JPH11133591A - 光拡散性画像形成用感光性フィルム、装飾ガラスの製造方法及び装飾ガラス - Google Patents

光拡散性画像形成用感光性フィルム、装飾ガラスの製造方法及び装飾ガラス

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JPH11133591A
JPH11133591A JP30030997A JP30030997A JPH11133591A JP H11133591 A JPH11133591 A JP H11133591A JP 30030997 A JP30030997 A JP 30030997A JP 30030997 A JP30030997 A JP 30030997A JP H11133591 A JPH11133591 A JP H11133591A
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light
image
film
photosensitive
glass
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JP30030997A
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English (en)
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Akio Muto
昭男 武藤
Yuzo Yasutaka
祐三 安高
Makoto Kitai
誠 北井
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Fujirekkusu Kk
TEPIKKUSU KK
Original Assignee
Fujirekkusu Kk
TEPIKKUSU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 合わせガラス用中間膜や接着剤を介してガラ
ス上に直接貼り合せても、スリガラス効果が低下せずに
画像が十分な目隠し機能を果たす光拡散性画像を作成す
ることのできる、感光性フィルムを提供する。 【解決手段】 透光性フィルム上に、ビーズ及び感光性
樹脂を含む感光層を設けてなることを特徴とする光拡散
性画像形成用感光性フィルム;透光性フィルム上に、ビ
ーズ及びバインダー樹脂を含む非感光層、及び感光性樹
脂を含む感光層を順次設けてなることを特徴とする光拡
散性画像形成用感光性フィルム;上記光拡散性画像形成
用感光性フィルムに光像照射、現像液処理工程を経て光
拡散性画像を形成後、この感光フィルムを透光性支持体
に貼り合わせることを特徴とする装飾ガラスの製造方
法;透光性支持体に装飾体を貼り合わせた装飾ガラスに
おいて、該装飾体が、上記の光拡散性画像形成用感光性
フィルムに光像照射、現像液処理を経て光拡散性画像を
形成したフィルムであることを特徴とする装飾ガラス。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スリガラス状(又
は光拡散性)の画像を形成するための感光性フィルムに
関し、より詳しくは、スリガラス状の画像のついた装飾
ガラス、特に装飾合わせガラスを作るために、中間膜を
介してガラスに貼り合わせる、画像のついたフィルムを
作製するための感光性フィルムに関する。本発明はさら
に、上記の感光性フィルムを使用する装飾ガラスの製造
方法に関する。また本発明は、スリガラス状の画像模様
のついた装飾ガラスに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ガラスにスリガラス状模様をつけ
る方法には、 ガラスに機械的にすり傷をつけるサンドブラスト法 ガラスをフッ酸で腐食する化学的腐食法 ガラスに疑似インクで印刷する方法 フィルムに疑似インクで印刷後、ガラスに貼りつけ
る方法 フィルムにエンボス加工を施して模様をつけた後、
ガラスに貼りつける方法 フィルム上に蒸着法により模様を再現後ガラスに貼
りつける方法 等が知られている。従来方法のうち、、の方法で
は、ガラス表面に細かいすり傷をつけてスリガラス状の
模様をつけているため、この面に水や接着剤などが付着
した場合や、或は合わせガラスの様に透明性の中間膜を
介してガラスに貼りつける場合に、スリガラス状の模様
が透明化して模様が見えなくなる傾向がある。〜の
方法は、模様を作るための印刷版やマスクを必要とする
ため、同一模様の量産化には適しているが、任意の模様
を少量生産するには適していない。
【0003】一方、エチレン−酢酸ビニル共重合体や可
塑化ポリビニルブチラールなどの樹脂中間膜をガラス板
でサンドイッチした合わせガラスは、耐震安全ガラス、
防犯ガラス、紫外線カットガラスなどとして用途が拡大
している。この合わせガラスの分野では模様入り合わせ
ガラス(装飾合わせガラス)が知られている。例えば、
特開昭56−129649号公報には中間膜表面にイン
キによって模様を印刷し、その後この中間膜にガラス板
を積層することが開示され、特開平7−138052号
公報には光重合性樹脂と着色顔料を主成分とする光重合
性樹脂組成物よりなる着色層を露光、現像して得られた
画像層が2枚の合わせガラス用中間膜で挟着され、更に
その両面が2枚のガラスで挟着されている画像入り合わ
せガラスが開示されているが、何れもスリガラス状(又
は光拡散性)の模様入り合わせガラスではない。この装
飾合わせガラスの分野に於ても、美しいスリガラス状
(又は光拡散性)の模様を簡便、迅速、安価に作ること
が望まれている。この他、特公平6−61849号公報
