JP2006252669A - 光記録媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 波長405nm、NA0.60以上の光ピックアップを用いたシステムで記録再生を行ない、記録層を2層以上設けて多層化することにより大容量化を図る光記録媒体において、光入射側の記録層(保護層、相変化記録層、半透明反射層、放熱層を含む)の透過率を上げ、放熱性も良い放熱層材料と、高線速記録において信頼性とオーバーライト特性に優れた相変化記録層材料を提供すること。
【解決手段】 基板上に少なくとも反射層、誘電体層1、相変化記録層1、誘電体層2、中間層、放熱層、半透過反射層、誘電体層3、相変化記録層2、誘電体層4の順に積層された光記録媒体か、あるいは基板上に少なくとも反射層、誘電体層1、相変化記録層1、誘電体層2、中間層、放熱層、半透過反射層、誘電体層3、相変化記録層2、誘電体層4、基板からなる光記録媒体において、放熱層がNb酸化物、Si酸化物の混合物であって、下記条件を満たすことを特徴とする光記録媒体。
【数6】
Figure 2006252669

【選択図】 図1

Description

本発明は、相変化、光記録、光ディスクに関するものであり、大容量データストレージ、デジタルビデオディスクに応用される。
現在、実用化されている光記録媒体に用いられている結晶状態と非晶質(アモルファス)状態の可逆的相変化を利用したいわゆる相変化型光記録媒体に用いられている記録材料に、AgInSbTe、GeAgInSbTe、GeInSbTe、GeSbTeなどがあり、CD−RW、DVD−RW、DVD+RWメディアに用いられている。これら記録材料は、短い記録マークを形成する能力が高く、高密度化に適している。DVDROM、書き換え型DVDシステムが昨今、急速に普及しており、高速記録、片面2層タイプのディスクも市場に登場している。従って、高速、大容量の需要は常に求められている。しかし、コンテンツの種類によっては、既に4.7GBでは高画質を維持したまま、長時間録画に対して、充分でない状況になっている。さらに、将来、あらゆる地域で地上波デジタル放送を見る時代になれば、30GBの容量が求められる。その要求に応えるべく、波長650nmの赤色LDから、405nmのLDを用い、さらに対物レンズの開口率(NA)が0.85の記録再生システムと、片面20GBから25GBの容量のディスクが市場に出始めた。DVD記録再生システムは普及しているものの、それは100GBクラスのハードディスクを搭載した一体型のシステムである。このことからも、高速、大容量が要求されているのは依然変わらない。今後、405nmのLDを用いたシステムは、片面2層以上、高速記録が本格的普及のために必要になってくると予想される。そのための記録材料及び多層化のための媒体構成を検討する必要がある。また、記録媒体として重要な高温環境下の記録マークの安定性、記録再生特性が確保されていなければならない。
相変化型記録媒体の場合、片面多層化に対して重要なことは、光入射側の情報記録層の高い透過率、記録時の相変化記録層の放熱、透過率を上げるために相変化記録層の膜厚が薄くなることによるさらなる記録層の信頼性向上等である。高速記録、具体的には20m/sを超える線速で記録可能でしかも信頼性の高い相変化記録材料として、Sb70Te30付近の共晶組成にAg,In,Geを添加した系があるが、特に信頼性の点で適用できなくなってくる。そこで、他の材料として、SbにGe,Mnを添加する(特許文献1:特開2003−341240号公報)、InSb系にGeを添加する(特許文献2:特開2001−039031号公報)、GeMnSbSn系(特許文献3:特願2004−210553号明細書)、InSb系にGe,Hを添加した系(特許文献4:特願2003−358223号明細書)がある。Sbを含まない系としてはGeTe系がある。片面2層以上の場合は光入射側の記録層はより薄くしなければならないため、ダイレクトオーバーライトを含む記録特性が良好で、しかも信頼性が高くて高線速で記録可能な材料をさらに検討する必要がある。
