JPH11137722A - ワンピースゴルフボール用組成物及びこれを用いたワンピースゴルフボール - Google Patents

ワンピースゴルフボール用組成物及びこれを用いたワンピースゴルフボール

Info

Publication number
JPH11137722A
JPH11137722A JP9303108A JP30310897A JPH11137722A JP H11137722 A JPH11137722 A JP H11137722A JP 9303108 A JP9303108 A JP 9303108A JP 30310897 A JP30310897 A JP 30310897A JP H11137722 A JPH11137722 A JP H11137722A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
diene rubber
thermoplastic resin
rubber
golf ball
composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP9303108A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4026898B2 (ja
Inventor
Kohei Takemura
光平 竹村
Yoshiaki Miyamoto
芳明 宮本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Rubber Industries Ltd filed Critical Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority to JP30310897A priority Critical patent/JP4026898B2/ja
Publication of JPH11137722A publication Critical patent/JPH11137722A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4026898B2 publication Critical patent/JP4026898B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱射出成形ができるリサイクル可能なワンピ
ースゴルフボールであって、しかも反発性に優れたワン
ピースゴルフボール及び当該ボール用組成物を提供す
る。 【解決手段】 動的架橋されたジエン系ゴムが熱可塑性
樹脂中に微分散されていて、且つ該熱可塑性樹脂及び該
ジエン系ゴムの双方と親和性を有する相溶化剤を含有し
ている組成物、並びにこれを用いて成形したワンピース
ゴルフボール。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はワンピースゴルフボ
ール用組成物及びこれを用いて製造したワンピースゴル
フボールに関するものであり、製造方法に優れ、且つリ
サイクル性にも優れていて、しかも従来のワンピースゴ
ルフボールと同程度の飛行性能を有するワンピースゴル
フボール用組成物及びこれを用いて製造したワンピース
ゴルフボールに関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ソリッ
ドゴルフボールは、ツーピースゴルフボールとワンピー
スゴルフボールとに大別されており、練習場用ゴルフボ
ールとしては、耐久性に優れていて、且つ安価なワンピ
ースゴルフボールが、主として使用されている。
【0003】ここでワンピースゴルフボールは、ブタジ
エンゴムを加硫成形して作製されている。加硫成形は熱
可塑性樹脂の成形に比べて時間がかかるため、コストダ
ウン、生産性アップの弊害となっている。また、使用後
のボールは焼却などの廃棄処分に付するしかなく、ゴミ
減量問題と合わせてリサイクル可能なゴルフボールが要
望されている。
【0004】リサイクル可能なゴルフボールとして、熱
可塑性エラストマー、特に反発性能に優れたアイオノマ
ーを射出成形したワンピースゴルフボールが考えられ
る。しかし、全体を硬いアイオノマーで作製したワンピ
ースゴルフボールは、打球感が硬くなりすぎる。一方、
適度な打球感を有する程度の硬さに成形した場合、ツー
