JP4475671B2 - ロッカアーム - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンバルブを開閉させるための駆動力を伝達するロッカアームに関する。
従来より、エンジンバルブを開閉させるための駆動力を伝達するロッカアームとして、特許文献1に記載のものが知られている。このロッカアームは、回転するカムシャフトのカムによってローラが下方に押圧されることにより、上下方向に揺動運動するようになっている。
ローラはロッカアームの一対の壁部の間に配され、壁部に形成された軸孔とローラの挿通孔とに軸部材が挿通されることにより、回転可能な状態で支持されている。この軸部材は、壁部の軸孔およびローラの挿通孔に挿通された後、その両端面にカシメ治具を押し当てられ、これにより両端部が拡径変形して軸孔の壁面に圧着固定されている。
特開2003−314214公報
しかしながら、上記のような構造では、カシメ治具の押し当てが、軸部材の両端部(軸孔に圧着させる部分等)のみならず、それ以外の部分(ローラの挿通孔内に挿入される部分)の変形をも招くおそれがある。また、軸部材は軸孔に対して回転不能な状態で固着されているので、ローラからの荷重が軸部材の上側(カムによって押圧される側)に集中して作用し、軸部材が偏って摩耗してしまうおそれがある。すると、ローラの円滑な回転が妨げられる等、様々な不具合を生じ、ロッカアームの動作の精度が低下してしまうおそれがあるため問題である。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、動作の精度が低下することを防ぐことが可能なロッカアームを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、アーム本体の互いに向き合う一対の壁部の間に、カムシャフトのカムによって押圧されるローラが配され、前記壁部に形成された軸孔と前記ローラの挿通孔とに軸部材が挿通されることにより、前記ローラが回転可能に支持されるロッカアームであって、前記軸部材は、前記軸孔に対して回転可能に挿通され、前記一対の壁部のうち一方の壁部と前記ローラとの間となる位置に、前記軸部材が前記軸孔から抜け出ることを防止する抜止め部材が取り付けられているところに特徴を有する。
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記抜止め部材は、一部分が開放された略リング状のばね鋼で構成されているところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載のものにおいて、前記軸部材の外周面における前記抜止め部材の取り付け位置には、前記抜止め部材を差し込み可能な溝部が周方向に設けられているところに特徴を有する。
請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のものにおいて、前記軸部材の表面が全長にわたって焼入れされているところに特徴を有する。
<請求項1の発明>
一対の壁部のうち一方の壁部とローラとの間となる位置に取り付けられた抜止め部材によって、軸部材が軸孔から抜け出ることが防止される。これにより、軸部材を変形させることなく壁部に対して取り付けることができる。また、軸部材は、軸孔に対して回転可能に挿通されているから、ローラからの荷重が一部分に集中して作用し続けることがないので軸部材の偏摩耗が防がれる。
すなわち、本発明の構成によれば、軸部材の変形および偏摩耗が防止され、もってロッカアームの動作の精度が低下することを防ぐことができる。
<請求項2の発明>
抜止め部材を軸部材に取り付ける際、その開放部分を軸部材側に向けて抜止め部材を差し入れると、開放端部が軸部材に接触して弾性的に拡開する。そして、抜止め部材が軸部材に対して所定の位置に取り付けられると、開放端部が弾性復帰して軸部材に係合し、抜止め部材が軸部材に取り付けられた状態に保持される。したがって、抜止め部材を軸部材に差し入れるだけで軸部材に取り付けることができ、取り付け作業が容易である。
<請求項3の発明>
抜止め部材は、周方向に設けられた溝部に差し込まれることにより、軸方向への位置ずれが確実に防止されるから、ロッカアームの動作の精度が低下することを確実に防ぐことができる。
