JPH111234A - 流速制御機構を備えた容器 - Google Patents

流速制御機構を備えた容器

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JPH111234A
JPH111234A JP9155357A JP15535797A JPH111234A JP H111234 A JPH111234 A JP H111234A JP 9155357 A JP9155357 A JP 9155357A JP 15535797 A JP15535797 A JP 15535797A JP H111234 A JPH111234 A JP H111234A
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container
flow rate
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JP9155357A
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Tadashi Hagiwara
忠 萩原
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  • Packging For Living Organisms, Food Or Medicinal Products That Are Sensitive To Environmental Conditiond (AREA)
  • Details Of Rigid Or Semi-Rigid Containers (AREA)
  • Bag Frames (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】不用意に容器本体を掴んでも内容物が勢いよく
放出されることがなく、従来の瓶やPETボトル等の硬
質容器に代わり得る袋状容器の提供。 【解決手段】容器本体と注出口との間に容器本体との連
通口を備えた流速制御部を設け、内容物が容器本体内か
ら連通口を経て流速制御部内に流入する際に、その流入
方向の流速がなくなるようにしたことを特徴とする流速
制御機構を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、注出口に流速制
御機構を備え、容器本体から内容物が不意に勢いよく放
出されて周囲を汚すことにないようにした流速制御機構
を備えた容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の瓶またはPETボトル等の硬質容
器においては、注出の際に容器を手でしっかりと掴んで
傾け角度を加減することにより、注出の量を常に一定に
なるようコントロールすることができた。
【0003】ところで上記従来の硬質容器においては、
手で掴んだ際の硬質容器の変形がないかまたは非常に小
さく、容器内に内圧が発生しないため、内容物は勢いよ
く放出させるのではなく、注ぎ出すものであった。
【0004】ところが最近は、飲料用容器を中心に筒状
の注出口を設けた袋状容器が使用されるようになった。
この袋状容器は柔軟かつ折り畳みが可能であり、また内
容物の減少にともない容器全体の容積が減少するので、
折り畳んで廃棄することによりごみとしての減量化に一
役買っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記袋
状容器等の軟質容器は柔軟であるため、容器本体を掴む
と内圧が発生して内容物が勢いよく放出され易い。この
ような特性は袋状容器のように容器本体が軟らかいもの
において特有の欠点でもある。したがって、例えば通常
このような袋状容器から別の容器へ内容物を移し替える
ような場合は、袋状容器の容器本体を掴まないようにし
て、例えば容器本体の外縁を掴む等して傾け、注出口を
移し替える容器の注入口にあてがってこぼれないように
してから、容器本体を押して内容物を注出するようにし
ていた。しかし、取扱いが非常に面倒で、余程気を付け
ない限り勢いよく放出させてしまい、周囲を汚すことに
なってしまう。
【0006】そこでこの発明は、上記問題点を解決する
とともに、不用意に容器本体を掴んでも内容物が勢いよ
く放出されることがなく、従来の瓶やPETボトル等の
硬質容器に代わり得る袋状容器を提供することを目的と
するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわちこの発明の容器
本体と注出口との間に容器本体との連通口を備えた流速
制御部を設け、内容物が容器本体内から連通口を経て流
速制御部内に流入する際に、その流入方向の流速がなく
なるようにしたことを特徴とするものである。
【0008】この発明の流速制御機構を備えた容器は、
上記連通口が複数設けられており、この連通口を流速制
御部内に向かって対向させることにより、流速制御部内
へ流入した内容物が相互に衝突することによって、流入
方向の流速がなくなるようにしたことをも特徴とするも
のである。
【0009】この発明の流速制御機構を備えた容器は、
上記流速制御部内に、連通口からの流入方向と直角に交
わる壁を設け、内容物が容器本体内から流速制御部内に
流入する際に上記壁に衝突することによって流入方向の
流速がなくなるようにしたことをも特徴とするものであ
る。
【0010】この発明の流速制御機構を備えた容器は、
上記容器本体が軟質シートを貼り合わせて組み立てら
れ、内容物を充填すると底部が展張して自立可能となる
ようにしたことをも特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下図面に基づき、この発明の流
速制御機構を備えた容器の実施の形態について説明す
る。
【0012】図1はこの発明の流速制御機構を備えた容
器を示す正面図である。袋状容器1は常法によって軟質
シートで形成されたスタンドパウチ様の容器本体(以
下、容器本体という。)2の上端に注出口3を設けるこ
とにより構成されている。
【0013】上記容器本体2の材質としては、プラスチ
ックシート、金属シート、あるいはこれらを構成材料と
する複合シートから選ぶことができる。プラスチックシ
ートの例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リエステル、ポリカーボネート、ナイロン樹脂等が挙げ
られる。これらの軟質シートあるいは複合シートを素材
とし、2枚の素材シートを貼り合わせてその周囲を所定
の幅でヒートシールすることにより、加熱溶着して形成
したものである。
【0014】なお容器本体2の底部においては、図2の
ように2枚の素材シート間に下向きに折り返した底部シ
ート部材6を介在させて溶着してある。したがって内容
物が容器本体2内に充填されると、上記底部シート部材
6の折り返し部5が開き、底部シート部材6が広がって
容器本体2の底を形成する。したがって、袋状容器1は
その状態でテーブル上等に載置すると、何らの支えがな
くても自立する。なお、容器本体2はスタンドパウチ様
の容器に限定されるものではなく自立性のない袋状容
器、あるいは従来シャンプーや台所洗剤の容器に使用さ
れている軟質のプラスチック容器等に適用してもよいこ
とはもちろんである。
【0015】上記注出口3と容器本体2との結合につい
ては、図2におよび以下の通りである。
【0016】先ず、上記方法により予め上端の開口8の
みを残して容器本体2を袋状に形成する。次いで熱収縮
性の第1の筒状シート9の下端内周面に、内側と外側で
異なる2層からなる第2の筒状シート10を第1の筒状
シート9の下端からこの第2の筒状シート10が所望量
突出する状態で溶着(A部)してジョイントチューブ1
1を形成する。すなわち第2の筒状シートは2層構造と
なっており、内側層にはその素材同士を密着させて加熱
しても溶着しないが、外側の素材とは溶着可能な樹脂で
あり、外側層には容器本体2の素材とは溶着可能であっ
て、内側層の樹脂とは積層可能な樹脂を選択している。
【0017】上記第1の筒状シート9、第2の筒状シー
ト10および容器本体2の素材としては、例えばポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリカーボネ
ート、ナイロン樹脂等が挙げられるが、組み合わせとし
ては例えば外側層がポリエチレンまたはポリプロピレン
で、内側層がナイロン樹脂またはポリエステルが好適で
ある。
【0018】次にこのジョイントチューブ11と容器本
体2とを溶着する。その際、容器本体2の上端開口8に
ジョイントチューブ11の下部を挿入し、容器本体2と
ジョイントチューブ11の第1の筒状シート9と、およ
び容器本体2とジョイントチューブ11の第2の筒状シ
