JPH11117659A - 小判形中空筒体 - Google Patents

小判形中空筒体

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JPH11117659A
JPH11117659A JP29649597A JP29649597A JPH11117659A JP H11117659 A JPH11117659 A JP H11117659A JP 29649597 A JP29649597 A JP 29649597A JP 29649597 A JP29649597 A JP 29649597A JP H11117659 A JPH11117659 A JP H11117659A
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hollow cylindrical
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oval hollow
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Kazuyoshi Sato
和義 佐藤
Tadashi Kitahara
正 北原
Yoshiyuki Hamada
良幸 濱田
Michiya Takeda
倫也 竹田
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KATO KENSETSU KK
Nippon Kokan Light Steel Co Ltd
Kato Construction Co Ltd
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KATO KENSETSU KK
Nippon Kokan Light Steel Co Ltd
Kato Construction Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】例えば地下鉄用トンネルを掘削する際に、掘削
機械を地下に降ろすために設けられる立坑は、鋼製ある
いは鉄筋コンクリート製の小判形中空筒体が用いられて
いた。鋼製のものは剛性が十分でなく、鉄筋コンクリー
ト製のものは型枠が高価なためコストが高くなってしま
うものであったので、改善する。 【解決手段】小判形中空筒体1の小判形のうち実質直線
部に鉄筋コンクリート製ピース部材3が用いられる。実
質円弧部には鋼製ピース部材5、7、9が用いられる。
各ピース部材は、小判形中空筒体の軸方向、および周方
向に連結されまた構造を有する。実質直線部の鉄筋コン
クリート製ピース部材3は、小判形中空筒体1の仕様寸
法が異なっても、共通のものとして利用でき、型枠の再
利用も可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、地下に埋設され
て構造物を構築する小判形中空筒体の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、鉄筋コンクリート製あるいは鋼製
の小判形中空筒体を地下に埋設して構造物を構築する工
法が存在する。この構造物としては、地中に構築される
立坑、柱体など多数のものが存在する。
【0003】このうち立坑は、道路に沿って地下にトン
ネルを構築する際に、トンネルを掘削する掘削機を地下
に降ろすための立坑として用いられることが多く、立坑
の平面形状を小判形とすることにより、水平方向に細長
い掘削機械に合理的に対応でき、また幅員の限られた道
路に対して効果的に大きな開口部を得ることができる。
【0004】このような平面形状が小判形の小判形中空
筒体は、更に、高速道路、鉄橋、あるいは陸橋などの橋
脚の耐震補強を行う際の土留壁にも用いられることがあ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような小判形中空
筒体は、通常は矢板、鋼管、ライナープレートなど鋼製
のものが用いられるが、ある程度以上の大きさになると
土圧などに対する剛性が十分でなくなるので、小判形中
空筒体の内側の両壁を支えるための隔壁や梁を設ける。
しかし、隔壁や梁を設けることにより、掘削などの工事
が非常にやりにくいものになる。
【0006】これに対し、鉄筋コンクリート製の小判形
中空筒体は、土圧に対しより大きな剛性を有することが
でき隔壁や梁は不要になることが多いものの、コンクリ
ートを打設・養生するための型枠が高価であり、用途先
に応じた寸法などで個々に型枠を作成することは鉄筋コ
