JPH09106881A - スパークプラグ - Google Patents

スパークプラグ

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Publication number
JPH09106881A
JPH09106881A JP22738896A JP22738896A JPH09106881A JP H09106881 A JPH09106881 A JP H09106881A JP 22738896 A JP22738896 A JP 22738896A JP 22738896 A JP22738896 A JP 22738896A JP H09106881 A JPH09106881 A JP H09106881A
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JP
Japan
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spark
gap
insulator
center electrode
spark gap
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Pending
Application number
JP22738896A
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English (en)
Inventor
Kozo Amano
孝三 天野
Tomoharu Suzuki
知治 鈴木
Wataru Matsutani
渉 松谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Niterra Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
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Publication date
Application filed by NGK Spark Plug Co Ltd filed Critical NGK Spark Plug Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 燻り汚損等による作動不良を生じにくいスパ
ークプラグを提供する。 【解決手段】 スパークプラグ100は、中心電極3の
外側に設けられた絶縁体2に対し、そのさらに外側に主
体金具1が設けられる。また、その主体金具1には、中
心電極3の側面と対向するように配置された接地電極4
の一端が結合される。接地電極4の先端41と中心電極
3の外面との間に第一の火花ギャップg1が形成され、
中心電極3が突出する側において、絶縁体2の端面22
と接地電極4の内面42との間に第二の火花ギャップg
2が形成される。そして、主体金具1の端部内面には絶
縁体2側へ突出する突出部11が形成され、その突出部
11と絶縁体の対応する外面23との間に第三の火花ギ
ャップg3が形成される。なお、第一の火花ギャップの
大きさは、第二の火花ギャップの大きさと等しいか又は
大きく設定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内燃機関に使用され
るスパークプラグに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、内燃機関用のスパークプラグとし
ては、図8に示すように、内燃機関への取付部を兼ねた
ねじ部を有する主体金具106の内側に、絶縁体102
で覆われた中心電極104を配置するとともに、その主
体金具106の一端に、その中心電極104と対向する
接地電極105が接合され、それら中心電極104と接
地電極105との間に火花ギャップg1が形成されたも
のが使用されている。
【0003】しかしながら、上述のような構造のスパー
クプラグ200は、例えば自動車を船積みしたりする場
合のように、無負荷又は軽負荷状態での短時間運転及び
停止のサイクルを頻繁に繰り返したり、あるいは無負荷
状態又は軽負荷状態での運転を長時間継続したりする
と、燃料が過剰な状態になりやすく、また絶縁体の温度
が上昇しにくいことから、カーボンやオイル成分などが
焼失しきれずに絶縁体表面に付着してしまう、いわゆる
燻り汚損を起こしやすい問題がある。このような状態に
なると絶縁体表面の電気抵抗が低下し、絶縁体の主体金
具に対する係止部107等、主体金具106の端部から
奥深く離れた場所で火花が発生するなど、作動不良が生
じやすくなる。
【0004】そこで、これを解決するために、図7に示
すようなスパークプラグ101(米国特許第42899
90号)が提案されている。このスパークプラグ101
においては、接地電極105の先端が中心電極104の
