本発明は光記録媒体及びその製造方法に関し、特に、銀を主成分とする反射層を備えた光記録媒体及びその製造方法に関する。
近年、大容量のデジタルデータを記録するための記録媒体として、CD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)に代表される光記録媒体が広く用いられている。
CDのうち、データの追記や書き換えができないタイプ(CD−ROM)のものは、厚さ約1.2mmの光透過性基板上に反射層と保護層が積層された構造を有しており、波長約780nmのレーザビームを光透過性基板側から反射層に照射することによってデータの再生を行うことができる。一方、CDのうち、データの追記が可能なタイプ(CD−R)やデータの書き換えが可能なタイプ(CD−RW)のものは、光透過性基板と反射層との間に記録層が追加された構造を有しており、波長約780nmのレーザビームを光透過性基板側から記録層に照射することによってデータの記録及び再生を行うことができる。
CDでは、レーザビームの集束に開口数が約0.45の対物レンズが用いられ、これにより反射層又は記録層上におけるレーザビームのビームスポット径は約1.6μmまで絞られる。これにより、CDでは約700MBの記録容量と、基準線速度(約1.2m/sec)において約1Mbpsのデータ転送レートが実現されている。
また、DVDのうち、データの追記や書き換えができないタイプ(DVD−ROM)のものは、厚さ約0.6mmの光透過性基板上に反射層及び保護層が積層された積層体と、厚さ約0.6mmのダミー基板とが接着層を介して貼り合わされた構造を有しており、波長約635nmのレーザビームを光透過性基板側から反射層に照射することによってデータの再生を行うことができる。一方、DVDのうち、データの追記が可能なタイプ(DVD−R等)やデータの書き換えが可能なタイプ(DVD−RW等)のものは、光透過性基板と反射層との間に記録層が追加された構造を有しており、波長約635nmのレーザビームを光透過性基板側から記録層に照射することによってデータの記録及び再生を行うことができる。
DVDでは、レーザビームの集束に開口数が約0.6の対物レンズが用いられ、これにより反射層又は記録層上におけるレーザビームのビームスポット径は約0.93μmまで絞られる。このように、DVDに対する記録及び再生においては、CDよりも波長の短いレーザビームが用いられるとともに、開口数が大きい対物レンズが用いられていることから、CDに比べてより小さいビームスポット径が実現されている。これにより、DVDでは、約4.7GB/面の記録容量と、基準線速度(約3.5m/sec)において約11Mbpsのデータ転送レートが実現されている。
近年、DVDを超えるデータの記録容量を有し、且つ、DVDを越えるデータ転送レートを実現可能な光記録媒体が提案されている。このような次世代型の光記録媒体においては、いっそうの大容量を実現するため、波長約405nmのレーザビームが用いられるとともに、開口数が約0.85の対物レンズが用いられる。これによりレーザビームのビームスポット径は約0.43μmまで絞られ、約25GB/面の記録容量と、基準線速度(約5.7m/sec)において約36Mbpsのデータ転送レートを実現することができる。
このように、次世代型の光記録媒体では開口数が非常に高い対物レンズが用いられることから、コマ収差の発生を抑えて十分なチルトマージンを確保するため、レーザビームの光路となる光透過層の厚さが200μm以下、例えば100μm程度と非常に薄く設定される。
このような次世代型の光記録媒体は、通常、厚さ約1.1mmの支持基板と厚さ約100μmの光透過層との間に、反射層及び記録層が支持基板側からこの順に設けられた構造を有している。
また、反射層としては、スパッタリングによって形成される膜の表面性や、記録再生に必要とされるレーザー光の反射率を十分に確保することができる事から、主として銀または銀を主成分とする合金によって、支持基板上に支持基板と接して形成されている。
特開2002−117582号公報
特開平9−91758号公報
しかしながら、支持基板の材料として用いられるポリカーボネート等の樹脂材料は比較的透水性が高く、このため従来の光記録媒体を高温・高湿環境下に長時間保存すると、支持基板側から侵入した水分によってこれと接する反射層の腐食が進行し、反射層が支持基板から剥離してしまうという問題があった。
このような問題を解消するためには、支持基板と反射層との間に透水性の低い誘電体層を介在させることが有効であるが、この場合には、光記録媒体の製造工程数が増加し、コスト増を招くという新たな問題が生じてしまう。
したがって、本発明の目的は、製造工程数を増加させることなく製造可能であり、且つ、支持基板と接して設けられた反射層の腐食や剥離が効果的に防止された光記録媒体を提供することである。
また、本発明の他の目的は、少ない工程数により、支持基板と接して設けられた反射層の腐食や剥離を効果的に防止可能な光記録媒体の製造方法を提供することである。
