JPH1112224A - 低酸価のモノヒドロキシカルボン酸縮合エステル - Google Patents

低酸価のモノヒドロキシカルボン酸縮合エステル

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JPH1112224A
JPH1112224A JP20071297A JP20071297A JPH1112224A JP H1112224 A JPH1112224 A JP H1112224A JP 20071297 A JP20071297 A JP 20071297A JP 20071297 A JP20071297 A JP 20071297A JP H1112224 A JPH1112224 A JP H1112224A
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JP
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acid
monohydroxycarboxylic
ester
carbon atoms
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JP20071297A
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Kimiya Mizui
公也 水井
Shigeo Sato
重雄 佐藤
Masashi Sasaki
正史 佐々木
Akihisa Okazaki
章久 岡崎
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Hokoku Oil Mill Co Ltd
Original Assignee
Hokoku Oil Mill Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明は、蒸発損失が少なく、耐磨耗性が
優れ、かつ生分解性が優れる潤滑油基材を提供すること
により、資源の節約と環境汚染防止に寄与できる潤滑油
の普及の一助とすることである。 また、再生可能な植
物原料からのポリウレタン用ポリオールまたは可塑剤を
提供することである。 【構成】炭素数18〜20のモノヒドロキシカルボン酸
の縮重合物エステルであって末端カルボン酸が実質的に
炭化水素基またはアルコキシ炭化水素基で封鎖されてい
ることを特徴とする低酸価のモノヒドロキシカルボン酸
縮合エステル。また、炭素数18〜20のモノヒドロキ
シカルボン酸またはその縮合物の低級アルキルエステル
を、カルボン酸の低級アルキルエステルの存在下または
不在下に、またそれらの低級アルコールより高沸点のア
ルコールの存在下または不在下に、トランスエステル化
触媒存在下で低級アルコールを留去させることによる、
低酸価モノヒドロキシカルボン酸縮合物エステルの製造
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生分解性に優れ、粘度
指数が高く、耐熱性と低温流動性を兼ね備えると共に基
油や極圧剤などとの相溶性や潤滑性に優れる潤滑油用お
よびポリウレタン硬化用ポリオールまたは反応性可塑
剤、または可塑剤に有用な低酸価のモノヒドロキシカル
ボン酸エステルとその製造方法と組成物に関する。本組
成物は自動車、船舶、航空機などのエンジンおよび駆動
装置用潤滑油、減速ギヤボックス装置、コンプレッサ
ー、真空ポンプ、冷凍機油、金属加工油,繊維加工油等
の工業用潤滑油、グリースなどに使用されるほか、ポリ
ウレタンのポリオール、反応性可塑剤や可塑剤に使用で
き、電子部品のポッテング剤、建築土木のシーリング
材、床材など多方面に利用できる。
【0002】
【従来の技術】モノヒドロキシ脂肪酸縮合物例えば、ヒ
マシ油脂肪酸の主成分であるリシノール酸重縮合物は、
末端の片方がカルボン酸なので、摩擦係数は低いが磨耗
量が多い欠点や合成炭化水素系基油であるPAOなどと
の相溶性が乏しい欠点のため、潤滑油用としては使用さ
