JPH11124003A - エアバッグ装置 - Google Patents

エアバッグ装置

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Publication number
JPH11124003A
JPH11124003A JP9290015A JP29001597A JPH11124003A JP H11124003 A JPH11124003 A JP H11124003A JP 9290015 A JP9290015 A JP 9290015A JP 29001597 A JP29001597 A JP 29001597A JP H11124003 A JPH11124003 A JP H11124003A
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JP
Japan
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airbag
vehicle
distance
detecting
concentration
Prior art date
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Pending
Application number
JP9290015A
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English (en)
Inventor
Shuichi Takeuchi
修一 竹内
Takashi Suzuki
隆司 鈴木
Takuji Niisato
卓司 新里
Keiichi Tamura
惠一 田村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokai Rika Co Ltd
Original Assignee
Tokai Rika Co Ltd
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Publication date
Application filed by Tokai Rika Co Ltd filed Critical Tokai Rika Co Ltd
Priority to JP9290015A priority Critical patent/JPH11124003A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 乗員の頭部等の位置に応じて精度よくエアバ
ッグを展開する。 【解決手段】 CO2 濃度センサ18により検出された
車両の室内のCO2 の3次元濃度分布から、CO2 の高
濃度位置50を特定し、特定されたCO2 の高濃度位置
50とエアバッグ40位置との間の距離Lを演算する。
加速度センサにより検出された加速度に基づいて車両の
急減速状態が検出された場合、演算された距離Lに応じ
て、該距離が短くなるに従ってエアバッグ40の展開の
大きさが小さくなるように、エアバッグ40を展開す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エアバッグ装置に
係り、より詳しくは、乗員の頭部等の位置及びエアバッ
グ位置間の距離に基づいて、エアバッグの展開の大きさ
を制御するエアバッグ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、エアバッグ装置は、乗員の頭
部位置が存在するであろうと予想される領域に、エアバ
ッグの位置近傍に配置された発進源から音波を進行させ
ると共に反射した音波を検出し、音波を進行させたとき
から音波を検出するまでの時間から、エアバッグと乗員
の頭部位置との距離を推定し、推定した距離に応じてエ
アバッグの展開の大きさを制御している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、乗員の
頭部位置は、上記領域に固定されない。よって、頭部位
置が上記領域からずれる場合もある。この場合、推定し
た距離は、エアバッグと乗員の頭部位置との距離ではな