側面と対向して第一の火花ギャップg1を形成するとと
もに、主体金具106の内面に円環状の突出部108が
設けられ、その突出部108と絶縁体102の外面との
間に補助ギャップg3が形成される。突出部108は主
体金具106の内側にカーボンやオイル成分が侵入する
ことを防止するとともに、絶縁体102の表面電気抵抗
がカーボン等の付着により低下した場合、上記補助ギャ
ップg3に火花が飛ぶようになって付着物が焼失・除去
され、上述のような作動不良が解消される。なお、この
補助ギャップg3において発生する火花は、当然のこと
ながらエンジン中に噴射された燃料に対する着火源とし
ても機能するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記図
7に示す従来型のスパークプラグ101において、主体
金具106の内側に円環状の突出部108を形成するこ
とは、プラグの汚損防止、すなわち、カーボンやオイル
成分等の主体金具106内側への侵入を防ぎ、また、補
助ギャップg3に火花を発生させて絶縁体102上の付
着物を焼失させる点においては非常に有効であるが、該
補助ギャップg3を燃料に対する着火源として見た場合
には、その着火性が必ずしもよくない欠点がある。すな
わち、第一の火花ギャップg1における火花発生が困難
となった場合には、火花はもっぱら補助ギャップg3で
発生することになるわけであるが、該補助ギャップg3
を形成するための突出部108は熱容量の大きい厚肉の
金属部であり、上記火花で着火された燃料の燃焼熱を急
速に奪うので、結果的にエンジン内での燃焼の伝播が阻
害されて着火性が低下するのである。
【0006】一方、プラグに対する汚損がさらに激しい
環境下では、補助ギャップg3における火花のみでは絶
縁体102の表面を十分に清浄化することはできず、プ
ラグの作動不良を防止する効果が必ずしも十分に得られ
ない問題もある。さらに、別の問題としては、上記プラ
グ101を用いてエンジンを高速回転させた場合、補助
ギャップg3の幅を狭く設定し過ぎると、主体金具10
6内側からの放熱が該突出部108により阻害され、絶
縁体102の冷却が十分に進まなくなることもありう
る。
【0007】本発明の第一の課題は、第一の火花ギャッ
プ以外に、複数の付加的な火花ギャップ(付加ギャッ
プ)を形成することにより、プラグの汚損が進んだ場
合に、それら複数の付加ギャップのいずれかに火花を発
生させて付着物を焼失させることにより作動不良を防止
でき、また、付加ギャップでの火花による燃料への着
火性にも優れたプラグを提供することにある。また、第
二の課題は、付加ギャップを形成しても、プラグから
の放熱が阻害されにくい構造を有するスパークプラグを
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】上述の第
一の課題を解決するために本発明のスパークプラグは、
下記のように構成されることを特徴とする。すなわち、
中心電極と、一方の端部側から中心電極を突出させた状
態で、その中心電極の外側に設けられた絶縁体と、その
絶縁体の外側に設けられ、絶縁体側へ突出する突出部が
自身の端部内面に形成された主体金具と、その主体金具
に一端が結合され、中心電極の側面と対向するように配
置された接地電極とを備え、その接地電極の先端面と中
心電極の側面との間に第一の火花ギャップが形成され、
中心電極が突出する側の絶縁体の端面と接地電極の内側
面との間に第二の火花ギャップが形成されるとともに、
主体金具の端部内面に形成された突出部と、絶縁体の対
応する外面との間に補助ギャップが形成される。そし
て、絶縁体表面に導電性付着物(例えばカーボンやオイ
ル成分等:以下、単に「付着物」ともいう)が付着し
て、第二の火花ギャップにおける放電電圧が第一の火花
ギャップの放電電圧よりも低くなった場合には、その第
二の火花ギャップに火花を生じさせて付着物を焼失させ
る一方、同じく絶縁体表面に導電性付着物が付着して、
補助ギャップにおける放電電圧が第一の火花ギャップの
放電電圧よりも低くなった場合には、その補助ギャップ
にも火花を生じさせて付着物を焼失させるようにする。
【0009】すなわち、図2(a)及び(b)に示すよ
うに本発明のスパークプラグ100においては、前述の
米国特許第4289990号に開示されたスパークプラ
グと異なり、絶縁体(2)の先端部を接地電極(4)に
近付けて配置することにより、新たに第二のギャップ
(g2)が形成されている。そして、絶縁体(2)表面
の電気抵抗が付着物により低下した場合、絶縁体と中心
電極(3)との間に形成された第二の火花ギャップ(g
2)における放電電圧が第一の火花ギャップ(g1)の放
電電圧よりも低くなることで、その第二の火花ギャップ
(g2)に火花が生じて付着物を焼失させることができ
る。また、第二の火花ギャップ(g2)を形成している
のは、主体金具(1)に結合された細い接地電極(4)