ピースボールや糸巻きゴルフボールのように外皮がガー
ドされていないので、打撃による歪み量が大きく、しか
も復元力がないので打撃スポットがへこむ等の問題があ
った。
【0005】射出成形可能で、且つ架橋ゴムが有する復
元力をできる限り持たせるとともに打球感も改善したゴ
ルフボール材料として、熱可塑性樹脂にゴムをブレンド
した組成物が考えられる。例えば、特開平8―1136
79号公報に、動的架橋をしたジエン系ゴム(以下、
「架橋ジエン系ゴム」という)粒子を、アイオノマー樹
脂中に分散させたエラストマー組成物が開示されてい
る。このエラストマー組成物は、ゴム弾性を有する架橋
ジエン系ゴム粒子が復元力を発揮するとともに、架橋ジ
エン系ゴム粒子がアイオノマー樹脂中に微分散されてい
るので、射出成形可能であり、しかも加熱溶融を繰返し
ても物性の低下がほとんどないので、リサイクル可能で
ある。さらに、このエラストマー組成物を用いるなら
ば、射出成形によりゴルフボールを製造でき、また製造
されたゴルフボールは復元力があるので打撃スポットが
へこんだりすることがなく、使用寿命が長くなる。
【0006】ここで、このエラストマー組成物はジエン
系ゴムを動的架橋しつつアイオノマー樹脂中に微分散さ
せたものであり、架橋ジエン系ゴム微粒子となって均一
に分散されることによりリサイクル可能となる。しかし
架橋ゴム粒子とアイオノマー樹脂との相溶性が良好でな
いことから、架橋ジエン系ゴム粒子を均一に分散させる
ためには、動的架橋を行わせるための混練り工程のトル
ク値、混練り時間の設定管理が重要となる。これらの管
理設定が不十分になると、ジエン系ゴムの動的架橋が不
十分となったり、架橋ゴム微粒子の微分散が不十分とな
って、作製されたゴルフボールの復元力が不十分となる
からである。
【0007】一方、混練り工程のトルク値、混練り時間
等の十分な管理により、架橋ゴム微粒子の微分散が達成
されているエラストマー組成物を用いてワンピースゴル
フボールを作製しても、その反発性能は満足し得るもの
ではない。
【0008】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、その目的とするところは、熱射出成形がで
きるリサイクル可能なワンピースゴルフボールであっ
て、しかも反発性能に優れたワンピースボールを提供す
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、反発性能
の低下が架橋ゴムと熱可塑性樹脂との摩擦熱によるエネ
ルギーロスにあると考え、熱可塑性樹脂及びジエン系ゴ
ムの双方に対して相溶性あるいは結合し得る相溶化剤を
検討したところ、当該相溶化剤の共存により反発性能を
満足できることを見い出し、本発明を完成した。
【0010】すなわち、本発明のワンピースゴルフボー
ル用組成物は、動的架橋されたジエン系ゴムが熱可塑性
樹脂中に微分散されていて、且つ該熱可塑性樹脂及び該
ジエン系ゴムの双方と親和性を有する相溶化剤を含有し
ていることを特徴とする。前記熱可塑性樹脂は、アイオ
ノマーであることが好ましい。
【0011】前記相溶化剤は、熱可塑性樹脂と相溶性を
有するか又は反応し得る部分を有し、且つジエン系ゴム
と相溶性を有するか又は反応し得る部分を有するもので
あることが好ましく、特にカルボキシル基変性ジエン系
ゴム、オキサゾリン基変性ジエン系ゴム、グリシジル基
変性ジエン系ゴム、及びエポキシ基変性ジエン系ゴムよ
りなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ま
しい。
【0012】熱可塑性樹脂とジエン系ゴムとの含有重量
比(熱可塑性樹脂:ジエン系ゴム)は、30:70〜9
5:5であり、相溶化剤の含有量が、前記熱可塑性樹脂
と前記ジエン系ゴムとの含有量合計100重量部に対し
て3〜40重量部であることが好ましい。
【0013】本発明のワンピースゴルフボールは、上記
本発明のワンピースゴルフボール用組成物を成形してな
るものである。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明のワンピースゴルフボール
用組成物は、動的架橋されたジエン系ゴムが熱可塑性樹
脂中に微分散されていて、且つ相溶化剤が配合されたも
のである。
【0015】本発明の組成物中に用いられる熱可塑性樹
脂は、射出成形が可能な融点250℃以下のものであれ
