JPH1112861A - 紡機用ダクト - Google Patents

紡機用ダクト

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Publication number
JPH1112861A
JPH1112861A JP16442097A JP16442097A JPH1112861A JP H1112861 A JPH1112861 A JP H1112861A JP 16442097 A JP16442097 A JP 16442097A JP 16442097 A JP16442097 A JP 16442097A JP H1112861 A JPH1112861 A JP H1112861A
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JP
Japan
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duct
component piece
component
spinning
joint
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JP16442097A
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English (en)
Inventor
Makoto Yakushi
誠 薬司
Hisaaki Hayashi
久秋 林
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Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダクトの連結作業を簡単にし、連結状態での
ねじれ及び長手方向のずれ量がフルートの適正位置への
配置に支障を来すほど大きくなるのを防止する。 【解決手段】 ダクト1は底壁を構成する第1の構成片
2と、他の壁面を構成する第2の構成片3とに分割され
ている。第1の構成片2の長手方向両側に溝2cを形成
するためのU字状の折り曲げ部2bが形成され、第2の
構成片3の前壁1a及び後壁1dの下部3aが溝2cに
嵌合される。第1の構成片2にはその両端部に、ダクト
1同士を連結する際にダクト1の重合部と対応する部分
の折り曲げ部2bが除去された切り欠き部5a,5bが
形成され、切り欠き部5a,5bと対応する折り曲げ部
2bの端面が、ダクト1同士を連結する場合の長手方向
の位置決め部6となる。ダクト1は第1端部から第2端
部に向かってその断面積が徐々に大きくなるようにテー
パ状に形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はニューマチッククリ
ヤラを装備した精紡機等の紡機用ダクトに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】一般に精紡機には糸切れ時にドラフトパ
ートから送出されるフリースが糸切れ錘以外の錘に悪影
響を及ぼすのを防止するため、糸切れ時にフリースを確
実に吸引する作用をなすニューマチッククリヤラが装備
されている。ニューマチッククリヤラは図11に示すよ
うに、機台の長手方向(紙面と垂直方向)に沿って延び
るように配設されたダクト31と、吸引管32を介して
ダクト31に接続されたフルート33とを備えている。
ダクト31は機台の一端に配設された吸気ボックス(図
示せず)に接続されている。フルート33はフロントボ
トムローラ34に沿って配設され、ドラフトパート35
から管糸に連なる糸の糸道と対応する位置に吸気口が形
成されている。フルートの代わりに、各糸道と対応して
吸引ノズルをそれぞれ設けた、シングルノズル式のニュ
ーマチッククリヤラもある。
【0003】ダクト31は機台長手方向において複数に
分割されるとともに、スプリングピース36の載置部3
6a上に載置されている。ダクト31の連結方法として
は、ダクト31の端部間に連結部材を介在させて連結す
