JPH1113744A - 高摩擦ローラおよびこれを用いたシート搬送装置 - Google Patents

高摩擦ローラおよびこれを用いたシート搬送装置

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JPH1113744A
JPH1113744A JP9180792A JP18079297A JPH1113744A JP H1113744 A JPH1113744 A JP H1113744A JP 9180792 A JP9180792 A JP 9180792A JP 18079297 A JP18079297 A JP 18079297A JP H1113744 A JPH1113744 A JP H1113744A
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JP
Japan
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roller
sheet
high friction
friction roller
shaft
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JP9180792A
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English (en)
Inventor
Chiaki Oguchi
千昭 小口
Hiroyuki Aoyanagi
博之 青柳
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Publication date
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  • Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フィルムを高精度で搬送する。 【解決手段】 高剛性ローラ11の表面12に多数の凸
部13が形成し、さらにその表面に高摩擦係数のコート
層15を形成した駆動ローラ10と、弾性ローラ22の
表面に低摩擦材料のコート層23が形成された搬送ロー
ラ20とでシートSを挟持して搬送する。凸部の先端は
尖っており、その高さは20μm〜70μm、分布密度
は20%〜80%である。凸部が形成された高剛性ロー
ラの表面には表面硬化処理を施す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シート、例えば、
普通紙、コート紙、OHP(オーバーヘッドプロジェク
タ)用シート、光沢紙、光沢フィルム等のシートを搬送
するのに適した高摩擦ローラおよびこれを用いたシート
搬送装置に関する。例えば、プリンタ等に用いられる高
摩擦ローラおよびシート搬送装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般的なシート搬送装置としては、一対
のゴムローラによる搬送装置が知られている。通常、一
方のゴムローラが駆動ローラ、他方のゴムローラが従動
ローラである。
【0003】しかしながら、ゴムローラは、その外径精
度や振れ精度を向上させることが困難である、摩耗し易
い、温度変化による膨張変化が大きい、という難点を有
している。また、表面に紙粉や塵、コート紙の薬品等が
付着して著しく摩擦係数が低下するという難点もある。
【0004】したがって、駆動ローラをゴムローラで構
成した場合には、シートの搬送精度を向上させることが
極めて困難である。
【0005】このような難点の除去を図ったものとして
は、従来、特開平8−86309号公報にみられるよう
に、金属の円筒体または円柱体の外周面に、先端の尖っ
た工具を突き刺すことによって、多数の凹凸を形成した
高摩擦ローラが知られている。
【0006】また、シート搬送装置としては、特開平4
−140247号公報にみられるように、表面をブラス
ト処理した外径精度の高い金属ローラで駆動ローラを構
成し、表面をシリコンでコートした弾性ローラで従動ロ
ーラを構成したものが知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した特開平8−8
6309号公報記載の高摩擦ローラあるいは特開平4−
140247号公報記載の駆動ローラは、金属ローラの
表面に凹凸を形成したに過ぎないものであるため、搬送
すべきシートがフィルムであると、これに対する摩擦係
数が不十分になり、高い搬送精度を得ることが困難であ
った。
【0008】また、表面に形成された凹凸の先端は摩耗
し易いため、長期間使用すると、搬送すべきシートに対
する摩擦係数が低下して、搬送精度が低下するという問
題もあった。
【0009】本発明の目的は、以上のような問題を解決
し、搬送すべきシートがフィルムであっても、これを高
精度で搬送することができ、また、長期間使用しても、
シートを高精度で搬送することが可能な高摩擦ローラお
よびこれを用いたシート搬送装置を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1記載の高摩擦ローラは、高剛性ローラの表面
に多数の凸部が形成され、さらにその表面に高摩擦係数
のコート層が形成されていることを特徴とする。
