各装置が分散して行なうシステムもあ
る。また、ここでのSBH108,118は、システム
バス107,117上でやり取りされる信号をモニタす
る機能も備えているので、システムバス107,117
と接続されている。
【0017】それぞれのシステムバス107,117
が、所定の機能を果たすためには、CPU101,11
1が、システムバス107,117に接続された各種の
周辺装置(103〜106,113〜116)とデータ
の授受を行なう必要がある。CPU101,111と周
辺装置(103〜106,113〜116)間のデータ
授受には、情報処理システムに要求される性能条件や実
現コスト条件等に応じて幾つかのデータ授受技術が用い
られている。
【0018】特に、高性能な情報処理システムでは、シ
ステムバス107,117を有効利用してシステム性能
を高める観点から、DMA(Direct Memory Access)転
送、すなわち、周辺装置(103〜106,113〜1
16)がCPU101,111動作と独立に、メインメ
モリ102,112とのデータ読み書き(リード、ライ
ト)を直接行なう技術が一般に用いられてる。そのた
め、図10に示すような情報処理システムでは、CPU
101,111からの起動を受けた各周辺装置(103
〜106,113〜116)が、CPU101,111
とは独立に動作し、共通リソースであるシステムバス1
07,117を時分割的に使用しながら処理が進んでい
く。
【0019】このような情報処理システムが具備する検
証支援機能について着目した場合、各周辺装置(103
〜106,113〜116)自身の検証、または、各周
辺装置(103〜106,113〜116)を制御する
CPU101,111上のプログラムの検証を支援す
る、以下に示すような機能が、システム内の幾つかの周
辺装置に用意されている程度で、SBX109,11
9、SBH108,118等のバス系装置(システムバ
スを制御する装置)の機能等を積極的に検証するための
支援機能は、従来、用意されることがなかった。
【0020】(a)装置自身の機能検証を支援する機能
としては、(a−1)回線折り返し機能:送信側から受
信側へ信号を折り返し、折り返された信号を要求元へ返
送する機能と、(a−2)装置内蔵のプログラムが周辺
回路を診断する自己診断機能:擬似パリティ、擬似EC
C(Error Correcting Code、誤り訂正符号)を付加し
て、内部バスや内蔵メモリにデータを送り、内部バスか
らの受信時や内蔵メモリからの読み出し時にエラーが検
出されるか否かで、パリティチェック回路やECC(Er
ror Checking and Correcting)回路を検証する機能等
がある。 (b)装置を制御するプログラムの機能を検証する機能
としては、(b−1)擬似故障発生機能:CPU側から
擬似故障発生を指示するオーダを受信し、発行元のCP
Uに対し、対応する擬似故障通知を行なう機能であり、
CPU上の故障処理プログラムの機能検証を支援する機
能がある。
【0021】しかし、従来の情報処理システムにおい
て、システムバス系の装置、すなわち、SBH108,
118、SBX109,119を含むシステムバスの検
証を行なう場合の検証形態は、次の図11に示すよう
に、 (i)実システム(フルセット) (ii)CPU上のオンラインプログラム(実システム上
で実行される実際のプログラム)、または、オンライン
プログラムの一部(OS)+上位の試験シナリオ (iii)試験ツール装置:擬似負荷発生機+折り返しケ
ーブル類を用意して行なう必要がある。
【0022】図11は、図10における情報処理システ
ムの従来のシステムバス試験システムの構成例を示すブ
ロック図である。図11において、100は実システ
ム、103a,103b,113a、113bはファイ
ル記憶装置、1101はLAN(イーサネット)、11
02は擬似負荷発生機、1061,1161はATMス
イッチ(図中、「ASW」と記載)、1062,116
2はデータ送受信制御に用いられるLU(Logical Uni
t)、1063は折り返し配線された配線盤であり、そ
れぞれシステムバス(システムバス系)の試験を行なう
ために設けられるものである。
【0023】このような従来のシステムバスの試験技術
では、以下のような欠点があった。 (I)実システム100以外に、擬似負荷発生機110
2や配線盤1063用の折り返しケーブル等の試験のた
めのツール類を用意する必要があり、しかも、システム
バス系を十分に検証するためには、それに足るフルセッ
トの実システムを用意しなければならない。従って、試
験のための環境整備に時間がかかり、試験稼働も大きく
なる。
【0024】(II)システムバス系の試験にチューンし
た効果的な試験が効率良くできない。すなわち、商用で
使われる実プログラムを使用するので、十分な負荷が短
時間でかかりにくい。 (III)ファイル記憶装置103a,103b,113
a,113b等の実際の装置を使用する場合には、検証
データの書込みによって、それまでのデータが破壊され
てしまうので、試験用の装置を用いるか、あるいは、バ
ックアップをとった後に使用し、終了後に復元させる等
の処置が必要となる。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】解決しようとする問題
点は、従来の技術では、情報処理システムにおけるシス
テムバスの性能試験を効率良く行なうことができない点
である。本発明の目的は、これら従来技術の課題を解決
し、システムバスを用いた情報処理システムの信頼性を
向上させることを可能とする情報処理システムおよびシ
ステムバス試験方法とその処理プログラムを記録した記
録媒体を提供することである。
