JPH11138244A - スライディングノズル装置のスライディングプレートおよびその再使用方法 - Google Patents
スライディングノズル装置のスライディングプレートおよびその再使用方法Info
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- JPH11138244A JPH11138244A JP31643497A JP31643497A JPH11138244A JP H11138244 A JPH11138244 A JP H11138244A JP 31643497 A JP31643497 A JP 31643497A JP 31643497 A JP31643497 A JP 31643497A JP H11138244 A JPH11138244 A JP H11138244A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 比較的安価に製造可能で且つ交換に要するコ
ストが低くて済む注ぎ上げスタート用のスライディング
プレートを提供する。 【解決手段】 注湯用開孔とプラグ装着用開孔とが間隔
をおいて形成された耐火物製のプレート本体と、前記プ
ラグ装着用開孔に脱着可能に取り付けられるガス吹きプ
ラグとからなり、該ガス吹きプラグは、耐火物製のプラ
グ本体と該プラグ本体の下面および少なくとも側面の下
部領域を覆う金属製ケースとからなるとともに、スライ
ディングプレートの上面に接する上ノズル側の固定プレ
ートの注湯用開孔径よりも大きい径を有し、前記金属製
ケースの下部にガス供給管が接続された構造を有し、プ
レート本体からガス吹きプラグを取外し、再使用できる
ようにした。
ストが低くて済む注ぎ上げスタート用のスライディング
プレートを提供する。 【解決手段】 注湯用開孔とプラグ装着用開孔とが間隔
をおいて形成された耐火物製のプレート本体と、前記プ
ラグ装着用開孔に脱着可能に取り付けられるガス吹きプ
ラグとからなり、該ガス吹きプラグは、耐火物製のプラ
グ本体と該プラグ本体の下面および少なくとも側面の下
部領域を覆う金属製ケースとからなるとともに、スライ
ディングプレートの上面に接する上ノズル側の固定プレ
ートの注湯用開孔径よりも大きい径を有し、前記金属製
ケースの下部にガス供給管が接続された構造を有し、プ
レート本体からガス吹きプラグを取外し、再使用できる
ようにした。
Description
【０００１】
【発明が属する技術分野】この発明は、連続鋳造におい
てタンディッシュからモールドへの溶鋼の注入、閉止、
流量コントロールを行うためのスライディングノズル装
置に設けられるスライディングプレート、より詳細に
は、所謂注ぎ上げスタートを行う際に用いられるスライ
ディングプレートとその再使用方法に関する。
てタンディッシュからモールドへの溶鋼の注入、閉止、
流量コントロールを行うためのスライディングノズル装
置に設けられるスライディングプレート、より詳細に
は、所謂注ぎ上げスタートを行う際に用いられるスライ
ディングプレートとその再使用方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】連続鋳造においてタンディッシュからモ
ールドへの溶鋼の注出、閉止、流量コントロールを行う
ために、耐火物製のスライディングプレートを備えたス
ライディングノズル装置が用いられている。鋼を連続鋳
造する場合、タンディッシュ内の初期溶鋼は大気等に汚
染される可能性が高く、これによって生成した酸化物系
介在物が浮上分離されることなくモールド内に進入する
と、鋳片の清浄性を著しく悪化させることがよく知られ
ている。
ールドへの溶鋼の注出、閉止、流量コントロールを行う
ために、耐火物製のスライディングプレートを備えたス
ライディングノズル装置が用いられている。鋼を連続鋳
造する場合、タンディッシュ内の初期溶鋼は大気等に汚
染される可能性が高く、これによって生成した酸化物系
介在物が浮上分離されることなくモールド内に進入する
と、鋳片の清浄性を著しく悪化させることがよく知られ
ている。
