JPH11140745A - 織機の補助駆動装置 - Google Patents

織機の補助駆動装置

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JPH11140745A
JPH11140745A JP30524197A JP30524197A JPH11140745A JP H11140745 A JPH11140745 A JP H11140745A JP 30524197 A JP30524197 A JP 30524197A JP 30524197 A JP30524197 A JP 30524197A JP H11140745 A JPH11140745 A JP H11140745A
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JP
Japan
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auxiliary
torque
loom
driving
drive
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JP30524197A
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English (en)
Inventor
Katsuhiko Sugita
克彦 杉田
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Tsudakoma Corp
Original Assignee
Tsudakoma Corp
Tsudakoma Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 織機の高速運転を可能にする。 【解決手段】 往復運動部材11を電気的に付勢する補
助駆動手段21と、補助駆動手段21を制御する補助制
御手段22とを設ける。補助制御手段22は、補助駆動
手段21を介し、往復運動部材11を所定時期に所定方
向に駆動し、主モータM、駆動機構12に負荷される主
駆動トルクを平準化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、織機の筬や、緯
入れ用のレピアのような往復運動部材を効率よく駆動
し、織機の高速運転を可能にするための織機の補助駆動
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】緯入れ用のレピアを往復駆動するに際
し、往復ストロークの両端部においてエネルギを蓄積す
るばねを配設し、駆動機構の負担を軽減させる技術が知
られている(特開昭58−104245号公報)。
【0003】このものは、織機の主軸に連結する偏心カ
ムを駆動源として揺動レバーを往復駆動し、揺動レバー
と一体のセグメントギヤを介してレピア駆動用のギヤ機
構を駆動するとき、揺動レバーの先端部に左右一対のば
ねを付設して構成されている。左右のばねは、揺動レバ
ーを介してレピアを一方に駆動するとき、エネルギを蓄
積してレピアを減速させるように働き、レピアを他方に
駆動するとき、蓄積したエネルギを放出することによっ
てレピアを付勢することができ、したがって、揺動レバ
ー、ギヤ機構からなる駆動機構を補助することにより、
織機の主軸から供給すべきレピアの駆動トルクを平準化
させ、駆動機構の負担軽減に寄与することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】かかる従来技術による
ときは、左右のばねは、揺動レバーのストローク量に応
じて伸縮し、エネルギを蓄積し、放出するに過ぎないか
ら、駆動機構を補助する付勢力を最適に設定することが
困難であり、駆動トルクを十分に平準化することが難し
い上、主軸の回転運動を往復運動に変換する駆動機構の
出力側にばねを付設するから、メカニカルロスが大きい
という問題があった。なお、一般に、織機において、レ
ピアや筬のような往復運動部材を駆動する際の駆動トル
クを十分に平準化することができないときは、主軸の回
転変動が過大になって安定な製織動作ができなくなり、
織機の高速運転が妨げられるおそれがある。
【0005】そこで、この発明の目的は、かかる従来技
術の問題に鑑み、電気的な補助駆動手段と、補助制御手
段とを設けることによって、往復運動部材を駆動するた
