JPH11140209A - 多孔質フィルム、非水電解液電池用セパレータ及び非水電解液電池 - Google Patents

多孔質フィルム、非水電解液電池用セパレータ及び非水電解液電池

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JPH11140209A
JPH11140209A JP9308880A JP30888097A JPH11140209A JP H11140209 A JPH11140209 A JP H11140209A JP 9308880 A JP9308880 A JP 9308880A JP 30888097 A JP30888097 A JP 30888097A JP H11140209 A JPH11140209 A JP H11140209A
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Japan
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film
temperature
porous film
stretching
weight
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JP9308880A
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Takashi Wano
隆司 和野
Kiichiro Matsushita
喜一郎 松下
Satoru Ishizaki
哲 石崎
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
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    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 MIが異なるポリオレフィン系樹脂を少なく
とも3種類混合した層を持つ多孔質フィルムとすること
により、薄膜化が可能で、強度が高く、SD特性に優れ
た、特に低温度で速やかに閉塞し、しかも高温での形状
を維持できる多孔質フィルムを提供する。 【解決手段】 MI=0.03が30重量%、MI=0.5 が
60重量%、MI=9.5が10重量%の組成になるようにH
DPEをミキサーにてドライブレンドし、そのブレンド
体を、単層スクリュー押出し機にて樹脂温度 250℃の条
件で37μmの透明なフィルムを作成する。次に、乾燥炉
にて温度 130℃、時間24hで熱処理を行なった後、40℃
で70%延伸しフィルムの白化をさせ、 120℃に加熱した
状態で 130%の延伸を行ない、その後、 120℃にてヒー
トセットを行ない、厚さ25μm、ガーレ値550sec/100c
c の白色多孔質膜を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多孔質フィルム、
特に非水電解液電池用セパレータ、およびこのセパレー
タを使用した電池に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器のコードレス化、ポータ
ブル化にともない、これらの駆動用電源として高エネル
ギー密度、高起電力、自己放電の少ないリチウム電池が
注目を集めている。このリチウム電池の負極材料として
は、金属リチウムをはじめリチウム合金やリチウムイオ
ンを吸蔵放出できる炭素材料のような層間化合物を挙げ
ることができる。正極としては、MeO2 、LiMeO
2 (Meは、Co、Ni、Mn、Fe等の遷移金属)等
をあげることができる。
【0003】リチウム電池又はリチウムイオン電池は、
電解液に有機溶媒を用いているために外部短絡や誤接続
等により異常電流が流れた場合に、これに伴って内部温
度が著しく上昇しそれを組み込んだ機器に熱的ダメージ
を与える懸念がある。そこで、異常電流による温度上昇
があった場合に所定温度で多孔質構造から無孔質化する
ことにより、その電気抵抗を増大させて電池反応を遮断
し、過度の温度上昇を防止して安全を確保する機能がセ
パレータに要求される。