【０００３】従来このような問題を解決するために、例
えば、特開平５−１１１７４２号に示されるように初期
溶鋼をタンディッシュ内に溜め置き、介在物の浮上分離
を促進した後モールド内に注入する、所謂注ぎ上げスタ
ート法と呼ばれる方法が採られている。この方法では、
タンディッシュ内に溶鋼を溜め置いて介在物の浮上を待
つ間、タンディッシュの上ノズル内で溶鋼が凝固しタン
ディッシュからモールドに溶鋼を注入することができな
くなることを防止するため、スライディングプレートを
通じてガス吹きを行い、溶鋼の撹拌を行う。このためガ
ス吹き用プラグを備えたスライディングプレートが用い
られる。
えば、特開平５−１１１７４２号に示されるように初期
溶鋼をタンディッシュ内に溜め置き、介在物の浮上分離
を促進した後モールド内に注入する、所謂注ぎ上げスタ
ート法と呼ばれる方法が採られている。この方法では、
タンディッシュ内に溶鋼を溜め置いて介在物の浮上を待
つ間、タンディッシュの上ノズル内で溶鋼が凝固しタン
ディッシュからモールドに溶鋼を注入することができな
くなることを防止するため、スライディングプレートを
通じてガス吹きを行い、溶鋼の撹拌を行う。このためガ
ス吹き用プラグを備えたスライディングプレートが用い
られる。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】ところで、１回以上使
用した耐火物製のスライディングプレートを再度使用す
る際に問題となるのはプレートの溶損と亀裂であり、特
に、スライディングプレートはタンディッシュ予熱、鋳
造、冷却のサイクルを受けるため熱応力による亀裂が発
生しやすい。そして、スライディングプレートに溶損や
亀裂が生じると、その再使用は不可能になる。注ぎ上げ
スタート用のスライディングプレートは上記のようにガ
ス吹きプラグを備え、しかもプラグ取付用の孔開け加工
およびプラグ組込みの工程が余分にかかるため、通常の
スライディングプレートに較べてコスト高となる。この
ため通常のスライディングプレートにも増して、繰り返
し使用できることが望まれる。
用した耐火物製のスライディングプレートを再度使用す
る際に問題となるのはプレートの溶損と亀裂であり、特
に、スライディングプレートはタンディッシュ予熱、鋳
造、冷却のサイクルを受けるため熱応力による亀裂が発
生しやすい。そして、スライディングプレートに溶損や
亀裂が生じると、その再使用は不可能になる。注ぎ上げ
スタート用のスライディングプレートは上記のようにガ
ス吹きプラグを備え、しかもプラグ取付用の孔開け加工
およびプラグ組込みの工程が余分にかかるため、通常の
スライディングプレートに較べてコスト高となる。この
ため通常のスライディングプレートにも増して、繰り返
し使用できることが望まれる。
【０００５】従来、スライディングプレートを再使用す
る方法として特開昭６１−３８７７４号や特開昭６３−
１００６３号に示される方法が知られているが、これら
はガス吹きプラグを有しない通常のスライディングプレ
ートに関するものであり、ガス吹きプラグを備えた注ぎ
上げスタート用のスライディングプレートには適用でき
ない。また、注湯用開孔の両側にガス吹きプラグを設け
ることで、複数回の使用を可能としたスライディングプ
レートも知られているが、このようなスライディングプ
レートは複数のガス吹きプラグが必要であること、また
損傷を生じた以降の再使用はできないこと等から、却っ
てコスト高になる。
る方法として特開昭６１−３８７７４号や特開昭６３−
１００６３号に示される方法が知られているが、これら
はガス吹きプラグを有しない通常のスライディングプレ
ートに関するものであり、ガス吹きプラグを備えた注ぎ
上げスタート用のスライディングプレートには適用でき
ない。また、注湯用開孔の両側にガス吹きプラグを設け
ることで、複数回の使用を可能としたスライディングプ
レートも知られているが、このようなスライディングプ
レートは複数のガス吹きプラグが必要であること、また
損傷を生じた以降の再使用はできないこと等から、却っ
てコスト高になる。
【０００６】したがって本発明の目的は、比較的安価に
製造することができ、しかもスライディングプレート交