【0026】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の情報処理システムは、図1に示すように、
擬似DMA処理部A1cと擬似DMA処理部B5cとを
設け、CPU1からの指示に基づき、入出力制御装置4
が有するDMAC8を起動し、このDMAC8を介し
て、入出力制御装置4とメインメモリ2間で、擬似DM
A転送(配下の入出力機器を動作させることなく行なう
DMA転送)を行い、この擬似DMA転送によりシステ
ムバスに負荷を与え、システムバスの耐力や安定性の試
験を行なう構成とする。このように、情報処理システム
が本来の情報処理機能や通信処理機能を果たす上で備え
ているDMA転送制御機能を流用することにより、シス
テムバスおよびシステムバス系装置の効率的、かつ、強
力な試験を容易に行なうことができる。また、本発明の
システムバス試験方法では、擬似DMA処理部A1cと
擬似DMA処理部B5cとをプログラムで構成して、前
述の擬似DMA転送処理を行なう。このことにより、本
来の情報処理機能や通信処理機能と共に、システムバス
の試験機能を備えた情報処理システムを容易に構築する
ことができる。尚、このような処理プログラムは、光デ
ィスク(Optical Disk)や、フロッピディスク(FD)
等の記録媒体に記録しておき、試験時にメインメモリや
入出制御装置内のメモリにロードされ実行される。ある
いは、ROMに予め記録させておくことでも良い。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を、図面に
より詳細に説明する。図1は、本発明のシステムバス試
験システムを設けた情報処理システムの本発明に係る構
成の第1の実施例を示すブロック図であり、図2は、図
1における情報処理システムの全体構成を示すブロック
図である。
【0028】図2に示す情報処理システムは、図10お
よび図11で示した従来の情報処理システムの構成と同
様のものであり、システムバス3には、CPU1、メイ
ンメモリ2、ディスクや半導体メモリ等のファイル記憶
装置(FM)を制御する入出力制御装置(図中、「FM
C」と記載)4、いわゆるイーサネット等のLANを制
御する入出力制御装置(図中、「ETNC」と記載)4
b、交換機等の共通線信号回線を制御する入出力制御装
置(図中、「CS7C」と記載)4a、ATM(Asyncr
onouse Transfer Mode)信号回線を制御する入出力制御
装置(図中、「ASC」と記載)4c、および、SBH
(システムバスハンドラ)20が接続されている。
【0029】また、システムバス3aには、CPU21
とメインメモリ2a、各入出力制御装置4d〜4gおよ
びSBH(システムバスハンドラ)20aが接続され、
システムバス3,3a間はSBX(システムバス交差回
路)22,22aにより接続されている。尚、各入出力
制御装置4,4a〜4gは、それぞれBPC(バスプロ
トコルコントローラ)7,7a〜7gを介してシステム
バス3,3aに接続されている。このような構成による
本例の情報処理システムの動作は、従来のシステムと同
じであり、また、本発明には直接関連しないので、ここ
では説明しない。
【0030】本例の情報処理システムと、図10および
図11で示した従来の情報処理システムの構成との相違
は、各入出力制御装置4,4a〜4gのそれぞれに従来
機能に加えて擬似DMA転送処理(配下の入出力機器を
動作させることなく行なうDMA転送)を行なう試験処
理部B(図中、「PDMA」と記載)5b,5d〜5j
を、また、CPU1,21に同じく擬似DMA転送処理
を行なうための試験処理部A(図中、「PD」と記載)
1b,1dを設けたことである。
【0031】各入出力制御装置4,4a〜4gのそれぞ
れに設けられた試験処理部B5b,5d〜5jは、CP
U1,21の試験処理部A1b,1dから起動され、そ
れぞれ、各入出力制御装置4,4a〜4g内のDMAC
(DMA制御回路)8,8a〜8gを用いてメインメモ
リ2,2a間での擬似DMA転送処理を行なう。以下、
このような擬似DMA転送に関して、図1,図3〜図5
に基づき詳細を説明する。
【0032】図1の例は、システムバス3に接続された
CPU1の内部構成と、図2における入出力制御装置の
内、特に、ファイル記憶装置を配下におく入出力制御装
置(図中、「周辺装置」と記載)4を代表としてその内
部構成を示すものである。すなわち、システムバス3に
は、他の入出力制御装置も接続されるが、各入出力制御
装置の内部構成の内、CPU1側との通信を行なう部分
については、基本的に同一の構成をとり、それぞれの基
本的な差異は、配下に収容する入出力機器の違い、例え
ば通信回線かファイル系装置か等の違いにより、この差
異は、システムバス3とのインタフェースという点では
影響しない。
【0033】本例において、CPU1は、システム全体
の処理を行なう主処理部1aと、本発明に係わる擬似D
MA転送を行なう擬似DMA処理部A1cを具備した試
験処理部A1bを有し、システムバス3に接続された周
辺装置4は、それぞれ詳細を後述するマイクロプロセッ
サ(図中および以下、「μP」と記載)5、記憶部6、
バスプロトコルコントローラ(図中および以下、「BP
C」と記載)7、DMA制御回路(図中および以下、
「DMAC」と記載)8、配下制御回路9、データバッ
ファメモリ(図中および以下、「DBM」と記載)1
0、制御レジスタ群11を有する。
【0034】μP5は、周辺装置4の主要機能を実現す
るプログラムを実行する主処理部5aと、本発明に係わ
る擬似DMA転送処理を行なう擬似DMA処理部B5c
を具備した試験処理部B5bからなる。記憶部6は、μ
P5が実行するプログラム(特に、擬似メールDMA転