ば特に限定せず、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂等
の一般的な熱可塑性樹脂;ハードセグメントとソフトセ
グメントとから構成される熱可塑性エラストマー;アイ
オノマー;及びこれらの混合物が含まれるが、ゴルフボ
ールに要求される高反発性を達成するためにはアイオノ
マーが好ましい。
【0016】上記熱可塑性エラストマーとしては、スチ
レン系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エ
ラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ウ
レタン系熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。
【0017】上記アイオノマーとしては、高強度、高弾
性であるという点から従来よりツーピースゴルフ用のカ
バーとして用いられているアイオノマー、すなわちα―
オレフィンとα、β−不飽和カルボン酸共重合体の金属
イオン中和物が好ましく用いられる。共重合体を中和す
る金属イオンとしては、ナトリウムイオン、カリウムイ
オン、リチウムイオン等の1価金属イオン;亜鉛イオ
ン、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、銅イオ
ン、マンガンイオンなどの2価金属イオン;アルミニウ
ムイオン、ネオジウムイオンなどの3価金属イオンなど
が挙げられるが、特に亜鉛イオンが金属イオンの凝集体
の結合力が大きく、架橋ジエン系ゴム粒子の分散に基づ
く機械的強度の低下が小さいことから好ましい。なお、
融点250℃以下としたのは、250℃を超えると溶融
混合時にジエン系ゴムが熱劣化して、ゴムによる復元力
が低下するからである。
【0018】上記のようなアイオノマーの具体例として
は、三井デュポンポリケミカル株式会社製のハイミラン
1605(ナトリウムイオン中和エチレン−メタクリル
酸共重合体系アイオノマー樹脂の商品名)、ハイミラン
1707(ナトリウムイオン中和エチレン−メタクリル
酸共重合体系アイオノマー樹脂の商品名)、ハイミラン
1706(亜鉛イオン中和エチレン−メタクリル酸共重
合体系アイオノマー樹脂の商品名)、ハイミランAM7
315(亜鉛イオン中和エチレン−メタクリル酸共重合
体系アイオノマー樹脂の商品名)、ハイミランAM73
17(亜鉛イオン中和エチレン−メタクリル酸共重合体
系アイオノマー樹脂の商品名)、ハイミラン1555
(ナトリウムイオン中和エチレン−メタクリル酸共重合
体系アイオノマー樹脂の商品名)、ハイミラン1557
(亜鉛イオン中和エチレン−メタクリル酸共重合体系ア
イオノマー樹脂の商品名)、エクソン株式会社製のアイ
オテック8000(ナトリウムイオン中和エチレン−ア
クリル酸共重合体系アイオノマー樹脂の商品名)、デュ
ポン社製のサーリン930(リチウムイオン中和エチレ
ン−メタクリル酸共重合体系アイオノマー樹脂の商品
名)などが挙げられる。
【0019】本発明に用いられるジエン系ゴムは、分子
内にジエン成分を有しているゴムであればよく、例え
ば、エチレンプロピレンジエン3元共重合体(EPD
M)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(I
R)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、アクリロニ
トリルブタジエンゴム(NBR)などが挙げられる。こ
れらのうち、反発性を重視する場合には、BRやIR等
の高反発弾性ゴムを用いることが好ましく、加工性を重
視する場合はEPDM等の耐熱性且つ高流動性ゴムを用
いることが好ましい。このようなジエン系ゴムは、熱可
塑性樹脂とジエン系ゴムの重量比(熱可塑性樹脂:ジエ
ン系ゴム)が、30:70〜95:5、特に30:70
〜80:20となる量だけ配合されていることが好まし
い。アイオノマーに代表される熱可塑性樹脂の含有量が
ジエン系ゴムの配合量に対して多量になりすぎると硬く
なりすぎて打球感が低下し、一方、ジエン系ゴムの配合
割合が多くなりすぎると、打撃時の変形が大きくなって
反発性が低下し、射出成形性が低下するからである。
【0020】上記ジエン系ゴムは、動的架橋された架橋
ゴム粒子として、本発明の組成物中に含有されている。
ここで、動的架橋とは、本発明の組成物調製時に行なう
