JPH11135229A - スパークプラグ及びそれを用いた内燃機関用点火システム - Google Patents

スパークプラグ及びそれを用いた内燃機関用点火システム

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JPH11135229A
JPH11135229A JP10224593A JP22459398A JPH11135229A JP H11135229 A JPH11135229 A JP H11135229A JP 10224593 A JP10224593 A JP 10224593A JP 22459398 A JP22459398 A JP 22459398A JP H11135229 A JPH11135229 A JP H11135229A
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spark plug
insulator
electrode
spark
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佳弘 松原
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和正 吉田
Akio Kokubu
昭男 国分
Akira Suzuki
彰 鈴木
Makoto Yamaguchi
誠 山口
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01TSPARK GAPS; OVERVOLTAGE ARRESTERS USING SPARK GAPS; SPARKING PLUGS; CORONA DEVICES; GENERATING IONS TO BE INTRODUCED INTO NON-ENCLOSED GASES
    • H01T13/00Sparking plugs
    • H01T13/52Sparking plugs characterised by a discharge along a surface

Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐汚損性に優れてチャンネリングが生じにく
く、耐久性に極めて優れたスパークプラグと、それを用
いた内燃機関用点火システムを提供する。 【解決手段】 スパークプラグ1は中心電極2と、先端
側に発火面4aが形成されて、その発火面4aが中心電
極2の側面と対向するように配置された接地電極4と、
中心電極2の外側を覆うとともに、先端部3aが中心電
極2の側面と接地電極4の発火面4aとの間に入り込む
位置関係で配置される絶縁体3とを備える。そして、中
心電極2と接地電極4とは、中心電極2側が正、接地電
極4側が負となる極性で放電用高電圧が印加されるよう
になっており、当該高電圧の印加により接地電極4の発
火面4aと中心電極2の先端部との間で火花放電する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、内燃機関用のス
パークプラグと、それを用いた内燃機関用点火システム
とに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、耐汚損性を改善した内燃機関
用のスパークプラグとしてセミ沿面放電型と呼ばれるも
のが知られている。これは、通常のスパークプラグと同
様に、中心電極と、その周りを覆う絶縁体と、先端側に
発火面が形成されて、その発火面が中心電極の側面と対
向するように配置された接地電極とを備えるが、絶縁体
の先端部が中心電極と接地電極の発火面との間に入り込
む位置関係で配置されており、絶縁体先端部の表面に沿
う形で火花放電を起こさせるようにしたものである。電
極温度が450℃以下の低温環境でスパークプラグが長
時間使用されると、いわゆる「燻り」や「かぶり」の状
態となり、絶縁体表面がカーボンなどの導電性汚損物質
で覆われて作動不良が生じやすくなる。しかしながら、
上記セミ沿面型のスパークプラグによれば、絶縁体表面
を這う形で火花放電が生ずるため、汚損物質が絶えず焼
き切られる形となり、気中放電型のスパークプラグと比
べて耐汚損性が向上する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のセミ
沿面放電型スパークプラグは、図6に示すように中心電
極2側が負、接地電極4側が正となるように電圧印加さ
れ、絶縁体3の表面を這う形の火花が頻繁に発生する。
こういう状態では、絶縁体3の表面が溝状に削られる、
いわゆるチャンネリングが生じやすくなることが知られ
ている。チャンネリングが進行すると、スパークプラグ
の耐熱性が損なわれたり、あるいは信頼性が低下するな
どの不具合が生じやすくなる。特に、近年はエンジンの
高出力化に伴い、さらに耐久性に優れたスパークプラグ
が求められており、チャンネリングの防止ないし抑制に
対する要求も厳しくなってきている。
【0004】本発明の課題は、耐汚損性に優れてしかも
チャンネリングが生じにくく、良好な耐久性を有するス
パークプラグと、それを用いた内燃機関の点火システム
とを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】上述の課
題を解決するために、本発明のスパークプラグは下記の
ように構成されることを特徴とする。すなわち、該スパ
ークプラグは中心電極と、先端側に発火面が形成され
て、その発火面が中心電極の側面と対向するように配置
された接地電極と、中心電極の外側を覆うとともに、先
端部が中心電極の側面と接地電極の発火面との間に入り
込む位置関係で配置される絶縁体とを備える。そして、
中心電極と接地電極とは、中心電極側が正となる極性で
放電用高電圧が印加されるようになっており、当該高電
圧の印加により接地電極の発火面と中心電極の先端部と
の間で火花放電する。なお、放電用高電圧は、点火の際
に中心電極側が例えば常時正となる極性で印加される。
【0006】上述の構成のスパークプラグは、絶縁体の
先端部が接地電極の発火面と中心電極の側面との間に入
り込む形で配置されており、火花放電による火花が絶縁
体の先端部表面に沿う経路で伝播する、いわゆるセミ沿
面放電型スパークプラグとして機能しうるものである。
