JPH11141638A - トロイダル形無段変速機 - Google Patents

トロイダル形無段変速機

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JPH11141638A
JPH11141638A JP9302046A JP30204697A JPH11141638A JP H11141638 A JPH11141638 A JP H11141638A JP 9302046 A JP9302046 A JP 9302046A JP 30204697 A JP30204697 A JP 30204697A JP H11141638 A JPH11141638 A JP H11141638A
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stress
continuously variable
variable transmission
power roller
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Hiromichi Takemura
浩道 武村
Nobuaki Mitamura
宣晶 三田村
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    • F16H15/00Gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio, or for reversing rotary motion, by friction between rotary members
    • F16H15/02Gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio, or for reversing rotary motion, by friction between rotary members without members having orbital motion
    • F16H15/04Gearings providing a continuous range of gear ratios
    • F16H15/06Gearings providing a continuous range of gear ratios in which a member A of uniform effective diameter mounted on a shaft may co-operate with different parts of a member B
    • F16H15/32Gearings providing a continuous range of gear ratios in which a member A of uniform effective diameter mounted on a shaft may co-operate with different parts of a member B in which the member B has a curved friction surface formed as a surface of a body of revolution generated by a curve which is neither a circular arc centered on its axis of revolution nor a straight line
    • F16H15/36Gearings providing a continuous range of gear ratios in which a member A of uniform effective diameter mounted on a shaft may co-operate with different parts of a member B in which the member B has a curved friction surface formed as a surface of a body of revolution generated by a curve which is neither a circular arc centered on its axis of revolution nor a straight line with concave friction surface, e.g. a hollow toroid surface
    • F16H15/38Gearings providing a continuous range of gear ratios in which a member A of uniform effective diameter mounted on a shaft may co-operate with different parts of a member B in which the member B has a curved friction surface formed as a surface of a body of revolution generated by a curve which is neither a circular arc centered on its axis of revolution nor a straight line with concave friction surface, e.g. a hollow toroid surface with two members B having hollow toroid surfaces opposite to each other, the member or members A being adjustably mounted between the surfaces
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S384/00Bearings
    • Y10S384/90Cooling or heating
    • Y10S384/912Metallic

Abstract

(57)【要約】 【目的】 疲労割れを防止し、高寿命で信頼性の高い構
成部材をもつ長寿命のトロイダル形無段変速機を提供す
る。 【構成】 パワーローラ軸受、入出力ディスクの組成が
C;0.15〜0.5%、Si;0.15〜1.5%、
Mo;0.1〜1.5%、酸素9ppm以下を含む素材
を浸炭窒化、焼入れ、焼戻し処理、研磨仕上げ後の表面
硬さがビッカース硬さHv720以上を満足し、かつ、
表面からの深さ位置Dxでの硬さがHv650以上を満
たすような浸炭窒化熱処理を施し、ここでDxは、合成
