JPH11119103A - 大きなズーム比を有するコンパクトズームレンズ - Google Patents

大きなズーム比を有するコンパクトズームレンズ

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JPH11119103A
JPH11119103A JP10229904A JP22990498A JPH11119103A JP H11119103 A JPH11119103 A JP H11119103A JP 10229904 A JP10229904 A JP 10229904A JP 22990498 A JP22990498 A JP 22990498A JP H11119103 A JPH11119103 A JP H11119103A
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JP
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lens
zoom
lens unit
unit
lens element
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JP10229904A
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William Thomas Goosey
ウィリアム・トーマス・グーズィ
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Eastman Kodak Co
Original Assignee
Eastman Kodak Co
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    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B15/00Optical objectives with means for varying the magnification
    • G02B15/14Optical objectives with means for varying the magnification by axial movement of one or more lenses or groups of lenses relative to the image plane for continuously varying the equivalent focal length of the objective
    • G02B15/143Optical objectives with means for varying the magnification by axial movement of one or more lenses or groups of lenses relative to the image plane for continuously varying the equivalent focal length of the objective having three groups only
    • G02B15/1431Optical objectives with means for varying the magnification by axial movement of one or more lenses or groups of lenses relative to the image plane for continuously varying the equivalent focal length of the objective having three groups only the first group being positive
    • G02B15/143103Optical objectives with means for varying the magnification by axial movement of one or more lenses or groups of lenses relative to the image plane for continuously varying the equivalent focal length of the objective having three groups only the first group being positive arranged ++-

Abstract

(57)【要約】 【課題】 比較的大きなズーム比を有するコンパクトな
ズームレンズシステムを提供する。 【解決手段】 正のパワーを有する前側レンズユニット
1と;前側レンズユニットU1と同時に移動可能とされ
た負のパワーを有する後側レンズユニットU3と;これ
らレンズユニットU1,U3と同一方向に移動しかつさら
に短い距離だけ移動可能とされた正のパワーを有する中
央レンズユニットU2と;を備えてなり、中央レンズユ
ニットU2または後側レンズユニットU3を構成する少な
くとも一つのレンズ素子が71以上のV数を有し;Lv
/ft<0.9かつズーム比ZR=ft/fw>2.3と
なるようにズーム比ZRを与えかつ全体をコンパクトに
維持するために、ズームレンズの複数のレンズ素子が十
分な光学的パワー、空間および曲率半径を有することを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、写真用カメラ、ビ
デオカメラ、電子カメラ等の対物レンズまたは撮影レン
ズとして使用するのに適しているコンパクトズームレン
ズに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ズームレンズは、概して、一つまたはそ
れ以上のレンズ素子を含む、複数のグループ(ユニッ
ト)からなる。正の前部レンズユニットと、正の中央レ
ンズユニットと、負の後部レンズユニットとを含む、三
つのユニットからなるズームレンズの製造は周知であ
る。しかし、ズームレンズ付きのカメラを小型にし、軽
量にし、コストを下げるために少ない数のレンズ素子
と、最も少ない数の独立ズームレンズしか有していない
にもかかわらず幅の広い焦点距離の全体にわたって、高
品質の画像を形成することができるさらにコンパクトな
ズームレンズ(ズームレンズシステムとも呼ばれる。)
を開発するため、現在も努力が続けられている。
【0003】より詳細に説明すると、ズームレンズシス
テムは、各ズーム位置において高品質の画像を形成し、
ある範囲の画角にわたって平らな視野を保持できるもの
でなければならない。さらに、望遠位置において、フィ