【0011】請求項2記載の高摩擦ローラは、請求項1
記載の高摩擦ローラにおいて、前記凸部の先端は尖って
いることを特徴とする。
【0012】請求項3記載の高摩擦ローラは、請求項1
または2記載の高摩擦ローラにおいて、前記凸部の高さ
が20μm〜70μmであることを特徴とする。
【0013】請求項4記載の高摩擦ローラは、請求項
1,2,または3記載の高摩擦ローラにおいて、前記表
面における凸部の分布密度が、20%〜80%であるこ
とを特徴とする。
【0014】なお、ここでいう分布密度は、ローラの表
面すなわち円筒面に対する、凸部の基部の横断面の面積
の総和の割合である。
【0015】請求項5記載の高摩擦ローラは、請求項
1,2,3,または4記載の高摩擦ローラにおいて、前
記凸部が形成された高剛性ローラの表面には、表面硬化
処理が施されていることを特徴とする。
【0016】請求項6記載の高摩擦ローラは、請求項
1,2,3,4,または5記載の高摩擦ローラにおい
て、前記コート層は、合成樹脂により形成されているこ
とを特徴とする。
【0017】請求項7記載の高摩擦ローラは、請求項
1,2,3,4,5,または6記載の高摩擦ローラにお
いて、前記コート層は、前記凸部が形成された高剛性ロ
ーラの表面に対して塗料を直接噴霧し乾燥させることに
より形成されていることを特徴とする。
【0018】請求項8記載のシート搬送装置は、請求項
1,2,3,4,5,6,または7記載の高摩擦ローラ
からなる駆動ローラと、弾性ローラの表面に低摩擦材料
のコート層が形成され、前記駆動ローラと協働してシー
トを挟持して搬送する搬送ローラとを備えたことを特徴
とする。
【0019】請求項9記載のシート搬送装置は、請求項
8記載のシート搬送装置において、前記搬送ローラは従
動ローラであり、前記駆動ローラの軸線と平行に配置さ
れた軸と、この軸の軸線方向中央部に対して対称に、か
つこの中央部を避けて当該軸に装着された搬送ローラ単
体対とを有しており、前記軸の両端が前記駆動ローラ方
向に向かってのみ移動可能に支持されているとともに、
前記軸の中央部のみが前記駆動ローラ方向に向けて付勢
されていることを特徴とする。
【0020】
【作用効果】請求項1記載の高摩擦ローラは、高剛性ロ
ーラの表面に多数の凸部が形成され、さらにその表面に
高摩擦係数のコート層が形成されているので、搬送すべ
きシートにこのローラを押圧すると、その凸部が、高摩
擦係数のコート層を介してシートに食い込む状態とな
る。
【0021】このような状態においては、ローラによる
シートの搬送力(シートに対する総体的な摩擦力)は、
(1)ローラの凸部がシートに食い込むことによる係合
と、(2)この係合部において凸部とシートの凹状に変
形した部分とによって挟圧されている高摩擦係数のコー
ト層とシートとの間の摩擦力と、の相乗によって得られ
ることとなる。
【0022】すなわち、この請求項1記載の高摩擦ロー
ラによれば、シートの搬送力が、上記係合と、その係合
部において凸部とシートの凹状に変形した部分とによっ
て挟圧されている高摩擦係数のコート層とシートとの間
の摩擦力との相乗によって得られることとなるので、極
めて高い搬送力が得られ、結果として、搬送すべきシー
トがフィルムであっても、これを高精度で搬送すること
が可能となる。
【0023】また、長期間使用すると、上記凸部の先端
を覆っているコート層が摩耗して凸部の先端が露出し、
この凸部の先端も摩耗してしまうという状態となり得
る。
【0024】しかしながら、このような状態となったと
しても、凸部がシートに食い込む限り、ローラによるシ
ートの搬送力は、凸部がシートに食い込むことによる係
合と、この係合部において凸部とシートの凹状に変形し
た部分とによって挟圧される高摩擦係数のコート層(こ
の場合、コート層は摩耗していて凸部の先端には存在し
ないがその周囲には存在しているので、凸部先端周囲に
おいて、凸部とシートの凹状に変形した部分とによって
挟圧された状態となる)とシートとの間の摩擦力とによ
って得られることとなる。
【0025】すなわち、この請求項1記載の高摩擦ロー
ラによれば、長期間の使用によって、凸部の先端を覆っ
ているコート層が摩耗して凸部の先端が露出し、この凸
部の先端も摩耗してしまうという状態になったとして
も、凸部がシートに食い込む限り、シートの搬送力は、
上記係合と、その係合部において凸部とシートの凹状に
変形した部分とによって挟圧されている高摩擦係数のコ
ート層とシートとの間の摩擦力との相乗によって得られ
ることに変わりはないので、上記摩耗が生じる前の状態
程ではないにしても、依然として高い搬送力が得られ、
結果として、搬送すべきシートがフィルムであっても、
これを高精度で搬送することが可能となる。
【0026】以上のように、この請求項1記載の高摩擦
ローラによれば、搬送すべきシートがフィルムであって
も、これを高精度で搬送することができ、また、長期間
使用しても、シートを高精度で搬送することが可能とな
る。
【0027】請求項2記載の高摩擦ローラによれば、請
求項1記載の高摩擦ローラにおいて、前記凸部の先端が
尖っているので、凸部がシートに食い込みやすくなる。
【0028】したがって、シートに対する搬送力がより
一層良好に得られることとなる。
【0029】請求項3記載の高摩擦ローラによれば、請
