JPH11130960A - 樹脂組成物 - Google Patents

樹脂組成物

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JPH11130960A
JPH11130960A JP30060097A JP30060097A JPH11130960A JP H11130960 A JPH11130960 A JP H11130960A JP 30060097 A JP30060097 A JP 30060097A JP 30060097 A JP30060097 A JP 30060097A JP H11130960 A JPH11130960 A JP H11130960A
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JP
Japan
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acid
resin
epoxy resin
epoxy
resin composition
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Application number
JP30060097A
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English (en)
Inventor
Takao Hirayama
隆雄 平山
Ken Nanaumi
憲 七海
Toshihiko Ito
敏彦 伊藤
Masaru Tanaka
勝 田中
Masaji Ogata
正次 尾形
Kozo Hirokawa
孝三 広川
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 180℃以下の硬化温度でも十分なポリイミ
ドフィルムに対する接着強度が得られ、耐熱性、耐湿性
にも優れる樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 (A)変性エポキシ樹脂、(B)ゴム及
び(C)硬化剤を含んでなる樹脂組成物において、
(A)成分の変性エポキシ樹脂が、アルキレンエ−テル
ユニット及び/又はカーボネートユニットを分子構造中
に有しカルボキシル基を両末端に有する酸末端ポリアミ
ド樹脂(a)とエポキシ樹脂(b)とを、〔エポキシ樹
脂(b)のエポキシ基〕/〔酸末端ポリアミド樹脂
(a)のカルボキシル基〕の比を1を超えるようにして
反応させて得られた樹脂であることを特徴とする樹脂組
成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、接着剤、テープキ
ャリアパッケージ等の半導体封止剤などに好適な樹脂組
成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、各種電子機器の小型化が進み、そ
れに組み込まれる半導体パッケージの小型化が急速に進
んでいる。このような小型の半導体パッケージとしてテ
ープキャリアパッケージがあり、その開発がめざまし
い。テープキャリアの素材には耐熱性の点からポリイミ
ドフィルムが多く使われている。従来これらポリイミド
フィルムに対する接着性に優れ、かつ耐熱性の良い接着
剤さらには封止材は無かった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】請求項1記載の発明
は、180℃以下の硬化温度でも十分なポリイミドフィ
ルムに対する接着強度が得られ、耐熱性、耐湿性にも優
れる樹脂組成物を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)変性エ
ポキシ樹脂、(B)ゴム及び(C)硬化剤を含んでなる
樹脂組成物において、(A)成分の変性エポキシ樹脂
が、アルキレンエ−テルユニット及び/又はカーボネー
トユニットを分子構造中に有しカルボキシル基を両末端
に有する酸末端ポリアミド樹脂(a)とエポキシ樹脂