送制御機能もこのプログラムで実現される)を保持する
読み出し専用メモリ(ROM)と、CPU1から発行さ
れたコマンドやコマンド実行途中の一時的データ、擬似
DMA転送によりメインメモリ2から読み出したデータ
等を保持するランダムアクセスメモリ(RAM)からな
る。BPC7は、システムバス3上のデータ転送を実行
するために、システムバスプロトコルを実行する。
【0035】DMAC8は、記憶部6やDBM10とメ
インメモリ2との間のDMA転送を制御する。配下制御
回路9は、配下のファイル記憶装置からのデータを、所
定のプロトコルを実行することにより入力してDBM1
0へ格納すると共に、逆にDBM10内のデータを、所
定のプロトコルを実行することにより配下のファイル記
憶装置に出力する。DBM10は、配下のファイル記憶
装置から入力したデータ、または、それらへ出力するデ
ータを一時的に保持する。制御レジスタ群11は、上位
CPUからの起動オーダや処理結果を保持する。
【0036】本例では、試験処理部A1bと擬似DMA
処理部A1cは、CPU1が実行するプログラムに、擬
似DMAコマンドの解釈および実行制御機能を追加する
ことにより実現し、また、試験処理部B5bと擬似DM
A処理部B5cは、μp5が実行するプログラムに、擬
似DMAコマンドの解釈および実行制御機能を追加する
ことにより実現する。尚、これらのプログラムは、光デ
ィスク等の記録媒体からロードされるか、装置内のRO
Mに予め格納された状態で提供される。
【0037】このように、本例では、従来装置のハード
ウェア構成をそのまま流用し、CPU1やμp5が実行
するプログラムに擬似DMAコマンドの解釈および実行
制御機能を追加することにより、擬似DMA転送制御機
能を実現しているので、実質的にはROM上等のプログ
ラム占有率が若干増えるのみで構成される。以下、図3
〜図5を用いて、図1の情報処理システムの本発明に係
わる処理動作を説明する。
【0038】図3は、図1における入出力制御装置(周
辺装置)の制御レジスタ群の構成例を示す説明図であ
る。本例は、CPUが入出力制御装置(周辺装置)を制
御する際に用いる制御レジスタ群の構成例を示してお
り、ここでは、ファイル記憶装置を配下の入出力機器と
して持つ図1の入出力制御装置(周辺装置)4の制御レ
ジスタ群11を例として示している。尚、制御レジスタ
の構成は、他の入出力制御装置(周辺装置)の場合も同
一であり、一部のフィールドが若干異なる程度である。
また、この制御レジスタの構成についても、従来装置と
本例の装置とでは特に差異はない。以下、各々のレジス
タについて説明する。
【0039】コマンドアドレスレジスタ(CAR)は、
CPUが、メインメモリ上に用意したチャネル制御語
(CCW:Channel Control Word)の先頭アドレス、す
なわち、コマンドアドレス(CMA)を保持するレジス
タである。オーダレジスタ(ODR)は、CPUが周辺
装置に対し発行するスタートIO(SIO)やメンテナ
ンスチャネル(MCH)あるいはホールトIO(HI
O)等、オーダの種別を保持するODRフィールドと、
配下装置を制御する場合には、制御先の配下装置(ここ
ではディスクファイル装置であり、通信回線の場合には
各通信回線となる)の番号を保持するDVNフィールド
とから構成される。
【0040】起動状態レジスタ(ISR)は、CPUか
ら発行されたオーダのチェック結果、すなわち、コンデ
ィションコード(CDC)を保持するレジスタである。
CPUから発行されたオーダは、周辺装置内で未定義オ
ーダか否か等がチェックされ、正常/非正常(イリーガ
ル)の別などがコンディションコード(CDC)として
周辺装置によって、起動状態レジスタ(ISR)にセッ
トされる。
【0041】終結状態レジスタ(TSR)は、周辺装置
による処理の実行結果を終了ステータスとして保持する
レジスタである。このレジスタには、周辺装置の動作の
終了状態が3ワードのチャネルステータス語(CSW:
Channel Status Word)として周辺装置によってセット
される。チャネルステータス語(CSW)の内容によっ
て、周辺装置動作が正常終了であったか否か、正常でな
い場合の要因は何であるか等が判別できる。
【0042】図4は、図1におけるメインメモリ上に書
き込まれるチャネル制御語の構成例を示す説明図であ
る。チャネル制御語(CCW:Channel Control Word)
は、図1のCPU1がメインメモリ2上に用意するデー
タ構造であり、コマンド毎にフィールドの意味等が定義
される。
【0043】すなわち、図4(a)において、1ワード
目のフィールド(CMC:コマンドコード)では、リー
ド、ライト、診断、フォーマット等のコマンド種別を示
すコードが定義されている。本発明に係わる擬似DMA
コマンドもこのフィールドで指定されることになる。同
じく1ワード目のフィールド(FLG:フラグ)は、コ
マンドチェーンやデータチェーン等、コマンドの実行手
順を修飾するものであり、フィールド(CMC)で指定
されたコマンドの実行に引き続いて、次のコマンドも、
CPUからの起動なしに実行する場合に使用する。
【0044】そして、同じ1ワード目のフィールド(L
BC)は、メインメモリと配下装置(入出力機器)間で
のデータ転送コマンド(ライト/WRT、またはリード
/RED)で必要となるフィールドであり、LBCは、
転送すべきブロック数(これは、ディスク装置等のファ
イル記憶装置を配下に持つ場合であり、ディスク上のブ
ロック数を示している。LANや通信回線等では、転送
バイト数、転送ワード数となる。)である。
【0045】また、2ワード目のフィールド(DA)
は、図1のメインメモリ2上の転送開始アドレスであ
り、3ワード目のフィールド(LBA)は、ディスク