求項1または2記載の高摩擦ローラにおいて、前記凸部
の高さが20μm〜70μmであるので、次のような作
用効果が得られる。
【0030】すなわち、凸部の高さが大き過ぎる(70
μm以上である)と、凸部の食い込みによって形成され
た凹部がシートに残り易くなってこれが目立ち易くなる
という難点が生じる。逆に、小さ過ぎる(20μm以下
である)と、凸部の食い込み量が小さくなり、しかも凸
部間に紙粉等が詰まり易くなって、それだけ凸部が食い
込み難くなるので、必要な搬送力が得られ難くなってし
まう。
【0031】これに対し、この請求項3記載の高摩擦ロ
ーラによれば、凸部の高さが20μm〜70μmである
ので、凸部の食い込みによって形成された凹部がシート
に残らないか残ったとしても目立ち難くなると同時に必
要な搬送力も得られることとなる。
【0032】請求項4記載の高摩擦ローラによれば、請
求項1,2,または3記載の高摩擦ローラにおいて、前
記表面における凸部の分布密度が20%〜80%である
ので、次のような作用効果が得られる。
【0033】すなわち、凸部の分布密度が大き過ぎる
(80%以上である)と、凸部間に紙粉等が詰まり易く
なり、それだけ凸部が食い込み難くなるので、必要な搬
送力が得られ難くなってしまう。一方、小さ過ぎる(2
0%以下である)と、凸部とシートとの接触点の数が減
るため、シートの搬送が不安定になってしまうおそれが
ある。
【0034】これに対し、この請求項4記載の高摩擦ロ
ーラによれば、表面における凸部の分布密度が20%〜
80%であるので、凸部間に紙粉等が詰まり難くなって
必要な搬送力が得られると同時に、凸部とシートとの接
触点数も確保されて、シートの安定した搬送状態が得ら
れることとなる。
【0035】請求項5記載の高摩擦ローラによれば、請
求項1,2,3,または4記載の高摩擦ローラにおい
て、前記凸部が形成された高剛性ローラの表面には、表
面硬化処理が施されているので、長期使用により、凸部
の先端を覆っているコート層が摩耗して凸部の先端が露
出した場合に、この凸部の先端が摩耗し難くなる。
【0036】したがって、長期間の使用によって、凸部
の先端を覆っているコート層が摩耗して凸部の先端が露
出しても、より長期間に亙って、高い搬送力が得られこ
ととなる。すなわち、より一層耐久性が向上する。
【0037】請求項6記載の高摩擦ローラによれば、請
求項1,2,3,4,または5記載の高摩擦ローラにお
いて、前記コート層が合成樹脂により形成されるので、
簡単に製造することができる。
【0038】請求項7記載の高摩擦ローラによれば、請
求項1,2,3,4,5,または6記載の高摩擦ローラ
において、前記コート層は、前記凸部が形成された高剛
性ローラの表面に対して塗料を直接噴霧し乾燥させるこ
とにより形成されるので、より一層簡単に製造すること
ができる。
【0039】請求項8記載のシート搬送装置によれば、
駆動ローラが、請求項1,2,3,4,5,6,または
7記載の高摩擦ローラで構成されており、これと協働し
てシートを挟持し搬送する搬送ローラが、その表面に低
摩擦材料のコート層が形成された弾性ローラで構成され
ているので、搬送すべきシートがフィルムであっても、
これに対する搬送力が高摩擦ローラによって確保され
る。
【0040】そして、搬送ローラの表面には低摩擦材料
のコート層が形成されているので、搬送されるシートへ
の抵抗を小さくでき、高精度の紙送りを安定して行なう
ことができるようになる。
【0041】すなわち、この請求項8記載のシート搬送
装置によれば、搬送すべきシートがフィルムであって
も、これを高精度で搬送することができる。
【0042】請求項9記載のシート搬送装置によれば、
請求項8記載のシート搬送装置において、前記搬送ロー
ラが従動ローラであり、前記駆動ローラの軸線と平行に
配置された軸と、この軸の軸線方向中央部に対して対称
に、かつこの中央部を避けて当該軸に装着された搬送ロ
ーラ単体対とを有しており、前記軸の両端が前記駆動ロ
ーラ方向に向かってのみ移動可能に支持されているとと
もに、前記軸の中央部のみが前記駆動ローラ方向に向け
て付勢されているので、搬送ローラ単体対、すなわち結
果として搬送ローラが駆動ローラに対して均一な荷重で
押圧されることとなり、シートが真っ直ぐに送られるこ
ととなる。
【0043】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0044】図1は本発明に係る高摩擦ローラおよびシ
ート搬送装置の一実施の形態を示す模式図、図2は図1
の部分拡大図、図3は高摩擦ローラの模式的な斜視図で
ある。
【0045】これらの図において、10は高摩擦ローラ
からなる駆動ローラ、20は搬送ローラ、Sはシートで
ある。
【0046】駆動ローラ10は、図示しない駆動手段に
よって例えば図1矢印方向に回転駆動される。
【0047】搬送ローラ20は、その軸21が図示しな
い付勢手段により駆動ローラ10に向けて付勢されてい
る。この付勢力によって、搬送ローラ20は駆動ローラ
10に圧接されて従動するようになっている。
【0048】したがって、駆動ローラ10と搬送ローラ
20との間にシートSが供給されると、このシートS
は、図示のように駆動ローラ10と搬送ローラ20とで
挟持されて矢印a方向へ搬送されることとなる。
【0049】駆動ローラ(すなわち高摩擦ローラ)10
