JPH11130730A - ハロゲン化合物、トリエン誘導体およびそれらの製造法 - Google Patents
ハロゲン化合物、トリエン誘導体およびそれらの製造法Info
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- JPH11130730A JPH11130730A JP10238574A JP23857498A JPH11130730A JP H11130730 A JPH11130730 A JP H11130730A JP 10238574 A JP10238574 A JP 10238574A JP 23857498 A JP23857498 A JP 23857498A JP H11130730 A JPH11130730 A JP H11130730A
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- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/55—Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups
Abstract
提供すること。 【解決手段】 一般式(I) (式中、Rは水素原子または水酸基の保護基を示し、A
は下記基を示す。 (ここで、R1はアシル基、アルキル基またはアリール
基を、Xはハロゲン原子を、Yは酸素または硫黄原子を
示す。))で示されるハロゲン化合物。
Description
えばレチノールの中間体として有用なハロゲン化合物、
トリエン誘導体およびそれらの製造法に関する。
明は、医薬の中間体、例えばレチノールの中間体として
有用な新規な化合物であるハロゲン化合物、トリエン誘
導体およびそれらの製造法を提供しようとするものであ
る。
を解決するために鋭意検討した結果本発明に至った。す
なわち、本発明は一般式(I) (式中、Rは水素原子または水酸基の保護基を示し、A
は下記基を示す。 (ここで、R1はアシル基、アルキル基またはアリール
基を示し、Xはハロゲン原子を示す。))で示されるハ
ロゲン化合物、その中間体である一般式(II) で示されるトリエン誘導体およびそれらの製造法を提供
するものである。
する。本発明の一般式(I)で示されるハロゲン化合物
のうちR1がアシル基である化合物は、一般式(II)で
示されるトリエン誘導体とカルボン酸およびハロゲン化
剤とを反応させることによって、またR1がアルキル基
である化合物は、一般式(II)で示されるトリエン誘導
体とアルコールもしくはアルキルチオール、およびハロ
ゲン化剤とを反応させることによって、またR1がアリ
ール基である化合物は、一般式(II)で示されるトリエ
ン誘導体とチオフェノール類もしくはアリールジスルフ
ィド、およびハロゲン化剤とを反応させることによって
得ることができる。
シル基としては、具体的には、ホルミル、アセチル、ク
ロロアセチル、ジクロロアセチル、トリフルオロアセチ
ル、ピバロイル、ベンゾイル、p−ニトロベンゾイルな
どのアシル基が挙げられる。アルキル基としてはメチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブ
チル、t-ブチル、ヘキサフルオロイソプロピルなどのア
ルキル基が挙げられる。アリール基としてはフェニル、
o−クロロフェニル、m−クロロフェニル、p−クロロ
フェニル、 o−ヒドロキシフェニル、m−ヒドロキシ
フェニル、p−ヒドロキシフェニル、 o−アセトキシ
フェニル、 o−メトキシフェニル、m−メトキシフェ
ニル、p−メトキシフェニル、p−ニトロフェニル、o
−トリル、m−トリル、p−トリルなどのアリール基が
挙げられる。
物(I)においてRは、水素原子もしくは水酸基の保護
基を示すが、水酸基の保護基としては具体的には例え
ば、アセチル、ピバロイル、ベンゾイル、p−ニトロベ
ンゾイルなどのアシル基、トリメチルシリル、t−ブチ
ルジメチルシリル、t−ブチルジフェニルシリルなどの
シリル基、テトラヒドロピラニル、メトキシメチル、エ
トキシメチル、1−エトキシエチルなどのアルコキシメ
チル基、ベンジル基、p−メトキシベンジル基、t−ブ
チル基、トリチル基、トリクロロエトキシカルボニル
基、アリルオキシカルボニル基等が挙げられる。
−ブロモコハク酸イミド、N−クロロコハク酸イミド、