(DK)装置上の転送開始ブロックアドレス(通信回線
の場合には特に必要のないフィールド)である。
【0046】以下、周辺装置による本発明に係わる擬似
DMAコマンドの処理を説明する前に、まず、このよう
制御レジスタに基づくメインメモリと周辺装置配下の装
置(入出力機器)との間の一般的なデータ転送コマンド
の処理概要を説明する。一般的なデータ転送コマンドの
処理は、基本的には、次の4ステップを踏むことにより
行われる。
【0047】ステップ1:起動受付処理 周辺装置は、コマンドアドレスレジスタ(CAR)や、
オーダレジスタ(ODR)、起動状態レジスタ(IS
R)を具備し、これらを介して起動受付処理を行なう。
すなわち、CPUは、まずCARレジスタに、周辺装置
の制御語であるチャネル制御語(CCW)のメインメモ
リ2での格納先頭アドレス(CMA)を書き込み、続い
て、ODRレジスタにSIO(スタートIO)、MCH
(メンテナンスチャネル)等の制御オーダを書き込む。
【0048】周辺装置は、これに応答し、ISRレジス
タに、オーダ受付結果をコンディションコード(CD
C)として設定する。CPUは、これを読み取り、例え
ば、任意パターンを書き込むことにより、当該レジスタ
をクリアする。以後、周辺装置が自律動作を開始する。
【0049】ステップ2:コマンドフェッチ処理 ISRレジスタのリセットを検出した周辺装置は、OD
Rレジスタ内のオーダ種別をチェックする。オーダ種別
がSIO(スタートIO)やMCH(メンテナンスチャ
ネル)の場合、チャネル制御語(CCW)がメインメモ
リ上に、CPUによって用意されているため、そのCC
Wをフェッチする。尚、このCCWのフェッチ処理は、
周辺装置が、DMACを起動してCPU動作とは独立に
行なうDMA転送処理である。
【0050】ステップ3:コマンドの実行 チャネル制御語(CCW)内に保持されたコマンドの内
容を分析し、指定されたコマンドの内容、例えばWRT
(ディスク装置へのデータ書き込み)を、CPUとは独
立に実行する。すなわち、メインメモリから周辺装置内
へのDMA転送処理を実行する。
【0051】ステップ4:終了割り込み処理 チャネル制御語(CCW)で指定された転送量を転送終
了した後、または、転送途中に異常を検出した場合、そ
の時点の状況を、チャネルステータス語(CSW)とし
て、周辺装置内の終結状態レジスタ(TSR)上にセッ
トし、CPU側へ割り込みを上げる。CPUがこの割り
込みに応答して、終結状態レジスタ(TSR)の内容を
読み取り、TSRをクリア(リセット)する。
【0052】以上の4つのステップを経て、一連のコマ
ンド実行が終了する。本例のシステムバス試験システム
における各周辺装置には、前述のステップ(1〜4)で
実行されるようなコマンドのセットに対し、特に、「擬
似DMAコマンド」も追加し、このコマンド(擬似DM
Aコマンド)の実行機能を具備させたものである。
【0053】図4(b)は、擬似DMAコマンドのチャ
ネル制御語(CCW)構成を示している。図4(b)に
おいて、CMCフィールドのコード33(16進表示)
が擬似DMAコマンドを示す。ここで、この「コード3
3」における「33」という数値は、擬似DMAコマン
ドに対応したチャネル制御語(CCW)構成とするため
に重要なものであるが、単なる一例であり、その値でな
いと意味をなさないというものではない。
【0054】また、図4(b)のFLGフィールドで
は、データチェーン(CD)ビットを具備しており、同
一コマンドをCPUの介在なしに連続して実行したい場
合には、このビットをオンに指定すれば良い。同じく図
4(b)のBCフィールドは、1回のDMA転送での転
送量を示す。尚、図4(b)におけるFLGフィールド
およびBCフィールドに付与されている「0708」や
「1213」等の数値は、チャネル制御語(CCW)の
各フィールドが占めるビット数がわかるように各フィー
ルド境界に付記されたものであり、各フィールドが示す
ビット数はあくまでも一例であり、この図に示されたビ
ット数でないと意味をなさないというものではない。
【0055】さらに、図4(b)における2ワード目の
DAフィールドは、メインメモリ上のDMA転送開始ア
ドレスであり、3ワード目のd.c.(don't care)フィ
ールドは、チャネル制御語(CCW)で指定された情報
に応じて周辺装置が動作する場合、このフィールドを無
視すること意味する。すなわち、d.c.フィールドには
どんな値が格納されていても、周辺装置の動作には影響
しない。これは、各種のコマンドに対してチャネル制御
語(CCW)のフォーマットを3語構成で統一している
ことから、コマンド種別によっては、このようなフィー
ルドが生じることがある。
【0056】尚、図4(b)に示す例のチャネル制御語
(CCW)では、擬似DMA転送の方向が、メインメモ
リから周辺装置であることを前提として構成されてい
る。これは、運用段階に間違って起動されて、メインメ
モリ上のデータを破壊しないように考慮された結果であ
る。システムバスに負荷を与える点では、これでも十分
と考えられる。しかし、さらに現実動作に近付けるよう
にする場合には、逆方向の擬似DMA転送のサポートも
考えられる。このためには、チャネル制御語(CCW)
内に転送方向を指示するフィールドを用意してやれば良
い。
【0057】以下、図5に基づき、図1の情報処理シス
テムにおける擬似DMA転送に係わる処理動作を説明す
る。図5は、図1における情報処理システムの本発明に
係わる処理動作例を示すシーケンス図である。本例は、
特に、周辺装置(入出力制御装置)の擬似DMA転送動
作を示したものである。
【0058】メインメモリ上には、図4(b)に示した
チャネル制御語(CCW)が、FLGフィールドのCD