は、高剛性ローラ(例えば金属製のローラ)11の表面
12に多数の凸部13を形成し、さらにその表面に高摩
擦係数のコート層15(図2参照)を形成したものであ
る(図3参照)。
【0050】凸部13は、プレス加工、ブラスト加工、
レーザー加工、あるいはローレット加工等、適宜の加工
法により形成することができるが、この実施の形態で
は、図4に示すように、金属製のローラ11の表面12
に、先端の尖った工具T,T’を突き刺すことによっ
て、多数の凹凸14,13を形成し、結果として先端の
尖った多数の凸部13を形成している(図3参照)。
【0051】より詳しく説明すると、図4に示すよう
に、矢印c方向に金属のローラ11を所定角度づつ間欠
的に回転させながら、工具T,T’を矢印b方向に上下
動させて突き刺すことによって凹凸14,13を形成し
ている。
【0052】図4に示すように、工具T,T’の先端は
ローラ11の表面12に対する突き刺し角が、中心線1
6に関して対称となっているから、結果として工具T,
T’により形成される凹凸14,13,14’,13’
の形状も、中心線16に関して対称形状となっている。
これにより、ローラ10を時計方向、反時計方向のいず
れの方向に回転させた場合にも、同じ搬送力が得られる
ようになっている。
【0053】なお、工具T,T’の先端は、ローラ11
の軸線方向(図4の紙面と直交する方向)において相互
にずれており、したがって、これによって形成される凹
凸14,13は、ローラ11の表面12において千鳥状
に形成される。
【0054】凸部13の高さは、20μm〜70μm
(図3のH2,H1参照)となるように形成する。な
お、より望ましくは、25μm〜70μmとする。
【0055】また、ローラ11の表面12における凸部
13の分布密度は、20%〜80%となるように形成す
る。なお、ここでいう分布密度は、ローラ11の表面1
2すなわち円筒面に対する、凸部13の基部13b(図
4参照)の横断面の面積の総和の割合である。
【0056】このようにして凸部13が形成された高剛
性ローラ11の表面には、表面硬化処理を施す。例え
ば、窒化処理、浸炭等を行なう。
【0057】駆動ローラ(すなわち高摩擦ローラ)10
は、以上のようにして凸部13が形成された高剛性ロー
ラ11(図3参照)の表面に高摩擦係数のコート層15
(図2参照)を形成することによって構成される。
【0058】コート層15は、高摩擦係数の合成樹脂、
例えば、アクリルメラミン系樹脂、ポリエステルウレタ
ン系樹脂により形成する。
【0059】コート層15は適宜の手段によって形成す
ることが可能であるが、この実施の形態では、前記凸部
13が形成された高剛性ローラ11の表面に対して上記
樹脂を主成分とする塗料を直接噴霧し乾燥させることに
よって形成している。
【0060】搬送ローラ20は、弾性ローラ(例えばゴ
ムローラ)22の表面に低摩擦材料のコート層23を形
成することによって構成されている。この実施の形態で
は、フッ素コーティングによってコート層23を形成し
てある。
【0061】弾性ローラ22の硬度は、ゴム硬度で60
゜〜95゜とする。
【0062】硬度が高い(95゜を越える)と、駆動ロ
ーラ10と圧接したときに、シートSに対する挟持部
(いわゆるニップ部)Nの幅(シート搬送方向における
長さ)が不十分となってシート送り動作が不安定とな
り、逆に、硬度が低い(60゜未満である)と、搬送ロ
ーラ20が変形し過ぎて、ニップ部NへのシートSの食
いつきが不安定になるからである。
【0063】コート層(フッ素コーティング層)23の
厚さは、5μm〜20μmとする。
【0064】コート層23の厚さが厚すぎる(20μm
を越える)と、弾性ローラ22自体の円滑な弾性変形が
阻害されるからであり、逆に、薄すぎる(5μm未満で
ある)と、搬送ローラ20のシートSに対する摩擦係数
μ2の低減を図ることができないからである。この摩擦
係数μ2が高いと、シートSの先端が前記ニップ部Nに
食いつく際にめくれたり、シートのスキュー取り(斜行
防止)を行なうべく、シートの先端がニップ部Nを通過
した後、駆動ローラ10および搬送ローラ20を、シー
トSの先端が逆方向にニップ部Nを通過するまで一旦逆
転させ、その後再び正転させた際に、シートSの先端が
折れてしまうことがある。摩擦係数μ2の適切な値は、
0.30以下であり、これを実現するためには、コート
層23の厚さを5μm以上とすることが必要である。ま
た、弾性ローラ22をゴムローラで構成した場合、ゴム
ローラには可塑剤が含有されており、この可塑剤が搬送
ローラ20の表面に溶出すると、これがシートS(例え
ばコート紙)の表面に付着して、例えばインクジェット
ヘッドにより印字されたインクのドット径が小さくなっ
てしまったり、可塑剤が付着した部分と付着していない
部分とが模様となり、ローラトレース痕となってしまう
という問題が生じる。さらに、可塑剤が駆動ローラ10
のコート層15に付着すると、その樹脂と反応してこれ
を溶解させてしまうという問題も生じる。これらの問題
は、コート層23の厚さを5μm以上として、可塑剤の
溶出を防止することによって解消することができる。
【0065】以上のような高摩擦ローラ10ないしシー
ト搬送装置によれば、次のような作用効果が得られる。
なお、図5、図6はそれぞれ作用説明図であり、図2の