めに主軸から供給すべき駆動トルクを十分に平準化する
とともに、メカニカルロスを小さくし、織機の高速運転
を可能にする織機の補助駆動装置を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めのこの発明の構成は、織機の往復運動部材を電気的に
付勢する補助駆動手段と、補助駆動手段を制御する補助
制御手段とを備えてなり、補助制御手段は、補助駆動手
段を介して往復運動部材を所定時期に所定方向に駆動す
ることをその要旨とする。
【0007】なお、往復運動部材は、筬であってもよ
く、レピアであってもよい。
【0008】また、補助制御手段は、トルクパターンを
記憶する記憶部と、記憶部からのトルクパターンに適合
するようにトルク指令信号を補助駆動手段に出力するト
ルク制御部とを備えることができる。
【0009】ただし、トルク制御部には、主軸のクラン
ク角を示すクランク角信号を入力してもよく、織機の運
転速度を示す速度信号を入力してもよい。
【0010】
【作用】かかる発明の構成によるときは、補助駆動手段
は、往復運動部材を電気的に付勢し、補助制御手段は、
補助駆動手段を介して往復運動部材を所定時期に所定方
向に駆動する。すなわち、補助駆動手段は、所定時期に
所定方向に向けて往復運動部材を付勢する補助駆動トル
クを発生し、往復運動部材を駆動するために駆動機構を
介して主軸から供給すべき駆動トルクを平準化すること
ができる。なお、ここでいう往復運動部材とは、筬また
はレピアであって、電気的な補助駆動手段と、機械的な
駆動機構とを併用して駆動するものとする。ただし、以
下の説明において、往復運動部材を駆動するために必要
なトルクを所要駆動トルクといい、所要駆動トルクのう
ち、駆動機構を介して主軸から供給するトルクを主駆動
トルクといい、補助駆動手段が発生するトルクを補助駆
動トルクという。
【0011】記憶部とトルク制御部とを備える補助制御
手段は、補助駆動手段を介して往復運動部材に与える補
助駆動トルクの方向、大きさを適切に制御することがで
きる。記憶部は、必要なトルクパターンを記憶してお
り、トルク制御部は、記憶部からのトルクパターンに適
合するようにトルク指令信号を補助駆動手段に出力し、
補助駆動手段は、トルクパターンに適合する補助駆動ト
ルクを往復運動部材に与えることができるからである。
【0012】トルク制御部にクランク角信号を入力すれ
ば、トルク制御部は、主軸のクランク角を読み取り、記
憶部からのトルクパターンを参照して現在のクランク角
に適合するトルク指令値をトルク指令信号として出力す
ることができる。また、速度信号を入力すれば、トルク
制御部は、織機の運転速度に適合する大きさのトルク指
令値を算出し、トルク指令信号として出力することがで
きる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を以って発明の実施の
形態を説明する。
【0014】織機の補助駆動装置は、織機10の往復運
動部材11を電気的に付勢する補助駆動手段21と、補
助駆動手段21を制御する補助制御手段22とを備えて
なる(図1)。
【0015】往復運動部材11は、織機10の主モータ
Mにより、主軸MS、機械的な駆動機構12を介して往
復駆動されている。主モータMは、たとえばインバータ
のような駆動制御装置31を介して可変速制御されてお
り、駆動制御装置31には、速度設定器31aが付設さ
れている。また、主軸MSには、主軸MSのクランク角
θを検出するエンコーダENが連結されている。
【0016】エンコーダENの出力は、クランク角θを
示すクランク角信号S1 として補助制御手段22に入力
されている。また、補助制御手段22の出力は、トルク
指令信号St として補助駆動手段21に入力されてお
り、補助駆動手段21は、往復運動部材11に連結され
ている。
【0017】補助制御手段22は、記憶部22a、トル
ク制御部22bを備えている(図2)。記憶部22aの
出力は、トルク制御部22bに接続されており、トルク
制御部22bには、エンコーダENからのクランク角信
号S1 が入力されている。また、トルク制御部22bか
らは、トルク指令信号St が外部に出力されている。
【0018】往復運動部材11は、筬41とすることが
できる(図3)。このとき、駆動機構12は、たとえば
板カム42、42、揺動レバー43を組み合わせるカム
機構とし、補助駆動手段21は、各一対の固定部材4