る方法と、ダクト31をテーパ状に形成するとともに縮
径部を隣接するダクト31の拡径部に嵌挿し、必要に応
じて連結部の周囲に接着テープを巻付ける方法等があ
る。また、一般にダクト31は図12に示すように、金
属板を折り曲げるとともに、長手方向に延びるハゼ組3
7で連結して筒状に形成されている。ハゼ組37は直角
に折り曲げられた屈曲部37aと、屈曲部37aを挟持
可能に折り曲げられたはぜ部37bとから構成され、は
ぜ部37bが板厚方向に押圧されて気密状態に形成され
ている。
【0004】また、紡績工場における紡機機台の組立を
簡単にすることを目的として、機台本体を所定長のユニ
ットから構成するとともに紡機製造工場で組立られたユ
ニットを紡績工場に輸送し、紡績工場で各ユニットを連
結して紡機機台の組立を行うことが実施されている。そ
して、ダクトも輸送に便利なように2m程度の長さに形
成されている。その場合、片側200錘の紡機機台でも
機台の片側のダクトを構成するには7,8個のダクトが
必要となる。しかし、ダクトは嵩が大きいため、輸送コ
ストが高く付くという不都合がある。特開平9−537
66号公報には、輸送コストを低くするため、筒状のダ
クトを、その両端と交差する平面で複数に、かつ少なく
とも同じ形状の構成片同士を多数積み重ね可能に分割し
た構成片から構成した紡機用ダクトが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】紡機は機台の長さが長
いため、紡機ダクトを輸送に便利な長さ(2m程度)に
形成した場合は多数のダクトを連結する必要がある。ダ
クトの連結方法として、ダクトの端部間に連結部材を介
在させて連結する方法を採用した場合は、連結部材を準
備する必要があるだけでなく、ダクトを連結部材と嵌合
させる作業が面倒であるという問題がある。
【0006】一方、ダクトをテーパ状に形成するととも
に縮径部を隣接するダクトの拡径部に嵌挿して連結する
方法では、ダクト同士の連結作業は容易になる。ダクト
が引き抜きパイプのように壁面の肉厚が一定に形成され
ていれば問題はない。しかし、紡機用ダクトは一般にそ
の長手方向に沿って前記ハゼ部37bが延設されている
ため、壁面の肉厚がその部分だけ厚くなる。そのため、
縮径部を隣接するダクトの拡径部に嵌合すると、連結部
と対応するハゼ部37bに大きな力が作用する状態とな
り、ダクト31にねじれが生じる。1個のダクトにおけ
るねじれが小さくても、ダクトが多数連結されることに
よりねじれの量が増大される。その結果、吸入管32を
介してダクト31に連結されるフルート33の位置が適
正位置からずれるという問題が生じる。
【0007】また、ダクトの縮径部を隣接するダクトの
拡径部に嵌挿して連結する方法では、単に嵌挿するだけ
で嵌合状態における長手方向の位置決めを正確に行うの
は難しい。ダクトが多数連結されることにより長手方向
のずれ量が増大されると、やはり吸入管32を介してダ
クト31に連結されるフルート33の位置が適正位置か
らずれるという問題が生じる。
【0008】本発明は前記の問題点に鑑みてなされたも
のであって、その目的はニューマチッククリヤラ用のダ
クトを多数のダクトを連結して構成する場合、その連結
作業が簡単で、連結状態においてねじれ及び長手方向の
ずれ量がフルートあるいはニューマノズルを適正位置に
配置するのに支障を来すほど大きくなるのを防止するこ
とができる紡機用ダクトを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め請求項1に記載の発明では、第1端部を他のダクトの
第2端部に嵌挿して複数連結した状態で使用される筒状
の紡機用ダクトであって、筒状のダクトを2分割した構
成片で構成し、各構成片には対応する構成片同士を使用
状態において気密状態で接合可能な接合部をダクトの中
心を通りダクトの両端と交差する一平面に対して相対す
る側にそれぞれ形成し、かつダクトの第1端部を他のダ
クトの第2端部に嵌挿する際にその長手方向の重合長さ
を所定の値に規制する位置決め部を設けた。
