JPH11120619A - 光記録媒体 - Google Patents

光記録媒体

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JPH11120619A
JPH11120619A JP9285901A JP28590197A JPH11120619A JP H11120619 A JPH11120619 A JP H11120619A JP 9285901 A JP9285901 A JP 9285901A JP 28590197 A JP28590197 A JP 28590197A JP H11120619 A JPH11120619 A JP H11120619A
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Japan
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film
recording medium
recording
optical recording
phase
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Koichi Yasuda
宏一 保田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】相変化型の光記録媒体において、高速記録のた
めの吸収率制御とクロストークキャンセル、高速オーバ
ーライト特性を同時に成り立たせる。 【解決手段】案内溝を有する基板上に相変化型記録膜と
反射膜とが形成されてなる光記録媒体の前記反射膜を金
属と誘電体の混合物により形成する。酸化物は金属に比
べて光透過率が高く、したがって反射膜を金属と酸化物
の混合物とすることで、反射膜の透過率、反射率が容易
に制御可能となる。その結果、相変化型光記録媒体の吸
収率、反射率を容易、且つ適正に制御することができ
る。吸収率制御とクロストークキャンセル、高速オーバ
ーライト特性を同時に成り立たせるためには、反射膜に
おける金属と誘電体の比率や膜厚を調整することで、相
変化型記録膜が結晶状態のときの吸収率Acと非晶質状
態のときの吸収率AaとをAc/Aa≧1.2なる関
係、相変化型記録膜が結晶状態のときの反射率Rcと非
晶質状態のときの反射率RaとをRc/Ra≧5なる関
係とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高速書換え及び大
容量化が可能な相変化型の光記録媒体に関するものであ
り、特に、反射膜を改良することで相変化型記録膜の結
晶状態と非晶質状態の吸収率、反射率の関係を適正なも
のとした光記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】光記録の分野では、例えば次世代の光記
録媒体として、片面にNTSC方式の情報信号を2時間
以上記録再生することができる光記録媒体(光ディス
ク)が提案されている。
【0003】このような長時間の記録再生は、現行の磁
気記録方式のビデオテープレコーダ(VTR)に代わる
新しい記録媒体として考えたときに必要であり、これに
より家庭用ビデオディスクレコーダーとして受け入れら
れるものと考えられる。
【0004】このとき、形状やサイズ等について言え
ば、いわゆるコンパクトディスク(CD)と同じ形状、
サイズを選ぶことにより、CDの手軽さや使い勝手に慣
れ親しんだユーザーにとって違和感のない商品とするこ
とができる。
【0005】ビデオディスクレコーダは、ディスク形態
の最大の特徴としてのアクセスの速さを利用し、小型、
簡便な記録装置というだけでなく、瞬時に録画、再生や
トリックプレイ、編集等、多彩な機能を盛り込んだ商品
を実現でき、その期待は大きい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な商品を実現化するには、高容量で記録速度がより速い
必要がある。例えば、いわゆるDVD−RAMは線速6
m/秒であるが、上記ビデオディスクレコーダでは線速
12m/秒以上が必要となる。
