JPH09249641A - フッ素化ビタミンd誘導体および製造方法 - Google Patents
フッ素化ビタミンd誘導体および製造方法Info
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- JPH09249641A JPH09249641A JP8057773A JP5777396A JPH09249641A JP H09249641 A JPH09249641 A JP H09249641A JP 8057773 A JP8057773 A JP 8057773A JP 5777396 A JP5777396 A JP 5777396A JP H09249641 A JPH09249641 A JP H09249641A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/55—Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups
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- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】ビタミンD誘導体である、24,24-ジフルオロ-1
α,25,26-トリヒドロキシビタミンD3と、その合成中間
体を提供する。 【解決手段】化学式(I) 【化1】 で表わされる24,24-ジフルオロ-1α,25,26-トリヒドロ
キシビタミンD3。
α,25,26-トリヒドロキシビタミンD3と、その合成中間
体を提供する。 【解決手段】化学式(I) 【化1】 で表わされる24,24-ジフルオロ-1α,25,26-トリヒドロ
キシビタミンD3。
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明はフッ素化ビタミンD
誘導体、その中間体およびそれらの製造方法に関する。
誘導体、その中間体およびそれらの製造方法に関する。
【0002】
【産業上の利用分野】本発明は、生体内カルシウム調節
作用および腫瘍細胞の分化誘導作用が期待されることか
ら、骨量改善などの医薬品として役立つ新規なビタミン
D誘導体に関する。
作用および腫瘍細胞の分化誘導作用が期待されることか
ら、骨量改善などの医薬品として役立つ新規なビタミン
D誘導体に関する。
【0003】
【従来の技術】1α-ヒドロキシビタミンD3および1α,2
5-ジヒドロキシビタミンD3は高い生理作用を示す活性
型ビタミンD3であり、腎不全くる病、骨粗鬆症、骨軟
化症の治療薬として利用されている。また最近では乾癬
症の治療、抗ガン剤としての適用も試みられている。さ
らにフッ素を持つビタミンD3も高い活性を示すことが
知られており、これまでにフッ素化ビタミンD3誘導体
として、26,26,26,27,27,27-ヘキサフルオロ-1α,25-ジ
ヒドロキシビタミンD3(Chem.Pharm.Bull.,30,4297,(1
982))や、24,24-ジフルオロ-1α,25-ジヒドロキシビタ
ミンD3(Chem.Pharm.Bull.,27,3196,(1979))などが知
られている。しかしながら、これらの化合物は過剰に摂
取すると、その強力な生理活性のために高カルシウム血
症などの副作用を引き起こすことがある。現在、活性型
ビタミンD3と同程度、またはそれ以上の骨量改善作用
を有し、かつ副作用および毒性のより低い活性型ビタミ
ンD誘導体の合成研究が盛んに行われている。本発明者
らも24,24-ジフルオロ-1α,3β,25-ジヒドロキシビタミ
ンD3などの、フッ素化ビタミンD化合物を合成し、そ
れが従来の活性型ビタミンD誘導体と比較して副作用が
少なくかつ優れた骨量改善作用を有することを見い出し
ている。一方、同様の作用が期待できる24,24-ジフルオ
ロ-1α,25,26-トリヒドロキシビタミンD3(I)は、そ
の合成の困難さの為にこれまで知られていない。
5-ジヒドロキシビタミンD3は高い生理作用を示す活性
型ビタミンD3であり、腎不全くる病、骨粗鬆症、骨軟
化症の治療薬として利用されている。また最近では乾癬
症の治療、抗ガン剤としての適用も試みられている。さ
らにフッ素を持つビタミンD3も高い活性を示すことが
知られており、これまでにフッ素化ビタミンD3誘導体
として、26,26,26,27,27,27-ヘキサフルオロ-1α,25-ジ
ヒドロキシビタミンD3(Chem.Pharm.Bull.,30,4297,(1
982))や、24,24-ジフルオロ-1α,25-ジヒドロキシビタ
ミンD3(Chem.Pharm.Bull.,27,3196,(1979))などが知
られている。しかしながら、これらの化合物は過剰に摂
取すると、その強力な生理活性のために高カルシウム血
症などの副作用を引き起こすことがある。現在、活性型
ビタミンD3と同程度、またはそれ以上の骨量改善作用
を有し、かつ副作用および毒性のより低い活性型ビタミ
ンD誘導体の合成研究が盛んに行われている。本発明者
らも24,24-ジフルオロ-1α,3β,25-ジヒドロキシビタミ
ンD3などの、フッ素化ビタミンD化合物を合成し、そ
れが従来の活性型ビタミンD誘導体と比較して副作用が
少なくかつ優れた骨量改善作用を有することを見い出し
ている。一方、同様の作用が期待できる24,24-ジフルオ
ロ-1α,25,26-トリヒドロキシビタミンD3(I)は、そ
の合成の困難さの為にこれまで知られていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は骨量改
善作用が期待されるビタミンD誘導体である24,24-ジフ
ルオロ-1α,25,26-トリヒドロキシビタミンD3(I)、
およびその合成中間体を提供することである。また、本
発明の他の目的は24,24-ジフルオロ-1α,25,26-トリヒ
ドロキシビタミンD3(I)の効率的な製造方法を提供す
ることである。
善作用が期待されるビタミンD誘導体である24,24-ジフ
ルオロ-1α,25,26-トリヒドロキシビタミンD3(I)、
およびその合成中間体を提供することである。また、本
発明の他の目的は24,24-ジフルオロ-1α,25,26-トリヒ
ドロキシビタミンD3(I)の効率的な製造方法を提供す
ることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究を
した結果、化学式(I)で表わされる24,24ジフルオロ-1
α,25,26-トリヒドロキシビタミンD3を合成し、本発明
を完成するに至った。本発明は以下の(1)〜(14)よ
りなる。 (1)化学式(I)
した結果、化学式(I)で表わされる24,24ジフルオロ-1
α,25,26-トリヒドロキシビタミンD3を合成し、本発明
を完成するに至った。本発明は以下の(1)〜(14)よ
りなる。 (1)化学式(I)
【化10】 で表わされる24,24-ジフルオロ-1α,25,26-トリヒドロ
キシビタミンD3。 (2)一般式(II)
キシビタミンD3。 (2)一般式(II)
【化11】 (式中、R1、R2は同一でも異なっていてもよく、それ
ぞれ水酸基の保護基を示す。)で表わされる1α,3β-ジ
置換オキシ-24,24-ジフルオロ-25,26-ジヒドロキシビタ
ミンD3。 (3)一般式(III)
ぞれ水酸基の保護基を示す。)で表わされる1α,3β-ジ
置換オキシ-24,24-ジフルオロ-25,26-ジヒドロキシビタ
ミンD3。 (3)一般式(III)
【化12】 (式中、R1、R2、R3は同一でも異なっていてもよ
く、それぞれ水酸基の保護基を示す。)で表わされる1
α,3β,25-トリ置換オキシ-24,24-ジフルオロ-26-ヒド
ロキシビタミンD3。 (4)一般式(IV)
く、それぞれ水酸基の保護基を示す。)で表わされる1
α,3β,25-トリ置換オキシ-24,24-ジフルオロ-26-ヒド
ロキシビタミンD3。 (4)一般式(IV)
