JPH1113881A - 自動二輪車のシフトカム用ストッパーレバー - Google Patents
自動二輪車のシフトカム用ストッパーレバーInfo
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- JPH1113881A JPH1113881A JP16718697A JP16718697A JPH1113881A JP H1113881 A JPH1113881 A JP H1113881A JP 16718697 A JP16718697 A JP 16718697A JP 16718697 A JP16718697 A JP 16718697A JP H1113881 A JPH1113881 A JP H1113881A
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- lever
- support shaft
- roller
- stopper
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 シフトカム用ストッパーレバーのローラが回
転するときの摩擦抵抗をコストアップにならない構造を
採りながら小さくする。 【解決手段】 レバー本体1の先端部にレバー本体1と
平行な支軸保持片12を一体に形成する。この支軸保持
片12とレバー本体1とでローラ2の支軸13を両持ち
式に支持させた。
転するときの摩擦抵抗をコストアップにならない構造を
採りながら小さくする。 【解決手段】 レバー本体1の先端部にレバー本体1と
平行な支軸保持片12を一体に形成する。この支軸保持
片12とレバー本体1とでローラ2の支軸13を両持ち
式に支持させた。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動二輪車用変速
機のシフトカムをシフト位置に保持するために用いる自
動二輪車のシフトカム用ストッパーレバーに関するもの
である。
機のシフトカムをシフト位置に保持するために用いる自
動二輪車のシフトカム用ストッパーレバーに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のストッパーレバーは、ク
ランクケースに回動自在に取付けたレバー本体と、この
レバー本体の揺動端部に片持ち式に支持させるとともに
回転自在に取付けたローラとから構成している。従来の
ストッパーレバーを図4によって説明する。
ランクケースに回動自在に取付けたレバー本体と、この
レバー本体の揺動端部に片持ち式に支持させるとともに
回転自在に取付けたローラとから構成している。従来の
ストッパーレバーを図4によって説明する。
【0003】図4は従来のストッパーレバーを示す側面
図で、同図はローラ部分を破断して描いてある。同図に
おいて、符号1はレバー本体、2はローラを示す。レバ
ー本体1は、クランクケース3に支軸4によって回動自
在に取付けてあり、ローラ2がシフトカム5のカム面5
aに添接するように捩りコイルばね6で付勢されてい
る。なお、前記シフトカム5は、大径部5bにシフトフ
ォーク(図示せず)が係合するカム溝を形成するととも
に、一方の軸端部に図示してないシフトレバーが係合す
るピン5cを複数本突設している。
図で、同図はローラ部分を破断して描いてある。同図に
おいて、符号1はレバー本体、2はローラを示す。レバ
ー本体1は、クランクケース3に支軸4によって回動自
在に取付けてあり、ローラ2がシフトカム5のカム面5
aに添接するように捩りコイルばね6で付勢されてい
る。なお、前記シフトカム5は、大径部5bにシフトフ
ォーク(図示せず)が係合するカム溝を形成するととも
に、一方の軸端部に図示してないシフトレバーが係合す
るピン5cを複数本突設している。
【0004】前記ローラ2は、レバー本体1の揺動端部
を貫通する支軸7にカラー8を軸受として回転自在に取
付けられている。前記支軸7は、レバー本体1を貫通す
る軸部7aの一端にローラ2の外止め用の鍔7bを形成
し、ローラ2より厚いカラー8を鍔7bとレバー本体1
との間に介装した状態で他端部をかしめによってレバー
本体1に固着している。かしめ部分を符号7cで示す。
このかしめ部分7cは、軸部7aの一端を径が拡がるよ
うに押潰すことによって形成している。カラー8をロー