部分拡大図である。
【0066】(a)この実施の形態の高摩擦ローラ10
は、高剛性ローラ11の表面12に多数の凸部13が形
成され、さらにその表面に高摩擦係数のコート層15が
形成されているので、搬送すべきシートSにこのローラ
10を押圧すると(図1,図2参照)、その凸部13
が、図5に示すように、高摩擦係数のコート層15を介
してシートSに食い込む状態となる。
【0067】このような状態においては、ローラ10に
よるシートSの搬送力(シートSに対する総体的な摩擦
力μ1(図1参照))は、(1)ローラ10の凸部13
がシートSに食い込むことによる係合と、(2)この係
合部S1において凸部13とシートSの凹状に変形した
部分(S1参照)とによって挟圧されている高摩擦係数
のコート層15とシートSとの間の摩擦力f1と、の相
乗によって得られることとなる。
【0068】すなわち、この高摩擦ローラ10によれ
ば、シートSの搬送力が、上記係合と、その係合部S1
において凸部13とシートSの凹状に変形した部分とに
よって挟圧されている高摩擦係数のコート層15とシー
トSとの間の摩擦力f1との相乗によって得られること
となるので、極めて高い搬送力が得られ、結果として、
搬送すべきシートSがフィルムであっても、これを高精
度で搬送することが可能となる。
【0069】また、長期間使用すると、図6に示すよう
に、上記凸部13の先端を覆っているコート層15が摩
耗して凸部13の先端が露出し、この凸部13の先端1
3aも図示のように摩耗してしまうという状態となり得
る。
【0070】しかしながら、このような状態となったと
しても、図6に示すように、凸部13がシートSに食い
込む限り、ローラ10によるシートSの搬送力は、凸部
13がシートSに食い込むことによる係合と、この係合
部S1’において凸部13とシートSの凹状に変形した
部分とによって挟圧される高摩擦係数のコート層15
(この場合、コート層15は摩耗していて凸部13の先
端13aには存在しないがその周囲には図6に示すよう
に存在しているので、凸部先端13a周囲において、凸
部13とシートSの凹状に変形した部分とによって挟圧
された状態となる)とシートSとの間の摩擦力f1’と
によって得られることとなる。
【0071】すなわち、この実施の形態の高摩擦ローラ
10によれば、長期間の使用によって、図6に示すよう
に、凸部13の先端を覆っているコート層15が摩耗し
て凸部13の先端13aが露出し、この凸部13の先端
13aも摩耗してしまうという状態になったとしても、
凸部13がシートSに食い込む限り、シートSの搬送力
は、上記係合と、その係合部S1’において凸部13と
シートSの凹状に変形した部分とによって挟圧されてい
る高摩擦係数のコート層15とシートSとの間の摩擦力
f1’との相乗によって得られることに変わりはないの
で、上記摩耗が生じる前の状態(図5に示す状態)程で
はないにしても、依然として高い搬送力が得られ、結果
として、搬送すべきシートSがフィルムであっても、こ
れを高精度で搬送することが可能となる。
【0072】以上のように、この実施の形態の高摩擦ロ
ーラ10によれば、搬送すべきシートSがフィルムであ
っても、これを高精度で搬送することができ、また、長
期間使用しても、シートSを高精度で搬送することが可
能となる。
【0073】(b)この実施の形態の高摩擦ローラ10
によれば、凸部13の先端が尖っているので、凸部13
がシートSに食い込みやすくなる。
【0074】したがって、シートSに対する搬送力がよ
り一層良好に得られることとなる。
【0075】(c)この実施の形態の高摩擦ローラ10
によれば、凸部13の高さが20μm〜70μmである
ので、次のような作用効果が得られる。
【0076】すなわち、凸部13の高さが大き過ぎる
(70μm以上である)と、凸部13の食い込みによっ
て形成された凹部(図5のS1参照)がシートSに残り
易くなってこれが目立ち易くなるという難点が生じる。
逆に、小さ過ぎる(20μm以下である)と、凸部13
の食い込み量が小さくなり、しかも凸部13間に紙粉等
が詰まり易くなって、それだけ凸部13が食い込み難く
なるので、必要な搬送力が得られ難くなってしまう。
【0077】これに対し、この実施の形態の高摩擦ロー
ラ10によれば、凸部13の高さが20μm〜70μm
であるので、凸部13の食い込みによって形成された凹
部がシートSに残らないか残ったとしても目立ち難くな
ると同時に必要な搬送力も得られることとなる。
【0078】(d)この実施の形態の高摩擦ローラ10
によれば、ローラの表面12における凸部13の分布密
度が20%〜80%であるので、次のような作用効果が
得られる。
【0079】すなわち、凸部13の分布密度が大き過ぎ
る(80%以上である)と、凸部13間に紙粉等が詰ま
り易くなり、それだけ凸部13が食い込み難くなるの
で、必要な搬送力が得られ難くなってしまう。一方、小
さ過ぎる(20%以下である)と、凸部13とシートS
との接触点の数が減るため、シートSの搬送が不安定に
なってしまうおそれがある。
【0080】これに対し、この実施の形態の高摩擦ロー
ラ10によれば、表面における凸部13の分布密度が2
0%〜80%であるので、凸部13間に紙粉等が詰まり
難くなって必要な搬送力が得られると同時に、凸部13
とシートSとの接触点数も確保されて、シートSの安定
