JPH06226403A - 低アルミ鋼の連続鋳造方法 - Google Patents
低アルミ鋼の連続鋳造方法Info
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- JPH06226403A JPH06226403A JP5016354A JP1635493A JPH06226403A JP H06226403 A JPH06226403 A JP H06226403A JP 5016354 A JP5016354 A JP 5016354A JP 1635493 A JP1635493 A JP 1635493A JP H06226403 A JPH06226403 A JP H06226403A
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Abstract
ノズル閉塞なく、表層部及び内部ともに高品質な低アル
ミ高酸素鋼の鋳片を連続的に鋳造する。 【構成】タンディッシュ内のSol.Alを0.005
wt%以下に制限し、浸漬ノズル内に不活性ガスを吹き
込まずに、フリーCが1.0wt%以下のモールドパウ
ダを用いて鋳造する。
Description
方法に関し、浸漬ノズル内へ不活性ガスを吹込むことな
しに、高品質スラブを連続鋳造する技術に関する。
分の構造を示した。浸漬ノズル5はタンディッシュ10
内の溶鋼をモールド12内に注入するものである。図
中、1はタンディッシュの底部に設けた上ノズル、2は
上プレート、3はスライデイングプレート、4は中間ノ
ズル、5は2口の浸漬ノズル、13はモールドパウダ、
14はモールド短辺である。
するようなアルミ含有鋼の連続鋳造においては、図5に
示すように、浸漬ノズル5の直道部6及び吐出孔部7に
Al 2 O3 等の脱酸生成分が付着成長し、ノズル付着物
8となってノズル閉塞を引き起こす問題がある。これを
防止するために、タンディシュ10の下部に取付けられ
た上ノズル1にガス吹込み口11を設け、この吹込み口
より、Ar等の不活性ガスを吹込む技術が知られてい
る。このとき通常10〜20NL/minの流量でガス
吹込みを行っているが、吹込みによって生じた不活性ガ
スの気泡は、溶鋼中に溶解せず、Al2 O3 系介在物を
伴って鋳片内に残留し、鋳片表面のブローホール及び冷
延製品の表面欠陥の原因となっていた。
み量を減少させようとする鋳造技術があるが、このよう
な技術は、浸漬ノズル内の閉塞を誘発し、連々鋳、高速
鋳造の阻害要因となるとともに、鋳型内溶鋼流15の乱
れを引き起こし、鋳片品質悪化の原因となった。さら
に、吹込みガス流量の減少によりガス浮上に伴う溶鋼撹
拌が減少し、メニスカスへの熱供給が不足するため、モ
ールドパウダ13の溶融が阻害され、ディッケル(不沈
塊)等の発生を引き起こすといった操業上の問題があっ
た。
ノズル閉塞の起こらない最小限界値まで減少させる技術
においても、鋳片表層部の完全なブローホール防止対策
としては不十分である。特公昭59−24902号公報
には、上方ノズルとこれより内径を大きくした下方ノズ
ルの段差面の近傍にガス導入口を配設し、溶鋼流とノズ
ル内壁間の接触を少くして、鋳造中のノズル閉塞を未然
に防止する連続鋳造用ノズルが開示されている。また特
公平2−37947号公報には、上段からのAr吹込み
量を下段からの吹込み量の1.2倍以上とすることによ
りAl2 O3 による閉塞の問題を解決する技術が示され
ている。しかし、これらの技術でも、浸漬ノズルの閉塞
を完全に防止することはできず、また、ノズル内へのガ
ス吹込みを行うことにより鋳片表面及び内部にガス気泡
が残留し、冷延コイルにおいてガス気泡を起因とした不
良を発生させる問題が残る。
からのアルゴンガス吹込みによる浸漬ノズル閉塞防止技
術の他に、溶鋼への溶解速度の大きいガスを単独あるい
は混合ガスとして吹込む技術がある。従来のArガス吹
込みと比較して同等のノズル閉塞防止効果があるもの
の、Arガス吹込みよりも、さらに多くのガス流量を必
要とし、鋼中への溶解・吸収速度が大きいため多連々鋳
へのノズル閉塞防止には問題がある。
解決し、浸漬ノズル内へのアルゴンガスの吹込みを行わ
ず、ノズルの閉塞なしに、高品質な低アルミ鋼を連続的
に鋳造する技術を提供することを目的とする。
を解決するために、アルミ含有鋼の鋳造において、タン
ディッシュ内溶鋼中のSol.Alを0.005wt%
以下に制限することによって、浸漬ノズル内に不活性ガ
スを吹込むことなく、浸漬ノズルの閉塞を防止しつつ、