換に要するコストを低く抑えることができる注ぎ上げス
タート用のスライディングプレートとその再利用方法を
提供することにある。
製造することができ、しかもスライディングプレート交
換に要するコストを低く抑えることができる注ぎ上げス
タート用のスライディングプレートとその再利用方法を
提供することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るため、本発明のスライディングプレートは、プレート
本体に損傷を生じた場合でもガス吹きプラグを再使用で
きるような構造としたもので、その特徴は以下の通りで
ある。 [1] スライディングノズル装置に用いる注ぎ上げスター
ト用のスライディングプレートにおいて、注湯用開孔と
プラグ装着用開孔とが間隔をおいて形成された耐火物製
のプレート本体と、前記プラグ装着用開孔に脱着可能に
取り付けられるガス吹きプラグとからなり、該ガス吹き
プラグは、耐火物製のプラグ本体と該プラグ本体の下面
および少なくとも側面の下部領域を覆う金属製ケースと
からなるとともに、スライディングプレートの上面に接
する上ノズル側の固定プレートの注湯用開孔径よりも大
きい径を有し、前記金属製ケースの下部にガス供給管が
接続された構造を有することを特徴とする、スライディ
ングノズル装置のスライディングプレート。
るため、本発明のスライディングプレートは、プレート
本体に損傷を生じた場合でもガス吹きプラグを再使用で
きるような構造としたもので、その特徴は以下の通りで
ある。 [1] スライディングノズル装置に用いる注ぎ上げスター
ト用のスライディングプレートにおいて、注湯用開孔と
プラグ装着用開孔とが間隔をおいて形成された耐火物製
のプレート本体と、前記プラグ装着用開孔に脱着可能に
取り付けられるガス吹きプラグとからなり、該ガス吹き
プラグは、耐火物製のプラグ本体と該プラグ本体の下面
および少なくとも側面の下部領域を覆う金属製ケースと
からなるとともに、スライディングプレートの上面に接
する上ノズル側の固定プレートの注湯用開孔径よりも大
きい径を有し、前記金属製ケースの下部にガス供給管が
接続された構造を有することを特徴とする、スライディ
ングノズル装置のスライディングプレート。
【０００８】[2] 上記[1]のスライディングプレートに
おいて、ガス吹きプラグがモルタルによりプラグ装着用
開孔内に脱着可能に固定されていることを特徴とするス
ライディングノズル装置のスライディングプレート。 [3] 上記[1]または[2]のスライディングプレートにおい
て、プレート本体上面側における注湯用開孔の縁部とプ
ラグ装着用開孔の縁部との間隔Ｌが３０ｍｍ超であるこ
とを特徴とするスライディングノズル装置のスライディ
ングプレート。
おいて、ガス吹きプラグがモルタルによりプラグ装着用
開孔内に脱着可能に固定されていることを特徴とするス
ライディングノズル装置のスライディングプレート。 [3] 上記[1]または[2]のスライディングプレートにおい
て、プレート本体上面側における注湯用開孔の縁部とプ
ラグ装着用開孔の縁部との間隔Ｌが３０ｍｍ超であるこ
とを特徴とするスライディングノズル装置のスライディ
ングプレート。
【０００９】また、本発明の他の特徴は上記[1]〜[3]の
いずれかのスライディングプレートの再使用方法に関す
るものであって、鋳造終了後、スライディングノズル装
置からスライディングプレートを取り外すとともに、該
スライディングプレートのプレート本体からガス吹きプ
ラグを取外し、該ガス吹きプラグを新たなプレート本体
のプラグ装着用開孔に取付け固定してスライディングプ
レートを構成し、該スライディングプレートをスライデ
ィングノズル装置に再装着することを特徴とするスライ
ディングプレートの再使用方法である。
いずれかのスライディングプレートの再使用方法に関す
るものであって、鋳造終了後、スライディングノズル装
置からスライディングプレートを取り外すとともに、該
スライディングプレートのプレート本体からガス吹きプ
ラグを取外し、該ガス吹きプラグを新たなプレート本体
のプラグ装着用開孔に取付け固定してスライディングプ