【0004】このような機能を、一般にシャットダウン
(Shut−Down;以下「SD」と称す)と呼び、
リチウム電池用セパレータ等には必須の機能である。こ
のようなセパレータとして、高ドラフト比でフィルムを
成形しこれを熱処理した後に延伸することによってラメ
ラ間を剥離し多孔化させたポリプロピレン、ポリエチレ
ン単体フィルムが知られている(特公平6−40119
5号公報、特公平6−18915号公報)。しかし、こ
のような単体の多孔質フィルムを非水電解液電池として
使用した場合、ポリプロピレン単体では、電池が短絡状
態になった時にSDする温度が高いために、SDする以
前に有機溶媒に引火するおそれがある。一方、ポリエチ
レン単体では、SDする温度は低いが、耐熱温度も低い
ために電池容量が大きくなったとき多孔質フィルムが溶
融し内部短絡を引き起こす危険性がある。
【0005】このように、リチウム電池用セパレータな
どでは110〜140℃程度の温度でSDし、増大した
電気抵抗が適当な温度まで維持されることが、安全性確
保の点から望ましい。
【0006】そこで、我々は先にポリプロピレンとポリ
エチレンの混合物からなる多孔質電池用セパレータを提
案した(特開平4−206257号公報)。
【0007】この電池用セパレータは、従来品よりもS
D特性が優れ薄膜化が可能である。しかし、微細孔の厚
み方向の孔径が均一に存在する場合、0.5μmを超え
るとデンドライトショートが発生しやすくなり、また保
液性に問題が生じる。一方、0.01μm程度の孔が厚
み方向に均一に存在する場合、充放電特性が低下すると
いった問題がある。また、結晶化温度の異なるポリプロ
ピレンとポリエチレンを成形、加工する際の温度管理範
囲が厳しいという問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前記の如く従来技術で
は、薄膜化が可能で、強度が高く、SD特性に優れた、
特に低温度で速やかに閉塞し、しかも高温での形状を維
持するセパレータは未だ見出されていない。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明の多孔質フィルムは、(A)メルトフローイ
ンデックス(MI)が0.1未満のポリオレフィン系樹
脂が15〜45重量%、(B)MIが0.1〜5未満の
ポリオレフィン系樹脂が30〜80重量%、及び(C)
MIが5〜10のポリオレフィン系樹脂が5〜25重量
%の3成分を含む層を持つことを特徴とする。
【0010】また、本発明の多孔質フィルムにおいて、
ポリオレフィン系樹脂としてはポリエチレンが好まし
い。
【0011】尚、本発明の多孔質フィルムは、2層以上
のポリオレフィン系樹脂からなる多孔質層を積層した構
造であって、その積層構造の中に(A)〜(C)の3成
分を含む層を少くとも1層以上含むものであってもよ
い。
【0012】また、上記した本発明の多孔質フィルムを
非水電解液電池用セパレータとして用いると、MIが異
なるポリオレフィン系樹脂を少なくとも3種類混合した
層を少なくとも1層有するので、構成するポリオレフィ
ン系樹脂各々の異なる性質が発現され、前記課題を解決
する。
【0013】換言すれば、本発明においては、MIが低
い(MI0.1未満の)樹脂を用いることで、多孔質フ
ィルムの高強度を維持し、さらにその高粘度により、高
温での形状を維持する。また、MIが高い(MI5〜1
0の)樹脂の低粘度により、SD温度の低温化、さらに
SD速度(孔閉塞時間の短縮)の増加、また、析出金属
Liなどの包括の役割をになう。つまり、それぞれのM
Iを持つ樹脂にそれぞれの役割を分担し、上記課題を解
決することが可能となった。
【0014】さらに、本発明の非水電解液電池は,上記
の非水電解液電池用セパレータであって、(A)〜
(C)の3成分を含む層が電極面に接して構成されたも
のが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の多孔質フィルムからなる
非水電解液電池用セパレータにおいて、MIが0.1未
満のポリオレフィン系樹脂は、少なくとも15重量%含
むことが重要であり、15重量%未満であると、強度、
高温150℃以上での形状維持効果が減少する。一方、