連続鋳造することを可能とした技術を提供する。
健全な潤滑膜を形成させるために、フリーCが1.0w
t%以下のモールドパウダを用いることとし、モールド
パウダ滓化時間を短縮し、パウダ消費量の安定化を図っ
た。
て、タンディシュ内Sol.Alを0.005wt%以
下に制限することにより、浸漬ノズル内への不活性ガス
の吹込みなしに、つまりArレス鋳造で、ノズル閉塞な
く、高品質な低アルミ鋼の連続鋳造を可能にした。
シュ内溶鋼のSol.Alとコイル不良率との関係を示
す。図1中、〇はノズルの閉塞がなかったものを示し、
●はノズル閉塞を生じたものである。タンディッシュ内
溶鋼のSol.Alを0.005wt%以下に制限する
ことにより、ノズルに閉塞を起さず連続鋳造が可能とな
った。また、Ar気泡に起因した鋳片表層部のブローホ
ールは、ほぼ完全に解消され、冷延コイルおける不良発
生率も低減した。
wt%を越えると、ノズル閉塞により図6に示す反転流
16が激しくなり、鋳型内溶鋼表面流速が増加し、モー
ルドパウダ13の溶鋼内への巻き込みが発生しやすく、
モールドパウダを起因としたコイル表面欠陥発生率が増
加している。次に、フリーCが1.0wt%以下のモー
ルドパウダを用いて鋳造することにより、浸漬ノズル内
へのガス吹込みなしに、ノズル閉塞なく、さらに品質面
でも問題のない連続鋳造が可能となった 図2はモール
ドパウダ溶融層厚の変化(浸漬ノズル側、モールド短辺
側)を示す。図2中の記号は次のとおりである。
ドパウダ使用、モールド短辺側 ●…フリーCが1.0wt%以下のモールドパウダ使
用、浸漬ノズル側 ◇…フリーCが1.0wt%を越えるモールドパウダ使
用、モールド短辺側 ◆…フリーCが1.0wt%を越えるモールドパウダ使
用、浸漬ノズル側 モールドパウダ中のフリーCが1.0wt%を越える
と、Arレスの状態においてArガスによるメニスカス
への熱供給不足のためにモールドパウダの溶融が遅れ、
モールドパウダ溶融層厚が減少している。これに対しフ
リーCを1.0wt%以下としたモールドパウダにおい
ては、Arレス鋳造においてもArの吹き込みのある状
態と同等の溶融層厚が確保されている。
5mm程度必要である。図3は1300℃におけるモー
ルドパウダ粘性が1.5ポアズのときのフリーCとモー
ルド肉短辺側の溶融層厚との関係を示したものである。
フリーCが1.0wt%以下であるとモールドパウダ溶
融層厚は15mm以上となる。
を対象材として鋳造実験を実施した。タンディッシュ1
0の底部に設けた上ノズル1にArガス吹込み口11を
設け、2口浸漬ノズル5を用いて、モールド12中に溶
鋼20を注入した。図6中、13はモールドパウダ、1
4はモールド短辺、15は溶鋼流、16は反転流であ
る。
厚の測定を随時行い、スライデイングプレート3の開度
変化を確認しながら上ノズル1からのArガス流量を減
少させた。実験条件は次の通りである。 鋼種:低アルミ鋼 成分: C<0.002wt% Si<0.03wt% Mn<0.20wt% P<0.015wt% S<0.008wt% Al(sol)<0.005wt% O;0.060wt% Ar:0 NL/min 鋳造条件: 鋳造速度:1.7m/min タンディッシュ溶鋼温度:1560℃ 鋳型サイズ:260mm×1200mm その結果、浸漬ノズル内に不活性ガスを吹き込まずにノ
ズル閉塞なく連続的にスラブを鋳造することができた。
0wt%以下とする条件下で、タンディシュ内溶鋼中の
Sol.Alを0.005wt%以下に制限することに
より、低アルミ高酸素鋼の連続鋳造が可能となった。す
なわち、 モールドパウダ: C:1.0wt% 粘性:1300℃にて、1.5ポアズ のとき、ノズル閉塞もなく、かつモールドパウダ溶融層
厚も15mmを確保することができ、高品質スラブを鋳
造することができた。
み量(NL/min)と鋳片表層部のブローホール個数
(個/m2 )(鋳片表層部を1.5〜2.0mm程度ス
カーフィングして調査した)との関係を示した。また、
図5にμX線透過法によるアルゴンガス吹込み量(NL
/min)と鋳片内部欠陥スポット数(個/m2 )との
関係を示した。いずれの場合にもArガス流量の減少に
伴い、鋳片表層部及び内部の品質向上が明らかである。
のArレス鋳造が可能となり、この結果、表層部及び内
部欠陥の極めて少ない高品質スラブを連続的に鋳造する
技術が確立された。
ガスの吹込みなしに、ノズル閉塞なく、表層部及び内部
ともに高品質な低アルミ鋼の鋳片を連続的に鋳造するこ
とが可能となった。また、鋳片の高品質化により、鋳片