い。よって、乗員の頭部等の位置に応じて精度よくエア
バッグを展開することができない。
【0004】本発明は、上記事実に鑑み成されたもの
で、乗員の頭部等の位置に応じて精度よくエアバッグを
展開することの可能なエアバッグ装置を提供することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のため第1
の発明は、車両に設けられたエアバッグと、前記車両の
室内のCO2 の3次元濃度分布を検出するCO2 3次元
濃度分布検出手段と、前記CO2 3次元濃度分布検出手
段により検出されたCO2 の3次元濃度分布に基づい
て、CO2 の高濃度位置を特定する特定手段と、前記特
定手段により特定されたCO2 の高濃度位置を含む所定
領域内の予め定めた位置と前記エアバッグ位置との間の
距離を演算する演算手段と、前記車両の急減速状態を検
出する急減速状態検出手段と、前記急減速状態検出手段
により前記車両の急減速状態が検出された場合、前記演
算手段により演算された距離に応じて、該距離が短くな
るに従ってエアバッグの展開の大きさが小さくなるよう
に、前記エアバッグを展開する展開手段と、を備えてい
る。
【0006】本発明は、前記車両の室内のCO2 の大気
の流量及び流れの方向を検出する流量検出手段を更に備
え、前記特定手段は、前記流量検出手段により検出され
た大気の流量及び流れの方向に基づいて、前記特定した
CO2 の高濃度位置を補正して再度特定するようにして
もよい。
【0007】また、第2の発明は、車両に設けられた運
転席及び助手席に対応して設けられた複数のエアバッグ
と、前記車両の室内のCO2 量を検出するCO2 量検出
手段と、前記CO2 量検出手段により検出されたCO2
量に基づいて、乗員の人数が一人か否かを判断する判断
手段と、前記車両の急減速状態を検出する急減速状態検
出手段と、前記急減速状態検出手段により急減速状態が
検出され、かつ、前記判断手段により乗員の人数が一人
であると判断された場合、前記運転席に対応して設けら
れたエアバッグのみを展開すると共に、前記急減速状態
検出手段により急減速状態が検出され、かつ、前記判断
手段により乗員の人数が一人でないと判断された場合、
前記運転席及び前記助手に対応して設けられた複数のエ
アバッグを展開する展開手段と、を備えている。
【0008】第1の発明に係るCO2 3次元濃度分布検
出手段は、車両の室内のCO2 の3次元濃度分布を検出
し、特定手段は、該検出されたCO2 の3次元濃度分布
に基づいて、CO2 の高濃度位置を特定する。
【0009】演算手段は、特定手段により特定されたC
2 の高濃度位置を含む所定領域内の予め定めた位置と
車両に設けられたエアバッグ位置との間の距離を演算す
る。
【0010】急減速状態検出手段は、車両の急減速状態
を検出する。展開手段は、車両の急減速状態が検出され
た場合、演算手段により演算された距離に応じて、該距
離が短くなるに従ってエアバッグの展開の大きさが小さ
くなるように、エアバッグを展開する。
【0011】このように、車両の室内のCO2 の3次元
濃度分布を検出し、検出されたCO 2 の3次元濃度分布
に基づいて、CO2 の高濃度位置を特定するので、乗員
の口の位置を特定することができる。この場合、乗員の
頭部が移動しても、CO2 の高濃度位置は頭部の移動に
追従する。よって、乗員の頭部等の位置を精度よく推定
でき、よって、乗員の頭部等の位置に応じてエアバッグ
の展開の大きさを精度よく制御することができる。
【0012】ここで、展開手段は、距離が短くなるに従
って展開の大きさが小さくなるように距離と大きさとを
対応して予め定め、車両の急減速状態が検出された場
合、予め定めた距離及び大きさに基づいて、演算手段に
より演算された距離に対応する大きさまでエアバッグを
展開するようにしてもよく、距離が短くなるに従って展
開の大きさが小さくなる、距離と大きさとの関係を表す
関係式を予め定め、車両の急減速状態が検出された場
合、演算手段により演算された距離及び関係式に基づい
て、演算手段により演算された距離に対応する大きさま
でエアバッグを展開するようにしてもよい。
【0013】また、CO2 の高濃度位置がエアバッグに
近づく第1の傾向かエアバッグから遠ざかる第2の傾向
