JP2710093B2 - タンディッシュの連続使用方法 - Google Patents

タンディッシュの連続使用方法

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JP2710093B2
JP2710093B2 JP31792892A JP31792892A JP2710093B2 JP 2710093 B2 JP2710093 B2 JP 2710093B2 JP 31792892 A JP31792892 A JP 31792892A JP 31792892 A JP31792892 A JP 31792892A JP 2710093 B2 JP2710093 B2 JP 2710093B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、タンディッシュの連続
使用方法に関し、詳細には、タンディッシュの連続使用
に際し、タンディッシュ内の溶損を防止するとともに、
溶鋼の品質向上を図ったタンディッシュの連続使用方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】連続鋳造においては、溶解炉から溶鋼を
取鍋に出鋼し、成分調整等を行なった後、取鍋底部に設
けられたノズルからタンディッシュに注入する。タンデ
ィッシュに注入された溶鋼は、タンディッシュ底部に設
けられた浸漬ノズルから鋳型(鋳型)に注出され、その
後、タンディッシュ内に残留する残鋼や残滓等の残留物
を、タンディッシュを90度程度傾倒して、タンディッ
シュの先端部に形成された排出口から排出する。このよ
うな連続鋳造において、従来から、コスト低減のため
に、タンディッシュを複数回連続して使用することが行
なわれている。
【0003】ところが、タンディッシュを熱間で複数回
連続して使用する際、タンディッシュを90度近く傾倒
してタンディッシュ内に残存する残鋼や残滓等の残留物
を排出しても、このような残留物がタンディッシュ内に
相当量残留し、この残留物が酸化されて、酸化物とな
る。この酸化物が、次回鋳造の際に、タンディッシュ内
に注入された溶鋼を酸化して、介在物生成の原因とな
り、溶鋼の品質が悪化する。
【0004】そこで、従来、タンディッシュ内に残存す
る残鋼や残滓等の残留物を、できるだけ多く排出するた
めに、鋳造の開始当初、すなわち、タンディッシュ内に
溶鋼を注入する最初の段階で、タンディッシュ内に、低
融点で粘性のあるフラックスを投入し、タンディッシュ
内の残留物を低粘性化して、残留物の排出性を向上させ
るとともに、フラックスがタンディッシュ内面の耐火物
と化合物を形成して、次回の鋳造時に残鋼や残滓等がタ
ンディッシュ内面の耐火物に付着することを防止してい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のタンディッシュの連続使用方法にあっては、
タンディッシュ内の残留物の排出性を向上させるため
に、鋳造の開始当初の段階にフラックスを投入していた
ため、投入されたフラックスが、鋳造開始から鋳造終了
の時点まで、タンディッシュ内の溶鋼上面に溶解された
状態となり、この溶解したフラックスが鋳造開始から鋳
造終了の時点までの長時間タンディッシュ内面の耐火物
と接触する。その結果、フラックスよりタンディッシュ
内面の耐火物が溶損され、この耐火物の溶損によるタン
ディッシュの劣化が発生するとともに、溶鋼の品質を悪
化するという問題があった。
【0006】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
であって、その目的は、タンディッシュ内の溶鋼により
容易に溶融する所定の低融点で、タンディッシュ内面の
耐火物に付着する所定の粘性を有し、該耐火物と所定の
化合物を形成する所定の混合物からなるフラックスを、
タンディッシュ内に投入することにより、タンディッシ
ュ内の耐火物の溶損を低減させて、タンディッシュの劣
化を低減させるとともに、溶鋼の品質を向上させること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的は、本発明に係
るタンディッシュの連続使用方法によれば、その内面が
所定の耐火物で形成され、溶鋼鍋から注入された溶鋼を