応力分布における臨界相当応力発生位置とし、動的最大
せん断応力発生位置をZoとした場合に、Dx=3.0
Zo〜5.0Zoを満たす関係にあり、かつ、0.5〜
1.0Dx位置での残留応力値が−130乃至−60k
gf/mm2 の範囲を満たすような物理的な表面硬化処
理を施した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トロイダル形無段
変速機に係り、特に、自動車などの車両に用いられるト
ロイダル形無段変速機の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両の変速機としてはギアタ
イプが主流であり、ギアを成形するためのギア用鋼とし
てはJIS規格G4051〜4202にて定められた機
械構造用炭素鋼や合金鋼のうち、SCr420やSCM
420などの低合金鋼が用いられている。このような機
械構造用鋼を素材としてギア形状に成形したのち、浸炭
あるいは窒化などの表面硬化処理を施して使われてき
た。しかしながら、従来のギア式有段変速機(オートマ
チック方式)は、段階継続的な変速機構であるため、動
力伝達にロスが生じたり変速ショックが発生したりする
という欠点を抱えていた。
【0003】一方、無段変速機とは、変速時における断
続的なショックがなく、動力伝達性にギア式有段変速式
より優れており、耐燃料消費効率が良いという観点か
ら、近年実車化が種々検討され、一部の乗用車にはベル
ト式無段変速機などが実用化されている。
【0004】この無段変速機の一種として、入力・出力
ディスクとパワーローラ軸受を兼ね備えたトロイダル形
無段変速機があり、これは、ベルト式無段変速機と比較
して、高いトルクを伝達することが可能であり、中型・
大型車向けの無段変速機として有効と考えられている。
従って、高いトルクを伝達し、かつ高温状態において
も、破損しないような耐久性の高い材料の開発が進めら
れている。
【0005】このトロイダル形無段変速機用の高耐久性
材料として従来は、特開平7−208568号公報に開
示されているように、トロイダル形無段変速機構成要素
であるパワーローラ軸受の転動体が、中炭素鋼または高
炭素鋼からなると共に、浸炭窒化処理、焼入れおよび焼
戻し処理が施されてなるものや、特開平9−79336
号公報に開示されているように、トロイダル形無段変速
機における転動体の素材としてCrを含有する機械構造
用鋼を用い、浸炭窒化処理により、転動体におけるN量
が重量比で0.2%以上、0.6%以下、面接触により
転動体内部に発生する最大せん断応力の発生深さをZs
tとした時に、深さd≦0.2Zstの位置においてC
+N量が0.9〜1.3%、残留オーステナイト量が体
積%で20%〜45%、硬さがHV500以上であり、
且つ深さが0.5Zst≦d≦1.4Zstの位置にお
いてCおよびN量が重量比で0.6%≦C+N≦1.2
%、硬さがHv700以上であることなどがあげられ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のトロイダル形無
段変速機は、駆動した際に、入力・出力ディスクとパワ
ーローラ軸受との間(すなわち、パワーローラのトラク
ション面)に、高い接触圧力が生じ、当該パワーローラ
軸受には、高いスラスト荷重がかかり、転がり軸受と同
様な転がり接触荷重が作用することになる。そして、こ
れらの接触圧力やスラスト荷重による負荷は、通常の転
がり軸受においては生じないような高負荷となる。特
に、パワーローラのトラクション面やパワーローラの軸
受面に、剥離・破損が生じやすいという欠点がある。こ
のため、パワーローラ軸受面の転がり寿命を向上するこ
とができないという問題がある。例えば、トロイダルC
VTでは、最大トルクで最大減速時にトラクション動力
伝達部の接触面圧はPmax=3.9GPa(接触楕円
長軸半径a=5mm、接触楕円短軸半径b=1.3mm
の場合、最大動的せん断応力発生位置;Zo=0.48
b、最大静的せん断応力発生位置;Zst=0.72
b)となる。
【0007】また、更に通常の転がり軸受と比較してト
ロイダル形無段変速機に特有かつ重要な問題として、軸
受と異なりバックアップ剛性が低いため、パワーロー
ラ、入力ディスク及び出力ディスクに繰り返し曲げ応力
が加わり、高い引張応力が発生するため(最大負荷・最
大減速時にFEM計算及び歪みゲージによる測定結果か
らトラクション面に約90kgf/mm2 の引張応力が
発生する)これらの部分を起点として割れが生じやすい
という問題がある。このため、耐疲労割れ特性を向上す
ることができないという問題もある。(図3,4参
照)。これらの一連の研究として、曲げ応力下における
転がり寿命(日本トライボロジー会議予稿集、盛岡19
92−10、P793〜796)が報告されており、転
がり接触応力に曲げ応力が複合すると寿命が著しく低下
することが述べられている。
【0008】従って図3及び図4に示すように、このト
ロイダル形無段変速機のパワーローラ軸受には大きな繰
返しせん断応力と大きな繰返し曲げ応力とが複合的に重
なりあって作用するため、汎用の転がり軸受とは異なっ
た厳しい応力負荷状態となる。例えば、図5に示すよう
に、最大応力発生位置は従来のピーク値P1からP2へ
と深くなり、汎用の転がり軸受の耐はくり性に有効とさ
れている浸炭処理を単純に施すだけでは軸受の寿命延長
を図る上では不十分である。
【0009】さらに、トロイダル形無段変速機におい
て、汎用の転がり軸受とは異なり、入力・出力ディスク
とパワーローラのトランクション面において大きなトラ
ンクション力を伝達する際に、発熱し、その接触点での
温度は200℃を越えるものと予想され、通常の軸受材
料ではその使用に耐えることができない。そのため、高
温時においても硬度を維持する合金元素Moや、発生し
やすくなる組織変化を遅延させる合金元素Siの量を規
定したものである。
【0010】また、上述の特開平9−79336号公報
では、浸炭窒化処理により、転動体におけるN量が重量
比で0.2〜0.6%、面接触により転動体内部に発生
する静的最大せん断応力の発生深さをZstとした時
に、深さd≦0.2Zstの位置においてC+N量が
0.9〜1.3%、残留オーステナイト量が体積%で2
0%〜45%、硬さがHV500以上であり、且つ深さ
が0.5Zst≦d≦1.4Zstの位置においてCお
よびN量が重量比で0.6%≦C+N≦1.2%、硬さ
がHv700以上としている。これは、図6の比較例1
および2として示すように、耐接触応力のみに関しては
有効に作用すると考えられるが、表面近傍の硬さがHv
500以上と低いため、曲げ応力がさらに加重されるデ
ィスクに関しては十分な硬さ分布の規定とは言えない。
また、Hv700の硬さ規定位置の0.5Zst〜1.