かを判定する判定手段を更に備え、展開手段は、判定手
段による判定結果が第1の傾向の場合、演算手段により
演算された距離に応じた展開の大きさより所定量小さい
大きさまでエアバッグを展開し、判定手段による判定結
果が第2の傾向の場合、演算手段により演算された距離
に応じた展開の大きさより所定量大きい大きさまでエア
バッグを展開するようにしてもよい。
【0014】このように、CO2 の高濃度位置がエアバ
ッグに近づく傾向の場合、演算された距離に応じた展開
の大きさより所定量小さい大きさまでエアバッグを展開
し、CO2 の高濃度位置がエアバッグから遠ざかる傾向
の場合、演算された距離に応じた展開の大きさより所定
量大きい大きさまでエアバッグを展開するので、乗員の
挙動に応じてエアバッグの大きさを制御することができ
る。よって、乗員の頭部等の位置に応じてエアバッグを
更に精度よく展開ささせことができる。
【0015】ここで、上記特定されたCO2 の高濃度位
置は、車両の室内の大気の流れが激しい場合、実際の口
の位置と相違する場合がある。そこで、車両の室内の大
気の流量及び流れの方向を検出し、検出された大気の流
量及び流れの方向に基づいて、上記特定したCO2 の高
濃度位置を補正して再度特定するようにしてもよい。
【0016】このように、車両の室内の大気の流量及び
流れの方向を検出し、検出された大気の流量及び流れの
方向に基づいて、上記特定したCO2 の高濃度位置を補
正して再度特定すれば、乗員の口の位置を精度よく特定
することができる。よって、乗員の頭部等の位置に応じ
てエアバッグの展開の大きさを更に精度よく制御するこ
とができる。
【0017】第2の発明に係るCO2 量検出手段は、車
両の室内のCO2 量を検出し、判断手段は、検出された
CO2 量に基づいて、乗員の人数が一人か否かを判断す
る。
【0018】展開手段は、急減速状態検出手段により急
減速状態が検出され、かつ、前記判断手段により乗員の
人数が一人であると判断された場合、前記運転席に対応
して設けられたエアバッグのみを展開すると共に、前記
急減速状態検出手段により急減速状態が検出され、か
つ、前記判断手段により乗員の人数が一人でないと判断
された場合、前記運転席及び前記助手に対応して設けら
れた複数のエアバッグを展開する。
【0019】このように、乗員の人数が一人の場合、運
転席に対応して設けられたエアバッグのみを展開するの
で、展開不要な助手席側のエアバッグを展開しないで済
むようにすることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して詳細に説明する。
【0021】図1に示すように、第1の実施の形態に係
るエアバッグ装置は、ステアリングホイール42の中央
に設けられたエアバック(袋体)40と、車両内の天井
中央付近、例えば、ルームランプ46の近傍位置に配置
され、車両内のCO2 の3次元濃度分布を検出するCO
2 濃度センサ18と、車両の加速度を検出する加速度セ
ンサ12(図2も参照)と、ECU(Electorical C
ontrol Unit )14と、を備えている。なお、CO2
濃度センサ18は車両の室内の複数箇所に配置するよう
にしてもよい。
【0022】ここで、CO2 濃度センサ18は、例え
ば、レーザーレーダで構成されている。即ち、レーザー
光を車両内の運転席44FRに照射する照射素子と、散
乱光を検出する検出素子と、により構成されている。照
射素子によりレーザー光が車両内の前右席44FRを含
む領域に照射され、ドライバーから発生されたCO2
子にレーザー光が照射されると、CO2 分子からは、C
2 分子の固有振動数に対応した周波数の散乱光が現れ
る。CO2 の濃度が高いところからは多量の散乱光が発
生されるので、散乱光を検出素子が検出すると、車両内
のCO2 の3次元濃度分布が検出される。なお、その
他、近赤外線分光法(「計測と制御」1997年VO
L.36 No.5「ミニ特集」参照)等を利用して、
車両内のCO2の3次元濃度分布を検出するようにして
もよい。
【0023】加速度センサ12は、例えば、半導体ピエ
ゾ素子等を含んで構成されている。加速度センサ12
は、車両の加速度に応じた出力電圧を出力する。なお、