混練工程、さらには成形時の押し出し工程で進行する加
硫乃至架橋をいい、上記ジエン系ゴム及び架橋剤を含む
系を、後述の動的架橋条件とすることにより達成され
る。
【0021】動的架橋に用いられる架橋剤は、具体的に
は、通常ゴム配合に用いられる加硫剤、加硫促進剤、樹
脂架橋剤などが挙げられ、これらを1種又は2種以上混
合して用いることができる。ここで、ゴム用架橋剤とし
ては、具体的には、硫黄等の硫黄系加硫剤;p―ベンゾ
イルキノンオキシム、p,p’―ジベンゾイルキノンジ
オキシム、4,4−ジチオ−ビス−ジモルホリン、N,
N’−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェ
ンアミド、ヘキサメチレンテトラミン等の無硫黄型加硫
剤;アクリル酸亜鉛、メタクリル酸亜鉛等のα、β不飽
和結合を有する化合物;アルキルフェノール−ホルムア
ルデヒド、臭素化アルキルフェノール−ホルムアルデヒ
ド、フェノール樹脂、クマロン樹脂等の樹脂架橋剤;ジ
ベンゾチアジルスルフィド、メルカプトベンゾチアゾー
ル、テトラメチルチウラムジスルフィド等の一般に加硫
促進剤に分類されるものなどが挙げられる。これらのう
ち、熱可塑性樹脂がアイオノマーの場合には樹脂加硫剤
が好ましい。樹脂加硫剤は、動的架橋の際にアイオノマ
ーのイオンクラスターに及ぼす影響が少なくて済むから
である。尚、有機過酸化物を使用することもできるが、
次のような理由から本発明の組成物の調製には用いない
ことが好ましい。すなわち、過酸化物はジエン系ゴムだ
けでなくアイオノマー樹脂をはじめとする熱可塑性樹脂
も同時に架橋してしまうおそれがあり、熱可塑性樹脂ま
でが架橋されてしまうと流動性が低下し、ひいては成形
加工できなくなり、リサイクル性も保証できなくなるか
らである。
【0022】これらの架橋剤の配合量は、ジエン系ゴム
100重量部に対して0.05〜15重量部、好ましく
は0.1重量部以上が好ましい。0.05重量部以下で
は動的架橋が行われず、ジエン系ゴムの微粒子化が困難
だからである。一方、15重量部を超えると、架橋に利
用されなかった過剰分の架橋剤が成形体(ゴルフボー
ル)においてブルームの原因となったりするからであ
る。
【0023】本発明の組成物に含まれる相溶化剤とは、
熱可塑性樹脂と相溶性を有するか(イオン結合又は水素
結合する場合を含む)又は反応し得る部分を有し、且つ
ジエン系ゴム(架橋ジエン系ゴム粒子を含む)と相溶性
を有するか又は反応し得る部分を有するものである。具
体的には、カルボキシル基を有するジエン系ゴム(カル
ボキシル基変性ジエン系ゴム)、オキサゾリン基を有す
るジエン系ゴム(オキサゾリン基変性ジエン系ゴム)、
エポキシ基を有するジエン系ゴム(エポキシ基変性ジエ
ン系ゴム、グリシジル基変性ジエン系ゴム)などが挙げ
られる。
【0024】変性されるジエン系ゴムの種類は、本発明
の組成物に配合され得るジエン系ゴムと同種類のものを
用いることができる。すなわち、エチレンプロピレンジ
エン3元共重合体(EPDM)、ブタジエンゴム(B
R)、イソプレンゴム(IR)、スチレンブタジエンゴ
ム(SBR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NB
R)などを変性して用いることができるが、相溶性の観
点から、架橋に用いられるジエン系ゴムと同種類のジエ
ン系ゴムを変性したものを用いることが好ましい。
【0025】上記カルボキシル基変性ジエン系ゴムとし
ては、マレイン酸又は無水マレイン酸をゴムに付加した
もの又はマレイン酸をジエン系ゴムの主鎖中に共重合し
てなるマレイン酸変性ジエン系ゴム、あるいはカルボン
酸をジエン系ゴムに付加したもの又はカルボン酸をジエ
ン系ゴムの主鎖中に共重合してなるカルボン酸変性ジエ
ン系ゴムが挙げられる。マレイン酸変性ジエン系ゴムと
しては、マレイン化EPDM、マレイン酸変性ブタジエ
ンゴム、マレイン酸変性IR、マレイン酸変性SBR、
マレイン酸変性NBRなどが挙げられ、カルボン酸変性
ジエン系ゴムとしては、カルボン酸変性EPDM、カル
ボン酸変性ブタジエンゴム、カルボン酸変性IR、カル
ボン酸変性SBR、カルボン酸変性NBRなどが挙げら
れる。
【0026】オキサゾリン基変性ジエン系ゴムとして
は、オキサゾリン基変性EPDM、オキサゾリン基変性
ブタジエンゴム、オキサゾリン基変性IR、オキサゾリ