(b)とを、〔エポキシ樹脂(b)のエポキシ基〕/
〔酸末端ポリアミド樹脂(a)のカルボキシル基〕の比
を1を超えるようにして反応させて得られた樹脂である
ことを特徴とする樹脂組成物に関する。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明における酸末端ポリアミド
樹脂(a)は、アルキレンエ−テルユニット及び/又は
カーボネートユニット(以下、特定ユニットということ
がある)を分子構造中に有しカルボキシル基を両末端に
有する。この酸末端ポリアミド樹脂(a)は、多価カル
ボン酸誘導体(酸成分)とジイソシアネート(イソシア
ネート成分)又はジアミン(アミン成分)とを酸過剰と
して反応させることにより合成できる。これらの酸成
分、イソシアネート成分及びアミン成分として、特定ユ
ニットを有さない酸、イソシアネート又はアミン成分に
加えて、特定ユニットを有する酸、イソシアネート又は
アミン成分を少なくとも1つ使用することにより酸末端
ポリアミド樹脂(a)に特定ユニットを導入できる。
【0006】特定ユニットを有さない酸成分としての多
価カルボン酸誘導体としては、例えば、コハク酸、グル
タル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカ
ン二酸、ドデカン二酸、ダイマー酸等の脂肪族ジカルボ
ン酸、イソフタル酸、テレフタル酸、フタル酸、ナフタ
レンジカルボン酸、オキシジ安息香酸等の芳香族ジカル
ボン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、ジフェニル
スルホンテトラカルボン酸等の芳香族カルボン酸、これ
らの無水物などが挙げられ、これらは単独または2種類
以上を組み合わせて使用される。これらは、酸末端ポリ
アミド樹脂(a)中1〜40重量%含有されるような量
で使用することが、接着性、耐熱性の点から好ましい。
【0007】特定ユニットを有さないジイソシアネート
成分のジイソシアネートとしては、例えば、4,4′−
ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−トリレン
ジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネー
ト、1,5−ナフタレンジイソシアネート、3,3′−
ジメチル−4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネー
ト、P−フェニレンジイソシアネート、m−キシレンジ
イソシアネート、m−テトラメチルキシレンジイソシア
ネート等の芳香族イソシアネート、ヘキサメチレンジイ
ソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレン
ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,
4′−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、トラ
ンスシクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、水添
m−キシレンジイソシアネート、リジンジイソシアネー
ト等の脂肪族イソシアネートなどが挙げられる。これら
のうちでは耐熱性の点から芳香族イソシアネートが好ま
しく、中でも、4,4′−ジフェニルメタンジイソシア
ネート、トリレンジイソシアネートが特に好ましい。こ
れらは単独で使用してもよいが、結晶性を下げる点で
は、2種類以上を組み合わせて使用することが好まし
い。
【0008】特定ユニットを有さないアミン成分のジア
ミンとしては、例えば、フェニレンジアミン、ジアミノ
ジフェニルプロパン、ジアミノジフェニルメタン、ベン
ジジン、4,4′−ジアミノジフェニルスルホン、4,
4′−ジアミノジフェニルスルファイド、ジアミノジフ
ェニルエーテル等が挙げられる。有機溶剤に対する可溶
性を向上させるために2,2−ビス(3−アミノフェノ
キシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノフ
ェノキシフェニル)プロパン、3,3−ビス(3−アミ
ノフェノキシフェニル)スルホン、4,4−ビス(3−
アミノフェノキシフェニル)スルホン、3,3−ビス
(4−アミノフェノキシフェニル)スルホン、4,4−
ビス(4−アミノフェノキシフェニル)スルホン、2,
2−ビス(3−アミノフェノキシフェニル)ヘキサフル
オロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェノキシフ
ェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,4−ビス(4−
アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミ
ノフェノキシ)ベンゼン、4,4−(p−フェニレンジ
イソプロピリデン)ビスアニリン、4,4−(m−フェ
ニレンジイソプロピリデン)ビスアニリン等のジアミン
を用いることが有用である。
【0009】特定ユニットを有する酸成分としては、ポ
リアルキレングリコールの両末端カルボン酸物、エチレ
ンオキシド、プロピレンオキシド等の2種以上のアルキ
レンオキシドの共重合ジオールの両末端カルボン酸物、
ポリカーボネートジオールの両末端カルボン酸物、ビス
フェノールAにポリアルキレンオキサイドを付加したジ
オールの両末端カルボン酸物、水添ビスフェノールAに
ポリアルキレンオキサイドを付加したジオールの両末端
カルボン酸物等が挙げられる。耐湿性の点から、ビスフ
ェノールAにポリアルキレンオキサイドを付加したジオ
ールの両末端カルボン酸物、水添ビスフェノールAにポ
リアルキレンオキサイドを付加したジオールの両末端カ
ルボン酸物が好ましい。これらの酸成分は、単独で又は
2種以上を組み合わせて使用される。ここで、ポリアル
キレングリコールとしては、ポリエチレングリコール、
ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテ
ルグリコール等が挙げられ、耐湿性の点から、ポリプロ
ピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコ
ールが好ましい。
【0010】また、ポリカーボネートジオールとして
は、カーボネート結合を有するジオールであれば特に制
限はないが、例えば、下記の構造式等で表される化合物
が挙げられ、これらは、プラクセルCDシリーズ(ダイ
セル化学工業(株)製)、ニッポラン980、981(日
本ポリウレタン工業(株)製)等として入手可能である。
【化1】 (式中、Rは炭素数2〜8のアルキレン基を示し、複数
のRは同一でも異なってもよく、mは2〜30の整数で
ある)
【0011】上記ポリアルキレングリコール、ビスフェ
ノールAにポリアルキレンオキサイドを付加したジオー
ル、ポリカーボネートジオール等のジオール化合物の両
末端にカルボキシル基を付与して両末端カルボン酸物に
するには、ジオール化合物と多価カルボン酸誘導体とを
酸過剰として反応させればよい。合成容易性、耐湿性の
点からは、ジオール化合物の平均分子量が200〜1
0,000であることが好ましい。
【0012】特定ユニットを有するイソシアネート成分
としては、例えば、ポリアルキレングリコール、ポリカ
ーボネートジオールと前記したジイソシアネートとをジ
イソシアネート過剰として反応させたものが挙げられ
る。
【0013】また、特定ユニットを有するアミン成分と
しては、例えば、ポリアルキレングリコールの両末端に
アミノ基を導入した化合物が挙げられ、これらはジェフ
ァーミンシリーズ(ハンツマン コーポレーション(株)
製)として商業的に入手可能である。
【0014】アルキレンエーテルユニット及び/又はカ
ーボネートユニットは(A)成分の変性エポキシ樹脂中
に5〜70重量%(アルキレンエーテルユニット及びカ
ーボネートユニットを併用する場合両者の総量が5〜7
0重量%)存在させることが好ましく、10〜50重量
%存在させることがより好ましい。5重量%未満では接