車両急減速時における加速度(マイナス加速度)を負の
値で出力する。
【0024】ECU14は、マイクロコンピュータ(以
下、マイコンという)30と、CO 2 濃度センサ18に
接続されたA/D変換器16Aと、加速度センサ12に
接続されたA/D変換器16Bと、を備えている。
【0025】マイコン30は、CPU20、ROM2
2、RAM24、入力ポート26A、出力ポート26
B、及びこれらを接続するバス28を含んで構成されて
いる。
【0026】入力ポート26Aには、A/D変換器16
A及びA/D変換器16Bが接続されている。出力ポー
ト26Bには、エアバッグ40内の点火装置34が接続
されている。
【0027】エアバッグ40には、前述した点火装置3
4の他、伝火材36、ガス発生剤38が設けられてい
る。出力ポート26Bを介して信号が点火装置34に入
力されると点火装置34は、伝火材36を着火する。伝
火材36が着火されると、伝火材36の炎がガス発生剤
38に到達する。これにより、ガス発生剤38が燃焼
し、多量のガスが発生する。ガス発生剤38の燃焼より
発生したガスは、エアバッグ40に供給される。これに
より、エアバッグ40は車両の室内の乗員に向けって膨
張する。なお、本実施の形態では、伝火材36及びガス
発生剤38を各々2つ備え、後述するように、マイコン
30から100%の膨張率でエアバッグを展開させる第
1の信号を入力した場合、点火装置34は、2つの伝火
材36を着火する。マイコン30から50%の膨張率で
エアバッグを展開させる第2の信号を入力した場合、点
火装置34は、1つの伝火材36を着火する。なお、2
つの伝火材36が着火すると、2つのガス発生剤38が
燃焼し、エアバッグが100%膨張する。1つの伝火材
36が着火すると、1つのガス発生剤38が燃焼し、エ
アバッグが50%膨張する。
【0028】ここで、CO2 濃度センサ18は、本発明
のCO2 3次元濃度分布検出手段を構成し、マイコン3
0は、特定手段、演算手段を構成すると共に、加速度セ
ンサ12とマイコン30とにより本発明の急減速状態検
出手段が構成され、点火装置34、伝火材36、ガス発
生剤38、及びマイコン30により本発明の展開手段が
構成される。
【0029】図3には、マイコン30が、図示しないイ
グニッションスイッチがオンされたとき実行すると共に
所定時間毎に繰り返し実行する、エアバック展開条件設
定処理ルーチンが示されている。
【0030】本ルーチンがスタートすると、ステップ6
2で、CO2 濃度センサ18により検出された車両の室
内のCO2 の3次元濃度分布を取り込み、ステップ64
で、CO2 の高濃度位置50を特定する。なお、乗員は
呼吸によりCO2 を発生させるので、高濃度位置50
は、乗員の口の位置に対応する。
【0031】ステップ66で、高濃度位置50及びエア
バッグ40間の距離Lを演算する。即ち、図1及び図5
に示すように、CO2 濃度センサ18及びエアバッグ4
0間距離D2は予め分かっており、高濃度位置50が分
かると、CO2 濃度センサ18及び高濃度位置50間の
距離D1が演算される。よって、距離D1、D2から、
距離Lを演算できる。なお、高濃度位置50の座標とエ
アバッグ40位置の座標とから距離Lを定めてもよい。
【0032】ステップ68で、演算された距離Lと、予
め定めた距離L1、L2と、を比較する。ここで、距離
L2は、エアバッグを100%の大きさで展開すると、
乗員のエネルギーを余裕を持って吸収できる乗員及びエ
アバッグ40間の距離である。距離L1は、エアバッグ
40を50%の大きさで展開すると、乗員のエネルギー
を余裕を持って吸収できる乗員及びエアバッグ40間の
距離である。なお、乗員及びエアバッグ40間の距離が
距離L1以下の場合は、エアバッグ40を50%の大き
さで展開すると、エアバッグ40の展開のエネルギーが
乗員に伝達されるおそれがある。
【0033】距離L≦距離L1の場合には、ステップ7
0で、フラグGをセットし、距離L1<距離L≦距離L
2の場合には、ステップ72で、フラグFをセットし、
距離L2<距離Lの場合には、ステップ76で、フラグ
をリセットする。なお、ステップ72、76の実行後
は、ステップ74で、フラグGをリセットする。
【0034】図4には、加速度センサ12により検出さ