4Zstに関しても、転がり接触応力の作用のみを考慮
しているため、曲げ応力が複合した場合では、適当な硬
さ規定とは言い難い。さらに、表面N量を0.2〜0.
6%とした場合は、耐摩耗性は向上するが、表面N量が
高くなりすぎて加工性が著しく低下するという短所もあ
る。
【0011】特開平7−208568号公報に関して
は、トロイダル形無段変速機の構成要素であるパワーロ
ーラ軸受の転動体が、中炭素鋼または高炭素鋼からなる
と共に、浸炭窒化処理焼入れおよび焼戻し処理が施され
てなるものもあるが、今発明は、最近の厳しい高トルク
条件下においても十分耐久性のある材料を、更に改良し
たものである。
【0012】本発明は上記課題を解決するためになされ
たものであり、パワーローラ(内輪)、外輪、入力ディ
スクおよび出力ディスクに転がり疲労剥離・破損・摩擦
摩耗が発生するなどトロイダル形無段変速機における特
有の問題を解決すると共に、疲労割れを防止し、高寿命
で信頼性の高い入力・出力ディスクとパワーローラ軸受
を備えた長寿命のトロイダル形無段変速機を提供するこ
とを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明に係るトロイダル
形無段変速機は、入力軸に設けられた入力ディスクと、
出力軸に設けられた出力ディスクと、内輪、外輪および
複数の転動体を含み、かつ、前記入力ディスクおよび出
力ディスクに前記内輪が係合して前記入力軸の動力を前
記出力軸に伝達するパワーローラ軸受とを含んで構成し
たトロイダル形無段変速機において、前記パワーローラ
軸受の内輪、外輪、入力ディスク、並びに出力ディスク
の組成が重量比でC;0.15〜0.5%、Si;0.
15〜1.5%、Mo;0.1〜1.5%、酸素9pp
m以下およびその他の不可避的不純物元素を含む素材か
らなり、この素材を浸炭窒化、焼入れ、焼戻し処理、研
磨仕上げ後の表面C量が重量比で0.8〜1.2%、表
面N量が重量比で0.05〜0.20%の範囲を満た
し、その表面硬さがビッカース硬さHv720以上を満
足し、かつ、焼入れ、焼戻し後の表面からの深さ位置D
xでの硬さがHv650以上を満たすような浸炭窒化熱
処理を施し、ここで前記Dxは、剪断応力分布と曲げ応
力分布を合わせた合成応力分布における臨界相当応力発
生位置とし、動的最大せん断応力発生位置をZoとした
場合に、Dx=3.0Zo〜5.0Zoを満たす関係に
あり、かつ、0.5Dx位置での残留応力値が−130
乃至−60kgf/mm2 の範囲を満たすような物理的
な表面硬化処理を施したことを特徴とする。
【0014】
【作用】本発明に係るトロイダル形無段変速機において
は、その構成部材であるパワーローラ軸受の内輪、外
輪、入力ディスクおよび出力ディスクの材料としてC、
Si、Mo、Oを規定した素材を、浸炭窒化、焼入れ、
焼戻し処理、研磨仕上げ後の表面C量を0.8〜1.2
%とし、表面N量を0.05〜0.20%とし、Dx位
置にて、硬さがHv650以上を満足するような浸炭窒
化熱処理を施し、0.5Dx〜Dx位置での残留応力値
が−130から−60kgf/mm2 を満足するような
ショットピーニング処理などの加工により、これらの処
理が施された各部材に剥離・破損が発生することが防止
されると共に、疲労割れの発生が防止される。
【0015】この理由を以下に述べる。 1)表面C量;0.8〜1.2重量% パワーローラ(内輪)、外輪、入力ディスクおよび出力
ディスクに、浸炭窒化、焼入れ、焼戻し処理を施し、研
磨仕上げ後、表面C量を0.8〜1.2重量%と規定す
るのは、耐転がり疲れに必要な硬さと曲げ応力負荷に対
する十分な強度を得るために0.8%以上が必要であ
り、一方、1.2%を越えると巨大炭化物を生成しやす
くなり、割れ起点になりやすいからである。 2)表面N量;0.05〜0.20重量% 表面N量が0.05重量%以上あると、焼戻し抵抗性が