ンクリート製小判形中空筒体のコストを著しく高価なも
のにしてしまう。小判形中空筒体は、施工条件上、また
合理的設計上、用途に応じて仕様はそれぞれ異なること
が多く、このため、小ロットの製品となるためである。
【0007】この発明は、以上の問題点を解決するため
になされたもので、十分な剛性を有する安価で施工性の
よい小判形中空筒体を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
め、下記の発明をするに至った。第一の発明は、小判形
中空筒体が、内部の地盤を掘削されることにより、地下
に埋設されて構造物を構築する前記小判形中空筒体であ
って、小判形のうち実質直線部が鉄筋コンクリート製で
あり、実質円弧部が鋼製であることを特徴とする小判形
中空筒体である。
【0009】また、第二の発明は、さらに、小判形のう
ち実質直線部に鉄筋コンクリート製ピース部材が用いら
れ、実質円弧部に鋼製ピース部材が用いられ、これらの
各ピース部材は筒体の軸方向に所定幅を有し周方向に及
び軸方向に連結され、周方向に連結されて構成された小
判形リング体を軸方向に積層した構造を有することを特
徴とする小判形中空筒体である。
【0010】また、第三の発明は、さらに、各ピース部
材は千鳥状に配置されていることを特徴とする小判形中
空筒体である。
【0011】また、第四の発明は、さらに、各ピース部
材同士はボルトにより連結され、この連結ができるよう
に各ピース部材の内側または外側に継手構造が形成され
ることを特徴とする小判形中空筒体である。
【0012】また、第五の発明は、さらに、小判形中空
筒体の軸方向先端を構成する各ピース部材には、地盤に
圧入するための刃口が形成され、刃口同士が連結され一
体化されることを特徴とする小判形中空筒体である。
【0013】また、第六の発明は、さらに、刃口同士の
連結が、溶接によって行われることを特徴とする小判形
中空筒体である。
【0014】また、第七の発明は、さらに、各刃口に
は、フリクションカッタが設けられていることを特徴と
する小判形中空筒体である。
【0015】また、第八の発明は、さらに、小判形リン
グ体は、周方向に貫くPC鋼材で緊張されプレストレス
が加えられたことを特徴とする小判形中空筒体である。
【0016】また、第九の発明は、さらに、 鉄筋コン
クリート製ピース部材は、小判形中空体の周方向に貫く
PC鋼材で緊張されプレストレスが加えられたことを特
徴とする小判形中空筒体である。
【0017】また、第十の発明は、さらに、小判形のう
ち実質直線部は、複数の鉄筋コンクリート製ピース部材
続きが連結されて構成され、これら複数の鉄筋コンクリ
ート製ピース部材は、小判形中空体の周方向に貫く共通
のPC鋼材で緊張されプレストレスが加えられたことを
特徴とする小判形中空筒体である。
【0018】
【発明の実施の形態】この発明の一実施形態を、図1乃
至図10において説明する。図1、図2の全体図に示す
小判形中空筒体1は、小判形の直線部の一部が鉄筋コン
クリート製ピース部材3(図3(A))から構成され
る。また、小判形の直線部のうち残りの部分と円弧部の
一部は、部分的に湾曲したJセクション部材と呼ばれる
鋼製ピース部材5(図3(B))によって構成される。
【0019】更に、残りの円弧部は共通の形状を有する
鋼製ピース部材7、9(図4(A)(B))から構成さ
れる。これらの各ピース部材3、5、7、9、は、図2
の小判形中空筒体1の平面図から分かるように、小判形
の中心を挟んで180度の位置で同一のものが使用され
る。
【0020】このうちコンクリート製ピース部材3は、
工場において型枠の内部に鉄筋籠を配置し、型枠に設け
られたコンクリート注入口からコンクリートを打設し養
生した後に、型枠を取り外すことで製造されるプレキャ
スト製品である。
【0021】各鋼製ピース部材5、7、9は、周方向に
細長く伸びて湾曲する主桁を有する。この主桁11は一
対が平行に上下に配置される。各主桁11の両端には一
対の継手板13が配置される。また各主桁11の中央部
分には3つの縦リブ15が配置される。これら主桁1
1、継手板13、縦リブ15はそれぞれ鋼板によって形
成され、互いが溶接により接続される。この接続によっ
て構成された枠体の外側にスキンプレート17が溶接に
より接続される。
【0022】各ピース部材3、5、7、9、が周方向に
連結することで構成された小判形リング体は、軸方向す
なわち上下方向に連結され積層される。このとき、各小
判形リング体19は、図2における裏表の関係を逆にし
ながら積層され、したがって各ピース部材3、5、7、
