JPH1199902A - エアバッグ制御装置 - Google Patents

エアバッグ制御装置

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Publication number
JPH1199902A
JPH1199902A JP9265332A JP26533297A JPH1199902A JP H1199902 A JPH1199902 A JP H1199902A JP 9265332 A JP9265332 A JP 9265332A JP 26533297 A JP26533297 A JP 26533297A JP H1199902 A JPH1199902 A JP H1199902A
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JP
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load
light
vehicle
optical fiber
airbag device
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JP9265332A
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English (en)
Inventor
Shuichi Takeuchi
修一 竹内
Takashi Suzuki
隆司 鈴木
Takuji Niisato
卓司 新里
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Tokai Rika Co Ltd
Original Assignee
Tokai Rika Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 不要な展開を防止すると共に、乗員の着座位
置による個人差を解消する。 【解決手段】 車両の助手席には光源、光ファイバ、及
び受光センサから構成される荷重検出センサが設けられ
ている。荷重が加わると光ファイバが屈曲して光が散乱
するため、受光センサによって受光される光量は荷重が
加わっていないときの光量よりも少ない。この光量から
荷重を算出し、荷重が所定値以上である場合(104、 Y)に
は、乗員が着座していると判定して車両の急減速状態を
検出したとき(102、 Y)にエアバッグ装置を展開する(10
6) 。一方、所定値未満である場合(104、 N)にはエアバ
ッグ装置を展開する必要がないと判断してエアバッグ装
置18を展開しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エアバッグ制御装
置に係り、特に助手席側に備えられたエアバッグ装置の
展開を制御するエアバッグ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、乗用車等の車両の運転席側及
び助手席側等には着座している乗員の車両急減速状態時
における保護を補助するためのエアバッグ装置等の乗員
保護装置が搭載されている。この乗員保護装置には機械
着火式のもの、電気着火式のものなどが存在している
が、いずれの乗員保護装置においても万一の車両急減速
状態時には確実に作動し、乗員を保護しなければならな
い。以下、電気着火式の乗員保護装置であるエアバッグ
装置を対象にして説明する。
【0003】電気着火式のエアバッグ装置は、車両に取
り付けられた加速度センサによって所定値を越える加速
度が検出された場合に車両が急減速状態であると判断
し、インフレータを作動させ、このインフレータから噴
出されるガスによって袋体を乗員側に膨張させる。これ
によって、車両急減速状態時における乗員の安全性の向
上を図ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、助手席
側に備えられたエアバッグ装置は、車両の急減速状態を
検出した場合に運転席側に備えられたエアバッグ装置と
同時に展開する。このため、助手席に乗員が不在の場合
や子供用拘束装置を車両進行方向に対して後ろ向きに固
定した場合等にでもエアバッグ装置が展開する。すなわ
ち、エアバッグ装置が展開する必要のない場合にでもエ
アバッグ装置が展開する、という問題がある。
【0005】また、車両の急減速状態を検出した場合に
エアバッグ装置が展開されるときの袋体の容量(膨張
率)は常に一定である。このため、乗員の着座位置等に
よってエアバッグ装置と乗員との間の距離や空間に個人
差が生じていた。
【0006】本発明は上記問題点を解消するためになさ