<請求項4の発明>
焼入れによって硬化した軸部材は、ローラの荷重によって摩耗しにくくなるので、より確実にロッカアームの動作の精度が低下することを防ぐことができる。また、軸部材の全体を焼入れするから、従来のように、軸部材のうち拡開変形する部分を硬化させないよう所定部分のみを焼入れする場合に比べて作業の手間を省くことができる。
以下、本発明の実施形態を図1〜図6によって説明する。
本実施形態におけるロッカアーム10は、カムシャフト30のカム31によって押圧されるローラ11を備えたローラロッカアーム形式のものである。
このロッカアーム10は、前後方向に長いアーム本体12を備えている。アーム本体12の長手方向の一端(図1の左端)には、下端部が半球形状とされたピボット32が固定されている。このピボット32の下端部はシリンダヘッド33の上面に形成された球面状をなす受け部34に対して相対的に摺動可能に嵌合されており、これによりアーム本体12は揺動可能に支持されている。
また、アーム本体12の長手方向の他端(図1の右端)には、エンジンバルブ35のステム部36の上端に当接するステム当接部13が形成されている。このステム当接部13には、下方へ突出する一対のステムガイド14が設けられ、アーム本体12とステム部36との相対的な横ぶれが防止されている。
そして、アーム本体12の長手方向中央部には、図2〜図4に示すように、上方に開放されたローラ収容部15が設けられている。ローラ収容部15は、互いに向き合う一対の壁部16A,16Bによって、アーム本体12の短手方向の両側を塞がれた形態とされている。この一対の壁部16A,16Bの対向位置には、略円形をなす軸孔17がそれぞれ設けられている。各軸孔17は各壁部16A,16Bを壁厚方向に貫通している。
ローラ11は円筒状をなし、その内周にニードルベアリング21が装着されたニードルローラと称されるものである。このニードルベアリング21によってローラ11と軸部材19とに生じる摩擦が低減され、より円滑な回転運動が実現されている。なお、ニードルベアリング21は、ローラ11の長手方向両端に配された略円形状をなす一対のリング22によって、ローラ11からの離脱を防止されている(図4参照)。
ローラ11は、上側が露出した状態でローラ収容部15に収容されており、略卵形をなすカム31がローラ11の外周面に上方から当接している。ローラ11はその軸方向の両端面が両壁部16A,16Bの内壁面にそれぞれ対向する向きで収容されている。ローラ11を軸方向に貫通する挿通孔18(ニードルベアリングの中心孔)は両壁部16A,16Bの軸孔17と同軸上に配されており、挿通孔18と軸孔17とに軸部材19が挿通されることにより、ローラ11が軸部材19の軸周りに回転可能な状態でアーム本体12に取り付けられている。
軸部材19は円筒形をなし、ローラ11の挿通孔18に相対回転可能に嵌合されている。軸部材19の長さ寸法(軸方向寸法)は、アーム本体12の短手方向の幅寸法とほぼ等しい(または若干小さい)寸法とされ、その表面は全長にわたって焼入れされている。この軸部材19は、ローラ11の挿通孔18を軸方向に貫通するとともに、その両端部が軸孔17に挿入されている。軸部材19の両端部は、軸孔17に対して回転可能に挿入されており、両軸孔17から両外側へ突出することなく収まった状態となっている。なお、軸孔17とローラ11の挿通孔18とは、ほぼ等しい大きさの円形状とされている。
さて、アーム本体12の一対の壁部16A,16Bのうち一方の壁部16A(図3および図4の左側の壁部)とローラ11との間となる位置には、軸部材19が軸孔17から抜け出ることを防止するワッシャ24(本発明の抜止め部材に該当する)が取り付けられている。ワッシャ24はSUP等のばね鋼で構成され、図5に示すように、一部分が開放された略リング状をなしている。詳しくは、ワッシャ24は、その開放部分と対向する上縁部24Uと、この上縁部24Uの両端から互いに対向して延出する一対の側縁部24Sと、一対の側縁部24Sの下端から互いに接近する方向に屈曲された屈曲部24Kと、を備えている。
上縁部24Uの内縁および屈曲部24Kの内縁は、それぞれ軸部材19の外周面に対して周方向に沿う弧状とされ、一対の側縁部24Sの内縁は、互いに略平行をなす直線状とされている。なお、ワッシャ24の外形形状は、軸孔17および挿通孔18外形形状よりも大きい形状とされている。