本発明者らの研究によれば、支持基板と接する反射層が腐食するのは、反射層の主成分である銀と支持基板の材料であるポリカーボネート等の樹脂との密着性が低く、このためこれらの界面において生じた微小な空間に水分が蓄積されることが主な原因であることが判明した。したがって、透水性の低い誘電体層を介在させなくとも、反射層と支持基板の密着性を高めれば、反射層の腐食を十分に防止することができると考えられる。
本発明はこのような技術的知見に基づきなされたものであって、本発明による光記録媒体は、支持基板と、前記支持基板の一方の面に接して設けられた銀を主成分とする反射層と、前記反射層から見て前記支持基板とは反対側に設けられた光透過層とを備え、前記反射層は、前記支持基板側に位置する第1の部分と、前記光透過層側に位置する第2の部分とを有しており、前記第1の部分の厚さは10nm以上、50nm以下であり、1原子%以上、10原子%未満の窒素が添加されていることを特徴とする。
本発明による光記録媒体は、反射層のうち支持基板に接する位置に設けられた部分に所定量の窒素が添加されており、その厚さが上記の範囲に設定されていることから、反射層と支持基板との間の高い密着性を得ることができる。このため、支持基板と反射層の界面に生じる微小な空間の発生が効果的に防止され、その結果、高温・高湿環境下に長時間保存した場合であっても、反射層の腐食を防止することが可能となり、更にはそれに起因した支持基板からの反射層の剥離をも防止することができる。しかも、反射層の一部にのみ窒素が添加されているので、窒素を含まない従来の反射層と比べて熱伝導性や光学特性が大きく異なることはなく、このため、所望の信号特性を確保することが可能となる。
さらに、このような反射層は、スパッタリング時の条件変更によりガス種を変更することによって形成することができるため、製造工程数が増加することはなく、コストの増大を抑制することも可能となる。
ここで、前記反射層の前記第1の部分に添加された窒素の割合が1原子%以上、5原子%未満であることが好ましい。窒素の添加量をこの範囲に設定すれば、成膜レートを過度に低下させることなく、高い密着性を得ることが可能となるため、高温・高湿環境下に長時間保存した場合であっても、反射層の腐食を防止することが可能となり、更にはそれに起因した支持基板からの反射層の剥離をも防止することができる。また、前記反射層の前記第1の部分の厚さが20nm以上、50nm以下であることが好ましい。第1の部分の膜厚をこの範囲に設定すれば、より高い密着力を得ることが可能となるため、より効果的に反射層の腐食を防止することが可能となり、更にはそれに起因した支持基板からの反射層の剥離をも防止することができる。
また、前記反射層と前記光透過層との間に設けられた記録層をさらに備えることが好ましい。記録層は、書き換え型の光記録媒体である場合には相変化材料によって構成することが好ましく、追記型の光記録媒体である場合には複数の副記録層からなる積層構造を有することが好ましい。
本発明による光記録媒体の製造方法は、スパッタリング法により、支持基板の表面に銀を主成分とする反射層を成膜する工程を備え、前記反射層の成膜開始時においてはスパッタガス中に窒素ガスを混入させ、前記反射層の成膜終了時においてはスパッタガス中から窒素ガスを排除することによって、厚さが10nm以上、50nm以下であり、1原子%以上、10原子%未満の窒素が添加された第1の部分と、実質的に窒素が添加されていない第2の部分を含む反射層を形成することを特徴とする。本発明によれば、少ない工程数により、支持基板と接して設けられた反射層の剥離を効果的に防止することが可能となる。
このように、本発明によれば、銀を主成分とする反射層と支持基板との密着性を高めることができることから、支持基板と反射層の界面に生じる微小な空間の発生が効果的に防止され、その結果、高温・高湿環境下に長時間保存した場合であっても、反射層の腐食を防止することが可能となるとともに、それに起因した支持基板からの反射層の剥離をも防止することができる。しかも、従来に比べて製造工程数が増加することもなく、コスト増を抑制することが可能となる。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。
図1(a)は、本発明の好ましい実施形態にかかる光記録媒体10の外観を示す切り欠き斜視図であり、図1(b)は、図1(a)に示すA部を拡大した部分断面図である。