れにくかった。またヒドロキシ脂肪酸同士またはヒドロ
キシ脂肪酸とOH基を含まない脂肪酸とのオリゴマーと
ヒンダードアルコールからのエステルを必須成分とする
潤滑油(特開平8−27473)が提案されている。し
かしながら、そのオリゴマーとヒンダードアルコールと
のエステル化の段階で、反応の完結が困難のため、酸価
を低くすることが困難である上、トランスエステル化が
起きるため、低分子量体が生成し、その結果、蒸発損失
が大きくなる欠点があった。 アクリル酸エステル重合
体が粘度指数向上剤として使用されるが使用中に粘度低
下する欠点があった。エチレン−プロピレン共重合体、
ポリブテンなどは潤滑油の粘度指数向上剤として使用さ
れているが、極圧剤などの相溶性が不十分であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、蒸発損失の少なく生分解性が優れる潤滑油
基材を提供することにより、資源の節約と環境汚染防止
に寄与できる潤滑油の普及の一助とすることである。ま
た、ポリウレタンの原料ポリオールや可塑剤として有用
な素材を再生産可能な植物資源から提供することにあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、天然油脂
であるヒマシ油から鉱油に溶解し、蒸発損失の少ない潤
滑油基材を製造するため鋭意検討した結果、本発明に到
達した。即ち、本発明は、 1.炭素数18〜20のモノヒドロキシカルボン酸の縮
重合物エステルであって末端カルボン酸が実質的に炭化
水素基またはアルコキシ炭化水素基で封鎖されているこ
とを特徴とする低酸価のモノヒドロキシカルボン酸縮合
エステル、 2.炭素数18〜20のモノヒドロキシカルボン酸また
はその縮合物の低級アルキルエステルを、カルボン酸の
低級アルキルエステルの存在下または不在下に、またそ
れらの低級アルコールより高沸点のアルコールの存在下
または不在下に、トランスエステル化触媒存在下で低級
アルコールを留去させることによる、低酸価モノヒドロ
キシカルボン酸縮合物エステルの製造方法、 3.炭素数18〜20のモノヒドロキシカルボン酸の縮
重合物エステルであって末端カルボン酸が実質的に炭化
水素基またはアルコキシ炭化水素基で封鎖されているこ
とを特徴とする低酸価のモノヒドロキシカルボン酸縮合
エステルを含有する潤滑油、 4.炭素数18〜20のモノヒドロキシカルボン酸の縮
重合物エステルであって末端カルボン酸が実質的に炭化
水素基またはアルコキシ炭化水素基で封鎖されているこ
とを特徴とする低酸価のモノヒドロキシカルボン酸縮合
エステルを含有するポリウレタン硬化用組成物、 5.炭素数18〜20のモノヒドロキシカルボン酸がリ
シノール酸、12−ヒドロキシステアリン酸のいずれ
か、またはこれらの混合である請求項1の低酸価のモノ
ヒドロキシカルボン酸縮合エステル、 6.炭素数18〜20のモノヒドロキシカルボン酸がリ
シノール酸、12−ヒドロキシステアリン酸のいずれ
か、またはこれらの混合物である請求項2の低酸価モノ
ヒドロキシカルボン酸縮合物エステルの製造方法、に関
する。
【0005】炭素数18〜20のモノヒドロキシ基含有
脂肪酸としては、飽和型の12−ヒドロキシステアリン
酸、14−ヒドロキシ−エイコサン酸、不飽和型のリシ
ノール酸(12−ヒドロキシ−9−オクタデセン酸)、
3−ヒドロキシ−5−ドデセン、12−ヒドロキシ−9
−ヘキサデセン酸、17−ヒドロキシ−17−オクタデ
セン酸、12−ヒドロキシ−9,15−オクタジエン
酸、13−ヒドロキシ−9,15−オクタジエン酸、レ
スクレラ酸(14−ヒドロキシ−11−エイコセン
酸)、14−ヒドロキシ−11,17−エイコサジエン
酸などのモノヒドロキシ酸などが使用可能である。工業
的原料として代表的なものはリシノール酸を約90%含
有するヒマシ油脂肪酸やこの水素添加相当品の水添ヒマ
シ油脂肪酸である。水添ヒマシ油脂肪酸は主成分は12
−ヒドロキシステアリン酸である。ヒドロキシ脂肪酸
は、単独でもよいし、2種以上を混合して使用してもよ
いし、これらの脱水縮合物も使用してもよい。