ン基変性SBR、オキサゾリン基変性NBRなどが挙げ
られる。
【0027】グリシジル基変性ジエン系ゴム及びエポキ
シ基変性ジエン系ゴムとしては、例えば、不飽和エポキ
シ化合物とジエン系ゴムとの共重合体などが挙げられる
が、これに限定されるものではない。上記の不飽和エポ
キシ化合物の例としては、グリシジルメタクリレートや
グリシジルアクリレート等の不飽和グリシジルエステル
類、アリルグリシジルエーテル等の不飽和グリシジルエ
ーテル類、エポキシアルケン類、グリシジルスチレン類
などが挙げられる。これらの相溶化剤は、1種類だけ用
いてもよいし、2種類以上併用してもよい。
【0028】これらの相溶化剤は、ジエン系ゴム部分が
組成物中に含有されるジエン系ゴム又は架橋ゴム粒子と
相溶性が良好であり、且つ変性部分が熱可塑性樹脂と相
溶性があるので、ジエン系ゴム及び熱可塑性樹脂の双方
に対して相溶性を発揮できる。特に熱可塑性樹脂として
アイオノマーを用いた場合には、変性部分がアイオノマ
ーと反応して結合することにより良好な相溶性を発揮で
きる。例えば、相溶化剤がカルボキシル基変性ジエン系
ゴムの場合には、カルボキシル基がアイオノマーと金属
イオンを介して架橋結合することができるとともに、変
性ジエン系ゴム部分がジエン系ゴムと相溶性を示す。
【0029】前記相溶化剤は、このように熱可塑性樹脂
に対して相溶性又は結合形成するとともに、ジエン系ゴ
ムに対しても相溶性を有するので、ジエン系ゴムの動的
架橋前であればジエン系ゴムの熱可塑性樹脂中の分散性
を良好にし、動的架橋に際しての架橋ゴム粒子の微分散
化達成に寄与する。また動的架橋後には、架橋ゴム粒子
と熱可塑性樹脂との相溶性、さらには両者の結合力を強
固なものとすることにより、組成物におけるエネルギー
ロスを小さくする。すなわち、打球時に生じるジエン系
ゴム粒子と熱可塑性樹脂との間に生じる摩擦を少なくす
ることにり、ゴルフボールのヒステリシスロスを小さく
することになるので、ボールの反発性が向上することに
なる。従って、上記相溶化剤のうち、オキサゾリン基変
性ジエン系ゴム、グリシジル基変性ジエン系ゴム、エポ
キシ基変性ジエン系ゴムは、熱可塑性樹脂、特にアイオ
ノマー樹脂との反応性が高すぎて動的架橋工程において
良好な混練り分散性が得られにくくなる傾向にあること
から、カルボン酸変性ジエン系ゴム、マレイン酸変性ジ
エン系ゴムなどのカルボキシル基変性ジエン系ゴムが好
ましく用いられ、特にマレイン酸変性EPDM、マレイ
ン酸変性ブタジエンゴムが好ましく用いられる。
【0030】相溶化剤の配合量としては、熱可塑性樹脂
とジエン系ゴムとの総量100重量部に対して3重量部
〜40重量部が好ましく、相溶性の向上の点からは特に
5重量部以上が好ましい。一方、相溶化剤の配合量が多
くなりすぎると、相溶化剤と熱可塑性樹脂、特にアイオ
ノマーとの反応が過剰となり、組成物の弾性率が大きく
なりすぎて硬くなり、ゴルフボールに使用した場合には
打球感が低下しやすくなる反面、反発性の向上に対する
効果は飽和して殆ど変化しないので、30重量部以下、
特に20重量以下とすることが好ましい。
【0031】本発明の組成物は、以上のような熱可塑性
樹脂、ジエン系ゴム、相溶化剤、架橋剤、さらに必要に
応じて、可塑剤、顔料などの充填剤を適宜配合し、さら
にジエン系ゴムを動的架橋することにより得られる。こ
こで、ジエン系ゴムの動的架橋は成形時までに行われれ
ばよく、具体的には、上記化合物を配合して均一に混練
する際、あるいは射出成形や押し出し成形の際の成形材
料の加熱溶融工程で行われてもよい。いずれにしても、
動的架橋を行なう工程では、動的架橋条件に設定してお
くことにより、混練り工程、押し出し工程、可塑化工程
等でジエン系ゴムの動的架橋を行なうことができる。
【0032】混練りは、従来から採用されている密閉型
混練機、ニーダー、バンバリー、オープンロール等の各
種混練り機を用いて行ない、均一に混練したものを成形
に用いてもよいし、射出成形のように材料の溶融押し出
し時に混練を行ってもよい。生産効率の面では、押し出
し機で溶融押し出しする際に、混練り、動的架橋を行な
うことが好ましい。
【0033】動的架橋は、組成物の温度を架橋剤の反応
温度より高温、好ましくは架橋剤の活性温度より10〜
30℃高い温度から、250℃程度までの間の温度にす
る必要がある。動的架橋時の温度が架橋剤の反応温度よ
り低い場合はジエン系ゴムの架橋が十分に進行せず、ま
