JPH11117334A - 擁壁等緑化用コンクリートブロック - Google Patents

擁壁等緑化用コンクリートブロック

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JPH11117334A
JPH11117334A JP27856697A JP27856697A JPH11117334A JP H11117334 A JPH11117334 A JP H11117334A JP 27856697 A JP27856697 A JP 27856697A JP 27856697 A JP27856697 A JP 27856697A JP H11117334 A JPH11117334 A JP H11117334A
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JP
Japan
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block
concrete
soil
soil material
greening
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Application number
JP27856697A
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English (en)
Inventor
Mitsuo Igami
光男 伊神
Masayuki Ouchi
雅之 大内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nihon Cement Co Ltd
Original Assignee
Nihon Cement Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 施工現場において、裏面側への客土を施すこ
となく、しかも植生された植物に根のポーラスコンクリ
ート内への伸長が促進される擁壁等緑化用コンクリート
ブロックの提供。 【解決手段】 草類の根が貫入可能な連続空隙を有する
ポーラスコンクリートをもって成形された版状のブロッ
ク本体1の肉厚内にあって、表面側から裏面側に向けて
適宜厚さを隔てた位置に肥料成分を含む人工もしくは天
然の土壌材層3を備えるブロック本体1の表面には客土
4を収容可能な凹陥部2を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、河川の堤防の表面や傾
斜地の斜面を保護するとともに、緑化するための擁壁等
緑化用コンクリートブロックに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、堤防の法面や傾斜地の斜面を保護
し、流水により侵食や崩落を防止するものとして、プレ
キャストブロックや場所打コンクリート等のコンクリー
ト構造物によって地山面を覆う工法が広く採用されてき
た。
【0003】このようなコンクリート構造物によって擁
壁を構築し、侵食や崩落を防止するような方法では、表
面にコンクリート面が露出し、自然の景観を著しく損う
という問題があり、近年、擁壁表面を緑化する工法とし
て、ポーラスコンクリートによる版状をした擁壁用コン
クリートブロックや、場所打のポーラスコンクリートに
よって保護しようとする斜面等の表面を覆い、そのポー
ラスコンクリートの連続空隙内に草類の根を貫入させる
ことにより、擁壁表面に草類を植生し、これによって緑
化する工法が開発されている。
【0004】このポーラスコンクリートによる工法で
は、植生に際し、コンクリート層の表面に施した客土内
やポーラスコンクリートの空隙内に充填した客土に草類
の種子を含ませて成育させる方法や、コンクリート層の
表面に客土を収容する凹部を形成しておき、その凹部内
に客土を施し、植物の苗を植えて成育させる方法が開発
されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、ポーラ
スコンクリート層によって保護しようとする斜面等を覆
い、これに植生を施す方法は、植物の根がポーラスコン
クリート内に貫入することによって定着され、更に、そ
の根が裏面側の土を緊縛することによってポーラスコン
クリートと裏面側の地山との一体化を促進させようとす
るものであるが、一般に植物の根は、水分や養分の存在
する方向に向かって伸びる性質があるため、ポーラスコ
ンクリートの裏面が砕石等の裏込め材であったり、地山
面が礫層であったり、更には、通常のコンクリート擁壁
の表面に緑化用としてポーラスコンクリート層を形成し
たりする場合には、ポーラスコンクリート層の裏面側に
養分を含む土壌がないため、植物の根が裏面側に伸長せ
