JPH11128922A - 純水製造装置 - Google Patents

純水製造装置

Info

Publication number
JPH11128922A
JPH11128922A JP30078397A JP30078397A JPH11128922A JP H11128922 A JPH11128922 A JP H11128922A JP 30078397 A JP30078397 A JP 30078397A JP 30078397 A JP30078397 A JP 30078397A JP H11128922 A JPH11128922 A JP H11128922A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reverse osmosis
osmosis membrane
water
positively charged
alkali
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP30078397A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3959729B2 (ja
Inventor
Shin Sato
伸 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kurita Water Industries Ltd
Original Assignee
Kurita Water Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kurita Water Industries Ltd filed Critical Kurita Water Industries Ltd
Priority to JP30078397A priority Critical patent/JP3959729B2/ja
Publication of JPH11128922A publication Critical patent/JPH11128922A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3959729B2 publication Critical patent/JP3959729B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • Removal Of Specific Substances (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】半導体製造などの電子産業分野、医薬用水関連
分野などで用いられる、比抵抗が高く、かつホウ素濃度
を大幅に低減した純水又は超純水の製造に適した純水製
造装置を提供する。 【解決手段】(A)ホウ素含有水にアルカリを添加してpH
を9.2以上に調整するアルカリ添加装置、(B)pHの調
整されたホウ素含有水が通水される耐アルカリ性逆浸透
膜及び(C)耐アルカリ性逆浸透膜の透過水が通水される
1個又は2個の正荷電逆浸透膜を有することを特徴とす
る純水製造装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、純水製造装置に関
する。さらに詳しくは、本発明は、半導体製造などの電
子産業分野、医薬用水関連分野などで用いられる、比抵
抗が高く、かつホウ素濃度を大幅に低減した純水又は超
純水の製造に適した純水製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ホウ素を含有する原水を処理して純水又
は超純水を製造する装置として、アルカリ添加によりpH
を10以上に調整したのち、耐アルカリ性逆浸透膜に通
水し、さらに逆浸透膜又は弱酸性イオン交換樹脂塔に通
水する純水製造装置が知られている。また、第47回全
国水道研究会発表会(平成8年5月、発表番号4−9
8)では、逆浸透膜を利用したホウ素低減システムにお
いて、水のpHを10以上とすることによりホウ素排除率
が高くなるが、微量のカルシウムなどの硬度成分が析出
して膜閉塞を生じ、短時間で造水量が低下することが報
告されている。上記のような従来技術では、逆浸透膜に
よりホウ素の除去を行うことはできるが、処理水中のホ
ウ素濃度を0.1ppb以下にすることは困難であった。ま
た、逆浸透膜によりホウ素を除去しても、透過水の比抵
抗が下がってしまうという問題があった。本来、多段逆
浸透膜処理では、処理水の比抵抗を高くし、後段のイオ
ン交換処理の負荷を下げる点に特長がある。しかし、ア
ルカリ添加によりpHを10以上としたホウ素含有水を、
耐アルカリ性逆浸透膜に通水するだけでは、透過水の比
抵抗が低く、さらにイオン交換樹脂塔に通水することに
より、比抵抗を高めることは可能であるが、イオン交換
樹脂の負荷が大きすぎて短時間で飽和し、イオン交換樹
