JPH11134457A - 非接触型icカード用素子内蔵チップおよびその製造方法 - Google Patents

非接触型icカード用素子内蔵チップおよびその製造方法

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JPH11134457A
JPH11134457A JP29582897A JP29582897A JPH11134457A JP H11134457 A JPH11134457 A JP H11134457A JP 29582897 A JP29582897 A JP 29582897A JP 29582897 A JP29582897 A JP 29582897A JP H11134457 A JPH11134457 A JP H11134457A
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chip
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card element
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Takayuki Ito
尊之 伊藤
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 (1)構成部品が移動し難くかつ故障し難いハ
イブリッド化された非接触型ICカード用素子内臓チッ
プと、(2)その工業的有利な製造方法を提供すること。 【解決手段】 第1発明は、ハイブリッド化された非接
触型IC素子が、温度270℃、剪断速度1000se
-1の条件で測定した溶融粘度が4000ポイズ以下の
熱可塑性樹脂により成形された成形体内に埋設され一体
化されてなる非接触型ICカード用素子内臓チップを特
徴とし、第2発明は、非接触型ICカード用素子を射出
成形用金型のキャビティ内の所定位置に保持し、上記熱
可塑性樹脂にを注入充填して冷却した後、離型し、取り
出すことを特徴とする。 【効果】 上記課題が解決される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非接触型ICカー
ド素子内蔵チップおよびその製造方法に関する。さらに
詳しくは、新規な構造の非接触型ICカード素子内蔵チ
ップ、および、これの工業的有利な製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】非接触型ICカードは、機械などに差し
込んで情報読取り機などに接触させることなしに、中波
帯、マイクロ波帯などの電波の交信によってデータの読
み出しや書き込みを行うカードである。非接触型ICカ
ードは、マイクロコンピユーターやメモリーなどのIC
回路を素子自体に内蔵しており、さまざまな電子情報が
搭載可能であり、しかも機密性に優れている。また、従
来の磁気ストライプカードに比較して、記憶容量が大き
いことから、種々の用途に利用されている。非接触型I
Cカードには、例えば、バッテリー、アンテナなどを内
蔵させることができるので、これを携帯している間に他
の発信器からの電波を受信しその情報をカードの内部に
記憶させたり、非接触型ICカードが持っている情報を
このカードから発信して他の受信器に伝達するなどの利
用方法がある。
【0003】非接触型ICカードは通常、IC回路、バ
ッテリー、メモリー、アンテナ、コンピユーターなどか
らなるICカード素子が、カード型外観のものに埋め込
まれた構造を有する。このような構造の非接触型ICカ
ードは、従来は、(1)ハウジング組立法、または、(2)シ
ート積層法などによって製造されている。
【0004】上記(1)のハウジング組立法では、2個の
ハウジング(殻)を射出成形法によって成形し、ハウジ
ングの内部にICカード素子を挿入して接着固定して製
造される。また上記(2)のシート積層法では、押出成形
によってシートを成形し、中間層の凹部内にICカード
素子を配置した後、中間層の両側に接着剤を介在させた
り、熱融着により表層シートを張り合わせて製造され
る。製品は、通常、表層/中間層/表層の三層構造を呈
する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の(1)および
(2)の製造方法は、何れも、接着によるため接着不充分
な場合は、接着部分が移動し易く故障しやすいという欠
点がある。しかも、これらの製造方法によって各構成部
品を完全に接着するためには、製造工程が煩雑となり、
製造コストが高くなるのは避けられないという欠点もあ
る。また、実際に使用する際に、衣服のポケツトや収納
ケースから取り出したりする手間が必要であり、時によ
っては紛失する恐れもある。
【0006】本発明者は、上記実情に鑑み、上記従来法
の欠点を解消した非接触型ICカード素子を提供すべく
