JPH11130861A - 粒子状オルガノポリシロキサンの製造方法 - Google Patents

粒子状オルガノポリシロキサンの製造方法

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JPH11130861A
JPH11130861A JP29846397A JP29846397A JPH11130861A JP H11130861 A JPH11130861 A JP H11130861A JP 29846397 A JP29846397 A JP 29846397A JP 29846397 A JP29846397 A JP 29846397A JP H11130861 A JPH11130861 A JP H11130861A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ケイ素原子に結合する有機基の選択範囲の広
い、粒子組成制御の容易な粒子状オルガノポリシロキサ
ンの製造方法を提供する。 【解決手段】 オルガノジアルコキシシランを酸性触媒
の存在下で加水分解する第1の工程、第1の工程で得ら
れた反応液を中和してテトラアルコキシシランを添加す
る第2の工程、及び、第2の工程で得られた反応液に塩
基性触媒を加えて粒子を形成する第3の工程からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粒子状オルガノポ
リシロキサンの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、粒子状オルガノポリシロキサ
ンを得る方法としては、オルガノトリクロロシラン、オ
ルガノトリアルコキシシランをアルカリの存在下で反応
させる方法が知られている。中でも、特公平4−703
35号公報には、メチルトリアルコキシシラン及び有機
溶剤の混合液層と、アンモニア水等の塩基性触媒を含む
溶液層との界面で反応させることにより、粒子の形状が
各々独立した略真球状のポリメチルシロキサン粉末を製
造する方法が開発されている。
【0003】しかしながら、上述の方法では、ケイ素原
子に結合した有機基はメチル基に限定され、メチル基以
外の有機基をもつオルガノトリアルコキシシランから直
接粒子状オルガノポリシロキサンを得ようとしても、粒
子径の揃った微粒子を効率よく得ることはできなかっ
た。
【0004】上記問題点を解決する方法として、特公平
7−103238号公報には、オルガノトリアルコキシ
シランを一旦有機酸の存在下で加水分解した後に、アル
カリの水溶液中で重合反応させる方法が開示されてい
る。しかしながら、上述の方法では、平均粒径を小さ
く、且つ粒子径の揃った球状の微粒子を得ようとする場
合、ケイ素原子に結合したアルキル基の炭素数が大きい
オルガノアルコキシシランを使用することが制限され、
さらに、ケイ素原子に結合した有機基の種類によって調
製される微粒子の硬度が制限されるという問題点があっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
問題点を解消し、その目的は、ケイ素原子に結合する有
機基の選択範囲の広い、粒子組成制御の容易な粒子状オ
ルガノポリシロキサンの製造方法を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の粒子状オルガノ
ポリシロキサンの製造方法は、一般式R1 Si(OR 2)
3 (式中、R1 は置換又は非置換の炭化水素基を、R2
は置換又は非置換のアルキル基をそれぞれ示す)で表さ
れるオルガノトリアルコキシシラン及び/又は一般式R
1 2 Si(OR2)2 (式中、R1 は置換又は非置換の炭
化水素基を、R 2 は置換又は非置換のアルキル基をそれ
ぞれ示す)で表されるオルガノジアルコキシシランを酸
性触媒の存在下で加水分解する第1の工程、第1の工程
で得られた反応液を中和してテトラアルコキシシランを
添加する第2の工程、及び、第2の工程で得られた反応
液に塩基性触媒を加えて粒子を形成する第3の工程から
なることを特徴とする。
【0007】以下、本発明について説明する。本発明に
おいて用いられるオルガノトリアルコキシシラン、オル
ガノジアルコキシシランは、一般式R1 Si(O
2)3 、一般式R1 2 Si(OR2)2 でそれぞれ表され
るアルコキシシランである。式中、R1 は置換又は非置