レートを構成し、該スライディングプレートをスライデ
ィングノズル装置に再装着することを特徴とするスライ
ディングプレートの再使用方法である。
【００１０】
【発明の実施の形態】図１および図２は本発明のスライ
ディングプレートの一実施形態を示すもので、図１は平
面図、図２は図１のＩＩ−ＩＩ線に沿う断面図である。
スライディングプレートＡは、注湯用開孔２とプラグ装
着用開孔３とが適当な間隔をおいて形成された耐火物製
のプレート本体１と、前記プラグ装着用開孔３に脱着可
能に取り付けられる真円形状のガス吹きプラグ４とから
なっている。
ディングプレートの一実施形態を示すもので、図１は平
面図、図２は図１のＩＩ−ＩＩ線に沿う断面図である。
スライディングプレートＡは、注湯用開孔２とプラグ装
着用開孔３とが適当な間隔をおいて形成された耐火物製
のプレート本体１と、前記プラグ装着用開孔３に脱着可
能に取り付けられる真円形状のガス吹きプラグ４とから
なっている。
【００１１】前記ガス吹きプラグ４は耐火物製のプラグ
本体４０と、このプラグ本体４０の下面および少なくと
も側面の下部領域を覆って拘束する金属製ケース４１と
からなっている。前記プラグ本体４０の上下方向には、
ガス通路として内径が０．１〜１．５ｍｍ程度の多数の
貫通孔７が形成されている。また、前記金属製ケース４
１は、プラグ本体４０（特に、その側面）を拘束するこ
とにより亀裂の発生を防止する役目を果たす。なお、本
実施形態では、金属製ケース４１はプラグ本体４０の側
面（外周面）の全体を覆っている。
本体４０と、このプラグ本体４０の下面および少なくと
も側面の下部領域を覆って拘束する金属製ケース４１と
からなっている。前記プラグ本体４０の上下方向には、
ガス通路として内径が０．１〜１．５ｍｍ程度の多数の
貫通孔７が形成されている。また、前記金属製ケース４
１は、プラグ本体４０（特に、その側面）を拘束するこ
とにより亀裂の発生を防止する役目を果たす。なお、本
実施形態では、金属製ケース４１はプラグ本体４０の側
面（外周面）の全体を覆っている。
【００１２】前記プラグ本体４０の下面と金属製ケース
４１との間には、各貫通孔７に対してガスを分配し且つ
ヘッダの役目を果たす空間５が形成されている。金属製
ケース４１の底部にはガス供給管６が接続され、このガ
ス供給管６を通じて前記空間５内に溶鋼撹拌用のガスが
供給される。
４１との間には、各貫通孔７に対してガスを分配し且つ
ヘッダの役目を果たす空間５が形成されている。金属製
ケース４１の底部にはガス供給管６が接続され、このガ
ス供給管６を通じて前記空間５内に溶鋼撹拌用のガスが
供給される。
【００１３】該ガス吹きプラグ４の直径Ｄ1は、モルタ
ル等によりプラグ装着用開孔内に脱着可能に固定される
プラグが鋳造中に万が一にもプレート本体１から脱離し
ないようするため、スライディングプレートＡの上面に
接する上ノズル側の固定プレートＢの注湯用開孔ｂの直
径Ｄ2よりも大きく構成されている。
ル等によりプラグ装着用開孔内に脱着可能に固定される
プラグが鋳造中に万が一にもプレート本体１から脱離し
ないようするため、スライディングプレートＡの上面に
接する上ノズル側の固定プレートＢの注湯用開孔ｂの直
径Ｄ2よりも大きく構成されている。
【００１４】上記の構成を有するガス吹きプラグ４はプ
ラグ装着用開孔３内に装着され、適当な固定手段により
脱着可能に固定される。本実施形態のガス吹きプラグ４
は、開孔内面との間に充填されるモルタル８によってプ
レート本体１に固定されている。このようにガス吹きプ
ラグ４をモルタル８で固定することにより、ガス吹きプ
ラグ４をプレート本体１から取り外す際に、プラグを破
損させることなく比較的容易に取り外しが可能となる。
なお、本実施形態のプラグ装着用開孔３の下部には段部
３０が形成され、ガス吹きプラグ４はその底部が前記段
部３０に係合することで、プラグ装着用開孔３内に保持
される構造となっている。
ラグ装着用開孔３内に装着され、適当な固定手段により
脱着可能に固定される。本実施形態のガス吹きプラグ４
は、開孔内面との間に充填されるモルタル８によってプ
レート本体１に固定されている。このようにガス吹きプ