ラ2より厚く形成しているので、前記かしめを施しても
鍔7bとレバー本体1とでローラ2を挟圧してしまうこ
とはない。なお、前記かしめによるローラ2の固着を阻
止するためには、前記カラー8の代わりに支軸7にカラ
ー8と同じ形状の段部を形成して実施することもある。
を貫通する支軸7にカラー8を軸受として回転自在に取
付けられている。前記支軸7は、レバー本体1を貫通す
る軸部7aの一端にローラ2の外止め用の鍔7bを形成
し、ローラ2より厚いカラー8を鍔7bとレバー本体1
との間に介装した状態で他端部をかしめによってレバー
本体1に固着している。かしめ部分を符号7cで示す。
このかしめ部分7cは、軸部7aの一端を径が拡がるよ
うに押潰すことによって形成している。カラー8をロー
ラ2より厚く形成しているので、前記かしめを施しても
鍔7bとレバー本体1とでローラ2を挟圧してしまうこ
とはない。なお、前記かしめによるローラ2の固着を阻
止するためには、前記カラー8の代わりに支軸7にカラ
ー8と同じ形状の段部を形成して実施することもある。
【0005】このように構成した従来のストッパーレバ
ーは、図示してないシフトレバーが前記ピン5cを押し
てシフトカム5が回動することにより、捩りコイルばね
6の弾発力によってローラ2がカム面5aに添接する状
態でこのカム面5aの凹凸に応じて揺動する。シフトカ
ム5は、ローラ2がカム面5aの凹部に添接することに
よって、シフト位置に保持される。
ーは、図示してないシフトレバーが前記ピン5cを押し
てシフトカム5が回動することにより、捩りコイルばね
6の弾発力によってローラ2がカム面5aに添接する状
態でこのカム面5aの凹凸に応じて揺動する。シフトカ
ム5は、ローラ2がカム面5aの凹部に添接することに
よって、シフト位置に保持される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上述したよ
うに構成したストッパーレバーを採用すると、変速操作
が重くなるという問題があった。これは、ローラ2を回
転自在に支持する部分の径が大きく、ローラ2が回転す
るときの摩擦抵抗が大きいことが原因であった。このよ
うな不具合は、ローラ2の軸受部分を小径に形成するこ
とによってある程度は解消することはできる。
うに構成したストッパーレバーを採用すると、変速操作
が重くなるという問題があった。これは、ローラ2を回
転自在に支持する部分の径が大きく、ローラ2が回転す
るときの摩擦抵抗が大きいことが原因であった。このよ
うな不具合は、ローラ2の軸受部分を小径に形成するこ
とによってある程度は解消することはできる。
【0007】しかし、従来のストッパーレバーは、支軸
7の一端側にローラ2を支持する構造を採っているた
め、支軸7の軸部7aを細く形成するには限界がある。
すなわち、軸部7aが細いと、ローラ2をカム面5aに
押付ける力(捩りコイルばね6の弾発力)によって軸部
7aが弾性変形して曲がり易くなる。軸部7aが大きく
曲がると、ローラ2の外周部の角部分がレバー本体1に
接触してしまう。
7の一端側にローラ2を支持する構造を採っているた
め、支軸7の軸部7aを細く形成するには限界がある。
すなわち、軸部7aが細いと、ローラ2をカム面5aに
押付ける力(捩りコイルばね6の弾発力)によって軸部
7aが弾性変形して曲がり易くなる。軸部7aが大きく
曲がると、ローラ2の外周部の角部分がレバー本体1に
接触してしまう。
【0008】また、支軸7の軸部7aは、一端部にかし
めを施さなければならないことから、これを形成する材
料は相対的に硬度が低いものを使用しなければならず、
ローラ2を支持するために必要な剛性をもたせるため
に、ある程度太く形成しなければならない。しかも、カ
ラー8もかしめ時の荷重で変形しないような強度をもた
せなければならないので、従来の径より小径に形成する
ことはできない。
めを施さなければならないことから、これを形成する材
料は相対的に硬度が低いものを使用しなければならず、
ローラ2を支持するために必要な剛性をもたせるため
に、ある程度太く形成しなければならない。しかも、カ
ラー8もかしめ時の荷重で変形しないような強度をもた
せなければならないので、従来の径より小径に形成する
ことはできない。
【0009】なお、ローラ2としてボールベアリングを
使用することも考えられるが、この構造を採るとコスト
アップになる。
使用することも考えられるが、この構造を採るとコスト