には、粒子状の有機ポリマー化合物や無機化合物が分散
された光硬化性液体を使用する三次元物体造形方法が開
示されているが、光拡散性画像や装飾ガラスに関するも
のではない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、合わせガラス用中間膜を介してガラスといった透光
性支持体に貼り合せても、画像のスリガラス効果(又は
光拡散効果)が低下しないスリガラス状画像(以下、光
拡散性画像という)を形成するための感光性フィルムを
提供することにある。本明細書中でいうスリガラス効果
(光拡散効果)あるいは、スリガラス特性とは、ガラス
を通して透けて見えないという性質を意味する。本発明
の目的はさらに、透けて見えない一方、光線透過率が比
較的高い、即ち室内を明るく保つ光拡散性画像を得るこ
とのできる感光性フィルムを提供することにある。また
本発明の目的は、着色した光拡散性画像を作ることので
きる感光性フィルムを提供することにある。また本発明
の目的は、インクジェットプリンターなどの各種プリン
ターで印字可能な光拡散性画像を作るための感光性フィ
ルムを提供することにある。本発明の目的はまた、前記
の機能を持った光拡散性画像を熟練度を必要とせず、且
つ短時間に作ることのできる感光性フィルムを提供する
ことにある。本発明の目的はさらに、感光性樹脂画像形
成法により作ったスリガラス模様のついたフィルムを、
透光性支持体に貼り合わせた装飾ガラスを提供すること
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
した結果、感光性樹脂を利用して形成する画像の中にビ
ーズを含有させることにより、上記目的が達成し得るこ
とを見出した。従って本発明は、透光性フィルム上に、
ビーズ及び感光性樹脂を含む感光層(A)を設けてなる
ことを特徴とする光拡散性画像形成用感光性フィルムに
関する。本発明はまた、別の実施態様として、透光性フ
ィルム上に、ビーズ及びバインダー樹脂を含む非感光層
(B)、及び感光性樹脂を含む感光層(C)を順次設け
てなることを特徴とする光拡散性画像形成用感光性フィ
ルムに関する。上記の光拡散性画像形成用感光性フィル
ムの実施態様として、感光層(A)又は(C)上にさら
に必要に応じて、保護層を設けることができる。上記の
光拡散性画像形成用感光性フィルムの別の実施態様とし
て、感光層及び/又は非感光層中に体質顔料を含むこと
ができる。
【0006】本発明はさらに、上記の光拡散性画像形成
用感光性フィルムに光像照射、現像液処理工程を経て光
拡散性画像を形成後、この感光フィルムを透光性支持体
に貼り合わせることを特徴とする装飾ガラスの製造方法
に関する。本発明の装飾ガラスの製造方法において、好
ましい実施態様として、感光フィルムと透光性支持体の
貼り合わせを、感光フィルムを合わせガラス用中間膜を
介して2枚の透光性支持体に挟持させることによって実
施する。本発明はまた、透光性支持体に装飾体を貼り合
わせた装飾ガラスにおいて、該装飾体が、上記の光拡散
性画像形成用感光性フィルムに光像照射、現像液処理を
経て光拡散性画像を形成したフィルムであることを特徴
とする装飾ガラスに関する。また、上記の光拡散性画像
の上に更に第2の画像を重ねることができ、よって本発
明は、上記の装飾ガラスにおいて、光拡散性画像を形成
したフィルムの該光拡散性画像の上に更に第2の画像が
重ねてあることを特徴とする装飾ガラスに関する。本発
明の装飾ガラスの好ましい実施態様として、装飾体を合
わせガラス用中間膜を介して2枚の透光性支持体で挟持
した装飾合わせガラスが挙げられる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成を詳細に説明
する。本発明の感光性フィルムに用いる透光性フィルム
としては、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミ
ド、ポリプロピレン、塩化ビニル、ポリスチレン、トリ
アセチルセルロースなどのロールフィルムあるいはシー
トフィルムが好ましく、その厚さは一般的に25〜18
8μm である。このような透光性フィルムは市場で入手
することができる。特に二軸延伸ポリエステルフィルム
が好ましい。この透光性フィルム上に、前記の感光層
(A)、又は非感光層(B)、更に感光層(C)をそれ
ぞれ厚さ1〜30μm となるように設ける。
【0008】上記の感光層(A)及び非感光層(B)の
構成成分であるビーズの形状は、楕円球形状ないし眞球
形状であり、眞球形状が望ましい。ビーズとしては、プ
ラスチックビーズ、ガラスビーズ、シリカビーズ等があ
る。プラスチックビーズとしては、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリスチレン、エチレン/アクリル共重合
体、スチレン/アクリル共重合体、PMMA、架橋化P
MMA、ベンゾグアナミン・ホルムアルデヒド縮合物、
ベンゾグアナミン・メラミン・ホルムアルデヒド縮合
物、ポリエステル、エポキシ樹脂、シリコン樹脂などの
粒子が挙げられ、架橋化PMMAビーズとベンゾグアナ
ミン系粒子が特に好ましい。ビーズは透明なビーズであ
っても、着色ビーズであってもよく、またその混合物で
あってもよい。表面の平滑なビーズ、表面が微細な凹凸
のビーズが使用できるが、表面の平滑なビーズを使用す
るのがより好ましい。
【0009】使用されるビーズの平均粒子径は0.05〜
20μm が適当であり、好ましくは0.5〜8μm であ
る。平均粒径が0.05μm より小さいとガラスに貼り合
わせた時に透明になりすぎたり、スリガラスの風合いが