ワッシャ24は、軸部材19に形成された溝部25に差し込まれて取り付けられている。溝部25は、軸部材19における一方の壁部16Aとローラ11との間となる位置(ワッシャ24の取り付け位置)に形成されている。溝部25は、ワッシャ24の両側縁部24Sに対応する部分に一対設けられている。溝部25は、軸部材19の外周面を凹ませてなり、それぞれワッシャ24を差し込み可能な幅寸法(言い換えるとワッシャ24の板厚寸法とほぼ等しい幅寸法)を備えて、周方向に延びて配されている。一対の溝部25の底面25Aは互いに略平行をなし、ワッシャ24の両側縁部24Sの内縁が両底面25Aにぴったり接触するようになっている。また、一対の溝部25の底面25A同士の間隔は、ワッシャ24の屈曲部24K同士の間隔(ワッシャ24の開放部分)よりも広く空けられている。
次に、ローラ11の取り付け方法について説明する。
まず、ローラ11をアーム本体12のローラ収容部15に収容し、ニードルベアリング21を介在させた状態で軸部材19を一方の軸孔17から差し入れ、挿通孔18と他方の軸孔17とに挿通させる。そして、図6に示すように、一対の固定壁Wを備えた組み付け用治具を、その固定壁Wがアーム本体12のローラ収容部15を短手方向(軸部材19の軸方向)に挟み込むようにして設置する。すると、軸孔17は、両固定壁Wによってその両外側を塞がれた状態となり、軸部材19の軸方向の移動が規制され、これにより軸部材19とアーム本体12との位置決めがなされる。
ここで、例えば、本実施形態とは異なり、ワッシャを一対の壁部の両外側に取り付ける場合には、アーム本体の短手方向の幅寸法よりも大きい長さ寸法を備えた軸部材を用意し、その両端部をアーム本体の短手方向に突出させた状態にして軸部材とアーム本体とを位置決めすることになる。この場合、組み付け用治具によって軸部材の両端を挟み付けたとしても、軸部材とアーム本体との相対的な位置決めを行うことはできないので、別途位置決め手段が必要となり、その分作業に手間がかかる。しかしながら、本実施形態の構成によれば、軸部材19の長さ寸法は、アーム本体12の短手方向の幅寸法とほぼ等しい寸法とされているので、その両側を固定壁Wで挟み付けると軸部材19とアーム本体12との位置決めがいっぺんになされるようになっており、それほど手間を要することなく取り付け作業を行うことができる。また、ワッシャを一対の壁部の両外側に取り付ける場合には、一の軸部材につき2個のワッシャが必要となる。しかしながら、本実施形態のように、壁部16Aの内側にワッシャ24を取り付ける場合には、一の軸部材19につき1個のワッシャ24で済むから、その分製造コストの低減が可能となる。
こうして組み付け用治具によって軸部材19とアーム本体12とを位置決めした後、ワッシャ24の取り付けを行う。ワッシャ24の開放部分(屈曲部24K側)を軸部材19側に向け、屈曲部24Kをそれぞれ溝部25に位置合わせするようにしてワッシャ24を差し込んでいくと、各屈曲部24Kがまず軸部材19の外周面に接触して両側縁部24Sを弾性的に拡開変形させる。さらに、ワッシャ24を差し入れると、各屈曲部24Kは各溝部25に差し込まれてその底面25Aに摺接しつつ通過し、両屈曲部24Kが溝部25を通り過ぎると両側縁部24Sが互いに接近方向に弾性復帰して軸部材19に係合する。こうして、軸部材19に対して所定の位置まで差し込まれたワッシャ24は、軸部材19に取り付けられた状態に保持される。このとき、ワッシャ24の上縁部24Uおよび屈曲部24Kの内縁は、それぞれ軸部材19の外周にほとんど隙間無く接触した状態になり、また両側縁部24Sの内縁は、溝部25の底面25Aにほとんど隙間無く接触した状態になっている(図5参照)。このように、ワッシャ24は、両側縁部24Sが軸部材19を両側から挟み込むとともに、上縁部24Uと屈曲部24Kとが軸部材19を上下方向から挟み込む状態となって軸部材19に対して強固に取り付けられる。また、両側縁部24Sの内縁と溝部25の底面25Aとは直線状をなしているから、ワッシャ24は軸部材19に対して相対的に回転不能な状態で保持される。
このように、軸方向における一方の壁部16Aとローラ11との間となる位置に取り付けられたワッシャ24によって、軸部材19の軸孔17からの抜け出しが防止され、ローラ11がアーム本体12に取り付けられた状態になる。