れたもので、エアバッグ装置の不要な展開を防止するこ
とができると共に、乗員の着座位置等による個人差を解
消することができるエアバッグ制御装置を提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1に記載の発明は、車両の急減速状態を検出す
る急減速状態検出手段と、一定の膨張率で膨張可能な袋
体を備えたエアバッグ装置と、前記車両に備えられたシ
ートに設けられ、一端面から入射された光が内壁面で反
射することによって伝搬されて他端面から射出される光
ファイバと、前記光ファイバの他端面から射出された光
の光量を検出する光量検出手段と、前記光量検出手段に
よって検出された光量に基づいて前記シートに加わる荷
重を算出する荷重算出手段と、前記急減速状態検出手段
によって前記車両の急減速状態が検出されかつ前記荷重
算出手段で算出された荷重が所定値以上である場合に前
記エアバッグ装置を展開する展開制御手段と、を有して
いる。
【0008】請求項1に記載の発明によれば、エアバッ
グ制御装置には、車両の急減速状態を検出する急減速状
態検出手段が設けられている。急減速状態検出手段とし
ては、加速度センサ等が用いられ、この加速度センサに
よって所定値を超える加速度が検出された場合等に車両
が急減速状態であると判定する。また、エアバッグ制御
装置には、展開時に一定の膨張率で膨張するエアバッグ
装置が設けられている。
【0009】さらに、エアバッグ制御装置には、車両に
備えられたシートに加わる荷重を求めるために、光ファ
イバ、光量検出手段、及び荷重算出手段が設けられてい
る。光ファイバは、一端面から入射された光を他端面方
向に伝搬する。なお、光ファイバに入射された光は内壁
面に対する入射角が臨界角より大きいときに全反射し、
入射角が臨界角より小さいときに散乱する。例えば、光
ファイバに対して非負荷の場合、すなわちシートに荷重
が加わっていない場合には、光ファイバの内壁面に対す
る光の入射角が臨界角より大きくなるため、光ファイバ
に入射された光は全反射を繰り返して伝搬される。従っ
て、光ファイバに入射された光が散乱することがないた
め、入射された光の光量と同量の光が他端面から射出さ
れる。一方、光ファイバに負荷が加わっている場合、す
なわちシート上に乗員が着座している場合等には負荷
(荷重)が加わっている部分で光ファイバが屈曲する。
光ファイバが屈曲すると、光ファイバの内壁面に対する
光の入射角が臨界角より小さくなるため、入射された光
が光ファイバの屈曲部分で散乱する。このため、光ファ
イバに負荷が加わっている場合に他端面から射出される
光の光量は、光ファイバに対する非負荷時に他端面から
射出される光の光量より減少する。
【0010】光ファイバの他端面から射出される光は光
量検出手段によって受光され、光量が検出される。ま
た、荷重算出手段は検出された光量に基づいて荷重を算
出する。光量検出手段によって検出される光量は、光フ
ァイバの屈曲量と相関関係がある。すなわち、光ファイ
バの屈曲量が多ければ光の散乱量が多くなるため、光量
検出手段によって検出される光量が少なくなる。これに
より、検出された光量が少ない程、光ファイバの屈曲量
が多いことが分かる。また、光ファイバの屈曲量はシー
トに加わる荷重と等しいことが予め分かっている。従っ
て、光ファイバの他端面から射出されて光量検出手段に
よって検出された光量が少ない場合には、シートに加わ
る荷重が大きいと判断できる。
【0011】さらに、エアバッグ制御装置には、エアバ
ッグ装置の展開を制御する展開制御手段が設けられてい
る。展開制御手段は、車両急減速状態検出手段によって
車両の急減速状態が検出されかつ荷重算出手段で算出さ
れた荷重が所定値以上である場合にエアバッグ装置を展
開する。すなわち、荷重算出手段で算出された荷重が予
め定められた所定値以上であるときには乗員が着座して
おり、急減速状態時にエアバッグ装置を展開する必要が
ある。一方、荷重が所定値未満の場合には、シート上に
子供用拘束装置が固定されている、荷物が載置されてい
る、乗員及び荷物共に不在である、のいずれかの状態で
あり、エアバッグ装置を展開する必要がない。
【0012】このように、車両に備えられたシートに加
わる荷重に基づいてエアバッグ装置の展開を制御するの
で、エアバッグ装置の不要な展開を防止することができ
る。
【0013】請求項2に記載の発明は、車両の急減速状
態を検出する急減速状態検出手段と、所定の膨張率で膨
張可能な袋体を備えたエアバッグ装置と、前記車両に備
えられたシートの車両幅方向及び車両進行方向に沿って
複数設けられ、一端面から入射された光が内壁面で反射
することによって伝搬されて他端面から射出される光フ