た、たとえ架橋が生じたとしても架橋速度が遅いために
作業効率が悪くなるからである。一方、動的架橋時の温
度が上記範囲より高くなると、ジエン系ゴムの劣化が進
み、永久伸びなどが低下して復元力が低下をもたらすか
らである。
【0034】ここで、押し出し工程で動的架橋を行わせ
る場合、押し出し機のシリンダの部分の設定温度は、架
橋剤の活性化反応温度より20℃程度低い温度に設定し
ても足りる。例えば、硫黄と加硫促進剤を併用する場
合、活性化温度が一般に150℃程度であるので、動的
架橋時のシリンダ温度とすれば足りる。混練りにより発
生する摩擦熱によって、押し出し機等の温度が架橋温度
より低くても、組成物温度は架橋温度以上にまで上昇す
るからである。
【0035】このようにして動的架橋を行なうと、ジエ
ン系ゴムは、架橋剤により加硫されて架橋ゴムの微粒子
となって、熱可塑性樹脂中に微分散された状態となって
いる。かかる状態では、熱可塑性樹脂の加熱溶融状態に
おいて、架橋ゴム微粒子が無機充填材のような挙動を示
すので、加硫ゴムが分散されているにも拘らず射出成形
時の流れ性は悪くならない。つまり、加熱溶融を繰返し
ても物性の低下がほとんどなく、リサイクル可能とな
る。さらに、分散しているゴム粒子が、動的架橋により
加硫ゴムの状態となっているため、ゴム弾性を発揮する
ことができる。このゴム粒子の働きにより、復元力を発
揮することができる。またさらに、このような架橋ゴム
微粒子は、相溶化剤の介在により、熱可塑性樹脂、特に
アイオノマーと相溶乃至は結合状態にあるため、両者の
摩擦に起因するエネルギーロスが少ないものとなる。
尚、動的架橋は、ジエン系ゴム自体の架橋だけでなく、
ジエン系ゴムと相溶化剤中のジエン系ゴムとの間でも起
こって、相溶化剤を介してジエン系ゴムと熱可塑性樹脂
との結合を高める働きもある。
【0036】本発明のゴルフボール用組成物は、以上の
ようにして得られるもので、動的架橋後の曲げ弾性率が
600〜3500kgf/cm2 となる。
【0037】本発明のワンピースゴルフボールは、以上
のような組成を有する本発明のゴルフボール用組成物を
成形して製造される。成形方法は、熱可塑性樹脂を成形
する成形方法であれば特に限定しないが、射出成形、プ
レス成形などにより作製することができる。本発明のワ
ンピースゴルフボールは、本発明の上記組成物の性質に
基づいて、打球時の変形に対するヒステリシスロスが小
さくて済み、反発性に優れている。しかも加熱溶融して
再度利用することができるというリサイクル性があるの
で、現在の環境問題にも対処できる。
【0038】
【実施例】〔ワンピースゴルフボールの作製〕熱可塑性
樹脂として、デュポン社製のアイオノマーであるサーリ
ンAD8511とサーリンAD8512との等量混合物
を用いた。ジエン系ゴムとして、JSR製のBR01
(ブタジエンゴムの商品名)又は住友化学製のエスプレ
ン505A(EPDMの商品名)を用いた。相溶化剤と
しては、CTB(宇部興産製のカルボン酸変性ブタジエ
ンゴム)、AN−PB(日本曹達製の無水マレイン酸変
性ブタジエンゴム)、ロイヤルタフ(ユニロイヤル製の
無水マレイン酸変性EPDM)を用いた。架橋剤として
は、硫黄と加硫促進剤(三新化学製のサンセラーNS
で、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリル−ス
ルフェンアミドである)の組み合せを用いた。
【0039】上記化合物を表1に示すような割合で配合
してワンピースゴルフボール用組成物調製し、均一に混
練した後、二軸押し出し機で押し出して、No.1〜1
0のワンピースゴルフ(外径約42mm、重量45.1
〜45.6g)を射出成形した。押し出し条件は、16
0〜200℃であり、主として、この段階で動的架橋を
起こさせた。尚、架橋剤の配合量は、ジエン系ゴムの配
合量に応じて選んだ。
【0040】No.1、2、5のゴルフボールは比較例
に該当し、その他は本発明の実施例に該当する。No.
1〜10のワンピースゴルフボールについて、下記評価
方法に従って成形性、反発性、打球感について評価し
た。評価結果を表1に示す。
【0041】〔評価方法〕 反発係数 静止しているゴルフボールに198.4gの金属円筒物
を45m/sの速度で衝突させ、衝突前後の円筒物及び
ゴルフボールの速度を測定し、夫々の速度及び重量から
の算出結果を、比較例2の反発係数を100として指数