45重量%を超えて含まれると、その高粘度により、系
全体での低温SD効果が低下する。また、成形上不均一
なフィルムとなりやすいため、15〜45重量%の範囲
となるようにする。
【0016】MIが5以上10以下のポリオレフィン系
樹脂は、5〜25重量%含むようにする。MIが高いポ
リオレフィン系樹脂は、上述したように、その低粘度に
よりSD時に速やかに孔を閉塞することを目的としてい
る。MIが高いポリオレフィン系樹脂の含有率が5重量
%未満であると孔を閉塞するためには不充分である。し
かし、MIが高いポリオレフィン系樹脂の含有率が増え
すぎると、強度の低下がみられ、かつ高温150℃以上
での形状維持効果が低下する。よって、MIが高いポリ
オレフィン系樹脂は5〜25重量%程度含まれることで
本機能を発現するのに必要にして充分である。
【0017】上記2種類のMIのポリオレフィン系樹脂
を使用するに当たり、そのベースとなるポリオレフィン
系樹脂を選択する際、基本的には上記2種類の中間的な
MI(0.1〜5未満)をもつポリオレフィン系樹脂で
あればよい。これは主に成形上の問題であり、MIが低
い樹脂との押出し時に、中間的なMIを有する樹脂と組
み合わせて、成形物のムラ、スジ等の不均一を生じにく
くするものである。
【0018】ポリオレフィン系樹脂としては、高密度ポ
リエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDP
E)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)等のポリ
エチレンの他、ポリプロピレン(PP)、エチレンとプ
ロピレンとのブロック共重合体等が挙げられるが、これ
らの中でも高結晶性、成形性の点で高密度ポリエチレン
(HDPE)が好ましい。
【0019】本発明の多孔質フィルムは上記したように
ポリオレフィン系樹脂を必須成分とするが、所望により
界面活性剤、老化防止剤、可塑剤、難燃剤、着色剤を適
量含有してもよい。
【0020】次に、本発明の多孔質フィルムの製法例に
ついて説明する。本発明の多孔質フィルムは、ポリオレ
フィン系樹脂からなるフィルムを成形し、ついでこのフ
ィルムを延伸法により多孔質化することにより作製でき
る。
【0021】この方法においては、まずMIの異なる3
種類のポリオレフィン系樹脂をミキサーでドライブレン
ドするか、あるいは2軸スクリュー押出し機による混練
りより成形しそれをペレット状に加工しても良い。ま
た、ロール法を用いた混練りによりブレンド体を成形し
ても良い。次に、上記方法で得られたブレンド体を押出
し成形しフィルム化するが、これらは、単層であって
も、2層以上であっても良いし、また、(A)〜(C)
の3成分からなる樹脂ブレンド体を少くとも1種以上含
む多層構造で押出し成形しフィルム化することも可能で
ある。
【0022】本発明の多孔質フィルムにおいては、所望
によりこのような成形フィルムに熱処理を施すことがで
きる。この熱処理は、成形フィルムの結晶性の向上など
を目的として行われる。熱処理の方法は、任意であって
よく、例えば加熱されたロールや金属盤に接触させる方
法、成形フィルムを空気中や不活性ガス中で加熱する方
法、成形フィルムを芯体上にロール状に巻き取り、これ
を気相中や媒体中で加熱する方法等を採用できる。尚、
加熱されたロールや金属盤に接触させる場合や、成形フ
ィルムを空気中や不活性ガス中で加熱する場合、成形フ
ィルムの両側をキャリアーフィルムで挟んで行ってもよ
い。また、成形フィルムを芯体上にロール状に巻き取
り、これを気相中や媒体中で加熱する場合には、ブロッ
キング防止のため成形フィルムに離型性シートを重ねあ
わせて巻き取ることができる。これらキャリアーフィル
ム及び離型性シートとしては、融点が熱処理温度より高
く、上記熱処理を行ったときのポリオレフィン系樹脂と
の離型性があれば特に限定されるものではないが、例え
ばポリエチレンテレフタレート、フッ素樹脂フィルム、
紙もしくはプラスチックフィルムに、シリコーン樹脂、
フッ素樹脂等の離型剤を塗布したものを使用できる。
【0023】この熱処理の温度と時間は熱処理の方法な
どに応じて設定するが、通常、温度は約100〜160
