JP3889168B2 - 沈設構造物の構築工法及びその工法に使用される補強ピース - Google Patents

沈設構造物の構築工法及びその工法に使用される補強ピース Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、複数の筒形の沈設体を地中に積み上げて沈設することにより立坑等の沈設構造物を構築する構築工法に関する。詳しくは、沈設構造物の側面の一部に形成される開口部を補強する補強構造を備えた沈設構造物の構築工法及びその工法に使用される補強ピースに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、PCウェル、オープンケーソン等のように筒形の沈設体を地中に圧入して沈設し、立坑等の沈設構造物を構築するために、PCウェル工法、圧入式オープンケーソン工法等に代表される圧入工法が採用されている。さらに、地中において、立坑の側面の一部に開口部を設けて、シールドを地中に貫入するための発進口や、シールドを到達させるための到達口にすることが行われている。又、開口部からトンネルに通じる横穴を空けることも行われている。
【0003】
この種の開口部を設けた立坑を構築するには、沈設体を組み立て、その沈設体を地中へ圧入し、更にその沈設体内部の土砂を掘削するという一連の工程を複数回繰り返すことにより、一体化された複数の沈設体よりなる沈設構造物を地中に構築する。そして、その沈設構造物の内側において、開口部となる部位の周囲に縦横にH鋼を建て込み、そのH鋼をはり部材として開口部に加わる荷重を受け持つための補強構造を設ける。
【0004】
図28,29に従来工法の一例を示す。図28は従来工法の立坑100の開口部周辺の軸心に垂直な断面図であり、図29は開口部周辺の立坑100の内面の展開図である。図28は、図29のZ−Z位置による断面図である。
【0005】
図28,29に示すように、立坑100は、沈設構造物101をH鋼102、103で補強した構造となっている。沈設構造物101は、複数の沈設ピース104を水平方向及び垂直方向に組み合わせることによって構成された短円筒状の沈設体110を順次地中に複数個沈設して積み重ねることにより構築される。開口部105は、沈設構造物101を地中に沈設した後、開削機械によって開削して、貫通されるものである。H鋼102,103は、開口部105の周囲を包囲すると共に、沈設構造物101の内周に沿って設けられる。各H鋼102,103は、それぞれ開口部105に加わる荷重を受け持つための補強材であり、H鋼102は垂直方向に配置され、H鋼103は水平方向に配置され、互いに組み合わされてはり部材が構成される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の構築工法によれば、沈設構造物101の内部にH鋼102,103が建て込まれるため、図28に示すように、立坑100の実質的な内径がH鋼102,103の内径R1となる。したがって、必要な内径R1を確保するためには、沈設構造物101の内径R2をH鋼102,103の分だけ大きく設定する必要があり、内径R2が大きくなる分だけ、沈設体内部の土砂の掘削量もそれだけ多くなる。
また、H鋼102,103の組立には、沈設構造物101の躯体内に作業員が入って作業する必要があり、手間がかかる上に、施工期間が長くなる原因となる。さらに、H鋼102,103を建て込むために構内足場が必要となり、このH鋼102,103の加工、組立に経費がかかるため、施工コストが高くなる原因となる。
【0007】
この発明は上記の事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、開口部を設けることを前提に構築される沈設構造物の構築作業の施工期間を短縮化すると共に坑内作業を減らして施工コストの低減を図ることを可能にした沈設構造物の構築工法及びその工法に使用される補強ピースを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明の沈設構造物の構築工法は、地中に構築され、その側面の一部に開口部が設けられる沈設構造物の構築工法であって、筒状をなす沈設体を順次地中に沈設して、複数個積み重ねることにより沈設構造物を構築する構築工法において、開口部の下側を補強するための下側水平補強部と、下側水平補強部の両端部において開口部の両脇を補強するための一対の水平垂直補強部とを含む下側水平補強沈設体を沈設する第1の沈設工程と、沈設された水平補強沈設体の上に、開口部の両脇を補強するために各水平垂直補強部に整合するように配置される一対の垂直補強部を含む垂直補強沈設体を少なくとも一つ積み重ねて沈設する第2の沈設工程と、沈設された垂直補強沈設体の上に、開口部の上側を補強するための上側水平補強部と、上側水平補強部の両端部において各垂直補強部に整合するように配置される一対の水平垂直補強部とを含む上側水平補強沈設体を沈設する第3の沈設工程と、上下に整合し合う各水平垂直補強部及び各垂直補強部をそれぞれ貫通するように鉄筋又は形鋼を組み込む組込工程と、鉄筋又は形鋼が組み込まれた各水平垂直補強部及び各垂直補強部の中にコンクリートを打ち込む打込工程とを備えるようにしたことを趣旨とする。