そして、その最大の特徴は、従来のセミ沿面型スパーク
プラグと全く逆の極性、すなわち中心電極側が正となる
極性で放電用高電圧が印加される点にある。本発明者ら
は、これにより従来のセミ沿面放電型のスパークプラグ
と同等ないしそれ以上の耐汚損性を確保しつつ、しかも
絶縁体へのチャンネリングの発生を劇的に低減すること
ができ、極めて長寿命のスパークプラグを実現すること
に成功したのである。
【0007】また、本発明の内燃機関用点火システム
は、上記スパークプラグと、該スパークプラグの中心電
極と接地電極とに対し、中心電極側が正となる極性で放
電用高電圧を印加する高電圧印加手段とを備えたことを
特徴とする。これにより、点火システムに使用されるス
パークプラグの耐汚損性を確保しつつ、しかもその絶縁
体へのチャンネリングの発生を劇的に低減することがで
き、スパークプラグの長寿命化を図ることができる。な
お、高電圧印加手段は放電用高電圧を、点火の際に中心
電極側が例えば常時正となる極性で印加する。
【0008】本発明の構成により、スパークプラグの耐
汚損性を損なうことなくチャンネリングの発生も抑制で
きる原因として、次のようなことが推測される。すなわ
ち、図5に示すように、電圧印加の極性を中心電極
(2)側で正とした本発明の構成の場合は、図6に示す
ように、負とした場合と比べて、接地電極(4)の縁の
うち、中心電極(2)の軸線方向において該中心電極
(2)の先端面側を前方側、これと反対側を後方側とし
て、後方側の縁(4f)での火花発生頻度が低下する一
方、同じく前方側の縁(4e)での火花発生頻度が増加
しやすくなる。これにより、該前方側の縁(4e)を放
電路の一方の端として、絶縁体(3)の表面から離間す
る放電路に沿った火花放電が生じやすくなる。
【0009】このような火花は該絶縁体(3)の表面を
這いにくく、結果として絶縁体(3)表面への火花アタ
ック、すなわちチャンネリングが起こりにくい環境が形
成されるものと考えられる。その一因としては、図5
(a)に示すように中心電極(2)の極性が正なので、
絶縁体(3)の表面が誘電分極により主に負帯電状態と
なり、後方側の縁(4f)側から火花が発生するよりも
前方側の縁(4e)側から発生したほうが、放電路の絶
縁耐力が弱くなることが考えられる。この場合、火花に
含まれる負電荷粒子の流れは、絶縁体(3)の表面に沿
う経路での伝播も生ずるものの、静電反発作用によりど
ちらかといえば負帯電の絶縁体(3)表面を迂回して伝
播する傾向が強くなる。これにより、絶縁体(3)表面
を這う火花伝播の確率が低くなり、火花アタックによる
チャンネリングが生じにくくなる。これに対し、図6に
示す従来の構成では、中心電極(2)が負帯電となるた
め、絶縁体(3)の表面は逆に正帯電となり、絶縁体
(3)の表面に火花が引き寄せられる傾向が強まって、
チャンネリングを起こしやすくなるとものと考えられ
る。また、該従来の構成では、火花は絶縁体(3)表面
を這った後、後方側の縁(4f)へ向かう方が気中放電
路の長さが短くなるので、該縁(4f)が放電路の端と
なる確率が増大するとも考えられ、これもチャンネリン
グ抑制の点からは不利に働くと考えられる。
【0010】また、別の要因としては次のようなことも
考えられる。スパークプラグの電極間に高電圧を印加し
た場合、火花放電が発生するのに先だってコロナ放電が
発生する。これは、電極間電圧の上昇に伴い、表面電界
の大きい場所で部分的に絶縁破壊が起こって現われる発
光現象であるといわれている。このコロナ放電の形態
が、これに引き続いて発生する火花放電(さらには、グ
ロー放電、あるいは電極消耗が進むので好ましくはない
がアーク放電)の挙動を支配すると考えられる。
【0011】ところで、コロナ放電の形態は、正極側と
負極側とでは挙動が異なることが知られている。例え
ば、針電極を面電極に対向させ、針電極側を正として電
極間電圧を上げてゆくと、電圧の低い段階ではグローコ
ロナ(尖端放電の一種である)と呼ばれる薄い光膜が発
生するに留まるが、電圧が上昇すると、電極尖端から樹
枝状の発光部が音を伴いながら断続的に激しく延伸び
る、ブラシ放電と呼ばれる状態に移行しやすいことが知
られている。なお、ブラシ放電は、初期段階のブラシコ
ロナと、より火花放電に近づくストリーマコロナとに区
別されることもある(「高電圧工学」、42頁、197
1年、朝倉書店)。これに対し,針電極側を負とした場
合は、上記のような放電形態の変化が明瞭でなくなり、
電圧を上昇させてもグローコロナに近い放電状態が電極
尖端付近で持続し、樹枝状の発光には進展しにくい。
【0012】これを、スパークプラグの電極間放電に当
てはめて考えてみる。まず、図6に示す従来の構成のよ
うに中心電極(2)を負極とした場合には、接地電極
(4)の縁(4e)、(4f)をいわば負極尖端とし
て、例えばブラシ放電形態で進展したコロナが中心電極
(2)に到達し、火花放電のブレークダウンに至ると考
えられる。この場合、接地電極(4)における後方側の
縁(4f)の電界強度が一番強くなるため、それにより
完成される放電路は絶縁体(3)を這いやすくなる。
【0013】一方、図5(a)に示すように、電圧印加
の極性を中心電極(2)側で正とする本発明の構成の場
合、中心電極(2)の縁(2e)が負極尖端となり、こ
こから進展したコロナが接地電極(4)に到達しブレー
クダウンに至ると考えられる。このとき、接地電極
(4)は絶縁体(3)と気中を隔てているため、電界の
集中は絶縁体(3)の影響を受けにくい。従ってそれに
より完成される放電路は絶縁体(3)から少し浮く形と
なり、火花アタックによるチャンネリングが生じにくく
なるものと考えられる。また、このようにコロナが絶縁
体(3)の側から延びるために、絶縁体(3)の貫通が
起こりにくくなる。その理由としては、図6に示す従来
の構成では、接地電極(4)側からコロナが延びるた
め,絶縁体(3)に対し高電圧のストレスを直接与える
こととなるが、図5(a)に示すような本発明の構成で
あれば、絶縁体(3)に印加される電圧が小さくなるた
めであると考えられる。
【0014】一方、図7に示すように、汚損が進行して
絶縁体(3)の表面にカーボン等の導電層(F)が形成
されると該表面の電気抵抗が小さくなり、接地電極
(4)との距離が近い絶縁体(3)との間で火花が飛び