鋭意検討した結果、本発明に到達したものである。本発
明の目的は、次の通りである。 1.非接触型ICカ−ド素子を熱可塑性樹脂内に埋設
し、構成部品が製品の内臓チップ内で移動し難く、か
つ、故障し難い、ハイブリッド化された非接触型ICカ
−ド素子内臓チップを提供すること。 2.ハイブリッド化された非接触型ICカ−ド素子内臓
チップの工業的有利な製造方法を提供すること。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明では、ハイブリッド化された非接触型ICカ
ード用素子において、非接触型ICカード素子が、温度
270℃、剪断速度1000sec-1の条件で測定した
溶融粘度が4000ポイズ以下の熱可塑性樹脂により形
成された成形体に埋設され一体化されてなることを特徴
とする、非接触型ICカ−ド素子内蔵チップを提供す
る。
【0008】また、本発明では、非接触型ICカード素
子内蔵チップを製造するにあたり、支持部材が金型キャ
ビティ内に進退可能に設けられた金型を使用し、金型キ
ャビティ内に支持部材を突出させて非接触型ICカード
素子を金型キャビティ内の所定位置に固定した後、金型
キャビティ内に、温度270℃、剪断速度1000se
-1の条件で測定した溶融粘度が4000ポイズ以下の
熱可塑性樹脂を注入充填し、金型キャビティから上記の
支持部材を後退させると共に、溶融樹脂を追加注入充填
して冷却固化させた後、型開きして成形体を離型するこ
とを特徴とする、非接触型ICカード素子内蔵チップの
製造方法を提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において非接触型ICカード素子とは、ハイブリ
ッド化された非接触型ICカード素子をいい、IC回
路、バッテリー、メモリー、アンテナ、コンピューター
などからなり、これらの部品はセラミック、ガラス繊維
強化エポキシ樹脂などの基板上に搭載されている。これ
らは、非接触型ICカードを構成し得る限りいかなる組
み合わせの素子であってもよく、その構成部品、形状な
どが限定されるものではない。
【0010】本発明において成形体(成形品)を形成す
る熱可塑性樹脂とは、通常射出成形に用いられるものを
言う。具体的には、液晶ポリエステル樹脂、非晶性ポリ
エステル樹脂、ポリスチレン、耐衝撃性ポリスチレン
(HIPS)、AS樹脂(アクリロニトリル−スチレン
共重合体)、ABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジェ
ン−スチレン共重合体)、ABS樹脂とポリカーボネー
トとのポリマーアロイ、ABS樹脂とポリブチレンテレ
フタレートとのポリマーアロイ、アクリル系樹脂、ポリ
スルホン、ポリカーボネート、変性ポリフェニレンオキ
サイド、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレ
ンなどが適している。これら樹脂には、ガラス繊維が充
填されていてもよい。
【0011】熱可塑性樹脂は、アンテナワイヤーの切
断、半田の溶融による接合部の分離、溶融樹脂の圧力に
よるICカード素子を構成する部品の損傷などを防止す
るため、流動性に優れ、かつ、融解エンタルピーの少な
いものが好ましい。実験によれば、流動性がよい熱可塑
性樹脂の中では、温度270℃、剪断速度1000se
-1の条件で測定した溶融粘度が4000ポイズ以下の
ものあることが必要であることが分った。溶融粘度が4
000ポイズ以下のものは、流動性に優れているので、
金型キャビティに固定されている非接触型ICカード素
子の構成部品を損傷させることがない。中でも上記測定
条件下での溶融粘度が、2000ポイズ以下の液晶ポリ
エステル樹脂、非晶性ポリエステル樹脂、ポリスチレ
ン、HIPS、ABS樹脂などが特にに好ましい。
【0012】以下に、本発明の実施の態様を、添付の図
により更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を超え
ない限り、以下の記載例に制限されるものではない。
【0013】図1は、本発明に係る非接触型ICカード
素子内蔵チップ13(以下、単に「内蔵チップ」という
ことがある)の一例の斜視図であり、ハイブリッド化さ
れた非接触ICカード素子12が樹脂内に一体化して埋
設されたものである。図2は、本発明に係る非接触型I
Cカード素子内蔵チップの製造に使用される金型の一例
の要部の断面図である。
【0014】図3ないし図6は、本発明に係る非接触型
ICカード素子内蔵チップ13の製造工程を示す要部の
断面図である。図3は、金型キャビティ3内に支持部材
5を突出させて、非接触型ICカード素子12を固定し
た状態を示す部分断面図である。図4は、金型キャビテ
ィ3を閉じて金型キャビティ内に溶融樹脂4を注入充填
している状態を示す部分断面図であり、図5は、金型キ