脂の寿命が短いという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、半導体製造
などの電子産業分野、医薬用水関連分野などで用いられ
る、比抵抗が高く、かつホウ素濃度を大幅に低減した純
水又は超純水の製造に適した純水製造装置を提供するこ
とを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、アルカリ添加装置
により被処理水のpHを高めたのち、耐アルカリ性逆浸透
膜に通水し、さらにその透過水を正荷電逆浸透膜に通水
することにより、ホウ素濃度が低く、比抵抗の高い純水
が容易に得られることを見いだし、この知見に基づいて
本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、
(1)(A)ホウ素含有水にアルカリを添加してpHを9.
2以上に調整するアルカリ添加装置、(B)pHの調整され
たホウ素含有水が通水される耐アルカリ性逆浸透膜及び
(C)耐アルカリ性逆浸透膜の透過水が通水される正荷電
逆浸透膜を有することを特徴とする純水製造装置、
(2)(A)ホウ素含有水にアルカリを添加してpHを9.
2以上に調整するアルカリ添加装置、(B)pHの調整され
たホウ素含有水が通水される耐アルカリ性逆浸透膜、
(C)耐アルカリ性逆浸透膜の透過水が通水される前段の
正荷電逆浸透膜及び(D)前段の正荷電逆浸透膜の透過水
が通水される後段の正荷電逆浸透膜を有することを特徴
とする純水製造装置、及び、(3)(E)正荷電逆浸透膜
に通水する水に酸を添加するための酸添加装置を有する
第(1)項又は第(2)項記載の純水製造装置、を提供する
ものである。
【0005】
【発明の実施の形態】図1(a)は、本発明の純水製造装
置の一態様の構成図である。本態様の純水製造装置は、
(A)アルカリ添加装置、(B)耐アルカリ性逆浸透膜1及
び(C)正荷電逆浸透膜2を有する。本発明装置における
(A)アルカリ添加装置には特に制限はなく、例えば、水
酸化ナトリウムなどのアルカリ水溶液を添加する装置
や、塩基性樹脂イオン交換塔、あるいはその両方を設置
することができる。アルカリ水溶液を添加する装置とし
ては、例えば、撹拌機つきのpH調整槽を設けたり、通水
ラインにアルカリ水溶液注入口を設け、その下流側にス
タチックミキサーなどを設置することができる。アルカ
リ添加装置は、ホウ素含有水にアルカリを添加して、pH
をホウ酸のpKa9.2(25℃)以上に調整し得るもの
であることが好ましく、pHを10以上に調整し得るもの
であることがより好ましい。本発明装置における(B)耐
アルカリ性逆浸透膜は、長期的にpH10以上となっても
劣化を受けないものであることが好ましい。この場合、
供給されるアルカリ性のホウ素含有水のpHよりも、濃縮
水の方がpHが高くなるので、濃縮水のpHを考慮して耐ア
ルカリ性逆浸透膜を選択する必要がある。このような耐
アルカリ性逆浸透膜としては、例えば、pH11まで長期
耐久性のあるものとして市販されている FILMTE
C type FT30などを挙げることができる。ま
た、pH10まで長期耐久性のあるものとしては、日東電
工(株)製ES20、ES10、NTR759、東レ(株)
製SU700などのポリアミド系の膜などを挙げること
ができる。
【0006】本発明装置における(C)正荷電逆浸透膜
は、膜表面のポリアミド系のスキン層をカチオン化した
逆浸透膜である。このような正荷電逆浸透膜としては、
例えば、市販されている日東電工(株)のES10Cや、
東レ(株)のSU900などを用いることができる。耐ア
ルカリ性逆浸透膜を透過した水は、アルカリ添加装置に
おいて添加されたアルカリのために、例えば、数百ppb
程度のナトリウムを含有している場合が多い。このよう
な被処理水を正荷電逆浸透膜に通することにより、ナト
リウム濃度を数十ppb程度まで低減し、水の比抵抗を高
めることができる。図1(a)に示す構成の純水製造装置
を用いて、電気伝導率が100μS/cm程度で、ホウ素
10ppb程度を含有する原水を、pH9.2以上に調整して
通水することにより、比抵抗0.1MΩ・cm程度、ホウ素
濃度0.1ppb程度の純水を得ることができる。
【0007】図1(b)は、本発明の純水製造装置の他の
態様の構成図である。本態様の純水製造装置は、(A)ア
ルカリ添加装置、(B)耐アルカリ性逆浸透膜1、(C)前
段の正荷電逆浸透膜2及び(D)後段の正荷電逆浸透膜2
を有する。本態様の純水製造装置は、図1(a)に示す態
様の純水製造装置に、さらに正荷電逆浸透膜を1段追加
したものである。耐アルカリ性逆浸透膜の透過水を、
(C)前段の正荷電逆浸透膜と(D)後段の正荷電逆浸透膜
に通水することにより、正荷電逆浸透膜が1段である場
合に比べて、さらに得られる純水の比抵抗を高め、ホウ
素濃度を低減することができる。図1(b)に示す構成の
純水製造装置を用いて、電気伝導率が100μS/cm程
度で、ホウ素10ppb程度を含有する原水を、pH9.2以