した搬送状態が得られることとなる。
【0081】(e)この実施の形態の高摩擦ローラ10
によれば、凸部13が形成された高剛性ローラ11の表
面には、表面硬化処理が施されているので、長期使用に
より、図6に示すように、凸部13の先端を覆っている
コート層15が摩耗して凸部13の先端が露出した場合
に、この凸部の先端が摩耗し難くなる。
【0082】したがって、長期間の使用によって、凸部
13の先端を覆っているコート層15が摩耗して凸部1
3の先端が露出しても、より長期間に亙って、高い搬送
力が得られこととなる。すなわち、より一層耐久性が向
上する。
【0083】(f)この実施の形態の高摩擦ローラ10
によれば、コート層15が合成樹脂により形成されるの
で、簡単に製造することができる。
【0084】(g)この実施の形態の高摩擦ローラ10
によれば、コート層15は、凸部13が形成された高剛
性ローラ11の表面に対して塗料を直接噴霧し乾燥させ
ることにより形成されるので、より一層簡単に製造する
ことができる。
【0085】(h)この実施の形態のシート搬送装置に
よれば、駆動ローラが高摩擦ローラ10で構成されてお
り、これと協働してシートSを挟持し搬送する搬送ロー
ラ20が、その表面に低摩擦材料のコート層23が形成
された弾性ローラ22で構成されているので、搬送すべ
きシートSがフィルムであっても、これに対する搬送力
が高摩擦ローラ10によって確保される。
【0086】そして、搬送ローラ20の表面には低摩擦
材料のコート層23が形成されているので、搬送される
シートSへの抵抗を小さくでき、高精度の紙送りを安定
して行なうことができるようになる。
【0087】すなわち、この実施の形態のシート搬送装
置によれば、搬送すべきシートSがフィルムであって
も、これを高精度で搬送することができる。
【0088】図7は、以上のようなシート搬送装置を用
いたインクジェットプリンタの一例を示す概略側面図で
ある。
【0089】このプリンタは、上述したシート搬送装置
1と、このシート搬送装置1にシートSを供給するシー
ト供給装置30と、シート搬送装置1により搬送される
シートSの表面にインクを吐出して画像(文字を含む)
を形成する印字ヘッド40と、印字済のシートSを排出
する排出ローラ対50とを備えている。また、これらの
装置等を取り付けるためのメインフレーム60と、第1
のサブフレーム61と、第2のサブフレーム62と、図
示しない一対のサイドフレーム等を備えている。
【0090】シート搬送装置1は、その駆動ローラ10
が図示しないサイドフレームに支持されており、適宜の
駆動手段で回転駆動される。搬送ローラ20は、後述す
る支持構造により、駆動ローラ10に対して従動回転可
能に支持されている。
【0091】シート供給装置30は、供給ローラ31
と、この供給ローラ31に向けてシートSを付勢する図
示しないホッパと、供給ローラ31との間でシートSを
挟圧してシートを分離する分離パッド32とを備えてい
る。ホッパには複数枚のシートSがセットされており、
シート供給時には、1回転する供給ローラ31に向けて
シートSがホッパにより押圧され、分離パッド32で分
離されて、1枚のシートSのみが搬送装置1に向けて供
給されるようになっている。供給されるシートSは、第
1サブフレーム61に取り付けられた下ガイド70と、
メインフレーム60に取り付けられた上ガイド80とに
より、搬送装置1に向けて案内される。
【0092】印字ヘッド40は、キャリッジ41に取り
付けられている。キャリッジ41は、メインフレーム6
0の上端60aと、キャリッジガイド軸42とによっ
て、紙面と直交する方向に移動可能に取り付けられてい
る。キャリッジ41にはインクタンク43が搭載されて
いる。
【0093】印字動作は、キャリッジ41が紙面と直交
方向に移動しつつヘッド40からインクが吐出されるこ
とにより1行分の印字がなされ、1行分の印字がなされ
る毎に、搬送装置1でシートSが所定ピッチ(通常行間
分)搬送され、これらの動作が繰り返されることによっ
て行なわれる。なお、44はシートSの下面を支持して
案内するとともにシートとヘッド40との間隔を規定す
る規定部材である。
【0094】排出ローラ対50は、駆動ローラ51と、
これに向けて付勢されている従動スターホイール52と
からなっており、印字済のシートSを機外に排出する。
従動スターホイール52は第2サブフレーム62に取り
付けられている。
【0095】次に、シート搬送装置1の搬送ローラ20
の支持構造について図7、図8、および図9を参照して
説明する。
【0096】これらの図に示すように、搬送ローラ20
は前述した上ガイド80の先端部に回転可能に支持され
ている。
【0097】上ガイド80は、全体として略板状体をな
しており、その基部81が支持軸90によって回動可能
に取り付けられている。支持軸90は、図8に示すよう
にメインフレーム60の下端において折曲げ形成された
フック部63,64によって上下から挟まれるようにし
て支持されている。また、支持軸90は、図8において
その左方がメインフレーム60の背面(図8で右側の
面)65に当接している。これによって、支持軸90
は、搬送装置1の駆動ローラ10の軸線と平行に配置さ
れる。
【0098】搬送ローラ20は、図9に示すように1本
