JPH11141180A - 積層ゴム型免震装置 - Google Patents
積層ゴム型免震装置Info
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- JPH11141180A JPH11141180A JP32944597A JP32944597A JPH11141180A JP H11141180 A JPH11141180 A JP H11141180A JP 32944597 A JP32944597 A JP 32944597A JP 32944597 A JP32944597 A JP 32944597A JP H11141180 A JPH11141180 A JP H11141180A
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- Japan
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- rubber
- laminated rubber
- rubber plate
- plate layers
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 積層ゴム体の部分的な歪みの集中を緩和する
ことで、積層ゴム型免震装置を高性能化し耐久性を向上
させる。 【解決手段】 積層ゴム型免震装置１０は、建物の上部
構造と下部構造とに夫々連結される上部フランジプレー
ト１１及び下部フランジプレート１２を備える。上部フ
ランジプレート１１と下部フランジプレート１２との間
に設けられた積層ゴム体１３は、水平方向に延在する複
数のゴム板層１４−１〜１４−６と複数の鋼板層１５と
を交互に上下方向に積層して形成されている。それらゴ
ム板層の剛性が積層ゴム体の上端及び下端から中央部へ
向かうにつれて漸減するようにした。従って、上下の各
フランジプレートに近いゴム板層ほど大きな剛性を有す
るものとなるため、積層ゴム体のうち、歪みの集中が発
生し易い各フランジプレートに近接した部分に発生する
歪みの集中が好適に緩和される。
ことで、積層ゴム型免震装置を高性能化し耐久性を向上
させる。 【解決手段】 積層ゴム型免震装置１０は、建物の上部
構造と下部構造とに夫々連結される上部フランジプレー
ト１１及び下部フランジプレート１２を備える。上部フ
ランジプレート１１と下部フランジプレート１２との間
に設けられた積層ゴム体１３は、水平方向に延在する複
数のゴム板層１４−１〜１４−６と複数の鋼板層１５と
を交互に上下方向に積層して形成されている。それらゴ
ム板層の剛性が積層ゴム体の上端及び下端から中央部へ
向かうにつれて漸減するようにした。従って、上下の各
フランジプレートに近いゴム板層ほど大きな剛性を有す
るものとなるため、積層ゴム体のうち、歪みの集中が発
生し易い各フランジプレートに近接した部分に発生する
歪みの集中が好適に緩和される。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、積層ゴム型免震装
置に関する。
置に関する。
【０００２】
【従来の技術】地震等の振動から建物をまもるために、
建物の上部構造と下部構造との間に配設されて下部構造
から上部構造へ伝達する水平方向の振動力を低減する機
能を果たす積層ゴム型免震装置が従来から使用されてい
る。積層ゴム型免震装置は、建物の上部構造に連結され
る上部フランジプレートと建物の下部構造に連結される
下部フランジプレートとを備えており、また、それら上
部フランジプレートと下部フランジプレートとの間に設
けられ、水平方向に延在する複数のゴム板層と複数の鋼
板層とを交互に上下方向に積層して形成された積層ゴム
体を備えている。この構造により、積層ゴム型免震装置
は、建物の上部構造の重量を支えることのできる充分に
大きな垂直方向の剛性と、上下のフランジプレート間の
相対的な水平方向の変位を許容する充分に小さな水平方
向の剛性とを備えたものとなっている。そして、地盤に
対して固定された建物の下部構造が地震等によって水平
方向に振動したときには、その振動を吸収して、上部構
造へ伝達する水平方向の振動力を低減する機能を果た
す。
建物の上部構造と下部構造との間に配設されて下部構造