ビットオンの状態で複数個、連続アドレスに用意されて
いるものとする。このようなチャネル制御語(CCW)
に基づき、前述のステップ1〜4の処理を以下のように
して行なう。
【0059】ステップ1(S1):起動受付処理 前述のステップ1の動作の通りである。尚、擬似DMA
コマンドを発行する際に、ODRレジスタに書き込むみ
オーダはMCHであり、このコマンドが周辺装置配下の
装置でなく、周辺装置自身に対するものであることか
ら、デバイス番号DVNは、周辺装置を意味する「00
0」を用いている。
【0060】ステップ2(S2):コマンドフェッチ処
理 前述のステップ2の記載の通りであるが、ISRクリア
を割り込みにて検出したμpは、DMACに、CCWフ
ェッチのためのDMAオーダ(メインメモリ上のCCW
格納アドレスはCARレジスタ内に保持されている)を
セットし、DMACを起動する。以後、DMACの自律
動作によりメインメモリ(MM)からCCWが読み込ま
れる。
【0061】ステップ3(S3):擬似DMAコマンド
の実行 μpは、ステップ2でフェッチしたCCWの内容を解釈
し、擬似DMAコマンドであることを識別すると、CC
Wの内容に従って、DMAオーダ、すなわち、DAフィ
ールドで指定されたMMアドレスからBCフィールドで
指定された転送バイト数を読み込む指示を、DMACに
設定し、DMACを起動する。起動されたDMACは、
自律動作を開始し、所定のDMA転送を実行し、メイン
メモリ(MM)から周辺装置内部の記憶部(RMA)上
にデータを読み込む。尚、ここでは、RAMに読み込む
ようにしているが、DBMの方へ読み込むようにしても
特に問題はない。
【0062】BCフィールドで指定された量の転送が終
了すると、DMACからμpへ終了割り込みが発生す
る。この正常終了を検出すると、μpは、CCWのFL
Gフィールド内のCDビットをチェックし、これがオン
の場合には、CCWがチェーンされているので、次のC
CWをフェッチするために、ステップ2へ戻る。逆に、
CDビットがオフの場合には、これ以上の動作が不要な
ため、ステップ4へ移行する。
【0063】ステップ4(S4):終了割り込み処理 転送終了と判断したμpは、前述したような終了割込み
処理を実行する。すなわち、終了状態をCSWとして編
集し、TSRレジスタに設定する。その後、CPUへの
割り込み(システムバスを介して、割り込み要因を転送
することにより達成できる)を行なうため、DMACへ
DMAオーダを設定し、DMACを起動する。起動され
たDMACが、CPUへ終了割り込みを行なう。これを
受けたCPUが、TSRレジスタの内容(CSW)を読
み取り、終了状態をチェックし、最後にTSRをクリア
して終了する。
【0064】尚、この例では、正常終了の場合を示して
いるが、図5において、システムバスの動作に異常が発
生した場合には、前記のステップ3のDMA転送中に、
周辺装置内のBPC(バスプロトコルコントローラ)ら
DMACへ、バスエラー等の割り込みが入り、DMA転
送が異常終了し、DMACからμpへ、異常終了の割り
込みが発生する。これを受けたμpが前述のステップ4
で、異常終了のCSWを編集し、CPUへ割り込む。こ
れにより、CPUは、システムバス異常が発生したこと
が分かる。
【0065】以上述べた擬似DMAコマンドでは、DM
A転送でメインメモリから読み込んできたデータは、周
辺装置内部のRAMやDBMに一旦保持されるが、特に
その後は必要のないデータであるため、次のデータ等で
上書きされ捨てられ、配下の装置に転送するようなこと
はしない。すなわち、配下装置が接続されていなくと
も、周辺装置のみ接続されているだけで本コマンドの実
行は可能である。
【0066】また、ここでは、一つの周辺装置の擬似D
MAコマンドに対する動作を説明したが、CPU上に、
システムバス上の各周辺装置に対して擬似DMAコマン
ドを順次発行するプログラムを用意し、これを実行させ
ることにより、複数装置に同時にDMA転送を行なわせ
ることが可能となり、システムバスの機能、負荷耐力、
安定性を検証することが可能である。
【0067】また、本例では、CPUと周辺装置間の通
信が、図3および図4に示すような制御レジスタとCC
Wを用いたデータチャネル方式を前提に説明したが、特
にこの技術に限定するものではない。例えば、通信系を
扱う周辺装置の場合には、もっと簡単なMM結合方式、
すなわち、CPUと周辺装置とがメインメモリ(MM)
を相互にルックインすることによって通信を行なう技術
がよく採用される。この場合も、メインメモリと周辺装
置間は、DMA転送が用いられるので、前述のデータチ
ャネル方式と同様に、擬似DMAコマンドを規定して、
周辺装置に動作させることが可能である。
【0068】以下、このようなMM結合方式に本発明を
適用した例を、図6と図7を用いて説明する。図6は、
本発明のシステムバス試験システムを設けた情報処理シ
ステムの本発明に係る構成の第2の実施例を示すブロッ
ク図であり、図7は、図6における情報処理システムの
擬似DMA転送制御に用いる周辺制御語の構成例を示す
説明図である。
【0069】図6に示す例は、MM結合の場合の擬似D
MA起動例を示し、図7に示す制御語は、メインメモリ
(MM)上に用意される。図7における制御語におい
て、図4における記号と同一の記号(CMC,DA、B
C)は、同一の意味である。DMA修飾の部分は、DM
A転送形態を修飾するものであり、DMA転送の方向
(R/W)、μpがDMA転送を起動する間隔、周辺装
置内部のバス上のデータ転送モード(ワード単位転送、
ブロック単位転送など)を指定できる。尚、受付結果フ
ィールドは、このコマンドを受け取った周辺装置が、コ
マンド内容のチェック結果をその後書き込むためのフィ