ルム距離に対して、最小の前側頂点を有することが望ま
しい。そうすることにより、パッケージサイズが小型に
なり、レンズシステム全体の大きさが小さくなる。コス
トを下げ、機構を簡単にするためには、レンズ素子の数
を最も少なくし、各ズームレンズユニットの数を最も少
なくすることも望ましいことである。しかし、独立して
移動することができるレンズユニットの数が最も少な
く、レンズ素子の数が最も少ないコンパクトズームレン
ズシステムを作るための要件は、多くの場合、広い焦点
距離の範囲にわたって高品質の画像を形成するための要
件と両立しない。このような矛盾は、(i)レンズユニ
ット間の空隙が狭くなると、(ii)(レンズユニット
の光学的パワーが変化しない限り)、前側頂点の像面に
対する距離も小さくなり、レンズユニットがズームを行
っている間、十分に移動できないために起こる。移動で
きる距離が短いので、レンズシステムのズーム比が小さ
くなる。ズーム比ZRは、レンズシステムの焦点距離の
比によって表される。すなわち、ZR=ft/fwであ
る。但し、fwは、広角モードでのズームレンズシステ
ムの焦点距離であり、ftは、望遠位置での前記レンズ
システムの焦点距離である。ズーム比を大きくするため
に(追加のレンズ素子を使用しないで)レンズユニット
の光学的パワー(optical power)を増大した場合に
は、レンズ面がさらに強くなり、レンズシステムの性能
が低下する。
【0004】それ故、ズーム比を2X以上に大きくする
ためにレンズシステムの光学的パワーを増大すると、レ
ンズシステムの性能を維持するのがさらに難しくなる。
そのため、高いズーム比を有するレンズシステムは、よ
り多くの数のレンズ素子を必要とする。そのため、レン
ズシステムのコストが増大し、多くの場合、レンズシス
テムのサイズが大きくなる。すでに説明したように、レ
ンズシステム内のレンズ素子の数が少なくなると、レン
ズシステムの性能が低下する。
【0005】レンズシステムをどれくらい小型にするこ
とができるかは、レンズシステムの前側頂点からその後
側頂点までのレンズシステムの全長Dにより決まる。D
の数値が小さくなれば小さくなるほど、レンズシステム
はよりコンパクトになる。
【0006】また、レンズシステムをどれくらい小型に
することができるかは、ftに対するLvの比によっても
知ることができる。前記Lvは、レンズシステムの前側
頂点から望遠位置のフィルム面までの距離である。前記
比が小さくなれば小さくなるほど、ズームレンズシステ
ムはよりコンパクトになる。しかし、すでに説明したよ
うに、レンズシステムを小型にするためにズーム比を小
さくしたり、光学性能を低下させてはならない。
【0007】下記の五つの米国特許は、すべて、それぞ
れ、正の光学的パワー、正の光学的パワーおよび負の光
学的パワーの三つのレンズユニットを含むズームレンズ
システムを開示している。
【0008】1988年2月23日付けの米国特許第
4,726,668号明細書は、それぞれ、正の光学的
パワー、正の光学的パワーおよび負の光学的パワーの三
つのレンズユニットを含むズームレンズシステムを開示
している。開口絞りは、中央レンズユニット内に位置し
ている。前側レンズユニットおよび後側レンズユニット
は、互いに独立状態で移動し、開口絞りを含む第二のユ
ニットは、ズーム動作中静止状態に維持される。このレ
ンズシステムは、六つのレンズ素子を有し、レンズシス
テムの前側頂点から後側頂点までの全長Dは、望遠位置
で46.95である。広角位置の場合、最大歪は5%で
あり、非点収差値は0.8mmである。望遠位置の場
合、歪の数値は同様に5%であり、最大非点収差値は
0.8mmより大きい。レンズシステムは、非点収差お
よび歪曲収差に関する性能がより優れていて、レンズ素
子の数がより少なく、そのためよりコンパクトであるこ
とが望ましい。すなわち、望遠位置における全長Dが、
実質的に短いレンズシステムであることが望ましい。
【0009】1994年10月4日付の米国特許第5,
353,160号明細書は、三つの移動可能なレンズユ
ニットの形で配置されている四つまたは五つのレンズ素
子を含むズームレンズシステムを開示している。前記レ
ンズシステムは、僅か2.0のズーム比ZR=ft/fw
を有し、そのコンパクト比Lv/ftは0.93である。
図の種々の実施形態の場合、歪の数値は広角位置で約2
〜4%であり、望遠位置で約2〜4%である。非点収差
の数値は、広角位置で約0.4mmであり、望遠位置で
0.4〜0.6mmである。
【0010】1994年6月28日付の、米国特許第
5,325,235号明細書のレンズ素子の数は、比較
的少ない(レンズ素子の数は四つ)。そのズーム比ZR
は僅か1.6であり、そのコンパクト比は約1.0であ
る。(例えば、実施形態3および5の場合、それぞれ、
コンパクト比は0.96および1.13である。)それ
故、このズームレンズシステムは、米国特許第5,35
3,160号明細書のズームレンズシステムよりも大型
で、ズーム比が小さい。非点収差の最大値は、広角位置
においても、望遠位置においても、約0.5mmから
1.0mmである。レンズシステムが望遠位置にある場
合、実施形態により、歪値は約0.5%から約2%の間
で変化し、レンズシステムが広角位置にある場合、約2
%から約5%の間で変化する。
【0011】1994年10月4日付の米国特許第5,
353,159号明細書は、ズーム動作中、移動する三
つのレンズユニットを含むズームレンズシステムを開示
している。前記ズームレンズシステムのズーム比ZRは
僅か1.87であり、コンパクト比は約1.01であ
る。このズームレンズシステムのレンズ素子の数は8ま
たは9である。歪の数値は、広角位置においても、望遠
位置においても、約1%から約4%の間である。レンズ
システムが広角位置にある場合、非点収差値は約0.2
mmから約0.5mmの間で変化し、レンズシステムが
望遠位置にある場合、約0.2mmから約0.7mmの
間で変化する。この参照文献が開示する第二のズームレ
ンズシステムの実施形態は、その第二のレンズユニット
に70のV数を有する一つのレンズ素子を含む。
【0012】1993年6月1日付の米国特許第5,2
16,547号明細書は、ズーム動作中、移動する三つ
のレンズユニットを含むズームレンズシステムを開示し
ている。前記ズームレンズシステムのズーム比ZRは僅
か1.87であり、コンパクト比は約0.94である。
このズームレンズシステムのレンズ素子の数は7であ
る。歪の数値は、広角位置においても、望遠位置におい
ても、約2%から約3%の間である。レンズシステムが
広角位置にある場合、非点収差値および/または視野曲
率は、約0.2mmから約0.5mmの間で変化し、レ
ンズシステムが望遠位置にある場合、約0.2mmから