【化13】 (式中、R1、R2、R3は同一でも異なっていてもよ
く、それぞれ水酸基の保護基を示す。)で表わされる1
α,3β,25-トリ置換オキシ-24,24-ジフルオロ-25-ホル
ミルビタミンD3。 (5)一般式(V)
く、それぞれ水酸基の保護基を示す。)で表わされる1
α,3β,25-トリ置換オキシ-24,24-ジフルオロ-25-ホル
ミルビタミンD3。 (5)一般式(V)
【化14】 (式中、R1、R2、R3は同一でも異なっていてもよ
く、それぞれ水酸基の保護基を示す。R4はアリール基
を示す。)で表わされる1α,3β,25-トリ置換オキシ-2
4,24-ジフルオロ-26-(アリールスルフィニル)ビタミ
ンD3。 (6)一般式(VI)
く、それぞれ水酸基の保護基を示す。R4はアリール基
を示す。)で表わされる1α,3β,25-トリ置換オキシ-2
4,24-ジフルオロ-26-(アリールスルフィニル)ビタミ
ンD3。 (6)一般式(VI)
【化15】 (式中、R1、R2は同一でも異なっていてもよく、それ
ぞれ水酸基の保護基を示す。R4はアリール基を示
す。)で表わされる1α,3β-ジ置換オキシ-24,24-ジフ
ルオロ-25-ヒドロキシ-26-(アリールスルフィニル)ビ
タミンD3。 (7)一般式(VII)
ぞれ水酸基の保護基を示す。R4はアリール基を示
す。)で表わされる1α,3β-ジ置換オキシ-24,24-ジフ
ルオロ-25-ヒドロキシ-26-(アリールスルフィニル)ビ
タミンD3。 (7)一般式(VII)
【化16】 (式中、R1、R2は同一でも異なっていてもよく、それ
ぞれ水酸基の保護基を示す。R4はアリール基を示
す。)で表わされる1α,3β-ジ置換オキシ-24,24-ジフ
ルオロ-25-オキソ-26-ノル-27-(アリールスルフィニ
ル)ビタミンD3。 (8)化学式(I)で表わされる化合物を製造するにあ
たり、有機溶媒中、一般式(II)で表わされる化合物
を、酸により脱保護することを特徴とする化学式(I)
の化合物の製造方法。 (9)一般式(II)で表わされる化合物を製造するにあ
たり、有機溶媒中、一般式(III)で表わされる化合物
を、脱保護基剤により脱保護することを特徴とする一般
式(II)の化合物の製造方法。 (10)一般式(III)で表わされる化合物を製造するに
あたり、有機溶媒中、一般式(IV)で表わされる化合物
を、金属水素錯化合物により還元することを特徴とする
一般式(III)の化合物の製造方法。 (11)一般式(IV)で表わされる化合物を製造するにあ
たり、有機溶媒中、一般式(V)で表わされる化合物
を、アミン存在下、酸により転位反応を行い、さらにア
ルカリ水溶液で加水分解することを特徴とする一般式
(IV)の化合物の製造方法。 (12)一般式(V)で表わされる化合物を製造するにあ
たり、有機溶媒中、一般式(VI)で表わされる化合物
を、アルキル化剤と反応することを特徴とする一般式
(V)の化合物の製造方法。 (13)一般式(VI)で表わされる化合物を製造するにあ
たり、有機溶媒中、一般式(VII)で表わされる化合物
を、メチル化剤と反応することを特徴とする一般式(V
I)の化合物の製造方法。 (14)一般式(VII)で表わされる化合物を製造するに
あたり、有機溶媒中、一般式(VIII)
ぞれ水酸基の保護基を示す。R4はアリール基を示
す。)で表わされる1α,3β-ジ置換オキシ-24,24-ジフ
ルオロ-25-オキソ-26-ノル-27-(アリールスルフィニ
ル)ビタミンD3。 (8)化学式(I)で表わされる化合物を製造するにあ
たり、有機溶媒中、一般式(II)で表わされる化合物
を、酸により脱保護することを特徴とする化学式(I)
の化合物の製造方法。 (9)一般式(II)で表わされる化合物を製造するにあ
たり、有機溶媒中、一般式(III)で表わされる化合物
を、脱保護基剤により脱保護することを特徴とする一般
式(II)の化合物の製造方法。 (10)一般式(III)で表わされる化合物を製造するに
あたり、有機溶媒中、一般式(IV)で表わされる化合物
を、金属水素錯化合物により還元することを特徴とする
一般式(III)の化合物の製造方法。 (11)一般式(IV)で表わされる化合物を製造するにあ
たり、有機溶媒中、一般式(V)で表わされる化合物
を、アミン存在下、酸により転位反応を行い、さらにア
ルカリ水溶液で加水分解することを特徴とする一般式
(IV)の化合物の製造方法。 (12)一般式(V)で表わされる化合物を製造するにあ
たり、有機溶媒中、一般式(VI)で表わされる化合物
を、アルキル化剤と反応することを特徴とする一般式
(V)の化合物の製造方法。 (13)一般式(VI)で表わされる化合物を製造するにあ
たり、有機溶媒中、一般式(VII)で表わされる化合物
を、メチル化剤と反応することを特徴とする一般式(V
I)の化合物の製造方法。 (14)一般式(VII)で表わされる化合物を製造するに
あたり、有機溶媒中、一般式(VIII)
【化17】 (式中、R1、R2は、同一でも異なっていてもよく、そ
れぞれ水酸基の保護基を示す。R5はアルキル基を示
す。)で表わされる1α,3β-ジ置換オキシ-24,24-ジフ
ルオロ-24-カルボン酸アルキルエステルを、一般式(I
X)
れぞれ水酸基の保護基を示す。R5はアルキル基を示
す。)で表わされる1α,3β-ジ置換オキシ-24,24-ジフ
ルオロ-24-カルボン酸アルキルエステルを、一般式(I
X)
【化18】 (式中、R4はアリール基を示す。)で表わされるスル
ホキシドと反応することを特徴とする一般式(VII)の
化合物の製造方法。以下に上記(1)〜(14)を詳細に
説明する。本発明の化学式(I)で表わされる24,24-ジ
フルオロ-1α,25,26−トリヒドロキシビタミンD3は下
記の反応工程を経て得ることができる。
ホキシドと反応することを特徴とする一般式(VII)の
化合物の製造方法。以下に上記(1)〜(14)を詳細に
説明する。本発明の化学式(I)で表わされる24,24-ジ
フルオロ-1α,25,26−トリヒドロキシビタミンD3は下
記の反応工程を経て得ることができる。
【0006】本発明において使用する有機溶媒は、アル
コール系溶媒、エーテル系溶媒、非プロトン性溶媒、ハ
ロゲン系溶媒、脂肪族炭化水素溶媒、芳香族炭化水素溶
媒である。アルコール系溶媒は、例えばメタノール、エ
タノールなどである。エーテル系溶媒は、例えばエチル
エーテル、テトラヒドロフランなどである。また非プロ
トン性極性溶媒は、例えばジメチルスルホキシド、アセ
トン、アセトニトリルなどである。ハロゲン系溶媒は、
例えば塩化メチレン、クロロホルムなどである。脂肪族
炭化水素溶媒は、例えばペンタン、ヘキサンなどであ
る。芳香族炭化水素溶媒は、例えばベンゼン、トルエン
などである。本発明の化合物(II)〜(VIII)のR1、
R2、R3で表される水酸基の保護基は、アルキルシリ
ル、アリールシリル、アセチル、ベンゾイル、テトラヒ
ドロピラニル、テトラヒドロフラニル、メトキシメチ
ル、エトキシエチル、メトキシエトキシエチル、メトキ
シエトキシメチル基などである。R4で表されるアリー
ル基は、フェニル、トリル、キシリル、ナフチル、アン
スリル基などである。R5で表されるアルキル基は、メ
チル、エチル、プロピル、ブチル、ベンジル基などであ
る。
コール系溶媒、エーテル系溶媒、非プロトン性溶媒、ハ
ロゲン系溶媒、脂肪族炭化水素溶媒、芳香族炭化水素溶
媒である。アルコール系溶媒は、例えばメタノール、エ
タノールなどである。エーテル系溶媒は、例えばエチル
エーテル、テトラヒドロフランなどである。また非プロ
トン性極性溶媒は、例えばジメチルスルホキシド、アセ
トン、アセトニトリルなどである。ハロゲン系溶媒は、
例えば塩化メチレン、クロロホルムなどである。脂肪族
炭化水素溶媒は、例えばペンタン、ヘキサンなどであ
る。芳香族炭化水素溶媒は、例えばベンゼン、トルエン
などである。本発明の化合物(II)〜(VIII)のR1、