であり、その熱容量が比較的小さいことから燃焼熱を奪
いにくく、発生する火花による燃料への着火性が良好で
ある。さらに、前述の米国特許に開示されたスパークプ
ラグは、絶縁体の先端部から補助ギャップの近傍に至る
広い範囲において付着物が堆積する重汚損の場合には補
助ギャップに火花を発生させうるが、付着物の堆積領域
が絶縁体の先端付近に限られて補助ギャップ近傍には到
達しないような軽汚損の場合には、該補助ギャップには
火花が発生せず、かかる汚損の発生を防止することはで
きなかった。しかしながら、本発明のスパークプラグに
おいては、軽汚損の場合においても第二の火花ギャップ
における火花発生によりこれを防止しうる利点がある。
【0010】一方、本発明のスパークプラグにおいて
は、汚損がさらに進行して、付着物により、絶縁体表面
の電気抵抗が主体金具の端部近傍においても低下してい
る場合、補助ギャップの大きさが適当な値に設定されて
いれば、該補助ギャップにおいても放電が起こり易くな
り、付着物焼失のために火花を飛ばしうる場所が1つ増
加することとなる。その結果、火花の飛ぶ頻度が増大し
て、絶縁体の表面を清浄な状態に維持する効果が一層顕
著となる。また、仮に上記補助ギャップからさらに奥ま
で付着物が侵入しても、該補助ギャップにおいて火花が
発生すればその近傍の付着物が焼失して中心電極からの
導通経路が分断されるので、結果的には補助ギャップよ
りも奥で火花が発生することが抑制される。このよう
に、上述のように構成された本発明のスパークプラグ
は、従来型のスパークプラグに比較して耐汚損性に優れ
ており、例えば内燃機関の温度が低い状態で軽負荷運転
を断続的あるいは長時間続ける場合など、プラグに対す
る汚損が急速に進む環境においても安定かつ良好に火花
を発生させることができる。また、汚損が相当に進まな
い限りは、火花は第一又は第二の火花ギャップで生ずる
こととなり、燃料に対する着火性も良好な状態に維持さ
れる。
【0011】また、本発明者らは、上述のような3つの
ギャップを備えたスパークプラグにおいて、第一の火花
ギャップの大きさaを第二の火花ギャップの大きさbと
等しいか又は大きく設定することで、換言すれば第二の
火花ギャップの大きさbと第一の火花ギャップの大きさ
aとの比b/aを1以下とすることで、絶縁体に付着物
が付着した際の、第二の火花ギャップにおける火花発生
の確実性を増すことができ、ひいては絶縁体の表面を清
浄な状態に維持する効果がより高められることを見い出
したのである。b/aが1を超えると、第二の火花ギャ
ップに放電が起こりにくくなる。一方、b/aが0.2
5未満になると、第二の火花ギャップは汚損物の堆積に
より短絡が生じやすくなる。なお、b/aはより望まし
くは0.3〜0.9の範囲で調整するのがよい。
【0012】また、第一の火花ギャップの大きさ(a)
は、0.7〜1.2mmの範囲で調整するのがよい。aの
値が0.5mm未満になると該第一の火花ギャップの短絡
が生じやすくなり、また着火性も劣化してプラグの動作
不良につながる。また、aの値が1.2mmを超えると放
電電圧が高くなり過ぎ、火花発生が困難となる。一方、
第二の火花ギャップの大きさ(b)は0.4〜0.9mm
の範囲で調整するのがよい。bの値が0.3mm未満にな
ると、汚損物の堆積により該第二の火花ギャップの短絡
が生じやすくなる。また、bの値が1.2mmを超える
と、絶縁体が汚損したときの該第二の火花ギャップにお
ける火花発生が困難となる。
【0013】次に、本発明の第二の課題を解決するため
のスパークプラグは、前述の3つの火花ギャップを備え
るとともに、その補助ギャップの大きさが0.4mm以上
に設定されたことを特徴とする。これにより、エンジン
の高速回転時においても主体金具内側からの放熱が阻害
されず、絶縁体の冷却を十分に行うことができる。ま
た、本発明者らは、上述のようなスパークプラグにおい
て、上述の補助ギャップの大きさ(c)を、0.4〜
1.3mmの範囲内で設定することにより、絶縁体表面に
付着物が付着した場合において、補助ギャップに火花を
より確実に発生させることができ、ひいては絶縁体の表
面を清浄な状態に維持する効果が一層顕著となることを
見い出したのである。ここで、cが0.4mm未満となる
と、前述の放熱が阻害される問題が生ずるほか、補助ギ
ャップに付着物が堆積した場合に短絡を生じやすくな
り、結果的に火花が飛びにくくなって汚損防止効果が失
われることにもつながる。一方、cが1.3mmを超える
と該補助ギャップにおける放電電圧が高くなり過ぎ、絶
縁体が汚損したときの火花発生が困難になるほか、付着
物が主体金具の端部から奥の部分に侵入することを抑制
する効果も不十分となる。それ故、補助ギャップの大き
さcは上記範囲内で調整され、より望ましくは0.5〜
1.1mmの範囲内で調整される。
【0014】また、前記補助ギャップの大きさcと第一
の火花ギャップの大きさaとの比c/aは0.4〜1.