ャビティ3内から支持部材5を後退させると共に、溶融
樹脂4を追加注入充填した状態を示す部分断面図であ
る。図6は、溶融樹脂が冷却固化した後、型開して成形
体の内蔵チップ13を突き出しピン6によって離型した
状態を示す部分断面図である。
【0015】図7ないし図9は、非接触型ICカード素
子内蔵チップの外形の変形例を示す斜視図である。図7
はバンド、図8はクリップ、図9は粘着テーブなどを具
備した構造の内蔵チップであり、図10は、従来の非接
触型ICカード素子内蔵チップの一例を示す縦断端面図
である。
【0016】本発明に係る非接触型ICカード素子内蔵
チップは、射出成形によるインサート成形技術によって
製造される。内蔵チップを製造する際に用いられる可動
側金型1および固定側金型2には、入れ子17が嵌め込
まれており、入れ子17に金型キャビティ3が形成さ
れ、金型キャビティ3内に自由に進出後退(進退)可能
な支持部材5が設けられていると共に、成形体を金型キ
ャビティ3内からの離型を助ける突き出しピン6が設け
られている。
【0017】この射出成形金型には、溶融樹脂を充填す
るためのランナ−7、および、金型キャビティの側面に
通じるサイドゲート8が形成されている。さらに、支持
部材5の金型キャビティ内への進退を行うために、ロッ
ド9、アクチュエータ−10、および、調整プレート1
1が設置されている。なお、図2では、可動側金型1を
上に、固定側金型2を下に配置している例を示したが、
これらの関係が上下逆になってもよいし、これら一対の
金型を左右に対向させて横型に配置することもできる。
また、支持部材の形状および数は、図示したものに限定
されるものではなく、非接触型ICカード素子の大きさ
に応じて変えることができる。さらに、支持部材は一方
の金型だけでなく双方の金型に設けることもできる。
【0018】以下、本発明に係る非接触型ICカード素
子内蔵チップを製造する手順を詳細に説明する。通常、
次の手順 (a)〜(i)の操作が繰り返される。なお、次の
手順は、必要に応じて変更することもできる。例えば、
上記(a)前進と(b)支持の手順は、逆順であってもよい。
また、(e)後退と(f)追加注入の手順は、同時に行うこと
もできる。
【0019】(a)前進:支持部材5を所定位置(先端を
金型キャビティの空間部分に位置させる−前進位置)ま
で前進させる。 (b)支持:所定位置(前進位置)にある支持部材5の先
端に非接触型ICカード素子12を支持させる(図3参
照)。 (c)型閉:可動側金型1を固定側金型2に密着締めつけ
て、型閉する。 (d)注入:溶融樹脂をランナ−7およびゲート8を経
て、金型キャビティ3内に注入充填する(図4参照)。
【0020】(e)後退:支持部材5を所定位置(後退位
置)まで後退させる。 (f)追加注入:支持部材の後退によって生じた空隙部分
に溶融樹脂を追加注入充填する(図5参照)。 (g)冷却:金型キャビティ3内に注入充填された溶融樹
脂を冷却固化させる。 (h)型開:可動側金型1を固定側金型2から引き離し
て、型開きする。 (i)取出:金型から成形体(製品の内蔵チップ)を取り
出す(図6参照)。
【0021】本発明方法によるときは、従来の製造方法
(ハウジング組立法、シート積層法)によって製造され
た非接触型ICカードと異なり、非接触型ICカード素
子が樹脂成形体内に埋設され一体化された構造のものが
得られる。このような非接触型ICカード素子内蔵チッ
プは、非接触型ICカード素子が接着によらず、樹脂成
形体内に埋設され一体化された構造のものであり、従来
法によったものとは異なる新規な構造のものである。
【0022】上記成形体(内蔵チップ)は、インサート
射出成形法によって製造されるので、非接触型ICカー
ド素子の形状、製造する内蔵チップの外観構造(形状)
に応じて射出成形の金型キャビティの形状を変更するこ
とができる。例えば、バンド式腕時計型(図7参照)、
円形バッジ(図8参照)、八角形の平板(図9参照)な
ど、ICカード素子が埋設された外観構造(形状)の異
なる内蔵チップが得られる。これら外観構造(形状)の
異なる内蔵チップは、設備、機器、衣服などに取り付
け、携帯することができる。例えば、バンド式腕時計型
(図7参照)のものは腕に装着したり、円形で裏に取り
付け穴にクリップ(図8参照)を取り付けてバッヂとし
て衣服に装着したり、八角形平板で裏に両面粘着テープ
を取り付けて(図9参照)、自動車のダッシユボード上
面に装着することができる。
【0023】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
する。日精樹脂工業社製TH60R5VSE竪型射出成
形機を用い、次の仕様の射出成形金型、非接触型ICカ
ード素子、および、原料樹脂を用いて射出成形法によっ
て内蔵チップを製造した。射出成形金型は、上型と下型
とよりなり、長辺が38mm、短辺が33mm、深さが3.