れた加速度から、車両が急減速状態であると判断した場
合にマイコンが実行する、エアバッグ展開処理ルーチン
が示されている。
【0035】本ルーチンがスタートすると、ステップ8
2で、フラグGがリセットされているが否かを判断す
る。フラグGがセットされていると、距離L≦距離L1
であるので、エアバッグ40を50%の大きさで展開す
ると、エアバッグ40の展開のエネルギーが乗員に伝達
されるおそれがある。よって、エアバッグ40を展開さ
せずに、本ルーチンを終了する。
【0036】フラグGがリセットされている場合には、
ステップ84で、フラグFがセットされているか否かを
判断する。フラグFがセットされている場合には、距離
L1<距離L≦距離L2である。よって、エアバッグ4
0を50%の大きさで展開すると、乗員のエネルギーを
余裕を持って吸収できる。そこで、ステップ86で、エ
アバッグ40を50%の大きさで展開するため、点火装
置34に第2の信号を出力する。
【0037】フラグFがリセットされている場合には、
距離L2<距離Lである。よって、エアバッグ40を1
00%の大きさで展開すると、乗員のエネルギーを余裕
を持って吸収できる。そこで、ステップ88で、エアバ
ッグ40を100%の大きさで展開するため、点火装置
34に第1の信号を出力する。
【0038】以上説明したように、車両の室内のCO2
の3次元濃度分布からCO2 の高濃度位置を特定するの
で、乗員の口の位置を精度よく特定することができ、精
度よく特定できた乗員の口の位置及びエアバッグ位置間
の距離を演算し、演算された距離に応じて、エアバッグ
の展開の大きさを100、50、0%の何れかにしてい
るため、乗員の口の位置に応じて精度よくエアバッグの
展開の大きさを制御することができる。
【0039】次に、本発明の第2の実施の形態を説明す
る。本第2の実施の形態は、第1の実施の形態と略同様
の構成であるので、同一部分は同一の符号を付してその
説明を省略し、異なる部分のみ説明する。
【0040】図6に示すように、第2の実施の形態は、
車両の室内の大気の流量及び流れの方向
【0041】
【数1】 を検出する、本発明の流量検出手段としての流量計52
N1〜52N7を、車両の室内の大気の流量及び流れの
方向を精度よく検出できる位置、例えば、インパネに1
つ、天井に3つ、後部1つ、及び床に2つ配置すると共
に流量計52N1〜52N7近傍にCO2 濃度センサ1
8N1〜18N7を配置している点で相違する。
【0042】図7は、本第2の実施の形態に係るマイコ
ンが、図示しないイグニッションスイッチがオンされた
ときスタートすると共に所定時間毎に繰り返し実行す
る、エアバック展開条件設定処理ルーチンが示されてい
る。
【0043】ステップ92で、各CO2 濃度センサ18
N1〜18N7から、車両の室内のCO2 の3次元濃度
分布を取り込み、ステップ94で、各流量計52N1〜
52N7から車両の室内の大気の流量及び流れの方向を
取り込む。
【0044】ステップ96で、CO2 の高濃度位置50
を特定する。ここで、車両の窓が開いていたり、エアコ
ン等が稼働している場合には、車両の室内の大気が流動
するので、特定されたCO2 の高濃度位置は、乗員に口
の位置に必ずしも対応しない。
【0045】そこで、ステップ98で、単位時間当たり
の大気の流量及び大気の流れの方向から、CO2 の高濃
度位置を、以下の(1)式〜(3)式に基づいて、補正
して、再度特定する。
【0046】ここで、濃度センサ18N1〜18N7か
ら取り込んだ車両の室内のCO2 の3次元濃度分布から
特定したCO2 の高濃度位置が、図6に示すように、位
置50A(x1 ,y1 ,z1 )であるとする。また、単
位時間当たりの大気の流量及び大気の流れの方向から、
CO2 の高濃度位置を補正して、再度特定されたCO 2
の高濃度位置が、位置50B(x2 ,y2 ,z2 )であ
るとする。
【0047】この場合、座標値(x1 ,y1 ,z1 )、
(x2 ,y2 ,z2 )は、(1)〜(3)式の関係があ
る。
【0048】
【数2】
【0049】
【数3】
【0050】
【数4】 但し、c1、c2、c3・・・c7、d1、d2、d3
・・・d7、e1、e2、e3・・・e7は、流量計の