アップになる。
【0010】本発明はこのような問題点を解消するため
になされたもので、シフトカム用ストッパーレバーのロ
ーラが回転するときの摩擦抵抗をコストアップにならな
い構造を採りながら小さくすることを目的とする。
になされたもので、シフトカム用ストッパーレバーのロ
ーラが回転するときの摩擦抵抗をコストアップにならな
い構造を採りながら小さくすることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係る自動二輪車
のシフトカム用ストッパーレバーは、レバー本体の先端
部にレバー本体と平行な支軸保持部を一体的に設け、こ
の支軸保持部とレバー本体とでローラの支軸を両持ち式
に支持させたものである。本発明によれば、ローラの支
軸を従来より細く形成しても、レバー本体と支軸保持部
とで強固に支持することができる。
のシフトカム用ストッパーレバーは、レバー本体の先端
部にレバー本体と平行な支軸保持部を一体的に設け、こ
の支軸保持部とレバー本体とでローラの支軸を両持ち式
に支持させたものである。本発明によれば、ローラの支
軸を従来より細く形成しても、レバー本体と支軸保持部
とで強固に支持することができる。
【0012】他の発明に係る自動二輪車のシフトカム用
ストッパーレバーは、上述した発明に係る自動二輪車の
シフトカム用ストッパーレバーにおいて、支軸の支持構
造を軸孔に支軸が嵌合する構造とし、軸孔側に支軸用抜
止めを設けたものである。本発明によれば、支軸にかし
めを施さなくても支軸をレバー本体に固定することがで
きる。
ストッパーレバーは、上述した発明に係る自動二輪車の
シフトカム用ストッパーレバーにおいて、支軸の支持構
造を軸孔に支軸が嵌合する構造とし、軸孔側に支軸用抜
止めを設けたものである。本発明によれば、支軸にかし
めを施さなくても支軸をレバー本体に固定することがで
きる。
【0013】他の発明に係る自動二輪車のシフトカム用
ストッパーレバーは、上述した発明に係る自動二輪車の
シフトカム用ストッパーレバーにおいて、軸孔の開口を
塑性変形により狭めることによって支軸用抜止めを形成
したものである。本発明によれば、軸孔を形成する部分
に抜止めを形成するときに支軸の軸線方向へ力が加えら
れることはない。
ストッパーレバーは、上述した発明に係る自動二輪車の
シフトカム用ストッパーレバーにおいて、軸孔の開口を
塑性変形により狭めることによって支軸用抜止めを形成
したものである。本発明によれば、軸孔を形成する部分
に抜止めを形成するときに支軸の軸線方向へ力が加えら
れることはない。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る自動二輪車の
シフトカム用ストッパーレバーの一実施の形態を図1な
いし図3によって詳細に説明する。図1は本発明に係る
ストッパーレバーをクランクケースに組付けた状態を示
す側面図、図2は図1におけるストッパーレバーのII−
II線断面図である。図3は要部を拡大して示す断面図
で、同図は抜止め加工前の状態を示す。これらの図にお
いて前記図4で説明したものと同一もしくは同等部材に
ついては、同一符号を付し詳細な説明は省略する。
シフトカム用ストッパーレバーの一実施の形態を図1な
いし図3によって詳細に説明する。図1は本発明に係る
ストッパーレバーをクランクケースに組付けた状態を示
す側面図、図2は図1におけるストッパーレバーのII−
II線断面図である。図3は要部を拡大して示す断面図
で、同図は抜止め加工前の状態を示す。これらの図にお
いて前記図4で説明したものと同一もしくは同等部材に
ついては、同一符号を付し詳細な説明は省略する。
【0015】図1〜図3において、符号11はこの実施
の形態によるストッパーレバーを示す。このストッパー
レバー11は、レバー本体1の先端部にレバー本体と平
行な支軸保持片12を一体に形成し、この支軸保持片1
2とともにローラ2の支軸13を両持ち式に支持してい
る。この実施の形態では、レバー本体1と支軸保持片1
2とを、これら両者が連結部14を介して連結するよう
に一枚の板材から打抜き、打抜き後、支軸保持片12が
レバー本体1と重なるように連結部14を折曲げること
によって、レバー本体1に支軸保持片12を平行になる
ように一体に形成している。
の形態によるストッパーレバーを示す。このストッパー