4、44、移動部材45、45と、駆動回路46とを組
み合わせて構成されている。
【0019】筬41は、スレーソード41a、41aを
介して駆動軸41b上に立設されている。また、駆動軸
41bは、軸受41b1 、41b1 を介し、図示しない
フレーム上に回転自在に支持されている。板カム42、
42は、主軸MSに固定されており、揺動レバー43に
は、板カム42、42の外周に沿って転動するカムフォ
ロワ43a、43aが付設されている。なお、揺動レバ
ー43は、固定軸43bを介して揺動自在に支持されて
いる。駆動軸41bの一端には、アーム41cが突設さ
れており、揺動レバー43の先端は、アーム41cの先
端に回転自在に連結されている。
【0020】固定部材44、44は、それぞれ図示しな
いフレームに固定されている。また、移動部材45、4
5は、支持アーム45a、45aを介して駆動軸41b
に付設されている。ただし、移動部材45、45、支持
アーム45a、45aは、駆動軸41bに対し、筬4
1、スレーソード41a、41aと軸対称に配設されて
おり、筬41、スレーソード41a、41aに対するカ
ウンタバランスウェイトとなっている。なお、移動部材
45、45は、筬41の中立位置において、固定部材4
4、44に正対するものとする。
【0021】各固定部材44には、図示しないコイルが
組み込まれており、各移動部材45には、図示しない永
久磁石が組み込まれている。なお、固定部材44、移動
部材45は、それぞれ駆動軸41bを中心とする円弧状
に形成されており、移動部材45は、固定部材44より
長く形成されている。そこで、固定部材44、移動部材
45は、同期モータ形のリニアモータを形成し、固定部
材44のコイルに通電することにより、移動部材45を
左右に駆動することができる(図3の矢印K1、K1 方
向)。すなわち、各移動部材44のコイルは、適切に励
磁することにより、移動部材45に組み込む永久磁石を
左方向または右方向に駆動する移動磁界を発生するもの
とする。
【0022】固定部材44、44は、共通の駆動回路4
6によって給電されている。また、駆動回路46には、
補助制御手段22からのトルク指令信号St が入力され
ている。
【0023】駆動制御装置31を介して主モータMを回
転駆動すると、主モータMは、主軸MS、駆動機構12
を介して往復運動部材11を往復駆動することができ
る。すなわち、主軸MSが回転すると、板カム42、4
2、カムフォロワ43a、43aを介して揺動レバー4
3が上下に揺動し、アーム41cを介して駆動軸41b
を正逆に回転させ、筬41を前後に往復駆動することが
できる。ただし、主モータM、主軸MSの回転速度、す
なわち織機の運転速度nは、駆動制御装置31を介し、
速度設定器31aからの目標速度no に従って任意に設
定可能である。また、主軸MSには、筬41以外の図示
しない織機10の構成部材が連結されているものとす
る。
【0024】筬41の前後のストロークL1 は、主軸M
Sのクランク角θに対し、駆動機構12を介してたとえ
ば図4のように規定されている。すなわち、筬41は、
θ≒280゜において後退限から前進を開始し、θ=0
゜において前進限に到達して筬打ちし、そのまま後退し
てθ≒80゜において後退限に到達する。なお、筬41
は、θ≒80〜280゜において後退限に待機し、図示
しない緯入れ装置は、その間に緯入れ動作を実行する。
【0025】そこで、かかる筬41の速度V1 、加速度
A1 は、それぞれ同図に図示するとおりである。ただ
し、同図において、速度V1 は、前進方向を正方向に、
後退方向を負方向に表示されている。また、加速度A1
は、前進方向の加速、後退方向の減速を正方向に、前進
方向の減速、後退方向の加速を負方向に表示されてい
る。すなわち、図4の期間Ti (i=1、2…4)は、
それぞれ筬41の前進加速、前進減速、後退加速、後退
減速の各期間を示している。
【0026】一方、補助制御手段22の記憶部22aに
は、クランク角θに対応するトルクパターンQPが設定
記憶されている(図2)。そこで、トルク制御部22b
は、エンコーダENからのクランク角θを読み取り、記
憶部22aからのトルクパターンQPを参照することに
より、現在のクランク角θに対応するトルク指令値Q1
をトルク指令信号St として出力することができる。よ
って、補助駆動手段21の駆動回路46は、補助制御手
段22からのトルク指令信号St を入力し(図3)、そ