換の炭化水素基を、R2 は置換又は非置換のアルキル基
をそれぞれ示す。
【0008】上記R1 で示される非置換の炭化水素基と
しては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブ
チル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル
基、デシル基、ドデシル基等のアルキル基;シクロヘキ
シル基等のシクロアルキル基;2−フェニルプロピル基
等のアラルキル基;フェニル基、トリル基等のアリール
基;ビニル基等のアルケニル基などが挙げられる。
【0009】上記R1 で示される置換の炭化水素基とし
ては、例えば、クロロメチル基、γ−クロロプロピル
基、γ−メタクリロキシプロピル基、γ−グリドキシプ
ロピル基、3,4−エポキシシクロヘキシルエチル基、
γ−メルカプトプロピル基、3,3,3−トリフルオロ
プロピル基などが挙げられる。
【0010】上記R2 で示される非置換のアルキル基と
しては、上記アルキル基が挙げられ、上記R2 で示され
る置換のアルキル基としては、例えば、メトキシエチル
基、エトキシエチル基、ブトキシエチル基等が挙げられ
る。
【0011】上記オルガノトリアルコキシシランの具体
例としては、例えば、メチルトリメトキシシラン、メチ
ルトリエトキシシラン、メチルトリ−n−プロポキシシ
ラン、メチルトリ−iso−プロポキシシラン、メチル
トリ−n−ブトキシシラン、メチルトリ−sec−ブト
キシシラン、メチルトリ−tert−ブトキシシラン、
エチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラ
ン、デシルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシ
シラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルト
リメトキシシラン、γ−グリドキシプロピルトリメトキ
シシラン、3,4−エポキシシクロヘキシルエチルトリ
メトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシ
シラン等が挙げられ、これらは単独で用いられてもよ
く、二種以上が併用されてもよい。
【0012】上記オルガノジアルコキシシランの具体例
としては、例えば、ジメチルジメトキシシラン、ジメチ
ルジエトキシシラン、ジメチルジ−n−プロポキシシラ
ン、ジメチルジ−iso−プロポキシシラン、ジメチル
ジ−n−ブトキシシラン、ジメチルジ−sec−ブトキ
シシラン、ジメチルジ−tert−ブトキシシラン、ジ
エチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラ
ン、ジフェニルジエトキシシラン、γ−クロロプロピル
メチルジメトキシシラン、γ−グリドキシプロピルメチ
ルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチ
ルジメトキシシラン等が挙げられ、これらは単独で用い
られてもよく、二種以上が併用されてもよい。
【0013】本発明において用いられるテトラアルコキ
シシランは、一般式Si(OR)4(式中、Rは置換又
は非置換のアルキル基を示す)で表されるアルコキシシ
ランである。置換又は非置換のアルキル基としては、上
記アルコキシシランと同様のアルキル基が挙げられる。
上記テトラアルコキシシランの具体例としては、例え
ば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テ
トラ−n−プロポキシシラン、テトラ−iso−プロポ
キシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトラ−s
ec−ブトキシシラン、テトラ−tert−ブトキシシ
ラン等が挙げられる。
【0014】本発明において用いられる酸性触媒として
は、上記オルガノアルコキシシランを加水分解させう
る、酸性を示す化合物を用いることができる。このよう
な化合物としては、例えば、塩酸、硝酸、硫酸等の無機
酸;酢酸、ギ酸、プロピオン酸、シュウ酸、クエン酸等
の有機酸が挙げられ、これらは単独で用いられてもよ
く、二種以上が併用されてもよい。
【0015】本発明において用いられる塩基性触媒は、
塩基性を示し、酸性触媒を中和させる他、酸性触媒で加