3の範囲で調整するのがよい。c/aが1.3を超える
と、補助ギャップに放電が起こりにくくなる。一方、c
/aが0.4未満になると、汚損物質の堆積により補助
ギャップの短絡が生じやすくなる。なお、c/aはより
望ましくは0.4〜1.0の範囲で調整するのがよい。
【0015】また、さらに具体的には、補助ギャップの
大きさcを0.4mm以上とし、かつ第一の火花ギャップ
の大きさaよりも小さく設定すれば、プラグ汚損時にお
ける補助ギャップでの火花発生をより確実に起こすこと
ができ、付着物の焼失効果を高めることができる。従っ
て、補助ギャップの大きさcを、0.4〜1.3mmの範
囲内で、かつ第一の火花ギャップの大きさaよりも小さ
く設定すれば、付着物の侵入防止効果ならびに補助ギャ
ップにおける火花発生効果を同時に達成することができ
るので一層望ましいといえる。
【0016】以上説明したスパークプラグの構成におい
て、補助ギャップを形成するための前述の突出部は、主
体金具の端部内面に沿って円環状に形成することができ
る。この場合、中心電極の軸と平行な面による断面が、
絶縁体との対向側において突出基端側よりも狭幅となる
形状を有するように上記突出部を形成することができ
る。これにより、突出部の先端に電圧が集中しやすくな
り、ひいては補助ギャップにおける火花発生の確実性を
さらに高めることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明のいくつかの実施の
形態を図面を用いて説明する。図1に示す本発明の一例
たるスパークプラグ100は、筒状の主体金具1、先端
部21が突出するようにその主体金具1に嵌め込まれた
絶縁体2、発火部31を突出させた状態で絶縁体2の内
側に設けられた中心電極3、及び主体金具1に一端が結
合され、発火部31(中心電極3)の側面と対向するよ
うに配置された接地電極4等を備えている。図2に示す
ように、接地電極4は中心電極3の両側に各1ずつの計
2つ設けられており、それぞれその先端面41が、発火
部31の側面とほぼ平行に対向するように曲げて形成さ
れる一方、他端側は主体金具1に対して溶接等により固
着・一体化されている。ここで、主体金具1は炭素鋼等
で形成され、図1に示すように、発火部31側の外周面
には機関への取付け用のねじ部12が形成されている。
また、中心電極3はNi合金等で構成されている。さら
に、絶縁体2はアルミナ等のセラミックス焼成体で構成
されている。
【0018】なお、本実施例においては、図2に示すよ
うに、中心電極3は直径dが2.5mm程度のロッド状に
形成されている。接地電極4は、幅wが2.5mm、厚さ
tが1.5mm程度とされている。また、接地電極4は、
主体金具1の端面から第一の火花ギャップg1の中心に
至る高さhが4.5mm程度とされている。絶縁体2はそ
の先端部21の外径が5mm程度とされ、主体金具1の端
部からの突出長さが約3.5mmとされている。
【0019】次に、図2(a)及び(b)に示すよう
に、接地電極4の先端面41と発火部31の側面との間
には第一の火花ギャップg1が形成されている。接地電
極4は、その先端面41が絶縁体2の先端面22の外縁
よりも内側に入り込んで配置され、その先端面22と、
曲げて形成された接地電極4の内側面42との間には第
二の火花ギャップg2が形成されている。なお、図2
(a)に示すように、接地電極4の先端面は、中心電極
3の側面形状に倣う曲面に形成されている。また、主体
金具1の端部内面には絶縁体2側へ突出する突出部11
が形成され、その突出部11と絶縁体2の対応する外面
23との間には補助ギャップg3が形成されている。な
お、突出部11は、主体金具1の端部内面に沿って円環
状に形成されており、中心電極3の軸と平行な面による
断面が、絶縁体2との対向側において突出基端側よりも