N−ヨードコハク酸イミド、塩素、臭素、ヨウ素原子等
が挙げられる。かかるハロゲン化剤の使用量は、トリエ
ン誘導体(II)に対して約1モル倍で充分目的を達する
ことができるが、反応に悪影響を与えない範囲で過剰に
用いることができる。
族カルボン酸(蟻酸、酢酸、クロロ酢酸、ジクロロ酢
酸、トリフルオロ酢酸、ピバリン酸等)、安息香酸、p
−ニトロ安息香酸などが挙げられる。その使用量は、特
に限定はされないが、トリエン誘導体(II)に対して通
常、1モル倍〜10モル倍である。アルコールとして
は、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ヘキ
サフルオロイソプロパノール等が挙げられる。その使用
量は、特に限定はされないが、トリエン誘導体(II)に
対して通常、1モル倍〜10モル倍であるが溶媒を兼ね
て使用してもよい。チオールとしては、メタンチオー
ル、エタンチオール、イソプロピルチオール等のチオー
ル類、チオフェノール、p−トルエンチオール等のチオ
フェノール類が挙げられ、ジスルフィドとしてはジフェ
ニルジスルフィド、p−トリルジスルフィド等が挙げら
れる。その使用量は、特に限定はされないが、トリエン
誘導体(II)に対して通常、1モル倍〜10モル倍であ
る。
であるが、0〜30℃で反応させるのが好ましい。反応
時間は反応温度によって異なるが、通常1〜24時間の
範囲である。
り、ハロゲン化合物(I)を得ることができる。また、
シリカゲルクロマトグラフィーにて異性体を分離するこ
ともできる。
何異性体のいずれであってもよく、またその混合物であ
ってもよい。
誘導体は、一般式(III) (式中、RおよびXは前記と同じ意味を表わす。)で示
されるアリルハライド誘導体と塩基とをパラジウム触
媒、ホスフィン配位子、相間移動触媒の存在下、反応さ
せることによって得ることができる。
原子または水酸基の保護基を示すが、水酸基の保護基と
しては具体的にはアセチル、ピバロイル、ベンゾイル、
p−ニトロベンゾイルなどのアシル基、トリメチルシリ
ル、t−ブチルジメチルシリル、t−ブチルジフェニル
シリルなどのシリル基、テトラヒドロピラニル、メトキ
シメチル、メトキシエトキシメチル、1−エトキシエチ
ルなどのアルコキシメチル基、ベンジル基、p−メトキ
シベンジル基、t−ブチル基、トリチル基、トリクロロ
エトキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基等が
挙げられる。
ゲン原子としては塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が
挙げられる。
カリ金属の水酸化物であり、水酸化ナトリウムや水酸化
カリウムが挙げられる。形状はフレークよりも微粉末が
好ましい。かかる塩基の使用量はアリルハライド誘導体
(III)に対して通常、1〜5モル倍程度である。
ては、例えば、アリルパラジウムクロライドダイマー、
酢酸パラジウム、酸化パラジウム、プロピオン酸パラジ
ウム、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジ
ウム、ジ−μ−クロロビス(η−アリル)パラジウム、
ジクロロ(η−1,5−シクロオクタジエン)パラジウ
ム、ジクロロ(η−2,5−ノルボルナジエン)パラジ
ウム、ジクロロビス(アセトニトリル)パラジウム、ジ
クロロビス(ベンゾニトリル)パラジウム、ジクロロビ
ス(N,N−ジメチルホルムアミド)パラジウム、ビス
(アセチルアセトナト)パラジウム等があげられるが、
特にアリルパラジウムクロライドダイマーが好ましく用
いられる。
ハライド誘導体(III)に対して、通常は0.05モル
パーセント〜5モルパーセントで目的を達することがで
きる。
しては置換基を有してもよいトリアリールホスフィン、
トリアルキルホスフィン、トリス(ジアルキルアミノ)
ホスフィン等が挙げられる。具体的には、例えばトリフ
ェニルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリ−o−
トリルホスフィン、トリ−m−トリルホスフィン、トリ
−p−トリルホスフィン、トリスジメチルアミノホスフ
ィン、3,3’,3’’−ホスフィニジントリス(ベン
ゼンスルフォン酸)3ナトリウム塩などが挙げられる。
その使用量は、通常アリルハライド誘導体(III)に対
して、0.01〜0.2モル倍であり好ましくは0.0
