JPH11137293A - 微生物数の迅速測定法とそれに使用するろ過膜 - Google Patents
微生物数の迅速測定法とそれに使用するろ過膜Info
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- JPH11137293A JPH11137293A JP31779297A JP31779297A JPH11137293A JP H11137293 A JPH11137293 A JP H11137293A JP 31779297 A JP31779297 A JP 31779297A JP 31779297 A JP31779297 A JP 31779297A JP H11137293 A JPH11137293 A JP H11137293A
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Abstract
ス法による微生物数の検出法において、微生物以外のノ
イズ発光点を完全に除去して1個の微生物の有無を確実
に判定する方法を提供する。 【解決手段】 ATP分解酵素液に浸漬した後乾燥した
ろ過膜で微生物を含む検体液をろ過し、その検体中に含
まれている微生物をろ過膜上に捕捉し、その上から微生
物中の発光成分を抽出するための液体抽出試薬と発光試
薬を霧状に噴霧して発光させ、その発光点数を計数測定
装置を用いて測定する。
Description
品、電子工業等の分野で使用する水、原料、中間体或い
は製品等の中に存在する微生物数を迅速、簡便且つ高感
度で測定する方法に関する。
ように使用する水、原料、中間体或いは製品中の微生物
の管理が極めて重要である。又、電子工業でも使用する
水の水質管理は重要であって、その中の微生物数は常に
把握しておく必要がある。そのため、それらの工業分野
においては微生物数測定が必須となっている。
体中に存在する微生物を寒天平板培地上で培養しコロニ
ーを生成せしめて検出する食品衛生検査指針に基く、い
わゆる標準寒天平板法が一般的に用いられている。しか
し、この方法は手間がかかる上に判定までに長時間を要
し、微生物の有無の判定あるいは微生物数などの検査結
果の判定が遅れるため、特に製造あるいは製品出荷の段
階で判定待ち時間を要し、時間的経済的に大きなロスと
なっている。したがって、より簡便な方法の開発が望ま
れていた。
案がなされており、例えば、検体液中の微生物数が充分
に多い場合は、少量を小試験管に採取したり、又、微生
物数がやや少ない場合はフィルターを用いてろ過捕捉し
て濃縮した後ろ過膜を取り外し、極く少量の無菌水等に
フィルターを浸漬し微生物を懸濁した後、その一部を小
試験管に採取し、これに抽出試薬および発光試薬を加え
て微生物中のアデノシン三リン酸(以下ATPと略す)
の量をルミノメーターを用いて総光量を測定し、これか
ら微生物数を算出するバイオミルネッセンス法が知られ
ている(特開平2−57197号、特開平2−1630
98号等、春田三佐夫他「食品微生物検査の簡易化、自
動化、迅速化」第58頁、サイエンスフォーラム(19
85)日本)。
が少ない検体液の場合(例えば103 〜104 個/ml
以下)では抽出されるATP量が少なくルミノメーター
の測定限界以下のため検出が不可能であり、かかる場合
には例えば検体液の微生物をろ過捕捉したろ過膜をその
微生物の増殖に適した栄養成分を含む培地で培養を行
い、微生物数を検出限界以上に増加させてから総光量を
測定し微生物数算出を行わなければならないという高度
な技術を必要とする等問題点があり、より一層の改善が
求められていた。
PCT公開WO92/14838号において、親水性の
ろ過膜(親水性ポリテトラフルオロエチレン、親水性ポ
リビニリデンジフルオライド、親水性ポリカーボネー
ト、親水性ポリスルフォン、親水性ポリアミド等のプラ
スチック系材料やアセチルセルローズ、ニトロセルロー
ズ又はそれらの混合物等のセルローズ系等の材料からな
る例えば孔径約0.1〜1μmのろ過膜)を格子状の疎
水性区画壁(ポリフルオルエチレン、ポリビニリデンジ
フルオライド、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリ
プロピレン等からなる区画壁でその高さはろ過膜面上例
えば約0.01〜0.05mm、その巾は例えば約0.