【0010】請求項2に記載の発明では、前記接合部は
ダクトの中心を通りダクトの両端と交差する一平面に対
して対称に形成されている。請求項3に記載の発明で
は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記
ダクトは、底壁を構成する第1の構成片と、他の壁面を
構成する第2の構成片とに分割されている。
【0011】請求項4に記載の発明では、請求項3に記
載の発明において、前記第1の構成片の接合部は第1の
構成片の長手方向両側に形成され、前記第2の構成片の
接合部である前壁及び後壁の下部が嵌合可能な溝を構成
するほぼU字状の折り曲げ部である。
【0012】請求項5に記載の発明では、請求項4に記
載の発明において、前記第2の構成片の両下部が前記折
り曲げ部に圧入された状態で両構成片が接合されてい
る。請求項6に記載の発明では、請求項1〜請求項5の
いずれか一項に記載の発明において、前記位置決め部は
ダクト同士を連結する際にダクトの重合部と対応する部
分において、前記接合部の一部を切り欠いて形成されて
いる。
【0013】請求項7に記載の発明では、請求項1〜請
求項6のいずれか一項に記載の発明において、前記ダク
トは少なくとも他のダクト端部に嵌挿される部分が下流
側ほど細くなるテーパ状に形成されている。
【0014】請求項1に記載の発明では、2分割された
構成片が接合部を介して連結されて筒状のダクトが構成
される。接合部はダクトの使用状態において構成片同士
を気密状態で接合する。筒状のダクトはその第1端部を
他のダクトの第2端部に嵌挿することにより互いに連結
され、位置決め部によりその長手方向の重合長さが所定
の値に規制される。接合部はダクトの中心を通りダクト
の両端と交差する一平面に対して相対する側にそれぞれ
形成されているため、ダクト同士が連結された状態で、
各接合部にダクトをねじるように作用する力が働く場合
でも、両者が互いに打ち消し合う状態となってダクトの
ねじれが防止される。
【0015】請求項2に記載の発明では、前記接合部は
ダクトの中心を通りダクトの両端と交差する一平面に対
して対称に形成されているため、前記ダクトのねじれ防
止作用が効果的に行われる。
【0016】請求項3に記載の発明では、第1の構成片
がダクトの底壁を構成するため、接合部をダクトの中心
を通りダクトの両端と交差する一平面に対して対称に形
成するのが容易になる。
【0017】請求項4に記載の発明では、請求項3に記
載の発明において、前記第2の構成片の下部が第1の構
成片の接合部と対向する状態で、第2の構成片を第1の
構成片に対して上側から組み付けることができる。
【0018】請求項5に記載の発明では、請求項4に記
載の発明において、前記第2の構成片の両下部が前記折
り曲げ部に圧入された状態で両構成片が接合されている
ため、両構成片を組み付け後にさらなる曲げ加工やカシ
メ加工を行わずに接合部の気密性が確保される。
【0019】請求項6に記載の発明では、請求項1〜請
求項5のいずれか一項に記載の発明において、ダクト同
士を連結する際に、一方のダクトの端部が他方のダクト
の端部に形成された切り欠き部に当接することにより両
ダクトの長手方向における重合長さが所定の値に規制さ
れる。
【0020】請求項7に記載の発明では、ダクト同士の
連結が容易になるとともに、フリースなどが連結部に引
っかからずに搬送される。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
1〜図4に従って説明する。図1及び図2に示すよう
に、ダクト1は2個の構成片2,3により、断面ほぼ五
角形の筒状に形成されている。各構成片2,3は、例え
ば厚さ1mm程度の金属板を折り曲げて形成されてい
る。2個の構成片2,3は筒状のダクト1を、その両端
と交差する平面で2個に分割した形状に形成されてい
る。ダクト1は長さ2m程度に形成されるとともに、第
1端部(図2の右端)から第2端部に向かってその断面
積が徐々に大きくなるようにテーパ状に形成されてい
る。両端部におけるダクト1の太さの差は、各構成片