やすくなる。この火花放電により上記導電層(F)が焼
き切られるので、スパークプラグの耐汚損性が向上す
る。
【0015】すなわち、上記観点から見た場合、本発明
のスパークプラグは次の構成を有していると見ることも
できる。すなわち、該スパークプラグは、中心電極と、
先端側に発火面が形成されて、その発火面が中心電極の
側面と対向するように配置された接地電極と、中心電極
の外側を覆うとともに、先端部が中心電極と接地電極の
発火面との間に入り込む位置関係で配置される絶縁体と
を備える。また、中心電極と接地電極とは、中心電極側
が正、接地電極側が負となる極性で放電用高電圧が印加
されるようになっており、当該高電圧の印加により接地
電極の発火面と中心電極の先端部との間で火花放電す
る。一方、絶縁体表面に導電性付着物が付着して、接地
電極と該絶縁体との間の放電電圧が接地電極と中心電極
との間の放電電圧よりも低くなった場合には、それら接
地電極と絶縁体との間に火花を生じさせて上記導電性付
着物を焼失させるようにする。
【0016】なお、上記機構においては、非汚損時にお
いては接地電極と中心電極との間で専ら気中放電し、汚
損が進行した場合には、接地電極と絶縁体表面の導電性
付着物層との間で気中放電した後、該付着物層中を通っ
て中心電極まで電流が流れ、結果として沿面放電が介在
しなくなることもありうる。
【0017】上記スパークプラグ及び点火システムにお
いては、中心電極の先端部の軸断面径を小さくするほど
中心電極先端部体積が減少して、着火により生じた炎の
熱を奪いにくくなり、プラグの着火性が向上する。ま
た、火花発生により清浄化すべき中心電極先端部あるい
は絶縁体先端部の表面積も減少することから、プラグの
耐汚損性を向上させることができる。一方、チャンネリ
ング抑制の観点からみれば、逆に軸断面径を大きくする
方が放電路が分散しやすいので有利ということもでき
る。そして、両者のバランスを考慮すれば、上記中心電
極の先端部の軸断面径を0.6〜2.2mmの範囲で調
整するのがよい。軸断面径が0.6mm未満になると、
チャンネンリング抑制効果が不十分となる場合がある。
一方、先端部の軸断面径が2.2mmを超えると、耐汚
損性が十分に確保できなくなる場合がある。なお、中心
電極の先端部の軸断面径は、より望ましくは1〜1.8
mmの範囲で調整するのがよい。
【0018】次に、中心電極は、先端面が絶縁体の先端
面と面一又はそれよりも突出して位置するように構成す
ることができる。一方、中心電極は、その先端面が絶縁
体の先端面よりも該絶縁体内部に引っ込んで位置するよ
うに構成することもできる。この場合、中心電極先端面
の絶縁体先端面からの突出高さtが小さくなるほど、中
心電極の周囲に形成される火花の伝播経路が分散しやす
くなり、プラグの耐チャンネリング性と耐汚損性とが向
上する。一方、中心電極の引っ込み深さt’が大きくな
るほど、火花の伝播経路が絶縁体表面に近づきやすくな
り、いわば火花が絶縁体表面に押しつけられる形となっ
て耐チャンネリング性が悪化する。よって、中心電極を
絶縁体から突出させる場合にはその突出高さtを1mm
以下とし、逆に引っ込ませる場合はその引っ込み深さ
t’を0.3mm以下の範囲で調整するのがよい。突出
高さtが1mmを超えるとスパークプラグの耐チャンネ
リング性と耐汚損性とが不十分となる場合がある。該突
出高さtはより望ましくは0.5mm以下に設定するの
がよい。一方、引っ込み深さt’が0.3mmを超える
と耐チャンネリング性が不足する場合がある。該引っ込
み深さt’は、より望ましくは0.1mm以下で調整す
るのがよい。
【0019】また、本発明のスパークプラグは、絶縁体
の外側を覆う筒状の主体金具を設け、接地電極の基端側
を主体金具の端部に接合し、先端側を中心電極側に曲げ
返して、その端面が絶縁体先端部を間に挟んで中心電極
の側面と対向するように配置し、当該端面が発火面を形
成するように構成することができる。この場合、中心電
極の軸線方向において該中心電極の先端面側を前方側、
これと反対側を後方側として、絶縁体の先端面は接地電
極の端面の後方側の縁よりも前方側に位置するように構
成する。これにより、スパークプラグの耐チャンネリン
グ性がさらに向上する。理由としては、図5(a)に示
すように、接地電極(4)の端面の後方側の縁(4f)
を端とする放電路は、絶縁体(3)によってブロックさ
れる形となるので、気中型放電が主体となる前方側の縁
(4e)からの放電が起こりやすくなることが考えられ
る。
【0020】この場合、中心電極の軸線方向において、
接地電極の端面の前方側の縁と絶縁体の先端面との間の
距離hを0.7mm以下、より望ましくは0.5mm以
下の範囲で調整するのがよい。また、中心電極の軸線方
向において、接地電極の端面の後方側の縁から前方側の
縁までの距離をH、同じく絶縁体の先端面から接地電極
の端面の前方側の縁までの距離をhとして、h/Hを
0.5以下とするのがよい。hないしh/Hをこのよう
に設定することで、接地電極の端面の後方側の縁を放電
路の端とする火花(すなわち、絶縁体の表面を這いやす
い火花)の発生頻度が減少し、耐チャンネリング性をよ
り良好なものとすることができる。さらに、H−h、す
なわち、絶縁体先端面の接地電極の端面の後方側縁から
の突出量を1.2mm以下とするのがよい。これによ
り、接地電極の端面の後方側縁が放電路の端となって
も、火花は絶縁体の表面を強くアタックしにくくなるの
で、スパークプラグの耐チャンネリング性を向上させる
ことができる。
【0021】なお、上記本発明のスパークプラグにおい
て接地電極は、中心電極の軸線周りに複数配置すること
ができる。これにより、中心電極の軸線周り周方向にお
いて複数ヶ所で火花が発生しうるようになるので、スパ
ークプラグの耐汚損性をさらに向上させることができ
る。
【0022】また、上記本発明のスパークプラグにおい
て接地電極の発火面の少なくとも一部は、Ru、Rh、
Pd、Os、Ir、及びPtの少なくともいずれかを主
成分とする金属ないし該金属を主体とする複合材料で形
成することができる。一般に、負電位の電極は、放電に
よって生じる陽イオンが衝突することにより消耗しやす
いため、正電位の電極よりも消耗が大きい。したがっ
て、このように構成することによって消耗の大きい負電
位の電極である接地電極(4)の耐消耗性を向上させる