【0009】
上記の発明の沈設構造物の構築工法の構成によれば、沈設構造物が構築される過程で第1から第3の沈設工程において、開口部の周囲が水平補強部、水平垂直補強部及び垂直補強部で囲われる。さらに、組込工程と打込工程において、開口部両脇に位置する各水平垂直補強部及び各垂直補強部に鉄筋及びコンクリートが付加される。
従って、沈設構造物が構築されたときにはその内部に開口部を補強するための補強構造が組み込まれることになり、沈設構造物が構築された後に改めて沈設構造物の内側に補強構造を建て込む必要がない。
【0010】
上記目的を達成するために、請求項2に記載の発明の垂直補強沈設体によれば、請求項1に記載の構築工法に使用される垂直補強沈設体であって、複数のセグメントピースが互いに連結されて筒状に構成されることと、垂直補強部は、複数のセグメントピースの間に組み込まれた垂直補強ピースであることとを備えるようにしたことを趣旨とする。
【0011】
上記の発明の垂直補強沈設体の構成によれば、沈設体が垂直補強ピースを含む複数のセグメントピースで構成されることから、施工現場への運搬が容易となり、現場での組立が可能となる。
【0012】
上記目的を達成するために、請求項3に記載の発明の垂直補強ピースによれば、請求項2に記載の垂直補強沈設体に使用される垂直補強ピースであって、
上下の主桁、左右の継手板、外側のスキンプレート及び複数の縦リブより形成されたセグメントピースであって、主桁を貫通して開口する筒状体を有することを趣旨とする。
【0013】
上記の発明の垂直補強ピースによれば、請求項2の発明の作用に加え、垂直補強ピースが主桁、継手板、スキンプレート、縦リブ及び筒状体で形成されることから、板材による軽量化が可能になる。
【0014】
上記目的を達成するために、請求項4に記載の発明の垂直補強ピースによれば、請求項2に記載の垂直補強沈設体に使用される垂直補強ピースであって、
上下の主桁、左右の継手板、外側のスキンプレート及び複数の縦リブより形成されたセグメントピースであって、主桁を貫通して開口する溝状体を有することを趣旨とする。
【0015】
上記の発明の垂直補強ピースによれば、請求項2の発明の作用に加え、垂直補強ピースが主桁、継手板、スキンプレート、縦リブ及び溝状体で形成されることから、板材による軽量化が可能になる。なお、溝状体が前記筒状体の一部を構成するものであってもよい。
【0016】
上記目的を達成するために、請求項5に記載の発明の垂直補強ピースによれば、請求項3又は請求項4に記載する垂直補強ピースであって、筒状体又は溝状体が、鋼材により構成されていることを趣旨とする。
【0017】
上記の発明の垂直補強ピースによれば、請求項3又は請求項4の発明の作用に加え、筒状体又は溝状体が鋼材により構成されることから、高い強度が得られる。
【0018】
上記目的を達成するために、請求項6に記載の発明の垂直補強ピースによれば、請求項3乃至請求項5のいずれか一つに記載する垂直補強ピースであって、
筒状体又は溝状体は、上下に積み重ねられる他の垂直補強ピースの筒状体又は溝状体と互いに連通するように配置されることを趣旨とする。
【0019】
上記の発明の垂直補強ピースによれば、請求項3乃至請求項5の発明の作用に加え、筒状体又は溝状体が上下に連通して一体化されることになり、鉄筋の組み込みとコンクリートの打ち込みが容易となる。
【0020】
上記目的を達成するために、請求項7に記載の発明の垂直補強ピースによれば、請求項3乃至請求項6のいずれか一つに記載する垂直補強ピースであって、
筒状体又は溝状体は、その中に鉄筋又は形鋼が配置され、さらに溝状体の内側(沈設構造物の内側)に型枠を設けてコンクリートが打ち込まれることにより、鉄筋−コンクリート構造又はスチール−鉄筋−コンクリート構造を構成することを趣旨とする。
【0021】
上記の発明の垂直補強ピースによれば、請求項3乃至請求項6の発明の作用に加え、開口部の補強構造が鉄筋−コンクリート構造又はスチール−鉄筋−コンクリート構造により形成されることから、所要の強度が得られる。
【0022】
上記目的を達成するために、請求項8に記載の発明の水平補強沈設体は、複数のセグメントピースが互いに連結されて筒状に構成されることと、水平補強部は、複数のセグメントピースの間に組み込まれて互いに連接された複数の水平補強ピースであることと、水平垂直補強部は、連接された複数の水平補強ピースの両端部に組み込まれた一対の水平垂直補強ピースであることとを備えたことを趣旨とする。
【0023】
上記の発明の水平補強沈設体の構成によれば、沈設体が水平補強ピース及び水平垂直補強ピースを含む複数のセグメントピースで構成されることから、施工現場への運搬が容易となり、現場での組立が可能となる。
【0024】
上記目的を達成するために、請求項9に記載の発明の水平補強ピースは、上下に配置された主桁と、左右に配置された継手板と、外側に配置されたスキンプレートと、両継手板の間に配置された複数の縦リブとを含むセグメントピースであって、更に補強手段を備えたことを趣旨とする。ここで、補強手段として、上下の主桁の間に別の主桁を配置したり、主桁、継手板、縦リブ及びスキンプレートの板厚を増したり、主桁、継手板、縦リブ及びスキンプレートの間に補強リブを設けたりすることができる。