R2、R3で表される水酸基の保護基は、アルキルシリ
ル、アリールシリル、アセチル、ベンゾイル、テトラヒ
ドロピラニル、テトラヒドロフラニル、メトキシメチ
ル、エトキシエチル、メトキシエトキシエチル、メトキ
シエトキシメチル基などである。R4で表されるアリー
ル基は、フェニル、トリル、キシリル、ナフチル、アン
スリル基などである。R5で表されるアルキル基は、メ
チル、エチル、プロピル、ブチル、ベンジル基などであ
る。
【0007】一般式(VIII)から一般式(VII)で表わ
される化合物を製造する工程は、25位のカルボキシル基
に対するスルホキシドの付加反応であり、エーテル系溶
媒中で、一般式(IX)で表わされるスルホキシドと、塩
基とを反応させ、アニオンを発生させて、一般式(VII
I)で表わされる化合物とカップリング反応させること
により行われる。ここでスルホキシド及び塩基の添加量
は、一般式(VIII)で表わされる化合物に対して1〜5モ
ル当量、好ましくは1〜3モル当量である。また反応温度
は-100〜0℃、好ましくは-78〜-20℃であり、反応時間
は30分〜4時間、好ましくは1時間〜3時間である。塩基
としては、好ましくはリチウムジイソプロピルアミド、
リチウムイソプロピルシクロヘキシルアミド、リチウム
-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、リチウムヘキサメ
チルジシラジド、水素化ナトリウムなどである。スルホ
キシドとしては、光学異性体を得るために、好ましくは
光学活性を持つR-もしくはS-メチルアリールスルホキシ
ドなどであるが、それらのラセミ体を用いることもでき
る。エーテル系溶媒は、好ましくはテトラヒドロフラン
である。尚、原料の一般式(VIII)で表わされる化合物
は公知の方法で得られる(Chem.Pharm.Bull.,27,3196,
(1979))。
される化合物を製造する工程は、25位のカルボキシル基
に対するスルホキシドの付加反応であり、エーテル系溶
媒中で、一般式(IX)で表わされるスルホキシドと、塩
基とを反応させ、アニオンを発生させて、一般式(VII
I)で表わされる化合物とカップリング反応させること
により行われる。ここでスルホキシド及び塩基の添加量
は、一般式(VIII)で表わされる化合物に対して1〜5モ
ル当量、好ましくは1〜3モル当量である。また反応温度
は-100〜0℃、好ましくは-78〜-20℃であり、反応時間
は30分〜4時間、好ましくは1時間〜3時間である。塩基
としては、好ましくはリチウムジイソプロピルアミド、
リチウムイソプロピルシクロヘキシルアミド、リチウム
-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、リチウムヘキサメ
チルジシラジド、水素化ナトリウムなどである。スルホ
キシドとしては、光学異性体を得るために、好ましくは
光学活性を持つR-もしくはS-メチルアリールスルホキシ
ドなどであるが、それらのラセミ体を用いることもでき
る。エーテル系溶媒は、好ましくはテトラヒドロフラン
である。尚、原料の一般式(VIII)で表わされる化合物
は公知の方法で得られる(Chem.Pharm.Bull.,27,3196,
(1979))。
【0008】一般式(VII)から一般式(VI)で表わさ
れる化合物を製造する工程は、24位のカルボキシル基を
メチル化する反応であり、ハロゲン系溶媒中で、一般式
(VII)で表わされる化合物とメチル化剤を反応させる
ことにより行われる。このときメチル基の導入方向を制
御し、25位の炭素の不斉選択性を高めるために、ルイス
酸を添加することもできる。ルイス酸の添加量は、一般
式(VII)で表わされる化合物に対して1〜10モル当量、
好ましくは1〜2モル当量、メチル化剤は、一般式(VI
I)で表わされる化合物に対して1〜20モル当量、好まし
くは3〜12モル当量である。また反応温度は-100℃〜室
温、好ましくは-78〜-50℃であり、反応時間は30分間〜
6時間、好ましくは2時間〜4時間である。ルイス酸は、
一般式(VII)の25位のカルボニル基の酸素原子と、27
位の硫黄に結合した酸素原子によりキレート化されるも
のがよく、好ましくは臭化亜鉛、塩化アルミニウム、四
塩化チタン、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体、塩
化亜鉛などである。メチル化剤としてはメチル金属化合
物が用いられ、好ましくはトリメチルアルミニウム、メ
チルリチウム、メチルマグネシウムブロマイド、メチル
マグネシウムハライドなどである。ハロゲン系溶媒は、
好ましくは塩化メチレンである。
れる化合物を製造する工程は、24位のカルボキシル基を
メチル化する反応であり、ハロゲン系溶媒中で、一般式
(VII)で表わされる化合物とメチル化剤を反応させる
ことにより行われる。このときメチル基の導入方向を制
御し、25位の炭素の不斉選択性を高めるために、ルイス
酸を添加することもできる。ルイス酸の添加量は、一般
式(VII)で表わされる化合物に対して1〜10モル当量、
好ましくは1〜2モル当量、メチル化剤は、一般式(VI
I)で表わされる化合物に対して1〜20モル当量、好まし
くは3〜12モル当量である。また反応温度は-100℃〜室
温、好ましくは-78〜-50℃であり、反応時間は30分間〜
6時間、好ましくは2時間〜4時間である。ルイス酸は、
一般式(VII)の25位のカルボニル基の酸素原子と、27
位の硫黄に結合した酸素原子によりキレート化されるも
のがよく、好ましくは臭化亜鉛、塩化アルミニウム、四
塩化チタン、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体、塩
化亜鉛などである。メチル化剤としてはメチル金属化合
物が用いられ、好ましくはトリメチルアルミニウム、メ
チルリチウム、メチルマグネシウムブロマイド、メチル
マグネシウムハライドなどである。ハロゲン系溶媒は、
好ましくは塩化メチレンである。
【0009】一般式(VI)から一般式(V)で表わされ
る化合物を製造する工程は、25位の水酸基の保護反応で
あり、エーテル系溶媒中で、一般式(VI)で表わされる
化合物を塩基の存在下に、アルキル化剤と反応させるこ
とにより行われる。塩基の添加量は、一般式(VI)で表
わされる化合物に対して1〜3モル当量、好ましくは1〜2
モル当量であり、アルキル化剤は、一般式(VI)で表わ
される化合物に対して1〜8モル当量、好ましくは2〜4モ
ル当量である。また反応温度は-78℃〜室温、好ましく
は-20〜10℃であり、反応時間は10分間〜2時間、好まし
くは20〜60分間である。塩基としては、水素化ナトリウ
ム、水素化カリウム、ジイソプロピルエチルアミン、ト
リエチルアミン、ブチルリチウム等である。アルキル化
剤としては、アルキルクロロシランやアルキルハライド
もしくはアシルハライドが使用でき、好ましくは2-メト
キシエトキシメチルクロリド、メトキシメチルクロリ
ド、アセチルクロリド、ベンゾイルクロリドなどであ
る。エーテル系溶媒は、好ましくはテトラヒドロフラン
である。
る化合物を製造する工程は、25位の水酸基の保護反応で
あり、エーテル系溶媒中で、一般式(VI)で表わされる
化合物を塩基の存在下に、アルキル化剤と反応させるこ
とにより行われる。塩基の添加量は、一般式(VI)で表
わされる化合物に対して1〜3モル当量、好ましくは1〜2
モル当量であり、アルキル化剤は、一般式(VI)で表わ
される化合物に対して1〜8モル当量、好ましくは2〜4モ
ル当量である。また反応温度は-78℃〜室温、好ましく
は-20〜10℃であり、反応時間は10分間〜2時間、好まし
くは20〜60分間である。塩基としては、水素化ナトリウ
ム、水素化カリウム、ジイソプロピルエチルアミン、ト
リエチルアミン、ブチルリチウム等である。アルキル化
剤としては、アルキルクロロシランやアルキルハライド
もしくはアシルハライドが使用でき、好ましくは2-メト