約0.7mmの間で変化する。この参照文献が開示する
第二のズームレンズシステムの実施形態は、その第二の
レンズユニットに70のV数を有する一つのレンズ素子
を含む。
【0013】他の米国特許も、三つのユニットのレンズ
システムを開示しているが、これらのシステムは、前記
米国特許のレンズシステムより実質的に大きいか、レン
ズ素子の数が実質的に多いか、ズーム比が実質的に小さ
い。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明の一つの目的
は、光学性能が優れていて、独立して移動可能なレンズ
ユニットの数をできるだけ少なく、比較的大きなズーム
比(すなわち約2.4またはそれ以上のズーム比ZR)
を有し、従来技術のズームレンズシステムよりもコンパ
クトなズームレンズシステムを提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明のズームレンズシ
ステムは、三つのレンズユニットを備える。より詳細に
説明すると、正のレンズ素子と負のレンズ素子からなる
正の屈折力の前側レンズユニットと、正の屈折力を有す
る中央レンズユニットと、負の屈折力を有する後側レン
ズユニットを備える。広角位置から望遠位置までズーム
を行っている間に、前側および後側レンズユニットは、
同時にズーム動作中に広角位置から望遠位置へ物体側の
方向に移動することができる。中央レンズユニットは、
前側および後側レンズユニットが移動する速度よりも比
較的遅い速度で物体側へ移動する。すなわち、中央レン
ズユニットは、前側および後側レンズユニットが移動す
る距離よりも短い正味の軸方向距離だけ移動する。前記
の「正味の軸方向距離」という用語は、レンズユニット
のあるズーム位置から他のズーム位置までの軸方向の距
離である。レンズ素子は、Lv/ft<0.9かつズーム
比ZR=ft/fw>2.3となるように大きなズーム比
ZRを与え、全体をコンパクトに維持することができる
だけの十分な光学的パワー、空間および曲率半径を有す
る。ここで、Lvは、レンズシステムの前側頂点から望
遠位置のフィルム面までの距離であり、ftは、望遠位
置でのレンズシステムの焦点距離であり、fwは、広角
位置でのズームレンズシステムの焦点距離である。前記
中央レンズユニットまたは前記後側レンズユニットを構
成する少なくとも一つのレンズ素子は、70以上のV数
を有する。
【0016】好適な実施形態の場合には、このV数は8
0より大きい。同様に、ある好適な実施形態の場合に
は、前後のレンズユニットは一体になっていて、同じ速
度および同じ方向にズーム動作を行うために移動するこ
とができる。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は、第一の実施形態によるレ
ンズシステム100の断面図であって、(a)は広角位
置、(b)は中央位置、(c)は望遠位置のそれぞれに
おける断面図である。図2〜図7は、図1のレンズシス
テム100の収差を表した図である。図8〜図10は、
それぞれ広角位置、中央位置および望遠位置のレンズシ
ステム100の変調伝達関数(MTF)対周波数のグラ
フである。図11は、第二の実施形態によるレンズシス
テム200であって、(a)は広角位置、(b)は中央
位置、(c)は望遠位置のそれぞれにおける断面図であ
る。図12〜図17は、図11のレンズシステム200
の収差を表した図である。図18〜図20は、それぞれ
広角位置、中央位置および望遠位置のレンズシステム2
00の変調伝達関数(MTF)対周波数のグラフであ
る。図21は、ズームレンズシステム100,200お
よびマウントの概略を示した側断面図である。
【0018】図1および図11はそれぞれ、本発明の実
施形態である、二つの例(レンズシステム100および
200)である。表1〜表3および表4〜表6は、それ
ぞれ、これら二つの例を示す。表および図面において
は、Rにつけた添字の番号は、レンズの前側、すなわ
ち、物体側からレンズの後側、すなわち、像側に順番に
昇順につけてある。レンズ素子の厚さT、面半径Rおよ
びレンズ素子間の空間Sも、同様に、前から後に昇順に
番号がつけられている。例えば、S1は第一の空隙に対
応し、S2は第二の空隙に対応し、S3は第三の空隙に対
応し、S4は第四の空気空間に対応する。表中、空間お
よび厚さは、場合により、これら空間または厚さの前に
位置する面と同じライン上に表示してある。すべての指
数Ncは、546.1ナノメートルの波長λeの所のス
ペクトルの水銀e線に対するものである。記号vはレン
ズの材質に対するアッベ数Vを示す。表中の厚さおよび
空間の単位はミリメートルである。
【0019】<レンズユニット構成の説明>本発明の例
示としての実施形態の場合には、ズームレンズシステム
は、軸方向に移動することができる三つのレンズユニッ
トU1,U2,U3内に配置されている、五つのレンズ素
子E1〜E5を含む。図21に示すように、レンズユニッ
トU1およびU3は、機械的に一緒にリンクしていて、ズ
ーム動作中一緒に移動する。それ故、これら二つのレン
ズユニット(すなわち、U1およびU3)の間の空間はズ
ーム動作中変化せず、そのため、三つの独立した移動レ
ンズユニットを有する通常のズームレンズシステムが必
要とするズーム機構より、遥かに簡単なズーム機構を使
用することができるという実質的な利点を有する。より
詳細に説明すると、前側レンズユニットU1および後側
レンズユニットU3は、一体となって移動する。前記二
つのレンズユニットは、同じ速度で同じ方向に同時に移
動することができ、中央レンズユニットU2は、同じ方
向にもっとゆっくりした速度で移動することができる。
ズームレンズシステムが広角位置(W)から望遠位置
(T)の方向にズーム移動すると、三つのレンズユニッ
トが(光軸に沿って)物体側に移動するにつれて、前側
レンズユニットU1と、中央レンズユニットU2との間の
空間は広くなり、中央レンズユニットU2と、後側レン
ズユニットU3との間の空間は狭くなる。レンズユニッ
トU1およびU3は一緒に移動することが好ましいが、必
ずしも一緒に移動しなくてもよい。レンズユニットU1
およびU3は、ズーム比をさらに大きくするために切り
離すことができる。
【0020】前記の例示としての実施形態の場合には、
前側レンズユニットU1は、色消しの正のパワー(powe
r)のダブレットである。このダブレットは主軸方向に
おける色収差(primary axial color)を補正する。第
一の例示としての実施形態の前側レンズユニットU1
焦点距離FL1は、約50.3mmで、そのパワーは約
1.99x10-2である。第二の例示としての実施形態
の前側レンズユニットU1の焦点距離FL1は、約60.