【0025】
上記水平補強ピースの構成によれば、請求項8の発明の作用に加え、水平補強ピースが主桁、継手板、スキンプレート及び縦リブで形成され、更に補強手段を備えることから、板材による軽量化と所定強度の確保が可能になる。
【0026】
上記目的を達成するために、請求項10に記載の発明の水平垂直補強ピースは、上下に配置された主桁と、左右に配置された継手板と、外側に配置されたスキンプレートと、両継手板の間に配置された複数の縦リブと、補強手段とを含むセグメントピースであって、主桁を貫通して開口する筒状体又は溝状体を有することを趣旨とする。ここで、補強手段として、上下の主桁の間に別の主桁を配置したり、主桁、継手板、縦リブ及びスキンプレートの板厚を増したり、主桁、継手板、縦リブ及びスキンプレートの間に補強リブを設けたりすることができる。
【0027】
上記水平垂直補強ピースの構成によれば、請求項8の発明の作用に加え、水平垂直補強ピースが主桁、継手板、スキンプレート、縦リブ及び筒状体又は溝状体で形成され、補強手段を備えることから、板材による軽量化と所定強度の確保が可能になる。
【0028】
【発明の実施の形態】
[第1の実施の形態]
以下、本発明の沈設構造物の構築工法及び補強ピースを具体化した第1の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。図1は、第1の実施の形態の構築工法による沈設構造物1を示す正面図である。図2は図1のA−A線に沿った断面図である。
【0029】
図1,2に示すように、沈設構造物1は、円筒形の複数の沈設体10が垂直方向に積み重ねられて構成されている。また、各沈設体10は、複数のセグメントピース11が円周方向に互いに接続されて短円筒形をなしている。開口部12は、沈設構造物1が一旦構築された後に開削され、シールドを地中に貫入させるための発進口にするものである。この開口部12の周囲には、開口部12を補強するための補強構造20が設けられる(図1には、便宜的に補強構造20を複数の斜線を付して示す。)。
【0030】
図1に示すように、補強構造20には、通常のセグメントピース11に代わって、開口部12の上側及び下側に位置する複数の水平補強ピース14と、開口部12の上側及び下側の四隅に位置する水平垂直補強ピース16と、開口部12の左右両脇に位置する複数の垂直補強ピース15とが適用される。
水平補強ピース14は、請求項1の水平補強部に相当するものであり、開口部12を上下からの荷重に対して補強するために、開口部12の上下に水平に並べられて配置されている。垂直補強ピース15は、請求項1の垂直補強部に相当するものであり、開口部12を左右からの荷重に対して補強するために、開口部12の両脇に垂直に積み重ねられて配置されている。水平垂直補強ピース16は、請求項1の水平垂直補強部に相当するものであり、開口部12を上下左右からの荷重に対して補強するためのものである。上記のように開口部12の補強構造20は、3種類の補強ピースを含む四角枠形に構成されている。
【0031】
図3に沈設構造物1の開口部12とその補強構造20を展開して示す(ここでは、便宜的に補強構造20を複数の斜線を付して示す。)。補強構造20の上下両側に位置する各水平補強ピース14及び各水平垂直補強ピース16には、通常のセグメントピース11の鋼板に対して、条件によって異なるが、例えば約3倍の厚さを有する鋼板が用いられている。また、補強構造20の垂直部分であり、垂直に積み重ねられた複数の垂直補強ピース15及び水平垂直補強ピース16の内部には、鉄筋18及びコンクリート19が組み込まれる(図1,3には、便宜的に鉄筋18及びコンクリート19を複数の斜線を付して示す。)。
【0032】
次に、図4,5を用いて、垂直補強ピース15の構成を説明する。図4は垂直補強ピース15の斜視図であり、図5は平面図である。図4,5に示すように、垂直補強ピース15は概略は通常のセグメントピース11と同様であり、上下両側の主桁31、左右両側の継手板32、外周面をなすスキンプレート33及び複数の縦リブ34からなる。また、それら主桁31、継手板32、スキンプレート33、縦リブ34を構成する材質は、セグメントピース11と同様の鋼板であり、主桁31、継手板32には、隣合うセグメントピース11又は垂直補強ピース等と接続してネジ止めするための複数のネジ孔35が設けられている。さらに、垂直補強ピース15には、ピースの中央部を縦方向に貫通する筒状体36が設けられている。筒状体36は、鋼板で筒状に構成されており、その両端部は主桁31に設けられた筒状体開口孔37に開口している。
【0033】