9は千鳥状に配置される(図1参照)。
【0023】小判形中空筒体1の軸方向先端、すなわち
最下端を構成する各ピース部材3A、5A、7A、9
A、には、刃口21が形成される(図5および図6)。
この刃口21は、小判形中空筒体1が地盤に圧入される
際に地盤との摩擦を減少し圧入力を小さくするためのも
のである。
【0024】各刃口21は図9に示すように、外周が鋼
板23で囲まれ、内部は鉄筋コンクリート25となって
いる。この刃口21が設けられるピース部材が鉄筋コン
クリート製ピース部材3Aである場合には、ピース部材
の鉄筋コンクリート3Bと刃口21内部のコンクリート
またはモルタル25は一体的に養生される。そして、刃
口21を囲む鋼板23には図示しないアンカー筋、等が
接続され、鉄筋コンクリート25にしっかりと一体化さ
れる。
【0025】また刃口21が設けられるピース部材が鋼
製ピース部材5A、7A、9Aである場合には、刃口2
1を囲む鋼板23はピース部材の鋼板11、13、15
と連続的に設けられ、又は溶接により接続される。刃口
21のうち、小判形中空筒体1の外側の部分には、刃口
21の先端から所定幅上方にかけて鋼板27が溶接さ
れ、フリクションカッタを形成している。このフリクシ
ョンカッタにより、圧入時に地盤と小判形中空筒体1と
の摩擦(フリクション)を減少させ、圧入力をより小さ
いものにできる。
【0026】各ピース部材3、5、7、9同士の連結は
ボルト29によって行われる(図7、図8、図9)。す
なわち、たとえば鉄筋コンクリート製ピース部材3が有
する六面体形状のうち、隣接するピース部材に連結され
る面には、継手構造として植え込みナット31または継
手ボックス33が設けられる。
【0027】すなわち隣接するピース部材が上側にくる
鉄筋コンクリート製ピース部材3である場合(図8
(A))には、その下面に継手ボックス33が設けられ
る。また隣接するピース部材が下側にくる鉄筋コンクリ
ート製ピース部材3である場合(図8(A))には、そ
の上面に植え込みナット31が設けられる。このとき、
継手ボックス33内側の下面に開けられたボルト孔35
を通してボルト29を挿入すると、下側に隣接する鉄筋
コンクリート製ピース部材3の植え込みナット31に螺
合することができる。
【0028】また、連結の際に隣接するピース部材が鋼
製ピース部材5、7、9、である場合に、連結する鉄筋
コンクリート製ピース部材3の面には植え込みナット3
1が設けられる。このとき図8(B)に示すように、鋼
製ピース部材5、7、9の主桁11または継手板13に
開けられたボルト孔37を通してボルト29の先端を挿
入すると鉄筋コンクリート製ピース部材3に設けられた
植え込みナット31に先端が螺合される。
【0029】また隣り合うピース部材が鋼製ピース部材
5、7、9同士である場合には、図8(C)のように、
互いの継手板13、あるいは互いの主桁11、あるいは
一方の継手板13と他方の主桁11に設けられたボルト
孔37を連通させ、ボルト29を挿入し反対からのナッ
ト39に螺合する。
【0030】また、図9に示すように刃口21同士の連
結もボルト29によって行われる。すなわち、例えば両
方の刃口21が設けられたピース部材の一方が鉄筋コン
クリートピース部材3Aであり、他方が鋼製ピース部材
5Aまたは9Aである場合には、鋼製ピース部材の刃口
21の部分に設けられた継手ボックス41の部分に開け
られたボルト孔43にボルト29を挿入し、鉄筋コンク
リート製ピース部材3の刃口部に設けられた植え込みナ
ット45に螺合させる。
【0031】また、鉄筋コンクリート製ピース部材5
A、7A、9Aの刃口21同士の連結をボルトで行う場
合には、図示しないが、図9の継手ボックス41を両刃
口21に設け、反対側の継手ボックス41にナットを固
定し、このナットへボルト29を螺合する。
【0032】
【実施形態の作用・効果】以上の実施形態によれば、小
判形中空筒体1の小判形のうち実質直線部を鉄筋コンク
リート製ピース部材3とし、実質円弧部を鋼製ピース部
材5、7、9とすることで、従来の鋼製の小判形中空筒
体では隔壁や柱が必要とされる傾向にあった両側壁の部
分の剛性を大きくすることで、隔壁や梁の必要性を少な
くできる。その結果、極めて施工性のよい工事を提供で
きる。
【0033】また、用途に応じて小判形中空筒体寸法の
仕様寸法が変わっても、共通部分として実質直線部を鉄
筋コンクリート製とすることができ、型枠を共有し再使
用できる。さらに、仕様寸法が異なっても共通の鉄筋コ
ンクリート製ピース部材3を予め多数製造しておいて使
用することができ、小判形中空筒体3のコストをより安