【0006】モノヒドロキシ脂肪酸の低級アルコールエ
ステルの合成は、モノヒドロキシ脂肪酸と低級アルコー
ルから常法により合成できるが、工業的にはそのトリグ
リセライドのアルコーリシスが簡単である。ヒマシ油や
レスクレラ油からそれぞれメタノーリシスと蒸留によ
り、それぞれ高純度のリシノール酸メチルやレスクレラ
酸メチルを得る方法が公知である(J.Am.Oil
Chem.Soc.vol.42(10),882(1
965))。
【0007】炭素数18〜20のモノヒドロキシカルボ
ン酸またはその縮合物の低級アルキルエステルを、カル
ボン酸の低級アルキルエステルの存在下または不在下
に、またそれらの低級アルコールより高沸点のアルコー
ルの存在下または不在下に、塩基性触媒存在下で低級ア
ルコールを留去させることによる、低酸価モノヒドロキ
シカルボン酸縮合物エステルの製造方法について説明す
る。ここで低酸価とは,酸価4以下、好ましくは酸価1
以下のことを示す。これより酸価が高いと潤滑油として
は腐食磨耗が起きやすく好ましくない。また、ポリウレ
タンの原料としても酸価がこれより高いと反応に影響を
与えるので好ましくない。
【0008】低級アルキルとは、炭素数1〜10、好ま
しくは炭素数1〜8であり、更に好ましくはメタノール
である。高沸点のアルコールとは、エステル交換可能で
反応で生成するアルコールよりも沸点の高いものであれ
ば、一価アルコールや多価アルコールやエーテル結合を
含むアルコール化合物も使用できる。
【0009】カルボン酸の低級アルキルエステルとして
は、酢酸、プロピオン酸、酪酸、ヘキサン酸、オクタン
酸、デカン酸、コハク酸、マレイン酸、アジピン酸、セ
バシン酸、安息香酸、イソフタール酸、テレフタール
酸、トリメリット酸、ピロメリット酸などのメチル、エ
チル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチ
ル、オクチルエステルなどが使用できる。
【0010】一価アルコールとしては、エタノール、プ
ロパノール、イソプロパノール、ブタノール、ヘキサノ
ール、2−エチルヘキシルアルコール、デシルアルコー
ル、イソデシルアルコール、トリデシルアルコール、ペ
ンタデカノールイソペンタデカノール、ステアリルアル
コール、イソステアリルアルコール、エイコサノール、
イソエイコサノールなどの一価アルコールが使用でき
る。
【0011】二価アルコールとしては、エチレングリコ
ール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペ
ンテングリコール、ヘキシレングリコール、3−メチル
−1,5−ペンタンジオールなどが使用できるが特に、
ネオペンチルグリコールが好ましい。
【0012】多価アルコールとしては、グリセリン、ト
リメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメ
チロールブタン、ペンタエリスリトール等が使用でき
る。特にトリメチロールエタン、トリメチロールプロパ
ン、ペンタエリスリトールが好ましい。
【0013】エーテル結合を合むアルコール化合物とし
ては、エチレングリコールモノアルキルエーテル、ジエ
チレングリコール モノアルキルエーテル、トリプロピ
レングリコール モノアルキルエーテル、ジエチレング
リコール モノフェニルエーテル、ジペンタエリスリト
ールなどが使用できる。
【0014】炭素数18〜20のモノヒドロキシカルボ
ン酸またはその縮合物の低級アルキルエステルを、カル
ボン酸の低級アルキルエステルの存在下または不在下
に、またそれらの低級アルコールより高沸点のアルコー
ルの存在下または不在下に、トランスエステル化触媒存
在下で低級アルコールを留去させることによる、酸価4
以下のモノヒドロキシカルボン酸縮合物エステルの製造
方法において、低級アルキル基はリサイクル使用の観点
から同じ物が好ましい。
【0015】トランスエステル化触媒としては、公知の
金属アルコキサイドや金属カルボキシレートや金属カー
ボネートが使用できる。金属アルコキサイドとしてはナ