ールドである。
【0070】コマンドコード(CMC)におけるDMA
転送起動のコマンドとDMA転送終了のコマンドとのセ
ットで、擬似DMA転送の実行を制御するようにしてい
る。以下、図6に従って、MM結合におけるコマンド転
送処理動作例を説明する。まず第1のステップ(図中、
丸付き数字の1)として、CPUは、周辺装置#i用の
MM領域に、装置#iに対応する周辺制御語を書き込
む。周辺装置#iは、周期的にメインメモリ(MM)へ
のルックインを行なっており、第2のステップ(図中、
丸付き数字の2)として、コマンドが用意されたことを
検出すると(この検出は、周辺制御語上にフラグを用意
し、CPUが、コマンドを用意したときオンにし、周辺
装置#iが受け付けたときオフにすることにより可能で
ある)、周辺制御語をDMA転送により周辺装置#i内
に読み込む。
【0071】周辺装置#iは、第3のステップ(図中、
丸付き数字の3)として、周辺制御語の内容をチェック
し、受付結果を、対応するメインメモリ(MM)上の場
所に書き込む。そして、制御語の記述に誤りがなけれ
ば、第4のステップ(図中、丸付き数字の4)として、
周辺制御語の内容に従って、擬似DMA転送を開始す
る。この擬似DMAは、CPU側から擬似DMA終了の
コマンドが用意されるまで、同一周辺制御語の内容を繰
り返し実行する。
【0072】尚、この場合、周辺装置#iは、擬似DM
A転送中にも、メインメモリ(MM)上の周辺制御語を
定期的にルックインする必要があるが、これは、データ
転送用のDMACの他に、制御転送用のDMACを別に
用意することにより可能である(図1における周辺装置
4にDMACを1つ追加する)。このようなMM結合方
式を採用する装置では、性能向上策の一環として、デー
タ転送用のDMACの他に、制御情報転送用のDMAC
も用意され、周辺装置内部で使い分けられる。このよう
にして、図5で説明した動作と同様にして擬似負荷をシ
ステムバス上に与えることができる。
【0073】以上、図1〜図7を用いて説明したよう
に、本実施例の情報処理システムでは、CPUからの指
示に基づき、配下の入出力機器を動作させることなくD
MA転送を行なう擬似DMA転送を、各入出力制御装置
(周辺装置)のDMACで行ない、システムバスへの擬
似負荷を与え、システムバスおよびシステムバス系装置
(SBH、SBX等)の検証を行なうことができる。こ
のように、情報処理システムが本来の情報処理機能や通
信処理機能を果たす上で備えているDMA転送制御機能
を流用することにより、システムバスおよびシステムバ
ス系装置の効率的、かつ、強力な試験を容易に行なうこ
とができる。
【0074】また、本発明のシステムバス試験方法で
は、擬似DMA処理部A1cと擬似DMA処理部B5c
とをプログラムで構成して、前述の擬似DMA転送処理
を行なう。このことにより、本来の情報処理機能や通信
処理機能と共に、システムバスの試験機能を備えた情報
処理システムを容易に構築することができる。
【0075】この擬似DMA転送は、例えば、システム
バスに接続される入出力制御装置(周辺装置)とCPU
用のプログラムを用意することでも実現できるので、配
下のディスク装置やLAN接続用装置、回線終端装置な
どの接続は、特に、必要ない。また、通信回線を介して
試験機(すなわち、擬似端末、擬似負荷発生装置)を接
続することも、通信回線を折り返すために0系/1系間
を直結ケーブルを用意し、それで接続したり、あるい
は、配線盤上の布線を変更する等の必要もない。このこ
とにより、効率の良い検証が可能となる。万一、ディス
ク装置等が接続されていても、アクセスしないようにす
ることが容易にでき、内部のデータを破壊することがな
い。
【0076】さらに、制御配下の装置(入出力機器)を
動作させる必要がないことから、入出力制御装置(周辺
装置)内のDMACをフル稼働させることができ、現実
にはめったに起こりえない極めて高い負荷をシステムバ
スおよびシステムバス系装置に与えることができる。従
って、その負荷耐力、安定性を、より強力に検証するこ
とが可能となる。また、擬似DMAの起動先の周辺装置
種別や台数を、CPU用のプログラムにより変更するだ
けで、各種のシステム条件に対応して負荷をシステムバ
ス系に与えることができ、システムバスを色々な負荷条
件で容易に検証することが可能である。
【0077】また、入出力制御装置(周辺装置)が内蔵
するDMACを流用し、かつ、試験のためにDMA転送
のみを実行させることができるので、実際の周辺装置と
同等の性能のDMA転送負荷を効率良く与えることがで
きる。また、各種負荷条件を作り出せるので、当該シス
テムのDMA転送性能、すなわち、特定な装置が行なう
DMA転送について、システムバス上の負荷としてレス
ポンスタイム(DMA転送開始から転送終了までの所要
時間)、あるいは、スループット(単位時間当たりのD
MA転送データ量)との関係を実測により見積もること
が可能となり、システムバスの耐力を評価できる。ま
た、故意に停止させない限り、DMA転送を無限に実行
し続けることが可能であり、システムの安定性の検証も
可能である。
【0078】尚、本発明は、図1〜図7を用いて説明し
た実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱し
ない範囲において種々変更可能である。例えば、本実施
例では、システムバス系装置としてSBXとSBHを用
いたシステムについて説明したが、システムバス拡張装
置SBEXを介して延長されたシステムバスを用いて構
成されるようなシステムの場合にも同様の効果が得られ
る。また、入出力制御装置(周辺装置)とCPUとの通
信方式は1種類であっても、複数混在の場合でも良い。