次に、図6,7を用いて、水平補強ピース14及び水平垂直補強ピース16の構成を説明する。図6は水平補強ピース14の斜視図であり、図7は水平垂直補強ピース16の斜視図である。図6に示すように、水平補強ピース15の概略は通常のセグメントピース11と同様であり、上下両側の主桁31、左右両側の継手板32、外周面をなすスキンプレート33及び複数の縦リブ34からなる。また、それら主桁31、継手板32、スキンプレート33、縦リブ34を構成する材質を、セグメントピース11の約3倍の板厚を有する鋼板とすることにより本発明の補強部としている。さらに、主桁31、継手板32には、隣合うピース等と接続してネジ止めするための複数のネジ孔35が設けられている。
図7に示すように、水平垂直補強ピース16は、基本構成を水平補強ピース14と同じくし、それに加えて、ピースの中央部を縦方向に貫通する筒状体36を含む。筒状体36は、鋼板で筒状に構成されており、その両端部は主桁31に設けられた筒状体開口孔37に開口している。
【0034】
図1〜3に示すように、垂直方向に連続して配置され、互いにネジ止めされて接続された複数の垂直補強ピース15とその上下両端に配置された各水平垂直補強ピース16は、それらの各筒状体36の開口孔37が上下に位置する別の補強ピース15の開口孔37と互いに連通する。そして、これら連通した筒状体36の内部を貫通して鉄筋18が配置され、さらに、一連の筒状体36の内部にコンクリート19が打ち込まれている。これによって、一連の筒状体36、鉄筋18及びコンクリート19によるスチール−鉄筋−コンクリート構造(SRC構造)よりなる補強構造20の垂直部分が形成されている。
【0035】
次に、この沈設構造物1の構築工法について、図8〜図21の施工順序図を用いて説明する。(図8〜21において、補強構造12及びそれに相当する部分は、便宜的に複数の斜線を付して示される。)
【0036】
まず、図8に示すように、施工場所の地表面40上に刃口41を据え付ける。
次に、図9に示すように、刃口41の上に、通常のセグメントピース11よりなるリングピース42を組み立てる。
次に、図10に示すように、圧入設備(図示しない)を利用して、刃口41とリングピース42よりなる第1の沈設体10を地中に圧入する。圧入後、沈設体10の内側をバケット系掘削機等で掘削する。ここまでの工程は通常の沈設体沈設工法と同様である。
【0037】
次に、図11に示すように、沈設された第1の沈設体10の上に、開口部12となるべき位置に対応して、一対の水平垂直補強ピース16及び複数の水平補強ピース14を組み込んだ水平補強沈設体43を組み立てる。このとき、水平垂直補強ピース16の下側の主桁31に設けられた開口孔37からの地下水のしみ込みを防ぐために、開口孔37に止水剤44を塗布しておく。この水平補強沈設体43が、請求項1の下側水平補強沈設体に相当し、開口部12の補強構造20の下辺部を構成する。
【0038】
さらに、図12に示すように、水平補強沈設体43の上に、水平垂直補強ピース16に接続される一対の垂直補強ピース15を含む垂直補強沈設体45を組み立てる。この垂直補強沈設体45では、一対の垂直補強ピース15以外に通常のセグメントピース11が用いられる。さらに、水平垂直補強ピース16と垂直補強ピース15の筒状体36の接続部分に止水剤44を塗布する。
【0039】
続いて、図13に示すように、組み立てられた水平補強沈設体43と垂直補強沈設体45とからなる沈設体10を地中に圧入し、内部の土砂を掘削する。この図11から図13の工程が請求項1の第1の沈設工程に相当する。
【0040】
次に、図14に示すように、開口部12の大きさに合わせて、垂直補強沈設体45よりなる沈設体10を複数個積み重ねて沈設する。この工程が請求項1の第2の沈設工程に相当する。
【0041】
さらに、開口部12の上部を補強するための水平補強沈設体43を組み立て、同様に沈設する。この工程が請求項1の第3の沈設工程に相当する。
【0042】
ここまでの工程の結果、図14に示すように、複数の筒状体36が垂直方向に互いに連続して筒状空間46が形成される。また、このとき沈設された水平補強沈設体43が、請求項1の上側水平補強沈設体に相当し、開口部12の補強構造20の上辺部を構成する。
【0043】
次に、図15に示すように、筒状空間46内に鉄筋18が組み込まれる。鉄筋18は、筒状空間46の大きさに合わせて予め外部で組み立てられ、クレーン48等を利用して吊り込まれる。この工程が請求項1の鉄筋組込工程に相当する。
【0044】
続いて、図16に示すように、鉄筋18が組み込まれた筒状空間46の中にコンクリート19を打ち込む。この工程が請求項1の打込工程に相当する。この段階で、補強構造20の組み立てに必要な工程が終了する。
【0045】
以上の工程が終了したら、図17に示すように、さらに通常のリングピース42を組み立てる。このとき、コンクリート19が打ち込まれた筒状柱体46の上端に接着剤49を塗布してもよい。
【0046】
さらに、図18に示すように、組み立てられた沈設体10を地中に沈設し、内部の土砂を掘削する。
【0047】
上記の図17と図18の各工程を複数回繰り返すことにより、図19に示すように、複数の沈設体10を垂直方向に一体的に積み重ね、それらを所要の深度まで沈設する。このようにして、複数の沈設体10よりなる沈設構造物1が地中に構築され、所要の深さ位置に補強構造20が設置されることになる。
【0048】