ことができる。
【0023】この場合、接地電極の端面の後方側の縁か
ら前方側の縁までの距離をHとし、該端面の後方側の縁
からH/2よりも先端側に位置する領域の少なくとも一
部を、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、及びPtの少な
くともいずれかを主成分とする金属ないし該金属を主体
とする複合材料で形成することが望ましい。すなわち、
先にも説明したように、放電路は絶縁体から少し浮いた
形で形成されやすい傾向があり、接地電極の端面の後方
側領域が放電のアタックを受けやすくなる。そこで、こ
こを少なくとも上記材質の発火部とすることで、耐消耗
性をさらに向上させることができる。なお、上記金属な
いし複合材料で形成される領域は、前記H/2よりも後
端側に拡張されていてもよい。
【0024】なお、中心電極の先端部において、少なく
ともその先端面の外周縁を含む部分を、Ru、Rh、P
d、Os、Ir、及びPtの少なくともいずれかを主成
分とする金属ないし該金属を主体とする複合材料で形成
することもできる。これにより、中心電極の耐消耗性も
向上させることができる。
【0025】また、上記本発明の内燃機関用点火システ
ムは、上基本発明のスパークプラグを複数含むものとし
て構成することができる。この場合、それらスパークプ
ラグがすべて、高電圧印加手段により、中心電極側が正
となる極性で、放電用高電圧が印加されるものとするこ
とができる。これにより、各スパークプラグの耐汚損性
を確保しつつ、絶縁体へのチャンネリングの発生を劇的
に低減することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明のいくつかの実施の
形態を図面に示す実施例により説明する。図1に示す本
発明の一例たるスパークプラグ1は、筒状の主体金具
5、先端部が突出するようにその主体金具5に嵌め込ま
れた絶縁体3、その絶縁体3の内側に設けられた中心電
極2、及び主体金具5に基端側が結合され、絶縁体3の
先端部を間に挟んで中心電極2の側面と先端側が対向す
るように配置された接地電極4等を備えている。
【0027】中心電極2及び接地電極4は、ともにNi
合金(例えばインコネル等のNi基耐熱合金)で構成さ
れており、熱引きを改善するために必要に応じて内部に
熱伝導性の良好なCu(あるいはその合金)の芯材(図
示せず)が埋設される。また、絶縁体3は、例えばアル
ミナあるいは窒化アルミニウム等のセラミック焼結体に
より構成され、図2に示すように、その内部には自身の
軸方向に沿って中心電極2を嵌め込むための孔部3dを
有している。また、主体金具5は、低炭素鋼等の金属に
より円筒状に形成されており、スパークプラグ1のハウ
ジングを構成するとともに、その外周面には、図1に示
すように、スパークプラグ1を図示しないシリンダヘッ
ドに取り付けるためのねじ部6が形成されている。な
お、図2に示すように、接地電極4は中心電極2の両側
に各1ずつの計2つ設けられており、それぞれ端面(以
下、発火面ともいう)4aが、中心電極2の先端部2a
の側面とほぼ平行に対向するように曲げて形成される一
方、他端側は主体金具5に対して溶接等により固着・一
体化されている。なお、接地電極4の数は1つのみでも
よく、また図12(a)〜(c)に示すように、接地電
極4は複数設けるようにしてもよい。例えば図12
(b)においては3つの接地電極4が、また同図(c)
においては4つの接地電極4が、それぞれ中心電極2の
軸線周りにおいてほぼ等角度間隔で配置されている。
【0028】図2に戻り、絶縁体3は先端部3aが中心
電極2の側面と接地電極4の発火面4aとの間に入り込
む位置関係で配置されている。図2においては、中心電
極2の軸線方向において該中心電極2の先端面側を前方
側、これと反対側を後方側として、絶縁体3の先端面3
eは、接地電極4の端面4aの後方側の縁4fよりも前
方側に位置している。一方、中心電極2の先端面2f
は、絶縁体3の先端面3eよりも所定高さだけ突出して
配置されている。なお、同図においては、中心電極2の
先端面2fは、接地電極4の発火面4aの先端縁4eと
ほぼ一致する位置関係となっているが、一点鎖線で示す
ように、これを該先端縁4eよりも突出させるようにし
てもよく、また図10に示すように引っ込ませるように
してもよい。
【0029】図2に戻り、スパークプラグ1の中心電極
2と接地電極4とは、中心電極2側が正となる極性で、
点火のための放電用高電圧が印加されるようになってい
る。図3は、そのような放電用高電圧を印加するための
イグニッションシステム(高電圧印加手段)の構成例を
示している。すなわち、該イグニッションシステム49
においては、各スパークプラグ1は接地電極4側が接地
される一方、中心電極2側はディストリビュータ50に
接続されている。なお、イグニッションシステム49
は、スパークプラグ1とともに本発明の内燃機関用点火
システムを構成する。
【0030】イグニッションコイル51は、その一次コ
イル52がイグニッションスイッチ57を介してバッテ
リ56から受電するとともに、パワートランジスタ等の
無接点スイッチ部と周辺の制御回路とからなる公知の構
成のイグナイタ54に接続される一方、二次コイル53
はディストリビュータ50に接続されている。そして、
制御用CPUを含んで構成された制御ユニット55が所
定の着火タイミングでイグナイタ54に遮断指令信号を
発すると、イグナイタ54は無接点スイッチ部を作動さ
せて一次コイル52への通電を遮断する。これにより、
二次コイル53には高圧の誘導電流が発生し、これがデ
ィストリビュータ50により各スパークプラグ1に分配
される。ここで、ディストリビュータ50(すなわち中
心電極2)への接続端子側が正となる誘導電流が二次コ
イル53に発生するように、バッテリ56の接続極性
と、一次コイル52及び二次コイル53の巻線方向とが
定められている。
【0031】一方、図4に示すイグニッションシステム
49は、ディストリビュータ50を使用せず、各スパー
クプラグ1に対し個別のイグニッションコイル51によ
り直接的に電圧印加するように構成されている。この場
合、イグナイタ54は、個々のイグニッションコイル5
1に対応したトランジスタ等の無接点スイッチ部を有