ラグ４をモルタル８で固定することにより、ガス吹きプ
ラグ４をプレート本体１から取り外す際に、プラグを破
損させることなく比較的容易に取り外しが可能となる。
なお、本実施形態のプラグ装着用開孔３の下部には段部
３０が形成され、ガス吹きプラグ４はその底部が前記段
部３０に係合することで、プラグ装着用開孔３内に保持
される構造となっている。
【００１５】一般に、プレート本体１は注湯用開孔２の
縁部から図１に示すような亀裂を生じ易い。したがっ
て、このような亀裂がガス吹きプラグ４に達し、鋳造中
の溶鋼によりガス吹きプラグ４が溶損しないようにする
ため、注湯用開孔２とプラグ装着用開孔３との間には十
分な間隔を設けることが好ましい。図３は本発明者らが
注湯用開孔２の縁部から発生する亀裂の長さとその発生
頻度を調査した結果を示しており、これによれば図１に
示すような亀裂の長さは最大でも３０ｍｍ程度であるこ
とが判る。したがって、注湯用開孔２の縁部とプラグ装
着用開孔３の縁部との間隔Ｌは３０ｍｍ超とすることが
好ましい。
縁部から図１に示すような亀裂を生じ易い。したがっ
て、このような亀裂がガス吹きプラグ４に達し、鋳造中
の溶鋼によりガス吹きプラグ４が溶損しないようにする
ため、注湯用開孔２とプラグ装着用開孔３との間には十
分な間隔を設けることが好ましい。図３は本発明者らが
注湯用開孔２の縁部から発生する亀裂の長さとその発生
頻度を調査した結果を示しており、これによれば図１に
示すような亀裂の長さは最大でも３０ｍｍ程度であるこ
とが判る。したがって、注湯用開孔２の縁部とプラグ装
着用開孔３の縁部との間隔Ｌは３０ｍｍ超とすることが
好ましい。
【００１６】プレート本体１とプラグ本体４０をそれぞ
れ構成する耐火物の種類に特別な制約はないが、熱膨張
差によるプレート本体１とプラグ本体４０との間での隙
間発生の防止という観点からは両部材は同じ材質の耐火
物で構成されることが好ましく、例えば、両者をＡｌ2
Ｏ3：６５〜９０ｗｔ％、ＳｉＯ2：１０ｗｔ％以下、Ｚ
ｒＯ2：３〜２０ｗｔ％、Ｆ．Ｃ：３〜１５ｗｔ％の組
成を有するアルミナグラファイト質耐火物で構成するこ
とができる。
れ構成する耐火物の種類に特別な制約はないが、熱膨張
差によるプレート本体１とプラグ本体４０との間での隙
間発生の防止という観点からは両部材は同じ材質の耐火
物で構成されることが好ましく、例えば、両者をＡｌ2
Ｏ3：６５〜９０ｗｔ％、ＳｉＯ2：１０ｗｔ％以下、Ｚ
ｒＯ2：３〜２０ｗｔ％、Ｆ．Ｃ：３〜１５ｗｔ％の組
成を有するアルミナグラファイト質耐火物で構成するこ
とができる。
【００１７】以上のような本発明のスライディングプレ
ートＡは、そのガス吹きプラグ４のプラグ本体４０（特
に、その側面）が外側を金属製ケース４１で拘束された
構造であるため、耐火物であるプラグ本体４０に亀裂が
生じにくい。また、ガス吹きプラグ４は外側が金属製ケ
ース４１で覆われた構造であるため、プラグ装着用開孔
３にモルタル８等で固定された状態からの取外しも比較
的容易であり、取り外しの際にプラグ本体４０が損傷す
るようなことも防止できる。
ートＡは、そのガス吹きプラグ４のプラグ本体４０（特
に、その側面）が外側を金属製ケース４１で拘束された
構造であるため、耐火物であるプラグ本体４０に亀裂が
生じにくい。また、ガス吹きプラグ４は外側が金属製ケ
ース４１で覆われた構造であるため、プラグ装着用開孔
３にモルタル８等で固定された状態からの取外しも比較
的容易であり、取り外しの際にプラグ本体４０が損傷す
るようなことも防止できる。
【００１８】本発明のスライディングプレートは、例え
ば、プレート本体１に図１に示すような亀裂が生じた場
合、ガス吹きプラグ４をプレート本体１から取外し、こ
れを新たなプレート本体１に装着して再使用する方法が
採られる。すなわち、鋳造終了後、タンディッシュノズ
ル装置からスライディングプレートＡを取り外すととも
に、このスライディングプレートＡのプレート本体１か
らガス吹きプラグ４を取り外す。そして、このガス吹き
プラグ４を新たなプレート本体１のプラグ装着用開孔３
に装着してモルタル８等で固定することで新たなスライ