から上部構造へ伝達する水平方向の振動力を低減する機
能を果たす積層ゴム型免震装置が従来から使用されてい
る。積層ゴム型免震装置は、建物の上部構造に連結され
る上部フランジプレートと建物の下部構造に連結される
下部フランジプレートとを備えており、また、それら上
部フランジプレートと下部フランジプレートとの間に設
けられ、水平方向に延在する複数のゴム板層と複数の鋼
板層とを交互に上下方向に積層して形成された積層ゴム
体を備えている。この構造により、積層ゴム型免震装置
は、建物の上部構造の重量を支えることのできる充分に
大きな垂直方向の剛性と、上下のフランジプレート間の
相対的な水平方向の変位を許容する充分に小さな水平方
向の剛性とを備えたものとなっている。そして、地盤に
対して固定された建物の下部構造が地震等によって水平
方向に振動したときには、その振動を吸収して、上部構
造へ伝達する水平方向の振動力を低減する機能を果た
す。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】以上の構成の積層ゴム
型免震装置には、上下のフランジプレートが相対的に水
平方向に大きく変位したときに、その積層ゴム体に歪み
が集中する部分が出てくるという問題があった。これに
ついて図４を参照して説明すると、積層ゴム型免震装置
１００の積層ゴム体１０３のうち、上下のフランジプレ
ート１０１、１０２の各々に近接した部分であって、し
かも、水平方向の変位に際して相手側のフランジプレー
トの中心軸から離れる側の部分Ｔ１、Ｔ２には引張力に
よる歪みが集中し、逆に、相手側のフランジプレートの
中心軸に近付く側の部分Ｃ１、Ｃ２には圧縮力による歪
みが集中する。極端に歪みが集中すると、それらの部分
Ｔ１、Ｔ２、Ｃ１、Ｃ２において積層ゴム体１０３が損
傷して積層ゴム型免震装置１００の性能が劣化するおそ
れがあり、場合によっては破断の引き金ともなりかねな
い。本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、本
発明の目的は、上下のフランジプレートが相対的に水平
方向に大きく変位したときに発生する積層ゴム体の部分
的な歪みの集中が好適に緩和されるようにした、積層ゴ
ム型免震装置を提供することにある。
型免震装置には、上下のフランジプレートが相対的に水
平方向に大きく変位したときに、その積層ゴム体に歪み
が集中する部分が出てくるという問題があった。これに
ついて図４を参照して説明すると、積層ゴム型免震装置
１００の積層ゴム体１０３のうち、上下のフランジプレ
ート１０１、１０２の各々に近接した部分であって、し
かも、水平方向の変位に際して相手側のフランジプレー
トの中心軸から離れる側の部分Ｔ１、Ｔ２には引張力に
よる歪みが集中し、逆に、相手側のフランジプレートの
中心軸に近付く側の部分Ｃ１、Ｃ２には圧縮力による歪
みが集中する。極端に歪みが集中すると、それらの部分
Ｔ１、Ｔ２、Ｃ１、Ｃ２において積層ゴム体１０３が損
傷して積層ゴム型免震装置１００の性能が劣化するおそ
れがあり、場合によっては破断の引き金ともなりかねな
い。本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、本
発明の目的は、上下のフランジプレートが相対的に水平
方向に大きく変位したときに発生する積層ゴム体の部分
的な歪みの集中が好適に緩和されるようにした、積層ゴ
ム型免震装置を提供することにある。
【０００４】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明にかかる積層ゴム型免震装置は、建物の上部
構造と下部構造との間に配設されて下部構造から上部構
造へ伝達する水平方向の振動力を低減する機能を果たす
積層ゴム型免震装置において、建物の上部構造と下部構
造とに夫々連結される上部フランジプレート及び下部フ
ランジプレートと、前記上部フランジプレートと前記下
部フランジプレートとの間に設けられ、水平方向に延在
する複数のゴム板層と複数の鋼板層とを交互に上下方向
に積層して形成された積層ゴム体とを備え、前記複数の
ゴム板層の剛性が前記積層ゴム体の上端及び下端から中
央部へ向かうにつれて漸減するようにしたことを特徴と
する。また、本発明は、前記複数のゴム板層の面積及び