℃、時間は約2秒〜50時間とする。また、上記熱処理
方法や熱処理温度を組み合わせて行ってもかまわない。
【0024】このようにして、熱処理した後これを延伸
することにより多孔質化を行う。この延伸方法として
は、低温で延伸した後、高温で延伸する2段階延伸法を
適用することが好ましい。
【0025】すなわち、まず熱処理フィルムに対し1軸
方向で低温延伸を行う。この温度は、通常−20〜60
℃である。すなわち、−20℃未満では温度が低すぎる
ために延伸中にフィルムの破断を生じやすく、逆に60
℃を超え高すぎると多孔質化しがたい。この延伸方法
は、従来から知られているロール式延伸、テンター式延
伸等により行うことができる。
【0026】そして、この時の延伸率は限定されるもの
ではないが、通常、20〜400%好ましくは50〜3
00%とされる。なお、この延伸率(M1 %)は下記式
1によって表される。下記式1中におけるL0 は低温延
伸前の寸法、L1 は低温延伸後の寸法である。 M1 (%)=(L1 −L0 )/L0 ×100 (1)
【0027】そして、上記低温延伸に続き高温延伸を行
う。すなわち、上記低温延伸後の多孔質フィルムを60
℃〜ポリオレフィン系樹脂の融点以下の温度で1軸又は
2軸延伸を行う。なお、高温延伸時の延伸率は通常、約
10〜500%である。この延伸率(M2 %)は下記式
2によって表される。下記式2中におけるL2 は高温延
伸率の寸法、L1 は低温延伸後の寸法(即ち高温延伸前
の寸法)である。 M2 (%)=(L2 −L1 )/L0 ×100 (2)
【0028】次に、この延伸処理に続きヒートセット処
理を行うことが望ましい。これは延伸によって多孔質フ
ィルムに残留応力が残っていることからこれを除去する
ためである。このヒートセットの方法としては、高温延
伸後の多孔質フィルムを加熱されたロールに接触させる
方法、多孔質フィルムを空気中や不活性ガス中で加熱す
る方法、多孔質フィルムを芯体上にロール状に巻き取
り、これを気相中や媒体中で加熱する方法等を採用でき
る。このヒートセットの温度は延伸温度〜ポリオレフィ
ン系樹脂の融点以下の温度の範囲で行うことができる。
高温延伸後の多孔質フィルムを加熱されたロールに接触
させる場合や、多孔質フィルムを空気中や不活性ガス中
で加熱する場合は、延伸後のフィルムの長さを約5〜4
0%減少させ、ヒートセットを行うことができる。ま
た、気相中や媒体中で加熱する場合は、多孔質フィルム
の定長で芯体上にロール状に巻き取ってヒートセットを
行うことができる。また、上記ヒートセット方法やヒー
トセット温度を組み合わせて行ってもかまわない。
【0029】上記のようにして得られた、本発明の多孔
質フィルムは、使用する用途によって適宜選択され特に
限定されるものではないが、孔径が0.02〜4.0μ
m、特に0.04〜1.5μmの範囲が好ましく、厚み
は10〜40μmの範囲が好ましく、通気度を表すガー
レ値は400〜1000sec/100ccの範囲が好
ましい。
【0030】本発明の多孔質フィルムは、様々な用途に
使用することができる。例えば、非水電解液電池用セパ
レータ等の電池セパレータ、分離膜、建築用通気性フィ
ルム、医療用通気性フィルム等が挙げられるが、これら
の中でも非水電解液電池に使用することは特に好適であ
る。
【0031】
【実施例】以下、実施例について比較例と併せて説明す
る。 実施例1 MI=0.03が30重量%、MI=0.5が60重量
%、MI=9.5が10重量%の組成になるようにHD
PEをミキサーにてドライブレンドし、そのブレンド体
を、単層スクリュー押出し機にて樹脂温度250℃の条
件で押し出し37μmの透明なフィルムを作成した。次
に、乾燥炉にて温度130℃、時間24hで熱処理を行
なった後、ロール延伸法を用いて40℃で70%延伸し
フィルムの白化をさせ、120℃に加熱した状態で13
0%の延伸を行ない、その後、120℃にてヒートセッ
トを行ない、厚さ25μm、ガーレ値550sec/1
00ccの白色多孔質膜を得た。
【0032】次に得られた膜を用いSDの測定を行なっ
た。電解液としてプロピレンカーボネートとジメトキシ
エタンを同重量ずつ混合し、これにLiBF4 を1mo