ディングプレートＡを構成し、このスライディングプレ
ートＡをタンディッシュノズル装置に再装着する。
ば、プレート本体１に図１に示すような亀裂が生じた場
合、ガス吹きプラグ４をプレート本体１から取外し、こ
れを新たなプレート本体１に装着して再使用する方法が
採られる。すなわち、鋳造終了後、タンディッシュノズ
ル装置からスライディングプレートＡを取り外すととも
に、このスライディングプレートＡのプレート本体１か
らガス吹きプラグ４を取り外す。そして、このガス吹き
プラグ４を新たなプレート本体１のプラグ装着用開孔３
に装着してモルタル８等で固定することで新たなスライ
ディングプレートＡを構成し、このスライディングプレ
ートＡをタンディッシュノズル装置に再装着する。
【００１９】このようなガス吹きプラグの再利用を含め
たスライディングプレートＡの装着−取外し−再装着
は、例えば、以下のような手順で行われる。 (1) タンディッシュの底部に取り付けられたスライディ
ングノズル装置にスライディングプレートＡを装着す
る。 (2) 鋳造前にタンディッシュをガスバーナーで予熱す
る。 (3) 鋳造スタート時には、スライディングプレートＡの
ガス吹きプラグ４を上ノズル側の固定プレートＢに形成
された注湯用開孔ｂの直下に位置させ、ガス吹きプラグ
４からガス吹きを行うことで注ぎ上げスタートを行う。
所定時間経過後、スライディングプレートＡをスライド
させて、その注湯用開孔２を固定プレートＢの注湯用開
孔ｂの直下に位置させ、溶鋼のモールドへの注入を開始
する。
たスライディングプレートＡの装着−取外し−再装着
は、例えば、以下のような手順で行われる。 (1) タンディッシュの底部に取り付けられたスライディ
ングノズル装置にスライディングプレートＡを装着す
る。 (2) 鋳造前にタンディッシュをガスバーナーで予熱す
る。 (3) 鋳造スタート時には、スライディングプレートＡの
ガス吹きプラグ４を上ノズル側の固定プレートＢに形成
された注湯用開孔ｂの直下に位置させ、ガス吹きプラグ
４からガス吹きを行うことで注ぎ上げスタートを行う。
所定時間経過後、スライディングプレートＡをスライド
させて、その注湯用開孔２を固定プレートＢの注湯用開
孔ｂの直下に位置させ、溶鋼のモールドへの注入を開始
する。
【００２０】(4) 鋳造終了および冷却後、スライディン
グノズル装置からスライディングプレートＡを取り外
す。 (5) スライディングプレートＡのプレート本体１からガ
ス吹きプラグ４を取り外し、回収する。この際、ガス供
給管６も金属製ケース４１から取り外す。 (6) 新しいプレート本体１のプラグ装着用開孔３に、前
記回収されたガス吹きプラグ４を装着してモルタル８で
固定し、スライディングプレートＡを構成する。
グノズル装置からスライディングプレートＡを取り外
す。 (5) スライディングプレートＡのプレート本体１からガ
ス吹きプラグ４を取り外し、回収する。この際、ガス供
給管６も金属製ケース４１から取り外す。 (6) 新しいプレート本体１のプラグ装着用開孔３に、前
記回収されたガス吹きプラグ４を装着してモルタル８で
固定し、スライディングプレートＡを構成する。
【００２１】(7) 前記モルタル８の乾燥後、ガス供給管
６を金属製ケース４１に取付け、所定流量のガスが流れ
るかどうかを確認する。 (8) スライディングプレートＡをタンディッシュノズル
装置に再装着する。なお、鋳造中に注湯用開孔ｂにガス
吹きプラグ４の一部がかかる場合には、溶鋼がガス吹き
プラグ４の貫通孔７に逆流することを防止するため、ガ
ス通路を密閉して内圧を保つことが好ましい。
６を金属製ケース４１に取付け、所定流量のガスが流れ
るかどうかを確認する。 (8) スライディングプレートＡをタンディッシュノズル
装置に再装着する。なお、鋳造中に注湯用開孔ｂにガス
吹きプラグ４の一部がかかる場合には、溶鋼がガス吹き
プラグ４の貫通孔７に逆流することを防止するため、ガ
ス通路を密閉して内圧を保つことが好ましい。
【００２２】
【発明の効果】以上述べたように本発明のスライディン
グプレートは、ガス吹きプラグがプレート本体に対して
脱着可能であり、しかも亀裂等の損傷を生じにくい構造
であるため、プレート本体に亀裂等の損傷が発生し、ス
ライディングプレートを交換する必要が生じても、ガス
吹きプラグについてはこれを繰り返し再使用することが
でき、このためスライディングプレート交換に要するコ
ストを従来に較べて低く抑えることができる。
グプレートは、ガス吹きプラグがプレート本体に対して
脱着可能であり、しかも亀裂等の損傷を生じにくい構造
であるため、プレート本体に亀裂等の損傷が発生し、ス
ライディングプレートを交換する必要が生じても、ガス
吹きプラグについてはこれを繰り返し再使用することが
でき、このためスライディングプレート交換に要するコ
ストを従来に較べて低く抑えることができる。
【００２３】また、請求項２に係る発明によれば、ガス
吹きプラグを取り外しの際の破損をより確実に防止しつ
つ、プレート本体から容易に取り外すことができる。ま
た、請求項３に係る発明によれば、注湯用開孔の縁部か
ら生じた亀裂がガス吹きプラグに達してガス吹きプラグ
が溶鋼により溶損するようなことがより確実に防止さ
れ、ガス吹きプラグの再使用頻度をより高めることがで
きる。
吹きプラグを取り外しの際の破損をより確実に防止しつ
つ、プレート本体から容易に取り外すことができる。ま
た、請求項３に係る発明によれば、注湯用開孔の縁部か
ら生じた亀裂がガス吹きプラグに達してガス吹きプラグ
が溶鋼により溶損するようなことがより確実に防止さ
れ、ガス吹きプラグの再使用頻度をより高めることがで
きる。
【図１】本発明のスライディングプレートの一実施形態
を示す平面図
を示す平面図
【図２】図１のＩＩ−ＩＩ線に沿う断面図
【図３】スライディングプレートの注湯用開孔縁部から
発生する亀裂の長さとその発生頻度を調査した結果を示
すグラフ
発生する亀裂の長さとその発生頻度を調査した結果を示
すグラフ
１…プレート本体、２…注湯用開孔、３…プラグ装着用
開孔、４…ガス吹きプラグ、５…空間、６…ガス供給
管、７…貫通孔、８…モルタル、３０…段部、４０…プ
ラグ本体、４１…金属製ケース、Ａ…スライディングプ
レート
開孔、４…ガス吹きプラグ、５…空間、６…ガス供給
管、７…貫通孔、８…モルタル、３０…段部、４０…プ
ラグ本体、４１…金属製ケース、Ａ…スライディングプ
レート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤田 浩起 東京都千代田区丸の内一丁目１番２号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 稲垣 公男 東京都千代田区丸の内一丁目１番２号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 八反田 浩勝 岐阜県多治見市脇之島町８−78−401 (72)発明者 野口 博徳 岐阜県多治見市大畑町５−150−201
Claims (4)
- 【請求項１】 スライディングノズル装置に用いる注ぎ
上げスタート用のスライディングプレートにおいて、注
湯用開孔とプラグ装着用開孔とが間隔をおいて形成され
た耐火物製のプレート本体と、前記プラグ装着用開孔に
脱着可能に取り付けられるガス吹きプラグとからなり、
該ガス吹きプラグは、耐火物製のプラグ本体と該プラグ
本体の下面および少なくとも側面の下部領域を覆う金属
製ケースとからなるとともに、スライディングプレート
の上面に接する上ノズル側の固定プレートの注湯用開孔
径よりも大きい径を有し、前記金属製ケースの下部にガ
ス供給管が接続された構造を有することを特徴とする、
スライディングノズル装置のスライディングプレート。 - 【請求項２】 ガス吹きプラグがモルタルによりプラグ
装着用開孔内に脱着可能に固定されていることを特徴と
する、請求項１に記載のスライディングノズル装置のス
ライディングプレート。 - 【請求項３】 プレート本体上面側における注湯用開孔
の縁部とプラグ装着用開孔の縁部との間隔Ｌが３０ｍｍ
超であることを特徴とする、請求項１または２に記載の
スライディングノズル装置のスライディングプレート。 - 【請求項４】 請求項１、２または３に記載のスライデ
ィングプレートの再使用方法であって、鋳造終了後、ス
ライディングノズル装置からスライディングプレートを
取り外すとともに、該スライディングプレートのプレー
ト本体からガス吹きプラグを取外し、該ガス吹きプラグ
を新たなプレート本体のプラグ装着用開孔に取付け固定
してスライディングプレートを構成し、該スライディン
グプレートをスライディングノズル装置に再装着するこ
とを特徴とするスライディングプレートの再使用方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31643497A JPH11138244A (ja) | 1997-10-31 | 1997-10-31 | スライディングノズル装置のスライディングプレートおよびその再使用方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31643497A JPH11138244A (ja) | 1997-10-31 | 1997-10-31 | スライディングノズル装置のスライディングプレートおよびその再使用方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11138244A true JPH11138244A (ja) | 1999-05-25 |
Family
ID=18077050
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP31643497A Pending JPH11138244A (ja) | 1997-10-31 | 1997-10-31 | スライディングノズル装置のスライディングプレートおよびその再使用方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11138244A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002011567A (ja) * | 2000-06-30 | 2002-01-15 | Tokyo Yogyo Co Ltd | ガス吹き込み可能な鋳込み制御装置 |
| JP2012055948A (ja) * | 2010-09-10 | 2012-03-22 | Tokyo Yogyo Co Ltd | ガス吹き耐火物 |
| EP3825034A1 (en) * | 2019-11-25 | 2021-05-26 | Tokyo Yogyo Kabushiki Kaisha | Slide plate and fixed plate of molten metal discharging apparatus and methods of recycling associated |
-
1997
- 1997-10-31 JP JP31643497A patent/JPH11138244A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002011567A (ja) * | 2000-06-30 | 2002-01-15 | Tokyo Yogyo Co Ltd | ガス吹き込み可能な鋳込み制御装置 |
| JP2012055948A (ja) * | 2010-09-10 | 2012-03-22 | Tokyo Yogyo Co Ltd | ガス吹き耐火物 |
| EP3825034A1 (en) * | 2019-11-25 | 2021-05-26 | Tokyo Yogyo Kabushiki Kaisha | Slide plate and fixed plate of molten metal discharging apparatus and methods of recycling associated |
| JP2021084112A (ja) * | 2019-11-25 | 2021-06-03 | 東京窯業株式会社 | 溶融金属排出装置の摺動盤又は固定盤 |
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