ァイバと、前記光ファイバの他端面から射出された光の
光量を検出する光量検出手段と、前記光量検出手段によ
って検出された光量に基づいて前記シートに加わる荷重
を算出する荷重算出手段と、前記荷重算出手段によって
算出された荷重の分布を検出する分布検出手段と、前記
荷重算出手段による算出結果及び前記分布検出手段によ
る検出結果に基づいて前記袋体の膨張率を含む展開条件
を設定する展開条件設定手段と、前記展開条件設定手段
によって設定された展開条件に従って前記エアバッグ装
置の展開を制御する展開制御手段と、を有している。
【0014】請求項2に記載の発明によれば、エアバッ
グ制御装置には、車両の急減速状態を検出した場合に所
定の膨張率で膨張可能な袋体を備えたエアバッグ装置が
設けられている。この袋体の膨張率は展開条件設定手段
によって設定される。
【0015】また、エアバッグ制御装置には、シートに
おける車両幅方向及び車両進行方向に沿って複数の光フ
ァイバが設けられている。これにより、光量検出手段及
び荷重算出手段によって車両のシートに加わる荷重を部
分的に算出することができる。さらに、エアバッグ制御
装置には、荷重算出手段で算出された荷重の分布を検出
する分布検出手段が設けられている。分布検出手段によ
ってシートに加わる荷重の分布を求めることにより、例
えばシートに着座している乗員の着座位置を検出するこ
とができる。また、エアバッグ制御装置にはエアバッグ
装置の展開条件を設定する展開条件設定手段が設けられ
ている。展開条件は、荷重算出手段によって検出された
荷重の合計が所定値以上である場合に「展開可能」に設
定し、荷重の合計が所定値以上である場合に「展開禁
止」に設定する。さらに、「展開可能」と設定した場合
には、分布検出手段による検出結果、すなわち乗員の着
座位置等に基づいてエアバッグ装置の袋体の膨張率を設
定する。
【0016】このように、シートに加わる荷重及び荷重
の分布に基づいてエアバッグ装置の展開条件を設定し、
設定された展開条件に従ってエアバッグ装置を展開する
ので、乗員の着座位置等による個人差を解消することが
できる。
【0017】
【発明の実施の形態】
[第1の実施の形態]図1に示されるように、本実施の
形態に係るエアバッグ制御装置が搭載された車両10に
は、助手席12の車両前方のインストルメントパネル1
4に形成されたエアバッグドア16内にエアバッグ装置
18が収容されている。エアバッグドア16は、車幅方
向に対して長手状の矩形形状とされている。また、車両
10の運転席20にはステアリングホイール22の内部
に図示しないエアバッグ装置が収容されていると共に、
後部座席及び各座席の側方等にも車両10が急減速状態
になったときに乗員の安全性を向上させる目的でエアバ
ッグ装置が搭載されている(図示省略)。なお、図中の
矢印FRは車両前方方向を、矢印UPは車両上方方向を
示している。
【0018】以下、助手席12の車両前方に搭載された
エアバッグ装置18について説明する。
【0019】エアバッグ装置18は、車両10が急減速
状態となった場合、例えば車両10に取り付けられた加
速度センサ34(後述)によって検出された加速度が予
め定められた所定値以上であると判断した場合にインフ
レータを作動させることによって噴出されるガスにより
エアバッグ袋体24を所定容量まで膨張させる。これに
より、エアバッグ袋体24はエアバッグドア16を破
り、車室内に展開する(図2参照)。
【0020】図3及び図4に示されるように、車両10
に備えられたエアバッグ装置18のケース26は、車幅
方向から見た断面形状が略U字状とされている。また、
ケース26には車両後方斜め上方に向けて開口部28が
形成されている。この開口部28の内周部にはエアバッ
グ袋体24の開口縁部が固定されている。ケース26内
の底部26Aの近傍には、円筒状のインフレータ30が
車幅方向に沿って配設されている。このインフレータ3
0にはガス発生物質が充填されている。
【0021】インフレータ30は、インストルメントパ
ネル14の裏側下部に配設された制御回路32に接続さ
れている。制御回路32は、CPU、ROM、RAMに
よって構成される図示しないマイクロコンピュータを含
んで構成されている。また、制御回路32には車両10
の加速度を検出する加速度センサ34が接続されてい
る。
【0022】なお、図3は乗員36が助手席12に着座
している状態であり、図4に車両10の進行方向後向き
に取り付けられた子供用拘束装置50に乗員(子供)3
6Aが着座している状態を示している。
【0023】また、助手席12の着座部12Aには、こ
の着座部12Aに加わる荷重を検出する荷重検出センサ
38が設けられている。図5に示されるように、荷重検