3〜0.1モル倍である。
に相間移動触媒が用いられる。用いられる相間移動触媒
としては、4級アンモニウム塩、4級ホスホニウム塩、
スルホニウム塩が挙げられる。4級アンモニウム塩とし
ては、例えば、ヨウ化テトラメチルアンモニウム、ヨウ
化テトラエチルアンモニウム、ヨウ化テトラプロピルア
ンモニウム、ヨウ化テトラブチルアンモニウム、ヨウ化
テトラペンチルアンモニウム、ヨウ化テトラヘキシルア
ンモニウム、ヨウ化テトラヘプチルアンモニウム、ヨウ
化テトラオクチルアンモニウム、ヨウ化テトラヘキサデ
シルアンモニウム、ヨウ化テトラヘキサデシルアンモニ
ウム、ヨウ化テトラオクタデシルアンモニウム、臭化ベ
ンジルトリメチルアンモニウム、臭化ベンジルトリエチ
ルアンモニウム、臭化ベンジルトリブチルアンモニウ
ム、ヨウ化1−メチルピリジニウム、ヨウ化1−ヘキサ
デシルピリジニウム、ヨウ化1,4−ジメチルピリジニ
ウム、塩化テトラメチル−2−ブチルアンモニウム、塩
化トリメチルシクロプロピルアンモニウム、塩化ベンジ
ルトリエチルアンモニウム、臭化テトラブチルアンモニ
ウム、臭化テトラオクチルアンモニウム、臭化t−ブチ
ルエチルジメチルアンモニウム、臭化テトラデシルトリ
メチルアンモニウム、臭化ヘキサデシルトリメチルアン
モニウム、臭化オクタデシルトリメチルアンモニウム等
が挙げられる。4級ホスホニウム塩としては、例えば、
ヨウ化トリブチルメチルホスホニウム、ヨウ化トリエチ
ルメチルホスホニウム、ヨウ化メチルトリフェノキシホ
スホニウム、ヨウ化ブチルトリフェニルホスホニウム、
臭化テトラブチルホスホニウム、臭化ベンジルトリフェ
ニルホスホニウム、臭化ヘキサデシルトリメチルホスホ
ニウム、臭化ヘキサデシルトリブチルホスホニウム、臭
化ヘキサデシルジメチルエチルホスホニウム、塩化テト
ラフェニルホスホニウム等が挙げられる。スルホニウム
塩としては、例えば、ヨウ化ジブチルメチルスルホニウ
ム、ヨウ化トリメチルスルホニウム、ヨウ化トリエチル
スルホニウム等が挙げられる。かかる相間移動触媒の使
用量は、通常アリルハライド誘導体(III)に対して、
0.01モル倍〜0.1モル倍であり、好ましくは0.
02モル倍〜0.1モル倍である。
N,N,−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシ
ド、N,N―ジメチルアセトアミド等の非プロトン性極
性溶媒、ジエチルエーテル、ジメトキシエタン、THF
等のエーテル類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水
素類等が挙げられる。好ましくは無水の溶媒が用いられ
る。
溶媒の沸点の範囲である。また、反応時間は、反応で用
いる塩基、触媒の種類ならびに反応温度によって異なる
が、通常3時間から3日間程度の範囲である。
りトリエン誘導体(II)を得ることができる。必要に応
じて、シリカゲルクロマトグラフィー等により精製する
ことができる。本発明のトリエン誘導体(II)はEまた
はZの幾何異性体のいずれであっても、またその混合物
であってもよい。
誘導体(III)は公知の方法により容易に合成すること
ができる。
(I)は、医薬、例えばレチノールの中間体として有用
であり、例えば、以下に示す様にシクロゲラニルスルホ
ンと反応させてレチノール前駆体となり得るスルホン類
に変換することができる。 (式中、Tsは、−O2S−Ph−p−CH3を示し、Yお
よびR1は前記と同じ意味を表わす。)
説明するが、本発明はこれらにより限定されるものでは
ない。
4mol)をヘキサンに溶解し、トリクロロイソシアヌ
ル酸17.1g(0.071mol)を徐々に仕込み、
−10℃〜0℃で6時間保温した。反応後、過剰のトリ
クロロイソシアヌル酸および副生するイソシアヌル酸は
濾過により系外に除去した。濾液は炭酸水素ナトリウム
及び水で順次洗浄して、無水硫酸マグネシウムで脱水し
た後、溶媒を留去することにより粗製物を得た。得られ
た粗製物は、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精
製し、目的の酢酸 6−クロロ−3,7−ジメチル−
2,7−オクタジエニルを淡黄色オイルとして、収率8
6%で得た。
素下、微粉末の水酸化ナトリウム6.8g(0.17m
ol)、トリフェニルホスフィン2.2g(8.5mm
ol)、テトラn−ブチルアンモニウムクロライド1.