の軸21と、この軸21の軸線方向中央部21aに対し
て対称に、かつこの中央部21aを避けて軸21に装着
された搬送ローラ単体対20’,20’とを有してい
る。
【0099】一方、上ガイド80の先端部には、前記軸
21の両端21b,21bを支持する、上下方向(駆動
ローラ10に向かう方向)に伸びる長穴82,82と、
前記軸21の中央部21aと当接する押圧部83とが形
成されている。長穴82,82は、基部81すなわち支
持軸90に対して等距離に設けられている。
【0100】前記支持軸90には、ねじりバネ100が
装着されている。このねじりバネ100の一端101は
図7に示すように、メインフレーム60のフック部66
に掛け止めされ、他端102は、上ガイド80の押圧部
83に当接してこれを駆動ローラ10に向けて付勢して
いる。
【0101】したがって、搬送ローラ20は、その軸2
1の両端21b,21bが駆動ローラ10方向に向かっ
てのみ移動可能に支持されているとともに、軸21の中
央部21aのみが駆動ローラ10方向に向けて付勢され
ているから、軸21は支持軸90とは独立して(正面視
で)中央部21aまわりに揺動可能であり、駆動ローラ
10に沿うようにして駆動ローラ10に圧接されること
となる。
【0102】また、軸21の両端21b,21bを支持
している長穴82,82が支持軸90に対して等距離に
設けられているので、軸21と支持軸90は平行であ
り、かつ支持軸90は、ねじりバネ100によってメイ
ンフレーム60の背面65に押し付けられた状態となる
から、支持軸90と駆動ローラ10との平行度は高精度
に保たれ、結果として、搬送ローラ20の軸21と駆動
ローラ10の軸線との平行度が高精度に保たれることと
なる。とりわけ、搬送ローラ20の軸21が支持軸90
と独立して(正面視で)中央部21aまわりに揺動可能
であることによって、正面視での平行度は極めて高精度
に保たれることとなる。
【0103】そして、搬送ローラ20は、上述したよう
にその軸21の両端21b,21bが駆動ローラ10方
向に向かってのみ移動可能に支持されているとともに、
軸21の中央部21aのみが駆動ローラ10方向に向け
て付勢されているので、駆動ローラ10に対して均等に
圧接されることとなる。
【0104】なお、このプリンタにおいては、上のよう
にして支持された搬送ローラ20が駆動ローラ10に対
してその軸線方向に複数設けられている。
【0105】以上のようなシート搬送装置によれば、次
のような作用効果が得られる。
【0106】すなわち、搬送ローラ20が従動ローラで
あり、駆動ローラ10の軸線と平行に配置された軸21
と、この軸21の軸線方向中央部21aに対して対称
に、かつこの中央部21aを避けて軸21に装着された
搬送ローラ単体対20’,20’とを有しており、軸2
1の両端21b,21bが駆動ローラ10方向に向かっ
てのみ移動可能に支持されているとともに、軸21の中
央部21aのみが駆動ローラ10方向に向けて付勢され
ているので、搬送ローラ単体対20’20’、すなわち
結果として搬送ローラ20が駆動ローラ10に対して均
一な荷重で押圧されることとなり、シートSが真っ直ぐ
に送られることとなる。
【0107】この点について、作用を模式的に示した図
10(a)(b)を参照して詳しく説明する。
【0108】図10(a)は一般に知られているゴムロ
ーラ対による搬送装置の、そのゴムローラ対のニップ部
N’の平面図であり、矢印aはシートの搬送方向を示し
ている。
【0109】一般に知られているゴムローラ対による搬
送装置の場合、ゴムローラ同士が必ずしも均一に圧接さ
れておらず、したがって、その圧接部すなわちニップ部
N’が長方形から多少変形していることによって、シー
トに対して与えられる搬送力のベクトルF1,F2,F
3の方向が平行になっていないとしても、ゴムローラ対
とシートとの間で滑りが生じるため、シートに皺が生じ
たり、シートが斜行してしまうということはなかった。
【0110】ところが、駆動ローラ10とシートとの間
の摩擦係数が高くなった場合において、上述したベクト
ルF1,F2,F3の平行度が低くなると、駆動ローラ
10とシートSとの間で滑りが生じ難くなるため、シー
トに皺が発生したり、シートが斜行してしまうという問
題が生じた。
【0111】これに対し、この実施の形態のシート搬送
装置によれば、搬送ローラ20が駆動ローラ10に対し
て平行であり、かつ均一な荷重で押圧されるので、図1
0(b)に示すように、そのニップ部Nが正しく長方形
に形成され、結果としてベクトルF1,F2,F3の平
行度が高くなって、シートに皺が生じることがなくなる
とともに、シートSが真っ直ぐに送られることとなる。
【0112】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものでは
なく、本発明の要旨の範囲内において適宜変形実施可能
である。
【0113】例えば、搬送ローラ20は従動ローラでは
なく駆動ローラとしてもよい。また、この搬送装置は、
プリンタに限らず、その他、シートを搬送する必要のあ
る装置(例えば、複写機、ファクシミリ等)にも用いる
ことができる。
【0114】
【発明の効果】請求項1〜7記載のいずれの高摩擦ロー
ラも、搬送すべきシートがフィルムであっても、これを
高精度で搬送することができ、また、長期間使用して