ところで、従来においては、ローラをアーム本体に取り付ける際には、ローラをローラ収容部に収容して軸部材を挿通させた後、先鋭状に突き出た突部を備えたカシメ治具を軸部材の両端面に軸方向から押し当てることによって軸部材をアーム本体に固着する方法が行われていた。すなわち、軸部材の両端面に突部を食い込ませることによってその両端部を拡開変形させ、軸孔の孔壁に全周にわたって圧着させるようにしており、これにより軸部材はアーム本体に強固に固着されていた。ところが、このような方法では、カシメ治具から受ける圧縮力によって軸部材のうち両端部(軸孔に圧着させる部分)以外の部分まで変形してしまい、ロッカアームの動作の精度が低下してしまうおそれがあった。
しかしながら、本実施形態においては、軸部材19を変形させることなくアーム本体12に取り付けることができるようになっているから、ロッカアーム10の動作の精度が低下してしまうことはない。また、ワッシャ24は、軸部材19に差し入れるだけの簡単な作業で軸部材19に取り付けられるから、その取り付け作業は容易である。
加えて、従来においては、軸部材のうちの両端部(軸孔に圧着させるために拡開変形させる部分)が硬化しないよう、焼入れは所定部分のみ(軸部材の中心部分のみ)に行うようにしなければならなかった。しかし、本実施形態においては、そのような配慮をする必要がなく、軸部材19の全長にわたって焼入れすることができるから、作業の手間を省くことができる。
そして、ロッカアーム10の使用時には、カム31が回転すると、それに伴ってローラ11が回転するとともに、カム31によってローラ11が下方に押されることによりアーム本体12が揺動し、エンジンバルブ35が所定のタイミングで上下に往復移動する。このとき、軸部材19は軸孔17に対して回転可能に挿通されているから、ローラ11からの荷重を受けると軸部材19が回転し、荷重は軸部材19の周方向(回転方向)に分散される。ここで、従来のように、軸部材の両端部が軸孔に対して、軸方向の相対移動および軸線回りの相対回転を規制された状態に固着されている場合には、ローラからの荷重は軸部材の上側(ローラがカムに押圧される側)の部分に集中して作用し続け、その部分だけが偏って摩耗してしまうおそれがある。しかし、本実施形態のように軸部材19が軸孔17に対して回転可能にされていれば、ローラ11からの荷重が一部分に集中して作用し続けることがなく、軸部材19が偏って摩耗してしまうことが防止される。
さらに、焼入れによって全体が硬化した軸部材19は、ローラ11の荷重が作用しても摩耗しにくく、より確実に軸部材19の偏摩耗を防ぐことができる。また、軸部材19の両端部も焼入れされて硬化しているから、軸孔17との接触による摩耗も防ぐことができ、もってロッカアーム10の動作の精度が低下してしまうことが確実に防止される。
また、ワッシャ24は、周方向に設けられた溝部25に差し込まれているから、軸部材19が軸方向に移動しようとして軸孔17の孔縁部に当接しても、その位置がずれてしまうことが確実に防止される。
以上説明したように本実施形態によれば、一対の壁部16A,16Bのうち一方の壁部16Aとローラ11との間となる位置に取り付けられたワッシャ24によって、軸部材19が軸孔17から抜け出ることが防止される。これにより、軸部材19を変形させることなく壁部16A,16Bに対して取り付けることができる。
また、軸部材19は、軸孔17に対して回転可能に挿通されているから、ローラ11からの荷重が一部分に集中して作用し続けることがないので軸部材19の偏摩耗が防がれる。
すなわち、本発明の構成によれば、軸部材19の変形および偏摩耗が防止され、もってロッカアーム10の動作の精度が低下することを防ぐことができる。
また、ワッシャ24を軸部材19に取り付ける際、その開放部分を軸部材19側に向けてワッシャ24を差し入れると、屈曲部24Kが軸部材19に接触して両側縁部24Sが弾性的に拡開する。そして、ワッシャ24が軸部材19に対して所定の位置に取り付けられると、屈曲部24Kが弾性復帰して同軸部材19に係合し、ワッシャ24が軸部材19に取り付けられた状態に保持される。したがって、ワッシャ24を軸部材19に差し入れるだけで軸部材19に取り付けることができ、取り付け作業が容易である。