図1(a),(b)に示す光記録媒体10は、外径が約120mm、厚みが約1.2mmである円盤状の光記録媒体であり、図1(b)に示すように、支持基板11と、光透過層12と、これらの間に支持基板11から見てこの順に設けられた反射層21、誘電体層22、記録層23、誘電体層24を備えて構成されており、支持基板11と反射層21はこれらの間に他の層を介することなく、直接接触している。本実施形態による光記録媒体10は、波長λが380nm以上、450nm以下、好ましくは約405nmであるレーザビーム50を光入射面12aより照射することによってデータの記録及び再生を行うことが可能な光記録媒体である。光記録媒体10に対するデータの記録及び再生においては、開口数が0.7以上、好ましくは0.85程度の対物レンズ51が用いられ、これによって、レーザビーム50の波長をλ、対物レンズ51の開口数をNAとした場合、λ/NA≦640nmに設定される。
支持基板11は、光記録媒体10に求められる厚み(約1.2mm)を確保するために用いられる厚さ約1.1mmの円盤状の基板であり、その一方の面には、その中心部近傍から外縁部に向けて、或いは、外縁部から中心部近傍に向けて、レーザビーム50をガイドするためのグルーブ11b及びランド11aが螺旋状又は同心円状に形成されている。支持基板11の材料としては特に限定されないが、成形の容易性や加工性などの点からポリカーボネート樹脂やオレフィン樹脂を用いることが好ましい。支持基板11の作製は、スタンパを用いた射出成形法を用いることが好ましい。
光透過層12は、レーザビーム50の光路となる層であり、その厚さとしては10μm以上、200μm以下に設定することが好ましく、100μm程度に設定することが特に好ましい。光透過層12の材料としては、使用されるレーザビーム50の波長領域において光透過率が十分に高い材料である限り特に限定されないが、アクリル系又はエポキシ系の紫外線硬化性樹脂を用いることが好ましい。また、紫外線硬化性樹脂を硬化させてなる膜のかわりに、光透過性樹脂からなる光透過性シートと各種接着剤や粘着剤を用いて光透過層12を形成することも可能である。
反射層21は、光入射面12a側から入射されるレーザビーム50を反射し、再び光入射面12aから出射させる役割を果たし、さらに、多重干渉効果により再生信号(C/N比)を高める役割を果たす。また、反射層には、例えば記録の際に照射されたレーザー光の不要な熱量を有効的に放熱させる役目も果たす。本発明において反射層21は、銀を主成分とする材料が用いられる。ここで、「銀を主成分とする」とは、反射層21を構成する材料のうち、銀の構成比率(原子比)が最も高いことを意味する。反射層21の具体的な材料としては、銀とパラジウムと銅の合金(APC合金)、銀とネオジムと銅の合金(ANC合金)、銀とインジウムとスズの合金(AIS合金)、銀とビスマスと銅の合金(ABC合金)等を好ましく用いることができる。
反射層21は、図1に示すように、支持基板11側に位置する第1の部分21aと、光透過層12側に位置する第2の部分21bによって構成されている。したがって、反射層21の第1の部分21aは、支持基板11の表面に直接接していることになる。反射層21の第1の部分21aは主に密着層としての役割を果たし、第2の部分21bは上述した反射層本来の役割を果たす。
本発明では、反射層21の第1の部分21aには窒素が添加されており、その添加量は、1原子%以上、10原子%未満であり、好ましくは、1原子%以上、5原子%未満である。また、反射層21の第1の部分21aの厚さは10nm以上、50nm以下であり、好ましくは20nm以上、50nm以下である。これにより、ポリカーボネート等からなる支持基板11と銀を主成分とする反射層21との密着性が高まり、これらの界面に水分が蓄積されるような微小な空間が生じにくくなる。一方、反射層21の第2の部分21bには実質的に窒素は添加されていない。
ここで、1原子%以上の窒素の添加が必要なのは、窒素の添加量が1原子%未満であると密着性向上の効果が十分に得られないからであり、10原子%以上の窒素の添加が不要なのは、10原子%を超える窒素を添加しても密着性がそれ以上向上しないばかりか、むしろ、成膜レートの著しい低下によりスループットが大幅に低下するからである。得られる密着性と成膜レートのバランスを考慮すれば、上述の通り、窒素の添加量を1原子%以上、5原子%未満とすることが好ましい。窒素の添加量をこの範囲に設定すれば、スループットを大きく低下させることなく十分な密着力を得ることが可能となり、支持基板11と反射層21の界面に生じる微小な空間の発生を効果的に防止することができる。
また、第1の部分21aの厚さとして10nm以上の厚さが必要なのは、厚さが10nm未満であると密着性向上の効果が十分に得られないからであり、50nm以下である必要があるのは、50nm超の厚さに設定しても密着性がそれ以上向上しないばかりか、むしろ、窒素の添加による熱伝導性低下の影響が顕著となり、信号特性が劣化するおそれがあるからである。得られる密着性と熱伝導率等のバランスを考慮すれば、上述の通り、第1の部分21aの厚さを20nm以上、50nm以下とすることが好ましい。第1の部分21aの厚さをこの範囲に設定すれば、信号特性を劣化させることなく十分な密着力を得ることが可能となり、支持基板11と反射層21の界面に生じる微小な空間の発生を効果的に防止することができる。