2,3の肉厚の差程度である。例えば、図4において第
1端部側の高さが200mmであれば第2端部側の高さ
は202mm程度となる。
【0022】第1の構成片2はダクト1の底壁を構成す
るプレート部2aを備えている。プレート部2aの長手
方向両側に接合部としての折り曲げ部2bが形成されて
いる。折り曲げ部2bは第2の構成片3の接合部が嵌合
可能な溝2cを構成するようにほぼU字状に折り曲げら
れている。
【0023】第2の構成片3はダクト1の前壁1a、吸
引管取付け壁1b、上壁1c及び後壁1dを構成する各
プレート部が連続して折り曲げ形成されている。前壁1
a及び後壁1dは互いに平行でその下端は上壁1cと平
行な平面上に位置するように形成されている。吸引管取
付け壁1bには吸引管(図示せず)を取付けるための孔
4が形成されている。孔4はニューマチッククリヤラ
(ニューマ装置)の形式、即ちフルート式又はシングル
ノズル式に対応した適正な大きさのものが適正な数、形
成される。即ち、ダクト1はフルート式及びシングルノ
ズル式のいずれの形式のニューマ装置に対しても利用で
きる。
【0024】図1に示すように、第1の構成片2にはそ
の両端部に、折り曲げ部2bが除去された切り欠き部5
a,5bが形成されている。切り欠き部5a,5bと対
応する折り曲げ部2bの端面が位置決め部6となる。ま
た、第2端部側の切り欠き部5bに挟まれた位置のプレ
ート部2aは第2端部に向かって幅狭となるように形成
されている。そして、図2に示すように両構成片2,3
が連結された状態では、ダクト1の両端部において第2
の構成片3の下部3aが、第1の構成片2の折り曲げ部
2bから突出する状態となっている。
【0025】次に前記のように構成されたダクト1の作
用を説明する。両構成片2,3を組み付けてダクト1を
構成する場合は、第2の構成片3の両下部3aを第1の
構成片2の溝2cと対向する状態に配置して第2の構成
片3を上側から押圧する。その結果、両下部3aが溝2
cと嵌合して、両構成片2,3が組み付けられる。
【0026】組み付けられたダクト1同士を連結する場
合は、ダクト1の第1端部(細い側)を第2端部(太い
側)に嵌挿する。この状態では図3(a)及び図3
(b)に示すように、第1端部側の前壁1a、吸引管取
り付け壁1b、上壁1c、後壁1d及び底壁が、それぞ
れ第2端部側の前壁1a、吸引管取り付け壁1b、上壁
1c、後壁1d及び底壁の内側に位置する状態となる。
【0027】第2の構成片3には厚さ方向で重合する折
り曲げ部がないため、第1端部が第2端部に無理なく嵌
挿される。しかし、第1の構成片2には厚さ方向で重合
する折り曲げ部2bが存在する。従って、折り曲げ部2
bが第1の構成片2の全長にわたって存在する場合は、
ダクト1の第1端部を第2端部に嵌挿したときに、折り
曲げ部2bが干渉する状態となる。しかし、両ダクト1
の重合部と対応する部分に切り欠き部5a,5bが設け
られて、当該部分の折り曲げ部2bが除去されているた
め、第1の構成片2の折り曲げ部2bが干渉することは
ない。
【0028】また、第2の構成片3の両下部3aの第1
端部が、連結される他のダクト1の第1の構成片2の第
2端部側の位置決め部6と当接し、第2の構成片3の両
下部3aの第2端部が、連結される他のダクト1の第1
の構成片2の第1端部側の位置決め部6と当接すること
により、ダクト1の長手方向の重合長さが所定の値に規
制される。
【0029】この実施の形態は次の効果を有する。 (イ) 2個の構成片2,3を長手方向に沿った接合部
(下部3a及び折り曲げ部2b)同士を嵌合することに
より構成されたテーパ状のダクト1を、太い側に細い側
を嵌挿して複数連結する場合、ダクト1の厚さ方向で重
合した状態の接合部同士が重なることがない。その結
果、ダクト1にねじれを生じさせる力が作用せず、ダク
ト1のねじれを防止できる。
【0030】(ロ) ダクト1同士を連結する場合、ダ
クト1の両端部に設けられた位置決め部6の作用によ
り、ダクト1の長手方向の重合長さが所定の値に規制さ