厚さを互いに同一とし、それらゴム板層の材質を異なら
せることで、それらゴム板層の剛性を異ならせるように
したことを特徴とする。また、本発明は、前記複数のゴ
ム板層の材質及び面積を互いに同一とし、それらゴム板
層の厚さを異ならせることで、それらゴム板層の剛性を
異ならせるようにしたことを特徴とする。また、本発明
は、前記複数のゴム板層の材質及び厚さを互いに同一と
し、それらゴム板層の面積を異ならせることで、それら
ゴム板層の剛性を異ならせるようにしたことを特徴とす
る。
め、本発明にかかる積層ゴム型免震装置は、建物の上部
構造と下部構造との間に配設されて下部構造から上部構
造へ伝達する水平方向の振動力を低減する機能を果たす
積層ゴム型免震装置において、建物の上部構造と下部構
造とに夫々連結される上部フランジプレート及び下部フ
ランジプレートと、前記上部フランジプレートと前記下
部フランジプレートとの間に設けられ、水平方向に延在
する複数のゴム板層と複数の鋼板層とを交互に上下方向
に積層して形成された積層ゴム体とを備え、前記複数の
ゴム板層の剛性が前記積層ゴム体の上端及び下端から中
央部へ向かうにつれて漸減するようにしたことを特徴と
する。また、本発明は、前記複数のゴム板層の面積及び
厚さを互いに同一とし、それらゴム板層の材質を異なら
せることで、それらゴム板層の剛性を異ならせるように
したことを特徴とする。また、本発明は、前記複数のゴ
ム板層の材質及び面積を互いに同一とし、それらゴム板
層の厚さを異ならせることで、それらゴム板層の剛性を
異ならせるようにしたことを特徴とする。また、本発明
は、前記複数のゴム板層の材質及び厚さを互いに同一と
し、それらゴム板層の面積を異ならせることで、それら
ゴム板層の剛性を異ならせるようにしたことを特徴とす
る。
【０００５】本発明にかかる積層ゴム型免震装置によれ
ば、上下の各フランジプレートに近いゴム板層ほど大き
な剛性を有するものとなるため、積層ゴム体のうち、歪
みの集中が発生し易い各フランジプレートに近接した部
分に発生する歪みの集中が好適に緩和される。
ば、上下の各フランジプレートに近いゴム板層ほど大き
な剛性を有するものとなるため、積層ゴム体のうち、歪
みの集中が発生し易い各フランジプレートに近接した部
分に発生する歪みの集中が好適に緩和される。
【０００６】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態につい
て添付図面を参照して説明する。図１〜図３は、夫々、
本発明の第１〜第３の実施の形態にかかる積層ゴム型免
震装置の概略的な縦断面図である。図１〜図３におい
て、積層ゴム型免震装置１０、２０、３０は、建物の上
部構造と下部構造との間に配設されて下部構造から上部
構造へ伝達する水平方向の振動力を低減する機能を果た
すものである。図中には建物を示していないが、建物の
下部構造とは例えば、地盤に対して固定されたその建物
の基礎部分等であり、建物の上部構造とはその基礎の上
に支えられるその他の部分である。ただし、周知のごと
く、この種の積層ゴム型免震装置は、建物を基礎よりか
なり上の部分で分割してその分割部分に配設されること
もある。
て添付図面を参照して説明する。図１〜図３は、夫々、
本発明の第１〜第３の実施の形態にかかる積層ゴム型免
震装置の概略的な縦断面図である。図１〜図３におい
て、積層ゴム型免震装置１０、２０、３０は、建物の上
部構造と下部構造との間に配設されて下部構造から上部
構造へ伝達する水平方向の振動力を低減する機能を果た
すものである。図中には建物を示していないが、建物の
下部構造とは例えば、地盤に対して固定されたその建物
の基礎部分等であり、建物の上部構造とはその基礎の上
に支えられるその他の部分である。ただし、周知のごと
く、この種の積層ゴム型免震装置は、建物を基礎よりか
なり上の部分で分割してその分割部分に配設されること
もある。
【０００７】積層ゴム型免震装置１０、２０、３０の各
々は、建物の上部構造に連結される上部フランジプレー
ト１１、２１、３１と、建物の下部構造に連結される下
部フランジプレート１２、２２、３２とを備えている。
また、上部フランジプレート１１、２１、３１と下部フ
ランジプレート１２、２２、３２との間に、積層ゴム体
１３、２３、３３が設けられている。積層ゴム体１３、