反射層21の第2の部分21bの厚さについては特に限定されず、反射層21全体の厚さが20nm以上、300nm以下となるよう設定することが好ましく、20nm以上、200nm以下となるよう設定することがより好ましく、70nm以上、150nm以下となるよう設定することが特に好ましい。これは、反射層21全体の厚さが20nm未満であると、反射層21本来の上記効果を十分に得ることができない一方、反射層21全体の厚さが300nm超であると、反射層21の表面性が低くなる事により、得られる信号特性(例えばC/N)が大幅に悪化するばかりでなく、成膜時間が長くなり生産性が低下してしまうからである。これに対し、反射層21全体の厚さを20nm以上、300nm以下、好ましくは20nm以上、200nm以下、特に70nm以上、150nm以下に設定すれば、反射層21による上記効果を十分に得ることができるとともに、その表面性を高く維持することができ、さらに、生産性の低下を防止することが可能となる。
反射層21の形成はスパッタリング法により行うことが好ましい。この場合、第1の部分21aを形成する際にはスパッタガス中に窒素ガスを混入させ、第2の部分21bを形成する際にはスパッタガス中から窒素ガスを排除すればよい。つまり、成膜開始時においてはスパッタガス中に窒素ガスを混入させ、成膜終了時においてはスパッタガス中から窒素ガスを排除すればよい。これにより、互いに組成の異なる第1の部分21aと第2の部分21bを連続的に形成することができるので、製造工程数が増加することがなくなる。
尚、銀を主成分とする反射層の密着性を向上させる効果は、発明者らの研究した範囲では窒素以外の他の元素、例えば酸素を添加しても全く得られないことが確認されている。このことから、銀を主成分とする反射層の密着性を向上させる効果は、窒素を添加した場合特有の効果であるものと考えられる。
誘電体層22、24は、記録層23を物理的及び/又は化学的に保護する役割を果たし、記録層23は誘電体層22及び誘電体層24に挟持されることによって、光記録後、長期間にわたって記録情報の劣化が効果的に防止される。また、これらは記録の前後における光学特性の差を拡大する役割をも果たす。
誘電体層22及び誘電体層24を構成する材料は、使用されるレーザビーム50の波長領域において実質的に透明な誘電体であれば特に限定されず、例えば、酸化物、硫化物、窒化物又はこれらの組み合わせを主成分として用いることができるが、支持基板11等の熱変形防止、並びに、記録層23に対する保護特性の観点から、Al2O3、AlN、ZnO、ZnS、GeN、GeCrN、CeO2、SiO、SiO2、Si3N4、SiC、La2O3、TaO、TiO2、SiAlON(SiO2,Al2O3,Si3N4及びAlNの混合物)及びLaSiON(La2O3,SiO2及びSi3N4の混合物)等、アルミニウム、シリコン、セリウム、チタン、亜鉛、タンタル等の酸化物、窒化物、硫化物、炭化物あるいはそれらの混合物を用いることが好ましく、特に、ZnSとSiO2との混合物を用いることがより好ましい。この場合、ZnSとSiO2のモル比は、80:20程度に設定することが特に好ましい。誘電体層22と誘電体層24は、互いに同じ材料で構成されてもよいが、異なる材料で構成されてもよい。さらに、誘電体層22及び誘電体層24の少なくとも一方が、複数の誘電体膜からなる多層構造であっても構わない。
誘電体層22及び誘電体層24の厚さは特に限定されないが、3nm以上、200nm以下に設定することが好ましい。これは、誘電体層22や誘電体層24の厚さが3nm未満であると、上述した効果が得られにくくなる一方、200nmを超えると成膜時間が長くなり、生産性が低下するおそれがあるとともに、誘電体層22及び誘電体層24のもつ応力によってクラックが発生するおそれがあるからである。
また、誘電体層22及び誘電体層24は、記録の前後における光学特性の差を拡大する役割をも果たし、これを達成するためには、使用されるレーザビーム50の波長領域において高い屈折率(n)を有する材料を選択することが好ましい。さらに、レーザビーム50を照射した場合に、誘電体層22及び誘電体層24に吸収されるエネルギーが大きいと記録感度が低下することから、これを防止するためには、使用されるレーザビーム50の波長領域において低い消衰係数(k)を有する材料を選択することが好ましい。
以上を考慮すれば、誘電体層22及び誘電体層24の材料としては、ZnSとSiO2の混合物を主成分とすることが特に好ましく、そのモル比は80:20程度に設定することが好ましい。
誘電体層22及び誘電体層24の形成は、これらの構成元素を含む化学種を用いた気相成長法、例えば、スパッタリング法や真空蒸着法を用いることができ、中でも、スパッタリング法を用いることが好ましい。