1〜2mmの区画壁)で区画して区画壁により完全また
は実質的に隔離された多数の出来るだけ小面積(例えば
2mm2 以下)の親水性区画を形成してなる、ろ過膜要
素を作製し、検体液を大気下にろ過した後該検体液中に
含まれている微生物を上記区画内に捕捉し、乾燥を行っ
た後、各区画の堰を越すことなくろ過膜を湿らせる程度
の抽出試薬、発光試薬の必要最小限度の量、すなわち、
捕捉された微生物からの抽出成分および発光成分が他区
画へ拡散流出を防止することなく、且つ区画内で希釈拡
散を最小限にする程度の量で、微粒子状のスプレーを行
い、得られた標本を高感度の生物発光画像解析システム
を適用して処理することにより、微生物数由来の発光点
のみを撮像し、当該課題を解決する方法を見出したこと
を特徴とする検体中の微生物数測定方法を提供した。
微生物から抽出されたATP成分(発光成分)のオーバ
ーフローが防止される結果、発光点の発光レベルが高く
なり、検出効率が高められ、その結果、微生物の培養を
まったく必要としないか、あるいは短時間の培養しか必
要としない迅速な微生物数の計数が可能となった。
い場合により簡便に且つ正確に微生物数を検出、計数す
るためには、発光成分を更に局在化する必要がある。そ
こで本発明者等は先願発明(特開平5−328995
号、平成4年4月1日出願)において、上記WO92/
14838号に記載されたろ過膜要素を用いて、微生物
数が102 個以下/ろ過膜要素、好ましくは50個以下
/ろ過膜要素を含む検体液のろ過を行った後、ろ過膜上
に分散捕捉された微生物に対して特にATPの良抽出剤
として沸点が120℃以下の揮発性大気下、抽出剤を微
粒子状に噴霧した後、大気下、抽出剤を速やかに揮散さ
せ、次いでルシフェリン−ルシフェラーゼ系の発光試薬
を高濃度で且つ微粒子状に噴霧する方法により発光反応
速度を増加させ結果的に発光点毎の発光量を増加させる
ことができた。
上に捕捉された微生物に対し、極めて少量の抽出剤およ
び発光試薬と微生物が所在する局所付近でATP抽出お
よび発光反応が起るため、微生物の存在局所の極近傍で
発光するので前述した生物発光画像解析システム装置を
用いる発光点の撮像、画像処理、解析がより効果的に行
なわれるようになった。
疎水性隔壁とを有するろ過膜要素を用い、大気下、AT
P抽出液と発光液とを順に霧状に噴霧(スプレー)する
方法、あるいは更に抽出液を揮発性のものにした方法
を、食品、製薬、化粧品あるいは電子工業において実際
に使用されている純水、原料、中間品あるいは製品から
採取された検体液(実液)中に存在する少数個の微生物
を検出・計数する場合には、未だ若干の問題が残されて
いる。
製品であるビールあるいは酒中に含まれる微生物の内、
1個当りATP含量の大きい酵母の場合は計数上問題は
少ないが、酵母に対してATP含量が1/10〜1/1
00程度である細菌類を検出し、計数する場合には問題
が少なくない。その理由は細菌がろ過捕捉されている分
離膜自身からのノイズ発光や、実液中に含まれるノイズ
発光が強いため、微生物(細菌)からのみ由来する発光
点をバックグラウンド(ノイズ発光)と明確に識別でき
ない場合がある。その場合は実液をろ過した後その微生
物の増殖に適した栄養寒天培地あるいは栄養培地を滲み
込ませたバット上に置き、25−60℃で2−20時間
培養を行って微生物を増殖させた後ろ過膜で捕捉された
細菌の捕捉極近傍内でATP抽出とこれにつづく発光を
行って微生物由来の発光を出来るだけ強くして、ノイズ
発光との差を大きくしてから、発光画像解析システムを
用いて細菌数の検出・計数を行う必要がある。最近、ノ
イズ発光を抑制しようとする試みがなされ、例えばBoer
inger 社のかかるキット取り扱い説明書によれば、発光
試薬に、ATP消去剤を加えてバックグラウンドノイズ
を抑制する方法が提案され、Lumac 社においても同様の
提案がなされている。しかしこれらの方法では本来的に
検出すべき微生物由来のATPの発光をも抑制するた
め、微量の微生物を対象に迅速に計数をすることには適
用しがたい。
本発明は、ろ過膜上に捕捉した微生物の計数に微生物由
来の発光に影響を与えずにノイズを消去し、微生物数の
みをより正確且つ簡便に検出乃至計数する方法及びそれ
に使用するためのろ過膜を提供することを課題とする。
願に開示している(PCT公開WO92/14838