ート10とをそれぞれ異なる位置で溶着する。このと
き、ジョイントチューブ11は薄肉の筒状シートから構
成されているので、挟着したときに平坦になり易く、ま
た、熱容量がほぼ同じになるため溶着する両者がほぼ均
等に加熱されるので確実な溶着状態が得られ、ジョイン
トチューブ11と容器本体2との連結部分は必要十分な
溶着強度が得られる。
【0019】注出口3はその下部に容器本体2との接合
部12を備えており、接合部12には適宜数の条溝13
(図では4本)が設けられている。接合部12をジョイ
ントチューブ11に挿入し、第1の筒状シート9を加熱
する。第1の筒状シート9が収縮して、注出口3の接合
部12に締付けられる。この際に収縮した第1の筒状シ
ート9が接合部12の条溝13に入り込み、抜け止め作
用を果たす。したがって、この条溝13は多い方がよ
く、また深い方が抜け止めの効果は高い。このように注
出口3と第1の筒状容器9とは相互の素材を選ばない接
合方法であるから、例えば樹脂製の容器に金属製の注出
口を設けるということが可能となる。また、注出口3の
断面形状は円形に限定されるものではなく、三角形や多
角形も可能である。
【0020】図3は注出口3付近の構成を示す分解図で
ある。すなわち、容器本体2と結合された接合部12の
上端にはネジ部14が設けられている。そしてそこに内
部に流速制御部20を備え、かつ上端に注出ノズル16
を備えたネジキャップ15がねじ込まれ、さらに注出ノ
ズル16に押し込みキャップ17が設けられている。ま
た、ネジキャップ15の下端には充填後の封冠後は一定
のトルクを掛けないとネジキャップ15が回らないよう
なロック手段18を備えている。
【0021】以下、流速制御機構について説明する。
【0022】図4はこの発明の流速制御機構を備えた容
器の第1の実施例を示すものである。図中(a)は縦断
面図、(b)はB−B断面図である。ネジキャップ15
の内側には底部を有するカップ状部材19がはめ込まれ
ており、このカップ状部材19が流速制御部20を形成
している。カップ状部材19の下部は容器本体2内に突
き出しており、その底部付近の側壁には、容器本体2か
らの連通口21が設けられている。この連通口21は、
図4(b)に示すようにカップ状部材19の中心を通る
縦断面に対称に設けられている。
【0023】図4(c)はこの発明の流速制御の原理を
示す概念図である。すなわち、例えば容器本体2を押す
ことによって生じた内圧で、連通口21から流入した内
容物(液体)はカップ状部材19を通って流速制御部2
0の中心付近で衝突することにより、流入方向の流速が
相殺されてゼロとなりなり、図においては下方に自然落
下する。容器本体2を掴んだときに注出口3から勢いよ
く放出してしまう要因となるのがこの流速であるから、
この流速を減少させることにより、勢いよく放出してし
まうことを防止するというのがこの発明の原理である。
【0024】図5は連通口21の配置例を示す概念図で
ある。すなわち(a)および(b)は3方向または4方
向から注出した内容物が流速制御部20の中心で衝突す
るタイプ、(c)はカップ状部材19の中心を通る縦断
面に対して対称に3対の連通口21設け、対向する連通
口21からの流れ同士を相互に正面衝突させるタイプで
ある。
【0025】上記連通口21の数は図に示した数に限定
されるものではなく、それぞれ中心で衝突するか相互に
正面衝突させるかの効果が得られればいくつ設けてもよ
い。ただし、連通口21の数および直径は、その合計
(有効開口面積)が注出ノズル16の開口面積とバラン
スするよう設けることが肝要となる。
【0026】図6は流速制御機構の第2および第3の実
施例を示す概念図である。(a)および(b)は連通口
を縦のスリット22とした場合である。(c)および
(d)は連通口を横のスリット22とした場合を示して
いる。このようにスリット22にした場合も、図5の各
図に示すような配置とすることができる。また前記実施
例と同様に、スリット22の数および開口面積は、その
合計(有効開口面積)がノズル16の開口面積とバラン
スするように設けることが肝要であることも同様であ
る。
【0027】図7は流速制御機構の第4および第5の実
施例を示す概念図である。(a)図において21は連通
口、26は筒状部材である。また(b)はそのE−E断
面図である。図ではカップ状部材19の内側に筒状部材
26が垂下しており、この筒状部材26とカップ状部材