出センサ38は助手席12の着座部12Aの内部に埋め
込まれている。
【0024】荷重検出センサ38は、光を射出する光源
52と、光源52から射出されて一端面から入射された
光を他端面方向に伝搬して他端面から射出する光ファイ
バ54と、光ファイバ54の他端面から射出された光を
受光する受光センサ56とを含んで構成されている。本
第1の実施の形態に係る荷重検出センサ38の光ファイ
バ54は、助手席12の着座部12Aの全体を網羅する
ように渦巻き状に構成されている。
【0025】図6(A)に示されるように、助手席12
の着座部12Aに乗員36が着座しておらず、光ファイ
バ54に荷重が加わっていない場合には、光ファイバ5
4が平面状態に保たれる。このため、光ファイバ54の
一端面から入射された光が光ファイバ54の内壁面に入
射するときの入射角θ3 は臨界角θ0 より大きい(図7
参照)。従って、光ファイバ54の一端面から入射され
た光は全反射を繰り返して光ファイバ54の他端面方向
に伝搬されて射出される。このとき、光ファイバ54の
他端面側に配設された受光センサ56によって受光され
る光量は、一端面から入射された光の光量と略同量であ
る。
【0026】一方、図6(B)に示されるように、助手
席12の着座部12Aに荷重が加わっている場合には、
荷重が加わっている部分で光ファイバ54が屈曲する。
この場合、光ファイバ54の一端面から入射された光が
光ファイバ54の内壁面に入射するときの入射角θ1
臨界角θ0 より小さい(図7参照)。従って、光ファイ
バ54に入射された光の一部が屈曲部で散乱する。この
ため、光ファイバ54の他端面側に配設された受光セン
サ56によって受光される光量は、光ファイバ54の一
端面から入射された光の光量より減少する。すなわち、
この光量は、助手席12に乗員36が着座しておらず、
光ファイバ54に荷重が加わっていない場合に受光セン
サ56が受光する光量よりも少ない。
【0027】次に、本発明の実施の形態の作用を図8に
示される制御ルーチンを参照して説明する。この制御ル
ーチンは制御回路32に予め記憶されており、乗員がエ
ンジンを始動させると同時に開始され、エンジンを停止
させるまで所定時間毎に繰り返し実行される。
【0028】ステップ100では、助手席12の着座部
12Aに設けられた受光センサ56によって受光された
光量を検出する。すなわち、光ファイバ54の他端面か
ら射出された光の光量を検出する。ステップ101で
は、ステップ100において検出された光量に基づいて
助手席12の着座部12Aに加わる荷重を算出する。前
述したように、受光センサ56によって受光された光量
が少ない程、助手席12の着座部12Aに加わる荷重が
大きい。
【0029】次のステップ102では、車両10の急減
速状態を検出したか否かを判定する。このステップ10
2において車両10の急減速状態を検出した場合には、
ステップ104に移行して前述したステップ101で算
出された荷重が所定値以上であるか否かを判定する。こ
こで用いられる所定値は、助手席12の着座部12Aに
乗員36が着座していると判定することができる値とし
て予め定められている。ステップ104において、荷重
が所定値以上であると判定された場合には助手席12の
着座部12Aに乗員36が着座していると判断すること
ができるので、ステップ106に移行してエアバッグ装
置18を展開する。
【0030】一方、ステップ104において荷重が所定
値未満であると判定された場合には、助手席12の着座
部12Aに子供用拘束装置50が固定されている、荷物
が載置されている、乗員及び荷物共に不在である、のい
ずれかの状態であると判断することができる。例えば、
図4に示されるように、助手席12の着座部12Aに子
供用拘束装置50が固定されている場合にはエアバッグ
装置18と子供用拘束装置50の距離が接近しているた
め、エアバッグ装置18を展開する必要はない。また、
助手席12に荷物が載置されている場合等にもエアバッ
グ装置18を展開する必要がない。従って、助手席12
の着座部12Aに加わる荷重が所定値未満である場合に
は、ステップ102で車両10の急減速状態を検出した
場合にでもエアバッグ装置18を展開せずに本制御ルー
チンを終了する。
【0031】以上より、受光センサ56によって受光さ
れた光量に基づいて助手席12の着座部12Aに加わる
荷重を算出することにより助手席12の着座状態を判断
し、荷重の大きさに基づいてエアバッグ装置18の展開
を制御するので、不要な展開を防止することができる。
【0032】なお、光ファイバ54は助手席12の着座
部12Aに設けた場合にでも乗員36に異物感を感じさ
せることがないと共に、任意の形状に構成することがで