価にできる。
【0034】このようにしてピース部材を、従来のよう
に鉄筋コンクリート製構造、あるいは鋼製構造、または
コンクリートと鋼材を用いた合成構造とするのではな
く、両者を同時に使用する組み合わせ構造とすることに
より、特段の効果を得ることができる。
【0035】また、小判形中空筒体1に対し土圧などに
よって加わる力は図10に示すような剪断力Fを生じ
る。この剪断力Fは小判形の直線部と円弧部の境目にお
いて最大値F0をとるが、この実施形態においてはこの
境目において鉄筋コンクリート製ピース部材3と鋼製ピ
ース部材5、9が千鳥状に配置されており、千鳥の添接
効果により大きな剪断力F0に対しても十分な剛性を発
揮できる。
【0036】また、図10のような剪断力は図11に示
すような曲げモーメントMを発生させる。この曲げモー
メントMに対し、例えば図12に示すように周方向へ貫
くPC鋼材47でプレストレスを加えることにより、曲
げモーメントMを相殺する方向に減少できる。すなわ
ち、直線部においては各ピース部材3、5の断面上の力
学的な中立軸(図示せず)より内側にPC鋼材47を配
置し、円弧部ではピース部材5、7、9、の中立軸より
も外側にPC鋼材47を配置する。このようにして配置
したPC鋼材47を引っ張り、これにより各ピース部材
3、5、7、9を互いに押圧させ圧縮力を生じること
で、図11の曲げモーメントMを相殺する方向へ曲げモ
ーメントMを作り出すことが可能となる。
【0037】
【他の実施形態】以上の実施形態においては小判形の直
線部の一部に配置される鉄筋コンクリート製ピース部材
3は1枚ものであったが、他の実施形態においては図1
3に示すように複数枚のものを用いることが可能であ
る。この場合、各鉄筋コンクリート製ピース部材3にP
C鋼材49を貫かせプレストレスを加えることが可能で
ある。
【0038】すなわち、各コンクリート製ピース部材3
のコンクリートを打設する際にチューブ51を埋め込ん
でおき、このチューブ51を連通させ各チューブ51の
内部にPC鋼材49を貫通させる。PC鋼材49の両端
には雌ネジ53が形成されており、この雌ネジ53に対
し座金55を介してナット57を螺合する。このナット
57を強く回転させ螺合させることで、PC鋼材49は
両端方向に引っ張られ、逆に各鉄筋コンクリート製ピー
ス部材3は互いに押圧する方向に圧縮力を受ける。この
圧縮力によりプレストレスが加えられる。
【0039】このチューブ51が埋め込まれる位置は、
各鉄筋コンクリート製ピース部材3の図示しない断面上
の力学的な中立軸よりも小判形中空筒体1内側方向に位
置するので、図11に示す曲げモーメント(図11の中
央部分参照)を相殺する方向に減少させる曲げモーメン
トを発生させることが可能である。
【0040】なお、座金55やナット57は連結面に形
成された凹部59の中に位置するので、連結の際の邪魔
にはならない。また、鉄筋コンクリート製ピース部材3
同士の連結面には凹凸状のホゾ61が形成され一体化が
図られる。また、鉄筋コンクリート製ピース部材3の上
面には、シール材を嵌合させるためのシール溝63が形
成される。
【0041】このように複数枚の鉄筋コンクリート製ピ
ース部材3にプレストレスを加える場合には、ボルトに
よる連結が不要となる。また、以上の実施形態は各ピー
ス部材3、5、7、9を工場で製造し現場においてボル
ト29により連結し小判形中空筒体1に構成するもので
あったが、他の実施形態においては現場においてコンク
リート型枠を用い鉄筋籠を配置しコンクリートを打設し
て構成するものであっても良い。
【0042】また、以上の実施形態においては各ピース
部材3、5、7、9はボルト29により連結されるもの
であったが、他の実施形態においては溶接により連結す
ることも可能である。また以上の実施形態においては刃
口21はピース部材3A、5A、7A、9Aに予め形成
されるものであったが、他の実施形態においては刃口2
1は別体とし現場においてピース部材3、5、7、9に
溶接あるいはボルトにより連結するものとすることも可
能である。
【0043】また、以上の実施形態においては刃口21
にはフリクションカッタ27が設けられるものであった
が、他の実施形態においては必ずしもフリクションカッ
タを設けないものとすることも可能である。また、以上
の実施形態においては鉄筋コンクリート製ピース部材3
あるいは小判形中空筒体全体にプレストレスが加えられ
るものであったが、他の実施形態においては必ずしもプ
レストレスを加える必要はない。
【0044】またプレストレスは工場で予め加えられて