キシエトキシメチルクロリド、メトキシメチルクロリ
ド、アセチルクロリド、ベンゾイルクロリドなどであ
る。エーテル系溶媒は、好ましくはテトラヒドロフラン
である。
【0010】一般式(V)から一般式(IV)で表わされ
る化合物を製造する工程は、プンメラー転移反応であ
り、ハロゲン系溶媒中で、アミン及び酸の存在下に一般
式(V)で表わされる化合物を転位反応させることによ
り行われる。ここでアミン及び酸の添加量は、一般式
(V)で表わされる化合物に対して1〜10モル当量、好ま
しくは1.5〜3モル当量である。また反応温度は-30℃〜
室温、好ましくは-10〜5℃であり、反応時間は5分間〜2
時間、好ましくは10分間〜1時間である。続いてこの反
応液にアルカリ水溶液と水溶性有機溶媒とを加えて、氷
冷下で加水分解させ、化学式(IV)の化合物を得る。ア
ルカリ水溶液の添加量は一般式(V)で表わされる化合
物に対して1〜10モル当量、好ましくは2〜5モル当量で
あり、水溶性有機溶媒の添加量は任意である。反応時間
は30分〜4時間、好ましくは1〜3時間である。アミンと
しては、好ましくは、ピリジン、2,6-ルチジン、トリエ
チルアミンなどである。酸としては、好ましくは無水ト
リフルオロ酢酸、無水酢酸、p-トルエンスルホン酸など
である。アルカリ水溶液としては、無機塩を水に溶解し
たものが用いられ、好ましくは水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、炭酸水素ナトリウム、塩化水銀などの水溶
液であるが、より好ましくは20%水酸化カリウム水溶液
である。ハロゲン系有機溶媒は、好ましくは塩化メチレ
ンである。水溶性有機溶媒は、好ましくはアセトニトリ
ル、メタノール、エタノール、テトラヒドロフランなど
である。
る化合物を製造する工程は、プンメラー転移反応であ
り、ハロゲン系溶媒中で、アミン及び酸の存在下に一般
式(V)で表わされる化合物を転位反応させることによ
り行われる。ここでアミン及び酸の添加量は、一般式
(V)で表わされる化合物に対して1〜10モル当量、好ま
しくは1.5〜3モル当量である。また反応温度は-30℃〜
室温、好ましくは-10〜5℃であり、反応時間は5分間〜2
時間、好ましくは10分間〜1時間である。続いてこの反
応液にアルカリ水溶液と水溶性有機溶媒とを加えて、氷
冷下で加水分解させ、化学式(IV)の化合物を得る。ア
ルカリ水溶液の添加量は一般式(V)で表わされる化合
物に対して1〜10モル当量、好ましくは2〜5モル当量で
あり、水溶性有機溶媒の添加量は任意である。反応時間
は30分〜4時間、好ましくは1〜3時間である。アミンと
しては、好ましくは、ピリジン、2,6-ルチジン、トリエ
チルアミンなどである。酸としては、好ましくは無水ト
リフルオロ酢酸、無水酢酸、p-トルエンスルホン酸など
である。アルカリ水溶液としては、無機塩を水に溶解し
たものが用いられ、好ましくは水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、炭酸水素ナトリウム、塩化水銀などの水溶
液であるが、より好ましくは20%水酸化カリウム水溶液
である。ハロゲン系有機溶媒は、好ましくは塩化メチレ
ンである。水溶性有機溶媒は、好ましくはアセトニトリ
ル、メタノール、エタノール、テトラヒドロフランなど
である。
【0011】一般式(IV)から一般式(III)で表わさ
れる化合物を製造する工程は、26位のアルデヒドの還元
反応であり、アルコール系溶媒中で、一般式(IV)で表
わされる化合物を、金属水素錯化合物の存在下に還元反
応させることにより行われる。金属水素錯化合物の添加
量は一般式(IV)で表わされる化合物に対して0.25〜10
モル当量、好ましくは1〜5モル当量である。反応温度は
-78℃〜室温、好ましくは-20〜10℃である。反応時間は
5分間〜2時間、好ましくは10分間〜1時間である。使用
可能な金属水素錯化合物は、好ましくは水素化リチウム
アルミニウム、水素化ホウ素ナトリウムなどである。ア
ルコール系溶媒は、好ましくはメタノールである。
れる化合物を製造する工程は、26位のアルデヒドの還元
反応であり、アルコール系溶媒中で、一般式(IV)で表
わされる化合物を、金属水素錯化合物の存在下に還元反
応させることにより行われる。金属水素錯化合物の添加
量は一般式(IV)で表わされる化合物に対して0.25〜10
モル当量、好ましくは1〜5モル当量である。反応温度は
-78℃〜室温、好ましくは-20〜10℃である。反応時間は
5分間〜2時間、好ましくは10分間〜1時間である。使用
可能な金属水素錯化合物は、好ましくは水素化リチウム
アルミニウム、水素化ホウ素ナトリウムなどである。ア
ルコール系溶媒は、好ましくはメタノールである。
【0012】一般式(III)から一般式(II)で表わさ
れる化合物を製造する工程は、25位の水酸基保護基の脱
保護基反応であり、ハロゲン系溶媒中で、脱保護基剤の
存在下に化学式(III)で表わされる化合物の25位の水
酸基保護基を脱保護基させることにより行われる。脱保
護基剤の添加量は一般式(III)で表わされる化合物に
対して1〜10モル当量、好ましくは2〜5モル当量であ
る。反応温度は-20〜50℃、好ましくは-10℃〜室温であ
る。使用可能な脱保護基剤としては酸が用いられ、好ま
しくはルイス酸であり、より好ましくは臭化亜鉛、四塩
化チタン、ブロモジメチルボランなどである。ハロゲン
系溶媒は、好ましくは塩化メチレンである。
れる化合物を製造する工程は、25位の水酸基保護基の脱
保護基反応であり、ハロゲン系溶媒中で、脱保護基剤の
存在下に化学式(III)で表わされる化合物の25位の水
酸基保護基を脱保護基させることにより行われる。脱保
護基剤の添加量は一般式(III)で表わされる化合物に
対して1〜10モル当量、好ましくは2〜5モル当量であ
る。反応温度は-20〜50℃、好ましくは-10℃〜室温であ
る。使用可能な脱保護基剤としては酸が用いられ、好ま
しくはルイス酸であり、より好ましくは臭化亜鉛、四塩
化チタン、ブロモジメチルボランなどである。ハロゲン
系溶媒は、好ましくは塩化メチレンである。
【0013】一般式(II)から化学式(I)で表わされ
る化合物を製造する工程は、1αおよび3β位の水酸基保
護基の脱保護基反応であり、アルコール系溶媒中で、酸
の存在下に一般式(II)で表わされる化合物の1αおよ
び3β位の水酸基保護基を脱保護基することにより行わ
れる。酸には有機酸もしくは無機酸が用いられ、添加量
は一般式(II)で表わされる化合物に対し、有機酸の場
合は0.5〜10モル当量、好ましくは1〜5モル当量であ
り、無機酸の場合は0.5〜6規定、好ましくは1〜2規定の
ものを加える。反応温度は0〜50℃、好ましくは室温で
ある。反応時間は1〜6時間、好ましくは2〜4時間であ
る。有機酸としては、好ましくはp-トルエンスルホン
酸、カンファースルホン酸、ピリジウム-p-トルエンス
ルホネートなどであり、無機酸としては、好ましくは塩
酸、臭化水素酸、次亜塩素酸などである。アルコール系
溶媒は、好ましくはメタノールである。
る化合物を製造する工程は、1αおよび3β位の水酸基保
護基の脱保護基反応であり、アルコール系溶媒中で、酸
の存在下に一般式(II)で表わされる化合物の1αおよ
び3β位の水酸基保護基を脱保護基することにより行わ
れる。酸には有機酸もしくは無機酸が用いられ、添加量
は一般式(II)で表わされる化合物に対し、有機酸の場
合は0.5〜10モル当量、好ましくは1〜5モル当量であ
り、無機酸の場合は0.5〜6規定、好ましくは1〜2規定の
ものを加える。反応温度は0〜50℃、好ましくは室温で
ある。反応時間は1〜6時間、好ましくは2〜4時間であ
る。有機酸としては、好ましくはp-トルエンスルホン
酸、カンファースルホン酸、ピリジウム-p-トルエンス
ルホネートなどであり、無機酸としては、好ましくは塩
酸、臭化水素酸、次亜塩素酸などである。アルコール系