失なわれる。一方、20μm より大きいとガラスに貼り
合わせた時に光が通りやすく透明になりすぎる。上述の
ようなビーズは市場で入手することができ、例えばベン
ゾグアナミン・ホルムアルデヒド縮合物の球状微粉体
(エポスター MS 、日本触媒社製、平均粒子径2μm)な
どが知られている。また、平均粒子径が異なるビーズを
混合して使用することも出来る。
【0010】感光層(A)及び(C)の構成成分である
感光性樹脂としては、アクリロイル基、キノンジアジド
基、ジアゾ基、アジド基、シンナモイル基、スチルバゾ
リウム基、スチリルキノニウム基などを感光性基とする
通常公知の感光性樹脂が使用できるが、アルカリ性水溶
液、又は有機酸中性塩水溶液で現像できる感光性樹脂が
好ましい。その例としては、光重合性組成物(ネガ・ポ
ジ型)、オルソナフトキノンジアジド系組成物(ポジ・
ポジ型)を使用することが好ましい。この中で、光重合
性組成物は、現像液に可溶性又は膨潤性のバインダー樹
脂、光重合性単量体及び光重合開始剤からなる。
【0011】バインダー樹脂として、メタ(アクリル
酸)、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メ
タ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アク
リル酸2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3−
クロロ−2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸
ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルア
ミノエチル、(メタ)アクリル酸アミド類などから選択
される付加重合性不飽和化合物を1種類以上必須の共重
合成分として含有し、さらに(メタ)アクリル酸メチ
ル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸メ
トキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチル、
(メタ)アクリル酸ブトキシエチル、(メタ)アクリル
酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソ−プロピル、
(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イ
ソ−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)
アクリル酸アミル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メ
タ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸エ
チルヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)
アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸t−オク
チル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸
デシル、(メタ)アクリロニトリル、ビニルエステル
類、ビニルケトン類、スチレン類などから選択される付
加重合性不飽和化合物を1種類以上共重合成分として含
有する(メタ)アクリル酸エステル共重合体又は(メ
タ)アクリル酸・(メタ)アクリル酸エステル共重合
体、スチレン・無水マレイン酸共重合体部分化エステル
化物、スチレン・パラヒドロキシスチレン共重合体、及
びノボラック型フェノール樹脂などが挙げられる。これ
らバインダー樹脂は、単独あるいは2種類以上を混合し
て使用できる。
【0012】また、光重合性単量体としては、アクリロ
イル基を有する付加重合可能な不飽和モノマーを使用す
ることができ、具体的には、多官能アクリレート、例え
ば、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ポリエ
チレングリコール200ジアクリレート、ジエチレング
リコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジア
クリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、
ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチルグリコール
ジアクリレート、ビス(アクリロキシエトキシ)ビスフ
ェノールA、ビス(アクリロキシポリエトキシ)ビスフ
ェノールA、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパント
リアクリレート、プロピレンオキサイド変性トリメチロ
ールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトール
トリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリ
レート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートな
どが挙げられる。これらの光重合性単量体は、単独ある
いは2種類以上を混合して使用できる。
【0013】さらに光重合開始剤としては、アセトフェ
ノン、パラジメチルアセトフェノン、ベンゾフェノン、
ジクロロベンゾフェノン、ミヒラーケトン(4−4’−
ビスジメチルアミノベンゾフェノン)、4−4’−ビス