ず、植物が充分に成長されなかったり、植生が剥れ易か
ったりする等の問題があった。
【0006】本発明は、このような従来の問題に鑑み、
施工現場において、裏面側への客土を施すことなく、し
かも植生された植物に根のポーラスコンクリート内への
伸長が促進される擁壁等緑化用コンクリートブロックの
提供を目的としてなされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の如き従来の問題を
解決し、所期の目的を達成するための本発明の特徴は、
草類の根が貫入可能な連続空隙を有するポーラスコンク
リートをもって成形された版状のブロック本体の肉厚内
にあって、表面側から裏面側に向けて適宜厚さを隔てた
位置に肥料成分を含む人工もしくは天然の土壌材層を備
えてなる擁壁等緑化用コンクリートブロックにある。
【0008】尚、ブロック本体の表面に客土を収容可能
な凹陥部を備えてもよい。
【0009】また、土壌材層は、ブロック本体の肉厚の
中間位置に設けられ、全周囲をポーラスコンクリートに
囲まれる配置に設けてもよく、土壌材層収容用の凹部を
ブロック本体の裏面に開口させて設け、該凹部内に土壌
材を脱落不能に収容することにより設けてもよい。
【0010】
【作用】本発明の擁壁等緑化用ブロックは、流水による
侵食や崩落を防止するための斜面や、場合によっては、
歩道や堤防上面等の水平面に並べて設置し、その上に客
土を施したり、ポーラスコンクリート内に客土を充填
し、これに草類の苗や種子を植えることにより植生を施
し、ブロック本体の重量及び強度によって裏面側の地山
等の侵食や崩落が防止される。
【0011】一方、ブロック本体の表面側から裏面側に
向けて間隔を隔てた位置に肥料成分を含む土壌層がある
ため、植生された植物の根はこれに向かってポーラスコ
ンクリートの連続空隙内を貫通し、土壌層内に達して、
その中にはびこることとなり、ブロック本体と強固に結
合し、容易に剥がれない植生が形成される。
【0012】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を図面に
示した実施例について説明する。
【0013】図1〜3は、本発明の第1実施例のコンク
リートブロックAを示しており、図において1はポーラ
スコンクリート製のブロック本体である。
【0014】このブロック本体1を構成しているポーラ
スコンクリートは、砕石等の粗骨材に細骨材、セメン
ト、水を所望の比率で混合したペースト状のモルタルか
らなる結合材をまぶした状態に混練し、これを型枠に入
れて所望の振動を加えて締め固め、固化養生させたもの
であり、粗骨材間に連続した空隙が形成されている。こ
の空隙の大きさは、植生しようとする植物に応じ、粗骨
材の粒度を選定することにより調整している。
【0015】ブロック本体1は、方形状をした版状に成
形されており、その表面に開口部が方形状をした凹陥部
2、2…が千鳥状配置に形成されている。
【0016】ブロック本体1の肉厚内には、表面側から
裏面側に向けて所望の厚さを隔てた位置に土壌材層3が
設けられている。この土壌材層3は、上下左右の面がブ
ロック本体1のポーラスコンクリートによって囲まれ、
ブロック本体1の肉厚内に全体が封じ込まれた配置とな
っている。
【0017】この土壌材層3には、腐食することによっ
て天然の土壌と同様になる固形の人工土壌材である「L
−Gグリーン」(日本セメント株式会社商標)や、天然
土壌に必要な肥料成分を混合し、これを透根性のある布
袋に詰めた土嚢を使用し、ブロック本体1の成形時に型
内に入れることによって形成する。
【0018】このように構成されるコンクリートブロッ
クAの使用に際しては、例えば図4に示すように、礫質
の地山のように、植物の成育に適さない傾斜面に並べて
設置し、地山の崩落防止用の擁壁となす。そして、表面
側の凹陥部2、2…に必要に応じて肥料を混合した客土
4を充填し、植生しようとする草類の種子を植える。
【0019】尚、ブロック本体Aの空隙内に予め客土及
び種子を充填しておき、これを現場に設置することとし
てもよい。
【0020】このようにして植え付けた草類の成育に伴
って、根が凹陥部2内の客土4を緊縛するとともに、ブ
ロック本体1内の連続空隙内を土壌材層3に向けて伸
び、土壌材層3の養分を吸収して成育する。
【0021】またこの他、図5に示すように、傾斜面等
に設置されている既存もしくは新設の法枠6内に嵌め込
んで設置してもよく、この場合、法枠6内に地表面を覆
う既存もしくは新設のコンクリート版7が設置されてい
る場合には、その表面に重ねる配置に設置し、前述と同
様に植生する。
【0022】また、図6に示すように、植物の成育が可
能な土壌から構成される法面8上に直接コンクリートブ
ロックAを設置し、前述と同様に植生してもよく、この
場合は、土壌材層3内に伸びた根が、コンクリート本体
の裏面側に貫通して法面8内に伸び、その緊縛力によっ
て、ブロックAの法面8との結合力が強化される。
【0023】図7〜図9は、本発明の第2実施例のコン
クリートブロックBを示している。このブロックBは、
第1実施例と同様のポーラスコンクリート製のブロック
本体11の表面に同様の凹陥部12、12…が形成され
ている。
【0024】このブロック本体11の裏面には、土壌材
収容用の凹部14が設けられ、その中に裏面側に露出さ
せて土壌材15が収容されることにより、土壌材層13
が設置されている。凹部14の開口部にはネット16が
張設され、土壌材15の脱落を防止している。
【0025】このコンクリートブロックBの使用方法
は、前述した第1実施例のコンクリートブロックAの場
合と同様であるが、図10に示すように、設置する法面
17が植物の成育に適した土壌である場合には、土壌材
層13内に伸びた根が法面17の土壌内に伸び易く、根
の緊縛力によるブロックBと法面との一体化作用が早期
になされる。
【0026】
【発明の効果】上述のしたように、本発明においては、
ポーラスコンクリート製のブロック本体に、その表面か
ら裏面側に向けて間隔を隔てた位置に土壌材層を設けた
ことにより、表面側に植生した植物の根が、土壌材層の
養分に誘導され、ポーラスコンクリート層内を裏面側に
伸長することとなり、特に、植物の成育に適さないコン
クリートや礫質等の法面の保護及び緑化が効果的になし
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例のコンクリートブロックを
示す平面図である。
【図2】図1中のA−A線断面図である。
【図3】図1中のB−B線断面図である。
【図4】第1実施例の使用状態の1例を示す断面図であ
る。
【図5】第1実施例の使用状態の他の例を示す断面図で
ある。
【図6】第1実施例の使用状態の更に他の例を示す断面
図である。
【図7】本発明の第2実施例のコンクリートブロックを
示す平面図である。
【図8】図7中のC−C線断面図である。
【図9】図7中のD−D線断面図である。
【図10】第2実施例の使用状態の1例を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
A、B コンクリートブロック 1、11 ブロック本体 2、12 凹陥部 3、13 土壌材層 4 客土 6 法枠 7 コンクリート版 8、17 法面 14 凹部 15 土壌材 16 ネット

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 草類の根が貫入可能な連続空隙を有する
    ポーラスコンクリートをもって成形された版状のブロッ
    ク本体の肉厚内にあって、表面側から裏面側に向けて適
    宜厚さを隔てた位置に肥料成分を含む人工もしくは天然
    の土壌材層を備えてなる擁壁等緑化用コンクリートブロ
    ック。
  2. 【請求項2】 ブロック本体の表面に客土を収容可能な
    凹陥部を備えてなる請求項1に記載の擁壁等緑化用コン
    クリートブロック。
  3. 【請求項3】 土壌材層はブロック本体の肉厚の中間位
    置に設けられ、全周囲をポーラスコンクリートに囲まれ
    ている請求項1もしくは2に記載の擁壁等緑化用コンク
    リートブロック。
  4. 【請求項4】 土壌材層収容用の凹部をブロック本体の
    裏面に開口させて設け、該凹部内に土壌材を脱落不能に
    収容してなる請求項1もしくは2に記載の擁壁等緑化用
    コンクリートブロック。
JP27856697A 1997-10-13 1997-10-13 擁壁等緑化用コンクリートブロック Pending JPH11117334A (ja)

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JP (1) JPH11117334A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100428904B1 (ko) * 2001-06-25 2004-04-28 제일산업 주식회사 호안용 조경블록의 제조방법
JP2007211519A (ja) * 2006-02-10 2007-08-23 Iwate Industrial Research Center 緑化用ブロック及びその製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100428904B1 (ko) * 2001-06-25 2004-04-28 제일산업 주식회사 호안용 조경블록의 제조방법
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