レバー11は、レバー本体1の先端部にレバー本体と平
行な支軸保持片12を一体に形成し、この支軸保持片1
2とともにローラ2の支軸13を両持ち式に支持してい
る。この実施の形態では、レバー本体1と支軸保持片1
2とを、これら両者が連結部14を介して連結するよう
に一枚の板材から打抜き、打抜き後、支軸保持片12が
レバー本体1と重なるように連結部14を折曲げること
によって、レバー本体1に支軸保持片12を平行になる
ように一体に形成している。
【0016】前記支軸保持片12は、図1および図2中
に符号12aで示す爪を一体に形成し、この爪12aの
先端をレバー本体1に当接させることによってレバー本
体1と支軸保持片12との間隔が予め定めた寸法より狭
められることがないようにしている。この予め定めた寸
法とは、レバー本体1と支軸保持片12との間にローラ
2を回転自在に収容できるような空間が形成される寸法
である。この爪12aは、支軸保持片12とともに板材
から打抜き、打抜き後に支軸保持片12に対して垂直に
なるように曲げている。
に符号12aで示す爪を一体に形成し、この爪12aの
先端をレバー本体1に当接させることによってレバー本
体1と支軸保持片12との間隔が予め定めた寸法より狭
められることがないようにしている。この予め定めた寸
法とは、レバー本体1と支軸保持片12との間にローラ
2を回転自在に収容できるような空間が形成される寸法
である。この爪12aは、支軸保持片12とともに板材
から打抜き、打抜き後に支軸保持片12に対して垂直に
なるように曲げている。
【0017】また、レバー本体1と支軸保持片12とを
板材から打抜いた後であって連結部14を折曲げる以前
に、レバー本体1を図2に示すように、先端部がローラ
2とは反対側(図2において左側)へ偏在するように曲
げておく。この曲加工を実施するときの前記先端部の偏
倚量は、ローラ2の厚みより僅かに大きい寸法に設定す
る。これは、レバー本体1の支軸4に対する揺動面上に
ローラ2の厚さ方向の中心を位置させ、ローラ2の転動
面に荷重が加わえられたときにレバー本体1に曲げ応力
が生じないようにして、作動性の向上を図るためであ
る。
板材から打抜いた後であって連結部14を折曲げる以前
に、レバー本体1を図2に示すように、先端部がローラ
2とは反対側(図2において左側)へ偏在するように曲
げておく。この曲加工を実施するときの前記先端部の偏
倚量は、ローラ2の厚みより僅かに大きい寸法に設定す
る。これは、レバー本体1の支軸4に対する揺動面上に
ローラ2の厚さ方向の中心を位置させ、ローラ2の転動
面に荷重が加わえられたときにレバー本体1に曲げ応力
が生じないようにして、作動性の向上を図るためであ
る。
【0018】このようにレバー本体1に曲加工を施した
後に、上述したように連結部14を折曲げる。この折曲
加工を実施するときに図2に示すようにレバー本体1に
支軸保持片12および爪12aの先端を密接させること
によって、レバー本体1と支軸保持片12との間にロー
ラ2を収容する空間Sが形成される。
後に、上述したように連結部14を折曲げる。この折曲
加工を実施するときに図2に示すようにレバー本体1に
支軸保持片12および爪12aの先端を密接させること
によって、レバー本体1と支軸保持片12との間にロー
ラ2を収容する空間Sが形成される。
【0019】前記ローラ2は、中心部に貫通穴2aを穿
設し、この貫通穴2aに嵌挿させた支軸13に回転自在
に支持させている。支軸13は、この実施の形態ではニ
ードルベアリングのニードルまたはこれと同等の材料、
すなわち従来の支軸より硬度が高い材料によって棒状に
形成している。このため、支軸13の外径は、従来より
径が小さくなるように設定している。また、支軸13の
支持構造は、レバー本体1および支軸保持片12に形成
した軸孔15,16に支軸13が嵌合する構造を採って
いる。
設し、この貫通穴2aに嵌挿させた支軸13に回転自在
に支持させている。支軸13は、この実施の形態ではニ
ードルベアリングのニードルまたはこれと同等の材料、
すなわち従来の支軸より硬度が高い材料によって棒状に
形成している。このため、支軸13の外径は、従来より
径が小さくなるように設定している。また、支軸13の
支持構造は、レバー本体1および支軸保持片12に形成
した軸孔15,16に支軸13が嵌合する構造を採って
いる。
【0020】レバー本体1の軸孔15は、支軸13が嵌