【0007】しかしながら、従来の4層構造の相変化型
光記録媒体では、線速12m/秒以上の記録再生を実現
することが可能な層構成は存在していない。
【0008】既に提案されている線速12m/秒以上の
記録再生が実現可能な相変化型光記録媒体では、5層あ
るいは6層以上積層した層構成とし、これにより結晶部
と非晶質部の吸収率を制御し、結晶部と非晶質部の到達
温度を等価にして波形歪みを低減している。
【0009】一方、高速度記録するために案内溝のみを
記録エリアとして用いるだけにとどまらず、案内溝(い
わゆるグルーブ)を凹部としたときに凸部となる部分
(いわゆるランド)にも記録する方法が提案されてい
る。これをランドグルーブ記録と呼ぶ。
【0010】このランドグルーブ記録でさらに高密度記
録するために、クロストークキャンセルと称される方法
が提案されている。これは、記録マークである非晶質部
の反射率と、案内溝の溝深さに由来する位相差から1次
光と2次光の干渉で消光することによる反射率とを等価
とし、凸部の信号が漏れ込まないようにする方法であ
る。
【0011】しかしながら、従来の層構成では、やはり
吸収率制御とクロストークキャンセルを同時に成り立た
せることは困難である。例えば、前記反射率の制御の方
法として、反射膜の厚さを薄くして入射光の一部を透過
させることが考えられるが、金属からなる反射膜は光を
ほとんど透過しないので、反射膜の厚さを極めて薄くし
なければこのような効果は望めない。このとき、膜厚が
僅かにでも変動すると透過率は大きく変わってしまう。
したがって、反射率の膜厚で吸収率や反射率を制御する
ことは、現実的でない。
【0012】さらに、相変化型光記録媒体において高速
オーバーライトを考えた場合、やはり吸収率や反射率の
コントロールが必須であるが、クロストークキャンセル
の場合と同様、これらを適正に制御することは難しい。
【0013】そこで本発明は、かかる従来の実情に鑑み
て提案されたものであって、吸収率や反射率を容易に制
御することができ、高速記録のための吸収率制御とクロ
ストークキャンセル、さらには高速オーバーライト特性
を同時に成り立たせることが可能な光記録媒体を提供す
ることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明の光記録媒体は、案内溝を有する基板上に
相変化型記録膜と反射膜とが形成されてなり、上記反射
膜は金属と誘電体の混合物よりなることを特徴とするも
のである。
【0015】酸化物は金属に比べて光透過率が高く、し
たがって反射膜を金属と酸化物の混合物とすることで、
反射膜の透過率、反射率が容易に制御可能となる。その
結果、光記録媒体の吸収率、反射率を容易、且つ適正に
制御することができ、吸収率制御とクロストークキャン
セルや高速オーバーライト特性を同時に成り立たせるこ
とが可能である。
【0016】具体的には、相変化型記録膜が結晶状態の
ときの吸収率Acと非晶質状態のときの吸収率Aaとを
Ac/Aa≧1.2なる関係、相変化型記録膜が結晶状
態のときの反射率Rcと非晶質状態のときの反射率Ra
とをRc/Ra≧5なる関係としたときに、クロストー
クキャンセルや高速オーバーライトが実現される。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳細に説明する。
【0018】本発明を適用した光記録媒体の一例を図1
に示す。この光記録媒体は、基本的には、案内溝1aが
形成された透明基板1上に、相変化型記録膜2と反射膜
3とがこの順に形成されてなるものであり、上記透明基
板1側から記録再生光が照射され、その一部が記録膜2
で吸収、あるいは反射されるとともに、これを透過した
光が反射膜3で反射される。
【0019】勿論、エンハンス効果等を狙って適宜誘電
体層を設けることも可能である。図2に相変化型記録膜
2と透明基板1の間にのみ誘電体層4を設けた光記録媒
体の一例を、図3に相変化型記録膜2を挟んで両側に第
1の誘電体層5、第2の誘電体層6を設けた光記録媒体
の一例をそれぞれ示す。
【0020】上記透明基板1としては、透明樹脂基板や
ガラス基板等を用いることができ、例えば射出成形によ