光入射側の記録時に発生した熱を放熱する放熱層は奥側の層に光をより透過し、さらに熱の放熱能力が高いことが望まれる。その手前の半透過反射層はAg等が用いられるが、膜厚を薄くしないと透過しないため厚みに限度がある。薄い膜厚でも急冷され記録マークが形成できれば良いが、この層だけでは限界がある。放熱層の役割をする材料として、InとZnOの混合物、InとSnOの混合物、あるいはIn、ZnO、SnOの混合物を用いる例がある(特許文献5:特開2003−303443号公報)。
さらに、Alの酸化物を用いる例がある(特許文献6:特開2004−178673号公報)。
特開2003−341240号公報 特開2001−039031号公報 特願2004−210553号明細書 特願2003−358223号明細書 特開2003−303443号公報 特開2004−178673号公報
本発明の課題は、波長405nm、NA0.60以上の光ピックアップを用いたシステムで記録再生を行ない、記録層を2層以上設けて多層化することにより大容量化を図る光記録媒体において、光入射側の記録層(保護層、相変化記録層、半透明反射層、放熱層を含む)の透過率を上げ、放熱性も良い放熱層材料と、高線速記録において信頼性とオーバーライト特性に優れた相変化記録層材料を見出すことにある。
上記課題は、本発明の(1)、(2)により解決される。
(1):基板上に少なくとも反射層、誘電体層1、相変化記録層1、誘電体層2、中間層、放熱層、半透過反射層、誘電体層3、相変化記録層2、誘電体層4の順に積層された光記録媒体か、あるいは基板上に少なくとも反射層、誘電体層1、相変化記録層1、誘電体層2、中間層、放熱層、半透過反射層、誘電体層3、相変化記録層2、誘電体層4、基板からなる光記録媒体において、放熱層がNb酸化物、Si酸化物の混合物であって、下記条件を満たすことを特徴とする光記録媒体。
Figure 2006252669
(2):前記相変化記録層が下記条件を満たし、MはGeとMn、Siの少なくとも一つであることを特徴とする前記(1)に記載の光記録媒体。
Figure 2006252669
本発明により、高線速で記録しても高感度で良好な特性が得られ、信頼性の高い片面2層構成の相変化型記録媒体が提供できる。
記録媒体の構成の一つは、図1に示すように基板上に、少なくとも、反射層、誘電体層1、相変化記録層1、誘電体層2、中間層、放熱層、半透過反射層、誘電体層3、相変化記録層2、誘電体層4を含み、この順に積層された場合である。誘電体層4の上にはカバー層が設けられる。これは、光ピックアップの対物レンズのNA(開口数)が0.85の場合に適した構成である。
もう一つの構成は、表面側に第2基板を有するもので、図2に示すように、基板上に少なくとも反射層、誘電体層1、相変化記録層1、誘電体層2、中間層、放熱層、半透過反射層、誘電体層3、相変化記録層2、誘電体層4を含み、この順に積層した場合である。誘電体層4の上には基板が設けられている。この構成では、基板はともに0.6mm厚であって、対物レンズのNA(開口数)が0.65に適した構成である。光はカバー層側から入射される。
本発明に関わる放熱層材料は、Nb酸化物、Si酸化物からなり、各酸化物の混合の割合は、
Figure 2006252669
である。
既に、開示されているInO,In−SnO,In−ZnO、ZnO等の酸化物は放熱性すなわち熱伝導率が高く、屈折率が2を超えている。膜厚が100nmレベルでは、In−SnO、In−ZnOで約4.5W/mKである。
一方、複素屈折率n,kは波長400nm近傍でn=2.2〜2.3,k=0.06である。相変化記録媒体に一般的に用いられているZnSSiOは、特にkが小さく、約0.01であるが、熱伝導率はInO系より高い。また、Al,SiOは熱伝導率、光学定数kは、ZnSSiOとIn−SnO、In−ZnOの中間であることが経験的にわかっている。窒化物であるAlNや炭化物であるSiCは、熱伝導率がさらに高い。しかし、kが大きく光が吸収されやすい。従って、放熱層としてもちいる場合、充分な放熱を行なうために膜厚が100nmを超える場合は、kが小さく、ゼロになる方が良い。