ジエチルアミノベンゾフェノン、ベンジル、ベンゾイ
ン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエー
テル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインn
−プロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、
ベンゾインn−ブチルエーテル、2−クロロチオキサン
ソン、2−メチルチオキサンソン、アゾビスイソブチル
ニトリル、ベンゾインパーオキサイド、2,4,5−ト
リフェニルイミダゾール2量体、ベンジルジメチルケタ
ール、4’−イソプロピル−2−ヒドロキシ−2−メチ
ルプロピルフェノン、2−メチル−1−〔4(メチルチ
オ)フェニル〕−2−モンフォリンプロパノン−1など
が挙げられ、これら光重合開始剤は単独あるいは2種類
以上を混合して使用できる。また、本発明の感光性樹脂
層には必要に応じてハイドロキノン類などの熱重合防止
剤を添加することができる。
【0014】また、オルソナフトキノン系組成物は、ア
ルカリ可溶性ノボラックフェノール樹脂とオルソナフト
キノンジアジド化合物からなる。オルソナフトキノンジ
アジド化合物は、活性光線露光によりカルボキシル基を
有する5員環化合物を生成してアルカリ可溶性となる感
光性物質であり、本発明ではオルソナフトキノンジアジ
ド−4−スルホン酸あるいはオルソナフトキノンジアジ
ド−5−スルホン酸などのオルソキノンジアジド誘導体
とノボラック型フェノール樹脂、ノボラック型メタクレ
ゾール樹脂、ノボラック型パラクレゾール樹脂、ビスフ
ェノールS、ビスフェノールAあるいはビスピロガロー
ルなどフェノール化合物とのエステル化反応物を好まし
く使用できる。
【0015】非感光層(B)中の構成成分であるバイン
ダー樹脂としては、現像液に溶解性又は膨潤性のバイン
ダー樹脂を使用することができ、例えば(メタ)アクリ
ル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン
−無水マレイン酸共重合体部分エステル化合物、ポリビ
ニル−p−ヒドロキシベンザール、ノボラック型フェノ
ール樹脂などの樹脂が挙げられる。
【0016】次に、透光性フィルム上に設けられる各層
についてより詳しく説明する。感光層(A)は、ビーズ
及び感光性樹脂を含み、ビーズの含有量は感光層成分1
00重量部(固形分)に対して2〜80重量部が適当で
あり、好ましくは5〜50重量部である。ビーズが2重
量部より少ないと、ガラスに貼り合せた時に光拡散効果
が得られず透明な画像となり、80重量部より多いと全
くの不透明となったり、画像形成が困難となる。感光層
(A)の膜厚は3〜30μm が好ましい。
【0017】非感光層(B)は、ビーズ及びバインダー
樹脂を含み、ビーズの含有量はバインダー樹脂100重
量部(固形分)に対して2〜80重量部が適当であり、
好ましくは、5〜50重量部である。ビーズが2重量部
より少ないとガラスに貼り合せた時に光拡散効果が得ら
れず透明な画像となり、80重量部より多いと、全くの
不透明となったり、画像形成が困難となる。非感光層
(B)の膜厚は、3〜30μm が好ましい。感光層
(C)は感光性樹脂を含み、その膜厚は2〜20μm が
好ましい。
【0018】また、感光層(A)又は(C)中の感光性
樹脂が光重合性組成物の場合には、各層の上に保護層を
設けることが好ましい。保護層の組成はポリビニルアル
コールなどの水溶性樹脂からなり、シリカ粉末などの体
質顔料を混合することもできる。保護層の膜厚は0.5〜
5g/m2程度が好ましい。
【0019】感光層(A)、(B)及び/又は非感光層
(C)の中に全光線透過率を調節するために体質顔料を
含有させることができる。一般に体質顔料とは、外観は
概ね白色であるが、屈折率が小さいためベヒクル(あま
に油など)に混合した場合に隠蔽力に乏しく、殆ど白さ
を現さない顔料をいう。ここで用いる体質顔料として
は、シリカ、ガラス粉、カオリンクレー、タルク、炭酸
カルシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、
水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、ベントナイトなど
の非ビーズ形の粉体が挙げられ、その中ではシリカが特
に好ましい。このような体質顔料は市場で入手すること
ができ、例えば合成シリカであるサイリシア 446、サイ
リシア 730(富士シリシア化学社製)などがある。
【0020】体質顔料の使用量は、感光層成分又バイン
ダー樹脂100重量部(固形分)に対して5〜100重
量部、好ましくは10〜70重量部である。また、これ
らの層中には、光拡散効果を損なわない程度にサリチル
酸系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、及び
シアノアクリレート系の紫外線吸収剤、フェノール系、
イオウ系又はリン系の酸化防止剤、スチルベン系、ベン
ズイミタゾール系、ベンズオキサゾール系、ナフタルイ
ミド系の蛍光増白剤等のプラスチックに通常配合される
各種添加剤を加えることができる。
【0021】透光性フィルム上に各層を設ける手段とし
ては、塗布による方法が簡便で望ましい。各層を塗布す
る際には、例えばメチルエチルケトン、プロピレングリ
コールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメ
チルエーテル、トルエン、メタノールといった溶剤を用
いて塗布液を調製して塗布する。塗布方法としてはバー