記録層23は記録マークが形成される層であり、特に限定されるものではないが、光記録媒体10が書き換え型の光記録媒体である場合には相変化材料によって構成することが好ましく、光記録媒体10が追記型の光記録媒体である場合には複数の副記録層を含む積層構造を有することが好ましい。
光記録媒体10が書き換え型の光記録媒体であり、記録層23が相変化材料によって構成される場合には、相変化材料として、アンチモン及びテルルの合金又はこれに添加物が加えられた材料、或いは、アンチモン、テルル及びゲルマニウムの合金又はこれに添加物が加えられた材料を用いることが好ましい。但し、これ以外に、少量(15mol%以下)の他の材料や不可避的に混入する不純物が含まれていても構わない。
一方、光記録媒体10が追記型の光記録媒体である場合、記録層23は、2又はそれ以上の副記録層の積層体を用いることが好ましい。好ましくは、副記録層は2層積層されて、レーザビーム50の照射によって混合することにより記録マークが形成されれば良く、材料としては、アルミニウム,シリコン,ゲルマニウム,炭素,錫,金,亜鉛,銅,ホウ素,マグネシウム,チタン,マンガン,鉄,ガリウム,ジルコニウム,銀,ビスマス及び白金からなる群より選ばれた材料を主成分とするひとつの副記録層と、選択された元素とは異なる材料を主成分とするもうひとつの副記録層を積層することが好ましい。
記録層23の膜厚は、適用される光学系に応じて記録特性を考慮して適宜選択すればよいが、本発明の場合は、良好な記録特性を得るためには、どちらの種類の記録層を用いた場合も、2nm以上、40nm以下に設定することが好ましく、2nm以上、20nm以下であることがより好ましく、2nm以上、15nm以下であることがさらに好ましい。
また、記録層23の形成についても、その構成元素を含む化学種を用いた気相成長法、例えば、スパッタリング法や真空蒸着法を用いることができ、中でも、スパッタリング法を用いることが好ましい。
以上が本発明の好ましい実施形態による光記録媒体10の構造である。
このような構造を有する光記録媒体10に対してデータを記録する場合、光入射面12aから強度変調されたレーザビーム50を記録層23に照射すればよい。
例えば、光記録媒体10が書き換え型の光記録媒体であり、記録層23が相変化材料によって構成される場合には、光入射面12aから照射するレーザビーム50を記録パワーPwから基底パワーPbまでの振幅を有するパルス波形とすることによって記録層23を融点以上の温度に加熱し、その後、レーザビーム50のパワーを基底パワーPbに設定することによって急冷する。これによって溶融した領域がアモルファス状態に変化し、これが記録マークとなる。一方、記録層23をアモルファス状態から結晶状態に変化させるためには、光入射面12aから照射するレーザビーム50のパワーを中間パワーPeに設定することによって記録層14を結晶化温度以上の温度に加熱する。結晶化温度以上の温度に加熱された領域は、レーザビーム50が遠ざかることによって徐冷されることから、当該領域が結晶状態に変化する。
ここで、記録パワーPw、中間パワーPe及び基底パワーPbの関係は、
Pw>Pe≧Pb
に設定される。したがって、レーザビーム50のパワーをこのように強度変調すれば、記録層23の未記録領域に記録マークを形成するだけでなく、既に記録マークが形成されている領域にこれと異なる記録マークやブランク領域を直接形成(上書き:ダイレクトオーバーライト)することが可能となる。
一方、光記録媒体10が追記型の光記録媒体であり、記録層23が複数の副記録層の積層体である場合には、光入射面12aから照射するレーザビーム50を記録パワーPwから基底パワーPbまでの振幅を有するパルス波形とすることによって複数の副記録層を局所的に混合させ、これを記録マークとする。このようにして一旦混合した領域は、もはや元の積層状態に戻すことはできないため、既に記録マークが形成されている領域にこれと異なる記録マークを上書きすることはできない。
そしていずれも場合も、記録マーク部分の反射率とそれ以外の部分(ブランク領域)の反射率とは異なった値となることから、再生パワーPrに設定したレーザビーム50を光入射面12aから照射し、得られる反射光を光電変換すれば、記録されたデータを再生することができる。
このように、本実施形態による光記録媒体10は、銀を主成分とする反射層21が窒素の添加された第1の部分21aと実質的に窒素の添加されていない第2の部分21bによって構成され、窒素の添加された第1の部分21aが支持基板11に接していることから、反射層21と支持基板11との間の高い密着性を得ることができる。このため、支持基板11と反射層21の界面に生じる微小な空間の発生が効果的に防止され、その結果、高温・高湿環境下に長時間保存した場合であっても、反射層21の腐食を防止することが可能となるとともに、支持基板から反射膜が剥離することを効果的に抑制することができる。つまり、高い保存信頼性を得ることが可能となる。また、反射層21の全体に窒素が添加されているのではなく、光入射面12a側には実質的に窒素の添加されていない部分(第2の部分21b)が設けられていることから、窒素を含まない従来の反射層と比べて熱伝導性や光学特性が大きく異なることはなく、このため、所望の信号特性を確保することが可能となる。