も、シートを高精度で搬送することが可能となる。
【0115】さらに、請求項2記載の高摩擦ローラによ
れば、シートに対する搬送力がより一層良好に得られる
こととなる。
【0116】請求項3記載の高摩擦ローラによれば、凸
部の食い込みによって形成された凹部がシートに残らな
いか残ったとしても目立ち難くなると同時に必要な搬送
力も得られることとなる。
【0117】請求項4記載の高摩擦ローラによれば、凸
部間に紙粉等が詰まり難くなって必要な搬送力が得られ
ると同時に、凸部とシートとの接触点数も確保されて、
シートの安定した搬送状態が得られることとなる。
【0118】請求項5記載の高摩擦ローラによれば、よ
り一層耐久性が向上する。
【0119】請求項6記載の高摩擦ローラによれば、こ
れを簡単に製造することができる。
【0120】請求項7記載の高摩擦ローラによれば、こ
れをより一層簡単に製造することができる。
【0121】また、請求項8記載のシート搬送装置によ
れば、搬送すべきシートがフィルムであっても、これを
高精度で搬送することができる。
【0122】さらに、請求項9記載のシート搬送装置に
よれば、シートが真っ直ぐに送られることとなる。
【0123】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る高摩擦ローラおよびシート搬送装
置の一実施の形態を示す模式図。
【図2】図1の部分拡大図。
【図3】高摩擦ローラの一例を示す模式的な斜視図。
【図4】凸部の形成方法の一例を示す説明図。
【図5】作用説明図であり、図2の部分拡大図。
【図6】作用説明図であり、図2の部分拡大図。
【図7】本発明に係るシート搬送装置の一実施の形態を
用いたインクジェットプリンタの一例を示す概略側面
図。
【図8】図7の部分拡大図。
【図9】搬送ローラの支持構造の一例を示す斜視図。
【図10】(a)(b)は作用説明図。
【符号の説明】
S シート 10 駆動ローラ 11 高剛性ローラ 12 表面 13 凸部 15 コート層 20 搬送ローラ 21 軸 22 弾性ローラ 23 コート層

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高剛性ローラの表面に多数の凸部が形成
    され、さらにその表面に高摩擦係数のコート層が形成さ
    れていることを特徴とする高摩擦ローラ。
  2. 【請求項2】 前記凸部の先端は尖っていることを特徴
    とする請求項1記載の高摩擦ローラ。
  3. 【請求項3】 前記凸部の高さが20μm〜70μmで
    あることを特徴とする請求項1または2記載の高摩擦ロ
    ーラ。
  4. 【請求項4】 前記表面における凸部の分布密度が、2
    0%〜80%であることを特徴とする請求項1,2,ま
    たは3記載の高摩擦ローラ。
  5. 【請求項5】 前記凸部が形成された高剛性ローラの表
    面には、表面硬化処理が施されていることを特徴とする
    請求項1,2,3,または4記載の高摩擦ローラ。
  6. 【請求項6】 前記コート層は、合成樹脂により形成さ
    れていることを特徴とする請求項1,2,3,4,また
    は5記載の高摩擦ローラ。
  7. 【請求項7】 前記コート層は、前記凸部が形成された
    高剛性ローラの表面に対して塗料を直接噴霧し乾燥させ
    ることにより形成されていることを特徴とする請求項
    1,2,3,4,5,または6記載の高摩擦ローラ。
  8. 【請求項8】 請求項1,2,3,4,5,6,または
    7記載の高摩擦ローラからなる駆動ローラと、弾性ロー
    ラの表面に低摩擦材料のコート層が形成され、前記駆動
    ローラと協働してシートを挟持して搬送する搬送ローラ
    とを備えたことを特徴とするシート搬送装置。
  9. 【請求項9】 前記搬送ローラは従動ローラであり、前
    記駆動ローラの軸線と平行に配置された軸と、この軸の
    軸線方向中央部に対して対称に、かつこの中央部を避け
    て当該軸に装着された搬送ローラ単体対とを有してお
    り、前記軸の両端が前記駆動ローラ方向に向かってのみ
    移動可能に支持されているとともに、前記軸の中央部の
    みが前記駆動ローラ方向に向けて付勢されていることを
    特徴とする請求項8記載のシート搬送装置。
JP9180792A 1997-06-20 1997-06-20 高摩擦ローラおよびこれを用いたシート搬送装置 Pending JPH1113744A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1103502A2 (en) * 1999-10-25 2001-05-30 Canon Kabushiki Kaisha Sheet conveying apparatus and image forming apparatus having the same
US6883911B2 (en) 2003-03-27 2005-04-26 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Fabric printing device
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