4g(5.1mmol)、アリルパラジウムクロライド
ダイマー0.62g(1.7mmol),THF100
mlを加えた。そこへ、攪拌下、酢酸 6−クロロ−
3,7−ジメチル−オクタ−2,7−ジエニル40g
(0.17mol)のTHF溶液150mlを室温で1
時間かけて滴下した。室温で3日間攪拌後、TLCにて
原料の消失を確認して、反応を終了した。反応混合物を
水にあけ、エーテルで抽出した。有機層は飽和塩化ナト
リウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水
後、溶媒を留去することにより、粗製物を得た。得られ
た粗製物はシリカゲルクロマトグラフィーにて精製し、
酢酸 3,7−ジメチル−2,5,7−オクタトリエニ
ルを淡黄色オイルとして収率65%で得た。1 H-NMR δ(CDCl3) 1.70(s,3H),1.85(s,3H),2.08(s,3H),2.81(d、J=7Hz,2H),
4.58(d、J=7Hz,2H),4.90(s,2H),5.37(t,J=7Hz,1H),5.61
(td,J=16,7Hz,1H),6.16(d,J=15Hz,1H)
ニルホスフィン2.2g(8.5mmol)、テトラn
―ブチルアンモニウムクロライド1.4g(5.1mm
ol)、アリルパラジウムクロライドダイマー0.62
g(1.7mmol)を用いずに同様に反応、後処理を
行ったところ、目的物は得られず、6−クロロ−3,7
−ジメチル−2,7−オクタジエン−1−オールが淡黄
色オイルとして収率90%で得られた。
2,5,7−オクタトリエニルを20.1g(0.1m
ol)と酢酸100mlを仕込み、室温で攪拌下、N−
ブロモスクシンイミド18.3g(0.1mol)をゆ
っくりと添加した。室温で10〜15分で反応マスは均
一になり、2時間後、TLCにて原料の消失を確認後、
反応混合物を水にあけ、トルエンで抽出した。有機層は
無水硫酸マグネシウムで脱水後、溶媒を留去することに
より、目的の酢酸 5−アセトキシ−1−(3−ブロモ
−2−メチル−プロペニル)−3−メチル−3−ペンテ
ニル(1,4−付加体)と酢酸7−アセトキシ−8−ブ
ロモ−3,7−ジメチル−2,5−オクタジエニル
(1,2−付加体)の約1:1の混合物を95%の収率
で得た。これらはカラムクロマトグラフィーで分離でき
た。1 H-NMR δ(CDCl3) [1,4付加体] 1.77(s,3H),1.82(s,3H),1.98(s,3H),2.02(s,3H),2.29(d
q,J=35,8,6Hz,2H),3.89(s,2H),4.55(d,J=7Hz,2H),5.37
(t,J=7Hz,1H),5.48〜5.62(m,2H) [1,2付加体] 1.65(s,3H),1.68(s,3H),2.05(s,3H),2.06(s,3H),2.78
(d,J=6Hz,2H),3.75(dd,J=26,11Hz,2H),4.57(d,J=7Hz,2
H),5.35(t,J=7Hz,1H),5.61〜5.77(m,2H)
2,5,7−オクタトリエニル(980mg、5.0m
mol)をメタノール10ml(7.9g、250mm
ol)に溶解させ、N−ブロモスクシンイミド(940
mg、5.3mmol)を室温で添加した。室温で3時
間攪拌して、TLCにて原料が消失したのを確認して、
水を注加してエーテルにて抽出した。有機層はNaCl
水溶液にて洗浄して無水硫酸マグネシウムにて乾燥し、
溶媒を留去することにより酢酸 8−ブロモ−7−メト
キシ−3,7−ジメチル−2,5−オクタジエニルと酢
酸 8−ブロモ−5−メトキシ−3,7−ジメチル−
2,5−オクタジエニルの約7:3の混合物を96%の
収率で得た。
2,5,7−オクタトリエニル(390mg、2.0m
mol)、ヘキサフルオロイソプロパノール(370m