上に調整して通水することにより、比抵抗0.3MΩ・cm
程度、ホウ素濃度0.1ppb以下の純水を得ることができ
る。
【0008】本発明の純水製造装置は、(E)正荷電逆浸
透膜に通水する水に酸を添加するための酸添加装置を設
けることができる。酸添加装置には特に制限はなく、例
えば、塩酸、硫酸などの酸を添加するための撹拌機つき
のpH調整槽を設けたり、通水ラインに酸注入口を設け、
その下流側にスタチックミキサーなどを設置することが
できる。酸添加装置は、正荷電逆浸透膜に通水する水に
酸を添加して、pHを6〜9に調整し得るものであること
が好ましく、pHを7〜8に調整し得るものであることが
より好ましい。酸を添加してpHを下げることにより、正
荷電逆浸透膜におけるナトリウムなどのカチオン成分の
除去率が向上し、水の比抵抗を高めることができる。酸
添加装置を設ける位置には特に制限はなく、例えば、
(B)耐アルカリ性逆浸透膜と(C)正荷電逆浸透膜の間に
設けることができ、あるいは、複数の正荷電逆浸透膜を
有する場合には、2段の正荷電逆浸透膜の間に設けるこ
ともできる。逆浸透膜透過水に酸を添加し、pHを下げて
正荷電逆浸透膜に通水することにより、正荷電逆浸透膜
におけるナトリウムなどのカチオン成分の除去率が向上
し、水の比抵抗を高めることができる。
【0009】図1(c)は、本発明の純水製造装置の他の
態様の構成図である。本態様の純水製造装置は、図1
(b)に示す純水製造装置の(C)前段の正荷電逆浸透膜2
と(D)後段の正荷電逆浸透膜2の間に、(E)酸添加装置
を有するものである。前段の正荷電逆浸透膜透過水に酸
を添加してpHを中性付近に調整し、後段の正荷電逆浸透
膜に通水することにより、後段の正荷電逆浸透膜におけ
るカチオン成分の除去率が向上し、得られる純水の比抵
抗を高めることができる。図1(c)に示す構成の純水製
造装置を用いて、電気伝導率が100μS/cm程度で、
ホウ素10ppb程度を含有する原水を、pH9.2以上に調
整して通水し、前段の正荷電逆浸透膜透過水に酸を加え
てpHを7.5付近に調整して後段の正荷電逆浸透膜に通
水することにより、比抵抗5MΩ・cm程度、ホウ素濃度
0.1ppb以下の純水を得ることができる。
【0010】図1(d)は、本発明の純水製造装置の他の
態様の構成図である。本態様の純水製造装置は、図1
(b)に示す純水製造装置の(B)耐アルカリ性逆浸透膜1
と(C)前段の正荷電逆浸透膜2の間に、(E)酸添加装置
を有するものである。耐アルカリ性逆浸透膜透過水に酸
を添加してpHを中性付近に調整し、前段の正荷電逆浸透
膜に通水すると、耐アルカリ性逆浸透膜透過水に酸を添
加することなく通水した場合に比べて、前段の正荷電逆
浸透膜透過水のホウ素濃度は高くなるが、カチオン成分
が効果的に除去されて透過水の比抵抗も高くなる。その
結果、図1(d)に示す構成の純水製造装置によれば、
(C)前段の正荷電逆浸透膜透過水を(D)後段の正荷電逆
浸透膜に通水することにより、最終的に得られる純水中
のホウ素濃度は、図1(c)に示す構成の純水製造装置で
得られる純水と同程度まで低下し、しかも最終的に得ら
れる純水の比抵抗は、図1(c)に示す構成の純水製造装
置で得られる純水の比抵抗よりも高くなる。図1(d)に
示す構成の純水製造装置を用いて、電気伝導率が100
μS/cm程度で、ホウ素10ppb程度を含有する原水
を、pH9.2以上に調整して通水し、耐アルカリ性逆浸
透膜透過水に酸を加えてpHを7.5付近に調整して前段
及び後段の正荷電逆浸透膜に通水することにより、比抵
抗10MΩ・cm程度、ホウ素濃度0.1ppb以下の純水を
得ることができる。本発明の純水製造装置によれば、従
来は逆浸透膜では除去が困難であったホウ素を、効率的
に低濃度まで除去することができ、しかも同時に比抵抗
の高い純水を得ることができる。
【0011】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限
定されるものではない。 実施例1 耐アルカリ性逆浸透膜[FILMTEC type FT
30]と正荷電逆浸透膜[日東電工(株)製、ES10
C]を連結した、図1(a)に示す構成を有する純水製造
装置を用いて、純水の製造を行った。使用した原水の水
質は、電気伝導率85μS/cm、ホウ素濃度8.6ppbで
ある。この原水に水酸化ナトリウムを添加してpHを9.
2に調整したのち、通水速度300リットル/hrで、耐
アルカリ性逆浸透膜及び正荷電逆浸透膜に通水した。正
荷電逆浸透膜透過水の比抵抗は0.14MΩ・cm、ホウ素
濃度は0.1ppbであった。 実施例2 耐アルカリ性逆浸透膜[FILMTEC type FT
30]、前段の正荷電逆浸透膜[日東電工(株)製、ES
10C]及び後段の正荷電逆浸透膜[東レ(株)製、SU
900]をこの順に連結した、図1(b)に示す構成を有
する純水製造装置を用いて、純水の製造を行った。実施
例1と同じ原水に水酸化ナトリウムを添加してpHを9.
2に調整したのち、通水速度300リットル/hrで、耐