19の側壁との隙間27に向かって内容物が連通口21
から流入し、流入方向の流速がゼロとなった内容物が流
速制御部20を満たした後、注出ノズル16から注出さ
れる。
【0028】(c)はカップ状部材19の底部の下に、
掛止部材24を介してさらに第1の連通口31を設けた
キャップ23を取り付けて二重底とし、第1の連通口3
1から注出した内容物がカップ状部材19の外側の底部
に直角に衝突し、流入方向(図では垂直方向)の流速が
ゼロとなり、自然落下した内容物が第2の流速制御部2
5を満たす。第2の流速制御部25が満たされるとカッ
プ状部材19の底部に設けた第2の連通口32から第1
の流速制御部20に流入する。図ではカップ状部材19
の内側に筒状部材26が垂下しており、この筒状部材2
6とカップ状部材19の側壁との隙間27に向かって内
容物が第2の連通口32から流入するような配置とする
ことが望ましい。(d)はF−F断面図である。第1の
連通口31と第2の連通口32とは位置をずらすことが
肝要となる。
【0029】以上のように構成した流速制御機構は以下
のように作用する。
【0030】実施例1ないし3については、連通口21
またはスリット22から注出した内容物が流速制御部2
0の中心付近で相互に衝突して流入方向の流速が相殺さ
れてゼロとなる。そのため内容物は自然落下して流速制
御部20を徐々に満たす。流速制御部20が満杯になる
と内容物が注出ノズル16に達して注出可能となる。つ
まり、容器本体2を掴んで内圧がかかっても、内容物が
注出ノズル16の先端に達するまでには一定の時間が必
要となるわけである。したがって、不用意に容器本体2
を掴んでも注出ノズル16から内容物が勢いよく放出さ
れることがない。
【0031】実施例4および5については、注出した内
容物同士が衝突して流入方向の流速が相殺されてゼロと
なるのではなく、内容物が底壁等に衝突することによっ
て流速がゼロとなるものである。特に実施例4では、第
2の連通口32から流入した内容物が、再び筒状部材2
6とカップ状部材19の側壁との隙間27に当たって流
入方向の流速がゼロとなり、自由落下した内容物が第1
の部屋を満たし、そして注出ノズル16に達することと
なる。すなわち、2段階の流速制御過程を踏んで内容物
が注出ノズル16に達することとなるので、容器本体2
を掴んでから内容物が注出ノズル16に達するまでの時
間をさらに延長することが可能となる。
【0032】また、実施例4および5においては、注出
ノズル16の下端がカップ状部材19の内側まで垂下し
ている形となっているため、自立性のある袋状容器1を
逆さまにしても筒状部材26とカップ状部材19の側壁
との隙間27が満たされるまで内容物は注出ノズル16
に達しないこととなるので、あらゆる姿勢においても勢
いよく放出してしまうことを防止することができる。
【0033】
【発明の効果】この発明は以上のように構成したので、
特に袋状容器に代表される軟質容器において、容器本体
を掴んだ際に発生する内圧で内容物が勢いよく放出され
ることのない、流速制御機構を備えた容器を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の流速制御機構を備えた容器の1実施
例の外観を示す正面図である。
【図2】その部品構成を示す概略図である。
【図3】注出口の構成を示す概略図である。
【図4】(a)、(b)は流速制御構造を示す要部断面
図である。(c)は原理を示す概念図である。
【図5】(a)、(b)、(c)は連通口の配置例を示
す概略図である。
【図6】(a)、(b)は第2の実施例を示す要部断面
図である。(c)、(d)は第3の実施例を示す要部断
面図である。
【図7】(a)、(b)は第4の実施例を示す要部断面
図である。(c)、(d)は第5の実施例を示す要部断
面図である。
【符号の説明】
1 袋状容器 2 容器本体 3 注出口 5 折り返し部 6 底部シート部材 8 開口 9 第1の筒状シート 10 第2の筒状シート 11 ジョイントチューブ 12 接合部 13 条溝 14 ネジ部 15 ネジキャップ 16 注出ノズル 17 押し込みキャップ 18 ロック部材 19 カップ状部材 20 流速制御部(第1の流速制御部) 21 連通口 22 スリット 23 キャップ 24 掛止部材 25 第2の流速制御部 26 筒状部材 27 隙間 31 第1の連通口 32 第2の連通口