れるため、連結状態における長手方向のずれ量がフルー
トあるいはニューマノズルを適正位置に配置するのに支
障を来すほど大きくなるのを防止することができる。
【0031】(ハ) ダクト1単体の組み付けが、2個
の構成片2,3をその接合部(下部3a及び折り曲げ部
2b)同士を嵌合することにより簡単にできる。また、
溝2cの幅に対して下部3aの厚さが薄くて下部3a
と、折り曲げ部2bとの間に隙間が存在しても、ダクト
1に負圧源(図示せず)から負圧が作用すると、前壁1
a及び後壁1dが内側に向かって押されて下部3aが折
り曲げ部2bに圧接する状態となり、気密状態を保持で
きる。
【0032】(ニ) ダクト1の太い側に他のダクト1
の細い側を嵌挿して複数連結する場合に、ダクト1の厚
さ方向で重合した状態の接合部同士が重なることがない
ように、折り曲げ部2bを所定長さで切り欠くことによ
り、位置決め部6を自動的に形成することができる。
【0033】(ホ) ダクト1を、底壁を構成する第1
の構成片2と、その他の壁面を構成する第2の構成片3
とに分割したため、前壁1a及び後壁1dの途中に接合
部を設ける構成に比較して、ダクト1の内壁面を平坦に
でき、風綿や繊維がダクト1の途中で滞留し難くなる。
【0034】(ヘ) ダクト1の端部がテーパ状に形成
されているため、ダクト1同士を連結するのが容易とな
る。 (ト) ダクト1の端部が下流側ほど細くなるテーパ状
に形成されているため、フリースなどが連結部に引っか
からずに搬送される。
【0035】なお、実施の形態は前記に限定されるもの
ではなく、例えば次のように具体化してもよい。 ○ 図5に示すように、第1の構成片2の断面ほぼU字
状をなす折り曲げ部2bを、第2の構成片3の下部3a
が嵌挿されない状態において、その上部の間隔が下部3
aの厚さより小さくなる状態に形成するとともに、両下
部3aを折り曲げ部2bに圧入する。この場合、下部3
aが溝2c内に嵌挿された状態で確実に両構成片2,3
が気密状態に接合される。
【0036】○ 接合部の構成として下部3aを溝2c
に嵌挿する構成に代えて、図6に示すように、第1の構
成片2の両側に内側に凸となる円弧面に形成された接合
部2dを折り曲げ形成する。一方、第2の構成片3の両
下部に、接合部2dと嵌合可能な円弧面に形成された接
合部3bを形成する。この実施の形態においても、第1
の構成片2がその両端部において、ダクト1の連結時に
重合する部分と対応する位置の接合部2dが切り欠き除
去されている。この場合、両接合部2d,3bがばね作
用を有する状態となり、第2の構成片3を第1の構成片
2の上側から押圧することにより簡単に両構成片2,3
が組み付けられる。なお、両接合部2d,3bの形状を
外側に凸の円弧面としてもよい。この場合も同様な効果
を発揮する。
【0037】○ 接合部はダクト1の中心を通りダクト
1の両端と交差する一平面に対して対称な形状に限ら
ず、接合部をダクト1の中心を通りダクト1の両端と交
差する一平面に対して相対する側にそれぞれ形成された
構成であればよい。例えば、図7に示すように、第1の
構成片2には前壁1aと対応する側に折り曲げ部2bを
形成し、後壁1dと対応する側には内側に凸となる円弧
面に形成された接合部2dを形成する。そして、第2の
構成片3の後側下部に、接合部2dと嵌合可能な円弧面
に形成された接合部3bを形成する。この実施の形態に
おいても、第1の構成片2がその両端部において、ダク
ト1の連結時に重合する部分と対応する位置の折り曲げ
部2b及び接合部2dが切り欠き除去されている。この
構成においても第1の実施の形態とほぼ同様な効果が得
られる。
【0038】○ 接合部はダクト1の前後両側に設ける
構成に限らず、ダクト1の上下両側に設けてもよい。例
えば、図8に示すように、ダクト1を、その後壁1dを
構成する第1の構成片10と、前壁1a、吸引管取付け
壁1b、上壁1c及び底壁1eを構成する第2の構成片
11とから構成する。そして、第1の構成片10の上下
両側に第2の構成片11の接合部11aが嵌合される溝
10aを備えた折り曲げ部10bが延設される。この実