アルカリ性逆浸透膜、前段の正荷電逆浸透膜及び後段の
正荷電逆浸透膜に通水した。前段の正荷電逆浸透膜透過
水の比抵抗は0.14MΩ・cm、ホウ素濃度は0.1ppbで
あり、後段の正荷電逆浸透膜透過水の比抵抗は0.31
MΩ・cm、ホウ素濃度は0.1ppb以下であった。 実施例3 耐アルカリ性逆浸透膜[FILMTEC type FT
30]、前段の正荷電逆浸透膜[日東電工(株)製、ES
10C]及び後段の正荷電逆浸透膜[東レ(株)製、SU
900]をこの順に連結し、前段の正荷電逆浸透膜と後
段の正荷電逆浸透膜の間に酸添加装置を設けた、図1
(c)に示す構成を有する純水製造装置を用いて、純水の
製造を行った。実施例1と同じ原水に水酸化ナトリウム
を添加してpHを9.2に調整したのち、通水速度300
リットル/hrで、耐アルカリ性逆浸透膜及び前段の正荷
電逆浸透膜に通水し、前段の正荷電逆浸透膜透過水に塩
酸を添加してpHを7.5に調整し、後段の正荷電逆浸透
膜に通水した。前段の正荷電逆浸透膜透過水の比抵抗は
0.14MΩ・cm、ホウ素濃度は0.1ppbであり、後段の
正荷電逆浸透膜透過水の比抵抗は5.0MΩ・cm、ホウ素
濃度は0.1ppb以下であった。 実施例4 耐アルカリ性逆浸透膜[FILMTEC type FT
30]、前段の正荷電逆浸透膜[日東電工(株)製、ES
10C]及び後段の正荷電逆浸透膜[東レ(株)製、SU
900]をこの順に連結し、耐アルカリ性逆浸透膜と前
段の正荷電逆浸透膜の間に酸添加装置を設けた、図1
(d)に示す構成を有する純水製造装置を用いて、純水の
製造を行った。実施例1と同じ原水に水酸化ナトリウム
を添加してpHを9.2に調整したのち、通水速度300
リットル/hrで、耐アルカリ性逆浸透膜に通水し、耐ア
ルカリ性逆浸透膜透過水に塩酸を添加してpHを7.5に
調整し、前段の正荷電逆浸透膜及び後段の正荷電逆浸透
膜に通水した。前段の正荷電逆浸透膜透過水の比抵抗は
3.00MΩ・cm、ホウ素濃度は0.3ppbであり、後段の
正荷電逆浸透膜透過水の比抵抗は12.9MΩ・cm、ホウ
素濃度は0.1ppb以下であった。 比較例1 実施例2に用いた耐アルカリ性逆浸透膜、前段の正荷電
逆浸透膜及び後段の正荷電逆浸透膜をこの順に連結し
た、図1(b)に示す構成を有する純水製造装置を用い、
原水のpH調整を中性付近として、純水の製造を行った。
実施例1と同じ原水に水酸化ナトリウムを添加してpHを
8.0に調整したのち、通水速度300リットル/hr
で、耐アルカリ性逆浸透膜、前段の正荷電逆浸透膜及び
後段の正荷電逆浸透膜に通水した。前段の正荷電逆浸透
膜透過水の比抵抗は3.51MΩ・cm、ホウ素濃度は5.
8ppbであり、後段の正荷電逆浸透膜透過水の比抵抗は
13.3MΩ・cm、ホウ素濃度は2.1ppbであった。実施
例1〜4及び比較例1の結果を、第1表に示す。
【0012】
【表1】
【0013】第1表の結果から、原水に水酸化ナトリウ
ムを添加してpHを9.2に調整したのち、耐アルカリ性
逆浸透膜と正荷電逆浸透膜に通水した実施例1において
は、比抵抗は0.14MΩ・cmであり、ホウ素濃度は0.
1ppbとなって、ホウ素の約99%が除去されている。
正荷電逆浸透膜を前段及び後段の2個とした実施例2に
おいては、得られる純水の比抵抗は0.31MΩ・cmと高
くなり、ホウ素濃度は0.1ppb以下となって、ホウ素除
去率もさらに向上している。前段の正荷電逆浸透膜と後
段の正荷電逆浸透膜の間で酸を加えてpH調整を行った実
施例3においては、得られる純水の比抵抗は5.0MΩ・
cmとさらに高くなり、酸の添加により比抵抗を高めるこ
とができることが分かる。耐アルカリ性逆浸透膜と前段
の正荷電逆浸透膜の間で酸を加えてpH調整を行った実施
例4においては、前段の正荷電逆浸透膜透過水のホウ素
濃度が0.3ppbとやや高いが、後段の正荷電逆浸透膜透
過水のホウ素濃度は0.1ppb以下で、実施例2〜3と同
じ水準に達し、しかも比抵抗が12.9MΩ・cmと非常に
高くなっている。この結果から、図1(a)〜(d)の純水
製造装置の構成の中では、耐アルカリ性逆浸透膜と前段
の正荷電逆浸透膜の間で酸を添加してpH調整を行う図1
(d)の構成が最も良好な結果を与えることが分かる。こ
れに対して、原水のpHを9.2以上に調整しないで耐ア
ルカリ性逆浸透膜、前段の正荷電逆浸透膜及び後段の正
荷電逆浸透膜に通水する比較例1においては、得られる
純水の比抵抗は高くなっているが、ホウ素濃度は2.1p
pbであり、ホウ素除去率は約75%にとどまっている。
【0014】
【発明の効果】本発明の純水製造装置によれば、従来は
逆浸透膜では除去が困難であったホウ素を、効率的に低
濃度まで除去することができ、しかも同時に比抵抗の高
い純水を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の純水製造装置の構成図であ
る。
【符号の説明】
1 耐アルカリ性逆浸透膜 2 正荷電逆浸透膜