コーター、ドクターブレード、グラビア、ロールコータ
ー、カーテンフローなど公知の方法が用いられる。その
際、塗布性(密着性)を向上させるために、市販の各種
易接着性フィルムやコロナ放電処理の施されたフィルム
を使用することが望ましい。
【0022】上記の本発明の感光性フィルムを使って光
拡散性画像を作るには、本発明の感光性フィルムに原稿
フィルムを重ねて露光し、アルカリ性水溶液または有機
酸中性塩水溶液で処理して露光部または未露光部を溶解
又は膨潤剥離して、ビーズを含有する光拡散性画像を得
る。現像液としては、カセイソーダ、カセイカリ、炭酸
ソーダ、炭酸カリ、メタケイ酸ソーダ等のアルカリ性水
溶液、あるいはドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ、ア
ルキルナフタレンスルホン酸ソーダ等の有機酸中性塩水
溶液を使用することができる。
【0023】本発明においてはまた、光拡散性画像全体
を着色することができる。その方法には、次の、の
方法がある。 の方法 感光性フィルム中の感光層や非感光層に着色顔料を含有
させて、形成される光拡散性画像を着色する。着色顔料
には、有機及び無機の着色顔料が用いられる。その例と
しては、ハンザイエロー、ウオッチングレッド、イソイ
ンドリンエロー、キナクリドンレッド、ピグメントブラ
ウン23、フタロシアニングリーン、フタロシアニンブ
ルーなどの有機顔料、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジル
コニウム、黄鉛、カーボンブラックなどの無機顔料およ
び蛍光顔料などがある。添加量は目的とする着色度合い
に応じて調節する。
【0024】の方法は染色法であり、具体的に次の
−1〜4の態様がある。 −1:本発明の感光性フィルムを光像照射前に染色液
で処理して、感光性フィルムの各層を染色した後に乾燥
する。この染色した感光性フィルムを光像照射後、現像
液で処理して露光部又は未露光部を溶解又は膨潤剥離し
染色した光拡散性画像を形成する。 −2:本発明の感光性フィルムを光像照射後、現像液
で処理して露光部又は未露光部を溶解又は膨潤剥離した
後、染色液で処理して染色した光拡散性画像を形成す
る。 −3:本発明の感光性フィルムを光像照射後、先ず染
色液で処理して感光性フィルムの各層を染色した後、現
像液で処理して露光部又は未露光部を溶解又は膨潤剥離
して染色した光拡散性画像を形成する。 −4:本発明の感光性フィルムを光像照射後、染料を
含む現像液(例えば染色液と現像液の混合物)で処理し
て、現像と染色を同時に行い、染色した光拡散性画像を
形成する。 これらの中で−2の態様が一般的に好ましく用いられ
る。染色液としては、カチロンブルー3GLH、カチロ
ンレッドT−BLHの如き塩基性染料の1〜3%水溶液
を使用する。
【0025】本発明の光拡散性画像形成用感光性フィル
ムから上述のようにして得られた光拡散性画像を形成し
た感光フィルムを、装飾ガラスの装飾体として用いるこ
とができる。本発明の装飾ガラスの製造方法によれば、
上述のように本発明の光拡散性画像形成用感光性フィル
ムから得られた光拡散性画像を形成した感光フィルム
を、該フィルムの片面又は両面に、接着剤、貼り合わせ
用中間膜などを介してガラス、プラスチックなどの透光
性支持体に貼り合わせて作ることができる。具体的に
は、該感光フィルムを合わせガラス用中間膜を介して2
枚の透光性支持体間に挟持させて装飾合わせガラスとし
てもよいし、或いは1枚の透光性支持体に貼り合わせて
もよい。
【0026】さらなる具体例として、装飾合わせガラス
を作るには、先ず光拡散性画像を形成した感光フィルム
を、2枚の調湿された合わせガラス用中間膜の間にサン
ドイッチ状に挟み、それを更に2枚のガラス板の間にサ
ンドイッチ状に挟み積層体とし、加圧ロールを通過させ
る方法、積層体をゴムバックで包んで内部を減圧する方
法などで仮接着し、次いでオイル式又はエア式のオート
クレーブなどで本接着することにより、光拡散性画像入
りの装飾合わせガラスを得ることができる。上記の本接
着の条件は、用いる合わせガラス用中間膜によって適宜
決められるべきであるが、例えば最高温度は120〜1
50℃、最高温度での保持時間は20〜40分、圧力は
10〜15kg/cm2で行うことが好ましい。貼り合わせガ
ラス用中間膜としては、デュミランフィルム(登録商
標、タケダ製)やエスレックスENフィルム(積水化学
工業製)といった市販されている装飾合わせガラス用中
間膜を使用することができる。
【0027】本発明においてはまた、光拡散性画像形成
用感光性フィルムに光像照射、現像処理を施して光拡散
性画像を形成した後、その光拡散性画像上に更に第2の
画像を重ねることができる。そしてこのフィルムを上述
のように装飾ガラス用の装飾体とすることができる。上
記の第2の画像を形成する態様としては、形成した光拡
散性画像の上に、例えばインクジェットプリンター、溶
融型熱転写プリンター、レーザープリンター、ドットイ
ンパクトプリンター、電子写真複写機などの各種プリン
ターを使ってカラー画像をプリントすること、カッティ
ングマシンを使ってマーキングフィルムをカットし貼り
合わせること、あるいはペンプロッター、タイプライタ
ー、サインペン、絵筆などを使って描画することなどが
挙げられる。このようにして得たフィルムを使って、上
記した手順で装飾ガラスを作ることができる。このよう
な装飾ガラスは、光拡散性画像の中にカラー画像が重な
ったスリガラス模様がついているものとなる。
【0028】以下、本発明を実施例、比較例により詳し
く説明する。なお、「部」は「重量部」を表す。