きる。本第1の実施の形態では、光ファイバ54が渦巻
き状に構成されている場合を例として説明したが、これ
に限定されるものではない。例えば、図9(A)に示さ
れるように、光ファイバ54はジグザグに屈曲させて構
成してもよい。この場合には、光ファイバ54の屈曲部
を円弧状に形成して光の散乱を抑制すると共に、屈曲部
の円弧に沿った形状の反射板58を配設して光を全反射
させる構成とすることが好ましい。また、図9(B)に
示されるように、光ファイバ54はメッシュ形状に構成
してもよい。 [第2の実施の形態]次に第2の実施の形態について説
明する。本第2の実施の形態は、第1の実施の形態と略
同様の構成があるため、同一構成部分には同一符号を付
し、詳細な説明を省略する。
【0033】第1の実施の形態のエアバッグ装置18
は、車両10の急減速状態を検出した場合にエアバッグ
袋体24が一定の膨張率で膨張する構成とされている。
これに対して、本第2の実施の形態のエアバッグ装置1
8は、エアバッグ袋体24の膨張率を変更することによ
り、膨張したときの容量を変更できる構成とされてお
り、その容量は展開条件によって定められる。なお、本
第2の実施の形態では、展開条件は助手席12の着座部
12Aに加わる荷重の大きさ、重心及び分布に基づいて
設定する。
【0034】図10に示されるように、光ファイバ54
はメッシュ形状とされており、この光ファイバ54の端
面のそれぞれには受光センサ56A〜56Lが配設され
ている(光源52は図示省略)。受光センサ56A〜5
6Lは、助手席12の着座部12Aにおける車両10の
幅方向と進行方向に沿って配設されている。受光センサ
56A〜56Lのそれぞれによって受光された光量の合
計を算出することにより助手席12の着座部12Aの全
体に加わる荷重の大きさを判断することができる。ま
た、メッシュ形状に構成された光ファイバ54の各交点
の荷重を予め定められた式に基づいて算出することによ
り、助手席12の着座部12Aに加わる荷重の重心及び
分布を求めることができる。各受光センサ56A〜56
Lによって受光された光量をPA 〜PL とすると、光フ
ァイバ54の交点P(x,y) (x=A〜F、y=G〜L)
における光量は以下の式(1)に基づいて算出される。
【0035】
【数1】
【0036】こうして各交点における光量を算出し、最
小光量となる交点が荷重の重心であると判断でき、乗員
36の着座位置等を判断することができる。例えば、図
3に示されるように乗員36が助手席12に深く着座し
ているか、図11に示されるように乗員36が浅く着座
しているか(すなわち、車両10の前方方向に着座して
いるか)等を判断することができる。さらに、各交点の
光量を算出することによって助手席12の着座部12A
に加わる荷重の分布を求めることができる。このとき、
荷重が加わる箇所が2箇所に分散している場合には、子
供が助手席12の着座部12Aに立っていることが考え
られる。
【0037】展開条件は、以下の表1に示されるよう
に、受光センサ56A〜56Lによって受光された光量
の合計から算出された荷重と、各交点の光量から算出さ
れた荷重に基づいて定められる。本第2の実施の形態で
は乗員36が助手席12に深く着座しているか、浅く着
座しているか等の車両10の進行方向における着座位置
によってエアバッグ装置18が展開するときのエアバッ
グ袋体24の膨張率を制御する。なお、この表1は制御
回路32内に予め記憶されている。また、表1では数値
が大きい程、エアバッグ装置18の展開時におけるエア
バッグ袋体24の膨張率が大きいことを示している。
【0038】
【表1】
【0039】表1では、受光センサ56A〜56Lによ
って受光された光量から算出される荷重の合計を「G」
としており、助手席12に乗員36が着座していると判
定することができる値をしきい値THとして定めてい
る。このしきい値THは、第1の実施の形態で述べた所
定値に相当する。
【0040】表1の例では、まず助手席12の着座部1
2Aに加わる荷重「G」がしきい値TH未満である場合
にエアバッグ装置18の展開条件を「展開禁止」に設定
する。さらに、荷重「G」がしきい値TH以上である場
合にはその分布により展開条件を設定する。荷重「G」
が分散していれば「展開禁止」とし、それ以外であれば
荷重の重心を求めて展開条件を「3」〜「10」に設定
する。例えば、荷重の重心が交点P(x,L) (x=A〜
F)にあるときは、展開条件を「10」に設定する。す
なわち、助手席12に乗員36が深く着座している場合
でありエアバッグ装置18と乗員36との距離が遠いと
判断できるのでエアバッグ装置18のエアバッグ袋体2
4が最大容量まで膨張される展開条件を設定する。一