溶媒は、好ましくはメタノールである。
【0014】上記反応のすべては不活性ガス雰囲気下、
好ましくはアルゴン雰囲気下で行うことが望ましい。さ
らに本発明における各反応中の反応混合物の単離精製
は、例えばカラムクロマトグラフィー、再結晶、プレパ
ラティブTLC、高速液体クロマトグラフィー等で行われ
る。もちろん必要があれば、いずれかの反応工程で、異
性化カラムや選択的結晶化などの方法による、公知の光
学分割処理を行うことも一向にかまわない。
好ましくはアルゴン雰囲気下で行うことが望ましい。さ
らに本発明における各反応中の反応混合物の単離精製
は、例えばカラムクロマトグラフィー、再結晶、プレパ
ラティブTLC、高速液体クロマトグラフィー等で行われ
る。もちろん必要があれば、いずれかの反応工程で、異
性化カラムや選択的結晶化などの方法による、公知の光
学分割処理を行うことも一向にかまわない。
【0015】以上のようにして化学式(I)で表わされ
る24,24-ジフルオロ-1α,25,26-トリヒドロキシビタミ
ンD3が得られる。一般式(VIII)で表わされる化合物
から出発して、本発明の化学式(I)で表わされる24,24
-ジフルオロ-1α,25,26-トリヒドロキシビタミンD3を
得るまでの合成経路を次のスキームに示す。
る24,24-ジフルオロ-1α,25,26-トリヒドロキシビタミ
ンD3が得られる。一般式(VIII)で表わされる化合物
から出発して、本発明の化学式(I)で表わされる24,24
-ジフルオロ-1α,25,26-トリヒドロキシビタミンD3を
得るまでの合成経路を次のスキームに示す。
【化19】
【0016】
【発明の効果】本発明の新規フッ素化ビタミンD3は骨
粗鬆症の治療薬として用いた場合、副作用がなく、かつ
これまでに知られている活性型ビタミンD誘導体と比較
して、より高い骨量改善作用が期待される。本発明によ
り、これら有用な新規ビタミンD誘導体である24,24-ジ
フルオロ-1α,25,26-トリヒドロキシビタミンD3、およ
びその中間体を簡便に効率よく製造することができる。
粗鬆症の治療薬として用いた場合、副作用がなく、かつ
これまでに知られている活性型ビタミンD誘導体と比較
して、より高い骨量改善作用が期待される。本発明によ
り、これら有用な新規ビタミンD誘導体である24,24-ジ
フルオロ-1α,25,26-トリヒドロキシビタミンD3、およ
びその中間体を簡便に効率よく製造することができる。
【0017】
(実施例1):1α,3β-ジ(t-ブチルジメチルシリルオ
キシ)-24,24-ジフルオロ-25-オキソ-26-ノル-27-(p-
トリルスルフィニル)ビタミンD3(VII)の製造。 アルゴン雰囲気下にテトラヒドロフラン5ml中に、-78℃
でジイソプロピルアミン0.085ml(0.60mmol,1.5eq.)と
n-ブチルリチウム0.26ml(0.60mmol,1.5eq.)を入れて
リチウムジイソプロピルアミドを発生させた。そこに
(S)-メチル-p-トシルスルホキシド92mg(0.60mmol,1.5
eq.)を加えて10分間攪拌した。さらに1α,3β-ジ(t-
ブチルジメチルシリルオキシ)-24,24-ジフルオロ-24-
カルボン酸メチル(VIII)270mg(0.40mmol)を加えて
1時間攪拌し、徐々に昇温して室温で30分間攪拌した。
反応終了後、飽和塩化アンモニウム水溶液を入れてクエ
ンチして、エチルエーテルで抽出した。有機層を飽和食
塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶
媒を減圧留去した。得られた粗生成物をプレパラティブ
TLCで精製し、(VII)式のR1、R2がt-ブチルジメチ
ルシリル基であり、R4がp-トリル基である化合物を30
0mg(収率93%)得た。
キシ)-24,24-ジフルオロ-25-オキソ-26-ノル-27-(p-
トリルスルフィニル)ビタミンD3(VII)の製造。 アルゴン雰囲気下にテトラヒドロフラン5ml中に、-78℃
でジイソプロピルアミン0.085ml(0.60mmol,1.5eq.)と
n-ブチルリチウム0.26ml(0.60mmol,1.5eq.)を入れて
リチウムジイソプロピルアミドを発生させた。そこに
(S)-メチル-p-トシルスルホキシド92mg(0.60mmol,1.5
eq.)を加えて10分間攪拌した。さらに1α,3β-ジ(t-
ブチルジメチルシリルオキシ)-24,24-ジフルオロ-24-
カルボン酸メチル(VIII)270mg(0.40mmol)を加えて
1時間攪拌し、徐々に昇温して室温で30分間攪拌した。
反応終了後、飽和塩化アンモニウム水溶液を入れてクエ
ンチして、エチルエーテルで抽出した。有機層を飽和食
塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶
媒を減圧留去した。得られた粗生成物をプレパラティブ
TLCで精製し、(VII)式のR1、R2がt-ブチルジメチ
ルシリル基であり、R4がp-トリル基である化合物を30
0mg(収率93%)得た。
【0018】1H-NMR (δ(ppm);CDCl3/TMS) 0.061(s,12
H) 0.52(s,3H) 0.88(s,18H) 0.91(d,J=6.0Hz,3H) 2.43
(s,3H) 2.82(d,J=10.9Hz,1H) 3.07(q,J=12.6Hz,1H) 3.9
8(d,J=14.8Hz,1H) 4.13(bs,1H) 4.20(d,J=14.8Hz0,1H)
4.37(bs,1H) 4.86(s,1H) 5.18(s,1H) 6.01(d,J=10.9Hz,
1H) 6.23(d,J=11.6Hz,1H) 7.45(d,J=8.0Hz,2H) 7.59(d,
J=8.0Hz,2H)
H) 0.52(s,3H) 0.88(s,18H) 0.91(d,J=6.0Hz,3H) 2.43
(s,3H) 2.82(d,J=10.9Hz,1H) 3.07(q,J=12.6Hz,1H) 3.9
8(d,J=14.8Hz,1H) 4.13(bs,1H) 4.20(d,J=14.8Hz0,1H)
4.37(bs,1H) 4.86(s,1H) 5.18(s,1H) 6.01(d,J=10.9Hz,
1H) 6.23(d,J=11.6Hz,1H) 7.45(d,J=8.0Hz,2H) 7.59(d,
J=8.0Hz,2H)
【0019】(実施例2):1α,3β-ジ(t-ブチルジメ
チルシリルオキシ)-24,24-ジフルオロ-25-ヒドロキシ-
26-(p-トリルスルフィニル)ビタミンD3(VI)の製
造。 塩化メチレン7ml中に、臭化亜鉛85mg(0.38mmol,1eq.)
とモレキュラーシーブ(4A)2gを入れて室温で1時間攪
拌した。そこへ、実施例1で得られた1α,3β-ジ(t-ブ
チルジメチルシリルオキシ)-24,24-ジフルオロ-25-オ
キソ-26-ノル-27-(p-トリルスルフィニル)ビタミンD
3(VII)300mg(0.37mmol)を入れ、-78℃に冷却した。
次に2Mのトリメチルアルミニウム−ヘキサン溶液1.85
ml(3.7mmol,10eq.)をゆっくり加えて2時間攪拌し
た。反応終了後、水を加えてクエンチし、エチルエーテ
ルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸
マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去した。得ら
れた粗生成物をプレパラティブTLCで精製し、(VI)式
のR1が、R2がt-ブチルジメチルシリル基、R4がp-ト
リル基である化合物のジアステレオマーをそれぞれ168m
g(25位-S体)と、51mg(25位-R体)(収率73%)を得
た。
チルシリルオキシ)-24,24-ジフルオロ-25-ヒドロキシ-
26-(p-トリルスルフィニル)ビタミンD3(VI)の製
造。 塩化メチレン7ml中に、臭化亜鉛85mg(0.38mmol,1eq.)