l/リットルの濃度になるように溶解せしめたものを使
用し、これを2組の、白金板電極1とポリテトラフルオ
ロエチレン板4との間に充填された不織布3に含浸した
(図1)。尚、図示を省略したが白金板電極には、LC
Rメーター及び熱電対を白金線5を通じて接続した。こ
のような構造の測定セルを乾燥機中にセットし、約10
℃/minの速度で昇温させ、各温度に電気抵抗を測定
した。電気抵抗は国産電機工業社製のLCRメーターK
C−532型を用い、1KHzの交流抵抗で測定した。
尚、表1に示したSD開始温度は初期抵抗の値が100
倍になった時点の温度であり、耐熱温度は、SD時の最
高抵抗値を維持できる温度とした。
【0033】尚、使用した樹脂のMI、及び多孔質フィ
ルムの特性は下記要領により測定した。測定結果は表1
に示す。 (MI)JIS K7210に準じて測定を行なった。
試験条件は、温度125℃、190℃、荷重は3.1〜
211.82(N)の範囲とした。また、採取時間はそ
のMIに応じて変更した。
【0034】(針貫通強度)カトーテック社製ハンディ
ー圧縮試験機KES−G5を用い、針Φ1.0mm、針
の先端形状R0.5mm、ホルダー径11.3mm、押
し込み速度2.0mm/秒の条件で測定し、フィルムが
破断するまでの最大荷重を針貫通強度とした。
【0035】実施例2 MI=0.09が30重量%、MI=0.5が60重量
%、MI=9.5が10重量%の組成になるようにHD
PEをミキサーにてドライブレンドし、そのブレンド体
を、単層スクリュー押出し機にて樹脂温度250℃の条
件で押し出し37μmの透明なフィルムを作成した。実
施例1と同様にフィルム成形、熱処理、低温延伸、高温
延伸、ヒートセットを順次行って、厚み25μm、ガー
レ値450sec/100ccの白色の多孔質フィルム
を得た。この多孔質フィルムの特性を表1に示す。
【0036】実施例3 MI=0.03が30重量%、MI=0.5が60重量
%、MI=5が10重量%の組成になるようにHDPE
をミキサーにてドライブレンドし、そのブレンド体を、
単層スクリュー押出し機にて樹脂温度250℃の条件で
押し出し37μmの透明なフィルムを作成した。実施例
1と同様にフィルム成形、熱処理、低温延伸、高温延
伸、ヒートセットを順次行って、厚み25μm、ガーレ
値700sec/100ccの白色の多孔質フィルムを
得た。この多孔質フィルムの特性を表1に示す。
【0037】実施例4 MI=0.03が20重量%、MI=0.5が60重量
%、MI=9.5が20重量%の組成になるようにHD
PEをミキサーにてドライブレンドし、そのブレンド体
を、単層スクリュー押出し機にて樹脂温度250℃の条
件で押し出し37μmの透明なフィルムを作成した。実
施例1と同様にフィルム成形、熱処理、低温延伸、高温
延伸、ヒートセットを順次行って、厚み25μm、ガー
レ値500sec/100ccの白色の多孔質フィルム
を得た。この多孔質フィルムの特性を表1に示す。
【0038】実施例5 MI=0.03が40重量%、MI=0.5が50重量
%、MI=9.5が10重量%の組成になるようにHD
PEをミキサーにてドライブレンドし、そのブレンド体
を、単層スクリュー押出し機にて樹脂温度250℃の条
件で押し出し37μmの透明なフィルムを作成した。実
施例1と同様にフィルム成形、熱処理、低温延伸、高温
延伸、ヒートセットを順次行って、厚み25μm、ガー
レ値650sec/100ccの白色の多孔質フィルム
を得た。この多孔質フィルムの特性を表1に示す。
【0039】比較例1 MI=0.03が10重量%、MI=0.5が60重量
%、MI=9.5が30重量%の組成になるようにHD
PEをミキサーにてドライブレンドし、そのブレンド体
を、単層スクリュー押出し機にて樹脂温度250℃の条
件で押し出し37μmの透明なフィルムを作成した。実
施例1と同様にフィルム成形、熱処理、低温延伸、高温
延伸、ヒートセットを順次行って、厚み25μm、ガー
レ値400sec/100ccの白色の多孔質フィルム
を得た。この多孔質フィルムの特性を表1に示す。
【0040】比較例2 MI=0.03が30重量%、MI=0.5が60重量
%、MI=12が10重量%の組成になるようにHDP