方、荷重の重心が交点P(x,G) (x=A〜F)であると
きには、展開条件を「3」に設定する。これは、乗員3
6が助手席12に浅く着座しておりエアバッグ装置18
と乗員36との距離が接近していると判断できるので、
エアバッグ袋体24が30%だけ膨張されるように展開
条件を設定する。なお、本第2の実施の形態では、乗員
36が助手席12の着座部12Aにおける車両10の進
行方向に対する着座位置のみを考慮してエアバッグ袋体
24の膨張率(展開条件)を設定する。
【0041】次に、本第2の実施の形態の作用を図11
及び図12に示される制御ルーチンを参照して説明す
る。この制御ルーチンは、第1の実施の形態と同様に、
制御回路32に予め記憶されており、乗員がエンジンを
始動させると同時に開始され、エンジンを停止させるま
で所定時間毎に繰り返し実行される。
【0042】ステップ200では、助手席12の着座部
12Aに設けられた受光センサ56A〜56Lによって
受光された光量を検出し、ステップ202では、ステッ
プ200において検出された光の光量に基づいて光ファ
イバ54の各交点における光量を前述した式(1)に従
って算出する。次のステップ204では、受光センサ5
6A〜56Lによって受光された光の光量、及び光ファ
イバ54の各交点における光量からそれぞれにおける荷
重を算出し、ステップ206においてエアバッグ装置1
8の展開条件を設定する。
【0043】ここで、図12を参照してエアバッグ装置
18の展開条件設定ルーチンについて説明する。
【0044】ステップ300では、受光センサ56A〜
56Lによって受光された光量から算出された荷重の合
計を算出する。すなわち、助手席12の着座部12Aに
加わる荷重「G」を算出する。ステップ302では、荷
重Gをしきい値THと比較する。荷重Gがしきい値TH
未満であると判定された場合には、車両10の急減速状
態時にエアバッグ装置18を展開する必要がないと判断
し、ステップ304でエアバッグ装置18の展開条件を
「展開禁止」に設定する。
【0045】一方、ステップ302で荷重Gがしきい値
TH以上であると判定された場合には、ステップ306
に移行する。ステップ306では、前述した図12のス
テップ202及びステップ203によって算出された光
ファイバ54の各交点における荷重に基づき、助手席1
2の着座部12Aに加わる荷重の分布が分散しているか
否かを判定する。このステップ306で荷重が分散して
いると判定された場合には、ステップ308でエアバッ
グ装置18の展開条件を「展開禁止」に設定する。これ
は、例えば助手席12の着座部12Aに加わる荷重が2
箇所に分散している場合には、子供が着座部12Aに立
っていることが考えられるためである。
【0046】これに対して、ステップ306で荷重が分
散していないと判定された場合には、荷重の重心位置
(荷重が最大となる交点の位置)に基づいて展開条件を
設定する。ステップ310で荷重の重心位置が交点P
(x,G) (x=A〜F)であると判定された場合には、乗
員36が助手席12の着座部12Aにおける車両10の
進行方向前方に着座していると判断でき、乗員36とエ
アバッグ装置18との間の距離が接近しているので、ス
テップ312に移行してエアバッグ装置18の展開条件
を「3」に設定する。また、ステップ314からステッ
プ332の処理を実行することによって、乗員36の着
座位置に応じた展開条件が設定される。
【0047】こうしてエアバッグ装置18の展開条件が
設定されると、図11のステップ208に移行して、車
両10の急減速状態を検出したか否かを判定する。この
ステップ208において車両10の急減速状態を検出し
たと判定された場合には、ステップ210に移行する。
ステップ210では、設定された展開条件に従ってエア
バッグ装置18の展開を制御する。すなわち、助手席1
2の着座部12Aに着座している乗員36の着座位置に
応じて、エアバッグ袋体24の膨張率──更される。
【0048】以上より、複数の受光センサ56A〜56
Lを配設して助手席12の着座部12Aに加わる荷重の
分布、すなわち乗員36の着座位置を判断してエアバッ
グ装置18の展開条件を設定し、エアバッグ装置18の
展開を制御するので、乗員36の着座位置による個人差
を解消することができる。
【0049】なお、本第2の実施の形態ではエアバッグ
装置18として1つのエアバッグ袋体24が備えられて
おり、このエアバッグ袋体24の容量を変更する例につ
いて説明したが、エアバッグ袋体の個数はこれに限るも
のではない。例えば、エアバッグ装置として、同一また
は異なる容量の複数個の袋体を備え、袋体を膨張させた
ときの総容量を展開条件として定めるようにしてもよ