２３、３３はいずれも、水平方向に延在する複数のゴム
板層と複数の鋼板層とを交互に上下方向に積層して形成
したものである。積層ゴム体１３、２３、３３の側面
は、一般的には被覆ゴム層で覆われるが、ただし図１〜
図３では、そのような被覆ゴム層を備えないものを示し
た。本発明には、そのような被覆ゴム層を備えたものと
備えないものとの両方の積層ゴム型免震装置が含まれ
る。
々は、建物の上部構造に連結される上部フランジプレー
ト１１、２１、３１と、建物の下部構造に連結される下
部フランジプレート１２、２２、３２とを備えている。
また、上部フランジプレート１１、２１、３１と下部フ
ランジプレート１２、２２、３２との間に、積層ゴム体
１３、２３、３３が設けられている。積層ゴム体１３、
２３、３３はいずれも、水平方向に延在する複数のゴム
板層と複数の鋼板層とを交互に上下方向に積層して形成
したものである。積層ゴム体１３、２３、３３の側面
は、一般的には被覆ゴム層で覆われるが、ただし図１〜
図３では、そのような被覆ゴム層を備えないものを示し
た。本発明には、そのような被覆ゴム層を備えたものと
備えないものとの両方の積層ゴム型免震装置が含まれ
る。
【０００８】更に、各々の積層ゴム体１３、２３、３３
を形成している複数のゴム板層の剛性が、その積層ゴム
体１３、２３、３３の上端及び下端から中央部へ向かう
につれて漸減するようにしてある。このゴム板層の剛性
の漸減について、以下に、各々の実施の形態ごとに個別
に説明する。
を形成している複数のゴム板層の剛性が、その積層ゴム
体１３、２３、３３の上端及び下端から中央部へ向かう
につれて漸減するようにしてある。このゴム板層の剛性
の漸減について、以下に、各々の実施の形態ごとに個別
に説明する。
【０００９】図１に示した第１の実施の形態では、積層
ゴム体１３を形成している複数のゴム板層１４−１〜１
４−６及び複数の鋼板層１５は平面視形状が円形であ
り、その直径が互いに等しく、そのため積層ゴム体１３
の形状は円柱形となっている。従って、ゴム板層１４−
１〜１４−６は面積が互いに同一である。また更に、そ
れらゴム板層１４−１〜１４−６は厚さも互いに同一と
してあり、それらゴム板層１４−１〜１４−６の材質を
異ならせることで、それらゴム板層１４−１〜１４−６
の剛性を異ならせてある。具体的な数値例を挙げるなら
ば、それらゴム板層１４−１〜１４−６のうち、上下の
フランジプレート１１、１２に最も近いゴム板層１４−
１及び１４−６を弾性率がＧ＝６．０ｋｇ／ｃｍ2 のゴ
ム材料で形成し、それらの隣のゴム板層１４−２及び１
４−５を弾性率がＧ＝５．５ｋｇ／ｃｍ2 のゴム材料で
形成し、最も中央部に近いゴム板層１４−３及び１４−
４を弾性率がＧ＝５．０ｋｇ／ｃｍ2 のゴム材料で形成
するようにする。この構成によれば、上下の各フランジ
プレート１１、１２に近いゴム板層ほど大きな剛性を有
するものとなるため、積層ゴム体１３のうち、歪みの集
中が発生し易い各フランジプレート１１、１２に近接し
た部分に発生する歪みの集中が好適に緩和される。更
に、この第１の実施の形態によれば、積層ゴム体１３の
形状が直径一定の円筒形であって、しかも全てのゴム板
層１４−１〜１４−６の厚さが同一であることから、積
層ゴム型免震装置１０の設計時の性能解析が比較的容易
であるという利点も得られる。
ゴム体１３を形成している複数のゴム板層１４−１〜１
４−６及び複数の鋼板層１５は平面視形状が円形であ
り、その直径が互いに等しく、そのため積層ゴム体１３
の形状は円柱形となっている。従って、ゴム板層１４−
１〜１４−６は面積が互いに同一である。また更に、そ
れらゴム板層１４−１〜１４−６は厚さも互いに同一と
してあり、それらゴム板層１４−１〜１４−６の材質を
異ならせることで、それらゴム板層１４−１〜１４−６
の剛性を異ならせてある。具体的な数値例を挙げるなら
ば、それらゴム板層１４−１〜１４−６のうち、上下の
フランジプレート１１、１２に最も近いゴム板層１４−
１及び１４−６を弾性率がＧ＝６．０ｋｇ／ｃｍ2 のゴ
ム材料で形成し、それらの隣のゴム板層１４−２及び１
４−５を弾性率がＧ＝５．５ｋｇ／ｃｍ2 のゴム材料で
形成し、最も中央部に近いゴム板層１４−３及び１４−
４を弾性率がＧ＝５．０ｋｇ／ｃｍ2 のゴム材料で形成