浸漬ノズルから鋳型に排出するタンディッシュを複数回
連続して使用するタンディッシュの連続使用方法におい
て、前記タンディッシュ内の溶鋼により容易に溶融する
所定の低融点で、タンディッシュ内面の耐火物に付着す
る所定の粘性を有し、該耐火物と所定の化合物を形成す
る所定の混合物からなるフラックスを、タンディッシュ
内に投入し、該フラックスを溶鋼の熱で溶解させて溶鋼
上に浮遊させ、前記浸漬ノズルからの溶鋼の排出に伴っ
て、タンディッシュ内面の耐火物に該溶解したフラック
スを付着させて、耐火物との間で化合物を形成させるこ
とにより、達成される。
【0008】この場合、前記フラックスは、例えば、請
求項2に記載するように、所定の金属酸化物と金属フッ
化物との混合物からなるものであってもよく、また、例
えば、請求項3に記載するように、その融点が1400
度以下のものであってもよい。さらに、前記フラックス
は、例えば、請求項4に記載するように、前記混合物を
予め溶解した後、冷却凝固したものであってもよい。ま
た、上記目的は、例えば、請求項5に記載するように、
前記タンディッシュの底面に、タンディッシュ内の残留
物を排出する排出ノズルが形成されることにより、達成
される。
【0009】
【作用】上記構成によれば、溶鋼鍋から注入された溶鋼
がタンディッシュ内で最も高くなる時期に、タンディッ
シュ内の溶鋼により容易に溶融する所定の低融点で、タ
ンディッシュ内面の耐火物に付着する所定の粘性を有
し、該耐火物と所定の化合物を形成する所定の混合物か
らなるフラックスを、タンディッシュ内に投入し、該フ
ラックスを溶鋼の熱で溶解させて溶鋼上に浮遊させ、前
記浸漬ノズルからの溶鋼の排出に伴って、タンディッシ
ュ内面の耐火物に該溶解したフラックスを付着させて、
耐火物との間で化合物を形成させている。
【0010】したがって、タンディッシュ内面の耐火物
と該フラックスとが接触する時間を極力少なくするとと
もに、タンディッシュ内面の耐火物のうち、タンディッ
シュ内に注入されるよう溶鋼が接触する部分に該フラッ
クスと耐火物との化合物との被膜を形成することがで
き、次回、タンディッシュ内に溶鋼が注入されたとき
に、タンディッシュ内の耐火物にスラグが付着して耐火
物が溶損されるのを防止することができるとともに、該
タンディッシュ表面に形成された被膜により、溶鋼の排
出後にタンディッシュ内に残留する残鋼や残滓等の残留
物の排出性を向上させることができ、また、タンディッ
シュ内の残留物の粘性を該フラックスにより低くして、
残留物の排出性を向上させることができ、タンディッシ
ュの寿命を長くすることができるとともに、溶鋼の品質
を向上させることができる。
【0011】また、前記フラックスとして、所定の金属
酸化物と金属フッ化物との混合物を用いたり、その融点
が1400度以下のものを用いているので、タンディッ
シュの溶損をより一層防止することができるとともに、
溶鋼の品質をより一層向上させることができる。さら
に、前記タンディッシュの底面に、タンディッシュ内の
残留物を排出する排出ノズルを形成しているので、タン
ディッシュ内の残留物を容易、かつ速やかに排出するこ
とができ、タンディッシュ内の耐火物と前記フラックス
との接触時間を少なくすることができるとともに、フラ
ックスとタンディッシュ内の耐火物との化合物の被膜を
該耐火物のより広い面積にわたって形成することがで
き、より一層タンディッシュの溶損を防止することがで
きるとともに、溶鋼の品質をより一層向上させることが
できる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基
づいて詳細に説明する。尚、以下に述べる実施例は、本
発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々
の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明
において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、こ
れらの態様に限られるものではない。図1〜図3は、本
発明のタンディッシュの連続使用方法の一実施例を示す
図であり、図1はフラックスをタンディッシュ内に投入
した直後のタンディッシュの正面断面図、図2はタンデ