号、特開平6−237793号)ろ過膜要素を前処理す
る方法即ち、ATP分解酵素液に浸漬したろ過膜を使用
する方法が、極めて優れていることを見い出し本願発明
を想到するに至った。すなわち、本発明はATP分解酵
素液に浸漬し、乾燥したろ過膜を用いて、微生物を含む
液体をろ過してろ過膜に捕捉し、必要に応じ短時間培養
し、液状抽出試薬、次いで液状発光試薬を細かい霧状に
噴霧して微生物及びその近傍に接触させることにより、
ノイズ発光点のない目的とする微生物由来の発光点のみ
を検出する方法を見い出したものである。また、必要に
応じてATP分解酵素溶液を濾過膜の微生物を捕捉する
片面のみに噴霧あるいは塗布して乾燥後、上述のごとく
液体を濾過する工程に供し、以下同様にして微生物由来
の発光点のみを検出しても構わない。本発明はまた、こ
れらの微生物の迅速測定法に使用するためのろ過膜とし
て上記の優れた特性を発揮するろ過膜自体を提供する。
すなわち、本発明のろ過膜は少なくとも微生物を捕捉す
べき面のATPが除去されまたは存在しないろ過膜であ
る。このようなろ過膜は、ATP分解酵素を含む溶液に
浸漬するか、または少なくとも微生物を捕捉すべき表面
にATP分解酵素を含む溶液を塗布または噴霧した後、
乾燥処置を施することにより得られたものである。本発
明の原理は次の通りである。所定濃度以上のATP分解
酵素液に浸漬し乾燥したろ過膜を用い、検体中の微生物
を吸引ろ過等により付着させ、十分洗浄ろ過して、乾燥
する。次いで抽出試薬により発光成分例えばATPを抽
出する。抽出試薬は例えばメタノールあるいはエタノー
ルのような揮発性のものでもよいし、そうでなくてもよ
い。抽出されたATPにルシフェリン−ルシフェラーゼ
からなる発光試薬を噴霧して発光させることにより検出
精度が著しく高まる。更に、高精密の発光画像解析シス
テムを用いて微生物数の検出・計数を行なうことによ
り、微量な発光成分をより正確に検出計数することがで
きる。本発明を採用することによって、ろ過膜自身から
のノイズ発光点を完全には消去出来ず、微生物由来の発
光点とは識別できなかった従来法に比べ、検出精度を著
しく高められ、その計数値は極めて精度、信頼性が高く
なった。
る。本発明では、親水性区画を格子状の疎水性区画で取
り囲んで形成した特殊ろ過膜や、疎水性ろ過膜、例えば
PVDF(ポリビニリデンフルオライド)、PTFE
(ポリテトラフルオルエチレン)、PE(ポリエチレ
ン)、PC(ポリカーボネート)、PP(ポリプロピレ
ン)、PA(ポリアミド)、PS(ポリスルホン)等、
従来からこの目的に使用されている任意のろ過膜を使用
することができる。次に、ろ過膜を例えば0.1−10
U(Apyrase 、0.085〜8.5mgprotein /10
ml、sigma 社製)のATP分解酵素液に浸漬し、室温
〜35℃、10分間以上保温した後、取りだしノイズ発
光成分の二次汚染の無いように十分に注意して乾燥し
て、ろ過に使用する。(乾燥は60℃、10〜30分で
加熱乾燥するのが望ましい。) ろ過時、ろ過膜に捕捉される検体液中の微生物数は検出
精度を高めるために102 個/膜以下、更には50個/
膜以下が望ましい。次に、ATPの液状抽出試薬として
は、アルコール類、エーテル類、エステル類、またはメ
タン、エタン、メチレンもしくはエチレン等のハロゲン
誘導体、アセトニトリル、トリエチルアミン等が使用で
きる。沸点120℃以下の抽出剤で噴霧後、揮散しやす
いものは特に好適である。もし残留すれば発光酵素の阻
害が生じるので注意して除去する必要がある。次に、液
状発光試薬(例えばキッコーマン社、ルシフェールL
U)を噴霧して発光させる。これらの液状試薬は直径2
0μm以下、好ましくは5〜10μmの微粒子のミスト
状に噴霧する。噴霧手段としては、超音波微粒子噴霧
器、特に自動式超音波微粒子噴霧器を使用するとよい。
等例えば日本ミリポアリミテッド製の「マイクロフィ
ル、ステリフィル(商品名)」等に前記のろ過膜を装着
して検体液をろ過し、微生物をろ過膜上に捕捉する。次
にろ過器からろ過膜を取り外し、乾燥後、標本ホルダー
にのせ、ろ過膜の上からATP抽出試薬を、超音波式噴
霧器(松下電器製等)を用いてろ過膜上に噴霧(スプレ
ー)する。更に、ルシフェリン−ルシフェラーゼ発光試
薬を上記噴霧器により噴霧添加し、発光せしめる。続い