そこで、従来用いられてきたZnSSiOよりも熱伝導率が高く、nが少なくとも2を超え、kが小さい材料が要求される。Nb酸化物は、光吸収が小さいため、放熱層としても適している。SiOと混合することにより、熱伝導率もZnSSiOより高くすることが可能であるが、屈折率が高く、低光吸収の特長をいかすためにNbを50mol%以上とするのが良い。Nb:SiO=80:20の薄膜のn,kは、n=2.1,k=0.0002であり、特にkが小さい。従って、膜厚が厚くなっても透過率が高く、放熱性も高いことから光入射側の記録層にある放熱層に用いるのに適している。さらに、これら混合物にTa,CeO,InO,ZnOを30mol%以下添加するのも良い。熱伝導率をより高くすることが可能になる。膜厚は、レンズの開口数によっても変わるが、薄くて50nm、上限は200nmである。それ以上厚いと、成膜中の温度上昇により、媒体の機械特性の劣化やクラックの発生による特性の劣化の原因になる。それより薄いと放熱の効果がなくなってしまう。
相変化記録層1,2に用いる材料は、記録線速が20m/sを超えてもオーバーライト可能となるように選ばれる。従来のSbTe系では高線速記録するためには、Sbが70から80at%の量になる。初期記録特性は良くても、高温環境下の信頼性が悪くなる。Geなどを添加することで改善されるが、あまり多く入れると高速記録に適さなくなるため、添加量に限界がある。一方、GeSb系のGe18Sb82共晶組成付近は、高線速記録に適した材料と考えられるが、アモルファス相が形成しにくく、変調度が小さい。さらに、波長405nm付近での結晶相とアモルファス相の屈折率差が小さいことも変調度が小さいことに起因している。また、結晶化温度が250℃と高いため、相変化記録層形成時にアモルファス相を結晶相に相変化させる工程である、いわゆる初期化がしにくいため、記録信号に欠陥が多く発生する。従って、Sn,Mnを添加することにより、上記不具合を改善できるが、Snが多くなると融点が減少し、熱伝導率が高くなってくる。この場合、マークが広がり易くマーク長制御がしにくくなる。
そこで、より高線速に適した組成としてInSbを基本とした系が挙げられる。InSbは、特に化合物組成の場合、GeTe,SbTe系に比べて、バンドギャップが小さいため、記録パワーに対する感度を高くすることが可能である。高線速に対応するためIn20Sb80共晶組成の方が適している。融点、結晶化温度はGeSbに比べて低いため、初期化もしやすく、多数回のオーバーライトが可能である。しかし、信頼性を確保するためには、Ge元素は必須である。ただし、多すぎると線速が遅くなりすぎ、しかもオーバーライト回数が少なくなる。従って、添加量は15at%以下が好ましい。下限としては3at%以上が好ましい。
しかし、Geは信頼性の確保に必須であるが、Ge量で最適記録線速が変わる。たとえば、線速25m/sで記録するためには、Geは5at%程度入れるのが良いが、それ以上入れると線速が遅くなる。従って、信頼性が充分確保できなくなる。そこで、あまり線速を低くしないで、信頼性を確保するためには、Mn、Siが適している。Mn,SiはGeほど結晶化速度を遅くすることがなく、結晶化温度をあまり高くすることがないので、記録特性と信頼性の両立が図れる。GeとMnあるいはSi,または両方の元素の添加量は、5at%以上20at%であるが、5at%以上10at%が良い。その中で、GeはMn.Siより量が同じか多い方が良い。
その他、感度向上のためにBi,Sn,Teの少なくとも1元素を10at%以下添加しても良い。信頼性向上のためには、Co,Zn,希土類元素などを少なくとも1元素を添加しても良い。従って、記録材料は(M)(InSb1−y100−xに対して、3≦x≦20,0.1≦y≦0.3であって、MはGeとMn、Siの少なくとも一つである。InとSbの比は、InSb1−yに対して、0.1以上0.3以下が良いが、0.15以上0.25以下が良い。少なすぎても、記録マークが形成しにくく、多すぎると遅い線速にしか対応できなくなってしまう。上記、相変化記録層材料は片面1層のみの媒体にも適用して良い。