い。
【0050】また、本第1の実施の形態及び第2の実施
の形態では、助手席12に搭載されたエアバッグ装置1
8を対象にして説明したが、助手席12のみに限定され
るものではなく、運転席等に搭載されたエアバッグ装置
にも適用可能である。
【0051】さらに、助手席12の着座部12Aに加わ
る荷重の時間的変化を求めることにより、助手席12に
乗員36が着座しているか、荷物が載置されているかを
判断してエアバッグ装置18の展開を制御するようにし
てもよい。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、車
両のシートに加わる荷重及び荷重の分布に基づいてエア
バッグ装置の展開を制御するので、エアバッグ装置の不
要な展開を防止することができると共に、乗員の着座位
置等による個人差を解消することができる、という優れ
た効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】エアバッグ装置が装備された車両を示す概略斜
視図である。
【図2】助手席に備えられたエアバッグ装置が作動した
状態を示す概略斜視図である。
【図3】助手席に乗員が着座した状態を示す概略側面図
である。
【図4】助手席に子供用拘束装置を固定した状態を示す
概略側面図である。
【図5】荷重検出センサの構成を示す概略図である。
【図6】光ファイバの端面から射出される光量を示す概
略側面図である。(A)は助手席の着座部に荷重が加わ
っていない場合であり、(B)は荷重が加わっている場
合である。
【図7】光ファイバの内壁面に入射される光の反射状態
を示す概略図である。
【図8】第1の実施の形態における制御ルーチンを示す
フローチャートである。
【図9】その他の実施の形態として、荷重検出センサの
構成を示す概略図である。
【図10】第2の実施の形態における荷重検出センサの
構成を示す概略図である。
【図11】乗員が助手席における車両の進行方向前方に
着座した状態を示す概略側面図である。
【図12】第2の実施の形態における制御ルーチンを示
すフローチャートである。
【図13】第2の実施の形態における展開条件設定ルー
チンを示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 車両 12 助手席 18 エアバッグ装置 32 制御回路 34 加速度センサ 36 乗員 38 荷重検出センサ 52 光源部 54 光ファイバ 56 受光センサ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の急減速状態を検出する急減速状態
    検出手段と、 一定の膨張率で膨張可能な袋体を備えたエアバッグ装置
    と、 前記車両に備えられたシートに設けられ、一端面から入
    射された光が内壁面で反射することによって伝搬されて
    他端面から射出される光ファイバと、 前記光ファイバの他端面から射出された光の光量を検出
    する光量検出手段と、 前記光量検出手段によって検出された光量に基づいて前
    記シートに加わる荷重を算出する荷重算出手段と、 前記急減速状態検出手段によって前記車両の急減速状態
    が検出されかつ前記荷重算出手段で算出された荷重が所
    定値以上である場合に前記エアバッグ装置を展開する展
    開制御手段と、 を有するエアバッグ制御装置。
  2. 【請求項2】 車両の急減速状態を検出する急減速状態
    検出手段と、 所定の膨張率で膨張可能な袋体を備えたエアバッグ装置
    と、 前記車両に備えられたシートの車両幅方向及び車両進行
    方向に沿って複数設けられ、一端面から入射された光が
    内壁面で反射することによって伝搬されて他端面から射
    出される光ファイバと、 前記光ファイバの他端面から射出された光の光量を検出
    する光量検出手段と、 前記光量検出手段によって検出された光量に基づいて前
    記シートに加わる荷重を算出する荷重算出手段と、 前記荷重算出手段によって算出された荷重の分布を検出
    する分布検出手段と、 前記荷重算出手段による算出結果及び前記分布検出手段
    による検出結果に基づいて前記袋体の膨張率を含む展開
    条件を設定する展開条件設定手段と、 前記展開条件設定手段によって設定された展開条件に従
    って前記エアバッグ装置の展開を制御する展開制御手段
    と、 を有するエアバッグ制御装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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