おくことも可能である。この場合は1枚ものの鉄筋コン
クリート製ピース部材とすることもできる。また、以上
の実施形態においては小判形中空筒体1の小判形の直線
部の一部にのみ鉄筋コンクリート製ピース部材3を用い
るものであったが、これは直線部と円弧部に跨がる部分
のピース部材5(いわゆるJセクションピース部材)は
鉄筋コンクリート製ピース部材として共通使用し難いた
めである。しかし、このようなJセクションピース部材
にもあえて鉄筋コンクリート製ピース部材を用いること
ももちろん可能である。
【0045】また、小判形の直線部から円弧部にかけて
の連結が千鳥状に各ピース3、5を連結するものとした
が、他の実施形態においては連結部分の強度を大きくす
れば、必ずしも千鳥状に配置する必要はなくなる。この
場合には、直線部のすべてに鉄筋コンクリート製ピース
部材3を用いることが可能となる。
【0046】また他の実施形態で、連結される両刃口2
1が鉄筋コンクリート製ピース部材3の刃口である場合
には、一方の刃口21に継手ボックス33を設ける。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、第一、第二、第
三、第四、第五、第六、第七、第八、第九、または第十
の発明によれば、小判形中空筒体の小判形のうち実質直
線部を鉄筋コンクリート製とし、実質円弧部を鋼製とす
ることで、従来隔壁や柱が必要とされる傾向にあった両
側壁の部分を鉄筋コンクリート製とし剛性を大きくする
ことで、隔壁や梁の必要性を少なくできる。そして、用
途に応じて寸法が変わっても共通部分として実質直線部
を鉄筋コンクリート製とすることができ、型枠を共有し
再使用できる。
【0048】また、第二の発明によれば、さらに、仕様
が異なっても共通の鉄筋コンクリート製ピース部材を予
め製造しておいて使用することができ、小判形中空筒体
のコストをより安価にできる。
【0049】また第三の発明によれば、さらに、各ピー
ス部材を千鳥状に配置することで、添接効果による剛性
のより一層の向上を図ることができる。
【0050】また、第四の発明によれば、更に、各ピー
ス部材を現場より容易に連結することができ、小判形中
空筒体の組み立てを容易にできる。
【0051】また、第五の発明によれば、さらに、小判
形中空筒体の軸方向先端に刃口を設け、圧入により地下
に構造物を構築できる。また、刃口同士を一体化して刃
口の合成を高められる。
【0052】また、第六の発明によれば、刃口同士を溶
接によって連結することで、刃口の部分の剛性を向上で
きる。
【0053】また、第七の発明によれば、さらに、刃口
にフリクションカッタを設けることで、小判形中空筒体
と地盤との摩擦を減少でき、圧入力を小さくできる。
【0054】また、第八の発明によれば、小判形中空筒
体を構成する各小判形リング体の周方向にプレストレス
を加えることで、剛性をより向上できる。
【0055】また、第九の発明によれば、さらに、小判
形中空筒体の実質直線部を構成する鉄筋コンクリート製
ピース部材にプレストレスを加えることで、実質直線部
の剛性をより向上できる。
【0056】また、第十の発明によれば、さらに、小判
形中空筒体の実施直線部を構成する複数の鉄筋コンクリ
ート製ピース部材にプレストレスを加えることで、実施
直線部の剛性を向上できると共に、鉄筋コンクリート製
ピース部材同士の連結をより強固に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る小判形中空筒体の
全体斜視図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】(A)は図1の一部を構成する鉄筋コンクリー
ト製ピース部材の斜視図、(B)は図1の一部を構成す
る鋼製ピース部材の斜視図である。
【図4】(A)は図1を構成する鋼製ピース部材の斜視
図、(B)は図1を構成する鋼製ピース部材の斜視図で
ある。
【図5】(A)は刃口を有する鉄筋コンクリート製ピー
ス部材の斜視図、(B)は刃口を有する鋼製ピース部材
の斜視図である。
【図6】(A)は刃口を有する鋼製ピース部材の斜視
図、(B)は刃口を有する鋼製ピース部材の斜視図であ
る。
【図7】各ピース部材の連結部分を示す図である。
【図8】(A)は図7のA部拡大図、(B)は図7のB
図拡大図、(C)は図7のC図拡大図である。
【図9】(A)は刃口部の連結構造を示す斜視図、
(B)は(A)の縦断面正面図である。
【図10】図2の小判形中空筒体に加わる剪断力図であ
る。
【図11】図2の小判形中空筒体に加わるモーメント図
である。