施の形態においても、第1の構成片10がその両端部に
おいて、ダクト1の連結時に重合する部分と対応する位
置の折り曲げ部10bが切り欠き除去されている。この
構成においても第1の実施の形態とほぼ同様な効果が得
られる。
【0039】○ 機台の左右両側に配設されるダクト1
に限らず、機台中央に配設されるダクトに適用してもよ
い。例えば、図9(a)に示すように、断面六角形状の
ダクト1に適用する。この場合、下側に配置される第1
の構成片7の上部両側に、第2の構成片8の接合部8a
が嵌合される溝7aを備えた折り曲げ部7bが延設され
る。接合部8aは構成片8の下部両側に水平に延設され
ている。そして、第1の構成片7は、前記実施の形態と
同様にダクト1同士が連結されるときに重合する部分と
対応する箇所において、折り曲げ部7bが切り欠き除去
されている。この場合、両構成片7,8を互いに重ね合
わせても支障がなく、効率良く梱包ができて、梱包費及
び輸送費の低減が可能となる。
【0040】○ 前記断面六角形状のダクト1におい
て、第2の構成片8の下部両側に形成された接合部8a
を下方に向かって真っ直ぐ延びる形状とし、第1の構成
片7の上部両側に設けられる折り曲げ部7bを溝7aの
開放部が上側となるように形成してもよい。
【0041】○ 接合部は必ずしもダクト1の外側に配
置する必要はなく、図9(b)に示すように、第2の構
成片3の下端に内側に折り曲げられた接合部としての屈
曲部3cを形成し、第1の構成片9の両側に接合部とし
てのハゼ部9aを形成する。この場合は、ダクト1同士
が連結されるときに重合する部分と対応する接合部を除
去せず、接合部が重なる状態で連結される。従って、テ
ーパ状のダクト1を複数連結する場合、ダクト1の厚さ
方向で重合した状態の接合部同士が重なる部分において
ダクト1にねじれを生じさせる力が作用する。しかし、
各接合部がダクト1の中心を通りダクト1の両端と交差
する一平面に対して対称に形成されているため、ダクト
1をねじるように作用する力は、互いに打ち消し合う状
態となってダクト1のねじれが防止される。この構成で
は、長手方向の重合長さを規制する位置決め部を別に設
ける必要がある。位置決め部として、例えばダクト1の
細い側の端部寄り外面に係止部を突設する。
【0042】○ ダクト1の形状は、第1端部を他のダ
クト1の第2端部に嵌挿して複数連結可能な筒状であれ
ばよく、第1端部から第2端部に向かってその断面積が
徐々に大きくなるテーパ状に限らない。例えば、図10
(a)に示すように、中間部は一定断面形状で両端部が
テーパ状に形成されたものや、図10(b)に示すよう
に、中間部がテーパ状で両端部が一定断面積に形成され
たものであってもよい。
【0043】○ ダクト1の長さを2mより短くした
り、あるいは長くしてもよい。 ○ リング精紡機に限らず、粗紡機のダクトや他の精紡
機のダクトに適用してもよい。
【0044】前記実施の形態から把握できる請求項記載
以外の技術思想(発明)について、以下にその効果とと
もに記載する。 (1) 請求項3に記載の発明において、前記第1の構
成片の接合部は第1の構成片の長手方向両側に沿ってば
ね作用を有する円弧面状に形成され、前記第2の構成片
の接合部は前壁及び後壁の下部に前記第1の構成片の接
合部と嵌合可能な形状に形成されている。この場合、第
2の構成片を第1の構成片の上側から押圧することによ
り簡単に両構成片を組み付けることができる。
【0045】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1〜請求項7
に記載の発明によれば、ニューマチッククリヤラ用のダ
クトを多数のダクトを連結して構成する場合、その連結
作業が簡単で、連結状態においてねじれ及び長手方向の
ずれ量がフルートあるいはニューマノズルを適正位置に
配置するのに支障を来すほど大きくなるのを防止するこ
とができる。
【0046】請求項2に記載の発明では、接合部がダク
トの中心を通りダクトの両端と交差する一平面に対して
対称に形成されているため、ダクトのねじれ防止作用が