し、それら無接点スイッチ部は制御ユニット55の対応
する出力ポートから個別に遮断指令信号を受けて、所定
のタイミングで遮断駆動されるようになっている。この
場合は、スパークプラグ1への接続端子側が正となる誘
導電流が各二次コイル53に発生するように、中心電極
2へのバッテリ56の接続極性と、各一次コイル52及
び二次コイル53の巻線方向とが定められている。ま
た、各イグニッションコイル51とスパークプラグ1と
の間には、イグナイタ54内の無接点スイッチ部を遮断
状態から導通状態に復帰させる際に、スパークプラグ1
に再通電することを阻止するためのダイオード51aが
設けられている。
【0032】ところで、上記イグニッションシステム4
9は専用のものを新たに作製してもよいが、スパークプ
ラグ1の中心電極2側が負となるように電圧印加極性が
定められた既存のイグニッションシステムを一部仕様変
更する形で流用できる場合もある。例えば、図17
(a)に示すように、既存のイグニッションシステムで
は一次コイル52の負端子52aがバッテリ56側のソ
ケット59に接続され、同じく正端子52bがイグナイ
タ54側のソケット58に接続されているが、同図
(b)に示すように、この接続関係を反転させれば本発
明に適した電圧印加極性が得られる。
【0033】一方、イグニッションシステムの根本的な
設計変更が許される場合には、次のような方法も可能で
ある。例えば、図18(a)に示すように、二次コイル
53のスパークプラグ1側への出力極性が負となるよう
に、既存のイグニッションシステムが設計されている場
合は、本発明の点火システムに適合させるためにこれ
を、例えば同図(b)のように、二次コイル53あるい
は一次コイル52のいずれかの巻線方向が逆となるよう
に設計変更すればよい。また、(c)のように二次コイ
ル53とディストリビュータ50及びイグナイタ54と
の接続関係が反転するように設計変更してもよい。
【0034】以下、スパークプラグ1の作動について説
明する。すなわち、スパークプラグ1はそのねじ部6
(図1)においてガソリンエンジン等の内燃機関に取り
付けられ、燃焼室に供給される混合気への着火源として
使用される。ここで、該スパークプラグ1は、図3ない
し図4に示すイグニッションシステム49により、中心
電極2側が正、接地電極4側が負となるように放電用高
電圧が印加される。これにより、図5に示すように、接
地電極4の発火面4aと中心電極2の先端部2aとの間
で放電により火花Sが発生し、混合気に着火を行う。こ
こで、絶縁体3の先端部3aは発火面4aと中心電極2
の側面との間に入り込む形で配置されており、火花Sが
絶縁体3の先端部表面に沿う経路で伝播するセミ沿面放
電型スパークプラグとして機能しうるものとなってい
る。しかしながら、その電圧印加極性は図6に示す従来
型のスパークプラグとは逆、すなわち中心電極2側が正
となっており、これによって耐汚損性を確保しつつ、し
かも絶縁体3へのチャンネリングの発生を劇的に低減す
ることが可能となる。以下、本実施例のスパークプラグ
1と従来のスパークプラグとの、推測される放電挙動の
差異について説明する。
【0035】まず、実施例のスパークプラグでは、図5
(a)に示すように絶縁体3の表面は、中心電極2が正
帯電であるため誘電分極により負帯電状態になるものと
推測される。そして、負電荷粒子の流れとして形成され
る火花は、絶縁体3の表面に沿う経路での伝播も生ずる
ものの、静電反発作用によりどちらかといえば負帯電の
絶縁体3表面を迂回して伝播する傾向が強くなると思わ
れる。これにより、絶縁体3表面を這う火花伝播の確率
が低くなり、火花アタックによるチャンネリングが生じ
にくくなるものと考えられる。これに対し、図6に示す
従来のスパークプラグの構成では、中心電極2が負帯電
となるため、絶縁体3の表面は逆に正帯電となり、絶縁
体3の表面に火花が引き寄せられる傾向が強まって、チ
ャンネリングを起こしやすくなるとものと考えられる。
【0036】また、電圧印加の極性を中心電極2側で正
とした実施例の構成の場合は、負とした場合(図6)と
比べて、接地電極4の縁(エッジ)のうち、中心電極2
の軸線方向において該中心電極2の先端面側を前方側、
これと反対側を後方側として、後方側のもの4fでの火
花発生頻度が低下する一方、同じく前方側のもの4eで
の火花発生頻度が増加しやすくなる。これにより、絶縁
体3表面への火花アタックすなわちチャンネリングが一
層起こりにくい環境が形成されることとなる。これは、
絶縁体3表面が負帯電であるため、該表面を迂回する火
花放電を考えた場合、後方側の縁4f側から火花が発生
するよりも前方側の縁4e側から発生したほうが、火花
の気中放電路の長さが短くなるためであると考えられ
る。一方、絶縁体3表面が正帯電となる図6の従来のス
パークプラグの構成では、火花は絶縁体3表面を這った
後、後方側の縁4f側へ向かう方が気中放電路の長さが
短くなるので、該縁4fへ向かう火花発生頻度が圧倒的
に高くなり、チャンネリングも生じやすくなると考えら
れる。
【0037】また、別の要因としては次のようなことも
考えられる。一般に正極側のコロナはグローコロナから
ブラシコロナとなりさらにストリーマコロナに発展しや
すい。それに対し、負極側のコロナはその場にとどまり
進展しにくい。例えば、図6に示す従来の構成のように
中心電極2を負極とした場合には、接地電極4の縁4
e、4fから進展したコロナが中心電極2に到達しブレ
ークダウンに至る。この場合、接地電極4における後方
側の縁4fの電界強度が一番強くなるため、それにより
完成される放電路は絶縁体3を這いやすくなる。その結
果、チャンネリングが発生しやすくなる。一方、図5
(a)に示すように、電圧印加の極性を中心電極2側で
正とする本発明の構成の場合は、中心電極2の縁2eか
ら進展したコロナが接地電極4に到達しブレークダウン
に至る。ここで、接地電極4は、もともと絶縁体3と気
中を隔てているため、電界の集中は絶縁体3の影響を受
けにくい。従って、それにより完成される放電路は絶縁
体3から少し浮く形となり火花アタックによるチャンネ
リングが生じにくくなるものと考えられる。他方、この
ようにコロナは絶縁体3の側から延びるために、絶縁体
3の貫通が起こりにくくなる。その理由としては、図6
に示す従来の構成では,接地電極4側からコロナが延び