g、2.2mmol)をアセトニトリル2mlに溶解さ
せ、N−ブロモスクシンイミド(390mg、2.2m
mol)を室温で添加した。室温で8時間攪拌して、T
LCにて原料が消失したのを確認して、水を注加してエ
ーテルにて抽出した。有機層はNaCl水溶液にて洗浄
して無水硫酸マグネシウムにて乾燥し、溶媒を留去しシ
リカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製すること
により酢酸 8−ブロモ−5−(1−トリフルオロメチ
ル−2,2,2−トリフルオロエトキシ)−3,7−ジ
メチル−2,5−オクタジエニルを16%の収率で得
た。
2,5,7−オクタトリエニル(98mg、0.5mm
ol)、トリフルオロ酢酸(120mg、1.0mmo
l)をテトラヒドロフラン2mlに溶解させ、N−ブロ
モスクシンイミド(110mg、0.6mmol)を室
温で添加した。室温で3時間攪拌して、TLCにて原料
が消失したのを確認して、水を注加してエーテルにて抽
出した。有機層はNaCl水溶液にて洗浄して無水硫酸
マグネシウムにて乾燥し、溶媒を留去しシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーにより精製することにより酢酸
8−ブロモ−7−トリフルオロアセチル−3,7−ジメ
チル−2,5−オクタジエニル(11mg)を6%、酢
酸 8−ブロモ−5−トリフルオロアセチル−3,7−
ジメチル−2,5−オクタジエニルを23%の収率で得
た。
2,5,7−オクタトリエニル(920mg、5.0m
mol)、蟻酸(250mg、5.4mmol)をアセ
トニトリル10mlに溶解させ、N−ブロモスクシンイ
ミド(900mg、5.1mmol)を室温で添加し
た。室温で2時間攪拌して、TLCにて原料が消失した
のを確認して、水を注加してエーテルにて抽出した。有
機層はNaCl水溶液にて洗浄して無水硫酸マグネシウ
ムにて乾燥し、溶媒を留去し酢酸 8−ブロモ−7−ト
リフルオロアセチル−3,7−ジメチル−2,5−オク
タジエニルと酢酸 8−ブロモ−5−トリフルオロアセ
チル−3,7−ジメチル−2,5−オクタジエニルの
4:6の混合物を91%の収率で得た。これらはカラム
クロマトグラフィーで分離できた。
2,5,7−オクタトリエニル(980mg、5.0m
mol)、N−ブロモスクシンイミド(900mg、
5.1mmol)をアセトニトリル10mlに溶解させ
0℃に冷却する。チオフェノール(1.1g、10mm
ol)をアセトニトリル5mlに溶解した混合物を0℃
で添加した。0℃で3時間攪拌して、TLCにて原料が
消失したのを確認して、水を注加してエーテルにて抽出
した。有機層はNaCl水溶液にて洗浄して無水硫酸マ
グネシウムにて乾燥し、溶媒を留去しシリカゲルカラム
クロマトグラフィーにより精製することにより酢酸 8
−ブロモ−5−フェニルチオ−3,7−ジメチル−2,
5−オクタジエニルを21%の収率で得た。
60mg、2.6mmol)、N−ブロモスクシンイミ
ド(470mg、2.7mmol)をアセトニトリル1
0mlに溶解させ、酢酸 3,7−ジメチル−2,5,
7−オクタトリエニル(490mg、2.5mmol)
とアセトニトリル2mlの混合物を室温で添加した。室
温で15時間攪拌して、TLCにて原料が消失したのを
確認して、水を注加してエーテルにて抽出した。有機層
はNaCl水溶液にて洗浄して無水硫酸マグネシウムに
て乾燥し、溶媒を留去しシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーにより精製することにより酢酸 8−ブロモ−5
−フェニルチオ−3,7−ジメチル−2,5−オクタジ
エニルを9%の収率で得た。
g、2.2mmol)、四塩化炭素5mlに溶解させ、
0℃に冷却し、臭素(350mg、2.2mmol)と