9mmで、そのパワーは約1.64x10-2である。
(前側レンズユニットU1の)ダブレットは、前(すな
わち物体側)に位置する正のパワーのレンズ素子E
1と、レンズ素子E1の後方に位置する負のパワーのレン
ズ素子E2とを接合した接合ダブレットであることが好
ましい。前側レンズ素子U1として、接合ダブレットを
使用すれば、ズームレンズユニットの一方を色消しにす
ることができる。さらに、接合ダブレットを使用すれ
ば、前記米国特許第5,353,160号明細書に開示
されているような、空隙を間に有するダブレットを使用
する構成と比較すると、前側レンズユニットU1の装着
および配列が簡便になる。このように装着および配列が
簡便化されるのは、鏡胴内で空隙を間に有する二つのレ
ンズ素子の中心を合わせることよりも、装着される前に
接着材で接合される二つのレンズ素子の中心を、鏡胴内
で合わせる方が容易だからである。その理由は、通常、
マウント表面の製造誤差およびレンズ素子直径の誤差に
よるものである。レンズ直径の誤差または装着誤差によ
り生じる接着材で接合されていない二つのレンズ素子の
光軸の狂いは、視野の傾斜および軸方向のコマ収差のよ
うな収差を起こす恐れがある。
【0021】さらに、正のパワーの前側レンズ素子E1
を使用することにより、最初の面で光線を焦点の方向に
曲げることができ(すなわち収束させることができ)、
一方で負のパワーの前側レンズ素子は、実際に光線を発
散させる。それ故、正のパワーの前側レンズ素子E1
有するレンズシステムを、負のパワーの前側レンズ素子
を有する類似のレンズシステムより、さらにコンパクト
に(すなわち、短く)することができる。さらに、正の
パワーの前側レンズ素子を有するレンズシステムは、ク
リアでかつより小さな口径を有する複数のレンズ素子を
前側レンズユニットに使用することができる。正のパワ
ーのレンズ素子E1を最前部に使用すると、より大きな
望遠比(Lv/ft)をより容易に達成することができ
る。最終的に、正の前側レンズ素子U1は、前側レンズ
素子E1が正である場合には、前側レンズユニットに負
のパワーの前側レンズ素子を有する類似のズームレンズ
よりも、全体の非点収差を少なくし、視野の湾曲をより
平らにし(ペッツバール曲率を小さくし)、かつ像面に
おける歪曲収差を少なくする。
【0022】前記の例示としての実施形態の場合には、
中央レンズユニットU2は、前側レンズユニットU1の後
に位置する。前記中央レンズユニットU2も同様に正で
ある(すなわち正のパワーを有する)。中央レンズユニ
ットU2は、間に非常に狭い空隙を有する二つのレンズ
素子(メニスカスレンズ素子E3および両凸レンズ素子
4)を含む。前記メニスカスレンズ素子E3は、V数が
81.5のガラスからできている。第一の例示としての
実施形態の第二のレンズユニットU2の焦点距離FL
2は、約20.4mmであり、そのパワーは約4.9x
10-2である。第二の例示としての実施形態の中央レン
ズユニットU2の焦点距離FL2は、約23.1mmであ
り、そのパワーは約4.3x10-2である。
【0023】後側光学ユニットU3のパワーは、実質的
に負である。第一の例示としての実施形態のその焦点距
離は、約−16.6mmであり、そのパワーは約−6.
0x10-2である。第二の例示としての実施形態の場
合、その焦点距離は、約−19.2mmであり、そのパ
ワーは約−5.2x10-2である。後側光学ユニットU
3は、物体側が凹面S8になっている比較的大きな負のパ
ワーのレンズ素子E5を含む。レンズユニットのパワー
φ3対φ2の比の絶対値は、約1.15〜1.3である
ことが好ましい。レンズ素子E5の物体側の面S8は、像
側の面S9よりも短い曲率半径を有する。後に強い負の
レンズ素子E5を使用すると、レンズシステムが広角位
置にある場合、ズームレンズが視野を非常に有効に平ら
にし、望遠位置における収差の補正が有効に行われる。
本発明のコンパクトズームレンズシステムは、部分的に
は強い後側レンズ素子E5により、またこの負のレンズ
素子E5の方向への中央レンズユニットU2の相対的な移
動により、前側頂点のフィルム面に対する距離を最小化
する。
【0024】<色補正>すでに説明したように、前側レ
ンズユニットU1は、主軸方向における色収差を補正す
る。(中央および後側レンズユニットを含む)ズームレ
ンズ全体も色補正される。中央および後側レンズユニッ
トの色補正は、前側レンズユニットの色補正とは独立し
て行われる。より詳細に説明すると、コンパクトズーム
レンズ100、200は、主軸方向における色補正をも
っと有効に行うことができるようにレンズ素子E3用に
高いV数のガラスを使用する。このことは、60mmよ
りも長い望遠焦点距離を有する高ズーム比のズームレン
ズの場合に特に重要になる。それ故、高V数のガラスを
使用することにより、本発明の出願人は、たった5枚の
レンズ素子を使用することにより、3.5のズーム比
(レンズシステム200)を達成した。本明細書におい
ては、高V数のガラスは、アッベV数が71より大きい
ガラスと定義する。このV数は75〜85、さらには8
0〜85であることが好ましい。高V数のガラスを使用
することもできるが、このようなガラスは非常に高価で
ある。
【0025】最後方の三つのレンズ素子のどれでも、大
きなズーム比を達成するための高V数のガラスを使用す
ることができるが、そのようなガラスはレンズ素子E3
に使用するのが好ましい。何故なら、このレンズ素子
は、比較的小さいからであり(すなわち、前記レンズ素
子は最後方の三つのレンズ素子の中で体積が最も小さい