着性が劣る傾向があり、70重量%を超えると耐熱性が
低下する傾向がある。
【0015】酸成分とイソシアネート成分又はアミン成
分との反応は、酸成分がイソシアネート成分又はアミン
成分に対してモル比で1以上、好ましくは1.001〜
2.0となるようにして、γ−ブチロラクトン等のラク
トン類、N−メチルピロリドン(NMP)、ジメチルホ
ルムアミド(DMF)等のアミド系溶媒、テトラメチレ
ンスルホン等のスルホン系溶媒、ジエチレングリコール
ジメチルエーテル等のエーテル系溶媒などの溶媒中で、
50℃〜250℃で1〜10時間加熱して行うことがで
きる。反応収率、溶解性及び後工程での揮散性を考慮す
るとγ−ブチロラクトンを溶媒の主成分にすることが好
ましい。なお、アミン成分及びイソシアネート成分は同
時に用いると反応し耐熱性の劣る尿素結合ができるので
同時使用は避ける必要がある。
【0016】本発明における酸末端ポリアミド樹脂
(a)と反応させるエポキシ樹脂(b)とは、一分子中
に2個以上のエポキシ基を有する化合物であり、特に制
限はなく公知のものを使用しうるが、例えば、エピコー
ト828、エピコート1001(油化シェルエポキシ
(株)製)、DER331、DER661(ダウケミカル
(株)製)等のビスフェノールA型エポキシ樹脂、エピコ
ート807(油化シェルエポキシ(株)製)、YDF−1
70、YDF−2001(東都化成(株)製)等のビスフ
ェノールF型エポキシ樹脂、デナコールEX−251
(ナガセ化成工業(株)製)、EBPS−300(日本化
薬(株)製)等のビスフェノールS型エポキシ樹脂、エピ
コート152、エピコート154(油化シェルエポキシ
(株)製)、YDPN638(東都化成(株)製)等のフェ
ノールノボラック型エポキシ樹脂、EOCN−100、
EOCN−1020、EOCN−4400(日本化薬
(株)製)等のクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、E
SN175(新日鐵化学(株)製)、NC7000(日本
化薬(株)製)等のナフタレン型エポキシ樹脂、エピコー
トYX4000(油化シェルエポキシ(株)製)等のビキ
シレニルジグリシジルエーテル、YDC1312(東都
化成(株)製)、テクモアVG3101(三井化学(株)
製)、TMH574(住友化学工業(株)製)、エピコー
ト1031S(油化シェルエポキシ(株)製)等の芳香族
系エポキシ樹脂、ネオペンチルグリコールジグリシジル
エーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエー
テル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステル等の
脂肪族系エポキシ樹脂、トリグリシジルイソシアヌレー
ト等の複素環式エポキシ化合物、これらをブロム化した
もので、プラサームEP16、プラサームEP20(大
日本インキ化学工業(株)製)、BREN−S(日本化薬
(株)製)、エポトートYDB400(東都化成(株)製)
等のブロム化エポキシ樹脂などが挙げられる。
【0017】これらのうちでは、耐熱性の点から芳香族
系エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂が好ましい。ま
た難燃性を付与するためにはブロム化エポキシ樹脂が有
用である。また、(A)変性エポキシ樹脂製造の反応制
御の点から2官能のエポキシ樹脂が好ましい。これらの
エポキシ樹脂は単独又は2種類以上を組み合わせて使用
される。
【0018】エポキシ樹脂(b)と酸末端ポリアミド樹
脂(a)とを、エポキシ樹脂のエポキシ基/酸末端ポリ
アミド樹脂のカルボキシル基の比(モル比)が1を超え
る条件、好ましくは1.01〜2.5で反応させること
により本発明における(A)変性エポキシ樹脂が得られ
る。この反応は、前記したアミド系溶媒、スルホン系溶
媒、エーテル系溶媒などの溶媒中で、50℃〜200℃
で1〜10時間加熱して行うことができる。前記のエポ
キシ基/カルボキシル基の比(モル比)が1以下では末