ィッシュ内の溶鋼を浸漬ノズルから排出している状態の
タンディッシュの正面断面図、図3は残留物を排出ノズ
ルから排出している状態のタンディッシュの正面断面図
である。
【0013】図1〜図3において、タンディッシュ1
は、その外観が船型の箱状に形成されており、タンディ
ッシュ本体2とタンディッシュ蓋3により構成されてい
る。タンディッシュ本体2は、図示しないが、その外面
が鉄皮で形成されており、その内面が耐火物で形成され
ている。タンディッシュ本体2の底面4には、その一端
側端部に、テーパー付きの羽口レンガ5が埋設されてお
り、羽口レンガ5は、該羽口レンガ5の埋設された周辺
の底面4aよりも所定の高さだけ高くタンディッシュ1
内に突出している。この羽口レンガ5の穴部には、浸漬
ノズル6が装着されており、浸漬ノズル6には、図示し
ないが、該浸漬ノズル6を開閉する開閉装置が取り付け
られている。
【0014】また、タンディッシュ本体2の底面4に
は、前記浸漬ノズル6の形成された側とは反対側の端部
に排出ノズル7が形成されており、排出ノズル7は、羽
口レンガ等により形成されている。この排出ノズル7
は、その外側開口部がその内側開口部よりも該排出ノズ
ル7の形成されたタンディッシュ1の端部側に近づくよ
うに傾斜して形成されており、このように排出ノズル7
を傾斜して形成しているのは、タンディッシュ1内の残
留物を排出する際、タンディッシュ1をほんの少しだけ
傾倒することにより、タンディッシュ1内の残留物を排
出し易くするためである。排出ノズル7には、その外側
開口部を開閉するフラッパー蓋8が取り付けられてお
り、フラッパー蓋8は、図示しない開閉装置により開閉
される。開閉装置は、例えば、その駆動源として油圧シ
リンダーを備え、フラッパー蓋8を開閉する。
【0015】タンディッシュ本体2の上記浸漬ノズル6
の形成された周辺の底面4aは、排出ノズル7の形成さ
れた周辺の底面4bよりも所定高さ、例えば、10mmだ
け高く形成されており、この浸漬ノズル6周辺の底面4
aと排出ノズル7周辺の底面4bとの間は、なだらかに
傾斜した傾斜底面4cとなっている。
【0016】タンディッシュ蓋3は、その詳細は図示し
ないが、その外面が鉄皮で、その内面が耐火物で形成さ
れており、ボルト等によりタンディッシュ本体2に装着
されている。また、タンディッシュ蓋3には、図示しな
いが、取鍋等からタンディッシュ1への出鋼を容易にす
るための、ノズルが設けられている。
【0017】次に、作用を説明する。上記タンディッシ
ュ1は、連続鋳造において使用され、溶解炉から取鍋に
出鋼した溶鋼を、成分調整等を行なった後、取鍋底部に
設けられたノズルからタンディッシュ1に注入する。図
2に示すように、タンディッシュ1に注入された溶鋼9
は、タンディッシュ1の底面4に設けられた浸漬ノズル
6から鋳型に注入される。
【0018】このような連続鋳造においては、コスト低
減のために、タンディッシュ1を複数回連続して使用さ
れるが、タンディッシュ1に注入された溶鋼9を浸漬ノ
ズル6から鋳型に注出したとき、図3に示すように、タ
ンディッシュ1内には粘性の大きな残鋼や残滓等の残留
物12が残留し、この残留物12が次回鋳造時までに酸
化されて、次回鋳造時に、この酸化物によりタンディッ
シュ1内に注入された溶鋼9が酸化されて、溶鋼9の品
質が悪化するおそれがある。
【0019】そこで、本発明のタンディッシュの連続使
用方法においては、図1に示すように、タンディッシュ
1内に溶鋼9を注入して、タンディッシュ1内に注入さ
れた溶鋼9により容易に溶融する所定の低融点(例え
ば、1400度以下の融点)で、タンディッシュ1内面
の耐火物に付着する所定の粘性を有し、該耐火物と所定
の化合物を形成する所定の混合物からなるフラックス1
0を、タンディッシュ1内の溶鋼9上面に投入する。こ
のフラックス10としては、金属酸化物と金属フッ化物
との混合物、例えば、CaO−MgO−CaF系の混
合物を使用するのが好適である。
【0020】すなわち、CaOは、融点が低く、タンデ
ィッシュ1内の耐火物により容易に溶融し、またCaF
2 は、タンディッシュ1内の残留物12の粘性を下げる
ことができる。さらに、MgOは、タンディッシュ1内
の耐火物を保護する作用を有している。その結果、フラ
ックス10として、CaO−MgO−CaF2 系の混合