水分解を進行させたオルガノアルコキシシランの重合反
応、テトラアルコキシシランの加水分解及び重合反応を
促進する。上記塩基性触媒としては、例えば、アンモニ
ア;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金
属の水酸化物;モノメチルアミン、ジメチルアミン等の
有機アミン類などが挙げられ、これらは単独で用いられ
てもよく、二種以上が併用されてもよい。
【0016】本発明の粒子状オルガノポリシロキサンの
製造方法は、オルガノジアルコキシシランを酸性触媒の
存在下で加水分解する第1の工程、第1の工程で得られ
た反応液を中和してテトラアルコキシシランを添加する
第2の工程、及び、第2の工程で得られた反応液に塩基
性触媒を加えて粒子を形成する第3の工程からなる。
【0017】上記第1の工程では、オルガノアルコキシ
シランを酸性触媒の存在下で加水分解するが、加水分解
に必要な水は、水単独で添加してもよく、酸性触媒の水
溶液として添加してもよい。また、オルガノアルコキシ
シランの加水分解を均一に進行させるために有機溶媒中
で加水分解を進行させてもよい。
【0018】上記で使用される有機溶媒としては、オル
ガノアルコキシシランと水の両方に相溶性を有するもの
が好ましい。オルガノアルコキシシランとの相溶性につ
いては、シランの種類によって異なるが、水に相溶性を
有する有機溶媒としては、例えば、メチルアルコール、
エチルアルコール、イソプロピルアルコール、エトキシ
エチルアルコール、アリルアルコール、エチレングリコ
ール等のアルコール類;アセトン等のケトン類の他、エ
チレンオキシド、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン等を用いることができる。また、使用する有機溶媒が
オルガノアルコキシシラン及び水の両方に相溶性がない
場合や、有機溶媒を使用しない場合は撹拌を十分に行う
ことが好ましい。
【0019】上記オルガノアルコキシシランの酸性触媒
下における処理の条件は、使用するオルガノアルコキシ
シラン及び酸性触媒の種類、濃度によって異なるが、オ
ルガノアルコキシシランが加水分解する適当な条件が好
ましい。オルガノトリアルコキシシランの種類によって
は、加水分解後に重合が進行し、沈殿物あるいは不溶性
のオイルを析出する場合があるが、このような現象は好
ましくなく、このような場合は処置時間を短くしたり、
触媒濃度を小さくすることが好ましい。
【0020】上記第2の工程では、第1の工程で得られ
た反応液を中和し、テトラアルコキシシランを添加す
る。第1の工程で使用した酸性触媒を中和する際に使用
する塩基性化合物としては、中和の際に塩類が析出しな
いものであれば、特に制限されず、第3の工程で使用す
る塩基性触媒の水溶液で中和してもよい。
【0021】第2の工程では、テトラアルコキシシラン
を添加する際の反応液がpH6〜9であることが好まし
く、酸性でも強塩基性でも好ましくない。第2の工程
で、中和処理を行わずに酸性条件下でテトラアルコキシ
シランを添加した場合は、第3の工程で反応液に塩基性
触媒を添加した際に、反応液がゲル化を起こす可能性が
ある。また、強塩基性条件下でテトラアルコキシシラン
を添加した場合は、テトラアルコキシシランの添加前に
オルガノアルコキシシランの粒子形成が進行し、粒子の
組成が不均一になる恐れがある。
【0022】上記第3の工程では、第1、第2の工程で
得られた反応液に対して塩基性触媒を添加して粒子を形
成させ、粒子状オルガノポリシロキサンを得る。この工
程では、反応溶液の主成分として有機溶媒が含まれるこ
とが好ましく、使用される有機溶媒としては第1、第2
の工程で得られた反応液及び水の両方に相溶性を有する
ものが最も好ましく、第1の工程で例示したものが用い
られる。
【0023】この工程における反応液の組成としては、
使用したアルコキシシラン(オルガノジアルコキシシラ
ンとテトラアルコキシシランとの合計)に対して10倍
以上のモル数の有機溶媒を含むことが好ましい。これよ
り有機溶媒が少なくなると、粒子の粒径が不均一になっ
たり、均一な粒子が生成しない場合がある。また、有機
溶媒が多い場合は、反応時間を長くすれば粒子の調製に
支障はなく、より均一な粒子が得られるが、過剰な有機
溶媒の添加は粒子の調製時の液量が増加することや、粒
子回収時の効率を考慮すると好ましくない。従って、好