端にエポキシ基を有する樹脂が得られない。このように
して得られる(A)変性エポキシ樹脂のエポキシ当量は
1,000〜40,000であることが好ましい。エポ
キシ当量が1,000未満では分子量が低く接着性が劣
る傾向があり、40,000を超えると粘度が高すぎ作
業性に劣る傾向がある。
【0019】本発明の樹脂組成物には、上記(A)変性
エポキシ樹脂の他に、前記エポキシ樹脂(b)として例
示したエポキシ樹脂を添加してもよく、その添加割合
は、(A)変性エポキシ樹脂100重量部に対して5〜
400重量とすることが耐熱性、接着性等の点から好ま
しい。
【0020】本発明に用いられる(B)成分のゴムとし
ては、特に制限なく公知のものを使用できるが、例え
ば、アクリロニトリルゴム、ブタジエンゴム、アクリル
−ブタジエンゴム、ブタジエンゴムのエポキシ変性物や
カルボン酸変性物、アクリル−ブタジエンゴムのエポキ
シ変性物やカルボン酸変性物等が挙げられる。
【0021】アクリロニトリルゴムとしては、例えば、
アクリロニトリルと他のアクリル又はメタクリル系モノ
マとの共重合体、アクリロニトリルとグリシジルアクリ
レートとの共重合体、アクリロニトリルとグリシジルメ
タクリレートとの共重合体等が挙げられる。ブタジエン
ゴムとしては、ポリブタジエンゴム、ブタジエン−イソ
プレンゴム、ブタジエン−スチレンゴム等が挙げられ
る。アクリル−ブタジエンゴムとしては、例えば、N2
20S(日本合成ゴム(株)製)等のアクリロニトリルブ
タジエンゴム(NBR)、アクリル−イソプレンゴム、
アクリル−ブタジエン−イソプレンゴム、アクリル−ブ
タジエン−スチレンゴムなどが挙げられる。ブタジエン
ゴムのエポキシ変性物としては、例えば、エポキシ化ポ
リブタジエン PB3600(ダイセル化学工業(株)
製)、エポキシ化ブタジエン−スチレン エポブレンド
AT014等(ダイセル化学工業(株)製)が挙げられ
る。ブタジエンゴムのカルボン酸変性物としては、例え
ば、ハイカーCTB(宇部興産(株)製)等が挙げられ
る。アクリル−ブタジエンゴムのエポキシ変性物として
は、例えば、XER81、XER81P(日本合成ゴム
(株)製)等が挙げられる。アクリル−ブタジエンゴムの
カルボン酸変性物としては、例えば、ハイカーCTBN
(宇部興産(株)製)、XER91、PNR−1H(日本
合成ゴム(株)製)等が挙げられる。
【0022】また、本発明においては、エポキシ樹脂を
アクリル−ブタジエンゴム等のゴムで変性したものやエ
ポキシ樹脂にアクリルゴム等のゴムの微粒子を分散させ
たものも、本発明における(B)ゴムの範囲に含まれる
ものとし、前者としては、例えば、エポトートYR45
0、エポトートYR207(東都化成(株)製)等が挙げ
られ、後者としては、例えば、エポトートYR528、
エポトートYR570、エポトートYR516、エポト
ートYR591(東都化成(株)製)等が挙げられる。こ
れら(B)ゴムの配合量は、接着性、耐熱性の点から、
(A)変性エポキシ樹脂100重量部に対して、1〜5
0重量部とすることが好ましく、3〜20重量部とする
ことがより好ましい。
【0023】本発明に用いられる(C)成分の硬化剤と
しては、例えば、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水メチ
ルヘキサヒドロフタル酸、無水メチルテトラヒドロフタ
ル酸等の酸無水物、ビスフェノールA、テトラブロモビ
スフェノールA、トリメチロールアリルオキシフェノー
ル、フェノールノボラック樹脂、ブチル化フェノール樹
脂等のフェノール類、脂肪族ポリアミン、芳香族ポリア
ミン、2級又は3級アミン、メラミン、トリアジン化合
物、有機酸、イミダゾール類、ジシアンジアミド、トリ
フェニルフォスフィン、ポリメルカプタン等が挙げられ
る。これらは、単独で又は2種以上を組み合わせて使用
される。(C)成分の配合量は、接着性、耐熱性の点か
ら、(A)変性エポキシ樹脂100重量部に対して0.
001〜100重量部とすることが、接着性、耐熱性の
点から好ましい。
【0024】本発明の樹脂組成物には、必要に応じて充