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年6月20日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 流速制御機構を備えた容器
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、注出口に流速制
御機構を備え、容器本体から内容物が不意に勢いよく放
出されて周囲を汚すことにないようにした流速制御機構
を備えた容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の瓶またはPETボトル等の硬質容
器においては、注出の際に容器を手でしっかりと掴んで
傾け角度を加減することにより、注出の量を常に一定に
なるようコントロールすることができた。
【0003】ところで上記従来の硬質容器においては、
手で掴んだ際の硬質容器の変形がないかまたは非常に小
さく、容器内に内圧が発生しないため、内容物は勢いよ
く放出させるのではなく、注ぎ出すものであった。
【0004】ところが最近は、飲料用容器を中心に筒状
の注出口を設けた袋状容器が使用されるようになった。
この袋状容器は柔軟かつ折り畳みが可能であり、また内
容物の減少にともない容器全体の容積が減少するので、
折り畳んで廃棄することによりごみとしての減量化に一
役買っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記袋
状容器等の軟質容器は柔軟であるため、容器本体を掴む
と内圧が発生して内容物が勢いよく放出され易い。この
ような特性は袋状容器のように容器本体が軟らかいもの
において特有の欠点でもある。したがって、例えば通常
このような袋状容器から別の容器へ内容物を移し替える
ような場合は、袋状容器の容器本体を掴まないようにし
て、例えば容器本体の外縁を掴む等して傾け、注出口を
移し替える容器の注入口にあてがってこぼれないように
してから、容器本体を押して内容物を注出するようにし
ていた。しかし、取扱いが非常に面倒で、余程気を付け
ない限り勢いよく放出させてしまい、周囲を汚すことに
なってしまう。
【0006】そこでこの発明は、上記問題点を解決する
とともに、不用意に容器本体を掴んでも内容物が勢いよ
く放出されることがなく、従来の瓶やPETボトル等の
硬質容器に代わり得る袋状容器を提供することを目的と
するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわちこの発明の容器
本体と注出口との間に容器本体との連通口を備えた流速
制御部を設け、内容物が容器本体内から連通口を経て流
速制御部内に流入する際に、その流入方向の流速がなく
なるようにしたことを特徴とするものである。
【0008】この発明の流速制御機構を備えた容器は、
上記連通口が複数設けられており、この連通口を流速制
御部内に向かって対向させることにより、流速制御部内
へ流入した内容物が相互に衝突することによって、流入
方向の流速がなくなるようにしたことをも特徴とするも
のである。
【0009】この発明の流速制御機構を備えた容器は、
上記流速制御部内に、連通口からの流入方向と直角に交
わる壁を設け、内容物が容器本体内から流速制御部内に
流入する際に上記壁に衝突することによって流入方向の
流速がなくなるようにしたことをも特徴とするものであ
る。
【0010】この発明の流速制御機構を備えた容器は、
上記容器本体が軟質シートを貼り合わせて組み立てら
れ、内容物を充填すると底部が展張して自立可能となる
ようにしたことをも特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下図面に基づき、この発明の流
速制御機構を備えた容器の実施の形態について説明す
る。
【0012】図1はこの発明の流速制御機構を備えた容
器を示す正面図である。袋状容器1は常法によって軟質
シートで形成されたスタンドパウチ様の容器本体(以
下、容器本体という。)2の上端に注出口3を設けるこ
とにより構成されている。
【0013】上記容器本体2の材質としては、プラスチ
ックシート、金属シート、あるいはこれらを構成材料と
する複合シートから選ぶことができる。プラスチックシ
ートの例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リエステル、ポリカーボネート、ナイロン樹脂等が挙げ