向上し、微細な炭窒化物が分散析出する効果により強度
が向上するためである。一方、表面N量が0.20重量
%を越えると、耐摩耗性が向上し、研磨加工が困難にな
りやすく、また脆性割れ強度も低下するからである。 3)表面硬さ;Hv720以上 位置Dxでの硬さ;Hv650以上 表面硬さがビッカース硬さHv720以上を満足し、か
つ、焼入れ、焼戻し後の表面からの深さ位置Dxでの硬
さがHv650以上を満たすような浸炭窒化熱処理を施
すことが望ましい。ここで、深さ位置Dxは、剪断応力
分布と曲げ応力分布とを合わせた合成応力分布における
臨界相当応力発生位置とする。なお、動的最大せん断応
力発生位置をZoとすると、Dx=3.0Zo〜5.0
Zoを満たす関係にある。
【0016】図3及び図4に示すように、トロイダル形
無段変速機のパワーローラ軸受8の構成部材には大きな
繰返し剪断応力と大きな繰返し曲げ応力とが複合的に重
なりあって作用するため、一般の転がり軸受とは異なっ
た厳しい応力負荷状態となる。このため、図5に示すよ
うに、最大応力発生位置は従来のピーク値P1からP2
へと深くなり、単純に転がり軸受の耐はくりに有効と考
えられている浸炭処理を施すのではなく、合成応力負荷
を考慮した浸炭窒化処理による硬さ分布を規定したもの
である。
【0017】さらに、トロイダル形無段変速機において
は、通常の転がり軸受とは異なり、入力・出力ディスク
とパワーローラのトランクション面において大きなトラ
ンクション力を伝達する際に、発熱し、その接触点での
温度は200℃を越えるものと予想され、通常の軸受材
料ではその使用に耐えることができない。そのため、高
温時においても硬度を維持する合金元素Moや、発生し
やすくなる組織変化を遅延させる合金元素Siの量を規
定したものである。
【0018】また、上述の特開平9−79336号公報
では、浸炭窒化処理により、転動体におけるN量が重量
比で0.2〜0.6%、面接触により転動体内部に発生
する静的最大せん断応力の発生深さをZstとした時
に、深さd≦0.2Zstの位置においてC+N量が
0.9〜1.3%、残留オーステナイト量が体積%で2
0%〜45%、硬さがHv500以上であり、かつ、深
さが0.5Zst≦d≦1.4Zstの位置においてC
およびN量が重量比で0.6%≦C+N≦1.2%、硬
さがHv700以上としている。これは、図6のなかに
比較例1および比較例2としてそれぞれ示すように、耐
接触応力のみに関しては有効に作用すると考えられる
が、表面近傍の硬さがHv500以上と低いため曲げ応
力も複合するディスクに関しては十分な硬さ分布の規定
とは言えない。また、Hv700の硬さ規定位置の0.
5Zst〜1.4Zstに関しても、転がり接触応力の
作用のみを考慮しているため、曲げ応力が複合した場合
では、適当な硬さ規定とは言い難い。さらに、表面N量
を0.2〜0.6%とした場合は、表面N量が高くな
り、耐摩耗性が上がり、加工性が著しく低下する。
【0019】そこで、本発明では、動的最大剪断応力が
作用する深さ位置Zoを各構成部材の転がり寿命の計算
に用いている。次に、動的最大剪断応力が作用する位置
Zoの求めかたについて説明する。
【0020】鋼と鋼との点接触は次式(1),(2),
(3),(4)で与えられる。 a=(50.5×10-3)μ・(P/Σρ)1/3 …(1) b=(50.5×10-3)ν・(P/Σρ)1/3 …(2) b/a={(t2 −1)(2t−1)}1/2 =k1 …(3) cosτ=|ρ11−ρ12+ρ21−ρ22|/Σρ …(4) ただし、aは接触楕円長軸半径を、bは接触楕円短軸半
径を、τは補助角を、μ,νはcosτに関する定数
を、Pは荷重を、そしてΣρ(=ρ11+ρ12+ρ21+ρ
22)は2つの弾性体の接触点で互いに直角をなす主曲率
の総和をそれぞれ表わす。