填剤((D)成分)を配合することができる。そのよう
な充填剤としては、特に制限なく公知のものを用いるこ
とができ、例えば、溶融シリカ、結晶シリカ、タルク、
炭酸カルシウム、窒化珪素、窒化ホウ素、窒化アルミ
ナ、ジルコニウム、シリコーンゴム、水酸化アルミニウ
ム等が挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み
合わせて使用される。(D)充填剤を配合する場合、
(D)充填剤は樹脂組成物中20〜90重量%となるよ
うな量で配合することが好ましい。
【0025】上記各成分よりなる本発明の樹脂組成物は
必要により溶剤に溶解して使用できる。そのような溶剤
としては、前記(A)変性ポリアミド樹脂の製造時に用
いた溶剤をそのまま使用してよいが、他に、テトラヒド
ロフラン、ジオキサン、シクロヘキサノン、メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、キシレ
ン、エチルアセテート、ブチルセロソルブ、クロロフェ
ノール等の溶剤が挙げられる。溶剤を使用する場合、そ
の使用量は、作業性、取り扱い性の点から、樹脂組成物
の固形分が、10〜90重量%となるような量とするこ
とが好ましい。
【0026】また、本発明の樹脂組成物には、必要に応
じて、カップリング剤、顔料、レベリング剤、消泡剤、
イオントラップ剤等を樹脂組成物中0.1〜10重量%
となるような量で配合できる。
【0027】
【実施例】以下実施例により本発明を説明する。
【0028】〔特定ユニットを有する酸成分である両末
端カルボン酸物(a−1)〜(a−4)の製造例〕撹拌
機、還流冷却器、不活性ガス導入口及びび温度計を備え
たフラスコに、ポリテトラメチレンエーテルグリコール
(PTG)(平均分子量1,000);1,000g、
セバシン酸;405gを仕込み、2時間かけて200℃
に昇温し、さらに同温度で3時間保温して反応させた後
冷却し、酸価81.9、分子量1,370のPTGの両
末端カルボン酸物(a−1)を得た。
【0029】同様にして、表1に示す配合で、ポリプロ
ピレングリコールの両末端ジアミン(PPG−NH2
ハンツマン コーポレーション製、商品名ジェファーミ
ン、平均分子量900、下記構造式で示される化合物)
にカルボン酸を付加した両末端カルボン酸物(a−
2)、ビスフェノールAのポリプロピレンオキサイド付
加物(Bis−PPG:平均分子量2,000)にカル
ボン酸を付加した両末端カルボン酸物(a−3)及びポ
リカーボネートジオール(プラクセルCD210:平均
分子量1,000;ダイセル化学工業社)にカルボン酸
を付加した両末端カルボン酸物(a−4)を得た。得ら
れたこれらの両末端カルボン酸物の特性を表1に示し
た。
【0030】
【化2】 (式中、nは13〜15の整数である)
【0031】
【表1】
【0032】〔変性エポキシ樹脂(A−1)の製造例〕
撹拌機、還流冷却器、不活性ガス導入口及び温度計を備
えたフラスコに、γ−ブチロラクトン;100g、NM
P;50gを仕込み、さらに上記(a−1);37.9
g,アジピン酸;7.9g、セバシン酸;10.9g、
イソフタル酸;18.0g、4,4′−ジフェニルメタ
ンジイソシアネート(MDI);25.5g、コロネー
トT80(トリレンジイソシアネート;TDI;日本ポ
リウレタン工業社製);17.7gを仕込み、200℃
に昇温し、4時間保温後冷却し、加熱残分40%、酸価
(固形分)54.8の酸末端ポリアミド樹脂を得た。さ
らにエポキシ樹脂 エピコート828(油化シェルエポ
キシ(株)製)22.0gを仕込み、150℃で3時間保
温後ジメチルフォルムアミドを加え加熱残分35%に
し、エポキシ当量(固形分換算)9,300の変性エポ
キシ樹脂(A−1)を得た。
【0033】〔変性エポキシ樹脂(A−2)の製造例〕
撹拌機、還流冷却器、不活性ガス導入口及び温度計を備
えたフラスコに、NMP;50gを仕込、2,2−ビス
(4−アミノフェノキシフェニル)プロパン(以下BA
PPと記す);12.4g(0.030モル)、無水ト