【0079】また、本実施例では、二重化された各系に
おいて、システムバスに接続されたCPUが1台のシス
テムを取り上げたが、本発明は、これに限定されること
はなく、複数のCPUを接続して構成されるシステムの
場合にも同様の擬似DMA機能を用意することにより、
同様の効果を得ることが可能である。また、DMA転送
は、周辺装置とCPU間だけに限定されず、0系/1系
間で二重化された周辺装置間で行なわれるものも同様に
実現でき、同様の効果が得られる。要するに、情報処理
システムにおいて必要となる本来のDMA転送パターン
(転送元と転送先との組合せパターン)をそのまま擬似
的に実現すれば良い。また、システムバスのプロトコル
(TOXBUS,FUTUREBUS,VMEバス等)
や、アービトレーション方法(集中または分散、集中の
場合の選択アルゴリズム)は、本発明の適用を限定する
ものではなく、どのようなものでも良い。
【0080】
【発明の効果】本発明によれば、情報処理システムにお
けるシステムバスの性能試験を効率良く行なうことがで
き、システムバスを用いた情報処理システムの信頼性を
向上させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシステムバス試験システムを設けた情
報処理システムの本発明に係る構成の第1の実施例を示
すブロック図である。
【図2】図1における情報処理システムの全体構成を示
すブロック図である。
【図3】図1における入出力制御装置(周辺装置)の制
御レジスタ群の構成例を示す説明図である。
【図4】図1におけるメインメモリ上に書き込まれるチ
ャネル制御語の構成例を示す説明図である。
【図5】図1における情報処理システムの本発明に係わ
る処理動作例を示すシーケンス図である。
【図6】本発明のシステムバス試験システムを設けた情
報処理システムの本発明に係る構成の第2の実施例を示
すブロック図である。
【図7】図6における情報処理システムの擬似DMA転
送制御に用いる周辺制御語の構成例を示す説明図であ
る。
【図8】TOXBUSの信号線の構成例を示す説明図で
ある。
【図9】図8におけるバス信号線の動作例を示す説明図
である。
【図10】システムバスを用いた情報処理システムの構
成例を示すブロック図である。
【図11】図10における情報処理システムの従来のシ
ステムバス試験システムの構成例を示すブロック図であ
る。
【符号の説明】
1,21:CPU、1a:主処理部、1b,1d:試験
処理部A(PD)、1c:擬似DMA処理部A、2,2
a:メインメモリ、3,3a:システムバス、4,4a
〜4g:入出力制御装置(周辺装置)、5:μP(マイ
クロプロセッサ)、5a:主処理部、5b,5d〜5
j:試験処理部B(PDMA)、5c:擬似DMA処理
部B、6:記憶部、7,7a〜7g:BPC(バスプロ
トコルコントローラ)、8,8a〜8g:DMAC(D
MA制御回路)、9:配下制御回路、10:DBM(デ
ータバッファメモリ)、11:制御レジスタ群、20,
20a:SBH(システムバスハンドラ)、22,22
a:SBX(システムバス交差回路)、100:実シス
テム、101,111:CPU、102,112:メイ
ンメモリ、103:ファイル記憶制御装置(FMC)、
103a,103b,113a、113b:ファイル記
憶装置、104:イーサネット制御装置(ETNC)、
105:No.7形共通信号制御装置(CS7C)10
6:ATM信号制御装置(ASC)、113〜116:
入出力制御装置(周辺装置)、107,117:システ
ムバス、108,118:SBH(システムバスハンド
ラ)、109,119:SBX(システムバス交差回
路)、121,123〜126,131,133〜13
6:BPC(バスプロトコル制御回路)、143〜14
6,153〜156:DMAC(DMA制御回路)、1
101:LAN(イーサネット)、1102:擬似負荷
発生機、1061,1161:ATMスイッチ(AS
W)、1062,1162:LU、1063:配線盤。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 000000295 沖電気工業株式会社 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 (71)出願人 000005108 株式会社日立製作所 東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地 (72)発明者 増田 悦夫 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日本 電信電話株式会社内 (72)発明者 新保 英男 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日本 電信電話株式会社内 (72)発明者 石川 康博 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 池田 幸二 神奈川県横浜市戸塚区戸塚町216番地 株 式会社日立製作所情報通信事業部内 (72)発明者 小林 浩 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株 式会社内 (72)発明者 橋本 浩 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電気 工業株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一以上の中央処理装置(CPU)と主記
    憶装置(メインメモリ)、および、DMA制御回路(D
    MAC)を具備して配下の入出力機器と少なくとも上記