しかも、このような反射層21は、スパッタリング時の条件変更によりガス種を変えることによって簡単に形成することができるため、製造工程数が増加することはなく、コストの増大を抑制することも可能となる。
本発明は、以上説明した実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
すなわち、本発明は、支持基板と、支持基板の一方の面に接して設けられた銀を主成分とする反射層と、反射層から見て支持基板とは反対側に設けられた光透過層とを備える光記録媒体である限り、その他の要素については特に限定されず、図1に示す光記録媒体10以外の構造を有する光記録媒体に適用することも可能である。
また、光透過層12を保護するとともに、指紋等の汚れの付着を防止することを目的として、光透過層12の表面にハードコート層を設けても構わない。この場合は、ハードコート層の表面が光入射面となる。
さらに、記録層23に生じている熱を速やかに放熱させることを目的として、誘電体層24と光透過層12の間に放熱層を追加しても構わない。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこの実施例に何ら限定されるものではない。
[サンプルの作製1]
実施例1
以下の方法により、図1に示した光記録媒体10と同じ構造を有する光記録媒体サンプルを作製した。
まず、射出成型法により、厚さ約1.1mm、直径約120mmであり、表面にグルーブ11b及びランド11aが形成されたポリカーボネートからなるディスク状の支持基板11を作製した。グルーブ11bの深さについては約21nmに設定し、グルーブ11bの幅については約169nmに設定した。トラックピッチは約320nmに設定した。
次に、この支持基板11をスパッタリング装置にセットし、グルーブ11b及びランド11aが形成されている側の表面に厚さ約100nmの反射層21を形成した。反射層21の形成においては、ターゲットとして銀が98原子%、ネオジムが1原子%、銅が1原子%であるANC合金を用い、最初はスパッタガスとして窒素ガス及びアルゴンガスを用いて第1の部分21aを形成し、その厚さが約20nmとなった時点(あらかじめスパッタリング条件より、スパッタリングパワーとスパッタリング時間を調整することで、どの条件でどれだけの厚みになるかを概算し、スパッタリング時間で調整した。また、あらかじめ窒素ガスの導入量により、形成される膜中にどれだけ窒素が添加されるかを確認しておいて窒素導入量を決定した。)で窒素ガスの供給を遮断して、厚さが約80nmである第2の部分21bを形成した。チャンバー内の圧力は窒素導入時には0.8Pa、窒素導入のない時には0.35Paに設定し、スパッタパワーはいずれも場合も3kWに設定した。また、第1の部分21aを形成する際には、窒素ガスの流量を40sccmに設定し、これによって第1の部分21aにおける窒素の添加量を4.0原子%とした。
次に、反射層21が形成された支持基板11を別のスパッタリングチャンバーに移し、反射層21の表面にZnSとSiO2の混合物(モル比=50:50)からなる厚さ10nmの誘電体層22、Ge0.06Sb0.76Te0.18からなる厚さ12nmの記録層23、ZnSとSiO2の混合物(モル比=80:20)からなる厚さ32nmの誘電体層24を順次形成した。
そして、誘電体層24上に、アクリル系紫外線硬化性樹脂をスピンコート法によりコーティングし、これに紫外線を照射して厚さ約100μmの光透過層12を形成した。このようにして、実施例1による光記録媒体サンプルを複数枚作製した。
実施例2
反射層21の第1の部分21aを形成する際の窒素ガスの流量を20sccmに設定することにより、第1の部分21aにおける窒素の添加量を2.8原子%とした他は、実施例1と同様にして実施例2による光記録媒体サンプルを複数枚作製した。
実施例3
反射層21の第1の部分21aを形成する際の窒素ガスの流量を10sccmに設定することにより、第1の部分21aにおける窒素の添加量を1.5原子%とした他は、実施例1と同様にして実施例3による光記録媒体サンプルを複数枚作製した。
実施例4
反射層21の第1の部分21aを形成する際の窒素ガスの流量を8sccmに設定することにより、第1の部分21aにおける窒素の添加量を1.0原子%とした他は、実施例1と同様にして実施例4による光記録媒体サンプルを複数枚作製した。
比較例1
反射層21の第1の部分21aを形成する際の窒素ガスの流量を5sccmに設定することにより、第1の部分21aにおける窒素の添加量を0.6原子%とした他は、実施例1と同様にして比較例1による光記録媒体サンプルを複数枚作製した。
比較例2