リメリット酸;11.6g(0.060モル)を仕込み
200℃で2.5時間保温した。これに上記(a−
2);41.0g(0.033モル)、アジピン酸;
4.3g(0.029モル)、セバシン酸;5.9g
(0.029モル)、イソフタル酸;4.9g(0.0
29モル)、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネ
ート(MDI);18.9g(0.075モル)、コロ
ネートT80(トリレンジイソシアネート;TDI;日
本ポリウレタン工業(株)製);8.8g(0.050モ
ル)及びγ−ブチロラクトン100gを仕込200℃に
昇温し、4時間保温後冷却し、加熱残分40%,酸価
(固形分);33.2の酸末端ポリアミド樹脂を得た。
さらにエポキシ基がカルボキシル基の1.2倍量になる
ようエポキシ樹脂;プラサームEP16(大日本インキ
化学工業(株)製 臭素化ビスフェノールA型エポキシ)
56.8gを仕込み150℃で3時間保温後、ジメチル
フォルムアミド(DMF)を加え加熱残分35%にし、
エポキシ当量(固形分換算)9,100の変性エポキシ
樹脂(A−2)を得た。
【0034】表2に示す配合割合(単位はg)で上記と
同様にして変性エポキシ樹脂(A−3)〜(A−5)及
び比較用変性エポキシ樹脂(B−1)を得た。
【0035】
【表2】
【0036】実施例1 表3の配合で樹脂組成物を作成した。
【表3】
【0037】この樹脂組成物をブリキ板に乾燥膜厚が5
0μmになるように塗布し、170℃、30分間硬化乾
燥後、水銀アマルガム法によりフィルムとして単離した
後、TMA引っ張りモード(サンプル幅5mm、荷重5
g、温度25〜250℃、昇温速度10℃/分)により
Tg(ガラス転移温度)を測定し、結果を表4に示し
た。また、上記で作製したフィルムの耐薬品性(10重
量%NaOH水溶液、10重量%HCl水溶液中に24
時間浸漬後、外観を観察し、ふくれ、はがれ等の異常の
ないものを良好とする)を調べ、結果を表4に示した。
【0038】また、この樹脂組成物を電解銅箔(35μ
m)の光沢面に乾燥後厚さ30μmになるように均一に
塗布し120℃で10分間乾燥させたものを作成しこの
もの同士を乾燥樹脂組成物層が対向するようにして張り
合わせ熱プレスで170℃、60分間、4MPaで硬化さ
せ試料とした。また、この樹脂組成物を電解銅箔(35
μm)の粗化面に乾燥後厚さ30μmになるように均一
に塗布し120℃で10分間乾燥させたものを作成しこ
のもの同士を乾燥樹脂組成物層が対向するようにして張
り合わせ熱プレスで170℃、60分間、4MPaで硬化
させ試料とした。また、この樹脂組成物を厚さ75μm
のポリイミドフィルム(ユーピレックス:宇部興産(株)
製)上に乾燥膜厚50μmになるように塗布し、150
℃、2時間硬化乾燥させ試料とした。これらの試料につ
いてT字ピール試験による接着強度(25℃、剥離速度
10mm/分)及びはんだ耐熱性(260℃のはんだ浴に
30秒間浸漬させ、ふくれ、はがれ等の外観を観察し、
ふくれ、はがれ等の異常のないものが良好)を調べ、結
果を表4に示した。
【0039】実施例2〜5、比較例1 変性エポキシ樹脂(A−1)を変性エポキシ樹脂(A−
2)〜(A−5)に変更した以外は実施例1と同様に行
ったものを実施例2〜5、変性エポキシ樹脂(A−1)
を比較用変性エポキシ樹脂(B−1)に変更した以外は
実施例1と同様に行ったものを比較例1とし、これらの
結果を表4に示した。
【0040】
【表4】
【0041】実施例6〜8、比較例2 上記で製造された変性エポキシ樹脂(A−1)〜(A−
3)と比較用の変性エポキシ樹脂(B−1)を使用し、
表4の配合で樹脂組成物を作製した。各々をポリエステ
ルフィルムの上に乾燥膜厚50μmとなるように塗布
し、120℃、10分間乾燥後、剥離しフィルムを得
た。このフィルムについて引っ張り強度及び破断伸び率
(試料幅10mm、チャック間距離50mm、引っ張り速度
50mm/分、25℃)を調べ、結果を表5に示した。ま
た、このフィルムの耐薬品性(10重量%NaOH水溶
液、10重量%HCl水溶液中に24時間浸漬後、外観