【0021】なお、上記のμ,ν,k1 は次の関係にあ
る。 μ={2E(k2 )/πk121/3 ν={2E(k2 )k1 /π}1/31 =b/a k2 =(1−k121/2 したがって、μ,νは第2種完全だ円積分により求まる
定数である。
【0022】上式(1)からaを、上式(2)からbを
それぞれ求め、これらを上式(3)に代入してパラメー
タtについて解くと、動的最大剪断応力発生位置Zoは
下式(5)で与えられることが「軸受潤滑便覧(日刊工
業新聞社;軸受潤滑便覧編集委員会編;昭和36年発
行)」の第230 〜240 頁に記載されている。
【0023】 Zo=b{(t+1)(2t−1)1/2-1 …(5) なお、上記のZoは下式(6)の関係から最大接触圧力
Pmaxを用いても求めることができる。
【0024】 Pmax=[188×{P(Σρ)21/3 ]/μν …(6) 以上求めたZo値に基づき剪断応力分布と曲げ応力分布
とを合成した臨界相当応力発生領域を本発明ではDx=
3.0〜5.0Zoと定める。本発明ではこの領域がト
ロイダル形無段変速機の使用においてその構成部材であ
るパワーローラ軸受の内輪、外輪、入力ディスク及び出
力ディスクの転がり疲労剥離、破損、及び疲労割れを防
止する上で重要な領域になりうるととらえている。
【0025】これらの剥離や破損防止の観点から、Dx
の範囲のうち少なくとも3Zo位置でHv650以上と
なっていることが必要であり、荷重が高くなればより深
い位置でこの硬さを有することが必要となるので、5Z
o位置でHv650以上とすることがさらに好ましい。
このため、Dx位置での硬さをHv650以上と定め
た。 4)0.5Dx〜Dx位置での残留応力値;−130〜
−60kgf/mm2 ショットピーニング(SP)を行うと、メディア(鋼球
など)が材料表面に衝突し、SP処理が施された各部位
を構成する材料表面近傍(この部分を表層部とも記す)
が塑性変形した結果、残留圧縮応力が生成される。従っ
て、各部位に加わる転がり接触応力と高い引張応力の複
合に対して−60kgf/mm2 以上の残留圧縮応力を
発生させるSP処理を施すと耐疲労寿命が向上する。し
かしながら、−130kgf/mm2 を越えると、その
効果は飽和してしまい、また加工コストが上昇するため
有効ではない。ここで、本発明では、マイナス符号の残
留応力を「残留圧縮応力」としているため、その絶対値
が大きくなるほど残留圧縮応力が大きくなり、その絶対
値が小さくなるほど残留圧縮応力が小さくなることを意
味する。
【0026】本発明のトロイダル形無段変速機の構成部
材の剥離や破損防止のため、臨界相当応力発生領域Dx
において少なくとも1.5Zoの位置において残留圧縮
応力が−60kgf/mm2 以上、−130kgf/m
2 以下の値とする必要がある。荷重が高くなるにつれ
てより深い位置でこの残留圧縮は応力を付与しておく必
要があり、その深さは好ましくは2.0Zoの位置、さ
らに好ましくは3.0Zoの位置でこの値を満たすこと
が必要である。
【0027】次に本発明のトロイダル形無段変速機用素
材の組成割合の限定の理由について述べる。 5)C;0.15〜0.50重量% Cは耐破損・はくりなどによる寿命低下に有害と考えら
れる介在物に関して、量産材として介在物の少ない安定
した清浄度が得るため、また耐転がり疲労に必要な硬さ
を得るために行う浸炭窒化の処理時間短縮のためには、
0.15%が必要となる。一方、Cは0.50%を越え
て含有させると、中心部での割れ強度の低下や、高温時
の寸法安定性を損なうなどの問題があるため、C=0.
15〜0.50%と定めた。 6)Si;0.15〜1.50重量% Siは、転がり疲労下にて見られる白色組織変化の遅延
効果、及び焼入れ性を向上させる元素であるが、0.1
5%未満では焼戻し軟化抵抗性が十分ではなく、1.5
%を越えると加工性が著しく低下するため、Si=0.