Eをミキサーにてドライブレンドし、そのブレンド体
を、単層スクリュー押出し機にて樹脂温度250℃の条
件で押し出し37μmの透明なフィルムを作成した。実
施例1と同様にフィルム成形、熱処理、低温延伸、高温
延伸、ヒートセットを順次行って、厚み25μm、ガー
レ値200sec/100ccの白色の多孔質フィルム
を得た。この多孔質フィルムの特性を表1に示す。
【0041】比較例3 MI=1.3が80重量%、MI=5が20重量%の組
成になるようにHDPEをミキサーにてドライブレンド
し、そのブレンド体を、単層スクリュー押出し機にて樹
脂温度250℃の条件で押し出し37μmの透明なフィ
ルムを作成した。実施例1と同様にフィルム成形、熱処
理、低温延伸、高温延伸、ヒートセットを順次行って、
厚み25μm、ガーレ値700sec/100ccの白
色の多孔質フィルムを得た。この多孔質フィルムの特性
を表1に示す。
【0042】
【表1】
【0043】
【発明の効果】本発明の多孔質フィルムは、薄膜化が可
能で、強度が高く、SD特性に優れた、特に低温度で速
やかに閉塞し、しかも高温での形状を維持することがで
きる。さらに、本発明の多孔質フィルムは、安価に製造
することができるため、電池セパレータの他、分離膜、
建築用通気性フィルム、医療用通気性フィルム等幅広い
用途に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例及び比較例において使用した、SDを測
定する測定セルの概略を示す図である。
【符号の説明】
1 白金板電極 2 セパレータ 3 不織布 4 ポリテトラフルオロエチレン板 5 白金線

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)メルトフローインデックス(M
    I)が0.1未満のポリオレフィン系樹脂が15〜45
    重量%、(B)MIが0.1〜5未満のポリオレフィン
    系樹脂が30〜80重量%、及び(C)MIが5〜10
    のポリオレフィン系樹脂が5〜25重量%の3成分を含
    む層を持つ多孔質フィルム。
  2. 【請求項2】 ポリオレフィン系樹脂がポリエチレンで
    ある請求項1に記載の多孔質フィルム。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の多孔質フィルム
    からなる非水電解液電池用セパレータ。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の非水電解液電池用セパ
    レータであって、(A)〜(C)の3成分を含む層が電
    極面に接して構成された非水電解液電池。
JP9308880A 1997-11-11 1997-11-11 多孔質フィルム、非水電解液電池用セパレータ及び非水電解液電池 Pending JPH11140209A (ja)

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JP9308880A JPH11140209A (ja) 1997-11-11 1997-11-11 多孔質フィルム、非水電解液電池用セパレータ及び非水電解液電池

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JP9308880A Pending JPH11140209A (ja) 1997-11-11 1997-11-11 多孔質フィルム、非水電解液電池用セパレータ及び非水電解液電池

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7160415B2 (en) * 2000-03-17 2007-01-09 Sony Corporation Gel electrolyte battery
WO2012023348A1 (ja) * 2010-08-18 2012-02-23 積水化学工業株式会社 プロピレン系樹脂微孔フィルム、電池用セパレータ、電池及びプロピレン系樹脂微孔フィルムの製造方法

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