ましい有機溶媒の添加量は、使用するアルコキシシラン
のモル数の100〜1,000倍程度である。
【0024】塩基性触媒を添加した後の反応時間として
は、反応液の組成、反応液量、反応温度等によって異な
るので適当な時間でよいが、反応液が白濁してから3時
間以上反応させることが好ましい。より好ましくは白濁
より8時間以上反応させることが好ましい。白濁してす
ぐに粒子を回収すると、未反応のモノマーが残り、粒子
の収率が低下する。
【0025】反応により得られた粒子状オルガノポリシ
ロキサンは、そのままディスパージョンとして使用する
ことも可能であり、必要によっては、遠心分離、洗浄、
乾燥、解砕することにより粒子として使用することもで
きる。粒子の製造において、各工程、特に第3の工程の
粒子形成時に撹拌が確実に行われることが重要である
が、使用される撹拌機としては、特に限定されるわけで
はなく、スリーワンモーターのような簡便な一般的な撹
拌機を用いることができる。
【0026】粒子状オルガノポリシロキサンを製造する
際の反応温度は室温付近が好適である。この反応温度が
余り低くなるとアルコキシシランの反応性が低下し、縮
重合が不十分となることがあるので、反応温度は10℃
以上であることが好ましい。
【0027】その他、粒子の凝集の抑制や、粒径の制御
を目的として反応液中に界面活性剤や高分子化合物等の
添加物を添加してもよい。例えば、粒子形成時にドデシ
ル硫酸ナトリウムのような界面活性剤を添加すると調製
粒子の粒径が大きくなり、ヒドロキシプロピルセルロー
スのような高分子化合物を添加すると粒子の凝集が抑制
される。
【0028】本発明によって得られる粒子状オルガノポ
リシロキサンは、塗料、プラスチック、ゴム、紙等の充
填剤や添加剤として有用である。特に、プラスチックの
滑り性向上剤、透明プラスチック用充填剤及び補強剤と
して好適である。上記粒子状オルガノポリシロキサン
は、ケイ素原子に結合する有機基の選択範囲が広いた
め、粒子に導入された有機基の炭素官能性を利用したプ
ラスチック成形品等の表面改質処理などに利用すること
ができる。
【0029】また、本発明によって得られる粒子状オル
ガノポリシロキサンは、組成自由度が大きいため、粒子
の硬度、屈折率等を適当に制御し、スペーサーとして利
用することもできる。さらに、粒子状オルガノポリシロ
キサンを焼成することによって、多孔性微粒子を得るこ
とができる。微粒子の多孔性は有機基の種類、量によっ
て制御が可能である。このような多孔性微粒子は吸着剤
や担体として利用することができる。
【0030】
【作用】本発明の粒子状オルガノポリシロキサンの製造
方法は、オルガノアルコキシシランを酸性触媒の存在下
で加水分解した後中和し、次いで、テトラアルコキシシ
ランを添加し、さらに塩基性触媒を加えるので、ゲル化
を起こすことなく、粒子中にテトラアルコキシシランよ
りなる硬化成分を導入することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施例を説明する。 (実施例1) <第1の工程>エチルアルコール70重量部中にデシル
トリメトキシシラン(信越化学社製)100重量部を溶
解させた後、エチルアルコール70重量部及び0.6重
量%硝酸水溶液28重量部を混合した溶液を添加し、室
温で1時間撹拌して反応液を得た。 <第2の工程>第1の工程で得られた反応液100重量
部に対して、pHが7になるように25重量%アンモニ
ア水溶液を添加、撹拌した後、エチルアルコール300
重量部及びテトラエトキシシラン(和光純薬社製)30
重量部の混合液を添加した。 <第3の工程>第2の工程で得られた反応液430重量
部に、撹拌しながらエチルアルコール300重量部及び
5重量%アンモニア水溶液260重量部を添加し、室温
で24時間撹拌を続けて反応を行った。次いで、遠心分
離を行って反応液より粒子を分離し、エチルアルコール
による洗浄を行った後、120℃で乾燥、解砕すること
によって、粒子状オルガノポリシロキサンを得た。
【0032】(実施例2) <第1の工程>エチルアルコール70重量部中にγ−メ
タクリロキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学社
製)100重量部を溶解させた後、エチルアルコール7
0重量部及び0.1重量%塩酸水溶液30重量部を混合
した溶液を添加し、室温で2時間撹拌して反応液を得