15〜1.5%とした。 7)Mo;0.1〜1.5重量% Moは、焼戻し軟化抵抗性や微細な炭化物の分散効果に
より軸受硬さを向上させる元素であるため、0.1%以
上必要であるが、1.5%を越えてもその効果は飽和
し、また逆に加工性が劣化する可能性もあることから、
Mo=0.1〜1.5%とした。 8)酸素;9ppm以下 酸素は鋼中において酸化物系の介在物を生成し、曲げ応
力疲労時における起点(フィッシュアイ)となったり、
また転がり寿命を低下させる非金属介在物となりうる元
素であるので、その上限を9ppmとした。
【0028】
【発明の実施の形態】次に、添付の図面を参照しながら
本発明の好ましい実施の形態について説明する。図1に
トロイダル型無段変速機の縦断面構造を示す。符合1が
出力軸に、符合2が入力軸にあたる。入力ディスク5は
入力軸2に対してブッシュ10を介して互いに回転可能
に遊嵌し、入力軸2にはカムディスク3がスプライン2
aにより固定され、カムディスク3と入力ディスク5と
の対向面にはローラ4を挟んでそれぞれカム面3a,5
bが形成されている。出力ディスク6は出力軸1にスプ
ライン1aにより一体に回転するように固定されてい
る。入力軸2及び出力軸1はそれぞれ軸受12,13に
より外箱に回転可能に支持されている。
【0029】入力ディスク5と出力ディスク6のそれぞ
れのトロイダル面、すなわち転がり伝動面5a,6aは
共通の円弧をなしトロイダルキャビティを形成してい
る。転がり伝動面5a,6aと接触して転がりながら動
力を伝達するパワーローラ9は軸受8とともにパワーロ
ーラ9の支持軸受を形成している。また、軸受8の固定
輪14は摺動座金15を介して、軸受8は揺動軸7aを
介してそれぞれトラニオン7に取り付けられている。ト
ラニオン7はパワーローラ9がトロイダルキャビティ内
で転がり伝動面5a,6aとの接触位置を変えて変速で
きるように傾動可能に支持されている。なお、軸受8を
潤滑するとともに、パワーローラ9と入出力ディスク
5,6のトロイダル面との接触面を潤滑するために供給
されるトラクション油などの潤滑油の供給機構について
は図示を省略している。
【0030】次に、表1に本発明にかかる実施例及び比
較例の化学成分および表面C、N%、ショットピーニン
グ処理(SP)の有無を示す。表1に示す実施例および
比較例は、以下に示す図2の条件の熱処理(I)(従来
例1の場合)または熱処理(II)(III )(実施例及び
比較例の場合)を行った後、ショットピーニング加工を
行って製造した。 [熱処理(I)]図2(I)に示すように、温度が84
0〜860℃の吸熱型ガス雰囲気で、0.5〜1時間熱
処理(ずぶ焼き)した後、オイルクエンチ(焼入れ)を
行う。次いで、これを温度が160〜180℃の大気中
で、2時間加熱した後、冷却する。(焼戻し)。 [熱処理(II)]図2(II)に示すように、温度が93
0〜960℃の吸熱型ガス及びエンリッチガスの雰囲気
で、10〜15時間熱処理(浸炭処理)した後、放冷
し、次に吸熱型ガスの雰囲気で840〜860℃まで
0.5〜1時間加熱(ずぶ焼き)してからオイルクエン
チ(焼入れ)を行う。次いで、これを温度が160〜1
80℃の大気中で2時間加熱した後、冷却する(焼戻
し)。 [熱処理(III )]図2(III )に示すように、温度が
930〜960℃の吸熱型ガス及びエンリッチガスとア
ンモニアガスの雰囲気で、5〜10時間熱処理(浸炭窒
化処理)した後、放冷し、次に吸熱型ガスの雰囲気中で
840〜860℃まで0.5〜1時間加熱(ずぶ焼き)
してからオイルクエンチ(焼入れ)を行う。次いで、こ
れを温度が160〜180℃の大気中で、2時間加熱し
た後、冷却する。(焼戻し)。
【0031】次に、このようにして得られたパワーロー
ラの0.5Dx位置での最大残留応力(kgf/mm
2 )を測定する。ここでは、部材の転動表面から深さ方
向に残留応力のプロファイルをとり、その0.5Dx位
置での最大値を測定値として、その結果を表1に示す。
なお、本発明でいう残留応力(kgf/mm2 )は、マ
イナス(−)が圧縮を示し、プラス(+)が引張りを示
している。
【0032】次に、表1に示す各組成の材料を用いて熱