狭幅となる形状を有するように形成されている。さら
に、図2(b)に示すように、補助ギャップg3を形成
すべき絶縁体21の外面23と突出部11の対向面11
aとは、互いにほぼ同心的かつ軸方向において互いにほ
ぼ平行となるように形成されている。
【0020】なお、第二の火花ギャップg2の大きさb
と第一の火花ギャップg1の大きさaとの比b/aは、
0.25〜1、望ましくは0.3〜0.9の範囲で調整
される。また、第一の火花ギャップg1の大きさaは
0.7〜1.2mmの範囲で、第二の火花ギャップg2の
大きさbは0.3〜1.2mmの範囲で調整される。一
方、補助ギャップg3の大きさcは0.4〜1.3mmの
範囲内で、望ましくは0.4〜1.0mmの範囲内で調整
される。さらに、補助ギャップg3の大きさcと第一の
火花ギャップg1の大きさaとの比c/aは0.4〜
1.3の範囲で、望ましくは0.4〜1.0の範囲で調
整される。なお、補助ギャップg3の大きさcは、より
具体的には0.4〜1.3mmの範囲内で、かつ第一の火
花ギャップg1の大きさaよりも小さく設定するのがよ
い。
【0021】以下、スパークプラグ100の作用につい
て説明する。すなわち、スパークプラグ100はそのね
じ部12(図1)において、ガソリンエンジン等の内燃
機関に対し発火部31側が燃焼室内に位置するように取
り付けられて、燃焼室に供給される混合気への着火源と
して使用される。ここで、軽負荷状態でエンジンの運転
を断続的あるいは長時間続けた場合等においては、スパ
ークプラグ100にはカーボンやオイル等の付着物が付
着しやすくなる。この場合、その絶縁体2にカーボンの
ような導電性の付着物が付着するとその表面電気抵抗が
低下する。そして、絶縁体2と中心電極3との間に形成
された第二の火花ギャップg2における放電電圧が第一
の火花ギャップg1の放電電圧よりも小さくなると、該
第二の火花ギャップg2に火花が生じて付着物が焼失除
去される。また、接地電極4は熱容量が比較的小さいこ
とから燃焼熱を奪いにくく、第二の火花ギャップg2で
発生する火花は、燃料への着火性が良好である。
【0022】一方、絶縁体2の表面において、電気抵抗
が低下した領域が主体金具1の端部近傍まで拡がってい
る場合には、上記補助ギャップg3も放電を起こし易い
状態となり、汚れ物質焼失のための火花の発生頻度が高
められるので、スパークプラグ100の耐汚損性が向上
する。さらに、補助ギャップg3においては、主体金具
1の端部内面に突出部11が形成されて、絶縁体2の外
面23との間隔が狭められているので、付着物等が補助
ギャップg3を通って主体金具1の端面から奥まった場
所(図面下方側)へ侵入することが抑制されている。
【0023】なお、図3に示すように、接地電極4は、
中心電極3の周りに3ないしそれ以上のものを配置する
ことができる。図示の例では、3つの接地電極4が中心
電極3の周りにほぼ等角度間隔で配置されている。そし
て、それぞれその先端面41が発火部31の側面とほぼ
平行に対向するように曲げて形成されている。
【0024】
【実施例】
(実施例1)図1及び図2に示すスパークプラグ100
の性能試験を以下のようにして行った。まず、図2にお
いて、第一の火花ギャップg1の大きさaを1.0mm、
第二の火花ギャップg2の大きさbを0.5mmに設定
し、かつ補助ギャップg3の大きさcを0.3〜1.6m
mの範囲で各種変化させたスパークプラグを製作した
(試験品番号1〜8:試験品1及び7、8は比較例)。
なお、比較のため、主体金具106の端部内面に突出部
を形成しない試験品(試験品7)も合わせて製作した。
これらのスパークプラグを試験用自動車に取り付け、図
4に示す走行パターン(JIS:D1606に例示され
ているもので、テスト室温を−20℃に設定したもの)
を1サイクルとして、最大20サイクルまで試験を行