    メインメモリとのDMA転送制御を行なう一以上の入出
    力制御装置をシステムバスで接続してなる情報処理シス
    テムにおいて、上記CPUからの指示に基づき上記DM
    ACを起動する起動手段と、上記起動したDMACを介
    して、該DMACを具備した上記入出力制御装置による
    上記DMA転送を、配下の上記入出力機器を動作させる
    ことなく行なう処理手段とを設け、上記入出力機器の動
    作を伴わないDMA転送(擬似DMA転送)により、上
    記システムバスに負荷をかけ、該システムバスの試験を
    行なうことを特徴とする情報処理システム。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の情報処理システムにお
    いて、上記処理手段は、上記メインメモリの所定のデー
    タの読み取りを行なう手段と、該読み取ったデータを破
    棄する手段とを具備し、上記DMACを介して上記メイ
    ンメモリから読み取ったデータを順次破棄することによ
    り上記擬似DMA転送を行なうことを特徴とする情報処
    理システム。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の情報処理システムにお
    いて、上記メインメモリのデータの読み取りを行なう手
    段は、上記メインメモリの所定のデータの読み取りを繰
    り返すことを特徴とする情報処理システム。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3のいずれかに記載
    の情報処理システムにおいて、上記起動手段は、上記入
    出力制御装置のレジスタに、該入出力制御装置のDMA
    Cによる上記擬似DMA転送の開始を指示する所定の情
    報を設定する手段を具備し、上記CPUからの指示に基
    づき上記擬似DMA転送を開始させることを特徴とする
    情報処理システム。
  5. 【請求項5】 一以上の中央処理装置(CPU)と主記
    憶装置(メインメモリ)、および、DMA制御回路(D
    MAC)を具備して配下の入出力機器と少なくとも上記
    メインメモリとのDMA転送制御を行なう一以上の入出
    力制御装置を接続したシステムバスの試験方法であっ
    て、上記CPUからの指示に基づき上記DMACを起動
    するステップと、該起動したDMACを介して、該DM
    ACを具備した上記入出力制御装置による上記DMA転
    送を、配下の上記入出力機器を動作させることなく行な
    うステップとを少なくとも有し、上記入出力機器の動作
    を伴わないDMA転送(擬似DMA転送)を行なうこと
    により上記システムバスに負荷をかけることを特徴とす
    るシステムバス試験方法。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のシステムバス試験方法
    において、上記DMACを介して上記メインメモリから
    所定のデータを読み取り、該読み取ったデータを順次破
    棄することにより上記擬似DMA転送を行なうことを特
    徴とするシステムバス試験方法。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載のシステムバス試験方法
    において、上記メインメモリからの上記所定のデータの
    読み取りを繰り返し、該繰り返し読み取ったデータを順
    次破棄することを特徴とするシステムバス試験方法。
  8. 【請求項8】 請求項5から請求項7のいずれかに記載
    のシステムバス試験方法において、上記入出力制御装置
    のレジスタに、該入出力制御装置のDMACによる上記
    擬似DMA転送の開始を指示する所定の情報を設定し、
    上記CPUからの指示に基づき上記擬似DMA転送を開
    始することを特徴とするシステムバス試験方法。
  9. 【請求項9】 請求項5から請求項8のいずれかに記載
    のシステムバス試験方法におけるそれぞれの処理プログ
    ラムを記録したことを特徴とする記録媒体。
JP9312076A 1997-11-13 1997-11-13 情報処理システムおよびシステムバス試験方法とその処理プログラムを記録した記録媒体 Pending JPH11143817A (ja)

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JP9312076A Pending JPH11143817A (ja) 1997-11-13 1997-11-13 情報処理システムおよびシステムバス試験方法とその処理プログラムを記録した記録媒体

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JP (1) JPH11143817A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006208378A (ja) * 2005-01-24 2006-08-10 Hewlett-Packard Development Co Lp バス検査のためのオンチップ回路

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JP2006208378A (ja) * 2005-01-24 2006-08-10 Hewlett-Packard Development Co Lp バス検査のためのオンチップ回路

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