【実施例1】易接着処理された厚さ100μm の透明な
二軸延伸ポリエステルフィルム(アイ・シー・アイ・ジ
ャパン(株)製、Melinex 705 )をベースフィルムとし
下記組成(A)の感光性塗布液を、ワイヤバーを使用し
て塗布し、80℃のオーブンで3分間乾燥し、膜厚13
μの白色層を設けた。次いで、この白色層の上に、下記
組成(B)の塗布液を前述のように塗布し乾燥して膜厚
約3g/m2の保護層を設けた。組成(A) ベンゾグアナミン・ホルムアルデヒド縮合物、球状微粉体 8部 (エポスターMS 日本触媒社製 平均粒子径2μm ) メタクリル酸メチル/メタクリル酸共重合体 8部 (モル比: 9:1) ペンタエリストールトリアクリレート 20部 イルガキュア907(チバ・ガイギ社製 光重合開始剤) 1.6部 メチルエチルケトン 20部 プロピレングリコールモノメチルエーテル 42部 上記組成(A)をホモミキサー(東京特殊機化工業社
製)を用いて6000rpm の回転で30分間分散して塗
布液を作製した。組成(B) ポリビニルアルコール(重合度 500) 5部 蒸 留 水 95部
【0029】このようにして得られた光拡散性画像形成
用感光性フィルムに、原稿を重ねて超高圧水銀灯(アイ
グラフィック社製商品名アイドルフィン2000)にて
1mの距離から100秒間露光し、炭酸ナトリウムと水
995gからなる水溶液(液温25℃)中に30秒間浸
漬した後、約1分間スポンジにて塗布面を軽く擦ると、
未露光部が溶出した。水洗し乾燥させたところ鮮明な白
色のレリーフ画像を得た。次に、得られた光拡散性の白
色画像を、装飾合わせガラス用中間膜(積水化学工業社
製 商品名エスレックスENフィルム)2枚に挟み、更
に厚み2m/m のガラス2枚に挟み100g/cm2 の重り
をのせて、130℃のオーブンで3分間加熱し、装飾合
わせガラスを作製した。このようにして作製された装飾
合わせガラスの模様は、スリガラス様の風合いを持ち、
かつ光拡散効果を有するので、室内の蛍光灯点灯のもと
では、室内は明かるくなり、かつ目隠し機能をも有する
ものであった。
【0030】
【実施例2】実施例1で使用したベースフィルムに下記
組成(C)の非感光層用塗布液を同様にして塗布し、乾
燥して、膜厚8μの淡いセピア色層を設けた。組成(C) 無定形合成シリカ粉末 12部 (サイリシア730:富士シリシア化学社製) ベンゾグアナミン・ホルムアルデヒド縮合物 球状微粉体 7部 (エポスターMS:日本触媒社製 平均粒子径 2μm ) アルカリ可溶性ノボラック型フェノール樹脂 30部 (レジトップSF−2803:群栄化学社製) プロピレングリコールモノメチルエーテル 100部 上記組成(C)を、実施例1と同様にホモミキサーを用
いて5000rpm の回転で30分間分散し、塗布液を作
製した。
【0031】次に、このセピア色層の上に下記組成
(D)の感光層用塗布液を実施例1と同様にして、塗布
し乾燥してポジ−ポジ型のセピア色調の光拡散性感光性
フィルムを得た。このとき、膜厚は4μm であった。組成(D) アルカリ可溶性ノボラック型フェノール樹脂 20部 (レジトップPSF−2803:群栄化学社製) オルトナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル 5部 (NQ−63 レスペ・ケミカル社製) エチレングリコールモノメチルエーテル 75部 このようにして得られたポジ−ポジ型の光拡散性感光性
材料に原稿を重ねて実施例1と同様にして1分間露光し
た後、水酸化ナトリウム2gと、水998gからなる水
溶液(液温25℃)に30秒間浸漬した後、約1分間ス
ポンジにて、擦り現像を行ったところ、露光部が溶出し
た。更に水洗し乾燥させ、鮮明なる光拡散性のセピア画
像を得た。実施例1と同様な手法にて、装飾合わせガラ
スを作製した。これは半透明な目隠し機能とデザイン機
能が兼ね備わった仕上がりとなった。
【0032】
【実施例3】実施例1で使用したベースフィルムに下記
組成(E)の感光性塗布液をワイヤバーを使用して塗布
し、80℃のオーブンで3分間乾燥し膜厚13μの白色
層を設けた。次いで、この白色層の上に、実施例1で使
用した組成(B)の塗布液を実施例1と同様にして塗布
し乾燥して、膜厚3g/m2の保護層を設けた。組成(E) 無定形合成シリカ粉末 10部 (サイリシア446:富士シリシア化学社製) ベンゾグアナミン・ホルムアルデヒド縮合物、球状微粉体 5.5部 (エポスターMS:日本触媒社製 平均粒子径 2μm ) メタクリル酸メチル/メタクリル酸共重合体 8部 (モル比: 9:1) ペンタエリスリトールトリアクリレート 20部 イルガキュア907(チバ・ガイギ社製) 1.6部 メチルエチルケトン 20部 プロピレン・グリコールモノメチルエーテル 42部 上記組成(E)を、ホモミキサー(東京特殊機化工業社
製)を用いて6000rpm の回転で30分間分散して塗
布液を作製した。
【0033】このようにして得られた、光拡散性画像形
成材料に原稿を重ねて超高圧水銀灯(アイグラスィック
社製商品名アイドルフィン2000)にて1mの距離か
ら、100秒間露光し、炭酸ナトリウム5gと水995
gからなる水溶液(液温25℃)中に30秒間浸漬した
後、約1分間スポンジにて塗布面を軽く擦ると、未露光
部が溶出した。更に水洗し乾燥させたところ、鮮明な白
色のレリーフ画像を得た。実施例1と同様な手法にて、
装飾合わせガラスを作製した。これはスリガラスの様な
風合いを持ち、かつ光拡散性を有するので、室内の蛍光
灯点灯のもとでは室内は明かるくなり、また、目隠し機
能をも有するものであった。
【0034】
【実施例4】前記実施例1における感光層用組成(A)