するようにする。この構成によれば、上下の各フランジ
プレート１１、１２に近いゴム板層ほど大きな剛性を有
するものとなるため、積層ゴム体１３のうち、歪みの集
中が発生し易い各フランジプレート１１、１２に近接し
た部分に発生する歪みの集中が好適に緩和される。更
に、この第１の実施の形態によれば、積層ゴム体１３の
形状が直径一定の円筒形であって、しかも全てのゴム板
層１４−１〜１４−６の厚さが同一であることから、積
層ゴム型免震装置１０の設計時の性能解析が比較的容易
であるという利点も得られる。
【００１０】次に、図２に示した第２の実施の形態で
は、積層ゴム体２３を形成している複数のゴム板層２４
−１〜２４−６及び複数の鋼板層２５は平面視形状が円
形であり、その直径が互いに等しく、そのため積層ゴム
体２３の形状は円柱形となっている。従って、第１の実
施の形態と同様に、ゴム板層２４−１〜２４−６は面積
が互いに同一である。一方、それらゴム板層２４−１〜
２４−６は、同一材質のゴム材料で形成してあり、従っ
てその弾性率が同一である。そして、それらゴム板層２
４−１〜２４−６の厚さを異ならせることで、それらゴ
ム板層２４−１〜２４−６の剛性を異ならせてある。即
ち、それらゴム板層２４−１〜２４−６のうち、上下の
フランジプレート２１、２２に最も近いゴム板層２４−
１及び２４−６の厚さを最も薄くし、それらの隣のゴム
板層２４−２及び２４−５の厚さをそれよりも厚くし、
最も中央部に近いゴム板層２４−３及び２４−４の厚さ
を最も厚くしてある。この構成によっても、第１の実施
の形態と同様に、上下の各フランジプレート２１、２２
に近いゴム板層ほど大きな剛性を有するものとなるた
め、積層ゴム体２３のうち、歪みの集中が発生し易い各
フランジプレート２１、２２に近接した部分に発生する
歪みの集中が好適に緩和される。更に、この第２の実施
の形態によれば、積層ゴム体２３の形状が直径一定の円
筒形であって、しかも全てのゴム板層２４−１〜２４−
６の材料の弾性率が同一であることから、積層ゴム型免
震装置１０の設計時の性能解析が、第１の実施の形態ほ
どではないにしても比較的容易であり、また、様々な材
質のゴム材料を調達する必要がないためその分安価に製
造できるという利点も得られる。
は、積層ゴム体２３を形成している複数のゴム板層２４
−１〜２４−６及び複数の鋼板層２５は平面視形状が円
形であり、その直径が互いに等しく、そのため積層ゴム
体２３の形状は円柱形となっている。従って、第１の実
施の形態と同様に、ゴム板層２４−１〜２４−６は面積
が互いに同一である。一方、それらゴム板層２４−１〜
２４−６は、同一材質のゴム材料で形成してあり、従っ
てその弾性率が同一である。そして、それらゴム板層２
４−１〜２４−６の厚さを異ならせることで、それらゴ
ム板層２４−１〜２４−６の剛性を異ならせてある。即
ち、それらゴム板層２４−１〜２４−６のうち、上下の
フランジプレート２１、２２に最も近いゴム板層２４−
１及び２４−６の厚さを最も薄くし、それらの隣のゴム
板層２４−２及び２４−５の厚さをそれよりも厚くし、
最も中央部に近いゴム板層２４−３及び２４−４の厚さ
を最も厚くしてある。この構成によっても、第１の実施
の形態と同様に、上下の各フランジプレート２１、２２
に近いゴム板層ほど大きな剛性を有するものとなるた
め、積層ゴム体２３のうち、歪みの集中が発生し易い各
フランジプレート２１、２２に近接した部分に発生する
歪みの集中が好適に緩和される。更に、この第２の実施
の形態によれば、積層ゴム体２３の形状が直径一定の円
筒形であって、しかも全てのゴム板層２４−１〜２４−
６の材料の弾性率が同一であることから、積層ゴム型免
震装置１０の設計時の性能解析が、第１の実施の形態ほ
どではないにしても比較的容易であり、また、様々な材
質のゴム材料を調達する必要がないためその分安価に製
造できるという利点も得られる。
【００１１】次に、図３に示した第３の実施の形態で
は、積層ゴム体３３を形成している複数のゴム板層３４
−１〜３４−６及び複数の鋼板層３５は平面視形状が円
形であるが、その直径が互いに異なっており、積層ゴム
体３３の形状は２個の円錐台を小径部どうしで突き合わ
せたつづみ形となっている。ゴム板層３４−１〜３４−
６は厚さが互いに同一である。また、それらゴム板層３