からであり)、非球面を含んでいないからである。
【0026】<開口絞り>第一の例示としての実施形態
(レンズシステム100)の場合、開口絞りASは、前
側レンズシステムU1と一緒に位置しているとともにシ
ャッター形状とされている。すなわち、前記シャッター
は前側レンズシステムU1と一緒に移動する。第二の例
示としての実施形態(レンズシステム200)の場合に
は、開口部絞りASは、中央レンズユニットU2と一緒
に位置しているとともにシャッター形状とされている。
すなわち、前記シャッターは、中央レンズシステムU2
と一緒に移動する。前側レンズユニットU1と、中央レ
ンズシステムU2との間に開口絞りを設置することによ
り、前側レンズユニットU1の大きさが小さくなる。こ
れにより装着が簡単になり、望遠ズームレンズ鏡胴の大
きさを小さくすることができる。
【0027】図21に示すように、このタイプのズーム
レンズ用の機械式マウントは、一般的に、前側レンズユ
ニットU1と、後側レンズユニットU3とを接続している
大きい方のマウントM1と、前記大きい方のマウント内
に収容される中央レンズユニットU2用の小さい方のマ
ウントM2と、を使用して組立られる。第一の例示とし
ての実施形態に示すように、前側レンズユニットU1
前記シャッターを取り付けることにより、前側レンズユ
ニットU1と後側レンズユニットU3とを一緒にリンクし
ている大きい方のレンズマウントM1上にシャッターを
装着することができる。シャッターの開口の大きさを制
御するためにギヤ機構GおよびステッピングモータSM
を使用することができる。
【0028】<非球面>レンズシステム100、200
は、少なくとも二つの非球面を有する。第二の例示とし
ての実施形態の場合には、各レンズユニット内に一つの
非球面がある。これら非球面を表す非球面式を下記に示
す。ここで、Xは光軸OAに沿う距離;Yは光軸からの
高さ;Cは湾曲したレンズ面の頂点曲率半径の逆数;k
は円錐定数;AD〜AKは4次、6次、8次、10次、
12次、14次、16次および18次の非球面係数;で
ある。表2および表5は、レンズの二つの実施形態に対
する種々の非球面レンズ面に対する非球面係数の数値を
示す。
【0029】より詳細に説明すると、レンズシステムの
二つの実施形態において、非球面は、レンズ素子E4
よびE5にそれぞれ関連する半径R7およびR8を有する
面上に位置している。第二の実施形態の場合には、追加
の非球面は、レンズ素子E1に関連する半径R1を有する
面上に位置する。非球面を使用するといくつかの利点が
ある。第一の利点は、非球面により、レンズシステム内
のレンズ素子の数を減らすことができることである。
【0030】第二の利点は、各レンズユニット毎に一つ
だけ非球面を有することにより、非球面が相互に(大部
分のズーム位置において)大きく分離することである。
それにより、レンズシステムの傾斜、中心のズレ、形状
係数(surface figure)誤差(すなわちパワーのバラツ
キ)および厚さ誤差が少なくなる。二つの非球面素子を
使用するレンズシステムは、配列、特に一つのレンズ面
の他のレンズ面に対する傾斜および中心のズレおよび、
光軸からのレンズ素子のズレにより非常に大きく影響さ
れるようになる。本発明のレンズシステムは、そのよう
な大きな影響を受けないので、類似の性能の通常のズー
ムレンズシステムと比較すると、製造や組立が容易にな
り、その製造コストが安くなる。
【0031】第三の利点は、レンズシステム内のレンズ
素子の数が少なくてすむ上に、非球面は、結果として得
られる画像の品質を有意に改善することである。素子の
数が比較的少なく、ズーム比が大きく、かつ独立して移
動するズームレンズユニットの数が少ない場合には、レ
ンズシステム100および200の結果として得られる
画像品質が非常に高くなる。
【0032】例えば、第一の例示としての実施形態のズ
ームレンズシステム100のズーム比は2.5Xであ
る。このズームレンズシステムの広角位置での最大非点
収差値は0.5であり、歪は3.5%であり、望遠位置
での非点収差値は0.4mm以下であり、最大歪値は
0.3%に過ぎない。第二の例示としての実施形態のズ
ームレンズシステム200のズーム比は3.5Xであ
る。このズームレンズシステムの広角位置での非点収差
値は0.5であり、歪は3.5%であり、望遠位置での
非点収差値は0.6mmであり、歪値は0.2%に過ぎ
ない。
【0033】図2〜図10および図12〜図20は、広
角位置、ズーム中間位置および望遠位置でのズームレン
ズ100および200の性能を詳細に示す。これらの図
は、また広角位置、ズーム中間位置および望遠位置での
種々の視野位置に対する光線のトレース、視野曲率、像
面における歪曲収差および色収差およびMTF(変調伝
達関数)対周波数のグラフも含む。より詳細に説明する
と、図2は、それぞれ、0、0.7および全視野(ω=
12.8°)での望遠位置で動作した場合のレンズ10
0の光線横断プロットである。図3は、それぞれ、0,
0.7および全視野(ω=19°)での中央位置で動作
した場合のレンズ100の光線横断プロットである。図
4は、レンズシステムが広角位置(ω=27.2°)で
動作した場合のレンズ100の光線横断プロットであ
る。図5〜図7は、広角位置、ズーム中間位置および望
遠位置で、レンズシステムが動作した場合の非点収差、
像面湾曲および色収差である。
【0034】同様に、図12は、それぞれ、視野の0,
0.7および全視野(ω=9.6°)での望遠位置で動
作した場合のレンズ200の光線横断プロットである。
図13は、視野の0、0.7および全視野(ω=15.