反射層21の第1の部分21aを形成する際の窒素ガスの流量を2sccmに設定することにより、第1の部分21aにおける窒素の添加量を0.2原子%とした他は、実施例1と同様にして比較例2による光記録媒体サンプルを複数枚作製した。
比較例3
窒素ガスの供給を全く行わず、厚さ約100nmの第2の部分21bのみによって反射層21を構成した他は、実施例1と同様にして比較例3による光記録媒体サンプルを複数枚作製した。
[サンプルの評価1]
上記作製した実施例1乃至4、並びに、比較例1乃至3の光記録媒体サンプルをそれぞれ10枚ずつ、温度80℃、湿度85%の環境下に50時間保存し(保存試験)、その後、反射層21に腐食や、それに起因する剥離が生じているか確認した。尚、これら実施例1乃至4並びに比較例1乃至3の光記録媒体サンプルは、反射層21の第1の部分21aへの窒素の添加量においてのみ異なり、その他については互いに同じ構成を有している。
結果を表1に示す。表1には、成膜時における窒素ガスの流量及びこれにより添加された窒素の量についても併せて示されている。
表1に示すように、窒素の添加量が1.0原子%以上である実施例1乃至4の光記録媒体サンプルでは、保存試験を行った10枚のサンプルのいずれについても、反射層21の腐食や剥離は認められなかった。これに対し、窒素の添加量が1.0原子%未満である比較例1乃至3の光記録媒体サンプルでは、保存試験を行った10枚のサンプル全てにおいて、反射層21に腐食やそれに起因する剥離が見られた。これにより、反射層21の第1の部分21aに1.0原子%以上の窒素の添加することにより、保存信頼性が著しく向上することが確認された。
[サンプルの作製2]
比較例4
第1の部分21aの厚さを約5nmに設定し、第2の部分21bの厚さを約95nmに設定した他は、実施例1と同様にして比較例4による光記録媒体サンプルを複数枚作製した。
実施例5
第1の部分21aの厚さを約10nmに設定し、第2の部分21bの厚さを約90nmに設定した他は、実施例1と同様にして実施例5による光記録媒体サンプルを複数枚作製した。
実施例6
第1の部分21aの厚さを約40nmに設定し、第2の部分21bの厚さを約60nmに設定した他は、実施例1と同様にして実施例6による光記録媒体サンプルを複数枚作製した。
比較例5
窒素ガスの遮断を行わず、厚さ約100nmの第1の部分21aのみによって反射層21を構成した他は、実施例1と同様にして比較例5による光記録媒体サンプルを複数枚作製した。
[サンプルの評価2−1]
上記作製した実施例5及び6、並びに、比較例4及び5の光記録媒体サンプルに対し、それぞれ10枚ずつ上記の保存試験を行い、その後、反射層21に腐食やそれに起因する剥離が生じているか確認した。尚、これら実施例5及び6、並びに、比較例4及び5の光記録媒体サンプル、さらには、上述した実施例1及び比較例3の光記録媒体サンプルは、反射層21を構成する第1の部分21aと第2の部分21bの厚さにおいてのみ異なり、その他については互いに同じ構成を有している。反射層21全体の厚さについても互いに同じである(約100nm)。
結果を表2に示す。表2には、第1の部分21aおよび第2の部分21bの厚さについても併せて示されている。
表2に示すように、第1の部分21aの厚さが10nm以上である光記録媒体サンプル(実施例1、実施例5、実施例6、比較例5)では、保存試験を行った10枚のサンプルに反射層21の腐食やそれに起因する剥離はほとんど見られず(実施例5の光記録媒体サンプルは2枚について腐食やそれに起因する剥離を確認)、特に、第1の部分21aの厚さが20nm以上である光記録媒体サンプル(実施例1、実施例6、比較例5)では、保存試験を行った10枚のサンプルのいずれについても、反射層21の腐食やそれに起因する剥離は認められなかった。これに対し、第1の部分21aの厚さが10nm未満である比較例4の光記録媒体サンプルでは、保存試験を行った10枚のサンプル全てにおいて、反射層21に腐食やそれに起因する剥離が見られた。第1の部分21aが存在しない比較例3の光記録媒体サンプル(第1の部分21aの厚さ=0nm)についてはサンプルの評価1の通り、全てのサンプルについて腐食やそれに起因する剥離が見られた。これにより、保存信頼性を向上させるためには反射層21の第1の部分21aの厚さを10nm以上に設定する必要があり、20nm以上に設定することが好ましいことが確認された。
[サンプルの評価2−2]
また、上記サンプルの評価2−1にて高い保存信頼性が認められた実施例1、5及び6、並びに、比較例5の光記録媒体サンプルに対して実際にデータを記録し、これを再生することによって、得られる信号特性(信号振幅及びジッタ)を評価した。評価の結果は表2に示されており、第2の部分21bが存在する実施例1、5及び6の光記録媒体サンプルでは、良好な信号振幅及びジッタが得られたが、第2の部分21bが存在しない比較例5の光記録媒体サンプルでは、良好な信号振幅及びジッタが得られなかった。これは、反射層21に第2の部分21bが存在しない場合、熱伝導性の低下により記録特性が大きく変化したためであると考えられる。また、反射層21の全体が第1の部分21aによって構成されているため、光学特性が大きく変化したことも原因であると考えられる。