るため、絶縁体3に対し高電圧のストレスを直接与える
こととなるが、図5(a)に示すような本発明の構成で
あれば、絶縁体3にそれほど高い電圧がかからないため
であると考えられる。
【0038】なお、図5(b)に示すように、絶縁体3
の先端面が接地電極4の端面の後方側の縁4fに近づく
と(いわゆる「かぶり」が小さい時)、耐チャンネリン
グ性が低下する場合があるので注意を要する。すなわ
ち、放電時の電圧印加極性は中心電極2側が正であるか
ら、前述の正極側コロナ放電の一般的な挙動から考えれ
ば、該中心電極2の縁2eから進展したコロナが接地電
極4の端面に向かって延びるが、後方側の縁4fに近づ
くため、該縁4fに到達しブレークダウンに至ると推測
される。その結果、完成される放電路として、前記後方
側の縁4fの近傍において絶縁体3の先端面を這う形態
を有するものの発生頻度が増加する場合があるためであ
る。この場合、後方側の縁4fにアールや面取りを付与
する等の対策を講ずることが有効である。
【0039】一方、スパークプラグ1がいわゆる「燻
り」や「かぶり」により汚損した場合は、放電挙動は上
記とは異なったものになると考えられる。すなわち、図
7(a)及び(b)に示すように、汚損が進行して絶縁
体3の表面にカーボン等の導電層Fが形成されると該表
面の電気抵抗が小さくなり放電電圧が下がって、接地電
極4との距離が近い絶縁体3との間で火花が飛びやすく
なる。この火花放電により上記導電層Fが焼き切られ、
スパークプラグ1の汚損状態が改善される。導電層Fが
焼き切られた後は図5の放電形態に戻ると考えられる。
【0040】また、図5に示すように、本実施例のスパ
ークプラグ1では、中心電極2の先端が絶縁体3の先端
から突出していることで、その突出部の外周面と接地電
極4の発火面4aとの間には第一ギャップg1が、ま
た、絶縁体3の外周面と発火面4aとの間には第二ギャ
ップg2が形成されている。これにより、該スパークプ
ラグ1は、汚損がそれほど進行しない場合には第一ギャ
ップg1で火花放電し、汚損が進行すると第二ギャップ
g2で火花放電することで、絶縁体3の表面の汚損の進
行を自動検出してこれを焼き切る汚損検出・浄化機能を
備えていると見ることもできる。ただし、このような形
態で2つのギャップg1,g2を形成しても、図6のよ
うに電圧印加極性が上記と逆であれば、火花放電は多く
が第二ギャップg2で起こる形となり、第一ギャップg
1はほとんど機能しない。その結果、絶縁体3の表面
は、第二ギャップg2での恒常的な放電により非汚損時
でも常に火花のアタックに曝されるので、チャンネリン
グを招きやすくなる。これに対し、本発明のスパークプ
ラグ1は、絶縁体3との間の放電割合が汚損進行時に増
加するのでチャンネリングが進行しにくいということも
できる。なお、このような効果をより顕著なものとする
ためには、図8に示すように、上記第一ギャップg1の
幅w1を1.4〜1.8mm、第二ギャップg2の幅w
2を0.4〜0.8mmの範囲で調整するのがよい。
【0041】ここで、スパークプラグ1の耐チャンネリ
ング性をより良好なものとするためには、図8(b)に
おいて、中心電極2の先端面2fと発火面4aの前方側
の縁4eとの間の、中心電極2の軸線方向における距離
hを0.7mm以下(望ましくは0.5mm以下)の範
囲で調整するのがよい。また、同様に、接地電極4の発
火面4aの後方側の縁4fから前方側の縁4eまでの距
離をHとして、h/Hを0.5以下の範囲で調整するの
がよい。さらに、H−h、すなわち、絶縁体先端面3e
の接地電極先端面の後方側縁4fからの突出量は、1.
2mm以下とするのがよい。
【0042】次に、上記スパークプラグ1においては、
中心電極2の先端部2aの軸断面径を大きくするほどチ
ャンネリング抑制効果は高まり、逆に軸断面径を小さく
するほど耐汚損性が向上する。そして、両者のバランス
を考慮すれば、上記中心電極2の先端部2aの軸断面径
を0.6〜2.2mm(望ましくは1〜1.8mm)の
範囲で調整するのがよい。
【0043】また、中心電極2は、図9に示すように先
端面2fが絶縁体3の先端面3eと面一となるように配
置することもできる。また、図10に示すように、先端
面2fが絶縁体3の先端面3eよりも該絶縁体3の内部
に引っ込んで位置するように配置してもよい。いずれの
場合も、中心電極2の外周面と接地電極4の発火面4a
とが直接対向する部分が生じなくなる。そして、汚損が
それほど進行していない場合は、火花Sの放電路は、接
地電極4の主に発火面4aの前方縁4eと中心電極2の
先端部2aとの間で、絶縁体3の先端部3aを迂回する
形で形成されると考えられる。一方、汚損が進行する
と、絶縁体3の表面に堆積した導電性付着物と、発火面
4aの前方縁4e及び後方縁4fのうち絶縁体3の表面
に近いものとの間で形成されると考えられる。
【0044】この場合、図8(b)において中心電極2
の先端面2fの突出高さtが小さくなるほど、中心電極
2の周囲に形成される火花の伝播経路が分散しやすくな
り、スパークプラグ1の耐チャンネリング性と耐汚損性
とが向上する。一方、中心電極2の引っ込み深さt’
(図8(c))が大きくなるほど、火花の伝播経路が絶
縁体3の表面に近づきやすくなり、いわば火花が絶縁体
3の表面に押し付けられる形となって耐チャンネリング
性が悪化する。よって、中心電極2を絶縁体3から突出
させる場合にはその突出高さtを1mm以下とし、逆に
引っ込ませる場合はその引っ込み深さt’を0.3mm
以下の範囲で調整するのがよい。突出高さtが1.0m
mを超えるとスパークプラグ1の耐チャンネリング性と
耐汚損性とが不十分となる場合がある。該突出高さtは
より望ましくは0.5mm以下に設定するのがよい。一
方、引っ込み深さt’が0.3mmを超えると耐チャン
ネリング性が不足する場合がある。該引っ込み深さt’
は、より望ましくは0.1mm以下で調整するのがよ
い。
【0045】以下、スパークプラグ1の各種変形例につ
いて説明する。まず、図11に示すように、上記スパー
クプラグ1においては、中心電極2を挿入するための絶
縁体3の孔部3dの開口周縁部に面取部3bを形成する
ことができる。これにより、放電路を分散させることが
でき、ひいてはチャンネリング抑制効果をさらに高める
ことができる。なお、該面取部3bの大きさはC=0.