合する形状の凹みであり、レバー本体1に加圧成形を施
すことによって形成している。支軸保持片12の軸孔1
6は、支軸保持片12を打抜くことによって形成してい
る。また、この打抜きを実施するときには、図3に示す
ように、支軸保持片12の側面から突出する円筒17を
加圧成形によって軸孔16と同一軸線上に形成する。こ
の円筒17は内周面が軸孔16の穴壁面に接続し、この
円筒17の開口が実質的に軸孔16の開口を形成してい
る。なお、軸孔15,16および円筒17は、前記連結
部14を折曲げて支軸保持片12をレバー本体1に重ね
る以前に形成しておく。
合する形状の凹みであり、レバー本体1に加圧成形を施
すことによって形成している。支軸保持片12の軸孔1
6は、支軸保持片12を打抜くことによって形成してい
る。また、この打抜きを実施するときには、図3に示す
ように、支軸保持片12の側面から突出する円筒17を
加圧成形によって軸孔16と同一軸線上に形成する。こ
の円筒17は内周面が軸孔16の穴壁面に接続し、この
円筒17の開口が実質的に軸孔16の開口を形成してい
る。なお、軸孔15,16および円筒17は、前記連結
部14を折曲げて支軸保持片12をレバー本体1に重ね
る以前に形成しておく。
【0021】ローラ2の取付けは、上述したように支軸
保持片12をレバー本体1に重ねた状態で行う。すなわ
ち、レバー本体1と支軸保持片12との間に形成した前
記空間Sにローラ2を挿入し、支軸13を前記円筒17
の内周部に外側から挿入して支軸保持片12の軸孔16
と、ローラ2の貫通穴2aおよびレバー本体1の軸孔1
5に嵌合させる。図3は、この嵌合状態を示している。
保持片12をレバー本体1に重ねた状態で行う。すなわ
ち、レバー本体1と支軸保持片12との間に形成した前
記空間Sにローラ2を挿入し、支軸13を前記円筒17
の内周部に外側から挿入して支軸保持片12の軸孔16
と、ローラ2の貫通穴2aおよびレバー本体1の軸孔1
5に嵌合させる。図3は、この嵌合状態を示している。
【0022】上述したように支軸13を装着した後、前
記円筒17を図3中に矢印で示すように、かしめ加工機
(図示せず)によって径方向の内側へ押潰す。このよう
に円筒17を潰すことによって、軸孔16の開口を塑性
変形により狭めた構造の支軸用抜止めが支軸保持片12
に形成される。この抜止めを図中に符号18で示す。な
お、このかしめ工程で支軸保持片12がたとえレバー本
体1側に偏倚することがあったとしても、支軸保持片1
2の爪12aが支えになって偏倚量を最少にすることが
できる。このため、かしめ加工を実施することに起因し
てローラ2が回り難くなることはない。
記円筒17を図3中に矢印で示すように、かしめ加工機
(図示せず)によって径方向の内側へ押潰す。このよう
に円筒17を潰すことによって、軸孔16の開口を塑性
変形により狭めた構造の支軸用抜止めが支軸保持片12
に形成される。この抜止めを図中に符号18で示す。な
お、このかしめ工程で支軸保持片12がたとえレバー本
体1側に偏倚することがあったとしても、支軸保持片1
2の爪12aが支えになって偏倚量を最少にすることが
できる。このため、かしめ加工を実施することに起因し
てローラ2が回り難くなることはない。
【0023】このように構成したストッパーレバー11
は、レバー本体1の先端部にレバー本体1と平行な支軸
保持片12を一体的に形成し、この支軸保持片12とレ
バー本体1とでローラ2の支軸13を両持ち式に支持さ
せたため、前記支軸13を従来より細く形成しても、レ
バー本体1と支軸保持片12とで強固に支持することが
できる。
は、レバー本体1の先端部にレバー本体1と平行な支軸
保持片12を一体的に形成し、この支軸保持片12とレ
バー本体1とでローラ2の支軸13を両持ち式に支持さ
せたため、前記支軸13を従来より細く形成しても、レ
バー本体1と支軸保持片12とで強固に支持することが
できる。
【0024】したがって、ローラ2が回転するときの摩
擦抵抗が小さいとともに、支軸13が湾曲することに起
因してローラ2がレバー本体11や支持保持片12に接
触することはないから、ボールベアリングなどの高価な
部品を使用しなくてもローラ2が軽く回転する。この結
果、シフトカム5が回るときの抵抗が小さくなり、変速
操作を軽く行えるようになる。
擦抵抗が小さいとともに、支軸13が湾曲することに起