処理後に完成されたパワーローラ、外輪、入力ディスク
および出力ディスクを用いてトロイダル形無段変速機を
組み立て、各構成部材に0.5Dx〜Dxの範囲の一例
として3Zo位置での残留圧縮応力値を表1に示す。ま
た、Dxの一例として5Zoでの各構成部品の硬さにつ
き調べた結果を表2に示す。なお、転動体(玉)20に
はSUJ2をずぶ焼入れ、焼戻しした後、研磨仕上げし
たものを用いた。
【0033】次に、このようにして得られた各実施例お
よび比較例の軸受を下記の条件下でそれぞれ試験した。 [試験条件] 入力軸の回転数; 4000r.p.m. 入力トルク; 370N・m 使用オイル; 合成潤滑油 オイル温度; 100℃ なお、上記の試験条件から最大面圧が3.9GPaで、
ZoおよびDxはそれぞれ下記の値となる。
【0034】 Zo=0.48×1.3mm =0.624mm Dx=3Zo〜5Zo =1.87〜3.12mm なお、寿命の評価は、それぞれの試験片(実施例、比較
例)を構成しているパワーローラ、外輪、入力ディスク
および出力ディスクのいずれかに剥離が発生するまでの
時間、あるいは、パワーローラ、外輪、入力ディスクお
よび出力ディスクのいずれかに疲労割れが発生するまで
の時間をもって決定した。また、試験中、転動体に剥離
が生じた場合には、その転動体を新品と交換して試験を
続行した。また、試験は100時間で打ち切りとした。
この結果を前述の表2に合わせて示す(時間はhrで示
す)。
【0035】表2は、Dx=5.0Zoを一例として選
択したDx位置での硬さと寿命試験の関係を示してい
る。これから明らかなように、実施例1〜10では比較
例1〜10に比べて寿命が大幅に向上している。これよ
りパワーローラ(内輪)、外輪、入力ディスクおよび出
力ディスクが、C=0.15〜0.5%、Si=0.1
5〜1.5%、Mo=0.1〜1.5%、O≦9ppm
の肌焼鋼からなると共に、浸炭窒化、焼入れ、焼戻しな
どの所定の熱処理後、ショットピーニング加工が施され
ている実施例(発明品)は、寿命が向上したことが立証
された。
【0036】とくに、実施例3〜10では、パワーロー
ラ(内輪)、外輪、入力ディスクおよび出力ディスクの
いずれにも、100時間以上ものあいだ剥離や破損が発
生せず、また、100時間以上ものあいだ疲労割れも発
生せず、寿命が著しく向上していたことが確認された。
これは、実施例3〜10においては、パワーローラ、外
輪、入力ディスクおよび出力ディスクの4つの構成部材
がともに、一例としてDx位置を3Zoに選びその時の
残留応力を−80kgf/mm2 以上とし、かつ、表面
硬さをHv740以上としたためである。なお、実施例
1と2では、85時間と72時間でそれぞれディスクに
僅かに剥離を生じたが、これは表面硬さとDx位置での
硬さとをともに少し低めに設定したことに起因するもの
と推察される。しかし、実施例1と2の寿命は比較例1
〜5のそれに比べると十分に長いといえる。
【0037】これに対して比較例1〜10では、C,S
i,Mo,O量が上記の組成範囲から外れているので、
実施例1〜10のいずれに比べても短時間で疲労割れが
発生した。また、比較例6〜9では、表面のC量とN量
のいずれか一方が上記の組成範囲から外れているため、
所定の硬さが得られておらず、耐転がり疲労と耐疲労割
れの複合応力に対して不十分となり、短時間で構成部材
に割れや剥離を生じた。さらに、比較例10では、3.
0Zo=Dx位置の最大残留圧縮応力が−60kgf/
mm2 以下であったため、疲労割れ起点により短寿命と
なった。
【0038】以上の結果から、トロイダル形無段変速機
の寿命を向上させるためには、パワーローラ(内輪)、
外輪、入力ディスクおよび出力ディスクが、重量比に対
して、C=0.15〜0.5%、Si=0.15〜1.
5%、Mo=0.1〜1.5%、O≦9ppmの素材か
らなり、浸炭窒化、焼入れ、焼戻し処理、研磨仕上げ後
の表面C%が重量比に対し、C=0.8〜1.2%、表
面N=0.05〜0.20%の規定値を満足し、かつ焼
入れ、焼戻し後の表面からの深さの位置Dx(ここでD
xは、剪断応力発生分布と曲げ応力分布を合わせた合成
応力分布における、臨界相当応力発生位置;Dx=3.
