JPH11131038A - 木材用接着剤の製造方法 - Google Patents

木材用接着剤の製造方法

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JPH11131038A
JPH11131038A JP29978597A JP29978597A JPH11131038A JP H11131038 A JPH11131038 A JP H11131038A JP 29978597 A JP29978597 A JP 29978597A JP 29978597 A JP29978597 A JP 29978597A JP H11131038 A JPH11131038 A JP H11131038A
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JP
Japan
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adhesive
phenol
formaldehyde
weight
parts
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JP29978597A
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Yozo Shioda
陽造 塩田
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低温速硬化であり、低ホルムアルデヒド臭化
されたフェノール樹脂接着剤を提供する。 【解決手段】 フェノール1モルに対し、ホルムアルデ
ヒド1.4〜1.8を反応させてフェノール・ホルムア
ルデヒド樹脂接着剤を得、これにホルムアルデヒドを添
加し、フェノールに対するモル比を0.2〜0.4モル
の範囲で調整する。更に、好ましくは、得られた接着剤
100重量部にイソシアネート化合物2〜20重量部と
末端OH基を持つ化合物1〜18重量部添加し、更に充
填剤を添加して糊液を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は木材用フェノール・
ホルムアルデヒド樹脂接着剤(以下、フェノール・ホル
ムアルデヒド樹脂をフェノール樹脂という)に関し、詳
しくは低温速硬化であり低ホルムアルデヒド化されたフ
ェノール樹脂接着剤の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、広葉樹資源の入手難から、合板材
料として針葉樹資源の利用が考えられている。しかし、
メラミン・ホルムアルデヒド樹脂、尿素・ホルムアルデ
ヒド樹脂で代表されるアミノ系樹脂接着剤を接着剤とし
たものでは、接着性、耐久性、安定性などの点で不十分
であり、針葉樹を原料とした製品の信頼性を高めていく
ためには接着性、耐久性、安定性に優れたフェノール樹
脂系接着剤を用いるのが良いとされている。
【0003】従来のフェノール樹脂接着剤は、アミノ系
樹脂接着剤と比較して、合板を製造する際の熱圧締(プ
レス)に際し、高温、長時間を要し、これがために作業
性の低下、プレス後の製品の厚み減り、表面劣化の原因
となっている。
【0004】また、ホルマリンの室内汚染による健康被
害の問題がクローズアップされ、合板に対するJAS規
格におけるホルムアルデヒド放散量の規格として、F−
1グレード(ホルムアルデヒド放散量(以下、F放散量
という):0.5ppm以下)が要求されている。
【0005】フェノール樹脂系接着剤の低温速硬化の方
法としては、ホルムアルデヒドとフェノールのモル比
(以下、F/Pモル比という)を2.5〜3.0にし、
レゾルシノールを添加剤とすれば、ある程度効果の得ら
れることは知られているが、この方法では、生産した合
板のF放散量は20ppmを越え、且つ、糊液の可使時
間が極めて短く実用的ではない。
【0006】次に、フェノール樹脂のF/Pモル比を
2.0〜2.5としパラホルムアルデヒドを添加するこ
とにより速硬化化する試みがなされており、フェノール
樹脂のモル比が高くなればより速硬化となり、接着力が
安定するが、上記のモル比の範囲ではF放散量がF−1
のグレードを満たすのは困難である。
【0007】一方、F/Pモル比を2.0以下とした場
合は、F放散量はF−1を満たすもののアミノ樹脂系接
着剤と同等の熱圧条件下では接着力の安定性に欠ける。
【0008】また、硬化助剤として、レゾルシノール、
ホルムアミド、マロンニトリル、芳香族アミン、ノボラ
ックなどが提案されているが、多量に添加しないと効果
が小さく、多量に添加すると糊液の粘度上昇が速くな
り、生産性の点で問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の広葉
樹材料に対するアミノ系樹脂接着剤の生産性を維持しつ
つ、針葉樹単板に対する優れた接着性を発現し、合板か
ら発するホルムアルデヒド臭を低減した低温速硬化・低
ホルマリン臭合板用レゾール型フェノール樹脂接着剤を
提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者の知見では、合
板のF放散量を低減するためには、フェノール樹脂のF
/Pモル比を低減し、且つ、硬化を促進するためにホル
ムアルデヒドを後添加する必要がある。従って、低モル