化した。指数が大きい程反発力が大きいことを示す。
【0042】成形性 射出成形する際の組成物の流動性により評価した。いず
れも良好(◎)に射出成形できた。
【0043】打球感 トップアマチュア10人によるW#1クラブでの打球時
の感触を平均したもので、この打球感を○(ツーピース
ゴルフボールと比べて変わらない)、△(少し硬めだが
問題ない範囲にある)、×(硬くて衝撃を感じる)の3
段階評価で表した。
【0044】
【表1】
【0045】[評価]表1からわかるように、ジエン系
ゴムが配合されていない組成物で製造したボール(N
o.1)は、硬すぎて打球感が劣っていた。一方、相溶
化剤が含まれていない組成物で製造したボール(No.
2,5)は、反発性が不十分であり、その傾向はアイオ
ノマーの含有量が少なくなるほど大きい。
【0046】相溶化剤が含有されている本発明の組成物
で製造されたワンピースゴルフボールは、いずれも反発
性に優れ、アイオノマー樹脂とジエン系ゴムの配合比率
が同じ場合には、相溶化剤の配合量が多くなるにしたが
って反発性が大きくなる(No.3、4、7〜10)。
しかし、相溶化剤の配合量が20重量部を超えると、反
発性向上効果は飽和する(No.9、10参照)。
【0047】No.3とNo.4の比較から、相溶化剤
としてカルボン酸変性ブタジエンゴムよりも無水マレイ
ン酸変性ブタジエンゴムを用いた方が、反発性に優れて
いたことがわかる。このことは、後者の相溶化剤の方が
アイオノマー樹脂との結合が強固で、ヒステリシスロス
が少なくて済むためと考えられる。
【0048】
【発明の効果】本発明のワンピースゴルフボール用組成
物は、熱可塑性樹脂と同様の成形が可能であり、しかも
繰り返し行なう加熱溶融によっても物性が低下しないの
で、リサイクル可能である。
【0049】また、本発明のワンピースゴルフボール用
組成物を用いて製造したワンピースゴルフボールは、打
球感が硬くなく、しかも反発性に優れている。しかも、
ワンピースゴルフボールであるから、耐久性、生産性に
優れ、安価である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 動的架橋されたジエン系ゴムが熱可塑性
    樹脂中に微分散されていて、且つ該熱可塑性樹脂及び該
    ジエン系ゴムの双方と親和性を有する相溶化剤を含有し
    ていることを特徴とするワンピースゴルフボール用組成
    物。
  2. 【請求項2】 前記熱可塑性樹脂は、アイオノマーであ
    る請求項1に記載のワンピースゴルフボール用組成物。
  3. 【請求項3】 前記相溶化剤は、熱可塑性樹脂と相溶性
    を有するか又は反応し得る部分を有し、且つジエン系ゴ
    ムと相溶性を有するか又は反応し得る部分を有するもの
    である請求項1又は2に記載のワンピースゴルフボール
    用組成物。
  4. 【請求項4】 前記相溶化剤は、カルボキシル基変性ジ
    エン系ゴム、オキサゾリン基変性ジエン系ゴム、グリシ
    ジル基変性ジエン系ゴム、及びエポキシ基変性ジエン系
    ゴムよりなる群から選ばれる少なくとも1種である請求
    項1〜3のいずれかに記載のワンピースゴルフボール用
    組成物。
  5. 【請求項5】 熱可塑性樹脂とジエン系ゴムとの含有重
    量比(熱可塑性樹脂:ジエン系ゴム)は、30:70〜
    95:5であり、 相溶化剤の含有量が、前記熱可塑性樹脂と前記ジエン系
    ゴムとの含有量合計100重量部に対して3〜40重量
    部である請求項1〜4のいずれかに記載のワンピースゴ
    ルフボール用組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載のワンピ
    ースゴルフボール用組成物を成形してなるワンピースゴ
    ルフボール。
JP30310897A 1997-11-05 1997-11-05 ワンピースゴルフボール用組成物及びこれを用いたワンピースゴルフボール Expired - Fee Related JP4026898B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30310897A JP4026898B2 (ja) 1997-11-05 1997-11-05 ワンピースゴルフボール用組成物及びこれを用いたワンピースゴルフボール