位置に応じ、予め多数の実験から定めた係数である。
【0051】ステップ100で、補正後の高濃度位置及
びエアバッグ位置の距離Lを演算し、ステップ102
で、エアバッグの展開条件を設定する。なお、ステップ
102は、図3のステップ62〜74と等しいので、そ
の説明を省略する。
【0052】以上説明したように本第2の実施の形態で
は、車両の室内のCO2 の3次元濃度分布から特定した
CO2 の高濃度位置を、車両の室内の大気の流量及び流
れの方向から補正して、再度特定するので、乗員の口の
位置を精度よく特定することができる。
【0053】以上説明した第1及び第2の実施の形態で
は、CO2 の高濃度位置とエアバッグ位置との間の距離
に応じてエアバッグの展開の大きさを制御しているが、
本発明はこれに限定されず、CO2 の高濃度位置を含む
所定領域内の高濃度位置以外の予め定めた位置(例え
ば、CO2 の高濃度位置から推定される乗員の頭部位置
等)とエアバッグ位置との間の距離に応じてエアバッグ
の展開の大きさを制御してもよい。
【0054】また、前述した例では、エアバッグの展開
の大きさを、0%、50%、100%の3段階としてい
るが、本発明はこれに限定されず、より多い段階、例え
ば、10%毎に0%から100%までの段階としてもよ
い。なお、この場合、いずれの段階にするか判定するた
めの距離も、各段階の大きさに応じて、設定する。な
お、距離と展開の大きさとを予め定める場合の他、距離
と展開の大きさとの関係を示す関係式を記憶し、関係式
及び演算された距離から、展開の大きさを定めるように
してもよい。
【0055】更に、CO2 の高濃度位置を含む所定領域
内の予め定めた位置の時間的変化から、乗員の挙動を導
出し、導出した乗員の挙動から、エアバッグの展開の大
きさを制御してもよい。
【0056】乗員の挙動には、エアバッグに近づく傾向
とエアバッグから遠ざかる傾向とがある。即ち、CO2
の高濃度位置を記憶し、前回と今回のCO2 の高濃度位
置からいずれの傾向か判断するようにしてもよい。そし
て、近づく傾向と判断された場合、エアバッグの展開の
大きさを、特定したCO2 の高濃度位置に対応する展開
の大きさより1段階エアバッグに近づく段階の展開の大
きさにし、遠ざかる傾向と判断された場合、エアバッグ
の展開の大きさを、特定したCO2 の高濃度位置に対応
する展開の大きさより1段階エアバッグから遠ざかる段
階の展開の大きさに設定するようにしてもよい。
【0057】また、前述した例では、運転席に対応して
エアバッグを備えると共にレーザー光を車両内の前右席
を含む領域に照射し、該領域内のCO2 の3次元濃度分
布を検出するようにしているが、本発明はこれに限定さ
れず、助手席に対応してエアバッグを更に備えると共に
レーザー光を車両内の補助席を含む領域に照射し、該領
域内のCO2 の3次元濃度分布も更に検出し、上記のよ
うに補助席に対応して設けられたエアバッグの展開の大
きさを制御するようにしてもよい。この場合CO2 濃度
センサは、前述したようにルームランプ近傍に配置して
もよく、各席に対応して複数配置するようにしてもよ
い。
【0058】次に、本発明の第3の実施の形態を説明す
る。本第3の実施の形態は、前述した第1の実施の形態
と略同様の構成となっているので、同一部分には同一の
符号を付してその説明を省略し、異なる部分のみを説明
する。
【0059】図8に示すように、本第3の実施の形態で
は、CO2 濃度センサ18を、車両の室内の空気が集ま
る予め定めた位置、例えば、車両後部に、配置している
点、及びエアバッグ40等を補助席44FLに対応する
インパネ内にも更に配置している点で相違する。
【0060】図9には、イグニッションスイッチがオン
されたときにマイコン30が実行する、初期設定処理ル
ーチンが示されている。
【0061】本ルーチンがスタートすると、ステップ1
12で、タイマー(ソフトタイマー)をスタートし、ス
テップ114で、CO2 濃度Q0 を取り込み、ステップ
116で、初期値としてCO2 濃度Q0 を記憶する。
【0062】図10には、イグニッションスイッチがオ
ンされたときに、図9に示すルーチンに続いてマイコン
30が実行すると共に所定時間毎に繰り返し実行する、