トリウムメトキサイド、カリウムブトキサイド、チタン
テトラブトキサイド、金属カルボキシレートとしては、
酢酸亜鉛、オクタン酸第一錫、炭酸リチウム、炭酸カリ
ウムなどが例示される。
【0016】反応は、酸価をできるだけ低くするためモ
ノヒドロキシカルボン酸またはその縮合物の低級アルキ
ルエステルとカルボン酸の低級アルキルエステルと高沸
点アルコールを予め、減圧加熱、または乾燥窒素のバブ
リングなどで乾燥してから、不活性ガス雰囲気で触媒を
添加するのが望ましい。攪拌下に常圧もしくは減圧また
は加圧下に50〜240℃に加熱し、生成する低級アル
コールを系外に追い出して反応を進める。反応の終点
は、生成低級アルコール量、反応物の粘度、GPCなど
で追跡することができる。触媒は必要に応じ、失活させ
ればよい。失活には、公知の方法を用いることができ
る。最後に揮発分を除去するため、できるだけ減圧で加
熱追い出しすることが望ましい。
【0017】耐磨耗性を良くするためには、一般に酸価
が低い方が良く、本発明の方法で酸価4以下にできる。
雰囲気の酸素濃度を少なく、系内の水分をできるだけ少
なくし、反応温度を低めにすることで酸価は更に低く、
1以下にまでできる。なお、モノヒドロキシカルボン酸
とカルボン酸化合物の低級アルキルエステル化は、ワン
ポットで同時に実施することもできる。
【0018】本発明の油材は、潤滑油の基油、粘度指数
向上剤、潤滑性改良剤として使用できる。鉱油、PA
O、エステル類と混合して供給することも可能である。
また、本発明品は、ポリソシアネート、ポリオール、エ
ポキシ樹脂に優れた相溶性があり、ポリウレタン、エポ
キシ樹脂などのポリオール成分、反応性可塑剤、可塑剤
として使用できる。さらに道路標示塗料のバインダー樹
脂や接着・充填用のホットメルト樹脂の可塑剤としても
使用できる。
【0019】
【実施例】発明の様態を以下の実施例で説明するが、こ
れらに限定されるものではない。実施例のなかで中和
価、酸価、水酸基価は日本油化学協会制定の基準油脂分
析試験法により測定した。いずれも単位は mg−KO
H/gである。色相はガードナー法で測定した。潤滑油
性能は次のように評価した。
【0020】<潤滑油性能の性能評価方法> (a)相溶性:等重量室温で混合し、次のように判定し
た。 ○:均一透明、×:不均一白濁 (b)動粘度と粘度指数:JIS K−2283 (c)−20゜C粘度:JISK−2215 (d)蒸発減量:NOACK法(DIN51581) (e)摩擦試験:FALEX型摩擦試験機にて下記条件
で測定した。 テストピース:ASTM標準試験片 回転数 290rpm 荷重(1b)/時間(min):250/5+500/
5+750/5+1000/5+1250/5+150
0/5+1750/5+2000/5+2250/5+
2500/5+2750/5+3000/5. 摩擦係数は、荷重1000,2000,30001bの
時のトルク/補正荷重比から求めた。また、焼き付け荷
重は、トルクオーバー停止となった荷重で示した。
【0021】実施例1 攪拌機,温度計,留出管と冷却器付きの500mlの4
口フラスコにリシノール酸メチル(豊国製油社製HS−
CM)200gを採り、テトラブチルチタネート触媒
0.04g添加し、窒素雰囲気で210゜Cで圧力40
mmHg下、9時間反応させた。少量の水で触媒を失活
後脱水濾過して182gの淡黄色液状油を得た。酸価
0.3,水酸基価40.6,色相4であった。
【0022】実施例2 実施例1で反応温度を220゜C,圧力を14mmHg
とする他は同じにして反応し、淡色透明の粘ちよう液1
73gを得た。酸価1.0,水酸基価20.5,色相3
であった。
【0023】実施例3 リシノール酸メチル189g、カプリン酸メチル19g
とオクチル酸第一錫0.06gを実施例1の反応装置に
採り、窒素雰囲気で攪拌下に常圧下200〜210゜C
で10時間反応させ、次にこの温度で圧力80mmHg
とし、更に10時間反応後、温度を220゜Cまで上
げ、圧力10mmHgで0.5時間揮発分を除去し放冷
した。収量163g,酸価0.77,水酸基価18.