その後、補強構造20のコンクリート19が固まった段階で、図20に示すように、刃口41の内側に底版コンクリート50として水中コンクリートを打設し、沈設構造物1内の水替えを行う。さらに、開口部12の周辺地盤51の地盤改良を行ってから、開削機を使用して開口部12を開削する。
【0049】
そして、図21に示すように、開口部12からシールド52を通過させ、別途構築された他の沈設構造物1と接続する。さらに、沈設構造物1の内部に鉄筋等を建て込み、コンクリート53を打ち込むことにより、沈設構造物1の内部構築を行う。これによって、沈設構造物1は立坑として完成する。
【0050】
以上説明したように、この実施の形態の沈設構造物の構築工法によれば、複数の沈設体10等を地中に順次に沈設して積み重ねる沈設構造物1を構築する過程において、開口部12の周囲が水平補強部に相当する複数の水平補強ピース14、水平垂直補強部に相当する複数の水平垂直補強ピース16及び垂直補強部に相当する複数の垂直補強ピース15で囲われる。さらに、開口部12の両脇において垂直方向に連なる各水平垂直補強ピース16及び各垂直補強ピース15の筒状体36に鉄筋18及びコンクリート19が付加される。これらの部材36,18,19によってSRC構造体が構成される。即ち、複数の沈設体10により沈設構造物1が構築される際に、沈設体10に各補強ピース14〜16が組み込まれる。さらに、各垂直補強ピース15に内蔵される筒状体36が一体的に組み立てられた筒状柱体46に鉄筋18及びコンクリート19が組み込まれることにより、補強構造20の垂直部分が一体的に構成される。また、水平補強ピース14及び水平垂直補強ピース16が水平に連結されることにより、補強構造20の水平部分が構成される。
従って、沈設構造物1が構築されたときには、その内部に開口部12を補強するための補強構造20が既に組み込まれることになり、沈設構造物1が構築された後に改めて沈設構造物1の内側に別途に補強構造を建て込む必要がない。このため、開口部12を設けることを前提に構築される沈設構造物1の構築作業において、その施工期間を短縮化することができると共に、沈設構造物1の坑内作業を減らすことができ、沈設構造物1の施工コストの低減を図ることができるようになる。
【0051】
また、構築された補強構造20は沈設構造物1の内部に一体的に設けられるので、沈設構造物1それ自体の内径が完成後の立坑の内径となる。すなわち、沈設構造物1の内側に別途補強構造を建て込まない分だけ沈設構造物1の内径R2(図2参照)を大きくする必要が無く、従来例の沈設構造物101に比べて沈設構造物1の外径R(図2参照)を小さく設定すればよく、沈設体10等の内側の掘削量も少なくなる。この意味でも、沈設構造物1の施工期間の短縮化と施工コストの低減を図ることができるようになる。
【0052】
この実施の形態では、垂直補強沈設体10が垂直補強ピース15を含む複数のセグメントピース11で構成される。従って、沈設体10そのものを施工現場へ運搬するよりも、搬送車両への積み卸しや運搬が容易となり、施工現場での組立も可能となる。このため、垂直補強沈設体10そのものを大がかりな重機で吊り上げて移動させる必要がなくなり、垂直補強沈設体10の取り扱いを簡易なものにすることができる。
【0053】
この実施の形態では、垂直補強ピース15が主桁31、継手板32、スキンプレート33、縦リブ34及び筒状体36で形成されることから、板材による軽量化が可能になる。この結果、施工現場への運搬や、施工現場での取り扱いを更に容易なものにすることができる。
【0054】
この実施の形態では、水平補強沈設体43が水平補強ピース14及び水平垂直補強ピース16を含む複数のセグメントピース11で構成される。従って、沈設体43そのものを施工現場へ運搬するよりも、搬送車両への積み卸しや運搬が容易となり、施工現場での組立も可能となる。このため、水平補強沈設体43そのものを大がかりな重機で吊り上げて移動させる必要がなくなり、水平補強沈設体43の取り扱いを簡易なものにすることができる。
【0055】
この実施の形態では、水平補強ピース14及び水平垂直補強ピース16が主桁31、継手板32、スキンプレート33及び縦リブ34又はそれらと筒状体36とで形成されることから、板材による軽量化が可能になる。この結果、施工現場への運搬や、施工現場での取り扱いを更に容易なものにすることができる。
【0056】
この実施の形態では、垂直補強ピース15において、鉄筋18及びコンクリート19を内包する筒状体36が鋼材により構成されることから、所定の強度が得られる。このため、垂直補強ピース15としての強度を高めることができる。
【0057】
この実施の形態では、各垂直補強ピース15の筒状体36が、上下に積み重ねられる他の垂直補強ピース15の筒状体36と互いに連通するように配置される。従って、複数の筒状体36が上下に連通して一体化されることになり、鉄筋18の組み込みと、コンクリート19の打ち込みが容易となる。このことにより、補強構造20の組み込みを含む沈設構造物1の構築作業を円滑なものにすることができる。
【0058】