効果的に行われる。
【0047】請求項3に記載の発明では、第1の構成片
がダクトの底壁を構成するため、接合部をダクトの中心
を通りダクトの両端と交差する一平面に対して対称に形
成するのが容易になる。
【0048】請求項4に記載の発明では、第2の構成片
を第1の構成片に対して上側から組み付けることができ
る。請求項5に記載の発明では、両構成片の組み付け後
に、さらなる曲げ加工やカシメ加工を行わずに接合部の
気密性を確保できる。
【0049】請求項6に記載の発明では、位置決め部を
容易に形成することができる。請求項7に記載の発明で
は、ダクト同士の連結が容易になるとともに、フリース
などが連結部に引っかからずに搬送される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一実施の形態の一部破断概略分解斜視図。
【図2】 ダクトの概略斜視図。
【図3】 (a)はダクトの連結状態の部分正面図、
(b)は同じく部分底面図。
【図4】 ダクトの連結状態を示す模式図。
【図5】 別の実施の形態のダクトの側面図。
【図6】 別の実施の形態のダクトの側面図。
【図7】 別の実施の形態のダクトの側面図。
【図8】 別の実施の形態のダクトの側面図。
【図9】 別の実施の形態のダクトの側面図。
【図10】 別のダクトの連結状態を示す模式図。
【図11】 ニューマチッククリヤラを示す部分側面
図。
【図12】 従来のダクトの側面図。
【符号の説明】
1…ダクト、1a…前壁、1d…後壁、2,7,9,1
0…第1の構成片、2b,7b,10b…接合部として
の折り曲げ部、2c,7a,10a…溝、2d…接合
部、3,8,11…第2の構成片、3a…下部、3b,
8a,11a…接合部、3c…接合部としての屈曲部、
6…位置決め部。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1端部を他のダクトの第2端部に嵌挿
    して複数連結した状態で使用される筒状の紡機用ダクト
    であって、筒状のダクトを2分割した構成片で構成し、
    各構成片には対応する構成片同士を使用状態において気
    密状態で接合可能な接合部をダクトの中心を通りダクト
    の両端と交差する一平面に対して相対する側にそれぞれ
    形成し、かつダクトの第1端部を他のダクトの第2端部
    に嵌挿する際にその長手方向の重合長さを所定の値に規
    制する位置決め部を設けた紡機用ダクト。
  2. 【請求項2】 前記接合部はダクトの中心を通りダクト
    の両端と交差する一平面に対して対称に形成されている
    請求項1に記載の紡機用ダクト。
  3. 【請求項3】 前記ダクトは、底壁を構成する第1の構
    成片と、他の壁面を構成する第2の構成片とに分割され
    ている請求項1又は請求項2に記載の紡機用ダクト。
  4. 【請求項4】 前記第1の構成片の接合部は第1の構成
    片の長手方向両側に形成され、前記第2の構成片の接合
    部である前壁及び後壁の下部が嵌合可能な溝を構成する
    ほぼU字状の折り曲げ部である請求項3に記載の紡機用
    ダクト。
  5. 【請求項5】 前記第2の構成片の両下部が前記折り曲
    げ部に圧入された状態で両構成片が接合されている請求
    項4に記載の紡機用ダクト。
  6. 【請求項6】 前記位置決め部はダクト同士を連結する
    際にダクトの重合部と対応する部分において、前記接合
    部の一部を切り欠いて形成されている請求項1〜請求項
    5のいずれか一項に記載の紡機用ダクト。
  7. 【請求項7】 前記ダクトは少なくとも他のダクト端部
    に嵌挿される部分が下流側ほど細くなるテーパ状に形成
    されている請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の
    紡機用ダクト。
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