7°)で中央位置で動作した場合のレンズ200の光線
横断プロットである。図14は、レンズシステムが広角
位置(ω=28.5°)で動作した場合のレンズ200
の光線切片プロットである。図15〜図17は、それぞ
れ、広角位置、ズーム中央位置および望遠位置で、レン
ズシステムが動作した場合の非点収差、歪および側部カ
ラーである。
【0035】例示としての実施形態のズーム比2.5X
および3.5Xが補正されていることに留意されたい。
例示としての実施形態の場合には、コンパクト比Lv
t<0.9を有する。第一の例示としての実施形態の
場合には、F数はF/4.9〜F/7.75であり、第
二の例示としての実施形態の場合には、F/6〜F/
8.4である。
【0036】実施例1
【表1】 面 半径 厚さ(T) ガラス Ne v R1 10.9567 3.26 BAF4 1.609 43.9 R2 -56.759 1.00 SF14 1.769 26.5 R3 19.8575 4.00 空気 開口絞り S2=可変 空気 R4 -7.7185 1.0 S-FPL51 1.498 81.6 R5 -12.6465 0.25 空気 R6 25.9235 4.474 K10 1.502 56.4 *R7 -10.179 S4=変数 空気 *R8 -10.213 1.70 SK5 1.586 61.3 R9 207.317 S5=変数 空気 像面 *非球面
【0037】
【表2】 非球面係数 面 R7 R8 AD 0.5516e-4 0.1618e-3 AE 0.9344e-5 0.3103e-5 AF -0.6921e-6 -0.2277e-6 AG 0.2442e-7 0.7998e-8 AH -0.4209e-9 -0.1411e-9 AI 0.2769e-11 0.6140e-12 AJ 0 0.1293e-13 AK 0 -0.1274e-15 k -1.0739 -0.2371 kは円錐定数
【0038】 波長(μm) λ1 λ2 λ3 0.5461 0.4861 0.6563
【0039】
【表3】 ズーム空間データ ズーム位置 番号 S2 S4 *Lv BFL EFL F# 1 2.219 7.494 34.04 8.7 30.90 4.9 (広角) 2 4.221 5.502 39.099 13.74 38.29 5.5 3 5.94 3.773 45.27 19.90 47.44 6.16 4 7.732 2.281 52.73 27.44 58.78 6.91 5 8.713 1.0 61.66 36.68 72.82 7.75 (望遠) *Lvは、レンズの前側頂点からその像面までの距離である。
【0040】
【0041】実施例2
【表4】 面 半径 厚さ(T) ガラス Ne v *R1 12.547 2.892 SK16 1.617 60.32 R2 -80.623 1.000 S-LAH63 1.809 39.6 R3 23.418 可変 空気 開口絞り 4.0 空気 R4 -7.556 1.2 S-FPL51 1.498 81.5 R5 -11.068 0.20 空気 R6 48.316 4.226 BK7 1.514 64.2 *R7 -10.944 可変 空気 *R8 -11.383 1.20 BK7 1.514 64.2 R9 78.389 可変 空気 像面 *非球面
【0042】
【表5】 非球面係数 面 R1 R5 R8 AD -4.5602e-5 2.1189e-5 5.8430e-5 AE 2.0976e-7 1.6043e-7 6.0454e-7 AF -4.3130e-8 -5.6774e-8 -1.9442e-8 AG 1.2576e-9 4.8519e-9 3.9056e-10 AH -1.8555e-11 -1.5973e-10 -7.3772e-12 AI 9.3205e-14 1.7762e-12 5.7137e-14 AJ 0 0 3.9965e-17 AK 0 0 -1.5986e-18 k 0.67534 -1.10399 -0.91835 kは円錐定数
【0043】波長(μm) λ1 λ2 λ3 0.5461 0.4861 0.6563
【0044】
【表6】 ズーム空間データ ズーム位置 番号 S2 S4 *Lv BEL EFL F# 1 2.500 11.606 34.86 6.11 29.04 6.0 (広角) 2 7.103 7.009 44.97 16.24 43.41 6.63 3 9.752 4.359 55.27 26.46 58.20 7.27 4 11.100 3.011 63.11 34.12 69.43 7.50 5 13.172 0.940 80.84 52.25 96.2 8.40 (望遠) *Lvは、レンズの前側頂点からその像面までの距離である。
【0045】
【0046】本発明について、その好適な実施形態を特
に参照しながら説明してきたが、種々の変更および修正
は、本発明の思想および範囲内で実行できることを理解
されたい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第一の実施形態によるレンズシステム100
の断面図であって、(a)は広角位置、(b)は中央位
置、(c)は望遠位置のそれぞれにおける断面図であ
る。
【図2】 図1のレンズシステム100の収差を表した
図である。
【図3】 図1のレンズシステム100の収差を表した
図である。
【図4】 図1のレンズシステム100の収差を表した
図である。
【図5】 図1のレンズシステム100の収差を表した
図である。
【図6】 図1のレンズシステム100の収差を表した
図である。