とモレキュラーシーブ(4A)2gを入れて室温で1時間攪
拌した。そこへ、実施例1で得られた1α,3β-ジ(t-ブ
チルジメチルシリルオキシ)-24,24-ジフルオロ-25-オ
キソ-26-ノル-27-(p-トリルスルフィニル)ビタミンD
3(VII)300mg(0.37mmol)を入れ、-78℃に冷却した。
次に2Mのトリメチルアルミニウム−ヘキサン溶液1.85
ml(3.7mmol,10eq.)をゆっくり加えて2時間攪拌し
た。反応終了後、水を加えてクエンチし、エチルエーテ
ルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸
マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去した。得ら
れた粗生成物をプレパラティブTLCで精製し、(VI)式
のR1が、R2がt-ブチルジメチルシリル基、R4がp-ト
リル基である化合物のジアステレオマーをそれぞれ168m
g(25位-S体)と、51mg(25位-R体)(収率73%)を得
た。
【0020】(25位-S体)1 H-NMR (δ(ppm);CDCl3/TMS) 0.06(s,12H) 0.53(s,3H)
0.87(s,18H) 0.93(d,J=6.2Hz,3H) 2.44(s,3H) 2.80(d,J
=13.2Hz,2H) 3.18(d,J=13.8Hz,1H) 4.19(bs,1H) 4.37(b
s,1H) 4.62(s,1H) 4.86(s,1H) 5.17(s,1H) 6.00(d,J=1
0.8Hz,1H) 6.23(d,J=11.2Hz,1H) 7.37(d,J=8.2Hz,2H)
7.56(d,J=8.2Hz,2H)
0.87(s,18H) 0.93(d,J=6.2Hz,3H) 2.44(s,3H) 2.80(d,J
=13.2Hz,2H) 3.18(d,J=13.8Hz,1H) 4.19(bs,1H) 4.37(b
s,1H) 4.62(s,1H) 4.86(s,1H) 5.17(s,1H) 6.00(d,J=1
0.8Hz,1H) 6.23(d,J=11.2Hz,1H) 7.37(d,J=8.2Hz,2H)
7.56(d,J=8.2Hz,2H)
【0021】(25位-R体)1H-NMR (δ(ppm);CDCl3/TMS)
0.064(s,12H) 0.54(s,3H) 0.88(s,18H) 0.95(d,J=6.3
Hz,3H) 2.43(s,3H) 2.79-2.84(m,2H) 2.90(d,J=13.9Hz,
1H) 3.04(d,J=13.5Hz,1H) 4.19(bs,1H) 4.37(bs,1H) 4.
66(s,1H) 4.87(s,1H) 5.18(s,1H) 6.02(s,J=10.9Hz,1H)
6.24(d,J=10.9Hz,1H) 7.35(d,J=8.3Hz,2H) 7.57(d,J=
8.3Hz,2H)
0.064(s,12H) 0.54(s,3H) 0.88(s,18H) 0.95(d,J=6.3
Hz,3H) 2.43(s,3H) 2.79-2.84(m,2H) 2.90(d,J=13.9Hz,
1H) 3.04(d,J=13.5Hz,1H) 4.19(bs,1H) 4.37(bs,1H) 4.
66(s,1H) 4.87(s,1H) 5.18(s,1H) 6.02(s,J=10.9Hz,1H)
6.24(d,J=10.9Hz,1H) 7.35(d,J=8.3Hz,2H) 7.57(d,J=
8.3Hz,2H)
【0022】(実施例3):1α,3β-ジ(t-ブチルジメ
チルシリルオキシ)-24,24-ジフルオロ-25-(2-メトキ
シエトキシメトキシ)-26-(p-トリルスルフィニル)ビ
タミンD3(V)の製造。 テトラヒドロフラン0.5ml中に、水素化ナトリウム(60
%オイルサスペンション)5mg(0.11mmol,1.3eq.)を入
れ0℃に保ち、そこへ実施例2で得られた、1α,3β-ジ
(t-ブチルジメチルシリルオキシ)-24,24-ジフルオロ-
25-ヒドロキシ-26-(p-トリルスルフィニル)ビタミン
D3(VI)60mg(0.074mmol)を加えて10分間攪拌した。
次に2-メトキシエトキシメチルクロリド15μl(0.11mmo
l,1.5eq.)を加えて2時間攪拌した。反応終了後、水を
加えてクエンチした後、エチルエーテルで抽出した。有
機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾
燥した後、溶媒を減圧留去した。得られた粗生成物をプ
レパラティブTLCで精製し、(V)式のR1、R2がt-ブチ
ルジメチルシリル基、R3が2-メトキシエトキシメチル
基、R4がp-トリル基である化合物を58mg(収率87%)
得た。
チルシリルオキシ)-24,24-ジフルオロ-25-(2-メトキ
シエトキシメトキシ)-26-(p-トリルスルフィニル)ビ
タミンD3(V)の製造。 テトラヒドロフラン0.5ml中に、水素化ナトリウム(60
%オイルサスペンション)5mg(0.11mmol,1.3eq.)を入
れ0℃に保ち、そこへ実施例2で得られた、1α,3β-ジ
(t-ブチルジメチルシリルオキシ)-24,24-ジフルオロ-
25-ヒドロキシ-26-(p-トリルスルフィニル)ビタミン
D3(VI)60mg(0.074mmol)を加えて10分間攪拌した。
次に2-メトキシエトキシメチルクロリド15μl(0.11mmo
l,1.5eq.)を加えて2時間攪拌した。反応終了後、水を
加えてクエンチした後、エチルエーテルで抽出した。有
機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾
燥した後、溶媒を減圧留去した。得られた粗生成物をプ
レパラティブTLCで精製し、(V)式のR1、R2がt-ブチ
ルジメチルシリル基、R3が2-メトキシエトキシメチル
基、R4がp-トリル基である化合物を58mg(収率87%)
得た。
【0023】(25位-S体)1 H-NMR (δ(ppm);CDCl3/TMS) 0.064(s,12H) 0.53(s,3H)
0.88(s,18H) 0.92(d,J=6.3Hz,3H) 2.41(s,3H) 2.47(m,
1H) 2.82(m,1H) 3.01(d,J=14.2Hz,1H) 3.22(d,J=14.2H
z,1H) 3.36(s,3H) 3.39(s,2H) 3.53-3.58(m,3H) 3.68-
3.75(m,2H) 3.84-3.92(m,1H) 4.19(bs,1H) 4.37(bs,1H)
4.87(s,1H) 4.89(d,J=7.9Hz,1H) 4.98(d,J=7.6Hz,1H)
5.18(S,1H) 6.02(d,J=11.2Hz,1H) 6.23(d,J=11.2Hz,1H)
7.33(d,J=8.2Hz,2H) 7.55(d,J=8.2Hz,2H)
0.88(s,18H) 0.92(d,J=6.3Hz,3H) 2.41(s,3H) 2.47(m,
1H) 2.82(m,1H) 3.01(d,J=14.2Hz,1H) 3.22(d,J=14.2H
z,1H) 3.36(s,3H) 3.39(s,2H) 3.53-3.58(m,3H) 3.68-
3.75(m,2H) 3.84-3.92(m,1H) 4.19(bs,1H) 4.37(bs,1H)
4.87(s,1H) 4.89(d,J=7.9Hz,1H) 4.98(d,J=7.6Hz,1H)
5.18(S,1H) 6.02(d,J=11.2Hz,1H) 6.23(d,J=11.2Hz,1H)
7.33(d,J=8.2Hz,2H) 7.55(d,J=8.2Hz,2H)
【0024】(実施例4):1α,3β-ジ(t-ブチルジメ
チルシリルオキシ)-24,24-ジフルオロ-25-(2-メトキ
シエトキシメトキシ)-25-ホルミルビタミンD3(IV)
の製造。 塩化メチレン1ml中に、実施例3で得られた、1α,3β-
ジ(t-ブチルジメチルシリルオキシ)-24,24-ジフルオ
ロ-25-(2-メトキシエトキシメトキシ)-26-(p-トリル
スルフィニル)ビタミンD3(V)58mg(0.064mmol)を
入れ0℃に保った。そこへピリジン11μl(0.13mmol,2e
q.)、無水トリフルオロ酢酸18μl(0.13mmol,2eq.)を
加えて15分間攪拌した。次に20%水酸化カリウム水溶液
1ml、アセトニトリル1mlを加えて2時間攪拌した。反応
終了後、飽和塩化アンモニウム水溶液を入れてクエンチ
して、エチルエーテルで抽出した。有機層を飽和食塩水
で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を
減圧留去した。得られた粗生成物をプレパラティブTLC
で精製し、一般式(IV)のR1、R2がt-ブチルジメチル
シリル基、R3が2-メトキシエトキシメチル基である化
合物を47mg(収率94%)得た。
チルシリルオキシ)-24,24-ジフルオロ-25-(2-メトキ
シエトキシメトキシ)-25-ホルミルビタミンD3(IV)
の製造。 塩化メチレン1ml中に、実施例3で得られた、1α,3β-
ジ(t-ブチルジメチルシリルオキシ)-24,24-ジフルオ
ロ-25-(2-メトキシエトキシメトキシ)-26-(p-トリル
スルフィニル)ビタミンD3(V)58mg(0.064mmol)を
入れ0℃に保った。そこへピリジン11μl(0.13mmol,2e
q.)、無水トリフルオロ酢酸18μl(0.13mmol,2eq.)を
加えて15分間攪拌した。次に20%水酸化カリウム水溶液
1ml、アセトニトリル1mlを加えて2時間攪拌した。反応
終了後、飽和塩化アンモニウム水溶液を入れてクエンチ
して、エチルエーテルで抽出した。有機層を飽和食塩水
で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を
減圧留去した。得られた粗生成物をプレパラティブTLC
で精製し、一般式(IV)のR1、R2がt-ブチルジメチル
シリル基、R3が2-メトキシエトキシメチル基である化
合物を47mg(収率94%)得た。
【0025】(25位-S体)1 H-NMR (δ(ppm);CDCl3/TMS) 0.059(s,6H) 0.063(s,6H)
0.53(s,3H) 0.88(s,18H) 0.93(d,J=6.3Hz,3H) 2.41-2.