のときのトルク指令値Q1 を実現するような駆動電流I
1 を固定部材44、44のコイルに通電させることによ
り、トルク指令値Q1 に対応する補助駆動トルクを発生
させ、筬41を所定時期において所定方向に付勢し、主
軸MS、駆動機構12による筬41の往復運動を電気的
に補助することができる。
【0027】なお、トルク制御部22bは、トルク指令
信号St としてトルク指令値Q1 を出力するに際し、た
とえばクランク角信号S1 を微分することによって主軸
MSの回転速度、すなわち織機の運転速度nを見出し、
運転速度nに対応するトルク指令値Q1 の大きさを決定
するものとする。一般に、筬41を図4のストロークL
1 に合わせて駆動するための所要駆動トルクのパターン
は、同図の加速度A1のパターンに一致するが、所要駆
動トルクの大きさは、運転速度nに従って大小に変動す
るからである。
【0028】トルクパターンQPによって規定されるト
ルク指令値Q1 のパターンは、加速度A1 のパターンに
拘らず、たとえば図4のように設定することができる。
すなわち、トルク指令値Q1 は、筬41の前進開始に当
り、加速度A1 の立上りより急峻に立ち上らせることに
より、機械的な駆動機構12や、主モータMに負荷され
る前進加速時の主駆動トルクを大きく減少させることが
できる(期間T1 )。また、トルク指令値Q1 は、筬打
ち直前における前進減速用の補助駆動トルクを筬打ち直
後の後退加速用の補助駆動トルクより小さく設定するこ
とにより、筬41による筬打ち力が不足することを防止
している(期間T2 、T3 )。
【0029】なお、固定部材44、44、移動部材4
5、45は、コイルと永久磁石との組合せによる同期モ
ータ形のリニアモータに代えて、コイルとうず電流発生
部材との組合せによる誘導モータ形のリニアモータを形
成してもよい。また、固定部材44、44、移動部材4
5、45は、駆動軸41bに2組を付設するに代えて、
駆動軸41bに1組以上の任意の数を付設してもよく、
また、揺動レバー43、アーム41c、駆動軸41b、
スレーソード41a、筬41のいずれの部材に付設して
もよい。すなわち、補助駆動手段21は、駆動機構12
から往復運動部材11に至るいずれの部材を付勢しても
よいものとする。
【0030】また、記憶部22aに記憶するトルクパタ
ーンQPは、織機10の正常運転状態、寸動運転状態の
別や、仕掛ける織物の製織条件などにより、トルク指令
値Q1 のパターンを適宜に切り換えてもよい。なお、ト
ルク指令値Q1 のパターンは、加速度A1 によって決ま
る筬41の所要駆動トルクのパターンに正確に一致さ
せ、所要駆動トルクの全部または一部を補助駆動手段2
1に負担させてもよい。補助駆動手段21が所要駆動ト
ルクの全部を負担するとき、駆動機構12は、主軸M
S、往復運動部材11を機械的に連動させるためにのみ
作動し、主モータMは、往復運動部材11を駆動するた
めに発生する変動負荷の影響を全く受けることがない。
【0031】一方、図4に示す筬41のストロークL1
、トルク指令値Q1 のパターンは、レピア織機に適用
するときの一例であるが、この発明は、トルク指令値Q
1 のパターンを変更することにより、他のあらゆる緯入
れ方式の織機に対し、好適に適用することができる。
【0032】
【他の実施の形態】往復運動部材11は、レピアヘッド
51a、51aを有するバンド式のレピア51、51と
することができる(図5)。
【0033】駆動機構12は、主軸MSの両端に付設す
る旋回ブラケット52、52と、旋回ブラケット52、
52を介して上下に往復揺動するセグメントギヤ53、
53と、バンドホイール54、54に付設し、セグメン
トギヤ53、53に噛合するピニオン54a、54aと
を備えて構成されている。ただし、主軸MSは、駆動ギ
ヤM1 、M2 を介して主モータMに連結されている。
【0034】旋回ブラケット52、52は、それぞれ湾
曲アーム52aと、湾曲アーム52aの先端に回転自在
に立設する短軸52bとを介して主軸MSの先端に斜め
に連結されている。セグメントギヤ53は、主軸MSの
延長線上に位置する図示しない軸を介して上下に揺動自
在に支持されており、併せて、旋回ブラケット52に対
して揺動自在に連結されている。そこで、主モータMを
介して主軸MSを一方向に回転させると、湾曲アーム5
2a、短軸52bを介して旋回ブラケット52が旋回
し、各セグメントギヤ53を上下に往復揺動させること
ができ、各レピア51は、ピニオン54a、バンドホイ