られる。これらの軟質シートあるいは複合シートを素材
とし、2枚の素材シートを貼り合わせてその周囲を所定
の幅でヒートシールすることにより、加熱溶着して形成
したものである。
【0014】なお容器本体2の底部においては、図2の
ように2枚の素材シート間に下向きに折り返した底部シ
ート部材6を介在させて溶着してある。したがって内容
物が容器本体2内に充填されると、上記底部シート部材
6の折り返し部5が開き、底部シート部材6が広がって
容器本体2の底を形成する。したがって、袋状容器1は
その状態でテーブル上等に載置すると、何らの支えがな
くても自立する。なお、容器本体2はスタンドパウチ様
の容器に限定されるものではなく自立性のない袋状容
器、あるいは従来シャンプーや台所洗剤の容器に使用さ
れている軟質のプラスチック容器等に適用してもよいこ
とはもちろんである。
【0015】上記注出口3と容器本体2との結合につい
ては、図2におよび以下の通りである。
【0016】先ず、上記方法により予め上端の開口8の
みを残して容器本体2を袋状に形成する。次いで熱収縮
性の第1の筒状シート9の下端内周面に、内側と外側で
異なる2層からなる第2の筒状シート10を第1の筒状
シート9の下端からこの第2の筒状シート10が所望量
突出する状態で溶着(A部)してジョイントチューブ1
1を形成する。すなわち第2の筒状シートは2層構造と
なっており、内側層にはその素材同士を密着させて加熱
しても溶着しないが、外側の素材とは溶着可能な樹脂で
あり、外側層には容器本体2の素材とは溶着可能であっ
て、内側層の樹脂とは積層可能な樹脂を選択している。
【0017】上記第1の筒状シート9、第2の筒状シー
ト10および容器本体2の素材としては、例えばポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリカーボネ
ート、ナイロン樹脂等が挙げられるが、組み合わせとし
ては例えば外側層がポリエチレンまたはポリプロピレン
で、内側層がナイロン樹脂またはポリエステルが好適で
ある。
【0018】次にこのジョイントチューブ11と容器本
体2とを溶着する。その際、容器本体2の上端開口8に
ジョイントチューブ11の下部を挿入し、容器本体2と
ジョイントチューブ11の第1の筒状シート9と、およ
び容器本体2とジョイントチューブ11の第2の筒状シ
ート10とをそれぞれ異なる位置で溶着する。このと
き、ジョイントチューブ11は薄肉の筒状シートから構
成されているので、挟着したときに平坦になり易く、ま
た、熱容量がほぼ同じになるため溶着する両者がほぼ均
等に加熱されるので確実な溶着状態が得られ、ジョイン
トチューブ11と容器本体2との連結部分は必要十分な
溶着強度が得られる。
【0019】注出口3はその下部に容器本体2との接合
部12を備えており、接合部12には適宜数の条溝13
(図では4本)が設けられている。接合部12をジョイ
ントチューブ11に挿入し、第1の筒状シート9を加熱
する。第1の筒状シート9が収縮して、注出口3の接合
部12に締付けられる。この際に収縮した第1の筒状シ
ート9が接合部12の条溝13に入り込み、抜け止め作
用を果たす。したがって、この条溝13は多い方がよ
く、また深い方が抜け止めの効果は高い。このように注
出口3と第1の筒状容器9とは相互の素材を選ばない接
合方法であるから、例えば樹脂製の容器に金属製の注出
口を設けるということが可能となる。また、注出口3の
断面形状は円形に限定されるものではなく、三角形や多
角形も可能である。
【0020】図3は注出口3付近の構成を示す分解図で
ある。すなわち、容器本体2と結合された接合部12の
上端にはネジ部14が設けられている。そしてそこに内
部に流速制御部20を備え、かつ上端に注出ノズル16
を備えたネジキャップ15がねじ込まれ、さらに注出ノ
ズル16に押し込みキャップ17が設けられている。ま
た、ネジキャップ15の下端には充填後の封冠後は一定
のトルクを掛けないとネジキャップ15が回らないよう
なロック手段18を備えている。
【0021】以下、流速制御機構について説明する。
【0022】図4はこの発明の流速制御機構を備えた容
器の第1の実施例を示すものである。図中(a)は縦断
面図、(b)はB−B断面図である。ネジキャップ15
の内側には底部を有するカップ状部材19がはめ込まれ
ており、このカップ状部材19が流速制御部20を形成