因してローラ2がレバー本体11や支持保持片12に接
触することはないから、ボールベアリングなどの高価な
部品を使用しなくてもローラ2が軽く回転する。この結
果、シフトカム5が回るときの抵抗が小さくなり、変速
操作を軽く行えるようになる。
【0025】また、支軸保持片12に支軸用抜止め18
を設けたため、支軸13にかしめを施さなくても支軸1
3をレバー本体1に固定することができる。このため、
硬度が高い材料によって支軸13を形成して支軸13の
小径化を図ることができ、ローラ2が回転するときの摩
擦抵抗を一層小さくすることができる。
を設けたため、支軸13にかしめを施さなくても支軸1
3をレバー本体1に固定することができる。このため、
硬度が高い材料によって支軸13を形成して支軸13の
小径化を図ることができ、ローラ2が回転するときの摩
擦抵抗を一層小さくすることができる。
【0026】さらに、軸孔16の開口を塑性変形により
狭めることによって支軸用抜止め18を形成したため、
支軸保持片12に抜止めを形成するときに支軸13の軸
線方向へ力が加えられることはない。したがって、軸孔
16を形成する支軸保持片12とローラ2の軸方向の端
面との間に微小な隙間を形成することができ、ローラ回
転時の摩擦抵抗が小さい。
狭めることによって支軸用抜止め18を形成したため、
支軸保持片12に抜止めを形成するときに支軸13の軸
線方向へ力が加えられることはない。したがって、軸孔
16を形成する支軸保持片12とローラ2の軸方向の端
面との間に微小な隙間を形成することができ、ローラ回
転時の摩擦抵抗が小さい。
【0027】この実施の形態では、変速操作が軽くなる
ようにするに当たって、ローラ2を軽く回転させるだけ
でなく、捩りコイルばね6の取付構造も工夫してストッ
パーレバー11が可及的軽く揺動するようにしている。
詳述すると、図2に示すように、クランクケース3のボ
ス3aの基部に相対的に大径な段部19を形成し、この
段部19に、捩りコイルばね6のコイル部分におけるス
トッパーレバー11から最も離間する端部6aを嵌合さ
せ、捩りコイルばね6が傾いてその内周面がボス3aの
外周部に接触したりすることがないようにしている。す
なわち、この段部19を、捩りコイルばね6をボス3a
に沿わせるためのガイド部としている。
ようにするに当たって、ローラ2を軽く回転させるだけ
でなく、捩りコイルばね6の取付構造も工夫してストッ
パーレバー11が可及的軽く揺動するようにしている。
詳述すると、図2に示すように、クランクケース3のボ
ス3aの基部に相対的に大径な段部19を形成し、この
段部19に、捩りコイルばね6のコイル部分におけるス
トッパーレバー11から最も離間する端部6aを嵌合さ
せ、捩りコイルばね6が傾いてその内周面がボス3aの
外周部に接触したりすることがないようにしている。す
なわち、この段部19を、捩りコイルばね6をボス3a
に沿わせるためのガイド部としている。
【0028】前記端部6aは、ストッパーレバー11が
揺動するときのボス3aに対する回動量が他の部分に較
べて最も少ないので、この取付構造を採ることにより、
他の部分をボス3aに嵌合(ガイド)させる場合に較べ
てストッパーレバー11が揺動するときに捩りコイルば
ね6のコイル部分に生じる摩擦抵抗が小さくなる。
揺動するときのボス3aに対する回動量が他の部分に較
べて最も少ないので、この取付構造を採ることにより、
他の部分をボス3aに嵌合(ガイド)させる場合に較べ
てストッパーレバー11が揺動するときに捩りコイルば
ね6のコイル部分に生じる摩擦抵抗が小さくなる。
【0029】なお、この実施の形態では支軸保持片12
をレバー本体1の先端部に一体に形成した例を示した
が、支軸保持片12をレバー本体1とは別体に形成し、
レバー本体1に溶接してもよい。この構成を採る場合に
は、軸孔15,16の両方を支軸13が嵌合する凹みと
することによって、支軸用抜止めを形成する工程を省略
することができる。
をレバー本体1の先端部に一体に形成した例を示した
が、支軸保持片12をレバー本体1とは別体に形成し、
レバー本体1に溶接してもよい。この構成を採る場合に
は、軸孔15,16の両方を支軸13が嵌合する凹みと
することによって、支軸用抜止めを形成する工程を省略
することができる。
【0030】また、支軸用抜止め18は、この実施の形
態で示したように支軸保持片12に設ける他に、レバー