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)ホウ素含有水にアルカリを添加して
    pHを9.2以上に調整するアルカリ添加装置、(B)pH
    の調整されたホウ素含有水が通水される耐アルカリ性逆
    浸透膜及び(C)耐アルカリ性逆浸透膜の透過水が通水
    される正荷電逆浸透膜を有することを特徴とする純水製
    造装置。
  2. 【請求項2】(A)ホウ素含有水にアルカリを添加して
    pHを9.2以上に調整するアルカリ添加装置、(B)pH
    の調整されたホウ素含有水が通水される耐アルカリ性逆
    浸透膜、(C)耐アルカリ性逆浸透膜の透過水が通水さ
    れる前段の正荷電逆浸透膜及び(D)前段の正荷電逆浸
    透膜の透過水が通水される後段の正荷電逆浸透膜を有す
    ることを特徴とする純水製造装置。
  3. 【請求項3】(E)正荷電逆浸透膜に通水する水に酸を
    添加するための酸添加装置を有する請求項1又は請求項
    2記載の純水製造装置。
JP30078397A 1997-10-31 1997-10-31 純水製造装置 Expired - Fee Related JP3959729B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30078397A JP3959729B2 (ja) 1997-10-31 1997-10-31 純水製造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30078397A JP3959729B2 (ja) 1997-10-31 1997-10-31 純水製造装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11128922A true JPH11128922A (ja) 1999-05-18
JP3959729B2 JP3959729B2 (ja) 2007-08-15