5mmの金型キャビティ部を備えたものを使用した。ハイ
ブリッド化した非接触型ICカード素子は、IC回路、
バッテリー、メモリー、アンテナ、コンピューターから
なり、平坦形状の最大部の厚さが1.8mm、縦が30m
m、横が25mmのものを使用した。樹脂原料は、ガラス
繊維30%強化液晶ポリエステル樹脂(三菱エンジニア
リングプラスチックス社製、商品名:ノバキュレートE
322G30、温度270℃、剪断速度1000sec
-1の条件で測定した溶融粘度が600 ポイズのもの)
を使用した。
【0024】上記の装置を用い、金型キャビティ内の所
定位置に、非接触型ICカード素子を挿入し、この金型
の前進位置に停止した支持部材に支持した状態で型閉
し、その後に溶融液晶ポリマー組成物を注入し、ほぼ注
入充填が完了した時点で支持部材を後退させた。次い
で、後退した支持部材が占めていた空隙部分に、前記溶
融液晶ポリマー組成物を追加注入充填し、冷却固化し
て、幅33mm×長さ38mm×厚さ3.5mmの非接触型I
Cカード素子内蔵チップ成形体を取り出した。
【0025】この成形体に埋設されている非接触型IC
カード素子を、軟X線写真装置(ソフテックス社製:S
OFTEX PRO−TEST100型)を用いて観察
した結果、基板の割れ、回路の破断、ハンダ溶融などは
認められなかった。また、非接触型ICカード素子の場
合、アンテナは直径10〜200μmの針金が用いられ
るので、射出成形した際に切断する恐れがあったが、こ
の例では最も細い直径10μmのものを用いたにも拘ら
ず、アンテナの断線は認められなかった。
【0026】さらに、この成形体を厚さ方向に切断し、
非接触型ICカード素子の埋設状況を目視観察した結
果、非接触型ICカード素子は成形体のほぼ中央位置に
埋設されていた。得られた成形体を、JIS X630
3 4.2(4)で規定された方法で、機械的強度と点
圧力を試験した結果、いずれもその表面とその内部の構
成部品が損傷せず、正常な状態を維持していた。
【0027】この成形体について、次のような冷熱サイ
クル試験、および、耐湿性試験を行った後に上記の軟X
線写真装置を用いて観察した結果、何れもその表面とそ
の内部の非接触型ICカード素子の構成部品は損傷して
おらず、正常な状態を保っていた。 (i) 冷熱サイクル試験:成形体を、−40℃に調節した
恒温槽に30分間保持した後、125℃に調節した恒温
槽に30分間保持する操作を1サイクルとする冷熱サイ
クルを、1000サイクル繰り返す試験。 (ii)耐湿性試験:成形体を、温度80℃、相対湿度90
%に調節した恒温恒湿槽に、1000時間保持する試
験。
【0028】
【発明の効果】本発明は、次の様な特別に有利な効果を
奏し、その産業上の利用価値は極めて大である。 1.本発明によれば、ハイブリッド化された非接触型I
Cカード素子が、射出成形法によって形成された熱可塑
性樹脂の成形体内に、埋設され一体化された新規な構造
の非接触型ICカード素子内蔵チップが提供される。 2.本発明に係る製造方法によれば、従来法の様に接着
工程を必要としないので製造工程が簡単で、しかも、接
着が不充分が生ずることがない。 3.本発明に係る製造方法によれば、溶融時の流動性に
優れた熱可塑性樹脂を用いるので、キャビティ内への注
入時の樹脂圧によってICカード素子の構成部品の損傷
することがなく、故障が生じ難い非接触型ICカード素
子内蔵チップが得られる。
【0029】4.本発明に係る製造方法によれば、製造
しようとする内蔵チップの外観構造(形状)に応じて射
出成形の金型キャビティの形状を変更することができる
ので、所望の外観構造(形状)の非接触型ICカード素
子内蔵チップが得られる。 5.製造する金型キャビティの形状を変更することによ
り、外観構造(形状)がバンド式腕時計型、円形バッジ
型、多角形の平板型などのものを容易に得ることができ