している。カップ状部材19の下部は接合部12内に突
き出しており、その底部付近の側壁には、容器本体2か
らの連通口21が設けられている。この連通口21は、
図4(b)に示すようにカップ状部材19の中心を通る
縦断面に対称に設けられている。
【0023】図4(c)はこの発明の流速制御の原理を
示す概念図である。すなわち、例えば容器本体2を押す
ことによって生じた内圧で、連通口21から流入した内
容物(液体)はカップ状部材19流速制御部20の中
心付近で衝突することにより、流入方向の流速が相殺さ
れてゼロとなり、図においては下方に自然落下する。容
器本体2を掴んだときに注出口3から勢いよく放出して
しまう要因となるのがこの流速であるから、この流速を
減少させることにより、勢いよく放出してしまうことを
防止するというのがこの発明の原理である。
【0024】図5は連通口21の配置例を示す概念図で
ある。すなわち(a)および(b)は3方向または4方
向から注出した内容物が流速制御部20の中心で衝突す
るタイプ、(c)はカップ状部材19の中心を通る縦断
面に対して対称に3対の連通口21設け、対向する連
通口21からの流れ同士を相互に正面衝突させるタイプ
である。
【0025】上記連通口21の数は図に示した数に限定
されるものではなく、それぞれ中心で衝突するか相互に
正面衝突させるかの効果が得られればいくつ設けてもよ
い。ただし、連通口21の数および直径は、その合計
(有効開口面積)が注出ノズル16の開口面積とバラン
スするよう設けることが肝要となる。
【0026】図6は流速制御機構の第2および第3の実
施例を示す概念図である。(a)および(b)は連通口
を縦のスリット22とした場合である。(c)および
(d)は連通口を横のスリット22とした場合を示して
いる。このようにスリット22にした場合も、図5の各
図に示すような配置とすることができる。また前記実施
例と同様に、スリット22の数および開口面積は、その
合計(有効開口面積)がノズル16の開口面積とバラン
スするように設けることが肝要であることも同様であ
る。
【0027】図7は流速制御機構の第4および第5の実
施例を示す概念図である。図(a)において21は連通
口、26は筒状部材である。また(b)はそのE−E断
面図である。図ではカップ状部材19の内側に筒状部材
26が垂下しており、この筒状部材26とカップ状部材
19の側壁との隙間27に向かって内容物が連通口21
から流入し、天井に衝突して流入方向の流速がゼロとな
った内容物が流速制御部20を満たした後、注出ノズル
16から注出される。
【0028】(c)はカップ状部材19の底部の下に、
掛止部材24を介してさらに第1の連通口31を設けた
キャップ23を取り付けて二重底とし、第1の連通口3
1から注出した内容物がカップ状部材19の底部の外側
に直角に衝突し、流入方向(図では垂直方向)の流速が
ゼロとなり、自然落下した内容物が第2の流速制御部2
5を満たす。第2の流速制御部25が満たされるとカッ
プ状部材19の底部に設けた第2の連通口32から第1
の流速制御部20に流入する。図ではカップ状部材19
の内側に筒状部材26が垂下しており、この筒状部材2
6とカップ状部材19の側壁との隙間27に向かって内
容物が第2の連通口32から流入するような配置とする
ことが望ましい。(d)はF−F断面図である。第1の
連通口31と第2の連通口32とは位置をずらすことが
肝要となる。
【0029】以上のように構成した流速制御機構は以下
のように作用する。
【0030】実施例1ないし3については、連通口21
またはスリット22から注出した内容物が流速制御部2
0の中心付近で相互に衝突して流入方向の流速が相殺さ
れてゼロとなる。そのため内容物は自然落下して流速制
御部20を徐々に満たす。流速制御部20が満杯になる
と内容物が注出ノズル16に達して注出可能となる。つ
まり、容器本体2を掴んで内圧がかかっても、内容物が
注出ノズル16の先端に達するまでには一定の時間が必
要となるわけである。したがって、不用意に容器本体2
を掴んでも注出ノズル16から内容物が勢いよく放出さ
れることがない。
【0031】実施例4および5については、注出した内
容物同士が衝突して流入方向の流速が相殺されてゼロと
なるのではなく、内容物が底壁等に衝突することによっ
て流速がゼロとなるものである。特に実施例4では、第
2の連通口32から流入した内容物が、再び筒状部材2