り案内溝1aが転写形成されたポリカーボネート基板等
が好適である。この場合、透明基板1の厚さは0.3〜
1.2mm程度の範囲とされ、いわゆるリジッド基板と
して取り扱われる。
【0021】透明基板1には、この他、射出成形やキャ
スト法等によって作られる透明シートを用いることも可
能である。透明シートの厚さを10〜177μmとし、
高い開口数(NA)の光学系を組み合わせることで、こ
れまでのものより遥かに記録密度の高い光記録媒体が実
現される。なお、この透明シートを用いる場合、案内溝
1aや信号ピット等の凹凸パターンは、マスタスタンパ
に対して高温で加熱圧着することにより容易に転写形成
することができる。
【0022】透明基板1に上記透明シートを用いた場
合、そのままシート状の光記録媒体(いわばフレキシブ
ル光ディスク)とすることもできるが、例えば図4に示
すように、スピンコート法等により塗布された紫外線硬
化樹脂7等を介して支持基板8にこれを貼り合わせ、リ
ジッドなディスクとすることもできる。このとき、用い
る支持基板8は必ずしも透明でなくてよく、例えば熱可
塑性樹脂よりなる厚さ0.6〜1.2mm程度の基板を
用いる。
【0023】また、上記相変化型記録膜2は、加熱・冷
却により結晶状態及び非晶質状態をとり、その反射率の
違いにより信号が読み出される。
【0024】相変化型記録膜2の材質としては、このよ
うな条件を満たすもので有れば従来より公知のものがい
ずれも使用でき、具体的にはGeSbTe合金等が挙げ
られる。相変化型記録膜2の厚さであるが、例えば記録
材料としてGeSbTeを用いた場合、10〜30nm
とすることが好ましい。
【0025】誘電体層を形成する場合、誘電体材料とし
ては、従来よりこの種の媒体に用いられるものがいずれ
も使用可能であり、その厚さは屈折率等の光学的特性を
考慮して適宜設計することができる。例えば、誘電体材
料としてZnSとSiO2 を用い、その厚さを誘電体層
4や第1誘電体層5では50〜200nm、第2誘電体
層6では5〜100nmとすればよい。
【0026】一方、反射膜3は、基本的には金属材料か
らなるものであるが、本発明では金属と酸化物の混合物
とし、特にその光透過率、反射率をその比率により制御
することができるような構成とされている。
【0027】ここで、金属材料としては、任意の金属材
料を用いることができ、Li、Be、Na、Mg、A
l、Si、K、Ca、Sc、Ti、V、Cr、Mn、F
e、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Se、R
b、Sr、Y、Zr、Nb、Mo、Tc、Ru、Rh、
Pd、Ag、Cd、In、Sn、Sb、Te、Cs、B
a、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、G
d、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、H
f、Ta、W、Re、Os、Ir、Pt、Auの単体あ
るいは2種類以上の合金等を用いることができるが、化
学的安定性等を考慮すると、Auが好ましい。
【0028】また、酸化物としては、Li、Be、N
a、Mg、Al、Si、K、Ca、Sc、Ti、V、C
r、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、G
e、Se、Rb、Sr、Y、Zr、Nb、Mo、Tc、
Ru、Rh、Pd、Ag、Cd、In、Sn、Sb、T
e、Cs、Ba、La、Ce、Pr、Nd、Pm、S
m、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Y
b、Lu、Hf、Ta、W、Re、Os、Ir、Pt、
Auから選ばれる1以上の金属の酸化物、窒化物、硫化
物、フッ化物等を挙げることができる。
【0029】上記反射膜3においては、金属と誘電体の
比率を調整することで反射率や透過率を制御することが
できる。
【0030】そこで、本発明の光記録媒体では、上記比
率を調整し、反射膜3の反射率、透過率を適正なものと