【図7】 図1のレンズシステム100の収差を表した
図である。
【図8】 広角位置におけるレンズシステム100の変
調伝達関数(MTF)を周波数に対して表した図であ
る。
【図9】 中央位置におけるレンズシステム100の変
調伝達関数(MTF)を周波数に対して表した図であ
る。
【図10】 望遠位置におけるレンズシステム100の
変調伝達関数(MTF)を周波数に対して表した図であ
る。
【図11】 第二の実施形態によるレンズシステム20
0であって、(a)は広角位置、(b)は中央位置、
(c)は望遠位置のそれぞれにおける断面図である。
【図12】 図11のレンズシステム200の収差を表
した図である。
【図13】 図11のレンズシステム200の収差を表
した図である。
【図14】 図11のレンズシステム200の収差を表
した図である。
【図15】 図11のレンズシステム200の収差を表
した図である。
【図16】 図11のレンズシステム200の収差を表
した図である。
【図17】 図11のレンズシステム200の収差を表
した図である。
【図18】 広角位置におけるレンズシステム100の
変調伝達関数(MTF)を周波数に対して表した図であ
る。
【図19】 中央位置におけるレンズシステム100の
変調伝達関数(MTF)を周波数に対して表した図であ
る。
【図20】 望遠位置におけるレンズシステム100の
変調伝達関数(MTF)を周波数に対して表した図であ
る。
【図21】 ズームレンズシステム100,200およ
びマウントの概略を示した側断面図である。
【符号の説明】
100,200 レンズシステム E1〜E5 レンズ素子 U1,U2,U3 レンズユニット M1,M2 マウント G ギヤ機構

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物体側から配列された複数のレンズ素子
    を備えているとともに光軸上に中心を有する像面上に結
    像するためのズームレンズであって:正のレンズ素子と
    負のレンズ素子を有するとともに、像面に対して接近あ
    るいは離間する方向に前記光軸に沿って移動することが
    できる正のパワーを有する前側レンズユニットと;該前
    側レンズユニットと前記像面との間に位置しているとと
    もに、ズーム動作中に広角位置から望遠位置へと物体側
    に向かって前記前側レンズユニットと同時に移動可能と
    された負のパワーを有する後側レンズユニットと;前記
    前側レンズユニットと後側レンズユニットとの間に位置
    し、前記前側および後側レンズユニットと同一方向に移
    動し、かつ前記前側および後側レンズユニットよりも短
    い正味の軸方向距離だけ移動可能とされた正のパワーを
    有する中央レンズユニットと;を備えてなり、 前記中央レンズユニットまたは前記後側レンズユニット
    を構成する少なくとも一つのレンズ素子が71以上のV
    数を有し;Lvをレンズシステムの前側頂点から望遠位
    置のフィルム面までの距離、ftを望遠位置でのレンズ
    システムの焦点距離、fwを広角位置でのズームレンズ
    システムの焦点距離とした場合に、Lv/ft<0.9か
    つズーム比ZR=ft/fw>2.3となるようにズーム
    比ZRを与えかつ全体をコンパクトに維持するために、
    前記ズームレンズの複数のレンズ素子が十分な光学的パ
    ワー、空間および曲率半径を有することを特徴とするズ
    ームレンズ。
  2. 【請求項2】 前記V数は、80〜85とされているこ
    とを特徴とする請求項1記載のズームレンズ。
  3. 【請求項3】 前記前側レンズユニットは、主軸方向に
    おける色収差を補正することを特徴とする請求項1記載
    のズームレンズ。
  4. 【請求項4】 前記V数を有するレンズ素子は、中央お
    よび後側レンズユニットのレンズ素子の中で一番小さな
    体積とされたレンズ素子であることを特徴とする請求項
    1記載のズームレンズ。
  5. 【請求項5】 少なくとも二つの非球面を有することを
    特徴とする請求項1記載のズームレンズ。
  6. 【請求項6】 三つの前記レンズユニットのそれぞれに
    少なくとも一つの非球面が形成されていることを特徴と
    する請求項1記載のズームレンズ。
  7. 【請求項7】 物体側から配列された複数のレンズ素子
    を備えているとともに光軸上に中心を有する像面上に結
    像するためのズームレンズであって:正のレンズ素子と
    負のレンズ素子を有するとともに、像面に対して接近あ
    るいは離間する方向に前記光軸に沿って移動することが
    できる正のパワーを有する前側レンズユニットと;該前
    側レンズユニットと前記像面との間に位置しているとと
    もに、前記前側レンズユニットと共に移動しうるように
    該前側レンズユニットと一体とされた負のパワーを有す
    る後側レンズユニットと;前記前側レンズユニットと後
    側レンズユニットとの間に位置し、前記前側および後側
    レンズユニットと同一方向に移動し、かつ前記前側およ
    び後側レンズユニットの移動速度よりも遅い速度で移動
    可能とされた正のパワーを有する中央レンズユニット
    と;を備えてなり、 Lvをレンズシステムの前側頂点から望遠位置のフィル
    ム面までの距離、ftを望遠位置でのレンズシステムの
    焦点距離、fwを広角位置でのズームレンズシステムの
    焦点距離とした場合に、ズーム比ZR=ft/fwが2.