【図12】図2の小判形中空筒体の全体にプレストレス
を加わえる場合の説明図である。
【図13】複数の鉄筋コンクリート製ピース部材にプレ
ストレスを加える場合の説明図であり、(A)は全体概
略斜視図、(B)は(A)のB−B断面図である。
【符号の説明】
1 小判形中空筒体 3 鉄筋コンクリ
ート製ピース部材 5、7、9 鋼製ピース部材 11 主桁 13 継手 15 縦リブ 17 スキンプレート 21 刃口 27 フリクションカッタ 29 ボルト 33、41 継手ボックス(継手構造) 31、45 植え込みナット(継手構造) 51 チューブ 47、49 PC
鋼材 55 座金 57 ナット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北原 正 埼玉県熊谷市大字三ケ尻6100番地 日本鋼 管ライトスチール株式会社内 (72)発明者 濱田 良幸 愛知県海部郡蟹江町大字蟹江新田字下市場 19番地の1 株式会社加藤建設内 (72)発明者 竹田 倫也 愛知県海部郡蟹江町大字蟹江新田字下市場 19番地の1 株式会社加藤建設内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 小判形中空筒体が、内部の地盤を掘削さ
    れることにより、地下に埋設されて構造物を構築する工
    法に用いられる前記小判形中空筒体であって、 小判形のうち実質直線部が鉄筋コンクリート製であり、
    実質円弧部が鋼製であることを特徴とする小判形中空筒
    体。
  2. 【請求項2】 前記小判形のうち実質直線部に鉄筋コン
    クリート製ピース部材が用いられ、実質円弧部に鋼製ピ
    ース部材が用いられ、これらの各ピース部材は筒体の軸
    方向に所定幅を有し周方向に及び軸方向に連結され、周
    方向に連結されて構成された小判形リング体を軸方向に
    積層した構造を有することを特徴とする請求項1記載の
    小判形中空筒体。
  3. 【請求項3】 前記各ピース部材は千鳥状に配置されて
    いることを特徴とする請求項2記載の小判形中空筒体。
  4. 【請求項4】 前記各ピース部材同士はボルトにより連
    結され、この連結ができるように各ピース部材の内側ま
    たは外側に継手構造が形成されることを特徴とする請求
    項2または3記載の小判形中空筒体。
  5. 【請求項5】 前記小判形中空筒体の軸方向先端を構成
    する各ピース部材には、地盤に圧入するための刃口が形
    成され、刃口同士が連結され一体化されることを特徴と
    する請求項2、3、または4記載の小判形中空筒体。
  6. 【請求項6】 前記刃口同士の連結が、溶接によって行
    われることを特徴とする請求項5記載の小判形中空筒
    体。
  7. 【請求項7】 前記各刃口には、フリクションカッタが
    設けられていることを特徴とする請求項5、または6記
    載の小判形中空筒体。
  8. 【請求項8】 前記小判形リング体は、周方向に貫くP
    C鋼材で緊張されプレストレスが加えられたことを特徴
    とする請求項2、3、4、5、6、または7記載の小判
    形中空筒体。
  9. 【請求項9】 前記鉄筋コンクリート製ピース部材は、
    小判形中空体の周方向に貫くPC鋼材で緊張されプレス
    トレスが加えられたことを特徴とする請求項2、3、
    4、5、6、または7記載の小判形中空筒体。
  10. 【請求項10】 前記小判形のうち実質直線部は、複数
    の鉄筋コンクリート製ピース部材続きが連結されて構成
    され、これら複数の鉄筋コンクリート製ピース部材は、
    小判形中空体の周方向に貫く共通のPC鋼材で緊張され
    プレストレスが加えられたことを特徴とする請求項2、
    3、4、5、6、または7記載の小判形中空筒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006169890A (ja) * 2004-12-17 2006-06-29 Ps Mitsubishi Construction Co Ltd 立坑の構築方法
CN107740692A (zh) * 2017-11-16 2018-02-27 北京有新环保科技有限公司 一种顶管用可拆卸组合式钢制竖井
CN108678773A (zh) * 2018-06-28 2018-10-19 济南轨道交通集团有限公司 一种组合式钢构封顶块及管片

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