て、発光したろ過膜(以下標本と略す)をカメラ視野内
にセットし、生物発光画像解析システム装置(例えばR
MDS、日本ミリポア(株)製(商品名))を用いて、
発光を累積させた後画像処理を行いノイズと見なされる
発光を消去し残る発光点を計測して、微生物数を測定す
る。
は、従来の測定装置に比べ、微弱な発光であっても高感
度に検知し且つ光を著しく強めて処理することができ、
しかもデータの処理及び解析も早く簡便であり、さらに
本発明の特殊なろ過膜及び試薬の噴霧器を用いるスプレ
ー効果とが相乗して、1個の微生物細胞をも検出できる
新規で画期的なもので、極めて優れた微生物測定法を実
現するのに寄与している。
システムは上記の抽出試薬及び発光試薬で処理した後の
ろ過膜(標本)5を支持するための標本ホルダー9、標
本ホルダーの下に置かれた全反射板6、遮光ハウジング
8、ろ過膜に出来るだけ接近させて配置され発光を2次
元的に検出するテーパーファイバー7、光増幅部及び撮
像管からなる超高感度テレビカメラ10、カメラコント
ローラー11、イメージプロセッサ12、データー解析
装置13、テレビモニター14から構成されており、特
に日本ミリポア(株)製、RMDS(商品名)のテーパ
ーファイバー入力式あるいは同様の測定機能を有するも
のが好ましい。超高感度テレビカメラとしては冷却型固
体撮像素子(CCD)を用い、約−30〜−120℃に
冷却することにより、カメラ自身からのノイズを抑制し
て微弱発光を蓄積できるテレビカメラを用いることがで
きる。例えば浜松ホトニクス社製の冷却CCDデジタル
イメージイングシステムがある。別法として、撮像部の
テーパーファイバー7及び超高感度テレビカメラ10を
反転させ、その上に標本をセットした標本ホルダーを配
置して操作することもできる。標本5とテーパーファイ
バー7はなるべく接近させてセットするのが望ましい。
それによって測定感度が著しく向上され、また従来必要
であった走査が不要となる。なお、必要に応じて測定を
自動化するため抽出試薬及び発光試薬の噴霧器や標本の
搬送装置などを組み合わせてセットすることも出来る。
保持したろ過膜)を保持した標本ホルダー9をテーパー
ファイバー面に密着させて置き、超高感度テレビカメ
ラ、カメラコントローラー及びイメージプロセッサーを
用いて2次元的に光子を30〜180秒間、例えば12
0秒間蓄積し、微生物からの発光を撮像し、データー解
析装置により画像処理を行い発光ノイズを消去して微生
物由来の強い発光のみを残してテレビモニターに表示す
る。この処理によって微生物由来以外の発光がノイズと
して消去されるので測定された発光点数は微生物数と略
一致する。
は、従来の測定装置に比べ、微弱な発光であっても高感
度に検知し且つ光を著しく強めて処理することができ、
しかもデータの処理及び解析も早く簡便であり、さらに
本発明の特殊なろ過膜及び試薬の噴霧器を用いるスプレ
ー効果とが相乗して、1個の微生物細胞をも検出できる
新規で画期的なもので、極めて優れた微生物測定法を実
現するのに寄与している。
ろ過膜を用いて微生物を捕捉し、続いて抽出試薬液(特
にATP抽出試薬液)及び発光試薬(特にルシフェリン
−ルシフェラーゼ試薬)を適当量微粒子の状態で噴霧添
加するので、特にろ過膜由来のノイズ成分を消去でき
て、極めて微量の菌体成分をも容易に高精度に測定する
ことが可能となった。本発明の方法はろ過膜のATP分
解酵素処理により、微生物の発光に全く影響なくろ過膜
自身からのノイズの発生を防ぎノイズ発光が著しく低下
するため、従来法を超える明瞭な発光点が得られ、S/
N比が増大し、検出が容易になるので、培養が必要でも
短時間ですみ、測定が迅速に行える。
47mmφ、日本ミリポア製)およびポリカーボネート
膜(HTTP、47mmφ、日本ミリポア製)をアピラ
ーゼ液(2U/pH7、Hepes緩衝液10ml、s
igma製)に30℃、30分浸漬した後、取り出し、
クリーンベンチ内で風乾する。ろ過膜をろ過器(ステリ
フィル、日本ミリポア製)に装着する。100mlの無
菌水を加え吸引ろ過する。ろ過膜を取り外し、風乾して
標本ホルダーに載せる。超音波式噴霧器(松下電工製)
を用いてATP抽出試薬を20秒間噴霧する。再度、風
乾で抽出試薬中のアルコールを十分揮散させてから、そ
の上を中空のプラスチック製カバーで覆い、更に、発光