47(m,1H) 2.82(d,J=11.2Hz,1H) 3.37(s,3H) 3.50-3.56
(m,2H) 3.68-3.86(m,2H) 4.19(bs,1H) 4.37(bs,1H) 4.8
4(d,J=7.6Hz,1H)4.87(s,1H) 4.94(d,J=7.2Hz,1H) 5.18
(s,1H) 6.02(d,J=11.2Hz,1H) 6.23(d,J=11.2Hz,1H) 9.6
9(s,1H)
0.53(s,3H) 0.88(s,18H) 0.93(d,J=6.3Hz,3H) 2.41-2.
47(m,1H) 2.82(d,J=11.2Hz,1H) 3.37(s,3H) 3.50-3.56
(m,2H) 3.68-3.86(m,2H) 4.19(bs,1H) 4.37(bs,1H) 4.8
4(d,J=7.6Hz,1H)4.87(s,1H) 4.94(d,J=7.2Hz,1H) 5.18
(s,1H) 6.02(d,J=11.2Hz,1H) 6.23(d,J=11.2Hz,1H) 9.6
9(s,1H)
【0026】(実施例5):1α,3β-ジ(t-ブチルジメ
チルシリルオキシ)-25-(2-メトキシエトキシメトキ
シ)-24,24-ジフルオロ-26-ヒドロキシビタミンD3(II
I)の製造。 メタノール1ml中に、実施例4で得られた、1α,3β-ジ
(t-ブチルジメチルシリルオキシ)-24,24-ジフルオロ-
25-(2-メトキシエトキシメトキシ)-25-ホルミルビタ
ミンD3(IV)44mg(0.056mmol)を入れて0℃に保っ
た。そこへ水素化ホウ素ナトリウム9mg(0.28mmol,5e
q.)を加えて15分間攪拌した。反応終了後、飽和塩化ア
ンモニウム水溶液を入れてクエンチして、エチルエーテ
ルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸
マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去した。得ら
れた粗生成物をプレパラティブTLCで精製し、一般式(I
II)のR1、R2がt-ブチルジメチルシリル基、R3が2-
メトキシエトキシメチル基である化合物を42mg(収率96
%)得た。
チルシリルオキシ)-25-(2-メトキシエトキシメトキ
シ)-24,24-ジフルオロ-26-ヒドロキシビタミンD3(II
I)の製造。 メタノール1ml中に、実施例4で得られた、1α,3β-ジ
(t-ブチルジメチルシリルオキシ)-24,24-ジフルオロ-
25-(2-メトキシエトキシメトキシ)-25-ホルミルビタ
ミンD3(IV)44mg(0.056mmol)を入れて0℃に保っ
た。そこへ水素化ホウ素ナトリウム9mg(0.28mmol,5e
q.)を加えて15分間攪拌した。反応終了後、飽和塩化ア
ンモニウム水溶液を入れてクエンチして、エチルエーテ
ルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸
マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去した。得ら
れた粗生成物をプレパラティブTLCで精製し、一般式(I
II)のR1、R2がt-ブチルジメチルシリル基、R3が2-
メトキシエトキシメチル基である化合物を42mg(収率96
%)得た。
【0027】(25位-S体)1 H-NMR (δ(ppm);CDCl3/TMS) 0.057(s,6H) 0.064(s,6H)
0.54(s,3H) 0.88(s,18H) 0.93(d,J=6.2Hz,3H) 2.48(d
d,J=13.5,3.0Hz,1H) 2.82(d,J=10.5Hz,1H) 3.39(s,3H)
3.55-3.64(m,4H) 3.72-3.89(m,3H) 4.19(bs,1H) 4.37(b
s,1H) 4.87(s,1H) 4.88(s,2H) 5.18(s,1H) 6.02(d,J=1
1.5Hz,1H) 6.23(d,J=11.3Hz,1H)
0.54(s,3H) 0.88(s,18H) 0.93(d,J=6.2Hz,3H) 2.48(d
d,J=13.5,3.0Hz,1H) 2.82(d,J=10.5Hz,1H) 3.39(s,3H)
3.55-3.64(m,4H) 3.72-3.89(m,3H) 4.19(bs,1H) 4.37(b
s,1H) 4.87(s,1H) 4.88(s,2H) 5.18(s,1H) 6.02(d,J=1
1.5Hz,1H) 6.23(d,J=11.3Hz,1H)
【0028】(実施例6):1α,3β-ジ(t-ブチルジメ
チルシリルオキシ)-24,24-ジフルオロ-25,26-ジヒドロ
キシビタミンD3(II)の製造。 塩化メチレン1ml中に、実施例5で得られた、1α,3β-
ジ(t-ブチルジメチルシリルオキシ)-25-(2-メトキシ
エトキシメトキシ)-24,24-ジフルオロ-26-ヒドロキシ
ビタミンD3(III)35mg(0.045mmol)を入れ、そこへ
臭化亜鉛50mg(0.225mmol,5eq.)を加え、室温で4時間
攪拌した。反応終了後、水を加えてクエンチし、酢酸エ
チルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫
酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去した。得
られた粗生成物をプレパラティブTLCで精製し、一般式
(II)のR1、R2がt-ブチルジメチルシリル基である化
合物を16mg(収率51%)得た。
チルシリルオキシ)-24,24-ジフルオロ-25,26-ジヒドロ
キシビタミンD3(II)の製造。 塩化メチレン1ml中に、実施例5で得られた、1α,3β-
ジ(t-ブチルジメチルシリルオキシ)-25-(2-メトキシ
エトキシメトキシ)-24,24-ジフルオロ-26-ヒドロキシ
ビタミンD3(III)35mg(0.045mmol)を入れ、そこへ
臭化亜鉛50mg(0.225mmol,5eq.)を加え、室温で4時間
攪拌した。反応終了後、水を加えてクエンチし、酢酸エ
チルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫
酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去した。得
られた粗生成物をプレパラティブTLCで精製し、一般式
(II)のR1、R2がt-ブチルジメチルシリル基である化
合物を16mg(収率51%)得た。
【0029】(25位-S体)1 H-NMR (δ(ppm);CDCl3/TMS) 0.059(s,6H) 0.064(s,6H)
0.54(s,3H) 0.88(s,18H) 0.95(d,J=6.6Hz,3H) 2.45(d
d,J=12.9,3.3Hz,1H) 2.82(d,J=9.6Hz,1H) 3.41-3.49(m,
1H) 3.96(dd,J=11.9,4.0Hz,1H) 4.19(bs,1H) 4.37(bs,1
H) 4.86(s,1H) 5.18(s,1H) 6.02(d,J=11.2Hz,1H)
0.54(s,3H) 0.88(s,18H) 0.95(d,J=6.6Hz,3H) 2.45(d
d,J=12.9,3.3Hz,1H) 2.82(d,J=9.6Hz,1H) 3.41-3.49(m,
1H) 3.96(dd,J=11.9,4.0Hz,1H) 4.19(bs,1H) 4.37(bs,1
H) 4.86(s,1H) 5.18(s,1H) 6.02(d,J=11.2Hz,1H)
【0030】(実施例7):24,24-ジフルオロ-1α,25,
26-トリヒドロキシビタミンD3(I)の製造。 メタノール1ml中に、実施例6で得られた、1α,3β-ジ
(t-ブチルジメチルシリルオキシ)-24,24-ジフルオロ-
25,26-ジヒドロキシビタミンD3(II)16mg(0.023mmo
l)を入れ、そこへ(S)-カンファー-(10)-スルホン酸6mg
(0.023mmol,1eq.)を加え、室温で3時間攪拌した。反
応終了後、水を加えてクエンチし、酢酸エチルで抽出し
た。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥した後、溶媒を減圧留去した。得られた粗生成
物をプレパラティブTLCで精製し、化学式(I)の24,24-
ジフルオロ-1α,25,26-トリヒドロキシビタミンD3を5m
g(収率47%)得た。
26-トリヒドロキシビタミンD3(I)の製造。 メタノール1ml中に、実施例6で得られた、1α,3β-ジ
(t-ブチルジメチルシリルオキシ)-24,24-ジフルオロ-
25,26-ジヒドロキシビタミンD3(II)16mg(0.023mmo
l)を入れ、そこへ(S)-カンファー-(10)-スルホン酸6mg
(0.023mmol,1eq.)を加え、室温で3時間攪拌した。反
応終了後、水を加えてクエンチし、酢酸エチルで抽出し
た。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥した後、溶媒を減圧留去した。得られた粗生成
物をプレパラティブTLCで精製し、化学式(I)の24,24-
ジフルオロ-1α,25,26-トリヒドロキシビタミンD3を5m
g(収率47%)得た。
【0031】(25位-S体)1 H-NMR (δ(ppm);CDCl3/TMS) 0.55(s,3H) 0.94(d,J=6.3
Hz,3H) 2.28-2.35(m,1H) 2.60(dd,J=13.2,3.5Hz,1H) 2.