し、高速記録のための吸収率制御とクロストークキャン
セル、高速オーバーライト特性を同時に成り立たせる。
【0031】具体的には、相変化型記録膜2側から光を
照射したときに、相変化型記録膜2が結晶状態のときの
吸収率Acと非晶質状態のときの吸収率AaがAc/A
a≧1.2なる関係にあり、且つ、相変化型記録膜2が
結晶状態のときの反射率Rcと非晶質状態のときの反射
率RaとがRc/Ra≧5なる関係にあるように設定す
る。
【0032】さらには、上記相変化型記録膜2が非晶質
状態のときの反射率Raが2%以下となるようにする。
【0033】図5は、反射膜3をAuと誘電体(Zn
S:Si=80:20)の混合物とし、Auの比率を2
0分子%(金属を単原子分子としたときの比率)とした
とき、相変化型記録膜2の結晶部、非晶質部における吸
収率、及び反射率と、第1誘電体層の膜厚との関係(計
算結果)を示すものである。
【0034】この図5を見ると、第1誘電体層の厚さ7
0nm及び200nmの近傍に、上記条件を満たす解が
あることがわかる。
【0035】上記反射膜3における金属と誘電体の比率
は、例えば上記条件を満たすように任意に選定すればよ
いが、あまり金属の比率が低すぎると反射膜としての機
能が失われる。逆に金属の割合が高すぎると(誘電体の
割合が低すぎると)、光透過性が失われ、反射膜3の厚
さを極めて薄くせざるを得ない。膜厚を薄くすることで
光透過率を確保(調整)する場合、膜厚のバラツキが光
透過率に大きな影響を与え、これを適正にコントロール
することが難しくなるばかりか、熱容量の問題も生ず
る。したがって、金属の比率(濃度)を1分子%〜50
分子%の範囲内で調整することが好ましい。
【0036】また、上記反射膜3の膜厚であるが、金属
と誘電体の比率と同様、上記条件を満たすように設定す
ればよい。ただし、膜厚があまり薄すぎたり厚すぎる
と、様々な不都合が生ずる虞れがある。したがって前記
膜厚に関しては自ずと適正範囲が決まり、10〜300
nmとすることが好ましい。
【0037】以上、本発明を適用した光記録媒体の基本
的な構成について説明してきたが、これは一例に過ぎ
ず、本発明は様々な構造の光記録媒体に適用可能であ
る。以下、これらの光記録媒体について説明する。
【0038】図6は、支持基板11上に反射膜12、相
変化型記録膜13の順で成膜してなるものであり、さら
に相変化型記録膜13の表面を光透過層14で覆ってな
るものである。
【0039】この図6に示す光記録媒体では、光透過層
14側から光を照射し、情報信号の記録や再生を行う。
したがって、光透過層14の厚さを薄く、例えば10〜
177μmとし、高NAの光学系と組み合わせること
で、高記録密度を実現することができる。
【0040】この場合、支持基板11には熱可塑性樹脂
からなる厚さ0.3〜1.2mmの基板が用いられ、例
えば案内溝11aを射出成形により形成する。
【0041】上記光透過層14は、例えば紫外線硬化樹
脂を塗布することにより、あるいは光透過性フィルムを
紫外線硬化樹脂を接着剤として貼り付けることにより形
成されるが、いずれの場合にも厚さ(光透過性フィルム
を紫外線硬化樹脂で貼り付けた場合には、これらを合わ
せた全体の厚さ)は10〜177μmとすることが好ま
しい。
【0042】上記のように相変化型記録膜と反射膜の形
成順序を逆にし、光透過層14側から記録光、再生光を
照射する場合にも、誘電体層を必要に応じて形成するこ
とができる。
【0043】図7は、光透過層14と相変化型記録膜1
3の間にのみ誘電体層15を形成した光記録媒体の一例
を示すものであり、図8は、相変化型記録膜13を挟ん
で上下に第1誘電体層16及び第2誘電体層17を積層
形成した光記録媒体の一例を示すものである。
【0044】上記のような構造とした場合、支持基板1
1と相変化型記録膜13の間に反射膜12があるため、
例えば案内溝11aの形状を忠実に相変化型記録膜13
に反映させることが困難である。特に、従来の金属のみ
からなる反射膜では、支持基板11の表面性が反射膜1
2の結晶性に影響を及ぼしたり、あるいは、反射膜12
の組成等に依存して所定の粒径で形成される結晶粒によ