相変化記録層1の膜厚は5nmから25nmであり、10nmから15nmが好ましい。それ以上薄いと変調度がとれなくなり、それ以上厚いと記録感度、繰り返しオーバーライト特性が劣化する。この層は、光入射側に対して奥側の層になる。光入射側の相変化記録層2膜厚は、光透過率を高めるために厚くすることはできない。この記録層部の透過率は50%以上が良い。従って、好ましい膜厚は5nmから10nmが良い。相変化記録層材料1,2の材料、組成は同じとは限らない。材料の構成元素は同じ場合は組成を変える。相変化記録層2は、膜厚が相変化記録層1よりも薄いため、結晶化速度が遅くなる。従って、組成比を調整してより結晶化速度が速い組成にする。必要に応じて、相変化記録層のどちらか一方に酸化物、窒化物からなる界面層を設けて、結晶成長を進めさせても良い。
透過率を高めるために、光入射側の記録層のうち、相変化記録層2以外に重要なのが半透過反射層である。この層は、奥側に光を透過させると同時に、相変化記録層2に記録マークを形成するときに急冷する必要があるため、熱伝導率の高い材料が好ましい。反射層材料として用いられるAgまたはAg合金があるが、AuあるいはAl合金でも良い。合金の場合の添加元素としては、Cu,Pd,Bi,In,Nd,Tiなどがある。膜厚は5nm以上30nm以下が良い。好ましくは10nmから20nmが好ましい。厚すぎると、光透過率が減少し、奥側の相変化記録層の記録感度が悪くなる。
奥側の反射層も、AgまたはAg合金が好ましい。特にこの層は、波長405nmで、高NAの対物レンズを用いて入射光のビーム径を小さくすると、表面が粗くなると光が散乱されやすくノイズ上昇の原因になる。従って、膜表面が平坦であることが要求される。そのためにも、AgあるいはAg合金が好ましい。膜厚は80nmから250nmが良いが、100nmから200nmが好ましい。
誘電体層1〜4は、ZnSとSiOの混合物を用いるが好ましい。酸化物、窒化物、炭化物、これら混合物があるが、波長405nm付近でも透過率がより高い材料が適している。中でも、ZnSとSiOの混合物であってZnS:SiO=(30〜90):(70〜10)(モル比)が用いられる。ZnS、SiOの割合が、60<ZnS≦80,40<SiO≦20(mol%)が好ましい。繰り返し記録時や高温環境下での膜自身の結晶化が抑制され、繰り返し記録時の膜変形も抑えられる材料になっている。他の材料としては、具体的にはLa、Ce、Nd、Y等の希土類の硫化物を60mol%以上、90mol%以下含む複合誘電体が望ましい。あるいは、ZnS、ZnOもしくは希土類硫化物の組成の範囲を70〜90mol%とすることが望ましい。これらと混合されるべき、融点または分解点が1000℃以上の耐熱化合物材料としては、Mg、Ca、Sr、Y、La、Ce、Ho、Er、Yb、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Zn、Al、Si、Ge、Pb等の酸化物、窒化物、炭化物やCa、Mg、Li等のフッ化物を用いることができる。なお、上記酸化物、硫化物、窒化物、炭化物、フッ化物は必ずしも化学量論的組成をとる必要はなく、屈折率等の制御のために組成を制御したり、混合して用いることも有効である。誘電体層1と誘電体層3にZnSSiOを用い、反射層と半透過反射層にAgを用いる場合は、その間に酸化物、炭化物、その混合物を用いて、高温環境下での硫化防止及び密着性を向上させる。好ましくは、TiOとTiC、TaとTaC,ZrOとZrC,SiCなどがある。膜厚は2nmから5nmが好ましい。また、誘電体層2および誘電体層4の膜厚は、5nm以上、50nm以下とする必要がある。5nmより薄いと、記録層溶融時の変形等によって破壊されやすく、また放熱効果が大きすぎて記録に要するパワーが不必要に大きくなってしまう。誘電体層1および誘電体層3の膜厚は、繰返しオーバーライトにおける耐久性に大きく影響し、特にジッタの悪化を抑制する上でも重要である。膜厚は一般的に5nm以上、30nm以下である。5nm未満では、熱伝導の遅延効果が不充分で記録感度低下が著しくなり好ましくない。膜厚が30nmより厚いと熱の蓄積時間が長くなり繰り返しオーバーライト時に誘電体層の変形、溶融の繰り返しによる相変化記録層の体積変化による組成変化により特性が劣化してしまう。より好ましくは5〜25nmである。