2,色相4であった。
【0024】実施例4 リシノール酸メチル189g、オレイン酸メチル17g
とオクチル酸第一錫0.06gを実施例1と同じ反応装
置に採り、窒素雰囲気で攪拌下に常圧下200〜210
゜Cで2時間反応させ、次にこの温度で圧力15mmH
gとし、更に5時間反応後、温度を220゜Cまで上
げ、圧力10mmHgで4時間揮発分を除去し放冷し
た。収量112g,酸価0.9,水酸基価16.5,色
相4であった。
【0025】実施例5 新たに蒸留したリシノール酸メチル189g、安息香酸
メチル13.6gとオクチル酸第一錫0.06gを実施
例1と同じ反応装置に採り、窒素雰囲気で攪拌下に常圧
下200〜210゜Cで4時間反応させて、生成メタノ
ールを留出させる。次にこの温度で圧力50mmHgと
し、更に2時間反応後、温度を220゜Cまで上げ、圧
力10mmHgで0.5時間揮発分を除去し放冷した。
収量167g,酸価0.2,水酸基価31.5,色相1
以下であった。
【0026】実施例6 実施例1と同じ装置に、新たに蒸留したリシノール酸メ
チル189g、ベンジルアルコール25g,オレイン酸
メチル30gとテトライソプロピルチタネート0.05
gを採り、窒素雰囲気で攪拌下に常圧下200〜210
゜Cで5時間反応させて、生成メタノールを留出させ
る。次にこの温度で圧力25〜10mmHgとし、更に
3時間反応後、放冷し、温度を220゜Cまで上げ、圧
力10mmHgで0.5時間揮発分を除去し放冷した。
収量169g,酸価0.6,水酸基価12.4,色相3
であった。実施例5,6の生成物のGPCでは、実施例
1〜4と同じく多分子構造が示されるが、それ以外に芳
香族単位の末端導入に対応し、低分子側ほどUV感度比
(対示差屈折率)が高くなることが確認された。
【0027】実施例7 実施例1と同じ装置に新たに蒸留したリシノール酸メチ
ル187g、ネオペンチルグリコール5g,オレイン酸
メチル25gとテトライソプロピルチタネート0.05
gを採り、窒素雰囲気で攪拌下に常圧下200〜210
゜Cで5時間反応させて、生成メタノールを留出させ
る。次にこの温度で圧力25〜10mmHgとし、更に
3時間反応後、放冷し、温度を220゜Cまで上げ、圧
力10mmHgで0.5時間揮発分を除去し放冷した。
収量188g,酸価0.8,水酸基価5.1,色相3で
あった。
【0028】実施例8 実施例1と同じ装置に新たに蒸留した12−ヒドロキシ
ステアリン酸メチル188g、ネオペンチルグリコール
5g,2−エチルヘキサン酸メチル30gとテトライソ
プロピルチタネート0.05gを採り、窒素雰囲気で攪
拌下に常圧下200〜210゜Cで5時間反応させて、
生成メタノールを留出させる。次にこの温度で圧力25
〜10mmHgとし、更に3時間反応後、放冷し、温度
を220゜Cまで上げ、圧力10mmHgで0.5時間
揮発分を除去し放冷した。収量187g,酸価0.9,
水酸基価5.8,色相1であった。実施例1〜8の生成
物の潤滑油性能を調べ、表1に示す。
【0029】比較例1 実施例1と同じ反応装置に、水添ヒマシ油脂肪酸181
gとキシレン20ml採り,窒素気流下、210゜Cで
10時間加熱攪拌した。生成する水は系外に取り出しキ
シレンのみ還流した。次にトリメチロールプロパン14
gとp−トルエンスルホン酸0.2gを加え、190゜
Cで7時間反応させ、更にカプリル酸8g添加して、1
90゜Cで5時間反応させた。減圧下に未反応物を除去
し、黄色油状物を得た。収量 185g、酸価 3.