6とカップ状部材19の側壁との隙間27の天井部に当
たって流入方向の流速がゼロとなり、自由落下した内容
物が第1の流速制御部20を満たし、そして注出ノズル
16に達することとなる。すなわち、2段階の流速制御
過程を踏んで内容物が注出ノズル16に達することとな
るので、容器本体2を掴んでから内容物が注出ノズル1
6に達するまでの時間をさらに延長することが可能とな
る。
【0032】また、実施例4および5においては、注出
ノズル16の下端がカップ状部材19の内側まで垂下し
ている形となっているため、自立性のある袋状容器1を
逆さまにしても筒状部材26とカップ状部材19の側壁
との隙間27が満たされるまで内容物は注出ノズル16
に達しないこととなるので、あらゆる姿勢においても勢
いよく放出してしまうことを防止することができる。
【0033】
【発明の効果】この発明は以上のように構成したので、
特に袋状容器に代表される軟質容器において、容器本体
を掴んだ際に発生する内圧で内容物が勢いよく放出され
ることのない、流速制御機構を備えた容器を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の流速制御機構を備えた容器の1実施
例の外観を示す正面図である。
【図2】その部品構成を示す概略図である。
【図3】注出口の構成を示す概略図である。
【図4】(a)、(b)は流速制御構造を示す要部断面
図である。(c)は原理を示す概念図である。
【図5】(a)、(b)、(c)は連通口の配置例を示
す概略図である。
【図6】(a)、(b)は第2の実施例を示す要部断面
図である。(c)、(d)は第3の実施例を示す要部断
面図である。
【図7】(a)、(b)は第4の実施例を示す要部断面
図である。(c)、(d)は第5の実施例を示す要部断
面図である。
【符号の説明】 1 袋状容器 2 容器本体 3 注出口 5 折り返し部 6 底部シート部材 8 開口 9 第1の筒状シート 10 第2の筒状シート 11 ジョイントチューブ 12 接合部 13 条溝 14 ネジ部 15 ネジキャップ 16 注出ノズル 17 押し込みキャップ 18 ロック部材 19 カップ状部材 20 流速制御部(第1の流速制御部) 21 連通口 22 スリット 23 キャップ 24 掛止部材 25 第2の流速制御部 26 筒状部材 27 隙間 31 第1の連通口 32 第2の連通口
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器本体と注出口との間に容器本体との
    連通口を備えた流速制御部を設け、内容物が容器本体内
    から連通口を経て流速制御部内に流入する際に、その流
    入方向の流速がなくなるようにしたことを特徴とする流
    速制御機構を備えた容器。
  2. 【請求項2】 連通口が複数設けられており、この連通
    口を流速制御部内に向かって対向させることにより、流
    速制御部内へ流入した内容物が相互に衝突することによ
    って、流入方向の流速がなくなるようにしてなる請求項
    1に記載の流速制御機構を備えた容器。
  3. 【請求項3】 流速制御部内に、連通口からの流入方向
    と直角に交わる壁を設け、内容物が容器本体内から流速
    制御部内に流入する際に上記壁に衝突することによって
    流入方向の流速がなくなるようにした請求項1または2
    に記載の流速制御機構を備えた容器。
  4. 【請求項4】 容器本体が軟質シートを貼り合わせて組
    み立てられ、内容物を充填すると底部が展張して自立可
    能となるようにした請求項1ないし3のいずれかに記載
    の流速制御機構を備えた容器。
JP9155357A 1997-06-12 1997-06-12 流速制御機構を備えた容器 Pending JPH111234A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007302318A (ja) * 2006-05-15 2007-11-22 Fuji Seal International Inc スパウト付きパウチ容器

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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