物を使用すると、図2に示すように、フラックス10
は、タンディッシュ1内に投入されると、タンディッシ
ュ1内の溶鋼9により容易に溶解し、溶鋼9の上一面に
浮遊する。そして、フラックス10は、タンディッシュ
1内の溶鋼9が浸漬ノズル6から排出されるに従ってタ
ンディッシュ1内面の耐火物に付着し、この耐火物に付
着したフラックス10が耐火物との化合物の被膜11を
形成する。
【0021】したがって、耐火物に残鋼や残滓等の残留
物12が直接付着して、耐火物を溶損するのを防止する
ことができ、この際に、フラックス10の成分として、
上述のように、MgOを用いると、耐火物をより一層保
護することができる。なお、フラックス10は、上記混
合物を予め溶解し、その後冷却凝固しておいてもよく、
こうすることにより、フラックス10は、溶鋼9の熱で
より一層容易に溶解して、上記作用を適切に行なわせる
ことができる。
【0022】浸漬ノズル6からの溶鋼9の排出を完了す
ると、次に、図3に示すように、排出ノズル7を開い
て、タンディッシュ1内に残留した残留物12を排出す
る。この際にも、フラックス10がタンディッシュ1内
の耐火物に付着し、耐火物に付着したフラックス10が
耐火物との化合物の被膜11を形成する。この残留物1
2の排出においては、投入されたフラックス10が残留
物12を低粘性化させるため、フラックス10を投入し
ないときよりも、より多くの残留物12を排出ノズル7
から排出することができる。したがって、フラックス1
0を、タンディッシュ1内の耐火物の全面に亘って付着
させることができ、タンディッシュ1内の耐火物全面を
フラックス10と耐火物との化合物の被膜11で被覆す
ることができる。
【0023】なお、タンディッシュ1の底面4は、排出
ノズル7の周辺の底面4bが浸漬ノズル6の周辺の底面
4aよりも所定高さだけ高く形成されているので、タン
ディッシュ1内の残留物12は、浸漬ノズル6側から排
出ノズル7方向に流下して、排出ノズル7から排出され
る。さらに、浸漬ノズル6の周辺の底面4aと排出ノズ
ル7周辺の底面4bとの間には、傾斜面4cが形成され
ているので、浸漬ノズル6付近の残留物12は、より一
層排出ノズル7側に流れ易く、浸漬ノズル6付近の残留
物12を確実に排出ノズル7側に流すことができる。ま
た、排出ノズル7が、その外側開口部がその内側開口部
よりも該排出ノズル7の形成されたタンディッシュ1の
端部側に近づくように傾斜して形成されているので、残
留物12をより一層容易に排出させることができる。
【0024】従来のように鋳造開始当初からフラックス
を投入する場合に比べて、耐火物とフラックス10との
接触時間を短くすることができ、耐火物の溶損を少なく
することができる。また、タンディッシュ1内に残存す
る残鋼や残滓等の残留物12の粘性をフラックス10に
より下げることができ、残留物12の排出性を向上させ
ることができる。その結果、タンディッシュ1の耐火物
を保護しつつ、溶鋼の品質を向上させることができる。
【0025】タンディッシュ1内の残留物12の排出を
完了すると、排出ノズル7を閉じて、次回の鋳造に備え
られ、次回の鋳造においてタンディッシュ1内に溶鋼が
注入されると、タンディッシュ1内の耐火物の表面に
は、フラックス10と耐火物との化合物の被膜11が形
成されているため、耐火物の溶損を低く抑えることがで
きるとともに、残留物12が耐火物に付着したり、耐火
物を溶損させることを防止することができる。また、こ
の次回のタンディッシュ1への溶鋼9の注入において
も、上記同様に、フラックス10をタンディッシュ1内
の溶鋼9上に投入する。以降、同様の作用が繰り返さ
れ、タンディッシュ1の劣化を低減させることができる
とともに、溶鋼9の品質を向上させることができる。
【0026】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、タ
ンディッシュ内の溶鋼により容易に溶融する所定の低融
点で、タンディッシュ内面の耐火物に付着する所定の粘
性を有し、該耐火物と所定の化合物を形成する所定の混
合物を、タンディッシュ内に投入し、該フラックスを溶
鋼の熱で溶解させて溶鋼上に浮遊させ、前記浸漬ノズル
からの溶鋼の排出に伴って、タンディッシュ内面の耐火
物に該溶解したフラックスを付着させて、耐火物との間