3,水酸基価 25.4,色相 5であった。本発明に
比べ、酸価が下がりにくく、蒸発減量が多く、磨粍量が
大きく、劣る。
【0030】比較例2 縮合リシノール酸(酸僅33.5,水酸基価10.5)
について、実施例と同様に評価した。本発明品に比べ、
PAOとの相溶性が劣り、磨耗量が大きい。。
【0031】比較例3 鉱油500ニュートラルについて実施例と同様に評価し
た。本発明の油材に比べ、粘度指数、低温粘度特性、潤
滑性に劣っている。
【0032】
【発明の効果】本発明の低酸価モノヒドロキシカルボン
酸縮合物は、生分解性が良く、熱安定性と低温特性およ
び耐磨耗性に優れた潤滑油を与える。また、低温・高温
特性や耐水性に優れ、ウレタン反応に悪影響しない可塑
剤やポリオールを与える。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI //(C10M 169/04 101:02 129:68) C10N 30:00 30:02 30:08 (72)発明者 岡崎 章久 大阪府八尾市老原4丁目170番地 豊国製 油株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭素数18〜20のモノヒドロキシカルボ
    ン酸の縮重合物エステルであって末端カルボン酸が実質
    的に炭化水素基またはアルコキシ炭化水素基で封鎖され
    ていることを特徴とする低酸価のモノヒドロキシカルボ
    ン酸縮合エステル。
  2. 【請求項2】炭素数18〜20のモノヒドロキシカルボ
    ン酸またはその縮合物の低級アルキルエステルを、カル
    ボン酸の低級アルキルエステルの存在下または不在下
    に、またそれらの低級アルコールより高沸点のアルコー
    ルの存在下または不在下に、トランスエステル化触媒存
    在下で低級アルコールを留去させることによる、低酸価
    モノヒドロキシカルボン酸縮合物エステルの製造方法。
  3. 【請求項3】炭素数18〜20のモノヒドロキシカルボ
    ン酸の縮重合物エステルであって末端カルボン酸が実質
    的に炭化水素基またはアルコキシ炭化水素基で封鎖され
    ていることを特徴とする低酸価のモノヒドロキシカルボ
    ン酸縮合エステルを含有する潤滑油。
  4. 【請求項4】炭素数18〜20のモノヒドロキシカルボ
    ン酸の縮重合物エステルであって末端カルボン酸が実質
    的に炭化水素基またはアルコキシ炭化水素基で封鎖され
    ていることを特徴とする低酸価のモノヒドロキシカルボ
    ン酸縮合エステルを含有するポリウレタン硬化用組成
    物。
  5. 【請求項5】炭素数18〜20のモノヒドロキシカルボ
    ン酸がリシノール酸、12−ヒドロキシステアリン酸の
    いずれか、またはこれらの混合である請求項1の低酸価
    のモノヒドロキシカルボン酸縮合エステル。
  6. 【請求項6】炭素数18〜20のモノヒドロキシカルボ
    ン酸がリシノール酸、12−ヒドロキシステアリン酸の
    いずれか、またはこれらの混合物である請求項2の低酸
    価モノヒドロキシカルボン酸縮合物エステルの製造方
    法。
JP20071297A 1997-06-20 1997-06-20 低酸価のモノヒドロキシカルボン酸縮合エステル Pending JPH1112224A (ja)

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Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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