試薬を同超音波式噴霧器で7秒間噴霧して発光させる。
直ちに、標本を生物発光画像解析機のカメラ上に置いて
2分間フォトカウンティングを行ないテレビモニター上
に撮像されるバックグランドの全光子数(420×42
0pixel中の光子総数)と発光点数を測定して表1
の結果を得た。
中試験管に1白金耳のサッカロミセス セルビシエ(Sa
ccharomyces cerevisiae IFO 0209 )を接種して30
℃、1夜培養した後、無菌水で約100CFUになるよ
うに希釈し、その0.2mlを検体液とした。格子付き
特殊ろ過膜(RMHV)をアピラーゼ液(IU/pH
7、Hepes緩衝液10ml)に30℃、1時間浸漬
し、風乾し60℃、30分加熱した後、ろ過器に装着す
る。無菌水20mlを加えた上に、上述の検体液0.2
mlを加えてから吸引ろ過した。更に、無菌水20ml
でろ過洗浄した後、ろ過膜を取り外し標本ホルダーにの
せ風乾する。中空のプラスチック製カバーでその上を覆
い、超音波式噴霧器を用いて抽出試薬を20秒間噴霧
し、5分間以上風乾してから、同噴霧器を用いて発光試
薬を7秒間噴霧して発光させる。直ちに標本を測定機の
カメラ上において2分間フォトンカウンティングを行な
い、テレビモニター上に撮像される発光点を測定して表
2の結果を得た。
mlを含む中試験管に1白金耳のエシェリシエア コリ
(Esherichia coli IFO 3301)を接種し、30℃で1夜培
養した後、無菌水で約100CFU/mlになるように希釈
し、その0.2mlを検体液とした。ポリカーボネート
膜(HTTP)をアピラーゼ液(2U/pH7、Hepes
緩衝液10ml)に30℃、2時間浸漬し、風乾した
後、ろ過器に装着する。無菌水で十分洗浄ろ過し、無菌
水20mlを加えた上に、上述の検体液0.2mlを加
えてから吸引ろ過した。更に、無菌水20mlで洗浄ろ
過した後、ろ過器からろ過膜を取り外し、ソイビーンカ
ゼインダイジェスト寒天培地上において30℃、4時間
培養した。ろ過膜を取り出し、標本ホルダーに載せ風乾
する。中空のプラスチック製カバーでその上を覆い、超
音波式噴霧器を用いて抽出試薬を20秒間噴霧し、5分
間以上風乾してから、更に、同噴霧器を用いて高濃度発
光試薬(通常の3倍濃度)を7秒間噴霧して発光させ
る。直ちに、標本を測定器のカメラ上に置いて2分間フ
ォトンカウンティングを行ない、テレビモニター上に撮
像される発光点を測定して表3の結果を得た。
に30℃、1時間浸漬し、風乾したポリカーボネート膜
(HTTP、48mmφ、日本ミリポア(株)製)60
℃30分加熱しろ過器に装着する。缶ビール(350m
l)とトマトジュース培地( Difco製)5mlを含む中
試験管に1白金耳のラクトバチルス ブレビス(Lactoba
tillus brevis IFO 3345) を植菌し30℃、1夜培養し
て無菌水で約100CFU/mlになるように希釈した菌液を
0.2ml加えて吸引ろ過する。無菌水20mlで洗浄
ろ過した後、ろ過膜を取り外しトマトジュース寒天培地
上に置いて30℃、16時間培養した。培養終了後、ろ
過膜を取り出し標本ホルダーに載せ風乾する。中空のプ
ラスチック製カバーでその上を覆い、超音波式噴霧器を
用いて抽出試薬を20秒間噴霧し、5分間以上風乾して
から、同噴霧器を用いて高濃度発光試薬(常用の3倍濃
度)を7秒間噴霧して発光させる。直ちに、標本を測定
機のカメラ上に置いて2分間フォトンカウンティングを
行ない、テレビモニター上に撮像される発光点を測定し
て表4の結果を得た。
素処理により、ろ過膜自身からのノイズの発生を防ぐこ
とを可能にする(実施例1)。 (2)本発明のろ過膜及び方法によれば微生物の発光に
影響することなく又ノイズ発光が著しく低下するため、
従来法を超える明瞭な発光点が得られ、微少量の微生物
も検出できる(実施例2、3、4)。 (3)本発明のろ過膜及び方法によればS/N比が増大
し、従来法に比べ検出が容易になるので、培養の必要が
ないが短時間の培養ですみ、測定が即時または迅速に行
える(実施例2、3、4)。
る。
ラ 11 カメラコントローラー 12 イメージプロセッサ 13 データー解析装置 14 テレビモニター
Claims (10)
- 【請求項1】 ろ過膜の少なくとも微生物を捕捉すべき
面にATP分解酵素を含む溶液を施した後、乾燥処置を