４−１〜３４−６は、同一材質のゴム材料で形成してあ
り、そのため弾性率が同一である。従って、この第３の
実施の形態では、ゴム板層３４−１〜３４−６の面積を
異ならせることで、それらゴム板層３４−１〜３４−６
の剛性を異ならせてある。即ち、それらゴム板層３４−
１〜３４−６のうち、上下のフランジプレート３１、３
２に最も近いゴム板層３４−１及び３４−６の直径を最
も大きくし、それらの隣のゴム板層３４−２及び３４−
５の直径をそれよりも小さくし、最も中央部に近いゴム
板層３４−３及び３４−４の直径を最も小さくしてあ
る。この構成によっても、第１及び第２の実施の形態と
同様に、上下の各フランジプレート３１、３２に近いゴ
ム板層ほど大きな剛性を有するものとなるため、積層ゴ
ム体３３のうち、歪みの集中が発生し易い各フランジプ
レート３１、３２に近接した部分に発生する歪みの集中
が好適に緩和される。更に、この第３の実施の形態によ
れば、全てのゴム板層３４−１〜３４−６を同一材料、
同一厚さとしてあるため、同一規格のゴム板材でそれら
ゴム板層を形成することができ製造コストも比較的安価
で済む。
は、積層ゴム体３３を形成している複数のゴム板層３４
−１〜３４−６及び複数の鋼板層３５は平面視形状が円
形であるが、その直径が互いに異なっており、積層ゴム
体３３の形状は２個の円錐台を小径部どうしで突き合わ
せたつづみ形となっている。ゴム板層３４−１〜３４−
６は厚さが互いに同一である。また、それらゴム板層３
４−１〜３４−６は、同一材質のゴム材料で形成してあ
り、そのため弾性率が同一である。従って、この第３の
実施の形態では、ゴム板層３４−１〜３４−６の面積を
異ならせることで、それらゴム板層３４−１〜３４−６
の剛性を異ならせてある。即ち、それらゴム板層３４−
１〜３４−６のうち、上下のフランジプレート３１、３
２に最も近いゴム板層３４−１及び３４−６の直径を最
も大きくし、それらの隣のゴム板層３４−２及び３４−
５の直径をそれよりも小さくし、最も中央部に近いゴム
板層３４−３及び３４−４の直径を最も小さくしてあ
る。この構成によっても、第１及び第２の実施の形態と
同様に、上下の各フランジプレート３１、３２に近いゴ
ム板層ほど大きな剛性を有するものとなるため、積層ゴ
ム体３３のうち、歪みの集中が発生し易い各フランジプ
レート３１、３２に近接した部分に発生する歪みの集中
が好適に緩和される。更に、この第３の実施の形態によ
れば、全てのゴム板層３４−１〜３４−６を同一材料、
同一厚さとしてあるため、同一規格のゴム板材でそれら
ゴム板層を形成することができ製造コストも比較的安価
で済む。
【００１２】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
にかかる積層ゴム型免震装置は、建物の上部構造と下部
構造とに夫々連結される上部フランジプレート及び下部
フランジプレートと、前記上部フランジプレートと前記
下部フランジプレートとの間に設けられ、水平方向に延
在する複数のゴム板層と複数の鋼板層とを交互に上下方
向に積層して形成された積層ゴム体とを備え、前記複数
のゴム板層の剛性が前記積層ゴム体の上端及び下端から
中央部へ向かうにつれて漸減するように構成した。従っ
て、上下の各フランジプレートに近いゴム板層ほど大き
な剛性を有するものとなるため、積層ゴム体のうち、歪
みの集中が発生し易い各フランジプレートに近接した部
分に発生する歪みの集中が好適に緩和される。そのた
め、積層ゴム型免震装置がより大きな変形や荷重に追随
できるようになり、高性能化すると共に、その耐久性も
向上するという利点が得られる。
にかかる積層ゴム型免震装置は、建物の上部構造と下部
構造とに夫々連結される上部フランジプレート及び下部
フランジプレートと、前記上部フランジプレートと前記
下部フランジプレートとの間に設けられ、水平方向に延
在する複数のゴム板層と複数の鋼板層とを交互に上下方
向に積層して形成された積層ゴム体とを備え、前記複数
のゴム板層の剛性が前記積層ゴム体の上端及び下端から
中央部へ向かうにつれて漸減するように構成した。従っ
て、上下の各フランジプレートに近いゴム板層ほど大き
な剛性を有するものとなるため、積層ゴム体のうち、歪
みの集中が発生し易い各フランジプレートに近接した部
分に発生する歪みの集中が好適に緩和される。そのた