比の樹脂にホルムアルデヒドを添加することにより、ア
ミノ樹脂系接着剤の加熱条件と同等の条件で合板の生産
が可能となる。ただし、低モル比のフェノール樹脂のみ
では合板の接着性の安定性に欠ける。一方、イソシアネ
ート化合物がセルロースのOH基と反応することは周知
であるが、フェノール樹脂にイソシアネート化合物を添
加するのみでは、セルロース中のOH基とイソシアネー
ト基との反応は前記の様な加熱条件では十分に進行しな
いために、イソシアネート化合物と容易に反応する末端
OH基を持つ化合物を添加することによって、イソシア
ネートの反応を促進することができ、フェノール樹脂の
反応助剤とすることができる。このような知見に基づい
て本発明を完成するに至ったものである。
【0011】即ち、本発明は、F/Pモル比が1.3〜
1.8のフェノール樹脂を通常還流下もしくは85℃以
上の温度で所定の粘度まで反応してフェノール樹脂を
得、さらにホルムアルデヒドをF/Pモル比が調整幅
0.2〜0.4となる様に所定の量を添加する。更に、
好ましくはイソシアネート化合物及び末端OHを持つ化
合物を添加する。かかる構成とすることにより、アミノ
樹脂系接着剤と同等の加熱条件で、且つ、アミノ樹脂系
接着剤では十分な耐久性が得られない針葉樹単板を使用
して、十分な接着性能を有すること、且つ、得られた合
板のF放散量がF−1グレードを満たすことが見出され
た。
【0012】本発明は、F/Pモル比が1.4〜1.8
で苛性ソーダ等のアルカリ触媒を用いて縮合反応せし
め、B型粘度計によって25℃における不揮発分50〜
60%の粘度が2.5〜10psのレゾール型フェノー
ル樹脂を得、次に水により粘度を1.0〜2.0psに
調整する。粘度調整剤としてはメタノールなどの溶剤類
であってもよい。F/Pモル比が1.4未満ではイソシ
アネートと末端OHを持つ化合物からなる反応助剤を配
合しても、硬化促進の効果が小さく、1.8より大きい
と尿素塗布等の処理をしても、F放散量がF−1グレー
ドとならない。次に、粘度が2.5ps未満では反応助
剤を配合しても硬化促進の効果は小さく、10psを上
回ると作業性が悪くなる。更に、硬化促進のためにホル
ムアルデヒドを添加しフェノールに対し、F/Pモル比
を0.2〜0.4調整する。このようにして、尿素塗
布、水散布などの工程を経ることなく、ホルムアルデヒ
ド放散量がF−1グレードを満たすことが可能である。
モル比調整幅が0.2未満では硬化促進の効果が小さ
く、0.4より大きいとF−1グレードを満たすことが
できなくなる。
【0013】フェノール樹脂に使用するフェノール類と
してはフェノール、クレゾール、キシレノール、レゾル
シノール等が使用可能である。
【0014】本発明に使用されるフェノール樹脂系接着
剤としては、ホルムアルデヒドとフェノールとの反応さ
せたフェノール樹脂を主体としたものであるが、タンニ
ン、リグニン、ボリビニルブチラールなどで一部変性し
た変性樹脂を用いたものであってもよい。なお、これら
の変性剤はフェノールとホルムアルデヒドの縮合が終了
した後、冷却時に配合するのが好ましい。
【0015】アルカリ触媒として苛性ソーダを使用する
場合、その触媒量は特に規定されないが、水溶性を良好
とするため、苛性ソーダとフェノールのモル比(以下、
苛性/Pモル比という)が0.1以上が望ましく、さら
に0.5を越えないことが望ましい。苛性/Pモル比が
0.5を越えると接着剤層の耐水性が低下するために好
ましくない。
【0016】上記の様にして得たフェノール樹脂系接着
剤100重量部に対して、F/Pモル比が0.2〜0.
5となる調整幅でパラホルムアルデヒド又はホルムアル
デヒド水溶液を添加する。更に、イソシアネート化合物
2〜20重量部及び末端OHを持つ化合物1〜18重量
部添加し配合樹脂を得る。イソシアネート化合物として
は、トルエンジイソシアネート、メチレン・ビス(p−
フェニレンジイソシアネート)(以下、MDIとい
う)、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、ヘキ
サメチレンジイソシアネート、1−クロロフェニルジイ
ソシアネート、4,4',4"−トリフェニルメタントリイ
ソシアネートなどが使用される。末端OHを持つ化合物
としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール
(以下、DEGという)、トリエチレングリコール、テ
トラエチレングリコール、プロピレングリコール、グリ
セリン、ポリエチレングリコール、ビス−フェノール
A、ヒマシ油、桐油、ポリビニルアルコールなどが使用
される。
【0017】本発明の接着剤組成物には、充填剤、増量
剤、水、硬化促進剤などを必要に応じて添加混合するこ
とも可能である。
【0018】
【実施例】次に、本発明を実施例に基づき説明する。
【0019】接着剤製造例1 フェノール94.1重量部と37%ホルマリン121.
6重量部(F/Pモル比=1.5)及び30%苛性ソー
ダを55重量部仕込み、還流条件下で40分反応させ、
さらに85℃にてB型粘度計での粘度が約6psとなる
まで反応させた(このときの不揮発分は52%)。その
後、水を添加することによって粘度を約1.5psに調
整してレゾール型フェノール樹脂接着剤(A1)を得
た。
【0020】接着剤製造例2 フェノール94.1重量部と37%ホルマリン145.