り界面形状が乱れ、これが相変化型記録膜13の表面
性、性質に影響を与える。
【0045】これに対して、本発明の光記録媒体では、
反射膜12を金属と誘電体の混合物としているので、こ
れを非晶質化することができ、反射膜12の結晶性に由
来する影響を解消することができる。
【0046】次に、多層構造を有する光記録媒体、両面
構造を有する光記録媒体等への応用について説明する。
なお、以下の例においては、相変化型記録膜と反射膜、
誘電体層を合わせて記録層として説明するが、いずれの
場合にも、反射膜を金属と誘電体の混合物とし、吸収率
特性等を制御することが可能であることは、先に説明し
た例と同様である。
【0047】図9は、最終的に得る光記録媒体のほぼ半
分の厚みとした支持基板21上に記録層22及び光透過
層23を形成したものを、2枚貼り合わせて両面ディス
クとした例である。
【0048】この場合には、光透過層23を介して光照
射することにより、両面からそれぞれの記録層22に対
して記録、再生を行うことができる。
【0049】図10は、1枚の基板31の両面に案内溝
31aを形成し、それぞれ記録層32及び光透過層33
を形成したものである。この両面光ディスクにおいて
も、それぞれの面に対して記録、再生を行うことができ
る。
【0050】図11は、支持基板41上に第1の記録層
42と第2の記録層43とを光学的に透明な中間層44
を介して形成し、その表面に光透過層45を形成した多
層構造の光記録媒体(多層光ディスク)の一例である。
多層光ディスクでは、光入射側(光透過層45側)に向
かうにしたがって記録層の反射率が次第に小さくなるよ
うに設定する。
【0051】この多層光ディスクでは、片側(光透過層
45側)から記録層42、43に対する記録、再生が行
われる。
【0052】以上、両面光ディスク、多層光ディスクの
例について説明したが、単板ディスクにおいて、様々な
機能を有する層を付加することも可能である。
【0053】図12は、支持基板51上に記録層52、
光透過層53を順次形成した単板光ディスクにおいて、
支持基板51の記録層形成面とは反対側の面にスキュー
補正層54を形成した例を示すものである。
【0054】単板ディスクにおいては、片面にのみ記録
層52や光透過層53が形成されるため、反りが発生し
やすく、スキューが大きな問題となる。そこで、これと
は反対側の面に紫外線硬化樹脂等を塗布することにより
スキュー補正層54を形成し、前記反りをキャンセルし
てスキューを防止する。
【0055】ここで、スキュー補正層54に用いられる
紫外線硬化樹脂等は、光透過層53を形成する材料より
も硬化収縮率が高いものであることが好ましい。
【0056】図13は、光透過層53の上に表面硬度改
善、及び帯電防止を目的として保護透明層55を形成し
た例である。
【0057】また、上述のように、本発明の光記録媒体
においては、光透過層を形成するため、あるいは支持基
板との貼り合わせのため等、記録層、すなわち相変化型
記録膜や誘電体層、反射膜上に紫外線硬化樹脂を塗布す
ることが必要になることがある。このとき、紫外線硬化
樹脂との密着性を改善するために、これら相変化型記録
膜や誘電体層、反射膜の表面を予めシラン処理しておく
ことも有効である。
【0058】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明においては、反射膜を金属と誘電体の混合物としてい
るので、吸収率や反射率を容易に制御することができ、
高速記録のための吸収率制御とクロストークキャンセ
ル、さらには高速オーバーライト特性を同時に成り立た
せることが可能である。また、反射膜の結晶性に由来す
る影響を抑えることもでき、例えばノイズを抑えること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】案内溝を設けた透明基板上に相変化型記録膜と
反射膜を順次積層形成した光ディスクの一例を示す要部
概略断面図である。
【図2】案内溝を設けた透明基板上に誘電体層、相変化
型記録膜、反射膜を順次積層形成した光ディスクの一例
を示す要部概略断面図である。