た。 <第2の工程>第1の工程で得られた反応液100重量
部に、pHが7になるように25重量%アンモニア水溶
液を添加、撹拌した後、エチルアルコール200重量部
及びテトラエトキシシラン(和光純薬社製)10重量部
の混合液を添加した。 <第3の工程>第2の工程で得られた反応液310重量
部に、撹拌しながらエチルアルコール200重量部及び
5重量%アンモニア水溶液150重量部を添加し、室温
で24時間撹拌を続けて反応を行った。次いで、遠心分
離を行って反応液より粒子を分離し、エチルアルコール
による洗浄を行った後、120℃で乾燥、解砕すること
によって、粒子状オルガノポリシロキサンを得た。
【0033】(実施例3) <第1の工程>エチルアルコール100重量部中に、ビ
ニルトリメトキシシラン(信越化学社製)40重量部及
びジフェニルジメトキシシラン(信越化学社製)60重
量部を溶解させた後、エチルアルコール60重量部及び
0.6重量%硝酸水溶液30重量部を混合した溶液を添
加し、室温で1時間撹拌して反応液を得た。 <第2の工程>第1の工程で得られた反応液100重量
部に、pHが7になるように25重量%アンモニア水溶
液を添加、撹拌した後、エチルアルコール300重量部
及びテトラエトキシシラン(和光純薬社製)10重量部
の混合液を添加した。 <第3の工程>第2の工程で得られた反応液410重量
部に、撹拌しながらエチルアルコール300重量部及び
5重量%アンモニア水溶液260重量部を添加し、室温
で24時間撹拌を続けて反応を行った。次いで、遠心分
離を行って反応液より粒子を分離し、エチルアルコール
による洗浄を行った後、120℃で乾燥、解砕すること
によって、粒子状オルガノポリシロキサンを得た。
【0034】(比較例1)第2の工程において、中和を
行わずにテトラエトキシシランを添加して、第3の工程
へ進んだこと以外は、実施例1と同様に反応を試みた
が、第3の工程でアンモニア水溶液を添加後、反応液が
ゲル化を起こしたため反応を中止した。
【0035】(比較例2)第2の工程において、テトラ
エトキシシランを添加せずに、第3の工程へ進んだこと
以外は、実施例1と同様に反応を試みたが、第3の工程
で24時間撹拌後、反応液中にオイルが生成し、粒子の
生成が認められなかったため反応を中止した。
【0036】上記実施例で得られた粒子状オルガノポリ
シロキサンにつき、下記の評価を行い、その結果を表1
に示した。 (1)粒子の形状及び粒子径 得られた粒子状オルガノポリシロキサンにつき、走査型
電子顕微鏡(日立製作所製「SEM S−2300」)
により、粒子の形状を観察すると共に粒子径の測定を行
った。 (2)焼成時の重量変化率 得られた粒子状オルガノポリシロキサンを、200℃で
3時間、真空乾燥した後、磁性るつぼに入れて空気中、
900℃で加熱分解し、焼成前後の重量変化を測定し、
重量変化率を算出した。
【0037】
【表1】
【0038】
【発明の効果】本発明の粒子状オルガノポリシロキサン
の製造方法は、上述の構成であり、粒子中にテトラアル
コキシシランよりなる硬化成分を導入することができる
ため、通常では粒子を形成し難い、大きな有機基をもつ
オルガノトリアルコキシシランやオルガノジアルコキシ
シランを利用することができる。これによって、ケイ素
原子に結合する有機基の選択範囲が広くなり、粒子の組
成自由度が大きくなる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式R1 Si(OR2)3 (式中、R1
    は置換又は非置換の炭化水素基を、R2 は置換又は非置
    換のアルキル基をそれぞれ示す)で表されるオルガノト
    リアルコキシシラン及び/又は一般式R1 2 Si(OR
    2)2 (式中、R1 は置換又は非置換の炭化水素基を、R
    2 は置換又は非置換のアルキル基をそれぞれ示す)で表
    されるオルガノジアルコキシシランを酸性触媒の存在下
    で加水分解する第1の工程、第1の工程で得られた反応
    液を中和してテトラアルコキシシランを添加する第2の
    工程、及び、第2の工程で得られた反応液に塩基性触媒
    を加えて粒子を形成する第3の工程からなることを特徴
    とする粒子状オルガノポリシロキサンの製造方法。
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