ール54を介して前後に往復駆動することができる。な
お、かかる駆動機構12は、たとえば特公昭63−30
55号公報によって公知である。
【0035】補助駆動手段21は、バンドホイール5
4、54の周縁部に対面する各一対の固定部材55、5
5…と、各バンドホイール54上に円形に配列する永久
磁石54b、54b…と、各固定部材55内の図示しな
いコイルに給電する駆動回路56とを備えている。そこ
で、固定部材55、55、永久磁石54b、54b…
は、同期モータ形のリニアモータを形成し、各固定部材
55のコイルを適切に励磁することにより、バンドホイ
ール54を所定時期に所定方向に付勢することができ
る。なお、駆動回路56には、補助制御手段22からの
トルク指令信号St が入力されており、駆動回路56の
出力は、各固定部材55に分岐接続され、固定部材5
5、55…のコイルに駆動電流I2 を供給することがで
きる。
【0036】各レピア51の前進ストロークL2 は、ク
ランク角θに対し、駆動機構12を介してたとえば図6
のように規定されている。すなわち、レピア51は、θ
=0〜180゜において前進し、θ=180〜360
(0)゜において後退し、θ≒70〜320゜において
レピアヘッド51aが図示しない経糸開口内に進入し、
この間が緯入れ期間Tw となっている。ただし、レピア
51、51は、経糸開口内に左右両側から同時に進入
し、θ≒180゜においてレピアヘッド51a、51a
が交錯し、一方のレピアヘッド51aによって搬入され
る緯糸の先端が他方に受け渡され、他方のレピア51が
後退することにより緯糸を経糸開口の全幅に亘って緯入
れする。
【0037】レピア51の速度V2 、加速度A2 は、そ
れぞれ図6に図示するとおりである。ただし、同図にお
いて、速度V2 は、前進方向が正方向に表示され、後退
方向が負方向に表示されている。また、加速度A2 は、
前進方向の加速、後退方向の減速が正方向に表示され、
前進方向の減速、後退方向の加速が負方向に表示されて
いる。すなわち、図6の期間Ti (i=1、2…4)
は、それぞれレピア51の前進加速、前進減速、後退加
速、後退減速の各期間を示している。
【0038】一方、図2の記憶部22aに対し、クラン
ク角θに対するトルクパターンQPとして、たとえば図
6のトルク指令値Q2 のパターンを記憶させれば、駆動
回路56、固定部材55、55…、永久磁石54b、5
4b…からなる補助駆動手段21は、駆動機構12によ
るバンドホイール54、54、レピア51、51の往復
運動を有効に補助することができる。このときのトルク
制御部22bは、クランク角θを参照し、織機の運転速
度nを反映することにより、トルクパターンQPに対応
する適切な大きさのトルク指令値Q2 をトルク指令信号
St として駆動回路56に出力することができるからで
ある。
【0039】図6のトルク指令値Q2 は、レピア51の
前進減速、後退減速の期間T2 、T4 における値が前進
加速、後退加速の期間T1 、T3 におけるそれより小さ
く設定されている。これは、バンドホイール54、54
を含む機械系の慣性に比して抗力が十分大きいことを考
慮したためである。
【0040】なお、図6のトルク指令値Q2 のパターン
は、図4のトルク指令値Q1 のパターンと同様に、織機
10の正常運転状態、寸動運転状態の別や、仕掛ける織
物の製織条件などにより適宜切り換えてもよく、また、
加速度A2 によって決まるレピア51、51の所要駆動
トルクのパターンに正確に一致させ、所要駆動トルクの
全部または一部を補助駆動手段21に負担させてもよ
い。殊に、トルク指令値Q2 のパターンは、寸動運転状
態において、前進減速の期間T2 の終期に短期間の正方
向のピークを付加することが好ましい(図6の点線)。
寸動運転状態において、レピア51、51は、それぞれ
の前進速度が小さいために、レピアヘッド51a、51
aの交錯時において緯糸の受渡し動作が不調になりがち
であるが、トルク指令値Q2 に適切な正方向のピークを
与えることにより、駆動機構12の各構成部材のクリア
ランスを利用してレピア51、51の前進速度を一時的
に増加させ、緯糸の受渡し動作の信頼性を格段に向上さ
せることができる。
【0041】なお、固定部材55、55…は、各バンド
ホイール54に対し、1以上の任意の数を配設してもよ
い。また、固定部材55、55…は、適当なうず電流発
生部材と組み合わせて誘導モータ形のリニアモータを形