2〜0.8mm程度に設定するのがよい。
【0046】一方、スパークプラグ1は、接地電極4の
先端部の端面4aを中心電極2の側面に対向させる形態
に限られるものではなく、例えば図16に示すように、
接地電極4の先端部を上方に曲げ返し、該先端部の側面
を中心電極2の側面と対向させる形態としてもよい。こ
の場合、その対向する側面4bが主な発火面として機能
しうることとなる。そして、該側面4bが発火面となる
場合には、中心電極2の軸方向後方側にエッジ部分が生
じなくなり、絶縁体3の表面をアタックする放電路が該
位置で形成されにくくなってチャンネリングをさらに抑
制することが可能となる。
【0047】また、図13に示すように、スパークプラ
グ1は、中心電極2の先端部において、少なくともその
先端面の外周縁を含む部分を、Ru、Rh、Pd、O
s、Ir、及びPtの少なくともいずれかを主成分とす
る金属ないし該金属を主体とする複合材料(例えば金属
−酸化物複合材料)で構成された発火部2cとすること
ができる。発火部2cの具体的な材質としては、Pt−
Ni合金、例えばPtを主体としてNiを15重量%以
上含有する合金を使用することができる。
【0048】発火部2cは、例えば上記金属ないし複合
材料で構成されたチップを溶接部2dにより固着して形
成することができる。発火部2cを構成する上記材料は
耐熱性と耐腐食性とに優れ、ひいては発火部2cの消耗
を抑制してスパークプラグ1の耐久性を向上させること
ができる。なお、発火部2cは、図13(a)に示すよ
うに、中心電極2の先端面2fの全面を含む形態で形成
しても、同図(b)に示すように、先端面2fの縁部の
みを含むように環状形態で形成してもいずれでもよい。
後者の場合は高価な貴金属の量を減らすことができるの
でスパークプラグ1の製造コスト低減の効果も合わせて
達成できる。
【0049】図13(b)の発火部2cは、例えば次の
ようにして形成することができる。すなわち、図14
(a)に示すように、中心電極2となるべきNi製の電
極素材30の先端部に、溝(例えば台形状断面を有する
もの)31を周方向に沿って形成し、その溝31に環状
のPt部材340(例えばPt線を環状に丸めたもの)
を嵌め込んでかしめる。そして、同図(b)に示すよう
に、電極素材30を所定速度で回転させながら、レーザ
ービーム37をPt部材340に照射する。これによ
り、同図(c)に示すようにPt部材340と電極素材
30とが溶融してPt−Ni合金部34が形成される。
なお、レーザービーム37の照射条件及びPt部材34
0の寸法は、形成される上記Pt−Ni合金部34中の
Ni含有量が15重量%以上となるように調整する。そ
して、同図(d)に示すように、先端面2fの周縁に、
上記Pt−Ni合金部34に基づく発火面2cが露出す
るように、電極素材30の先端部を切断、研磨あるいは
切削等により除去することにより、中心電極2が完成す
る。
【0050】一方、図15(a)に示すように、スパー
クプラグ1は、接地電極4の先端部の端面4aの少なく
とも一部を、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、及びPt
の少なくともいずれかを主成分とする金属ないし該金属
を主体とする複合材料(例えば金属−酸化物複合材料部
材)からなる消耗抑制部4gとすることができる。上記
消耗抑制部4gの具体的な材質としては、前記した発火
部2cと同様に、Pt−Ni合金、例えばPtを主体と
してNiを15重量%以上含有する合金を使用すること
ができる。ここでは、図15(b)に示すように、接地
電極4の端面4aの後方側の縁から前方側の縁までの距
離をHとし、該端面4aの後方側の縁からH/2よりも
先端側に位置する領域の一部を含む形で、消耗抑制部4
gを形成している。負電位となる接地電極4は、放電に
よって生じる陽イオンが衝突することにより消耗しやす
いため、正電位となる中心電極3よりも消耗が大きい。
消耗抑制部4gを構成する上記材料は耐熱性と耐腐蝕性
とに優れるため、接地電極4の先端部の端面4aの消耗
を抑制してスパークプラグ1の耐久性を向上させること
ができる。
【0051】図15(c)に示すように、消耗抑制部4
gは、例えば上記金属ないし複合材料で構成されたチッ
プ4g’を、端面4aにレーザ溶接又は抵抗溶接により
固着して形成することができる。ここでは、端面4cに
凹部4bを作り、ここにチップ4g’を嵌め込んで境界
部分に溶接部Wを形成することにより、消耗抑制部4g
を設けている。
【0052】なお、中心電極2側の発火部2c(図1
3)と、接地電極4側の消耗抑制部4gとは、これらを
双方ともに形成してもよいが、中心電極2側の消耗がそ
れほど問題にならない場合には、該側の発火部2cは特
に設けず、接地電極4側の消耗抑制部4gのみを形成す
るようにしてもよい。
【0053】
【実施例】図2、図9、図10に示す各スパークプラグ
の性能試験を以下のようにして行った。まず、図8
(a)においてw1(図2の場合は第一ギャップg1の
大きさ、図9及び図10の場合は発火面4aから中心電
極2の先端部側面までの距離)を1.6mm、ギャップ
g2の大きさw2を0.6mmに設定した。また、図8
(b)において、Hを1.3mmとし、tを0〜1m
m、t’を0〜1mmの範囲で調整した。また、h/H
を0、50%、70%のいずれかとした。さらに、中心
電極2の先端径は0.5〜2.4mmの範囲で調整し
た。
【0054】まず、これらのスパークプラグの耐チャン
ネリング性を調べるために、ピーク電圧約20kVの高
電圧を中心電極2側を正とする極性で60Hzにて断続
的に印加し、約5気圧の空気加圧雰囲気中で500時間
印加し、絶縁体3の表面に生じたチャンネリング溝の深
さを走査型電子顕微鏡観察により測定した。なお、比較
のため、接地電極4側を正、中心電極2側を負とする電
圧印加極性でも同様の試験を行った。なお、判定条件
は、溝深さが0.2mm未満を軽度(◎)、0.2〜
0.4mmを中度(○)、0.4mmを超えるものを重度
(×)とした。結果を図19に示す(表内各欄には、左
よりh/Hが0%、50%及び70%の各結果を示して
いる)。
【0055】次に、各スパークプラグの耐汚損性を調べ
るために、下記の条件でプレデリバリ耐久試験を行っ
た。すなわち、スパークプラグ1を接地電極4側を負、
中心電極2側を正とする電圧印加極性で試験用自動車に
取り付け、図20に示す走行パターン(JIS:D16
06に例示されているもの。テスト室温:−10℃)を
1サイクルとして、スパークプラグ1の絶縁抵抗が10
MΩ以下に低下するまでこれを繰り返し、そのサイクル
数により20サイクル以上を「◎」、10〜19サイク
ルを「○」、5〜9サイクルを「△」、4サイクル以下
を「×」(◎と○は可、△と×は不可)として判定し
た。なお、比較のため、接地電極4側を正、中心電極2
側を負とする電圧印加極性でも同様の試験を行った。結
果を図21に示す。
【0056】まず、図21から明らかなように、中心電
極を正とする実施例の構成((a))は、これを負とす
る比較例の構成((b))と比べて、同等ないしそれ以
上の耐汚損性を示すとともに、図19に示すように、絶
縁体へのチャンネリングの発生頻度が劇的に低減してお
り、スパークプラグを長寿命化できることがわかる。ま
た、図19(a)に示す通り、本実施例の構成
((a))では、中心電極の先端部の軸断面径を大きく
するほどチャンネリング抑制効果を高めることができ、