四塩化炭素1mlの混合物を0℃で滴下した。0℃で1
時間攪拌した後、酢酸 3,7−ジメチル−2,5,7
−オクタトリエニル(380mg、2.0mmol)と
四塩化炭素2mlの混合物を0℃で添加した。0℃で4
時間、室温で2時間攪拌して、TLCにて原料が消失し
たのを確認して、食塩水を注加してヘキサンにて抽出し
た。有機層は水、NaCl水溶液にて洗浄して無水硫酸
マグネシウムにて乾燥し、溶媒を留去しシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーにより精製することにより酢酸
8−ブロモ−5−フェニルチオ−3,7−ジメチル−
2,5−オクタジエニルを9%の収率で得た。
2,5,7−オクタトリエニル(500mg、2.5m
mol)、安息香酸(320mg、2.6mmol)を
アセトニトリル5mlに溶解させ、N−ブロモスクシン
イミド(470mg、2.6mmol)を室温で添加し
た。室温で2時間攪拌して、TLCにて原料が消失した
のを確認して、水を注加してエーテルにて抽出した。有
機層はNaCl水溶液にて洗浄して無水硫酸マグネシウ
ムにて乾燥し、溶媒を留去しシリカゲルカラムクロマト
グラフィーにより精製することにより酢酸 8−ブロモ
−7−ベンゾイル−3,7−ジメチル−2,5−オクタ
ジエニルと酢酸 8−ブロモ−5−ベンゾイル−3,7
−ジメチル−2,5−オクタジエニルの約1:1の混合
物を11%の収率で得た。
2,5,7−オクタトリエニル(380mg、2.0m
mol)、モノクロル酢酸(220mg、2.3mmo
l)をアセトニトリル5mlに溶解させ、N−ブロモス
クシンイミド(360mg、2.0mmol)を室温で
添加した。室温で2時間攪拌して、TLCにて原料が消
失したのを確認して、水を注加してエーテルにて抽出し
た。有機層はNaCl水溶液にて洗浄して無水硫酸マグ
ネシウムにて乾燥し、溶媒を留去しシリカゲルカラムク
ロマトグラフィーにより精製することにより酢酸 8−
ブロモ−7−クロロアセチル−3,7−ジメチル−2,
5−オクタジエニルと酢酸 8−ブロモ−5−クロロア
セチル−3,7−ジメチル−2,5−オクタジエニルの
約1:1の混合物を18%の収率で得た。
6−トリメチル−1−シクロヘキセニルメタンスルホニ
ル)ベンゼン0.53g(1.8mmol)とTHF2
0mlを仕込み、溶解してから−60℃まで冷却した。
冷却後、同温でn−ブチルリチウムのヘキサン溶液を
1.13ml(1.8mmol)をゆっくりと滴下し、
3時間保温した。その後、酢酸 5−アセトキシ−1−
(3−ブロモ−2−メチルプロペニル)−3−メチル−
3−ペンテニル(1,4−付加体)0.3g(0.9m
mol)のTHF溶液5mlを1時間かけてシリンジよ
り滴下した。同温で3時間攪拌後、TLCにて原料の一
方が消失しているのを確認して、反応マスを飽和塩化ア
ンモニウム水溶液にあけ、エーテルで抽出した。有機層
は飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄して、無水硫酸マグ
ネシウムで脱水した。溶媒を留去することにより、粗製
物を得た。得られた粗製物はシリカゲルカラムクロマト
グラフィーにて精製し、カップリング体である酢酸 1
−(4−アセトキシ−2−メチル−ブテニル)−3−メ
チル−5−(トルエン−4−スルホニル)−5−(2,
6,6−トリメチルシクロヘキセニル)ペンテニルを淡
黄色オイルとして収率74%で得た。
Claims (10)
- 【請求項1】一般式(I) (式中、Rは水素原子または水酸基の保護基を示し、A
は下記基を示す。 (ここで、R1はアシル基、アルキル基またはアリール
基を、Xはハロゲン原子を、Yは酸素または硫黄原子を
示す。))で示されるハロゲン化合物。 - 【請求項2】一般式(II) (式中、Rは、前記と同じ意味を表わす。)で示される