【図3】案内溝を設けた透明基板上に誘電体層、相変化
型記録膜、誘電体層、反射膜を順次積層形成した光ディ
スクの一例を示す要部概略断面図である。
【図4】図1に示す構造のものに支持基板を貼り合わせ
た光ディスクの一例を示す要部概略断面図である。
【図5】反射膜を金属と誘電体の混合物としたときの相
変化型記録膜における反射率、吸収率と誘電体層の膜厚
の関係を示す特性図である。
【図6】案内溝を設けた支持基板上に反射膜、相変化型
記録膜を順次積層形成し、その表面に光透過層を形成し
た光ディスクの一例を示す要部概略断面図である。
【図7】案内溝を設けた支持基板上に反射膜、相変化型
記録膜、誘電体層を順次積層形成し、その表面に光透過
層を形成した光ディスクの一例を示す要部概略断面図で
ある。
【図8】案内溝を設けた支持基板上に反射膜、誘電体
層、相変化型記録膜、誘電体層を順次積層形成し、その
表面に光透過層を形成した光ディスクの一例を示す要部
概略断面図である。
【図9】貼り合わせ型両面光ディスクの一例を示す概略
断面図である。
【図10】1枚の基板の両面に記録層を形成した両面光
ディスクの一例を示す概略断面図である。
【図11】多層光ディスクの一例を示す概略断面図であ
る。
【図12】スキュー補正層を設けた光ディスクの一例を
示す概略断面図である。
【図13】保護透明層を設けた光ディスクの一例を示す
概略断面図である。
【符号の説明】
1 透明基板、1a 案内溝、2,13 相変化型記録
膜、3,12 反射膜、11 支持基板、11a 案内
溝、14 光透過層

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 案内溝を有する基板上に相変化型記録膜
    と反射膜とが形成されてなり、 上記反射膜は金属と誘電体の混合物よりなることを特徴
    とする光記録媒体。
  2. 【請求項2】 上記相変化型記録膜側から光を照射した
    ときに、相変化型記録膜が結晶状態のときの吸収率Ac
    と非晶質状態のときの吸収率AaがAc/Aa≧1.2
    なる関係にあり、 且つ、相変化型記録膜が結晶状態のときの反射率Rcと
    非晶質状態のときの反射率RaとがRc/Ra≧5なる
    関係にあることを特徴とする請求項1記載の光記録媒
    体。
  3. 【請求項3】 上記相変化型記録膜が非晶質状態のとき
    の反射率Raが2%以下であることを特徴とする請求項
    2記載の光記録媒体。
  4. 【請求項4】 上記反射膜に含まれる金属の割合が1分
    子%〜50分子%であることを特徴とする請求項1記載
    の光記録媒体。
  5. 【請求項5】 上記反射膜に含まれる金属がAuであ
    り、誘電体がZnS及びSiO2 であることを特徴とす
    る請求項1記載の光記録媒体。
  6. 【請求項6】 上記相変化型記録膜がGeSbTeより
    なることを特徴とする請求項1記載の光記録媒体。
  7. 【請求項7】 上記基板が透明基板であり、この透明基
    板上に相変化型記録膜及び反射膜がこの順で形成されて
    いることを特徴とする請求項1記載の光記録媒体。
  8. 【請求項8】 上記相変化型記録膜の少なくとも一方の
    面に接して誘電体膜が形成されていることを特徴とする
    請求項7記載の光記録媒体。
  9. 【請求項9】 上記基板が支持基板であり、この支持基
    板上に反射膜及び相変化型記録膜がこの順で形成される
    とともに、この上に光透過層が形成され、 この光透過層側から光を照射することで情報の記録及び
    /又は再生が行われることを特徴とする請求項1記載の
    光記録媒体。
  10. 【請求項10】 上記相変化型記録膜の少なくとも一方
    の面に接して誘電体膜が形成されていることを特徴とす
    る請求項9記載の光記録媒体。
JP9285901A 1997-10-17 1997-10-17 光記録媒体 Withdrawn JPH11120619A (ja)

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