施し、そのろ過膜で検体をろ過し、その検体中に含まれ
ている微生物をろ過膜上に捕捉し、その上から微生物中
の発光反応成分を抽出するための液体抽出試薬を噴霧
し、ついで発光試薬を霧状に噴霧して捕捉した微生物近
傍位置で発光させ、その発光点数を発光測定装置を用い
て計数することを特徴とする微生物数を測定する方法。 - 【請求項2】 使用するATP分解酵素液の濃度が0.
1−10U/10mlである請求項1に記載の微生物数
を測定する方法。 - 【請求項3】 前記発光試薬がルシフェリン−ルシフェ
ラーゼである、請求項1または2に記載の微生物数を測
定する方法。 - 【請求項4】 前記発光反応成分がアデノシン三燐酸で
ある請求項1〜3のいずれかに記載の微生物数を測定す
る方法。 - 【請求項5】 前記抽出試薬がアルコール類、エーテル
類、エステル類、またはメタン、エタン、メチレンもし
くはエチレン等のハロゲン誘導体、アセトニトリル、ト
リエチルアミンより選択される一種以上である請求項1
〜4のいずれかに記載の微生物数を測定する方法。 - 【請求項6】 前記ろ過膜が、ポリビニリデンフルオラ
イド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポ
リカーボネート、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリス
ルフォンより選択される疎水性ろ過膜;及び親水性ポリ
テトラフルオロエチレン、親水性ポリビニリデンジフル
オライド、親水性ポリカーボネート、親水性ポリスルフ
ォン、親水性ポリアミドより選択される親水性プラスチ
ック、アセチルセルローズ、ニトロセルローズ又はそれ
らの混合物等のセルローズ系材料より選択される請求項
1〜5のいずれかに記載の微生物数を測定する方法。 - 【請求項7】 前記ろ過膜が、ろ過後に疎水性を復元す
る親水化処理された疎水性ろ過膜である請求項1〜6の
いずれかに記載の微生物数を測定する方法。 - 【請求項8】 前記発光点数測定装置が、検出部に、遮
光ハウジングと、該ハウジング内で前記ろ過膜を保持す
る標本ホルダと、該ハウジング内で該ろ過膜に接近して
配置され2次元的に配列した検出端を有するテーパーフ
ァイバーと、該ファイバーからの光を増幅し撮像する超
高感度テレビカメラとを具備しているテーパファイバー
入力式生物発光画像解析システム装置である請求項1〜
7のいずれかに記載の微生物数を測定する方法。 - 【請求項9】 少なくとも微生物を捕捉すべき面のAT
Pが除去されまたは存在しない、微生物数の測定に使用
するためのろ過膜。 - 【請求項10】 少なくとも微生物を捕捉すべき面にA
TP分解酵素を含む溶液を施した後、乾燥処置を施した
請求項9に記載のろ過膜。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP31779297A JP3998782B2 (ja) | 1997-11-05 | 1997-11-05 | 微生物数の迅速測定法とそれに使用するろ過膜 |
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---|---|---|---|
JP31779297A JP3998782B2 (ja) | 1997-11-05 | 1997-11-05 | 微生物数の迅速測定法とそれに使用するろ過膜 |
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JPH11137293A true JPH11137293A (ja) | 1999-05-25 |
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JP31779297A Expired - Fee Related JP3998782B2 (ja) | 1997-11-05 | 1997-11-05 | 微生物数の迅速測定法とそれに使用するろ過膜 |
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---|---|
JP (1) | JP3998782B2 (ja) |
Cited By (12)
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