トリエン誘導体をカルボン酸もしくはアルコールもしく
はチオールもしくはジスルフィド、およびハロゲン化剤
と反応させることを特徴とする一般式(I)で示される
ハロゲン化合物の製造法。 - 【請求項3】一般式(III) (式中、RおよびXは前記と同じ意味を表わす。)で示
されるアリルハライド誘導体と塩基とをパラジウム触
媒、ホスフィン配位子、および相間移動触媒の存在下、
反応させ一般式(II)で示されるトリエン誘導体を得、
該トリエン誘導体とカルボン酸もしくはアルコールもし
くはチオールもしくはジスルフィド、およびハロゲン化
剤とを反応させることを特徴とする一般式(I)で示さ
れるハロゲン化合物の製造法。 - 【請求項4】カルボン酸が、蟻酸、酢酸、クロロ酢酸、
ジクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、ピバリン酸、安息香
酸またはp−ニトロ安息香酸である請求項2または3に
記載の製造法。 - 【請求項5】アルコールが、メタノール、エタノール、
イソプロパノールまたはヘキサフルオロイソプロパノー
ルである請求項2または3に記載の製造法。 - 【請求項6】チオールが、チオフェノール、p−トルエ
ンチオール、メタンチオール、エタンチオールまたはイ
ソプロピルチオールである請求項2または3に記載の製
造法。 - 【請求項7】ジスルフィドが、ジフェニルジスルフィド
またはp−トリルジスルフィドである請求項2または3
に記載の製造法。 - 【請求項8】ハロゲン化剤が、N−ブロモコハク酸イミ
ド、N−クロロコハク酸イミド、N−ヨードコハク酸イ
ミド、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子である、請
求項2〜7のいずれか1項に記載の製造法。 - 【請求項9】前記一般式(II)で示されるトリエン誘導
体。 - 【請求項10】一般式(III)で示されるアリルハライ
ド誘導体と塩基とを、パラジウム触媒、ホスフィン配位
子および相間移動触媒の存在下、反応させることを特徴
とする一般式(II)で示されるトリエン誘導体の製造
法。
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---|---|---|---|
JP23857498A JP3777818B2 (ja) | 1997-08-25 | 1998-08-25 | ハロゲン化合物、トリエン誘導体およびそれらの製造法 |
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JP22819597 | 1997-08-25 | ||
JP9-228195 | 1997-08-25 | ||
JP23857498A JP3777818B2 (ja) | 1997-08-25 | 1998-08-25 | ハロゲン化合物、トリエン誘導体およびそれらの製造法 |
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JPH11130730A true JPH11130730A (ja) | 1999-05-18 |
JP3777818B2 JP3777818B2 (ja) | 2006-05-24 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP (1) | JP3777818B2 (ja) |
-
1998
- 1998-08-25 JP JP23857498A patent/JP3777818B2/ja not_active Expired - Fee Related
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