9重量部(F/Pモル比=1.8)及び30%苛性ソー
ダを55重量部仕込み、還流条件下で40分反応させ、
さらに85℃にてB型粘度計での粘度が約9psとなる
まで反応させた(このときの不揮発分は52%)。その
後、水及びエチレングリコールを添加することによって
粘度を約1.5psに調整してレゾール型フェノール樹
脂接着剤(A2)を得た。
【0021】接着剤製造例3 フェノール94.1重量部と37%ホルマリン162.
2重量部(F/Pモル比=2.0)及び30%苛性ソー
ダを55重量部仕込み、還流条件下で40分反応させ、
更に85℃にてB型粘度計での粘度が約8psとなるま
で反応させた(このときの不揮発分は50%)。その
後、水及びエチレングリコールを添加することによって
粘度を約1.5psに調整してレゾール型フェノール樹
脂接着剤(B)を得た。
【0022】これらの製造例において、いずれも樹脂固
形分は約48%となる様に調整した。このようにして得
た樹脂接着剤を下記の配合組成で接着剤糊液を調製し
た。
【0023】実施例1 接着剤製造例1で得られたフェノール樹脂接着剤(A
1)100重量部に、F/Pモル比が1.8となる様
に、パラホルムアルデヒド3.1重量部を添加し、MD
Iを15重量部、DEGを10重量部添加し、更に増量
剤として小麦粉10重量部を配合し糊液を得、1.8m
m厚のカラマツの単板を5plyにて合板を作成した。 成形条件は糊塗工量:28g/尺、冷圧条件:10kg
/cm2 、加熱条件:10kg/cm2 、120℃、2
5秒/mmで実施した。
【0024】実施例2 接着剤製造例2で得られたフェノール樹脂接着剤(A
2)を使用し、 MDIを15重量部、 DEGを10重
量部添加する以外は、F/Pモル比の調整を含め実施例
1と同様にして合板を作成した。
【0025】比較例1 接着剤製造例3で得られたフェノール樹脂接着剤(B)
を使用し、F/Pモル比を2.3にパラホルムアルデヒ
ドを3.2重量部添加することにより調整する以外は実
施例1と同様にして合板を作成した。
【0026】比較例2 接着剤製造例3で得られたフェノール樹脂接着剤(B)
100重量部に増量剤として小麦粉を10重量部を配合
し糊液を得、1.8mm厚のカラマツの単板を5ply
にて合板を作成した。
【0027】比較例3 メラミン樹脂系接着剤(住友ベークライト株式会社製
「MA−209」)100重量部に、小麦粉を10重量
部配合して糊液を得、以下実施例1と同様にし合板を得
た。
【0028】接着剤糊液を調製するための配合を表1に
まとめた。
【表1】
【0029】得られた各合板について、常態及び特類の
接着力と放散ホルムアルデヒド量の評価を実施した。そ
の結果は表2の通りであった。
【表2】
【0030】
【発明の効果】本発明により得られた木材用接着剤は、
従来のアミノ系樹脂接着剤の生産性を維持しつつ、アミ
ノ樹脂系接着剤では達成しえなかった特類合板の接着強
度を持ち、ホルムアルデヒド放散量のJAS規格におい
てF−1グレードを満たす合板を得ることができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩基性触媒の存在下にフェノール類とア
    ルデヒド類を縮合させてレゾール型フェノール・ホルム
    アルデヒド樹脂接着剤を製造する方法において、フェノ
    ール1モルに対し、ホルムアルデヒド1.4〜1.8を
    反応させてフェノール・ホルムアルデヒド樹脂接着剤を
    得、これにホルムアルデヒドを添加し、フェノールに対
    するモル比を0.2〜0.4モルの範囲で調整すること
    を特徴とする木材用接着剤の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1で得られた接着剤100重量部
    にイソシアネート化合物2〜20重量部と末端OH基を
    持つ化合物1〜18重量部添加し、更に充填剤を添加す
    ることを特徴とする糊液の製造方法。
JP29978597A 1997-10-31 1997-10-31 木材用接着剤の製造方法 Pending JPH11131038A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001254065A (ja) * 2000-03-13 2001-09-18 Sumitomo Bakelite Co Ltd 木材用接着剤組成物
JP2001254066A (ja) * 2000-03-13 2001-09-18 Sumitomo Bakelite Co Ltd フェノール樹脂接着剤
JP2001279214A (ja) * 2000-03-31 2001-10-10 Sumitomo Bakelite Co Ltd フェノール樹脂接着剤組成物

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001254065A (ja) * 2000-03-13 2001-09-18 Sumitomo Bakelite Co Ltd 木材用接着剤組成物
JP2001254066A (ja) * 2000-03-13 2001-09-18 Sumitomo Bakelite Co Ltd フェノール樹脂接着剤
JP2001279214A (ja) * 2000-03-31 2001-10-10 Sumitomo Bakelite Co Ltd フェノール樹脂接着剤組成物

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