い、エンジンの始動が不可能になるまでのサイクル数に
より性能を評価した。図5にその結果を示す。補助ギャ
ップg3の大きさcが0.4〜1.3mmの本発明のスパ
ークプラグ(試験品2〜6)は、比較例のスパークプラ
グと比較して始動可能なサイクル数が大きく、耐汚損性
に優れていることがわかる。
【0025】(実施例2)図1及び図2に示すスパーク
プラグ100として、補助ギャップg3の大きさcを
0.6mmに固定的に設定し、第一の火花ギャップg1 の
大きさaを0.5〜1.4mmの範囲で、第二の火花ギャ
ップg2の大きさbを0.1〜1.4mmの範囲で各種変
化させたものを製作した(試験品番号11〜22:試験
品11、13、18、19、22は比較例)。これらの
スパークプラグの性能を実施例1と同様の方法により評
価した(最大10サイクルまで)。図6にその結果を示
す。本発明の実施例のスパークプラグは、比較例のスパ
ークプラグと比較して始動可能なサイクル数が大きく、
耐汚損性に優れていることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスパークプラグの一例を示す正面全体
図。
【図2】その要部を示す平面図及び側面部分断面図。
【図3】本発明のスパークプラグの変形例の要部を示す
平面図及び側面部分断面図。
【図4】実施例における走行パターンを示す説明図。
【図5】実施例1における各スパークプラグの性能試験
の結果を示す説明図。
【図6】実施例2における各スパークプラグの性能試験
の結果を示す説明図。
【図7】従来のスパークプラグの要部を示す側面部分断
面図。
【図8】従来の別のスパークプラグの要部を示す側面部
分断面図。
【符号の説明】
1 主体金具 2 絶縁体 3 中心電極 4 接地電極 22 先端面 23 外面 41 先端面 42 内側面 100 スパークプラグ g1 第一の火花ギャップ g2 第二の火花ギャップ g3 補助ギャップ

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中心電極と、 一方の端部側から前記中心電極を突出させた状態で、そ
    の中心電極の外側に設けられた絶縁体と、 その絶縁体の外側に設けられ、前記絶縁体側へ突出する
    突出部が自身の端部内面に形成された主体金具と、 その主体金具に一端が結合され、先端面が前記中心電極
    の側面と対向するように配置された接地電極とを備え、 その接地電極の先端と前記中心電極の側面との間に第一
    の火花ギャップが形成され、 前記中心電極が突出する側において、前記絶縁体の端面
    と前記接地電極の内側面との間に第二の火花ギャップが
    形成され、 前記主体金具の端部内面に形成された前記突出部と、前
    記絶縁体の対応する外面との間に補助ギャップが形成さ
    れるとともに、 前記絶縁体表面に導電性付着物が付着して、前記第二の
    火花ギャップにおける放電電圧が前記第一の火花ギャッ
    プの放電電圧よりも低くなった場合に、その第二の火花
    ギャップに火花を生じさせて前記付着物を焼失させる一
    方、 同じく前記絶縁体表面に導電性付着物が付着して、前記
    補助ギャップにおける放電電圧が前記第一の火花ギャッ
    プの放電電圧よりも低くなった場合に、その補助ギャッ
    プにも火花を生じさせて前記付着物を焼失させるように
    したことを特徴とするスパークプラグ。
  2. 【請求項2】 中心電極と、 一方の端部側から前記中心電極を突出させた状態で、そ
    の中心電極の外側に設けられた絶縁体と、 その絶縁体の外側に設けられ、自身の端部内面に前記絶
    縁体側へ突出する突出部が形成された主体金具と、 その主体金具に一端が結合され、先端面が前記中心電極