中間層の材料は通常、セラミックスあるいは樹脂であるが、光硬化性樹脂、遅効性樹脂が成形性、コストの点で好適である。中間層に溝が形成されてもよく、射出成形または、フォトポリマー法などによって成形される。中間層は、記録再生を行なう際に、ピックアップが光入射側の記録層と奥側の記録層とを識別し、光学的に分離可能とする厚さであり、10〜50μmが好ましい。10μmより薄いと、層間クロストークが生じてしまう。50μmより厚いと、奥側の記録層を記録再生する際に、球面収差が発生し、記録再生が困難になってしまう。
基板材料は通常、ガラス、セラミックスあるいは樹脂であり、樹脂基板が成形性、コストの点で好適である。樹脂の例としてはポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、ABS樹脂、ウレタン樹脂などがあげられるが、成形性、光学特性、コストの点で優れるポリカーボネート樹脂やポリメチルメタクリレート(PMMA)などのアクリル系樹脂が好ましい。基板には溝が形成されており、溝部に情報が記録される。カバー層は、上記記載の樹脂を塗布したのちに硬化させて形成してもよい。図1の構成の場合、基板及び中間層に溝が形成されていればカバー層は溝がなくても良いが、中間層に溝がない場合は、予めカバー層に溝を形成しておく必要がある。図1の場合の基板厚は、1.1mm、カバー層の厚みは0.1mm、図2の場合の基板厚は0.6mmである。
図1のタイプの場合、記録前に相変化記録層をアモルファス状態から結晶状態に相変化させる初期化工程を、中間層形成後に相変化記録層1を初期化装置を用いて行ない、2層構成にした後、相変化記録層2を初期化する。図2のタイプでは、予め各記録層を形成し、その時点で初期化して、最後に中間層により各記録層を貼り合せて、媒体とする。
以下に本発明の具体的な実施例を示す。
(実施例1)
厚さ1.1mmのポリカーボネート製基板上に、Ag99.5Bi0.5(at%)、膜厚140nmの反射層、ZnS:SiO=80:20、膜厚10nmの誘電体層、GeMn(In0.2Sb0.892、膜厚10nmの相変化記録層1、ZnS:SiO=80:20、Ag99.5Bi0.5(at%)、膜厚100nmの誘電体層2、ポリカーボネートからなる厚さ30μmの中間層、(Nb50(SiO50、膜厚120nmの放熱層、Ag99.5Bi0.5(at%)、膜厚10nmの半透過反射層、ZnS:SiO=80:20、膜厚10nmの誘電体層3、GeMnSi(In0.18Sb0.8292、膜厚6nmの相変化記録層2,ZnS:SiO=80:20、膜厚100nmの誘電体層4を順に積層した後、アクリル系両面接着層、ポリカーボネートからなる厚さ60μmのカバー層を形成して記録媒体を作製した。なお、ポリカーボネート製樹脂中間層とアクリル系両面接着層以外はスパッタ法により作製した。基板のtrack pitchは0.32μm、記録される溝部の幅は0.20μm、溝の深さは22nmである。波長405nm,NA0.85のピックアップヘッドを用いて、記録線速4.9m/s,クロック周波数264MHz、1bitあたりのマーク長0.103μm,変調方式(1−7)RLLの3Tマークを連続的に記録した。記録線速は18m/sである。再生パワー0.35mWとした。記録するための光パルスの波形及びパワー制御方法は、相変化記録層を加熱するためのピークパワー(Pp)、Pp照射後に再生パワー以下のボトムパワー(Pb)、消去するための消去パワー(Pe)の少なくとも3値であり、Pp,Pbのパルス時間を、Pp:4.0〜5.5nsec.Pb:4.0nsec.とした。Peは、Ppの20%から50%とした。光入射側の記録層のPp,Peが7mW,3.0mW、奥側の記録層のPp,Peが、8.5mW,4.3mW、Pb:0.2mWが最適であった。5トラック連続に10回オーバーライト後、3トラック目の信号を再生したときの光入射側の記録層のCNRが53dB,奥側の層のCNRが54dBであった。
(実施例2)
放熱層材料以外は、構成条件、記録条件は同じである。放熱層は、(Nb70(SiO30とした。この場合の光入射側の記録層のCNRが54dB,奥側の層のCNRが55dBであった。
(実施例3)