Family

ID=17889050

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30078397A Expired - Fee Related JP3959729B2 (ja) 1997-10-31 1997-10-31 純水製造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3959729B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2003062151A1 (ja) * 2002-01-22 2005-05-19 東レ株式会社 造水方法および造水装置
US7097769B2 (en) 2001-02-26 2006-08-29 I.D.E. Technologies Ltd. Method of boron removal in presence of magnesium ions

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7097769B2 (en) 2001-02-26 2006-08-29 I.D.E. Technologies Ltd. Method of boron removal in presence of magnesium ions
JPWO2003062151A1 (ja) * 2002-01-22 2005-05-19 東レ株式会社 造水方法および造水装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3959729B2 (ja) 2007-08-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3187629B2 (ja) 逆浸透膜処理方法
JP2002509802A (ja) 水処理システム及びpH調節を含む水処理法
JPH09192661A (ja) 超純水製造装置
JP3575271B2 (ja) 純水の製造方法
JP2000051665A (ja) 脱塩方法
JP3575260B2 (ja) 純水製造装置
JPH11128922A (ja) 純水製造装置
JP3480797B2 (ja) 排水処理方法
JP3885840B2 (ja) 純水製造装置
JPS59156402A (ja) 逆浸透膜による有機物の濃縮方法
JPH0240220A (ja) 純水製造装置
JPH1080684A (ja) 硼素含有水の処理装置及び方法
JPH11267645A (ja) 純水の製造方法
JP2001113274A (ja) 脱塩方法
JP2018143922A (ja) 水処理装置
JP3885319B2 (ja) 純水製造装置
JP2002001069A (ja) 純水製造方法
JP3353810B2 (ja) 逆浸透法海水淡水化システム
JPH11262771A (ja) 純水の製造方法
JPH11197663A (ja) ホウ素含有水の処理方法及び処理装置
JPH11128924A (ja) 純水製造装置
JPH10128075A (ja) 逆浸透膜装置および逆浸透膜を用いた処理方法
JPH09234349A (ja) 膜分離装置
JPH0240221A (ja) 純水製造装置
JP3351127B2 (ja) 逆浸透膜分離装置および造水方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040924

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060803

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060807

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20061031

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061129

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20070123

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070423

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070506

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110525

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120525

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130525

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140525

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees