JP4313871B2 - 沈設体の沈設方法及びその沈設体 - Google Patents

沈設体の沈設方法及びその沈設体 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えばケーソン等のSRC構造体よりなる筒形の沈設体を地中に圧入して沈設する沈設方法及びその沈設体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、PCウェル、オープンケーソン等の筒形沈設体を地中に圧入して沈設するために、PCウェル工法、圧入式オープンケーソン工法等に代表される圧入工法が採用されている。
【0003】
この種の圧入工法では、例えば、地上で内外二重の型枠の間に鉄筋が配置された物を組み立て、内外両型枠間にコンクリートを打ち込むことにより、RC躯体を構築する。このRC躯体を沈設体とし、その内部の土砂をクラムシェル等のバケット系掘削機で掘削しながら沈設体を地中に圧入するようにしている。このように沈設体の組立、土砂の掘削、沈設体の圧入を複数回繰り返すことにより、複数の沈設体を垂直方向に積み重ねてなる一体的な沈設構造物を所要の深さまで地中に構築し、基礎杭、立坑等として利用するようにしている。
【0004】
これに対し、耐荷力のある圧入外型枠のみを沈設体として、その組立、土砂の掘削、沈設体の圧入を複数回繰り返すことにより、上記と同様に複数の沈設体を地中に一体的に構築する。そして、それらの沈設体の内部に鉄筋籠等を組み立て、コンクリートを打ち込むことにより沈設構造物を構築する工法がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の二つの沈設方法によれば、いずれも8〜10日間のコンクリート養生の期間は、圧入工期とは別に必要となる。特に、前者の沈設方法では、各沈設体を製造する毎にコンクリートの養生を必要とするので、沈設構造物を構築するまでの工期が長くかかる。しかも、コンクリート養生の期間中も圧入設備を拘束し続ける必要があり、圧入設備の拘束期間が長くなるためコスト高の原因となる。
【0006】
一方、後者の方法によれば、沈設体の圧入にかかる工期は短縮されるが、圧入後、坑内に作業員が入り、鉄筋籠等の構築作業をする必要がある。また、この場合には、圧入用の外型枠が埋め殺しとなり、また、坑内深さに相当する内足場が必要となるため施工コストが高くなる原因となった。
【0007】
この発明は上記の事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、沈設作業の工期を短縮化するとともに、坑内作業を減らしてコスト低減を図ることを可能にした沈設体の沈設方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明の沈設体の沈設方法は、筒状をなす沈設体を地中に沈設する沈設方法であって、(1)沈設体を外枠及び内枠により二重枠の構造とし、その一方の枠を組み立てる第1の組立工程と、(2)組み立てられた一方の枠に沿って鉄筋を組み立てる第2の組立工程と、(3)組み立てられた鉄筋を一方の枠との間に配置した状態で外枠及び内枠の他方の枠を組み立てる第3の組立工程と、(4)鉄筋が配置された外枠及び内枠の間の空間にコンクリートを打ち込む打込工程と、(5)外枠、内枠、鉄筋及びコンクリートよりなる沈設体を一体的に地中に圧入する圧入工程と、(6)圧入された沈設体の内側の土砂の掘削を圧入工程と同時に行う掘削工程とを備えるようにしたことを趣旨とする。
【0009】
上記の発明の沈設体の沈設方法の構成によれば、(1)から(3)の組立工程において内外の二重枠間に鉄筋が配置され、(4)の打込工程で鉄筋が間に設置された二重枠間にコンクリートが打ち込まれる。さらに、(5)の圧入工程において、内外の二重枠及び鉄筋と共に、コンクリートが一体的に地中に圧入され、(6)の掘削工程において圧入工程と同時に内部の土砂が掘削される。
従って、圧入工程において、コンクリートが内外の枠及び鉄筋と一体的に圧入されるため、コンクリートの打ち込み後その養生期間を待たずに圧入工程を開始することが出来る。さらに、圧入工程に際し、鉄筋の組立及びコンクリートの打ち込みが既に終了しているので、圧入工程及び掘削工程の後に沈設体の坑内で鉄筋等の組み立て、コンクリートの打ち込み及び養生を行う必要が無く、圧入工程及び掘削工程の間にもコンクリートの養生が行われる。
【0010】
上記目的を達成するために、請求項2に記載の発明の沈設構造物の構築工法によれば、請求項1に記載の沈設方法を含む沈設構造物の構築工法であって、沈設方法を同一施工場所で複数回繰り返して、複数の沈設体を垂直方向に積み重ねることにより一体的な沈設構造物を構築するようにしたことを趣旨とする。
【0011】
上記の発明の沈設構造物の構築工法の構成によれば、請求項1に記載の沈設方法の作用に加え、所要深さの沈設構造物を地中に構築するために、沈設体の組み立て及び沈設が同一施工場所で必要回数繰り返されるので、先に沈設された沈設体にとって、後の沈設体の沈設期間がコンクリートの養生期間ともなる。
【0012】
上記目的を達成するために、請求項3に記載の発明の沈設体の沈設方法は、請求項1に記載の沈設方法又は請求項2に記載の構築工法において、(1)の工程乃至(4)の工程の少なくとも一つの一部又は全部を施工場所とは異なる別の場所で行い、施工場所において外枠、内枠及び鉄筋を一体的に組み付けるようにしたことを趣旨とする。
【0013】
上記の発明の沈設体の沈設方法の構成によれば、請求項1に記載の沈設方法の作用及び請求項2に記載の構築方法の作用に加え、予め別の場所で組み立てられる内外の枠及び鉄筋の一部または全部及びコンクリートが施工場所で使用されるので、施工場所での(1)から(4)の組立工程の期間が短縮される。さらに、複数回沈設体を垂直方向に積み重ねて沈設構造物を構築する場合には、施工場所において、圧入工程または掘削工程を行っている間に、同時に別の場所で、別の内外の枠及び鉄筋の一部または全部の組み立て又はコンクリートの打ち込みを行うことが出来る。
【0014】
上記目的を達成するために、請求項4に記載の発明の沈設体は、請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載する沈設方法に使用される沈設体において、内枠及び外枠の少なくとも一方が、圧入荷重に対する耐荷力を備える圧入型枠であるようにしたことを趣旨とする。
【0015】
上記の発明の沈設体の構成によれば、圧入型枠に荷重をかけて圧入することにより、養生の終了していないコンクリート等の耐荷力の無い部分に荷重がかかることがない。
【0016】
上記目的を達成するために、請求項5に記載の発明の沈設体は、請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載する沈設方法に使用される沈設体又は請求項4に記載する沈設体において、内枠及び外枠の少なくとも一方が鉄筋及びコンクリートと共に地中に沈設して埋め殺されるようにしたことを趣旨とする。
【0017】
上記の発明の沈設体の構成によれば、請求項4の発明の作用に加え、内枠及び外枠の少なくとも一方が埋め殺されて、沈設体の一部が構成される。
【0018】
上記目的を達成するために、請求項6に記載の発明の沈設体は、請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載する沈設方法に使用される沈設体又は請求項4もしくは請求項5に記載の沈設体において、内枠が圧入型枠であり、外枠が鋼製枠であるようにしたことを趣旨とする。
【0019】
上記の発明の沈設体の構成によれば、請求項4及び請求項5の発明の作用に加え、沈設体が沈設され、または、沈設構造物が構築された後に、内枠である圧入型枠を取り外すことが可能となる。さらに、外枠の鋼製枠が沈設体又は沈設構造物の一部となる。
【0020】
上記目的を達成するために、請求項7に記載の発明の沈設体は、請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載する沈設方法に使用される沈設体又は請求項4乃至請求項6のいずれか一つに記載する沈設体において、沈設体の軸心に直交する断面形状が、円形、小判形、多角形のいずれかであるようにしたことを趣旨とする。
【0021】
上記の発明の沈設体の構成によれば、請求項4乃至請求項6の発明の作用に加え、施工要求に応じて、円形、小判形、多角形の断面形状を選択可能である。
【0022】
上記目的を達成するために、請求項8に記載の発明の沈設体は、請求項4乃至請求項7のいずれか一つに記載する沈設体において、圧入型枠は、沈設体の軸心に直交する断面形状が長方形および台形よりなる2種類のピースを組み合わせて構成されるようにしたことを趣旨とする。
【0023】
上記の発明の沈設体の構成によれば、請求項4乃至請求項7の発明の作用に加え、長方形及び台形の各ピースを適宜に組み合わせることにより、各種形状及び大きさの沈設体が構成される。
【0024】
【発明の実施の形態】
[第1の実施の形態]
以下、本発明の沈設体及びその沈設方法並びに沈設構造物及びその構築工法を具体化した第1の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。図1は、第1の実施の形態の沈設方法による施工中の沈設体10及び沈設構造物20を示す軸心方向の断面図である。図2は、図1の沈設体10及び沈設構造物20の軸心に垂直方向の断面図を半周分ずつ合わせた図であり、左半周がA−A断面図、右半周がB−B断面図である。
【0025】
図1、図2に示すように、施工中の沈設構造物20は、地中の最深部にあるコンクリート刃口11と、その上に配置され、互いに一体的に結合された複数の沈設体10とを備える。各沈設体10は、軸心方向の長さが約4〜5mであり、それぞれ個別に組み立てられ、それぞれ一度の沈設作業で沈設される。初めの沈設体10が沈設された後、次の沈設体10が一体的に組み立てられ、さらに沈設される。図1は、このようにして4回の沈設が行われた後の状態を示しており、沈設構造物20は、コンクリート刃口11と4個の沈設体10が一体的に結合された構造となっている。
【0026】
各沈設体10は、内周側から内枠として圧入型枠12、鉄筋13、外枠としてスチール構造体14が配置されている。さらに、地表面15以下に既に沈設されている部分においては、圧入型枠12、スチール構造体14の二重枠の間の鉄筋13が配置された空間に、コンクリート16が打ち込まれている。
【0027】
圧入型枠12は、圧入時の荷重に対する耐荷力を備える材質及び形状に形成され、さらに、組立や運搬の便宜のために、ピース化されている。圧入型枠12は、図2に示すように、沈設体10の軸心に垂直な断面形状は、長方形タイプ17と台形タイプ18の2種類である。
【0028】
図3に図2の圧入型枠12及びスチール構造体14の拡大図を示す。また、図4に長方形タイプ17、図5に台形タイプ18のそれぞれ1ピースの形状を示す。図3に示すように、圧入型枠12は長方形タイプ17と台形タイプ18をそれぞれ16個ずつ組み合わせて使用することにより、略円形を成している。後述するように、圧入型枠12は沈設体10及び沈設構造物20の一部とはならず、スチール構造体14は沈設体10及び沈設構造物20の一部となるので、沈設体10及び沈設構造物20の内径は圧入型枠12を含まないR1であり、外径はスチール構造体14の外径に相当するR2となる。ここでは、内径R1が6000mm、外径R2が7000mmの沈設体10及び沈設構造物20を構築している。
【0029】
鉄筋13は、コンクリート16の主鉄筋及び帯鉄筋となるもので、必要な強度が得られるように各鉄筋13の太さや使用する本数が選択されている。
【0030】
スチール構造体14は、鋼製であり、鉄筋13、コンクリート16と一体となって地中に埋め殺されることにより、スチール−鉄筋−コンクリート構造体(SRC構造体)を形成し、沈設体10の一部となる。
【0031】
このように、複数の沈設体10により構築される沈設構造物20の本体構造は、スチール構造体14、鉄筋13、コンクリート16によって形成されるSRC構造体で構成される。
【0032】
次に、この沈設体10及び沈設構造物20の沈設方法について、図6から図17の施工順序図を用いて説明する。図6から図17は、各施工工程の沈設体10の軸心方向断面図である。
【0033】
まず、図6に示すように、施工場所周辺の地盤整正をした後、地中にグラウンドアンカー21を打設する。
次に、図7に示すように、沈設体10の形状に合わせた刃口ロット22を設置する。この刃口ロット22は埋め殺して沈設構造物20の本体構造の一部とするため、コンクリート製のコンクリート刃口11とする。
【0034】
次に、図8に示すように、圧入設備23として、圧入桁24、圧入ジャッキ25等を用意し、刃口ロット22に圧入設備23を設置して、グラウンドアンカー21と圧入ジャッキ25とを接続する。圧入ジャッキ25を作動させ、刃口ロット22を地中に圧入する。圧入と同時に、刃口ロット22の内側をバケット等の掘削機で掘削する。ここまでは、準備工程である。
【0035】
次に、図9に示すように、圧入設備23を取り外し、圧入型枠12を組み立てる。すなわち、刃口ロット22の内周側に、長方形タイプ17と台形タイプ18を組み合わせて沈設体10の形状に圧入型枠12を組み立てる。さらに、沈設体10の軸心方向にもピースを組み合わせて、高さ4〜5mの沈設体10の内枠とする。この工程が請求項1の第1の組立工程に相当する。
【0036】
さらに、図10に示すように、圧入型枠12の外周側に鉄筋13を組み立てる。この鉄筋13は沈設体10及び沈設構造物20の主鉄筋及び帯鉄筋となるものであるので、必要な強度を得られるよう選択される。この工程が請求項1の第2の組立工程に相当する。
【0037】
次に、図11に示すように、鉄筋13のさらに外周側において、沈設構造物20にフリクションカットを設けるために、刃口ロット22の外周面より5cm程度内面に設置されるよう、スチール構造体14を組み立てる。ここで、圧入型枠12に比べ、鉄筋13とスチール構造体14は、垂直方向長さがやや短くなるように構成される。これは、圧入型枠12に圧入設備23を設置し、圧入工程を行う際に、鉄筋13及びスチール構造体14に圧入荷重がかからないよう、又、圧入設備23に引っかからないようにするためである。これにより、このスチール構造体14は、コンクリート16の打ち込みに際して、外枠の役目を果たすものであるが、圧入時の荷重に耐える必要はない。従って、コンクリート16の外枠として必要な強度。又、地中で土圧、水圧に耐える強度を備えればよく、適度な厚さの鋼板で形成する。この工程が請求項1の第3の組立工程に相当する。
【0038】
続いて、図12に示すように、圧入型枠12とスチール構造体14で囲まれた空間にコンクリート16を打ち込む。この工程が請求項1の打込工程に相当する。
【0039】
以上の各工程が終了したら、図13に示すように、圧入型枠12に圧入設備23を設置し、圧入ジャッキ25を使用して圧入型枠12に圧入荷重をかける。このとき、圧入荷重は圧入型枠12を介して刃口ロット22にかかり、刃口ロット22は地中に圧入される。また、鉄筋13、スチール構造体14及びコンクリート16は刃口ロット22の上に組み付けられているので、刃口ロット22が地中に圧入されるにしたがって、一体的に地中に圧入される。この工程が請求項1の圧入工程に相当する。
【0040】
さらに、圧入と同時に、掘削機によって沈設体10の内側の土砂を掘削する。この工程が請求項1の掘削工程に相当する。
【0041】
以上の図9から図13の各工程を複数回繰り返すことにより、図14に示すように、複数の沈設体10を垂直方向に一体的に積み上げて、それらを所要の深度まで沈設する。このようにして、複数の沈設体10及び刃口ロット22よりなる沈設構造物20が地中に構築される。
【0042】
複数の沈設体10が所要の深度まで沈設され、沈設構造物20が構築されたら、図15に示すように、刃口ロット22の内側に底版コンクリート27として水中コンクリートを打設する。その後、図16に示すように、沈設構造物20の抗内の水替えを行う。
【0043】
さらに、図17に示すように、圧入型枠12を取り外す。圧入型枠12は再利用できるので、取り外すことが多いが、場合によってはそのまま内枠として残すことも出来る。スチール構造体14は埋め殺され、沈設構造物20の本体構造の一部となる。
【0044】
このようにして、複数の沈設体10よりなる沈設構造物20の構築が行われる。その後、打ち込んだコンクリート16の養生が全て終了すると、沈設構造物20よりなる立坑が得られる。
【0045】
完成した沈設構造物20の断面図を図18、図19に示す。図18は、沈設構造物20の軸心方向断面図であり、図19は、左半周が図18のC−C断面を、右半周が図18のD−D断面を示す。ここでは、圧入型枠12を内枠として残しているので、図18、図19に示すように、本体部分は内周から順に鉄筋13及びコンクリート16、スチール構造体14によって構成されている。底版部分は、底版コンクリート27及びコンクリート刃口11により構成されている。
【0046】
以上説明したように、この実施の形態の沈設体及びその沈設方法、並びに沈設構造物及びその構築工法によれば、図13の圧入工程において、圧入型枠12、鉄筋13、コンクリート16、スチール構造物14が一体的に圧入される。このとき、圧入荷重は圧入型枠12及びコンクリート刃口11によって耐荷されるので、養生の終了していないコンクリート16等の耐荷力の無い部分に荷重がかかることがなく、コンクリート16の養生期間を待たずに圧入工程を開始することができる。
また、掘削工程においては、圧入型枠12の内側の土砂が掘削されるので、掘削機が圧入型枠12に当たっても中のコンクリート16等が型くずれすることもない。そして、圧入工程及び掘削工程の期間が、コンクリート16の養生期間ともなるので、従来のように圧入工程及び掘削工程の後にコンクリートを打設する場合に比べて、本実施の形態の場合は、工期全体が短縮されることになる。
また、圧入工程に際し、鉄筋13の組立及びコンクリート16の打ち込みが既に終了しているので、圧入工程及び掘削工程の後にその掘削された穴の中で鉄筋13等の組み立て、コンクリート16の打ち込み及び養生を行う必要が無い。このため、1つの沈設体10当たりの沈設作業の時間を短縮化することが出来ると共に、坑内で行うべき作業を減らすことができ、ひいては一つの沈設体10当たりの施工コストの低減を図ることが出来る。
【0047】
さらに、この実施の形態では、所要深さの沈設構造物20を地中に構築するために、沈設体10の組み立て及び沈設が同一施工場所で必要回数繰り返されるので、先に沈設された沈設体10にとって、後の沈設体10の沈設期間がコンクリート16の養生期間ともなる。このため、沈設構造物20を構築するための工期全体を短縮化することが出来ると共に、その坑内作業を減らすことができ、沈設構造物20のための施工コストの低減を図ることが出来る。
【0048】
また、この実施の形態では、外枠にスチール構造体14を使用し、埋め殺されるのでスチール構造体14が各沈設体10の一部となる。これにより、各沈設体10の強度をさらに増すことが出来る。同様に、複数の沈設体10よりなる沈設構造物20の強度をさらに増すことが出来る。さらには、内枠である圧入型枠12は取り外すことが出来るので、圧入型枠12を再利用することによって施工コストの低減を図ることが出来る。
【0049】
また、この実施の形態では、圧入型枠12は、ピース化されており、長方形タイプ17と台形タイプ18によって構成されている。従って、長方形タイプ17及び台形タイプ18の各ピースを適宜に組み合わせることにより、各種形状及び大きさの沈設体10が構成される。このため、各種形状や大きさの沈設体10、沈設構造物20の施工要求に応じて長方形タイプ17及び台形タイプ18の各ピースを汎用することができ、その意味でも、施工コストの低減を図ることが出来る。
【0050】
[第2の実施の形態]
次に、本発明の沈設体及びその沈設方法、並びに沈設構造物及びその構築工法を具体化した第2の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。図20は、第2の実施の形態の沈設方法による施工中及び完成時の沈設体10及び沈設構造物20を示す軸心方向の断面図である。図21、図22は、図20の沈設体10及び沈設構造物20の軸心に垂直方向の断面図を半周分ずつ合わせた図であり、図21は左半周がE−E断面図、右半周がF−F断面図、図22は左半周がG−G断面図、右半周がH−H断面図である。
【0051】
この実施の形態では、圧入型枠12を外枠として使用し、スチール構造体14を内枠として使用する点で第1の実施の形態と異なる。各沈設体10の沈設方法は第1の実施の形態のそれに準ずるものである。ここでの第1の実施の形態との違いは、図20に示すように、各組立工程において、内枠(スチール構造体14)、鉄筋13及びコンクリート16に比べて、外枠(圧入型枠12)をやや高く構成することである。そして、圧入設備23は外枠(圧入型枠12)に対して設置され、圧入型枠12及び刃口ロット22により圧入荷重は耐荷される。打込、圧入、掘削の各工程の手順は第1の実施形態と同様であり、これによって、各沈設体10が沈設される。さらに、一連の各組立工程並びに打込、圧入および掘削の各工程が複数回繰り返されることによって、複数の沈設体10が一体的に垂直方向に積み上げられ、所要深さまで沈設構造物20が構築される。
【0052】
圧入型枠12は、第1の実施の形態と同様に、長方形タイプ17と台形タイプ18の2種類のピースの組合せによって構成される。
図23に図20の圧入型枠12及びスチール構造体14の拡大図を示す。また、図24に長方形タイプ17、図25に台形タイプ18のそれぞれ1ピースの形状を示す。図23に示すように、この実施の形態では、圧入型枠12は長方形タイプ17と台形タイプ18をそれぞれ20個ずつ組み合わせて使用することにより、略円形を成している。この実施の形態では、外枠の圧入型枠12が地中に埋め殺されて、沈設体10及び沈設構造物20の一部となり、内枠のスチール構造体14も地中に埋め殺されて、沈設体10及び沈設構造物20の一部となるので、沈設体10及び沈設構造物20の内径はR3であり、外径はR4となる。ここでは、内径R3が6000mm、外径R4が7000mmの沈設体10及び沈設構造物20を構築している。所要深さまで沈設した沈設構造物20は、図20に示すように、外周に圧入型枠12、内周にスチール構造体14を備える。
【0053】
従って、この実施の形態の沈設体10及びその沈設方法並びに沈設構造物20及びその構築工法によれば、第1の実施の形態のそれらと同様の作用及び効果を得ることが出来る。加えて、この実施の形態では、圧入型枠12及びスチール構造体14が共に埋め殺されるので、各沈設体10の強度をさらに増すことが出来、ひいては、沈設構造物20の強度をさらに増すことが出来るようになる。特に、外枠に圧入型枠12を使用しているので、外枠の強度が大きい。このため、圧入工程において、外部の土砂の土圧あるいは水圧に耐える力を高めることが出来る。
【0054】
[第3の実施の形態]
次に、本発明の沈設体及びその沈設方法、並びに沈設構造物及びその構築工法を具体化した第3の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。図26は、第3の実施の形態の沈設方法に使用する小判形沈設体31の軸心に垂直方向の断面図である。沈設体31の断面形状を除いて、第1及び第2の実施の形態と構成が同様であるので、同様の部分については説明を省略する。
【0055】
この沈設体31は、第1及び第2の実施の形態のそれと同様、圧入型枠12が長方形タイプ17と台形タイプ18の組み合わせによって構成される。そこで、個々のピースの大きさ、各ピースの接続順、あるいは、台形タイプ18の底角等を変更することにより、図26に示すように、小判形沈設体31を構成することが出来る。
さらに、複数の小判形沈設体31を互いに積み重ねることにより、小判形の沈設構造物を構築することが出来る。その結果、施工場所の形状や施工要求応じて、小判形の沈設体31及び沈設構造物を使用した場合にも、第1及び第2の実施の形態と同様に、沈設体31及び沈設構造物を構築するための工期を短縮化することが出来ると共に、その坑内作業を減らすことができ、沈設体31及び沈設構造物のための施工コストの低減を図ることが出来る。
【0056】
[第4の実施の形態]
次に、本発明の沈設体及びその沈設方法、並びに沈設構造物及びその構築工法を具体化した第4の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。図27は、第4の実施の形態の沈設方法に使用する多角形沈設体32の軸心に垂直方向の断面図である。沈設体の断面形状を除いて、第1及び第2の実施の形態と構成が同様であるので、同様の部分については説明を省略する。
【0057】
この沈設体32は、第1及び第2の実施の形態と同様、圧入型枠12は、長方形タイプ17と台形タイプ18の組合せによって構成される。そこで、個々のピースの大きさ、各ピースの接続順、あるいは、台形タイプ18の底角等を変更することにより、図27に示すように、多角形沈設体32を構成することが出来る。
さらに、複数の多角形沈設体32を互いに積み重ねることにより、多角形の沈設構造物を構築することが出来る。その結果、施工場所の形状や施工要求に応じて、多角形の沈設体32及び沈設構造物を使用した場合にも、第1及び第2の実施の形態と同様に、沈設体32及び沈設構造物を構築するための工期を短縮化することが出来ると共に、その坑内作業を減らすことができ、沈設体32及び沈設構造物のための施工コスト低減を図ることが出来る。
【0058】
[第5の実施の形態]
次に、本発明の沈設体及びその沈設方法、並びに沈設構造物及びその構築工法を具体化した第5の実施の形態を詳細に説明する。沈設構造物の構築において施工される各組立工程並びに打込、圧入及び掘削の各工程の内、打込、圧入及び掘削の各工程は第1及び第2の実施の形態のそれと同様であるので、異なる部分である各組立工程のみについて説明する。
【0059】
第1及び第2の実施の形態では、第1から第3の各組立工程が、刃口ロット22あるいは沈設体10の上、すなわち、沈設施工場所で行っていた。これに対し、本実施の形態では、圧入型枠12、鉄筋13、スチール構造体14の組み立て、コンクリートの打ち込みを、施工場所とは別の場所で行うようにしている。
【0060】
沈設施工場所とは別の場所において、圧入型枠12は、複数の長方形タイプ17と台形タイプ18を組み合わせ、沈設体10の内枠または外枠の形状に組み立てられる。鉄筋13は、複数の主鉄筋及び帯鉄筋を組み合わせ、沈設体10の内部に埋め込まれる鉄筋13の形状に組み立てる。スチール構造体14は、鋼板を使用して同様に沈設体10の内枠または外枠の形状に組み立てる。外枠及び内枠の間の空間にコンクリートを打ち込む。その後、クレーン等を使用して、組み立てられた圧入型枠12、鉄筋13、スチール構造体14及びコンクリート16を沈設施工場所へ運び、刃口ロット22あるいは既に沈設した沈設体10の上に設置し、組み付ける。
【0061】
以上説明したように、この実施の形態の沈設体の沈設方法によれば、予め別の場所で組み立てられた圧入型枠12、鉄筋13、スチール構造体14及びコンクリート16が施工場所で使用されるので、第1又は第2の実施の形態の場合に比べ、施工場所で圧入工程及び掘削工程を行っている時と同時期に別の場所にて第1から第4の組立工程を行っているため、施工期間がより短縮されることになる。この意味で、沈設構造物20を構築するための工期をより短縮化することが出来るようになる。
【0062】
尚、この発明は前記各実施の形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱することのない範囲で、例えば、以下のように実施することが出来る。
【0063】
(1)前記第1及び第2の実施の形態では、圧入型枠12を長方形タイプ17と台形タイプ18の組み合わせで構成するとしたが、曲面を持つ形状のピースを使用してもよい。
【0064】
(2)前記第1及び第2の実施の形態では、スチール構造体14を埋め殺して沈設体10及び沈設構造物20の本体構造の一部としたが、鉄筋13及びコンクリート16により充分な強度が得られるときは、スチール構造物14は本体構造の一部としなくてもよく、取り外して再利用することも出来る。
【0065】
(3)前記各実施の形態では、本発明を複数の沈設体10を地中に沈設しながら垂直方向に積み重ねることにより一体的な沈設構造物20を構築する場合に具体化したが、一つの沈設体のみを地中に沈設する場合に具体化することもできる。
【0066】
【発明の効果】
上記請求項1に記載の発明によれば、(1)から(3)の各組立工程では内外の二重枠の間に鉄筋が配置され、(4)の打込工程では鉄筋が間に配置された二重枠の間にコンクリートが打ち込まれる。さらに、(5)の圧入工程では、内外の二重枠及び鉄筋と共に、コンクリートが一体的に地中に圧入され、(6)の掘削工程では圧入工程と同時に内部の土砂が掘削される。
従って、圧入工程において、コンクリートが内外の枠及び鉄筋と一体的に圧入されるため、コンクリートの打ち込み後その養生期間を待たずに圧入工程を開始することが出来る。さらに、圧入工程に際し、鉄筋の組立及びコンクリートの打ち込みが既に終了しているので、圧入工程及び掘削工程の後に沈設体の坑内で鉄筋等の組み立て、コンクリートの打ち込み及び養生を行う必要が無く、圧入工程及び掘削工程の間にもコンクリートの養生が行われる。このため、沈設体を沈設するための工期を短縮化することが出来ると共に、その坑内作業を減らすことができ、その施工コストの低減を図ることが出来るという効果を発揮する。
【0067】
上記請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の作用及び効果に加え、所要深さの沈設構造物を地中に構築するために、沈設体の組み立て及び沈設が同一施工場所で必要回数繰り返されるので、先に沈設された沈設体にとって、後の沈設体の沈設期間がコンクリートの養生期間ともなる。このため、沈設構造物を構築するための工期を短縮化することが出来ると共に、その坑内作業を減らすことができ、その施工コストの低減を図ることが出来るという効果を発揮する。
【0068】
上記請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は請求項2に記載の発明の作用及び効果に加え、予め別の場所で組み立てられる内外の枠及び鉄筋の一部または全部及びコンクリートが施工場所で使用されるので、施工場所での(1)から(4)の組立工程の期間が短縮される。さらに、複数回沈設体を垂直方向に積み重ね沈設構造物を構築する場合には、施工場所において、圧入工程または掘削工程を行っている間に、同時に別の場所で、別の内外の枠及び鉄筋の一部または全部の組み立てを行うことが出来る。このため、沈設体を沈設するための工期又は沈設構造物を構築するための工期を短縮化することが出来ると共に、それらの坑内作業を減らすことができ、それらの施工コストの低減を図ることが出来るという効果を発揮する。
【0069】
上記請求項4に記載の発明によれば、圧入型枠に荷重をかけて圧入することにより、養生の終了していないコンクリート等の耐荷力の無い部分に荷重がかかることがない。このため、コンクリートの養生期間を待たずに圧入工程を開始することができ、ひいては、沈設体を沈設するための工期又は沈設構造物を構築するための工期を短縮化することが出来ると共に、その坑内作業を減らすことができ、その施工コストの低減を図ることが出来るという効果を発揮する。
【0070】
上記請求項5に記載の発明によれば、請求項4に記載の発明の作用及び効果に加え、内枠及び外枠の少なくとも一方が埋め殺されて、沈設体の一部が構成される。このため、沈設体又は沈設構造物の強度をさらに増すことが出来るという効果を発揮する。
【0071】
上記請求項6に記載の発明によれば、請求項4又は請求項5に記載の発明の作用及び効果に加え、沈設体が沈設され、又は沈設構造物が構築された後に、内枠である圧入型枠を取り外すことが可能となり、外枠の鋼製枠が沈設体又は沈設構造物の一部となる。このため、圧入型枠を再利用することができ、その意味で施工コストの低減を図ることが出来ると共に、沈設体又は沈設構造物の強度をさらに増すことが出来るという効果を発揮する。
【0072】
上記請求項7に記載の発明によれば、請求項4乃至請求項6に記載のいずれか一つの発明の作用及び効果に加え、施工要求に応じて、円形、小判形、多角形の断面形状を選択可能となる。このため、施工要求に応じた種々の断面形状の沈設体又は沈設構造物を構築することが出来るという効果を発揮する。
【0073】
上記請求項8に記載の発明によれば、請求項4乃至請求項7に記載の何れか一つの発明の作用及び効果に加え、長方形及び台形の各ピースを適宜に組み合わせることにより、各種形状及び大きさの沈設体が構成される。このため、各種形状や大きさの沈設体又は沈設構造物の施工要求に応じて各ピースを汎用することができ、その意味でも施工コストの低減を図ることが出来るという効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係り、沈設中の沈設体及び沈設構造物を示す断面図である。
【図2】図1のA−A線及びB−B線に沿った断面図である。
【図3】図2の圧入型枠及びスチール構造体の拡大図である。
【図4】長方形タイプを示す平面図である。
【図5】台形タイプを示す平面図である。
【図6】沈設体の沈設方法等を説明する施工順序図である。
【図7】沈設体の沈設方法等を説明する施工順序図である。
【図8】沈設体の沈設方法等を説明する施工順序図である。
【図9】沈設体の沈設方法等を説明する施工順序図である。
【図10】沈設体の沈設方法等を説明する施工順序図である。
【図11】沈設体の沈設方法等を説明する施工順序図である。
【図12】沈設体の沈設方法等を説明する施工順序図である。
【図13】沈設体の沈設方法等を説明する施工順序図である。
【図14】沈設体の沈設方法等を説明する施工順序図である。
【図15】沈設体の沈設方法等を説明する施工順序図である。
【図16】沈設体の沈設方法等を説明する施工順序図である。
【図17】沈設体の沈設方法等を説明する施工順序図である。
【図18】完成時の沈設構造物等を示す断面図である。
【図19】図18のC−C線及びD−D線に沿った断面図である。
【図20】第2の実施の形態に係り、施工中及び完成時の沈設構造物を示す断面図である。
【図21】図20のE−E線及びF−F線に沿った断面図である。
【図22】図20のG−G線及びH−H線に沿った断面図である。
【図23】図21の圧入型枠及びスチール構造体の拡大図である。
【図24】長方形タイプを示す平面図である。
【図25】台形タイプを示す平面図である。
【図26】第3の実施の形態に係り、小判形沈設体の底版部分の断面図である。
【図27】第4の実施の形態に係り、多角形沈設体の底版部分の断面図である。
【符号の説明】
10 沈設体
12 圧入型枠
13 鉄筋
14 スチール構造体
16 コンクリート
17 長方形タイプ
18 台形タイプ
20 沈設構造物
31 小判形沈設体
32 多角形沈設体

Claims (8)

  1. 筒状をなす沈設体を地中に沈設する沈設方法であって、
    (1)前記沈設体を外枠及び内枠により二重枠の構造とし、その一方の枠を組み立てる第1の組立工程と、
    (2)前記組み立てられた一方の枠に沿って鉄筋を組み立てる第2の組立工程と、
    (3)前記組み立てられた鉄筋を前記一方の枠との間に配置した状態で前記外枠及び前記内枠の他方の枠を組み立てる第3の組立工程と、
    (4)前記鉄筋が配置された前記外枠及び前記内枠の間の空間にコンクリートを打ち込む打込工程と、
    (5)前記外枠、前記内枠、前記鉄筋及び前記コンクリートよりなる沈設体を一体的に地中に圧入する圧入工程と、
    (6)前記圧入された沈設体の内側の土砂の掘削を前記圧入工程と同時に行う掘削工程と、
    を備える沈設方法に使用される沈設体であり、
    前記内枠が圧入荷重に対する耐荷力を備える圧入型枠であり、前記外枠が鋼製枠であることを特徴とする沈設体。
  2. 筒状をなす沈設体を地中に沈設する沈設方法であって、
    (1)前記沈設体を外枠及び内枠により二重枠の構造とし、その一方の枠を組み立てる第1の組立工程と、
    (2)前記組み立てられた一方の枠に沿って鉄筋を組み立てる第2の組立工程と、
    (3)前記組み立てられた鉄筋を前記一方の枠との間に配置した状態で前記外枠及び前記内枠の他方の枠を組み立てる第3の組立工程と、
    (4)前記鉄筋が配置された前記外枠及び前記内枠の間の空間にコンクリートを打ち込む打込工程と、
    (5)前記外枠、前記内枠、前記鉄筋及び前記コンクリートよりなる沈設体を一体的に地中に圧入する圧入工程と、
    (6)前記圧入された沈設体の内側の土砂の掘削を前記圧入工程と同時に行う掘削工程と、
    を備える沈設方法に使用される沈設体であり、
    前記内枠及び前記外枠の少なくとも一方が、圧入荷重に対する耐荷力を備える圧入型枠であること、
    前記圧入型枠は、前記沈設体の軸心に直交する断面形状が長方形および台形よりなる2種類のピースを組み合わせて構成されること、
    を特徴とする沈設体。
  3. 請求項1又は請求項2に記載する沈設体において、
    前記内枠及び前記外枠の少なくとも一方が前記鉄筋及び前記コンクリートと共に地中に沈設して埋め殺されるものであることを特徴とする沈設体。
  4. 請求項1乃至請求項3に記載する沈設体のいずれか一つにおいて、
    前記沈設体の軸心に直交する断面形状が、円形、小判形、多角形のいずれかであることを特徴とする沈設体。
  5. 筒状をなす沈設体を地中に沈設する沈設方法であって、
    (1)前記沈設体を外枠及び内枠により二重枠の構造とし、その一方の枠を組み立てる第1の組立工程と、
    (2)前記組み立てられた一方の枠に沿って鉄筋を組み立てる第2の組立工程と、
    (3)前記組み立てられた鉄筋を前記一方の枠との間に配置した状態で前記外枠及び前記内枠の他方の枠を組み立てる第3の組立工程と、
    (4)前記鉄筋が配置された前記外枠及び前記内枠の間の空間にコンクリートを打ち込む打込工程と、
    (5)前記外枠、前記内枠、前記鉄筋及び前記コンクリートよりなる沈設体を一体的に地中に圧入する圧入工程と、
    (6)前記圧入された沈設体の内側の土砂の掘削を前記圧入工程と同時に行う掘削工程と、
    を備えること、
    前記内枠が前記圧入型枠であり、前記外枠が鋼製枠である沈設体を使用すること、
    を特徴とする沈設体の沈設方法。
  6. 筒状をなす沈設体を地中に沈設する沈設方法であって、
    (1)前記沈設体を外枠及び内枠により二重枠の構造とし、その一方の枠を組み立てる第1の組立工程と、
    (2)前記組み立てられた一方の枠に沿って鉄筋を組み立てる第2の組立工程と、
    (3)前記組み立てられた鉄筋を前記一方の枠との間に配置した状態で前記外枠及び前記内枠の他方の枠を組み立てる第3の組立工程と、
    (4)前記鉄筋が配置された前記外枠及び前記内枠の間の空間にコンクリートを打ち込む打込工程と、
    (5)前記外枠、前記内枠、前記鉄筋及び前記コンクリートよりなる沈設体を一体的に地中に圧入する圧入工程と、
    (6)前記圧入された沈設体の内側の土砂の掘削を前記圧入工程と同時に行う掘削工程と、
    を備えること、
    前記内枠及び前記外枠の少なくとも一方が、圧入荷重に対する耐荷力を備える圧入型枠であり、前記圧入型枠は、前記沈設体の軸心に直交する断面形状が長方形および台形よりなる2種類のピースを組み合わせて構成される沈設体を使用すること、
    を特徴とする沈設体の沈設方法。
  7. 請求項5又は請求項6に記載の沈設方法を含む沈設構造物の構築工法であって、前記沈設方法を同一施工場所で複数回繰り返して、複数の沈設体を垂直方向に積み重ねることにより一体的な沈設構造物を構築することを特徴とする沈設構造物の構築工法。
  8. 請求項5あるいは請求項6に記載の沈設方法又は請求項7に記載の構築工法において、前記(1)の工程乃至前記(4)の工程の少なくとも一つの一部又は全部を施工場所とは異なる別の場所で行い、施工場所において前記外枠、前記内枠及び前記鉄筋を一体的に組み付けるようにしたことを特徴とする沈設体の沈設方法。
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