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30310897A JP4026898B2 (ja) 1997-11-05 1997-11-05 ワンピースゴルフボール用組成物及びこれを用いたワンピースゴルフボール

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11137722A true JPH11137722A (ja) 1999-05-25
JP4026898B2 JP4026898B2 (ja) 2007-12-26

Family

ID=17916991

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30310897A Expired - Fee Related JP4026898B2 (ja) 1997-11-05 1997-11-05 ワンピースゴルフボール用組成物及びこれを用いたワンピースゴルフボール

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4026898B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002065895A (ja) * 2000-08-24 2002-03-05 Bridgestone Sports Co Ltd ゴルフボール
JP2011005329A (ja) * 2010-10-14 2011-01-13 Bridgestone Sports Co Ltd ゴルフボールの製造方法
US9102825B2 (en) 2013-09-17 2015-08-11 Nike, Inc. Dynamically crosslinked thermoplastic material process
US9328224B2 (en) 2013-09-17 2016-05-03 Nike, Inc. Dynamically crosslinked thermoplastic material process

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002065895A (ja) * 2000-08-24 2002-03-05 Bridgestone Sports Co Ltd ゴルフボール
JP4666120B2 (ja) * 2000-08-24 2011-04-06 ブリヂストンスポーツ株式会社 ゴルフボール
JP2011005329A (ja) * 2010-10-14 2011-01-13 Bridgestone Sports Co Ltd ゴルフボールの製造方法
US9102825B2 (en) 2013-09-17 2015-08-11 Nike, Inc. Dynamically crosslinked thermoplastic material process
US9127152B2 (en) 2013-09-17 2015-09-08 Nike, Inc. Dynamically crosslinked thermoplastic material process
US9328224B2 (en) 2013-09-17 2016-05-03 Nike, Inc. Dynamically crosslinked thermoplastic material process
US9481792B2 (en) 2013-09-17 2016-11-01 Nike, Inc. Dynamically crosslinked thermoplastic material process
US9598579B2 (en) 2013-09-17 2017-03-21 Nike, Inc. Dynamically crosslinked thermoplastic material process

Also Published As

Publication number Publication date
JP4026898B2 (ja) 2007-12-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100353192B1 (ko) 오일팽윤및압축영구변형에대하여개선된내성을갖는부드러운열가소성탄성중합체
JP3629420B2 (ja) ゴルフボール
JP4011910B2 (ja) ゴルフボール
JP5334440B2 (ja) ゴルフボール用ゴム組成物及び該組成物から形成されるコアを含むマルチピースゴルフボール
JP4020634B2 (ja) ゴルフボール
JP4514302B2 (ja) ゴルフボール
JP4026898B2 (ja) ワンピースゴルフボール用組成物及びこれを用いたワンピースゴルフボール
JP4033364B2 (ja) ゴルフボール用弾性材及びゴルフボールの製造方法
JPH11137723A (ja) 反発性に優れた弾性材及びこれを用いたワンピースゴルフボール
JP4043243B2 (ja) ゴルフボール
JP3622470B2 (ja) ポリアミド繊維強化ゴム組成物とその製造法
JP4038270B2 (ja) 成形性に優れた弾性材及びその製造方法並びに当該弾性材を用いたワンピースゴルフボール
US7137908B2 (en) Golf ball
JP4183816B2 (ja) ワンピースゴルフボール
US6114453A (en) Covering material composition for golf ball and process for producing the same
JP2676578B2 (ja) ゴルフボール用カバー材組成物
JP4246296B2 (ja) 弾性材を用いたワンピースゴルフボール
JP4285592B2 (ja) ゴルフ用パター
JP3827383B2 (ja) ソリッドゴルフボールの製造方法
JP2001026722A (ja) 携帯電子機器筐体
JP4020631B2 (ja) ゴルフボール
JPH10230025A (ja) ワンピースソリッドゴルフボール
JP3625326B2 (ja) ゴルフボール
JP3631326B2 (ja) ゴム組成物
JP3625539B2 (ja) ゴルフボール

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040615

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20050518

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20050707

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061219

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070207

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070529

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070719

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20071001

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20071009

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101019

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111019

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121019

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131019

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees