JP2786814B2 - 鋼の連続鋳造におけるタンディッシュの再使用方法 - Google Patents

鋼の連続鋳造におけるタンディッシュの再使用方法

Info

Publication number
JP2786814B2
JP2786814B2 JP13206794A JP13206794A JP2786814B2 JP 2786814 B2 JP2786814 B2 JP 2786814B2 JP 13206794 A JP13206794 A JP 13206794A JP 13206794 A JP13206794 A JP 13206794A JP 2786814 B2 JP2786814 B2 JP 2786814B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tundish
steel
casting
nozzle
molten steel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP13206794A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH081288A (ja
Inventor
勝 中尾
勝良 松尾
雅保 木村
泰樹 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobe Steel Ltd filed Critical Kobe Steel Ltd
Priority to JP13206794A priority Critical patent/JP2786814B2/ja
Publication of JPH081288A publication Critical patent/JPH081288A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2786814B2 publication Critical patent/JP2786814B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Continuous Casting (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鋼の連続鋳造における
タンディッシュの再使用方法に関し、タンディッシュ再
使用方法による小ロット材の安定鋳造と、鋳片品質の低
下を防止するために利用できる。
【0002】
【従来の技術】昨今の多様化するユーザニーズにより増
加した小ロット材を鋳造する際に発生するコストアップ
を抑制するため、タンディッシュの再使用プロセスが提
案され、実用化されている。しかし再使用したタンディ
ッシュを使用して鋳造する際に、排出されずタンディッ
シュ内に残存した鋼・鋼滓に影響により品質に低下を招
いてしまう。
【0003】これに対応するため、特開昭62−127
146号公報で開示されているように、タンディッシュ
内に残存する鋼・鋼滓をバーナーにて溶融除去する方法
がある(従来例の1)。また、特開平1−118348
号公報で開示されているように、タンディッシュのノズ
ル部に枠を設置して、再使用タンディッシュ鋳造初期の
湯溜めを実施し、残存した鋼・鋼滓の影響を少なくした
方法がある(従来例の2)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来例の1では、酸素
を大量に使用するとタンディッシュ内に鋼・鋼滓の酸化
物が発生し、鋳造初期における鋳片の品質低下を発生さ
せてしまう問題があった。従来例の2は、図7(A)
(B)(C)で示しているように、タンディッシュ1内
に残存する鋼・鋼滓を排出した後に鉄管で示している枠
2をノズル部3に設置する技術であり、枠2に鉄管を用
いた場合は安価に枠を設置できるが、図7(A)で示す
如く鉄管の溶鋼4による溶融時間をコントロールできな
いため枠2の上から溶鋼4上の鋼滓4Aが流入したり、
又、図7(B)で示す如く枠2の早期溶融による介在物
浮上時間が確保できない等の問題が生じてしまい、品質
の改善に必要な安定した湯溜めが出来ない問題点があ
り、一方図7(C)に示した通り枠2を耐火物2Aと鉄
管2Bの組み合わせて製作した場合は、製作コストが高
くなる問題点を有している。
【0005】そこで本発明は、上記従来技術の問題点を
解決することにより、タンディッシュ再使用時に発生す
る再使用タンディッシュの鋳造においても安価で安定し
た品質を確保し、鋳造する製品の歩留り低下を防止出来
る、タンディッシュの再使用方法を提供することが目的
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、連続鋳造終了
後のタンディッシュ内に残存する鋼・鋼滓を排出し該タ
ンディッシュを再使用する方法において、前述の目的を
達成するために、次の技術的手段を講じている。すなわ
ち、本発明は、鋳造後に鋳造に使用したノズルを開孔し
てタンディッシュ内の鋼・鋼滓を排出する段階と、排出
後タンディッシュのノズル周囲に枠を設置する段階と、
次回鋳造までタンディッシュを保熱又は加熱しながら待
機する段階と、ノズルを閉とし不活性ガスを吹込みなが
ら溶鋼を一定時間保持した後に鋳造を開始する段階と、
タンディッシュ内の溶鋼上の鋼滓に脱酸剤もしくは改質
剤を投入することを特徴とするものである。
【0007】
【実施例】以下、本発明について図1等を参照して詳述
する。全体のフローチャートを示している図1におい
て、鋳造終了したカバー20Bを有するタンディッシュ
20は台車を介して鋳型上より待機位置、すなわち鋼・
鋼滓の排出位置に移動され、浸漬ノズル21Aとスライ
ディングノズル21Bを有するノズル21を開として、
タンディッシュ20に残存する鋼・鋼滓を排鋼ポット2
2に排出する。
【0008】この際、ノズル21を開としても充分な排
出ができないときは、ノズル部より酸素にて開孔を行う
ことが望ましい。鋼・鋼滓を排鋼ポット22に排出後、
タンディッシュ20内のノズル周囲に残存する鋼・鋼滓
を酸素にて洗浄した後、枠23を放置して残留する鋼・
鋼滓がノズル内に流入するのを防止する。
【0009】すなわち、図2で示すように流動性があり
時間経過に伴い硬化するキャスタブル24にて鉄管で示
す枠23とタンディッシュレンガ20Aとの隙間を塞い
で枠23を固定する。次回鋳造まで保熱又は加熱状態に
タンディッシュ20を保持しながら待機し、次回鋳造に
備える。
【0010】次回の鋳造開始前にノズル21を閉とし、
図3で示す如くノズル21の周囲に設けた細孔によりア
ルゴンガス等の不活性ガスGを溶鋼26に吹き込みなが
らノズル21の溶鋼を凝固させることなく溶鋼中の介在
物が浮上するのに必要な時間・溶鋼深さを確保する。す
なわち、図6(A)(B)で示す通り溶鋼重量40トン
のときは溶鋼深さH1は1000m/mであり、同じく
25トンのときはH2は800m/mであり、同じく1
0トンのときはH3は600m/mとして溶鋼深さを確
保した後、連鋳の鋳型25に鋳造を開始した。また、同
時に溶鋼上に脱酸剤もしくは改質剤を投入添加すること
で図5で示すように溶鋼上に浮上した介在物の酸素レベ
ルを下げ、鋳造を続行する際の浮上した介在物、鋼滓の
影響を無くすことで、良好な鋳片品質が得られる。
【0011】これよりタンディッシュ内に残留していた
鋼・鋼滓の影響により発生した溶鋼中の介在物を低減す
ることが可能となり、図4に湯溜め方法の差による製品
の不良発生比較を示している。 実施例 鋼のスラブ連鋳機にて、鋳造終了後タンディッシュ20
を待機位置に移動し、本発明に示す通りノズル21を開
として、ノズル下部より酸素開孔にてタンディッシュ2
0内の鋼・鋼滓を排出した。排出後、タンディッシュ2
1上より細いパイプを用いて酸素をノズル周囲に吹きつ
けて、ノズル周囲約50ミリを洗浄し、鋼と鋼滓の除去
を実施した後、内径100ミリ高さ70ミリの鉄管23
を設置し、流動性があり時間経過に伴い硬化するキャス
タブル24にて鉄管23とタンディッシュ煉瓦20Aと
の隙間を塞ぐと同時に、鉄管を固定した。
【0012】次回の鋳造まで90分間はタンディッシュ
カバー20B上の開口部を塞ぎ保熱を実施した後、タン
ディッシュ加熱バーナーにて1時間の加熱を実施し、鋳
造に備えた。鋳造開始時は、タンディッシュの加熱終了
後にノズル21を閉とし、タンディッシュを鋳造位置に
移動後取鍋からの溶鋼注入を開始して、図3に示す通り
ノズル21内に設けた細孔よりArガスを10〜100
リッター/分吹き込みながらノズル内の溶鋼の凝固を防
止しつつ溶鋼を7分間保持した後、鋳型27への鋳造を
開始した。またタンディッシュ内の溶鋼上には脱酸剤を
鋼滓の量に応じて添加した。
【0013】この結果、図4,5に示す通り、再使用タ
ンディッシュにて行う際に発生していた品質低下を防止
することが出来、良好な品質結果が得られた。
【0014】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
下記の効果が得られた。 1)タンディッシュの耐火物コストを、再使用を実施し
ないタンディッシュに比較し、30%低減できる。 2)鋳造開始時に確実な湯溜め実施による、再使用タン
ディッシュ鋳造初期に発生する鋳片の品質不良部の増加
を防止できる。 3)再使用タンディッシュにて鋳造する際に、残留して
いた鋼・鋼滓の影響により発生する、溶鋼の汚染を防止
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るタンディッシュの再使用のフロー
を示している。
【図2】本発明にて実施した、タンディッシュ内への枠
設置後の、キャスタブル設置状態を示す。
【図3】本発明にて実施した、鋳造初期のノズルからの
不活性ガス吹き込みによる、溶鋼の保持状態を示す。
【図4】湯溜めを枠にて設置した場合(従来例の2)
と、本発明にて実施した場合の、タンディッシュ1チャ
ージ目の製品不良発生の比較を示す。
【図5】本発明にて実施した、タンディッシュ再使用時
に溶鋼上へ脱酸剤を添加した場合の、製品品質改善効果
を示す。
【図6】本発明にて実施した湯溜め時間を延長して湯溜
め量を増加させた場合のタンディッシュ1チャージ目の
製品不良発生の改善効果を示し、(A)は溶鋼深さと製
品不良発生指数のグラフ、(B)は溶鋼深さの説明図で
ある。
【図7】従来例であって、鋳造開始時の湯溜めを鋼鉄製
の枠によって実施した場合の溶鋼の保持状態を示す。
(A)は鋼鉄製の枠が溶融せず、溶鋼上のスラグが最初
に鋳型内に流れ込む状態を示し、(B)は鋼鉄製の枠が
早期に溶融してしまい、所定の湯溜めが実施出来ない状
態を示す。(C)は鋳造開始時の湯溜めを、当初の湯溜
め量が確保出来るように、耐火物の枠と鋼鉄製の枠を複
合した枠にて実施した場合を示す。
【符号の説明】
20 タンディッシュ 21 ノズル 23 枠
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 泰樹 兵庫県加古川市金沢町1番地 株式会社 神戸製鋼所 加古川製鉄所内 (56)参考文献 特開 平7−223056(JP,A) 特開 平4−344855(JP,A) 特開 平1−118348(JP,A) 特開 平1−107949(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B22D 11/10

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続鋳造終了後のタンディッシュ内に残
    存する鋼・鋼滓を排出し該タンディッシュを再使用する
    方法において、 鋳造後に鋳造に使用したノズルを開孔してタンディッシ
    ュ内の鋼・鋼滓を排出する段階と、排出後タンディッシ
    ュのノズル周囲に枠を設置する段階と、次回鋳造までタ
    ンディッシュを保熱又は加熱しながら待機する段階と、
    ノズルを閉とし不活性ガスを吹込みながら溶鋼を一定時
    間保持した後に鋳造を開始する段階と、タンディッシュ
    内の溶鋼上の鋼滓に脱酸剤もしくは改質剤を投入するこ
    とを特徴とする鋼の連続鋳造におけるタンディッシュの
    再使用方法。
JP13206794A 1994-06-14 1994-06-14 鋼の連続鋳造におけるタンディッシュの再使用方法 Expired - Lifetime JP2786814B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13206794A JP2786814B2 (ja) 1994-06-14 1994-06-14 鋼の連続鋳造におけるタンディッシュの再使用方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13206794A JP2786814B2 (ja) 1994-06-14 1994-06-14 鋼の連続鋳造におけるタンディッシュの再使用方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH081288A JPH081288A (ja) 1996-01-09
JP2786814B2 true JP2786814B2 (ja) 1998-08-13

Family

ID=15072747

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13206794A Expired - Lifetime JP2786814B2 (ja) 1994-06-14 1994-06-14 鋼の連続鋳造におけるタンディッシュの再使用方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2786814B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020019278A (ko) * 2000-09-05 2002-03-12 이구택 턴디쉬 열간 재사용방법
JP5972847B2 (ja) 2013-10-21 2016-08-17 三菱日立パワーシステムズ株式会社 バーナチップ及び燃焼バーナ並びにボイラ

Also Published As

Publication number Publication date
JPH081288A (ja) 1996-01-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2786814B2 (ja) 鋼の連続鋳造におけるタンディッシュの再使用方法
JP2891270B2 (ja) タンディッシュにおける湯溜め自然開孔方法
JP3395706B2 (ja) 連続鋳造方法
JP7389335B2 (ja) 薄肉鋳片の製造方法
JP4600095B2 (ja) タンディッシュの熱間再使用方法
JP3262936B2 (ja) 高清浄鋼鋳造のための操業方法
JPH01313165A (ja) 半溶融金属を一部に含む連続鋳造方法
JPH11192539A (ja) 耐内部欠陥に優れたクロム含有溶鋼の連続鋳造方法
JP4189313B2 (ja) 熱間回転タンディッシュを用いた溶鋼の連続鋳造方法
JPH052418B2 (ja)
JPH0292442A (ja) 溶鋼の連続鋳造におけるノズル詰り防止方法
JP4029472B2 (ja) 気泡性欠陥の少ない溶鋼の連続鋳造方法
JP3075911B2 (ja) タンディッシュ内スラグ軟質化及び排出方法
JPH07124717A (ja) 鍋交換部位鋳片の清浄な高清浄鋼の鋳造方法
RU1825323C (ru) Способ получени плоских слитков направленной кристаллизацией
JP4521879B2 (ja) 鉛含有鋼の連続鋳造方法
JPH0347662A (ja) 連続鋳造用セミイマージョンノズル
JPS6247620B2 (ja)
JPH0659529B2 (ja) 異鋼種の連続連続鋳造方法
JPS583757A (ja) 連続鋳造における清浄鋼の製造方法
JPH07214252A (ja) 清浄鋼の連続鋳造方法
JP2000102858A (ja) タンディッシュ・ノズルの開口方法
JPH0455770B2 (ja)
JPH08197207A (ja) 開閉可能な堰を備えたタンディッシュ
JPH11277199A (ja) 鋼の連続鋳造方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 10

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080529

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090529

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100529

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100529

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 13

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110529

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110529

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 14

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120529

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 14

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120529

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 15

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130529

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140529

Year of fee payment: 16

EXPY Cancellation because of completion of term