この実施の形態では、開口部12の補強構造20がSRC構造により形成されることから、補強構造20として所要の強度が得られる。このため、従来の沈設構造物100におけるH鋼102を使用した補強構造と同程度又はそれ以上の強度を確保することができる。
【0059】
[第2の実施の形態]
次に、本発明の沈設構造物の構築工法に使用される補強ピースを具体化した第2の実施の形態を図面に従って説明する。尚、この実施の形態において、前記第1の実施の形態と同じ構成については同一の符号を付して説明を省略し、以下には異なる点を中心に説明する。
【0060】
図22に本実施の形態の垂直補強ピース15の斜視図を、図23にその平面図をそれぞれ示す。この実施の形態では、垂直補強ピース25の構成の点で第1の実施の形態と異なり、沈設構造物1の構築工法については第1の実施の形態のそれと同様である。図22,23に示すように、垂直補強ピース25は、筒状体36に代わって溝状体38が設けられている。この溝状体38は、垂直補強ピース25の中央に位置する二つの縦リブ34と、それらの間に配置された板38aとにより形成され、その両端が主桁31に開口している。
【0061】
沈設構造物1においては、上下に連なる複数の溝状体38の中に鉄筋18及びコンクリート19が打ち込まれることにより、補強構造20として開口部12の両脇に位置する垂直部分が構成される。補強構造20の水平部分は第1の実施の形態のそれと同様に構成される。
【0062】
以上説明したようにこの実施の形態の沈設構造物1の構築工法に使用される垂直補強ピース25によれば、第1の実施の形態のそれと同様の作用及び効果を得ることができる。該溝状体の沈設構造物の内側に鋼板を設けた筒状体であってもよい。
【0063】
尚、この発明は前記各実施の形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱することのない範囲で以下のように実施することができる。
【0064】
(1)前記各実施の形態では、水平補強ピース14の補強部を、図6に示すよに各構成部材31〜34の板厚を相対的に大きくすることにより具体化した。これに対し、図24に示すように、各構成部材31〜34の板厚を相対的に大きくすることなく、上下の主桁31の間に別の主桁131を配置することにより主桁31の数を増やして補強部としたり、ピース14の左右において継手板32とスキンプレート33との間に補強部としての補強リブ132を設けたりしてもよい。
【0065】
(2)前記各実施の形態では、水平垂直補強ピース16の補強部を、図7に示すように各構成部材31〜34の板厚を相対的に大きくすることにより具体化した。これに対し、図26に示すように、各構成部材31〜34の板厚を相対的に大きくすることなく、上下の主桁31の間に別の主桁131を配置することにより主桁31の数を増やして補強部としたり、ピース16の左右において継手板32とスキンプレート33との間に補強部としての補強リブ132を設けたりしてもよい。
(3)前記各実施の形態では、各沈設体10を施工現場で組み立てるものとしたが、施工現場に隣接する他の場所で組み立てられた沈設体10を、クレーン等を使用して施工場所へ移動させて設置するようにしてもよい。
【0066】
(4)前記各実施の形態では、例えば、下側水平補強沈設体43とその上に積み重ねられた垂直補強沈設体45との二つを一度に一体的に沈設するようにしたが、各沈設体43,45をそれぞれ別々に沈設するようにすることもできる。
【0067】
(5)前記各実施の形態では、上下に連なる複数の筒状体36又は複数の溝状体38の中に鉄筋18を組み込んだが、鉄筋18の代わりに形鋼を組み込むこともできる。溝状体が筒状体の一部であってもよい。
【0068】
(6)前記各実施の形態では、上下に連なる鋼製よりなる複数の筒状体36又は鋼製よりなる複数の溝状体38の中に鉄筋18を組み込み、更にその中にコンクリート19を打ち込むことによりSRC構造を構成した。これに対し、各筒状体36又は溝状体38が鋼製でない場合には、その中に鉄筋18を組み込み、更にその中にコンクリート19を打ち込むことにより鉄筋−コンクリート構造(RC構造)を構成するようにしてもよい。コンクリートに接する鋼材に突起物を取り付けて鋼−コンクリートの合成を強化することも有効である。
【0069】
(7)前記各実施の形態では、開口孔37に止水剤44を塗布したが、開口孔37又はその周囲に止水材を設置してもよい。
【0070】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、沈設構造物が構築される過程で第1から第3の沈設工程において、開口部の周囲が水平補強部、水平垂直補強部及び垂直補強部で囲われ、組込工程と打込工程において、開口部両脇に位置する各水平垂直補強部及び各垂直補強部に鉄筋及びコンクリートが付加される。
従って、沈設構造物が構築されたときにはその内部に開口部を補強するための補強構造が組み込まれることになり、沈設構造物が構築された後に改めて沈設構造物の内側に補強構造を建て込む必要がない。この結果、沈設構造物の構築作業の施工期間を短縮化することができると共に、沈設構造物の坑内作業を減らすことができ、施工コストの低減を図ることができるという効果を発揮する。