74(bs,1H) 2.83(dd,J=11.2,3.5Hz,1H) 3.45-3.49(m,1H)
3.94(dd,J=11.9,4.6Hz,1H) 4.23(bs,1H) 4.43(bs,1H)
5.00(s,1H) 5.33(s,1H) 6.02(d,J=11.3,1H) 6.38(d,J=1
1.3Hz,1H) UV(EtOH) λmax:265nm
Hz,3H) 2.28-2.35(m,1H) 2.60(dd,J=13.2,3.5Hz,1H) 2.
74(bs,1H) 2.83(dd,J=11.2,3.5Hz,1H) 3.45-3.49(m,1H)
3.94(dd,J=11.9,4.6Hz,1H) 4.23(bs,1H) 4.43(bs,1H)
5.00(s,1H) 5.33(s,1H) 6.02(d,J=11.3,1H) 6.38(d,J=1
1.3Hz,1H) UV(EtOH) λmax:265nm
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 恵子 東京都中野区鷺宮6−28−6 (72)発明者 須田 立雄 東京都立川市若葉町1−8−5 (72)発明者 新木 敏正 東京都大田区東雪谷5−11−7−310
Claims (14)
- 【請求項1】化学式(I) 【化1】 で表わされる24,24-ジフルオロ-1α,25,26-トリヒドロ
キシビタミンD3。 - 【請求項2】一般式(II) 【化2】 (式中、R1、R2は同一でも異なっていてもよく、それ
ぞれ水酸基の保護基を示す。)で表わされる1α,3β-ジ
置換オキシ-24,24-ジフルオロ-25,26-ジヒドロキシビタ
ミンD3。 - 【請求項3】一般式(III) 【化3】 (式中、R1、R2、R3は同一でも異なっていてもよ
く、それぞれ水酸基の保護基を示す。)で表わされる1
α,3β,25-トリ置換オキシ-24,24-ジフルオロ-26-ヒド
ロキシビタミンD3。 - 【請求項4】一般式(IV) 【化4】 (式中、R1、R2、R3は同一でも異なっていてもよ
く、それぞれ水酸基の保護基を示す。)で表わされる1
α,3β,25-トリ置換オキシ-24,24-ジフルオロ-25-ホル
ミルビタミンD3。 - 【請求項5】一般式(V) 【化5】 (式中、R1、R2、R3は同一でも異なっていてもよ
く、それぞれ水酸基の保護基を示す。R4はアリール基
を示す。)で表わされる1α,3β,25-トリ置換オキシ-2
4,24-ジフルオロ-26-(アリールスルフィニル)ビタミ
ンD3。 - 【請求項6】一般式(VI) 【化6】 (式中、R1、R2は同一でも異なっていてもよく、それ
ぞれ水酸基の保護基を示す。R4はアリール基を示
す。)で表わされる1α,3β-ジ置換オキシ-24,24-ジフ
ルオロ-25-ヒドロキシ-26-(アリールスルフィニル)ビ
タミンD3。 - 【請求項7】一般式(VII) 【化7】 (式中、R1、R2は同一でも異なっていてもよく、それ
ぞれ水酸基の保護基を示す。R4はアリール基を示
す。)で表わされる1α,3β-ジ置換オキシ-24,24-ジフ
ルオロ-25-オキソ-26-ノル-27-(アリールスルフィニ
ル)ビタミンD3。 - 【請求項8】化学式(I)で表わされる化合物を製造す
るにあたり、有機溶媒中、一般式(II)で表わされる化
合物を、酸により脱保護基することを特徴とする化学式
(I)の化合物の製造方法。 - 【請求項9】一般式(II)で表わされる化合物を製造す
るにあたり、有機溶媒中、一般式(III)で表わされる
化合物を、脱保護基剤により脱保護基することを特徴と
する一般式(II)の化合物の製造方法。 - 【請求項10】一般式(III)で表わされる化合物を製
造するにあたり、有機溶媒中、一般式(IV)で表わされ
る化合物を、金属水素錯化合物により還元することを特
徴とする一般式(III)の化合物の製造方法。 - 【請求項11】一般式(IV)で表わされる化合物を製造
するにあたり、有機溶媒中、一般式(V)で表わされる
化合物を、アミン存在下、酸により転位反応を行い、さ
らにアルカリ水溶液で加水分解することを特徴とする一
般式(IV)の化合物の製造方法。 - 【請求項12】一般式(V)で表わされる化合物を製造
するにあたり、有機溶媒中、一般式(VI)で表わされる
化合物を、アルキル化剤と反応することを特徴とする一
般式(V)の化合物の製造方法。 - 【請求項13】一般式(VI)で表わされる化合物を製造
するにあたり、有機溶媒中、一般式(VII)で表わされ
る化合物を、メチル化剤と反応することを特徴とする一
般式(VI)の化合物の製造方法。 - 【請求項14】一般式(VII)で表わされる化合物を製
造するにあたり、有機溶媒中、一般式(VIII) 【化8】 (式中、R1、R2は、同一でも異なっていてもよく、そ
れぞれ水酸基の保護基を示す。R5はアルキル基を示
す。)で表わされる1α,3β-ジ置換オキシ-24,24-ジフ
ルオロ-24-カルボン酸アルキルエステルを、一般式(I
X) 【化9】 (式中、R4はアリール基を示す。)で表わされるスル
ホキシドと反応することを特徴とする一般式(VII)の
化合物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8057773A JPH09249641A (ja) | 1996-03-14 | 1996-03-14 | フッ素化ビタミンd誘導体および製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8057773A JPH09249641A (ja) | 1996-03-14 | 1996-03-14 | フッ素化ビタミンd誘導体および製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09249641A true JPH09249641A (ja) | 1997-09-22 |
Family
ID=13065198
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8057773A Pending JPH09249641A (ja) | 1996-03-14 | 1996-03-14 | フッ素化ビタミンd誘導体および製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09249641A (ja) |
-
1996
- 1996-03-14 JP JP8057773A patent/JPH09249641A/ja active Pending
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