本体1に設けることもできるし、支軸保持片12とレバ
ー本体1の両方に設けることもできる。支軸用抜止め1
8をレバー本体1に設ける場合には、支軸保持片12に
設ける場合と同じ構造を採る。すなわち、レバー本体1
の軸孔15をレバー本体1を貫通するように形成し、こ
の軸孔15の穴壁面内に内周面が接続する円筒をレバー
本体1に突設する。そして、この円筒を径方向の内側へ
押潰すことによって支軸用抜止め18を形成する。
態で示したように支軸保持片12に設ける他に、レバー
本体1に設けることもできるし、支軸保持片12とレバ
ー本体1の両方に設けることもできる。支軸用抜止め1
8をレバー本体1に設ける場合には、支軸保持片12に
設ける場合と同じ構造を採る。すなわち、レバー本体1
の軸孔15をレバー本体1を貫通するように形成し、こ
の軸孔15の穴壁面内に内周面が接続する円筒をレバー
本体1に突設する。そして、この円筒を径方向の内側へ
押潰すことによって支軸用抜止め18を形成する。
【0031】さらに、この実施の形態では、支軸保持片
12に爪12aを設けることによって、支軸用抜止め1
8を形成するときにレバー本体1と支軸保持片12との
間隔が狭められることがないようにしているが、爪12
aは設けなくてもよい。前記間隔が狭められるのを阻止
するに当たって爪12aを用いない場合には、例えば治
具(着脱自在なスペーサ)をレバー本体1と支軸保持片
12との間に介装した状態で支軸用抜止め18を形成す
る手法を採ることができる。
12に爪12aを設けることによって、支軸用抜止め1
8を形成するときにレバー本体1と支軸保持片12との
間隔が狭められることがないようにしているが、爪12
aは設けなくてもよい。前記間隔が狭められるのを阻止
するに当たって爪12aを用いない場合には、例えば治
具(着脱自在なスペーサ)をレバー本体1と支軸保持片
12との間に介装した状態で支軸用抜止め18を形成す
る手法を採ることができる。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ロ
ーラの支軸を従来より細く形成しても、レバー本体と支
軸保持部とで強固に支持することができる。したがっ
て、ローラが回転するときの摩擦抵抗が小さいととも
に、支軸が湾曲することに起因してローラがレバー本体
や支軸保持部などの固定側の部材に接触することがな
い。また、ボールベアリングなどの高価な部品を使用し
なくてもローラが軽く回転するから、変速操作が軽い自
動二輪車のシフトカム用ストッパーレバーを提供するこ
とができる。
ーラの支軸を従来より細く形成しても、レバー本体と支
軸保持部とで強固に支持することができる。したがっ
て、ローラが回転するときの摩擦抵抗が小さいととも
に、支軸が湾曲することに起因してローラがレバー本体
や支軸保持部などの固定側の部材に接触することがな
い。また、ボールベアリングなどの高価な部品を使用し
なくてもローラが軽く回転するから、変速操作が軽い自
動二輪車のシフトカム用ストッパーレバーを提供するこ
とができる。
【0033】軸孔側に支軸用抜止めを設ける他の発明に
よれば、支軸にかしめを施さなくても支軸をレバー本体
に固定することができるから、硬度が高い材料によって
支軸を形成して支軸の小径化を図ることができ、ローラ
が回転するときの摩擦抵抗をさらに小さくすることがで
きる。
よれば、支軸にかしめを施さなくても支軸をレバー本体
に固定することができるから、硬度が高い材料によって
支軸を形成して支軸の小径化を図ることができ、ローラ
が回転するときの摩擦抵抗をさらに小さくすることがで
きる。
【0034】軸孔の開口を狭めることによって支軸用抜
止めを形成する他の発明によれば、抜止めを形成すると
きに支軸の軸線方向へ力が加えられることはないから、
軸孔を形成する部分とローラの軸方向の端面との間に微
小な隙間を形成することができ、ローラ回転時の摩擦抵
抗が小さい。
止めを形成する他の発明によれば、抜止めを形成すると
きに支軸の軸線方向へ力が加えられることはないから、
軸孔を形成する部分とローラの軸方向の端面との間に微
小な隙間を形成することができ、ローラ回転時の摩擦抵
抗が小さい。
【図1】 本発明に係るストッパーレバーをクランクケ
ースに組付けた状態を示す側面図である。
ースに組付けた状態を示す側面図である。
【図2】 図1におけるストッパーレバーのII−II線断
面図である。