成してもよく、バンドホイール54、54を付勢するに
代えて、セグメントギヤ53、53や、レピア51、5
1を付勢してもよい。さらに、駆動機構12は、他の形
式の往復駆動機構に代えてもよい。
【0042】以上の各実施の形態において、主モータM
は、電気的な駆動制御装置31によって可変速制御する
に代えて、機械的な変速機構を介して主軸MSを可変速
駆動してもよい。また、トルク制御部22bは、クラン
ク角信号S1 を微分して織機の運転速度nを見出すに代
えて、適当な速度センサから、運転速度nを示す速度信
号を入力してもよい。
【0043】なお、駆動機構12によって往復運動部材
11を往復駆動する際の所要駆動トルクは、一般に、図
4、図6の加速度A1 、A2 のパターンに一致するか
ら、記憶部22aに記憶するトルクパターンQPは、加
速度A1 、A2 のパターンに基づいて、それと一致する
ように、またはそれを適切に修正するようにして設定す
ればよい。一方、加速度A1 、A2 のパターンは、主モ
ータM、主軸MS、駆動機構12を介して往復運動部材
11のみを単独駆動することによって、主軸MSの回転
速度、すなわち織機の運転速度nをパラメータとするデ
ータを簡単に集積することができる。
【0044】なお、この発明は、筬41、レピア51、
51の他、開口装置、耳組装置などを含む他の任意の往
復運動部材に対し、そのまま適用可能である。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、補助駆動手段、補助制御手段を設けることによっ
て、補助制御手段は、補助駆動手段を介して往復運動部
材を所定時期に所定方向に駆動し、往復運動部材を電気
的に付勢することができるから、往復運動部材を駆動す
るために主軸から供給すべき主駆動トルクを十分に平準
化することができ、織機の高速運転が可能になるという
優れた効果がある。
【0046】また、往復運動部材を駆動する機械的な駆
動機構を介して主軸に負荷される主駆動トルクを大きく
削減し、駆動機構におけるメカニカルロスを減少させて
運転効率を向上させることができる上、機械的な駆動機
構と電気的な補助駆動手段とを併用するから、作動信頼
性が高く、補助駆動手段の万一の故障の際にも、同期崩
れによる致命的な損傷を生じるおそれがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 全体構成ブロック系統図
【図2】 要部ブロック系統図
【図3】 使用状態説明図(1)
【図4】 図3の動作説明線図
【図5】 使用状態説明図(2)
【図6】 図5の動作説明線図
【符号の説明】
MS…主軸 QP…トルクパターン θ…クランク角 n…運転速度 S1 …クランク角信号 St …トルク指令信号 11…往復運動部材 21…補助駆動手段 22…補助制御手段 22a…記憶部 22b…トルク制御部 41…筬 51…レピア

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 織機の往復運動部材を電気的に付勢する
    補助駆動手段と、該補助駆動手段を制御する補助制御手
    段とを備えてなり、該補助制御手段は、前記補助駆動手
    段を介して往復運動部材を所定時期に所定方向に駆動す
    ることを特徴とする織機の補助駆動装置。
  2. 【請求項2】 往復運動部材は、筬であることを特徴と
    する請求項1記載の織機の補助駆動装置。
  3. 【請求項3】 往復運動部材は、レピアであることを特
    徴とする請求項1記載の織機の補助駆動装置。
  4. 【請求項4】 前記補助制御手段は、トルクパターンを
    記憶する記憶部と、該記憶部からのトルクパターンに適
    合するようにトルク指令信号を前記補助駆動手段に出力
    するトルク制御部とを備えることを特徴とする請求項1
    ないし請求項3のいずれか記載の織機の補助駆動装置。
  5. 【請求項5】 前記トルク制御部には、主軸のクランク
    角を示すクランク角信号を入力することを特徴とする請
    求項4記載の織機の補助駆動装置。
  6. 【請求項6】 前記トルク制御部には、織機の運転速度
    を示す速度信号を入力することを特徴とする請求項4ま
    たは請求項5記載の織機の補助駆動装置。
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