を観察し、ふくれ、はがれ等の異常のないものを良好と
する)を実施例1と同様にして調べ、結果を表5に示し
た。また、このフィルムの難燃性(UL94V−0)を
調べ、結果を表5に示した。また、このフィルムを電解
銅箔光沢面の間、粗化面の間に装入し熱プレスにより1
70℃、60分間、4MPaの条件で硬化させ試料を得
た。この試料について、実施例1と同様にしてT字ピー
ル試験による接着強度及びはんだ耐熱性を調べ、結果を
表5に示した。
【0042】
【表5】
【0043】実施例9 表6のように配合し、三本ロールで混練し樹脂組成物を
得た。
【表6】
【0044】この樹脂組成物をブリキ板に乾燥膜厚が5
0μmになるように塗布し、150℃、2時間硬化乾燥
後、水銀アマルガム法によりフィルムとして単離し試料
とし、TMA引っ張りモード(サンプル幅5mm、荷重5
g、温度25〜250℃、昇温速度10℃/分)により
Tg及α(線膨張率、ガラス領域の値を採用、単位は×
10-6/℃)測定し、結果を表8に示した。また、この
樹脂組成物を厚さ75μmのポリイミドフィルム(ユー
ピレックス:宇部興産(株)製)上に乾燥膜厚50μmに
なるように塗布し、150℃、2時間硬化乾燥後サンプ
ルを裏返しにし、ポリイミドフィルムに10mm間隔で切
り込みをいれ、ポリイミドフィルムの端部を引き剥が
し、90°ピール試験による接着強度(25℃、剥離速
度10mm/分)を測定し、結果を表8に示した。また、
この樹脂組成物をディスペンサーによって、表面にアル
ミニウムのジグザグ配線を設けその上に厚さ2μmのポ
リイミドパッシベーション膜を被せ電極をキャリアテー
プのインナーリードと接合した模擬ICに塗布し、15
0℃で2時間加熱することにより硬化させて封止体を
得、この封止体について、121℃、2気圧のプレッシ
ャークッカー(PCT)試験(クラック、はがれ等の異
常が起こった時間を調べる)及び−50℃/10分、1
25℃/10分の温度サイクル試験(クラック、はがれ
等の異常が起こった繰り返し回数を観察)を行った結果
を表8に示した。
【0045】実施例10〜13 実施例9において変性エポキシ樹脂(A−1)を変性エ
ポキシ樹脂(A−2)〜(A−5)に変えた他は実施例
9と同様にして封止体を得、実施例9と同様にして評価
を行い、結果を表8に示した。
【0046】比較例3 表7の配合の樹脂組成物を用いて実施例9と同様にして
封止体を得、実施例9と同様にして評価を行い、結果を
表8に示した。
【表7】
【0047】
【表8】
【0048】
【発明の効果】請求項1記載の樹脂組成物は、接着性、
耐熱性、耐湿性に優れ、180℃以下の硬化温度でも十
分なポリイミドフィルムに対する接着強度が得られ、テ
ープキャリアパッケージなどの半導体封止材、あるいは
接着剤として好適に用いることができるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 勝 茨城県鹿島郡波崎町大字砂山五番壱 日立 化成工業株式会社鹿島工場内 (72)発明者 尾形 正次 茨城県結城市大字鹿窪1772−1 日立化成 工業株式会社下館工場内 (72)発明者 広川 孝三 茨城県結城市大字鹿窪1772−1 日立化成 工業株式会社下館工場内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)変性エポキシ樹脂、(B)ゴム及
    び(C)硬化剤を含んでなる樹脂組成物において、
    (A)成分の変性エポキシ樹脂が、アルキレンエ−テル
    ユニット及び/又はカーボネートユニットを分子構造中
    に有しカルボキシル基を両末端に有する酸末端ポリアミ
    ド樹脂(a)とエポキシ樹脂(b)とを、〔エポキシ樹
    脂(b)のエポキシ基〕/〔酸末端ポリアミド樹脂
    (a)のカルボキシル基〕の比を1を超えるようにして
    反応させて得られた樹脂であることを特徴とする樹脂組
    成物。
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