0Zo〜5.0Zo、ただしZoは動的最大剪断応力発
生位置のこと)において、Dx=5.0Zoに選んだと
きの例が示すようにDxの位置でHv650以上を満足
するような浸炭窒化熱処理を施し、3.0Zo=Dxで
の残留応力値が−130から−60kgf/mm2 の例
が示すように、0.5Dx〜Dx位置での残留圧縮応力
値が−60kgf/mm2〜−130kgf/mm2
なるようなショットピーニング処理などの加工を施す必
要がある。また、玉はくりが多発しないように、SUJ
2に浸炭窒化処理を施したものを使用することが好まし
い。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】
【発明の効果】本発明のトロイダル形無段変速機によれ
ば、極めて高負荷にさらされるパワーローラ軸受の構成
要素である内輪(パワーローラ)、外輪、入力ディスク
および出力ディスクが、その重量比に対して、C=0.
15〜0.5%、Si=0.15〜1.5%、Mo=
0.1〜1.5%、O≦9ppmの素材からなり、浸炭
窒化、焼入れ、焼戻し処理、研磨仕上げ後の表面C%が
重量比に対し、C=0.8〜1.2%、表面N=0.0
5〜0.20%の規定値を満足し、かつ焼入れ、焼戻し
後の表面からの深さの位置Dx(ここでDxは、せん断
応力分布と曲げ応力分布を合わせた相当応力分布におけ
る、臨界合成応力発生位置;Dx=3.0〜5.0Zo
(Zoは動的最大せん断応力発生位置のこと)におい
て、Dxにおいて硬さをHv650以上を満足するよう
な浸炭窒化熱処理を施し、0.5〜1.0Dxでの残留
応力値が−130から−60kgf/mm2 を満足する
ようなショットピーニング処理などの表面加工を施した
ため、これらの処理が施されたパワーローラ(内輪)、
外輪、入力ディスク及び出力ディスクに剥離や破損が発
生することを十分に防止することができる。とくに、ト
ロイダル形無段変速機において問題となっていた軸受内
径面やトラクション面等から発生する割れも十分に防止
することができる。この結果、トロイダル形無段変速機
の寿命が従来に比べて大幅に延長された。
【図面の簡単な説明】
【図1】トロイダル型無段変速機の縦断面図。
【図2】(I)はトロイダル型無段変速機の構成要素に
行うずぶ焼き処理の熱履歴図、(II)は同構成要素に行
う浸炭処理の熱履歴図、(III )は同構成要素に行う浸
炭窒化処理の熱履歴図である。
【図3】ディスクに作用する曲げ応力および接線力を説
明するための模式図。
【図4】パワーローラに作用する曲げ応力および接線力
を説明するための模式図。
【図5】ディスクに作用する合成応力の分布図。
【図6】実施例と比較例とを比較して示す硬さ分布図。
【符号の説明】
1…出力軸、2…入力軸、3…カムディスク、4…ロー
ラ、5…入力ディスク、5a…転がり伝動面、6…出力
ディスク、6a…転がり伝動面、7…トラニオン、7a
…揺動軸、8…パワーローラ軸受、9…内輪(パワーロ
ーラ)、10…ブッシュ、14…外輪(固定輪)、15
…摺動座金、20…転動体、30…シール部材。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力軸に設けられた入力ディスクと、出
    力軸に設けられた出力ディスクと、内輪、外輪および複
    数の転動体を含み、かつ、前記入力ディスクおよび出力
    ディスクに前記内輪が係合して前記入力軸の動力を前記
    出力軸に伝達するパワーローラ軸受とを含んで構成した
    トロイダル形無段変速機において、 前記パワーローラ軸受の内輪、外輪、入力ディスク、並
    びに出力ディスクの組成が重量比でC;0.15〜0.
    5%、Si;0.15〜1.5%、Mo;0.1〜1.
    5%、酸素9ppm以下およびその他の不可避的不純物
    元素を含む素材からなり、この素材を浸炭窒化、焼入
    れ、焼戻し処理、研磨仕上げ後の表面C量が重量比で
    0.8〜1.2%、表面N量が重量比で0.05〜0.
    20%の範囲を満たし、その表面硬さがビッカース硬さ
    Hv720以上を満足し、かつ、焼入れ、焼戻し後の表
    面からの深さ位置Dxでの硬さがHv650以上を満た
    すような浸炭窒化熱処理を施し、ここで前記Dxは、剪
    断応力分布と曲げ応力分布を合わせた合成応力分布にお
    ける臨界相当応力発生位置とし、動的最大せん断応力発
    生位置をZoとした場合に、Dx=3.0Zo〜5.0
    Zoを満たす関係にあり、かつ、0.5Dx〜Dx位置
    での残留応力値が−130乃至−60kgf/mm2
    範囲を満たすような物理的な表面硬化処理を施したこと
    を特徴とするトロイダル形無段変速機。
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