100部に対し下記組成の顔料分散液(F)を0.2部添
加し、ホモミキサーにより30分間分散して得られた液
を、実施例1と同様にベースフィルムに塗布・乾燥し、
膜厚10μのセピア色層を設けた。組成(F) (ボールミルにより分散) カーボン・ブラック(プリンテックス25:デグサ社製) 3部 クロモフタールブラウン5R(ヘキスト社製、Pigment Brown23) 1部 メタクリル酸メチル/メタクリル酸共重合体 40部 (モル比 9:1) エチレングリコールモノメチルエーテル 10部 次に、このセピア色層の上に、実施例1に記載した組成
(B)の塗布液を実施例1と同様にして塗布し、膜厚3
g/m2の保護層を設けて、セピア色調の光拡散性画像形
成用感光性フィルムを得た。実施例1と同様にして、1
00秒間露光し同じ液にて現像し、水洗、乾燥を行い鮮
明な、半透明の、セピア色の光拡散性フィルムを得た。
同様にして装飾合わせガラスを作製した。
【0035】
【実施例5】実施例1で露光、現像に得られた白色レリ
ーフ画像を下記組成(G)の染色液に液温30℃の条件
下で1分間浸漬した後、両性界面活性剤1%水溶液で常
温にて、30秒間浸漬した後、流水にて水洗し、乾燥し
てブルーの着色画像を得た。前記と同様にしてブルーの
装飾用合わせガラスを作製した。組成(G) カチロンブルー3GLH(保土谷化学工業社製) 1部 水 99部
【0036】
【実施例6】実施例3で、露光、現像して得られた白色
レリーフ像上に、セイコーエプソン社製 MJ−930
Cカラーインクジェットプリンター及びアルプス電気社
製熱溶融転写カラープリンターMD2010Jを使ってカラ
ー画像を印字した。インクの乾燥も早く、発色も鮮明で
あった。実施例1と同様にして、装飾合わせガラスを作
製した。この装飾合わせガラスには、白色の光拡散性画
像とカラー画像が二重に重なった模様がついている。
【0037】
【比較例1】実施例1で用いたのと同様のベースフィル
ムに、下記組成(H)の感光性塗布液を同様にして塗布
し、乾燥して膜厚13μの白色層を設けた。次いで、こ
の白色層の上に実施例1の組成(B)の塗布液を前述の
ように塗布し、乾燥して膜厚3g/m2の保護層を設け
た。組成(H) 無定形合成シリカ粉末 19部 (サイリシア730:富士シリシア化学社製) メタクリル酸メチル/メタクリル酸共重合体 8部 (モル比 9:1) ペンタエリスリトールトリアクリレート 20部 イルガキュア907(チバ・ガイギー社製 光重合開始剤) 1.6部 メチルエチルケトン 20部 プロピレングリコールモノメチルエーテル 42部
【0038】上記組成(H)を実施例1と同様にホモミ
キサーを用いて6000rpm の回転で30分間分散して
塗布液とした。このようにして得られた白色感光性材料
に原稿を重ねて実施例1と同様にして1分間露光した
後、実施例1と同様にして現像、水洗、乾燥したとこ
ろ、白色のレリーフ画像を得た。実施例1と同様な手法
にて合わせガラスを作製した。これは、光拡散効果がな
く、透明すぎるものとなり、模様が見えにくくなってし
まった。
【0039】
【比較例2】実施例1で使用したのと同様のベースフィ
ルムに、下記組成(I)の感光性塗布液を同様にして塗
布し、乾燥して、膜厚13μの白色層を設けた。次い
で、この白色層の上に実施例1に記載した組成(B)の
塗布液を前述のように塗布し、乾燥して膜厚3g/m2
保護層を設けた。組成(I) 無定形合成シリカ粉末 22部 (サイリシア730:富士シリシア化学社製) メタクリル酸メチル/メタクリル酸共重合体 8部 (モル比 9:1) ペンタエリスリトールトリアクリレート 20部 イルガキュア907(チバ・ガイギー社製 光重合開始剤) 1.6部 メチルエチルケトン 20部 プロピレングリコールモノメチルエーテル 42部
【0040】このようにして得られた白色感光性材料に
原稿を重ねて、実施例1と同様にして1分間露光した
後、実施例1と同様にして現像、水洗、乾燥したとこ
ろ、白色のレリーフ画像を得た。実施例1と同様な手法
にて合わせガラスを作製した。白色の鮮明な画像が得ら
れたが、全光線透過率が低いため、外部からの光が遮断
され室内が暗くなった。
【0041】上記実施例1〜3及び比較例1及び2で得
られた装飾合わせガラスにおいて、性能を評価した。評
価項目と、その評価方法は以下のとおりである。結果を
表1に示す。 画像再現性:目視により原稿フィルム通りに画像が再現しているもの‥‥○ 目視により原稿フィルム通りに画像が再現していないもの‥‥× 全光線透過率:マクベス濃度計TR927(白色フィルター)での測定値。 ヘーズ:JIS K7105に準拠し、直読ヘーズメーター(東洋精機製作所製 )による測定値。次式により算出する。 ヘーズ(%)=拡散透過率(%)/全光線透過率(%) スリガラス特性:画像の背後に15cm離して設置した20Wの蛍光灯光源が一本 の光源として認められず、画像全体が面光源として発光したも の‥‥○ 画像の背後に15cm離して設置した20Wの蛍光灯光源が一本 の光源として認められず、画像全体が面光源として発光しない もの(全体が暗い)‥‥△ 一本の光源として認められたもの‥‥×
【0042】
【表1】 ─────────────────────────────────── 実 施 例 比 較 例 ──────────────────────── 1 2 3 1 2 ─────────────────────────────────── 画像再現性 ○ ○ ○ ○ ○ 全光線透過率(%) 75.9 56.7 48.5 66.2 17.0 ヘーズ(%) 92.6 88.4 92.6 49.5 95.9 画像のスリガラス特性 ○ ○ ○ × △ ─────────────────────────────────── 実施例1〜3の装飾合わせガラスは、スリガラス効果が