【0071】
請求項2に記載の発明によれば、沈設体が垂直補強ピースを含む複数のセグメントピースで構成されることから、施工現場への運搬、施工現場での組み立てが可能となる。このため、垂直補強沈設体そのものを大がかりな重機で吊り上げて移動させる必要がなくなり、垂直補強沈設体の取り扱いを簡易なものにすることができるという効果を発揮する。
【0072】
請求項3に記載の発明によれば、請求項2の発明の作用に加え、垂直補強ピースが、主桁、継手板、スキンプレート、縦リブ及び筒状体で形成されることから、板材による軽量化が可能になる。このため、施工現場への運搬や、施工現場での取り扱いを更に容易なものにすることができるという効果を発揮する。
【0073】
請求項4に記載の発明によれば、請求項2の発明の作用に加え、垂直補強ピースが、主桁、継手板、スキンプレート、縦リブ及び溝状体で形成されることから、板材による軽量化が可能になる。このため、施工現場への運搬や、施工現場での取り扱いを更に容易なものにすることができるという効果を発揮する。
【0074】
請求項5に記載の発明によれば、請求項3又は請求項4の発明の作用に加え、筒状体又は溝状体が鋼材によって構成されることから、高い強度が得られる。このため、垂直補強ピースとしての強度を高めることができるという効果を発揮する。
【0075】
請求項6に記載の発明によれば、請求項3乃至請求項5の一つの発明の作用に加え、複数の筒状体又は溝状体が上下に連通して一体化されることになり、鉄筋の組み込みと、コンクリートの打ち込みが容易となる。この結果、補強構造の組み込みを含む沈設構造物の構築作業を円滑なものにすることができるという効果を発揮する。
【0076】
請求項7に記載の発明によれば、請求項3乃至請求項6の一つの発明の作用に加え、開口部の補強構造が鉄筋−コンクリート構造又はスチール−鉄筋−コンクリート構造により形成されことから、補強構造として所要の強度が得られる。このため、従来の沈設構造物における補強構造と同程度又はそれ以上の強度を確保することができるという効果を発揮する。
【0077】
請求項8に記載の発明によれば、沈設体が水平補強ピース及び水平垂直補強ピースを含む複数のセグメントピースで構成されることから、施工現場への運搬が容易となり、現場での組立が可能となる。このため、水平補強沈設体そのものを大がかりな重機で吊り上げて移動させる必要がなくなり、水平補強沈設体の取り扱いを簡易なものにすることができるという効果を発揮する。
【0078】
請求項9に記載の発明によれば、請求項8の発明の作用及び効果に加え、水平補強ピースが主桁、継手板、スキンプレート及び縦リブで形成され、更に補強手段を備えることから、板材による軽量化と所定強度の確保が可能になる。このため、施工現場への運搬や、施工現場での取り扱いを更に容易なものにすることができるという効果を発揮する。
【0079】
請求項10に記載の発明によれば、請求項8の発明の作用に加え、水平垂直補強ピースが主桁、継手板、スキンプレート、縦リブ及び筒状体又は溝状体で形成され、補強手段を備えることから、板材による軽量化と所定強度の確保が可能になる。このため、施工現場への運搬や、施工現場での取り扱いを更に容易なものにすることができるという効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係り、沈設構造物を示す正面図である。
【図2】同じく、図1のA−A線に沿った断面図である。
【図3】同じく、沈設構造物の補強構造等を示す展開図である。
【図4】同じく、垂直補強ピースを示す斜視図である。
【図5】同じく、垂直補強ピースを示す平面図である。
【図6】同じく、水平補強ピースを示す斜視図である。
【図7】同じく、水平垂直補強ピースを示す斜視図である。
【図8】同じく、沈設構造物の構築工法を説明する施工順序図である。
【図9】同じく、沈設構造物の構築工法を説明する施工順序図である。
【図10】同じく、沈設構造物の構築工法を説明する施工順序図である。
【図11】同じく、沈設構造物の構築工法を説明する施工順序図である。
【図12】同じく、沈設構造物の構築工法を説明する施工順序図である。
【図13】同じく、沈設構造物の構築工法を説明する施工順序図である。
【図14】同じく、沈設構造物の構築工法を説明する施工順序図である。
【図15】同じく、沈設構造物の構築工法を説明する施工順序図である。
【図16】同じく、沈設構造物の構築工法を説明する施工順序図である。
【図17】同じく、沈設構造物の構築工法を説明する施工順序図である。
【図18】同じく、沈設構造物の構築工法を説明する施工順序図である。
【図19】同じく、沈設構造物の構築工法を説明する施工順序図である。
【図20】同じく、沈設構造物の構築工法を説明する施工順序図である。
【図21】同じく、沈設構造物の構築工法を説明する施工順序図である。
【図22】第2の実施の形態に係り、垂直補強ピースを示す斜視図である。
【図23】同じく、垂直補強ピースを示す平面図である。
【図24】別の実施の形態に係り、水平補強ピースを示す斜視図である。
【図25】同じく、水平補強ピースを示す斜視図である。
【図26】同じく、水平垂直補強ピースを示す斜視図である。
【図27】同じく、水平垂直補強ピースを示す斜視図である。
【図28】従来の沈設構造物を示す平面図である。
【図29】従来の沈設構造物の補強構造等を示す展開図である。
【符号の説明】
1 沈設構造物
10 沈設体
12 開口部
14 水平補強ピース
15 垂直補強ピース
16 水平垂直補強ピース
18 鉄筋
19 コンクリート
25 垂直補強ピース
36 筒状体
38 溝状体
43 水平補強沈設体
45 垂直補強沈設体
131 主桁(補強部を構成する。)
132 補強リブ(補強部を構成する。)

Claims (10)

  1. 地中に構築され、その側面の一部に開口部が設けられる沈設構造物の構築工法であって、筒状をなす沈設体を順次地中に沈設して、複数個積み重ねることにより前記沈設構造物を構築する構築工法において、
    前記開口部の下側を補強するための下側水平補強部と、前記下側水平補強部の両端部において前記開口部の両脇を補強するための一対の水平垂直補強部とを含む下側水平補強沈設体を沈設する第1の沈設工程と、
    前記沈設された水平補強沈設体の上に、前記開口部の両脇を補強するために前記各水平垂直補強部に整合するように配置される一対の垂直補強部を含む垂直補強沈設体を少なくとも一つ積み重ねて沈設する第2の沈設工程と、
    前記沈設された垂直補強沈設体の上に、前記開口部の上側を補強するための上側水平補強部と、前記上側水平補強部の両端部において前記各垂直補強部に整合するように配置される一対の水平垂直補強部とを含む上側水平補強沈設体を沈設する第3の沈設工程と、
    前記上下に整合し合う各水平垂直補強部及び各垂直補強部をそれぞれ貫通するように鉄筋又は形鋼を組み込む組込工程と、
    前記鉄筋又は形鋼が組み込まれた各水平垂直補強部及び各垂直補強部の中にコンクリートを打ち込む打込工程と
    を備えたことを特徴とする沈設構造物の構築工法。
  2. 請求項1に記載の構築工法に使用される垂直補強沈設体であって、
    複数のセグメントピースが互いに連結されて筒状に構成されることと、
    前記垂直補強部は、前記複数のセグメントピースの間に組み込まれた垂直補強ピースであることと
    を備えたことを特徴とする垂直補強沈設体。
  3. 請求項2に記載の垂直補強沈設体に使用される垂直補強ピースであって、
    上下の主桁、左右の継手板、外側のスキンプレート及び複数の縦リブより形成されたセグメントピースであって、前記主桁を貫通して開口する筒状体を有することを特徴とする垂直補強ピース。
  4. 請求項2に記載の垂直補強沈設体に使用される垂直補強ピースであって、
    上下の主桁、左右の継手板、外側のスキンプレート及び複数の縦リブより形成されたセグメントピースであって、前記主桁を貫通して開口する溝状体を有することを特徴とする垂直補強ピース。
  5. 請求項3又は請求項4に記載する垂直補強ピースであって、
    前記筒状体又は前記溝状体が、鋼材により構成されていることを特徴とする垂直補強ピース。
  6. 請求項3乃至請求項5のいずれか一つに記載する垂直補強ピースであって、
    前記筒状体又は前記溝状体は、上下に積み重ねられる他の垂直補強ピースの筒状体又は溝状体と互いに連通するように配置されることを特徴とする垂直補強ピース。
  7. 請求項3乃至請求項6のいずれか一つに記載する垂直補強ピースであって、
    前記筒状体又は前記溝状体は、その中に前記鉄筋又は前記形鋼が配置され、さらにコンクリートが打ち込まれることにより、鉄筋−コンクリート構造又はスチール−鉄筋−コンクリート構造を構成することを特徴とする垂直補強ピース。
  8. 請求項1に記載の構築工法に使用される水平補強沈設体であって、
    複数のセグメントピースが互いに連結されて筒状に構成されることと、
    前記水平補強部は、前記複数のセグメントピースの間に組み込まれて互いに連接された複数の水平補強ピースであることと、
    前記水平垂直補強部は、前記連接された複数の水平補強ピースの両端部に組み込まれた一対の水平垂直補強ピースであることと
    を備えたことを特徴とする水平補強沈設体。
  9. 請求項8に記載の水平補強沈設体に使用される水平補強ピースであって、
    上下に配置された主桁と、左右に配置された継手板と、外側に配置されたスキンプレートと、前記両継手板の間に配置された複数の縦リブとを含むセグメントピースであって、更に補強手段を備えたことを特徴とする水平補強ピース。
  10. 請求項8に記載の水平補強沈設体に使用される水平垂直補強ピースであって、
    上下に配置された主桁と、左右に配置された継手板と、外側に配置されたスキンプレートと、前記両継手板の間に配置された複数の縦リブと、補強手段とを含むセグメントピースであって、前記主桁を貫通して開口する筒状体又は溝状体を有することを特徴とする水平垂直補強ピース。
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