の無手入れ化及び冷延コイルでの不良率の低下といった
効果も得られる。
発生率との関係を示すグラフである。
る。
との関係を示すグラフである。
である。
吹込みの構造を示す図である。
物 10 タンディッシュ 11 ガス吹込み
口 12 モールド 13 モールドパ
ウダ 14 モールド短辺 15 溶鋼流 16 反転流 20 溶鋼
Claims (2)
- 【請求項1】 低アルミ鋼を鋳造するに際し、タンディ
ッシュ内のSol.Alを0.005wt%以下に制限
し、浸漬ノズル内に不活性ガスを吹き込むことなく高品
質スラブを鋳造することを特徴とする低アルミ鋼の連続
鋳造方法。 - 【請求項2】 さらに、フリーCが1.0wt%以下の
モールドパウダを用いることを特徴とする請求項1記載
の低アルミ鋼の連続鋳造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01635493A JP3312048B2 (ja) | 1993-02-03 | 1993-02-03 | アルミ含有鋼スラブの連続鋳造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01635493A JP3312048B2 (ja) | 1993-02-03 | 1993-02-03 | アルミ含有鋼スラブの連続鋳造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06226403A true JPH06226403A (ja) | 1994-08-16 |
JP3312048B2 JP3312048B2 (ja) | 2002-08-05 |
Family
ID=11914021
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP01635493A Expired - Fee Related JP3312048B2 (ja) | 1993-02-03 | 1993-02-03 | アルミ含有鋼スラブの連続鋳造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3312048B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001232446A (ja) * | 1999-12-14 | 2001-08-28 | Nkk Corp | 小断面高Cr鋼の連続鋳造方法 |
US11949106B2 (en) | 2018-12-27 | 2024-04-02 | Zeon Corporation | Binder composition for secondary battery electrode, conductive material paste composition for secondary battery electrode, slurry composition for secondary battery electrode, electrode for secondary battery, and secondary battery |
-
1993
- 1993-02-03 JP JP01635493A patent/JP3312048B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001232446A (ja) * | 1999-12-14 | 2001-08-28 | Nkk Corp | 小断面高Cr鋼の連続鋳造方法 |
US11949106B2 (en) | 2018-12-27 | 2024-04-02 | Zeon Corporation | Binder composition for secondary battery electrode, conductive material paste composition for secondary battery electrode, slurry composition for secondary battery electrode, electrode for secondary battery, and secondary battery |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3312048B2 (ja) | 2002-08-05 |
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