め、積層ゴム型免震装置がより大きな変形や荷重に追随
できるようになり、高性能化すると共に、その耐久性も
向上するという利点が得られる。
【図１】本発明の第１の実施の形態にかかる積層ゴム型
免震装置の概略的な縦断面図である。
免震装置の概略的な縦断面図である。
【図２】本発明の第２の実施の形態にかかる積層ゴム型
免震装置の概略的な縦断面図である。
免震装置の概略的な縦断面図である。
【図３】本発明の第３の実施の形態にかかる積層ゴム型
免震装置の概略的な縦断面図である。
免震装置の概略的な縦断面図である。
【図４】積層ゴム体に発生する部分的な歪みの集中を説
明するための積層ゴム型免震装置の概略的な側面図であ
る。
明するための積層ゴム型免震装置の概略的な側面図であ
る。
１０、２０、３０ 積層ゴム型免震装置 １１、２１、３１ 上部フランジプレート １２、２２、３２ 下部フランジプレート １３、２３、３３ 積層ゴム体 １４−ｎ、２４−ｎ、３４−ｎ ゴム板層 １５、２５、３５ 鋼板層
Claims (4)
- 【請求項１】 建物の上部構造と下部構造との間に配設
されて下部構造から上部構造へ伝達する水平方向の振動
力を低減する機能を果たす積層ゴム型免震装置におい
て、 建物の上部構造と下部構造とに夫々連結される上部フラ
ンジプレート及び下部フランジプレートと、 前記上部フランジプレートと前記下部フランジプレート
との間に設けられ、水平方向に延在する複数のゴム板層
と複数の鋼板層とを交互に上下方向に積層して形成され
た積層ゴム体とを備え、 前記複数のゴム板層の剛性が前記積層ゴム体の上端及び
下端から中央部へ向かうにつれて漸減するようにした、 ことを特徴とする積層ゴム型免震装置。 - 【請求項２】 前記複数のゴム板層の面積及び厚さを互
いに同一とし、それらゴム板層の材質を異ならせること
で、それらゴム板層の剛性を異ならせるようにした請求
項１記載の積層ゴム型免震装置。 - 【請求項３】 前記複数のゴム板層の材質及び面積を互
いに同一とし、それらゴム板層の厚さを異ならせること
で、それらゴム板層の剛性を異ならせるようにした請求
項１記載の積層ゴム型免震装置。 - 【請求項４】 前記複数のゴム板層の材質及び厚さを互
いに同一とし、それらゴム板層の面積を異ならせること
で、それらゴム板層の剛性を異ならせるようにした請求
項１記載の積層ゴム型免震装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP32944597A JPH11141180A (ja) | 1997-11-12 | 1997-11-12 | 積層ゴム型免震装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP32944597A JPH11141180A (ja) | 1997-11-12 | 1997-11-12 | 積層ゴム型免震装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11141180A true JPH11141180A (ja) | 1999-05-25 |
Family
ID=18221463
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP32944597A Pending JPH11141180A (ja) | 1997-11-12 | 1997-11-12 | 積層ゴム型免震装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11141180A (ja) |
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| JP2016169770A (ja) * | 2015-03-11 | 2016-09-23 | 株式会社ブリヂストン | 免震構造体 |
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-
1997
- 1997-11-12 JP JP32944597A patent/JPH11141180A/ja active Pending
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