図21(a)に示すように、逆に軸断面径を小さくする
ほど耐汚損性を向上させることができる。そして、チャ
ンネリング抑制と耐汚損性の確保とを両立させるために
は、上記中心電極の先端部の軸断面径を0.6〜2.2
mm(望ましくは1〜1.8mm)の範囲で調整するの
がよいことがわかる。また、耐チャンネリング性をより
良好なものとするためには、h/Hを0.5以下の範囲
で調整するのがよいこともわかる。
【0057】一方、図19(a)に示すように、中心電
極の先端面の突出高さtが小さくなる(あるいは引っ込
み深さt’が小さくなる)ほど耐チャンネリング性と耐
汚損性とが向上し、引っ込み深さt’が大きくなると耐
チャンネリング性が悪化することがわかる。そして、チ
ャンネリング抑制と耐汚損性の確保とを両立させるため
には、突出高さtを1mm以下(望ましくは0.5mm
以下)とするか、引っ込み深さt’を0.3mm以下の
範囲で調整するのがよいことがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスパークプラグの一例を示す正面全体
図。
【図2】その要部を示す側面断面図。
【図3】本発明の内燃機関用点火システムの一例を示す
回路図。
【図4】本発明の内燃機関用点火システムの変形例を示
す回路図。
【図5】本発明のスパークプラグにおける火花放電挙動
の説明図。
【図6】従来のスパークプラグにおける火花放電挙動の
説明図。
【図7】本発明のスパークプラグにおける汚損時の火花
放電挙動の説明図。
【図8】図2のスパークプラグにおける2つのギャップ
の形成状態を示す断面図。
【図9】図2のスパークプラグの第一の変形例を示す断
面図。
【図10】図2のスパークプラグの第二の変形例を示す
断面図。
【図11】同じく第三の変形例を示す断面図。
【図12】複数の接地電極を有するスパークプラグのい
くつかの実施例を示す平面図。
【図13】図2のスパークプラグの第四の変形例を示す
断面図。
【図14】図13(b)の発火部の形成方法の一例を示
す工程説明図。
【図15】図2のスパークプラグの第五の変形例の要部
を示す斜視図及びその製造工程説明図。
【図16】同じく第五の変形例を示す断面図。
【図17】従来型のイグニッションシステムから本発明
に適したイグニッションシステムへの仕様変更例を示す
概念図。
【図18】同じく、その他の各種の仕様変更例を示す概
念図。
【図19】スパークプラグの耐チャンネリング性の試験
結果を示す表。
【図20】耐汚損性試験の走行パターンを示す説明図。
【図21】耐汚損性試験の結果を示す表。
【符号の説明】
1 スパークプラグ 2 中心電極 2a 先端部 2c 発火部 3 絶縁体 3a 先端部 4 接地電極 4a 端面(発火面) 4b 側面(発火面) 5 主体金具 6 ねじ部 49 イグニッションシステム(高電圧印加手段)
フロントページの続き (72)発明者 鈴木 彰 愛知県名古屋市瑞穂区高辻町14番18号 日 本特殊陶業株式会社内 (72)発明者 山口 誠 愛知県名古屋市瑞穂区高辻町14番18号 日 本特殊陶業株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中心電極と、 先端側に発火面が形成されて、その発火面が前記中心電
    極の側面と対向するように配置された接地電極と、 前記中心電極の外側を覆うとともに、先端部が前記中心
    電極の側面と前記接地電極の前記発火面との間に入り込
    む位置関係で配置される絶縁体とを備え、 前記中心電極と前記接地電極とは、中心電極側が正とな
    る極性で放電用高電圧が印加されるようになっており、
    当該高電圧の印加により前記接地電極の前記発火面と前
    記中心電極の先端部との間で火花放電することを特徴と
    するスパークプラグ。
  2. 【請求項2】 前記火花放電による火花は、前記絶縁体
    の先端部表面に沿う経路で伝播しうるものである請求項
    1記載のスパークプラグ。
  3. 【請求項3】 前記中心電極の先端部の軸断面径が0.
    6〜2.2mmの範囲で調整されている請求項1又は2
    に記載のスパークプラグ。
  4. 【請求項4】 前記中心電極は、先端面が前記絶縁体の
    先端面と面一又はそれよりも突出して位置するものとさ
    れ、その突出高さtが1mm以下の範囲で調整されてい
    る請求項1ないし3のいずれかに記載のスパークプラ
    グ。
  5. 【請求項5】 前記中心電極は、その先端面が前記絶縁
    体の先端面よりも該絶縁体内部に引っ込んで位置するも
    のとされ、その引っ込み深さt’が0.3mm以下の範
    囲で調整されている請求項1ないし3のいずれかに記載
    のスパークプラグ。
  6. 【請求項6】 前記絶縁体の外側を覆う筒状の主体金具
    が設けられ、 前記接地電極の基端側が前記主体金具の端部に接合され
    る一方、先端側は前記中心電極側に曲げ返されて、その
    端面が前記絶縁体先端部を間に挟んで前記中心電極の側
    面と対向するように配置され、当該端面が前記発火面を
    形成するとともに、 前記中心電極の軸線方向において該中心電極の先端面側
    を前方側、これと反対側を後方側として、前記絶縁体の
    先端面が前記接地電極の端面の後方側の縁よりも前方側
    に位置しており、かつ前記軸線方向において、前記接地
    電極の端面の前方側の縁と前記絶縁体の先端面との間の
    距離hが0.7mm以下の範囲で調整されている請求項
    1ないし5のいずれかに記載のスパークプラグ。
  7. 【請求項7】 前記中心電極の軸線方向において、前記
    接地電極の端面の後方側の縁から前方側の縁までの距離
    をH、同じく前記絶縁体の先端面から前記接地電極の端
    面の前方側の縁までの距離をhとして、h/Hが0.5
    以下に設定されている請求項1ないし6のいずれかに記
    載のスパークプラグ。
  8. 【請求項8】 前記接地電極は、前記中心電極の軸線周
    りに複数配置されている請求項1ないし7のいずれかに
    記載のスパークプラグ。
  9. 【請求項9】 前記接地電極の前記発火面の少なくとも
    一部を含む部分が、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、及
    びPtの少なくともいずれかを主成分とする金属ないし
    該金属を主体とする複合材料で形成されている請求項1
    ないし8のいずれかに記載のスパークプラグ。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし9のいずれかに記載の
    スパークプラグと、 前記スパークプラグの前記中心電極側と前記接地電極側
    とに対し、中心電極側が正となる極性で放電用高電圧を
    印加する高電圧印加手段とを備えたことを特徴とする内
    燃機関用点火システム。
  11. 【請求項11】 前記スパークプラグを複数含んで構成
    され、それらスパークプラグがすべて前記高電圧印加手
    段により、中心電極側が正となる極性で放電用高電圧が
    印加されるようになっている請求項10記載の内燃機関
    用点火システム。
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