    3より大きくかつLv/ft<0.9となるように全体を
    コンパクトに維持するために、複数のレンズ素子が十分
    な光学的パワー、空間および曲率半径を有し;前記中央
    レンズユニットまたは前記後側レンズユニットを構成す
    る少なくとも一つのレンズ素子は、75以上のV数を有
    することを特徴とするズームレンズ。
  8. 【請求項8】 前記前側レンズユニットの前記正のレン
    ズ素子は、一番前側レンズ素子とされているとともに、
    前記負のレンズ素子と接合されていることを特徴とする
    請求項7記載のズームレンズ。
  9. 【請求項9】 前記前側レンズユニットの各レンズ素子
    は、第一の両凸レンズ素子および両凹レンズ素子とさ
    れ;前記中央レンズユニットおよび前記後側レンズユニ
    ットを構成するレンズ素子は、前側レンズユニットから
    順に、物体側凹面を有するメニスカスレンズ素子、第二
    の両凸レンズ素子、および物体側凹面と像側面とを有す
    る負のレンズ素子とされ、 前記物体側凹面は、前記像側面よりも小さい曲率半径を
    有することを特徴とする請求項7記載のズームレンズ。
  10. 【請求項10】 前記メニスカスレンズおよび前記第二
    の両凸面レンズ素子は、前記中央レンズユニットを形成
    し;かつ前記物体側凹面を有する前記負のレンズ素子
    は、前記後側レンズユニットを形成することを特徴とす
    る請求項9記載のズームレンズ。
  11. 【請求項11】 (a)正のレンズ素子と負のレンズ素
    子とからなる正の屈折力を有する前側レンズユニット
    と;(b)71以上のV数を有する少なくとも一つのレ
    ンズ素子を備えかつ正の屈折力を有する中央レンズユニ
    ットと;(c)ズーム動作中に広角位置から望遠位置に
    同一速度でかつ同一方向に前記前側レンズユニットと同
    時に移動することができるように該前側レンズユニット
    と一体とされた負の屈折力を有する後側レンズユニット
    と;から成る三つのレンズユニットが物体側から順に設
    けられたズームレンズであって:前記中央レンズユニッ
    トは、前記広角位置から前記望遠位置への前記前側およ
    び後側レンズユニットの移動速度よりも相対的に遅い速
    度で物体側へと移動可能とされ、 Lvをレンズシステムの前側頂点から望遠位置のフィル
    ム面までの距離、ftを望遠位置でのレンズシステムの
    焦点距離、fwを広角位置でのズームレンズシステムの
    焦点距離とした場合に、Lv/ft<0.9かつズーム比
    ZR=ft/fw>2.3となるようにズーム比ZRを与
    えかつ全体をコンパクトに維持するために、レンズ素子
    が十分な光学的パワー、空間および曲率半径を有するこ
    とを特徴とするズームレンズ。
  12. 【請求項12】 前記前側レンズユニットの各レンズ素
    子と一体で移動する開口絞りを有することを特徴とする
    請求項11記載のズームレンズ。
  13. 【請求項13】 前記中央レンズユニットの各レンズ素
    子と一体で移動する開口絞りを有することを特徴とする
    請求項11記載のズームレンズ。
  14. 【請求項14】 少なくとも二つの非球面を有すること
    を特徴とする請求項11記載のズームレンズ。
  15. 【請求項15】 前記各レンズユニットのそれぞれに少
    なくとも一つの非球面が形成されていることを特徴とす
    る請求項11記載のズームレンズ。
  16. 【請求項16】 (a)正のレンズ素子と負のレンズ素
    子とから構成されているとともに、これらレンズ素子と
    開口絞りが一体的に移動されるようにされた正の屈折力
    を有する前側レンズユニットと; (b)75〜85のV数を有する少なくとも一つのレン
    ズ素子を備えているとともに、前記前側レンズユニット
    の像側に配置された正の屈折力を有する中央レンズユニ
    ットと; (c)前記中央レンズユニットの像側に配置された負の
    屈折力を有する後側レンズユニットと;から成る物体側
    から順に配列された三つのレンズユニットにレンズ素子
    が五つだけ設けられたズームレンズであって:前記前側
    レンズユニットおよび前記後側レンズユニットが同じ速
    度で同時に移動可能とされるとともに、ズームレンズシ
    ステムが広角位置から望遠位置にズームしたときに、前
    記各レンズユニットが光軸に沿って物体側に移動するに
    つれて、前記前側レンズユニットと前記中央レンズユニ
    ットとの間の空隙が広くなり、前記中央レンズユニット
    と前記後側レンズユニットとの間の空隙が狭くなるよう
    に、前記中央レンズユニットが前記前側および後側レン
    ズユニットと異なる速度で移動可能とされ、 Lvをレンズシステムの前側頂点から望遠位置のフィル
    ム面までの距離、ftを望遠位置でのレンズシステムの
    焦点距離、fwを広角位置でのズームレンズシステムの
    焦点距離とした場合に、Lv/ft<0.9かつズーム比
    ZR=ft/fw>2.3となるようにズーム比ZRを与
    えかつ全体をコンパクトに維持するために、レンズ素子
    が十分な光学的パワー、空間および曲率半径を有するこ
    とを特徴とするズームレンズ。
  17. 【請求項17】 前記各レンズユニットのそれぞれに少
    なくとも一つの非球面が形成されていることを特徴とす
    る請求項16記載のズームレンズ。
  18. 【請求項18】 前記前側レンズユニットの前記正のレ
    ンズ素子は、一番前側のレンズ素子とされているととも
    に、前記負のレンズ素子に接合されていることを特徴と
    する請求項16記載のズームレンズ。
  19. 【請求項19】 前記前側レンズユニットの各レンズ素
    子は、第一の両凸レンズ素子および両凹レンズ素子とさ
    れ;前記中央レンズユニットおよび前記後側レンズユニ
    ットを構成するレンズ素子は、前側レンズユニットから
    順に、物体側凹面を有するメニスカスレンズ素子、第二
    の両凸レンズ素子、および物体側凹面と像側面とを有す
    る負のレンズ素子とされ、 前記物体側凹面は、前記像側面よりも小さい曲率半径を
    有することを特徴とする請求項16記載のズームレン
    ズ。
JP10229904A 1997-07-28 1998-07-10 大きなズーム比を有するコンパクトズームレンズ Withdrawn JPH11119103A (ja)

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