エアバッグ展開条件設定処理ルーチンが示されている。
【0063】本ルーチンがスタートすると、タイマー値
Tを取り込み、ステップ124で、初期値Q0 を取り込
む。
【0064】ステップ126で、乗員一人のときのCO
2 濃度Q1 を、(4)式から、推定する。
【0065】Q1 =q・N+Q0 ・・・(4) 但し、qは、乗員一人が1呼吸で発生するCO2 の濃度
であり、Nは、時間T間の呼吸の回数である。よって、
q・Nは、乗員一人の場合に時間T間でCO2が増加す
る量である。よって、q・Nに初期値Q0 を加算する
と、イグニッションのオン時から時間T経過したとき
の、乗員一人の場合の車両の室内のCO2 濃度が演算さ
れる。
【0066】ステップ128で、現在のCO2 濃度Qn
を取り込み、ステップ130で、CO2 濃度Qn からC
2 濃度Q1 を減算する。
【0067】ステップ132で、減算値の絶対値(|Δ
Q|)が、所定値Qm より小さいか否かにより、乗員が
一人か否かを判断する。
【0068】ここで、(4)式から得られる値は理論値
であり、実際の値と相違する、即ち、誤差が生ずる場合
がある。この誤差が所定値Qm である。
【0069】乗員二人の場合の車両の室内のCO2 濃度
は、(5)式から得られる。
【0070】Q1 =2・q・N+Q0 ・・・(5) よって、理論値より多くなった場合のCO2 の濃度の誤
差Qm は、一般的に、0〜q・Nの間の値であると考え
られる。そこで、Qm =q・N/2としている。
【0071】|ΔQ|<Qm の場合には、乗員が一人で
あると考えられ、ステップ134で、フラグSをリセッ
トし、|ΔQ|≧Qm の場合には、乗員が二人以上であ
ると考えられ、ステップ136で、フラグSをセットす
る。
【0072】図11には、加速度センサ12により検出
された加速度から、車両が急減速状態であると判断した
場合にマイコンが実行する、エアバッグ展開処理ルーチ
ンが示されている。
【0073】本ルーチンがスタートすると、ステップ1
42で、フラグSがリセットされているか否かを判断
し、フラグSがリセットされている場合には、乗員が一
人であるので、ステップ144で、運転席44FRのみ
のエアバッグ40を展開し、フラグSがセットされてい
る場合には、乗員が二人以上であるので、運転席44F
R及び助手席44FL双方のエアバッグ40を展開す
る。
【0074】このように、車両の室内のCO2 の濃度か
ら乗員が一人か二人以上か判断し、乗員が一人の場合に
は、運転席側のエアバッグのみを展開するので、展開す
る必要のない助手席のエアバッグを展開させずに済む。
【0075】
【発明の効果】本発明は、車両の室内のCO2 の3次元
濃度分布を検出し、検出されたCO2の3次元濃度分布
に基づいて、CO2 の高濃度位置を特定するので、乗員
の口の位置を特定することができ、乗員の頭部が移動し
てもCO2 の高濃度位置は頭部の移動に追従するので、
乗員の頭部等の位置を精度よく特定で、乗員の頭部等の
位置に応じて、エアバッグの展開の大きさを精度よく制
御することができる、という効果を有する。
【0076】また、本発明は、車両の室内のCO2 の大
気の流量及び流れの方向を検出し、検出された大気の流
量及び流れの方向に基づいて、上記特定したCO2 の高
濃度位置を補正して再度特定すれば、乗員の口の位置を
精度よく特定することができる、という効果を有する。
【0077】更に、本発明は、乗員の人数が一人の場
合、運転席に対応して設けられたエアバッグのみを展開
するので、展開不要な助手席側のエアバッグを展開しな
いで済むようにすることができる、という効果を有す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態において、車両の室内の様子
を示した図である。
【図2】本第1の実施の形態に係る制御系を示した図で
ある。
【図3】第1の実施の形態に係るエアバッグ展開条件設
定処理ルーチンを示したフローチャートである。
【図4】第1の実施の形態に係るエアバッグの展開処理
ルーチンを示したフローチャートである。
【図5】車両の室内の様子を示した図である。
【図6】第2の実施の形態の車両の室内の様子を示した
図である。