面図である。
【図3】 要部を拡大して示す断面図で、同図は抜止め
加工前の状態を示す。
加工前の状態を示す。
【図4】 従来のストッパーレバーを示す側面図であ
る。
る。
1…レバー本体、2…ローラ、5…シフトカム、5a…
カム面、6…捩りコイルばね、11…ストッパーレバ
ー、12…支軸保持片、13…支軸、15,16…軸
孔、18…支軸用抜止め。
カム面、6…捩りコイルばね、11…ストッパーレバ
ー、12…支軸保持片、13…支軸、15,16…軸
孔、18…支軸用抜止め。
Claims (3)
- 【請求項1】 レバー本体に支軸を介して回転自在に取
付けたローラをシフトカムのカム面に押付ける自動二輪
車のシフトカム用ストッパーレバーにおいて、前記レバ
ー本体の先端部に、レバー本体と平行な支軸保持部を一
体的に設けるとともに、この支軸保持部とレバー本体と
で前記支軸を両持ち式に支持させたことを特徴とする自
動二輪車のシフトカム用ストッパーレバー。 - 【請求項2】 請求項1記載の自動二輪車のシフトカム
用ストッパーレバーにおいて、支軸の支持構造を軸孔に
支軸が嵌合する構造とし、軸孔側に支軸用抜止めを設け
たことを特徴とする自動二輪車のシフトカム用ストッパ
ーレバー。 - 【請求項3】 請求項2記載の自動二輪車のシフトカム
用ストッパーレバーにおいて、軸孔の開口を塑性変形に
より狭めることによって支軸用抜止めを形成したことを
特徴とする自動二輪車のシフトカム用ストッパーレバ
ー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16718697A JPH1113881A (ja) | 1997-06-24 | 1997-06-24 | 自動二輪車のシフトカム用ストッパーレバー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16718697A JPH1113881A (ja) | 1997-06-24 | 1997-06-24 | 自動二輪車のシフトカム用ストッパーレバー |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1113881A true JPH1113881A (ja) | 1999-01-22 |
Family
ID=15845030
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16718697A Pending JPH1113881A (ja) | 1997-06-24 | 1997-06-24 | 自動二輪車のシフトカム用ストッパーレバー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1113881A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2017504A1 (en) * | 2007-07-20 | 2009-01-21 | Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha | Gearshift device |
-
1997
- 1997-06-24 JP JP16718697A patent/JPH1113881A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2017504A1 (en) * | 2007-07-20 | 2009-01-21 | Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha | Gearshift device |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040402 |
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A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20061108 |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20061114 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20070403 |