    の側面と対向するように配置された接地電極とを備え、 その接地電極の先端と前記中心電極の側面との間に第一
    の火花ギャップが形成され、 前記中心電極が突出する側において、前記絶縁体の端面
    と前記接地電極の内側面との間に第二の火花ギャップが
    形成され、 前記主体金具の端部内面に形成された前記突出部と、前
    記絶縁体の対応する外面との間に補助ギャップが形成さ
    れるとともに、 前記第一の火花ギャップの大きさが前記第二の火花ギャ
    ップの大きさと等しいか、又は大きく設定されているこ
    とを特徴とするスパークプラグ。
  3. 【請求項3】 中心電極と、 一方の端部側から前記中心電極を突出させた状態で、そ
    の中心電極の外側に設けられた絶縁体と、 その絶縁体の外側に設けられ、自身の端部内面に前記絶
    縁体側へ突出する突出部が形成された主体金具と、 その主体金具に一端が結合され、先端面が前記中心電極
    の側面と対向するように配置された接地電極とを備え、 その接地電極の先端と前記中心電極の側面との間に第一
    の火花ギャップが形成され、 前記中心電極が突出する側において、前記絶縁体の端面
    と前記接地電極の内側面との間に第二の火花ギャップが
    形成され、 前記主体金具の端部内面に形成された前記突出部と、前
    記絶縁体の対応する外面との間に補助ギャップが形成さ
    れるとともに、 その補助ギャップの大きさが0.4〜1.3mmの範囲内
    で設定されたことを特徴とするスパークプラグ。
  4. 【請求項4】 前記第一の火花ギャップの大きさが前記
    第二の火花ギャップの大きさと等しいか、又は大きく設
    定されている請求項1又は3記載のスパークプラグ。
  5. 【請求項5】 前記第二の火花ギャップの大きさbと前
    記第一の火花ギャップの大きさaとの比b/aが0.2
    5〜1の範囲で調整されている請求項2又は4に記載の
    スパークプラグ。
  6. 【請求項6】 前記第一の火花ギャップの大きさが0.
    7〜1.2mmの範囲で調整され、かつ前記第二の火花ギ
    ャップの大きさが0.3〜1.2mmの範囲で調整されて
    いる請求項2、4、5のいずれかに記載のスパークプラ
    グ。
  7. 【請求項7】 前記補助ギャップの大きさcと前記第一
    の火花ギャップの大きさaとの比c/aが0.4〜1.
    3の範囲で調整されている請求項1ないし6のいずれか
    に記載のスパークプラグ。
  8. 【請求項8】 前記補助ギャップは、その大きさが0.
    4mm以上であり、かつ前記第一の火花ギャップの大きさ
    より小さく設定されている請求項1ないし7のいずれか
    に記載のスパークプラグ。
  9. 【請求項9】 前記接地電極の先端面は、前記中心電極
    の側面形状に倣う曲面に形成されている請求項1ないし
    8のいずれかに記載のスパークプラグ。
  10. 【請求項10】 前記突出部は、前記主体金具の端部内
    面に沿って円環状に形成されている請求項1ないし9の
    いずれかに記載のスパークプラグ。
  11. 【請求項11】 前記突出部は、前記中心電極の軸と平
    行な面によるその断面が、前記絶縁体との対向側におい
    て突出基端側よりも狭幅となる形状を有している請求項
    1ないし10のいずれかに記載のスパークプラグ。
  12. 【請求項12】 前記補助ギャップを形成すべき前記絶
    縁体の外面と、前記突出部の該絶縁体外面との対向面と
    は、互いにほぼ平行となるように形成されている請求項
    1ないし11のいずれかに記載のスパークプラグ。
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