【図7】第2の実施の形態に係るエアバッグ展開条件設
定処理ルーチンを示したフローチャートである。
【図8】第3の実施の形態の車両の室内の様子を示した
図である。
【図9】第3の実施の形態に係る初期設定処理ルーチン
を示したフローチャートである。
【図10】第3の実施の形態に係るエアバッグ展開条件
設定処理ルーチンを示したフローチャートである。
【図11】第3の実施の形態に係るエアバッグ展開処理
ルーチンを示したフローチャートである。
【符号の説明】
12 加速度センサ(急減速状態検出手段) 18 CO2 濃度センサ(CO2 3次元濃度分布検出
手段) 30 マイコン(特定手段、演算手段、急減速状態検
出手段、展開手段) 34 点火装置(展開手段) 36 伝火材(展開手段) 38 ガス発生剤(展開手段) 40 エアバッグ 52N1〜52N7 流量計(流量検出手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田村 惠一 愛知県丹羽郡大口町大字豊田字野田1番地 株式会社東海理化電機製作所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両に設けられたエアバッグと、 前記車両の室内のCO2 の3次元濃度分布を検出するC
    2 3次元濃度分布検出手段と、 前記CO2 3次元濃度分布検出手段により検出されたC
    2 の3次元濃度分布に基づいて、CO2 の高濃度位置
    を特定する特定手段と、 前記特定手段により特定されたCO2 の高濃度位置を含
    む所定領域内の予め定めた位置と前記エアバッグ位置と
    の間の距離を演算する演算手段と、 前記車両の急減速状態を検出する急減速状態検出手段
    と、 前記急減速状態検出手段により前記車両の急減速状態が
    検出された場合、前記演算手段により演算された距離に
    応じて、該距離が短くなるに従ってエアバッグの展開の
    大きさが小さくなるように、前記エアバッグを展開する
    展開手段と、 を備えたエアバッグ装置。
  2. 【請求項2】 前記車両の室内のCO2 の大気の流量及
    び流れの方向を検出する流量検出手段を更に備え、 前記特定手段は、前記流量検出手段により検出された大
    気の流量及び流れの方向に基づいて、前記特定したCO
    2 の高濃度位置を補正して再度特定する、 ことを特徴とする請求項1記載のエアバッグ装置。
  3. 【請求項3】 車両に設けられた運転席及び助手席に対
    応して設けられた複数のエアバッグと、 前記車両の室内のCO2 量を検出するCO2 量検出手段
    と、 前記CO2 量検出手段により検出されたCO2 量に基づ
    いて、乗員の人数が一人か否かを判断する判断手段と、 前記車両の急減速状態を検出する急減速状態検出手段
    と、 前記急減速状態検出手段により急減速状態が検出され、
    かつ、前記判断手段により乗員の人数が一人であると判
    断された場合、前記運転席に対応して設けられたエアバ
    ッグのみを展開すると共に、前記急減速状態検出手段に
    より急減速状態が検出され、かつ、前記判断手段により
    乗員の人数が一人でないと判断された場合、前記運転席
    及び前記助手に対応して設けられた複数のエアバッグを
    展開する展開手段と、 を備えたエアバッグ装置。
JP9290015A 1997-10-22 1997-10-22 エアバッグ装置 Pending JPH11124003A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011196683A (ja) * 2011-06-06 2011-10-06 Toshiba Corp データ処理装置及び二酸化炭素濃度測定用センサーシステム

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011196683A (ja) * 2011-06-06 2011-10-06 Toshiba Corp データ処理装置及び二酸化炭素濃度測定用センサーシステム

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