で化合物を形成させているので、タンディッシュ内面の
耐火物と該フラックスとが接触する時間を極力少なくす
るとともに、タンディッシュ内面の耐火物のうち、タン
ディッシュ内に注入されるよう溶鋼が接触する部分に該
フラックスと耐火物との化合物との被膜を形成すること
ができ、次回、タンディッシュ内に溶鋼が注入されたと
きに、タンディッシュ内の耐火物にスラグが付着して耐
火物が溶損されるのを防止することができるとともに、
該タンディッシュ表面に形成された被膜により、溶鋼排
出後にタンディッシュ内に残留する残鋼や残滓等の残留
物の排出性を向上させることができ、また、タンディッ
シュ内の残留物の粘性を該フラックスにより低くして、
残留物の排出性を向上させることができ、タンディッシ
ュの寿命を長くすることができるとともに、溶鋼の品質
を向上ささせることができる。
【0027】また、前記フラックスを、所定の金属酸化
物と金属フッ化物との混合物を用いたり、その融点が1
400度以下のものを用い、また、混合物を予め溶解し
た後、冷却凝固しているので、タンディッシュの溶損を
より一層防止することができるとともに、溶鋼の品質を
より一層向上させることができる。
【0028】さらに、前記タンディッシュの底面に、タ
ンディッシュ内の残留物を排出する排出ノズルを形成し
ているので、タンディッシュ内の残留物を容易、かつ速
やかに排出することができ、タンディッシュ内の耐火物
と前記フラックスとの接触時間及び接触部分を少なくす
ることができ、より一層タンディッシュの溶損を防止す
ることができるとともに、溶鋼の品質をより一層向上さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】溶鋼上にフラックスが投入されたときのタンデ
ィッシュの正面断面図。
【図2】浸漬ノズルから溶鋼を排出している状態のタン
ディッシュの正面断面図。
【図3】タンディッシュ内の残留物を排出ノズルから排
出している状態のタンディッシュの正面断面図。
【符号の説明】
1 タンディッシュ 2 タンディッシュ本体 3 タンディッシュ蓋 4、4a、4b 底面 4c 傾斜底面 5 羽口レンガ 6 浸漬ノズル 7 排出ノズル 8 フラッパー蓋 9 溶鋼 10 混合物 11 被膜 12 残留物

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 その内面が所定の耐火物で形成され、溶
    鋼鍋から注入された溶鋼を浸漬ノズルから鋳型に排出す
    るタンディッシュを、複数回連続して使用するタンディ
    ッシュの連続使用方法において、タンディッシュ内の溶
    鋼により容易に溶融する所定の低融点で、タンディッシ
    ュ内面の耐火物に付着する所定の粘性を有し、該耐火物
    と所定の化合物を形成する所定の混合物からなるフラッ
    クスを、タンディッシュ内に投入し、該フラックスを溶
    鋼の熱で溶解させて溶鋼上に浮遊させ、前記浸漬ノズル
    からの溶鋼の排出に伴って、タンディッシュ内面の耐火
    物に該溶解したフラックスを付着させて、耐火物との間
    で化合物を形成させることを特徴とするタンディッシュ
    の連続使用方法。
  2. 【請求項2】 前記フラックスは、所定の金属酸化物と
    金属フッ化物との混合物からなることを特徴とする請求
    項1記載のタンディッシュの連続使用方法。
  3. 【請求項3】 前記フラックスは、その融点が1400
    度以下であることを特徴とする請求項1または請求項2
    記載のタンディッシュの連続使用方法。
  4. 【請求項4】 前記フラックスは、前記混合物を予め溶
    解した後、冷却凝固したものであることを特徴とする請
    求項1から請求項3のいずれかに記載のタンディッシュ
    の連続使用方法。
  5. 【請求項5】 前記タンディッシュの底面に、タンディ
    ッシュ内の残留物を排出する排出ノズルが形成されたこ
    とを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載
    のタンディッシュの連続使用方法。
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