放熱層材料以外は、構成条件、記録条件は同じである。放熱層は、(Nb80(SiO20とした。この場合の光入射側の記録層のCNRが54dB,奥側の層のCNRが55dBであった。
(実施例4〜8)
厚さ1.1mmのポリカーボネート製基板上に、Ag99.5Bi0.5(at%)、膜厚140nmの反射層、ZnS:SiO=80:20、膜厚10nmの誘電体層、膜厚10nmの相変化記録層1、ZnS:SiO=80:20、Ag99.5Bi0.5(at%)、膜厚100nmの誘電体層2、ポリカーボネートからなる厚さ30μmの中間層、(Nb50(SiO50、膜厚120nmの放熱層、Ag99.5Bi0.5(at%)、膜厚10nmの半透過反射層、ZnS:SiO=80:20、膜厚10nmの誘電体層3、膜厚6nmの相変化記録層2,ZnS:SiO=80:20、膜厚100nmの誘電体層4を順に積層した後、アクリル系両面接着層、ポリカーボネートからなる厚さ60μmのカバー層を形成して記録媒体を作製した。なお、ポリカーボネート製樹脂中間層とアクリル系両面接着層以外はスパッタ法により作製した。基板のtrack pitchは0.32μm、記録される溝部の幅は0.20μm、溝の深さは22nmnである。波長405nm,NA0.85のピックアップヘッドを用いて、記録線速4.9m/s,クロック周波数264MHz、1bitあたりのマーク長0.103μm,変調方式(1−7)RLLの3Tマークを連続的に記録した。記録線速は18m/sである。再生パワー0.35mWとした。記録するための光パルスの波形及びパワー制御方法は、相変化記録層を加熱するためのピークパワー(Pp)、Pp照射後に再生パワー以下のボトムパワー(Pb)、消去するための消去パワー(Pe)の少なくとも3値であり、Pp,Pbのパルス時間を、Pp:4.0〜5.5nsec.Pb:4.0nsec.とした。Peは、Ppの20%から50%とした。
表1に相変化記録層及び5トラック連続に10回オーバーライト後、3トラック目の信号を再生したときのCNRの結果を示す。
これら媒体を80℃、85%RHの環境下で200時間放置し、再び室温環境下でCNRを再生したところ、変化量は、1dB以下であった。
なお、以上の記録媒体に2Tから8Tマークをランダムに記録する場合であるが、Pp.Pbの照射パルスを一組とした場合に、2T,3Tマークを一組のパルス、4T,5Tマークを二組のパルス、6T,7Tマークを三組のパルス、8Tマークを四組のパルスにして記録する。より、高線速になるとこのパルス数を少なくして記録しても良い。
(比較例1〜3)
放熱層をAlN,ZnS:SiO=50:50(mol%)とした以外は、実施例4と同じ構成、条件とした。さらに放熱層のない場合も作製し比較した。
表2にその結果を示す。
いずれも手前側の層のCNRは50dBに満たない結果になり、放熱層がないとよりCNが下がる。
Figure 2006252669
Figure 2006252669
本発明の記録媒体の構成の一例を示す図である。 本発明の記録媒体の構成の他の例を示す図である。

Claims (2)

  1. 基板上に少なくとも反射層、誘電体層1、相変化記録層1、誘電体層2、中間層、放熱層、半透過反射層、誘電体層3、相変化記録層2、誘電体層4の順に積層された光記録媒体か、あるいは基板上に少なくとも反射層、誘電体層1、相変化記録層1、誘電体層2、中間層、放熱層、半透過反射層、誘電体層3、相変化記録層2、誘電体層4、基板からなる光記録媒体において、放熱層がNb酸化物、Si酸化物の混合物であって、下記条件を満たすことを特徴とする光記録媒体。
    Figure 2006252669
  2. 前記相変化記録層が下記条件を満たし、MはGeとMn、Siの少なくとも一つであることを特徴とする請求項1に記載の光記録媒体。
    Figure 2006252669
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JP2009037722A (ja) * 2007-07-04 2009-02-19 Ricoh Co Ltd 追記型光記録媒体

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