[サンプルの作製3]
比較例6
第1の部分21aを形成する際、窒素ガスの代わりに酸素ガスを用い、その流量を10sccmとした他は、実施例1と同様にして比較例6による光記録媒体サンプルを複数枚作製した。
比較例7
酸素ガスの流量を20sccmに設定した他は、比較例6と同様にして比較例7による光記録媒体サンプルを複数枚作製した。
比較例8
酸素ガスの流量を40sccmに設定した他は、比較例6と同様にして比較例8による光記録媒体サンプルを複数枚作製した。
[サンプルの評価3]
これら比較例6乃至8の光記録媒体サンプルに対し、それぞれ10枚ずつ上記の保存試験を行い、その後、反射層21に腐食やそれに起因する剥離が生じているか確認した。その結果、これら比較例6乃至8の光記録媒体サンプルは、保存試験を行った10枚全てにおいて反射層21に腐食や剥離が見られた。これにより、反射層21の第1の部分21aに酸素を添加しても密着性は向上せず、保存信頼性を高めることができないことが確認された。
[サンプルの作製4]
比較例9
反射層21の第1の部分21aと第2の部分21bの位置を逆にした他は、実施例1と同様にして比較例8による光記録媒体サンプルを複数枚作製した。つまり、反射層21の形成において、最初はスパッタガスとしてアルゴンガスのみを用いてAPC合金からなる部分を形成し、その厚さが約80nmとなった時点で窒素ガスの供給を開始することにより、APC合金の表面に厚さが約20nmの窒素添加領域を形成した。
[サンプルの評価4]
10枚の比較例9の光記録媒体サンプルに対し上記の保存試験を行い、その後、反射層21に腐食やそれに起因する剥離が生じているか確認した結果、保存試験を行った10枚全てにおいて反射層21に腐食やそれに起因する剥離が見られた。これにより、窒素添加領域が支持基板11に直接接していない限り密着性は向上せず、保存信頼性を高めることができないことが確認された。
[サンプルの作製及び評価5]
反射層21を形成する際のターゲットとして、銀が98原子%、パラジウムが1原子%、銅が1原子%であるAPC合金を用いた他は、上記サンプルの作製1乃至4と同様にして種々の光記録媒体サンプルを作製し、上記サンプルの評価1乃至4と同様の評価を行ったが、結果はANC合金を用いた場合と同様であった。
その他、ターゲットとして、銀が98原子%、インジウムが1原子%、スズが1原子%であるAIS合金、さらには、銀が98原子%、ビスマスが1原子%、銅が1原子%であるABC合金を用いたサンプルの作製及び評価を行ったが、結果はやはりANC合金を用いた場合と同様であった。
[サンプルの作製及び評価6]
誘電体層22として厚さ約30nmのZnSとSiO2の混合物(モル比=80:20)を用い、記録層23として厚さ約5nmのCuAl合金からなる副記録層と実質的にシリコンからなる厚さ約5nm副記録層の積層体(合計膜厚=約10nm)を用い、誘電体層24として厚さ約25nmのZnSとSiO2の混合物(モル比=80:20)を用いた他は、上記サンプルの作製1乃至4と同様にして種々の光記録媒体サンプルを作製し、上記サンプルの評価1乃至4と同様の評価を行ったが、結果はサンプルの評価1乃至4と同様であった。
[密着力の評価]
厚さ約1.1mmの支持基板11をスパッタリング装置にセットし、ターゲットとして銀が98原子%、ネオジムが1原子%、銅が1原子%であるANC合金を用いて厚さ約100nmの反射層21を形成した。反射層21の形成においては、スパッタガスとして窒素ガス及びアルゴンガスを用い、窒素ガスの流量を0〜40sccmの範囲で表3に示すように種々設定した。
次に、カッターナイフで反射層21を貫通する複数の切り込みを入れ、これによって平面が3mm角のメッシュを50個形成した。そして、このメッシュ上に粘着テープを貼り付け、これを引き剥がすことによって、反射層21のメッシュがどの程度剥がれるか評価した。結果を表3に示す。
表3に示すように、スパッタガスに窒素ガスを混入させなかった場合には25個のメッシュが剥離したが、スパッタガスに窒素ガスを混入させた場合にはメッシュの剥離は皆無であった。これにより、これにより、銀を主成分とする反射層21に窒素を添加すれば、支持基板11との密着性が大きく向上することが確認された。
(a)は、本発明の好ましい実施形態にかかる光記録媒体10の外観を示す切り欠き斜視図であり、(b)は、(a)に示すA部を拡大した部分断面図である。
符号の説明
10 光記録媒体
11 支持基板
11a ランド
11b グルーブ
12 光透過層
12a 光入射面
21 反射層
21a 第1の部分
21b 第2の部分
22,24 誘電体層
23 記録層
50 レーザビーム
51 対物レンズ