る。これらは設備、機器、人体などに取り付けて携帯で
きるので、紛失の危険性が少なくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る非接触型ICカード素子内蔵チ
ップの一例の斜視図である。
【図2】 本発明に係る非接触型ICカード素子内蔵チ
ップの製造に使用される金型の一例の要部の断面図であ
る。
【図3】 金型キャビティ内に支持部材を突出させて、
非接触型ICカード素子を固定した状態を示す部分断面
図である。
【図4】 金型を閉じて成形空間内に溶融樹脂を注入充
填している状態を示す部分断面図である。
【図5】 金型キャビティ内から支持部材を後退させる
と共に、溶融樹脂を追加注入充填した状態を示す部分断
面図である。
【図6】 溶融樹脂が冷却固化した後、型開して製品の
内蔵チップ13を突き出しピン6によって離型している
状態を示す部分断面図である。
【図7】 バンドを具備した構造の非接触型ICカード
素子内蔵チッブの一例を示す斜視図である。
【図8】 クリップを具備した構造の非接触型ICカー
ド素子内蔵チップの一例を示す斜視図である。
【図9】 粘着テーブを具備した構造の非接触型ICカ
ード素子内蔵チップの一例を示す斜視図である。
【図10】 従来の非接触型ICカード素子内蔵チップ
の一例を示す要部の縦断端面図である。
【符号の説明】
1:可動側金型 2:固定側金型 3:金型キャビティ 4:溶融樹脂 5:支持部材 6:突き出しピン 7:ランナー 8:サイドゲート 9:ロッド 1O:アクチュエーター 11:調整プレート 12:非接触ICカード素子 13:非接触ICカード素子内蔵チップ 14:バンド 15:クリッブ 16:粘着テープ 17:入れ子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // B29L 31:34

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハイブリッド化された非接触型ICカー
    ド用素子において、非接触型ICカード素子が、温度2
    70℃、剪断速度1000sec-1の条件で測定した溶
    融粘度が4000ポイズ以下の熱可塑性樹脂により形成
    された成形体内に埋設され一体化されてなることを特徴
    とする、非接触型ICカ−ド素子内臓チップ。
  2. 【請求項2】 非接触型ICカード素子内蔵チップが、
    非接触型ICカード素子を埋設され一体化した成形体で
    あって、腕時計バンド、衣服装着用クリップ、または、
    対象物に装着する粘着テープを装備可能にした外形を呈
    するものである、請求項1に記載の非接触型ICカード
    素子内蔵チップ。
  3. 【請求項3】 非接触型ICカード素子内蔵チップを製
    造するにあたり、支持部材が金型キャビティ内に進退可
    能に設けられた金型を使用し、金型キャビティ内に支持
    部材を突出させて非接触型ICカード素子を金型キャビ
    ティ内の所定位置に固定した後、金型キャビティ内に、
    温度270℃、剪断速度1000sec-1の条件で測定
    した溶融粘度が4000ポイズ以下の熱可塑性樹脂を注
    入充填し、金型キャビティから上記の支持部材を後退さ
    せると共に、溶融樹脂を追加注入充填して冷却固化させ
    た後、型開きして成形体を離型することを特徴とする、
    非接触型ICカード素子内蔵チップの製造方法。
JP29582897A 1997-10-28 1997-10-28 非接触型icカード用素子内蔵チップおよびその製造方法 Pending JPH11134457A (ja)

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