大きく且つ室内が明るく保たれる。一方、比較例1はス
リガラス効果がなく、比較例2は画像全体が暗い。
【0043】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の感光性フィ
ルムから作成した光拡散性画像は、合わせガラス用中間
膜や接着剤を介してガラス上に直接貼り合せても、スリ
ガラス効果が低下せずに画像が十分な目隠し機能を果た
す。一方、本発明の感光性フィルムから作成した光拡散
性画像は、全光線透過率が比較的高いので、装飾ガラス
の装飾体として用いたときに、室内を明るく保つことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光拡散性画像形成用感光性フィルムに
おける積層態様の1つである。
【図2】本発明の光拡散性画像形成用感光性フィルムに
おける別の積層態様である。
【図3】図1の光拡散性画像形成用感光性フィルムから
得られた画像を有するフィルムの態様である。
【図4】図2の光拡散性画像形成用感光性フィルムから
得られた画像を有するフィルムの態様である。
【図5】本発明の装飾合わせガラスの断面の1態様であ
る。
【図6】本発明の装飾合わせガラスの断面の別の態様で
ある。
【符号の説明】
1 透光性フィルム 2 感光層 2′ 感光層 3 保護層 4 非感光層 5 中間膜 6 ガラス 7 ビーズ 8 光拡散性画像 9 インクジェット画像
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北井 誠 京都府京都市北区紫野南舟岡町35

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透光性フィルム上に、ビーズ及び感光性
    樹脂を含む感光層を設けてなることを特徴とする光拡散
    性画像形成用感光性フィルム。
  2. 【請求項2】 透光性フィルム上に、ビーズ及びバイン
    ダー樹脂を含む非感光層、及び感光性樹脂を含む感光層
    を順次設けてなることを特徴とする光拡散性画像形成用
    感光性フィルム。
  3. 【請求項3】 感光層上にさらに、保護層を設けてなる
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の光拡散性画像
    形成用感光性フィルム。
  4. 【請求項4】 感光層及び/又は非感光層中に体質顔料
    を含む請求項1〜3のいずれか1項に記載の光拡散性画
    像形成用感光性フィルム。
  5. 【請求項5】 感光層及び/又は非感光層中に着色顔料
    を含む請求項1〜4のいずれか1項に記載の光拡散性画
    像形成用感光性フィルム。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項に記載の光
    拡散性画像形成用感光性フィルムに光像照射、現像液処
    理工程を経て光拡散性画像を形成後、この感光フィルム
    を透光性支持体に貼り合わせることを特徴とする装飾ガ
    ラスの製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の光
    拡散性画像形成用感光性フィルムに光像照射、現像液処
    理工程を経て光拡散性画像を形成後、この感光フィルム
    を透光性支持体に貼り合わせることを特徴とする装飾ガ
    ラスの製造方法であって、さらに、光像照射前、光像照
    射後であって現像処理前、現像処理と同時に、又は現像
    処理後にフィルムを染色液で処理することを含む装飾ガ
    ラスの製造方法。
  8. 【請求項8】 光拡散性画像を形成した感光フィルムの
    透光性支持体の貼り合わせが、感光フィルムを合わせガ
    ラス用中間膜を介して2枚の透光性支持体に挟持させる
    ことによる、請求項6又は7記載の装飾ガラスの製造方
    法。
  9. 【請求項9】 透光性支持体に装飾体を貼り合わせた装
    飾ガラスにおいて、該装飾体が、請求項1〜5のいずれ
    か1項に記載の光拡散性画像形成用感光性フィルムに光
    像照射、現像液処理を経て光拡散性画像を形成したフィ
    ルムであることを特徴とする装飾ガラス。
  10. 【請求項10】 光拡散性画像を形成したフィルムの光
    拡散性画像の上に更に第2の画像が重ねてあることを特
    徴とする、請求項9記載の装飾ガラス。
  11. 【請求項11】 装飾体を合わせガラス用中間膜を介し
    て2枚の透光性支持体で挟持した装飾合わせガラスであ
    る、請求項9又は10記載の装飾ガラス。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000256565A (ja) * 1999-03-08 2000-09-19 Idemitsu Kosan Co Ltd 蛍光変換膜用樹脂組成物、蛍光変換膜およびカラー化有機エレクトロルミネッセンス素子
WO2013111674A1 (ja) * 2012-01-26 2013-08-01 東京応化工業株式会社 感光性組成物、パターンおよびパターンを有する表示装置
JP2013181079A (ja) * 2012-03-01 2013-09-12 Mitsubishi Plastics Inc ガラス貼り合わせ用半透明二軸延伸ポリエステルフィルム

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