また、ワッシャ24は、周方向に設けられた溝部25に差し込まれることにより、軸方向への位置ずれが確実に防止されるから、ロッカアーム10の動作の精度が低下することを確実に防ぐことができる。
さらに、焼入れによって硬化した軸部材19は、ローラ11の荷重によって摩耗しにくくなるので、より確実にロッカアーム10の動作の精度が低下することを防ぐことができる。また、軸部材19の全体を焼入れするから、従来のように、軸部材のうち拡開変形する部分を硬化させないよう所定部分のみを焼入れする場合に比べて作業の手間を省くことができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、アーム本体12の一対の壁部16A,16Bのうち一方の壁部16Aとローラ11との間となる位置にワッシャ24が取り付けられているが、これに限らず、ワッシャは両壁部の内側に取り付けられていてもよい。
(2)上記実施形態では、ワッシャ24は、軸部材19に形成された溝部25に差し込まれて取り付けられているが、これに限らず、例えば接着剤等を用いて軸部材の外周面に固着してもよく、また、溝部に差し込んだ上に接着剤等で固着するようにしてもよい。
(3)上記実施形態では、ワッシャ24は、両側縁部24Sを弾性的に拡開変形させつつ溝部25に差し込まれ、所定の位置に至ると両屈曲部24Kが互いに接近方向に弾性復帰して軸部材19に係合するようになっているが、これに限らず、例えばその内縁が軸部材の外周面に沿った半円弧形状をなし、弾性変形することなくその外周面に取り付けられ、接着剤等によって固着されるものであってもよい。
(4)上記実施形態では、溝部25はワッシャ24の両側縁部24Sに対応する部分に一対設けられているが、これに限らず、例えば軸部材の全周にわたって一条設けられていてもよい。
(5)上記実施形態では、軸部材19は、全長にわたって焼入れされているが、これに限らず、例えば部分的に焼入れするようにしてもよい。
(6)上記実施形態では、ローラ11はニードルベアリング21を備えたニードルローラとされているが、これに限らず、軸部材に直接取り付けられるシングルローラや、軸部材との間にインナローラを介在させたダブルローラとしてもよい。
本実施形態におけるロッカアームの使用状態を表す正面図 ロッカアームの平面図 ロッカアームの側面図 ロッカアームの側断面図 ワッシャが軸部材に取り付けられた状態を表す正断面図 ワッシャを取り付ける様子を表す側断面図
符号の説明
10…ロッカアーム
11…ローラ
16A,16B…一対の壁部
16A…一方の壁部
17…軸孔
18…挿通孔
19…軸部材
24…ワッシャ(抜止め部材)
25…溝部
30…カムシャフト
31…カム

Claims (5)

  1. アーム本体の互いに向き合う一対の壁部の間に、カムシャフトのカムによって押圧されるローラが配され、前記壁部に形成された軸孔と前記ローラの挿通孔とに軸部材が挿通されることにより、前記ローラが回転可能に支持されるロッカアームであって、
    前記軸部材は、前記軸孔に対して回転可能に挿通され、
    前記一対の壁部のうち一方の壁部と前記ローラとの間となる位置に、前記軸部材が前記軸孔から抜け出ることを防止する抜止め部材が取り付けられていることを特徴とするロッカアーム。
  2. 前記抜止め部材は、一部分が開放された略リング状のばね鋼で構成されていることを特徴とする請求項1に記載のロッカアーム。
  3. 前記軸部材の外周面における前記抜止め部材の取り付け位置には、前記抜止め部材を差し込み可能な溝部が周方向に設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のロッカアーム。
  4. 前記軸部材の表面が全長にわたって焼入れされていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のロッカアーム。
  5. 前記軸部材の長さ寸法は、前記アーム本体の短手方向の幅寸法とほぼ等しいことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のロッカアーム。
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