JPH11117317A - 地下沈設用鋼製中空筒体 - Google Patents

地下沈設用鋼製中空筒体

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JPH11117317A
JPH11117317A JP29645097A JP29645097A JPH11117317A JP H11117317 A JPH11117317 A JP H11117317A JP 29645097 A JP29645097 A JP 29645097A JP 29645097 A JP29645097 A JP 29645097A JP H11117317 A JPH11117317 A JP H11117317A
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cylindrical body
pipe
steel
underground
cylinder
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JP29645097A
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English (en)
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Kazuyoshi Sato
和義 佐藤
Yoshiyuki Hamada
良幸 濱田
Atsushi Ito
篤 伊藤
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KATO KENSETSU KK
Nippon Kokan Light Steel Co Ltd
Kato Construction Co Ltd
Original Assignee
KATO KENSETSU KK
Nippon Kokan Light Steel Co Ltd
Kato Construction Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来、大口径のコンクリート製の筒体を地中に
埋設する際に、筒体の最下端に設けられた刃口からウォ
ータジェットを噴射して掘削を行う技術があったが、こ
のウォータージェトによる掘削を中口径の鋼製の筒体を
圧入により地下に埋設する際にも応用できるようにし、
埋設の垂直精度の悪化を防止する。 【解決手段】筒体の最下端を構成する鋼製の分割リング
23の最下端に沿って据え付けた刃口37の内部から、
筒体内側面に向かって流体噴射ノズル47を設置し、流
体の噴射により地盤を掘削する。複数の流体噴射ノズル
は、筒体の周方向に所定間隔で設置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、筒体の内部の地
盤を掘削し、上方から圧入力を加えて地下に埋設し構造
物を構築するために用いられる筒体の構造に関し、詳し
くは、該筒体の最下端の縁に沿って据え付けた刃口に流
体噴射ノズルを設けて、この流体の噴出により掘削およ
び圧入を助けるための地下沈設用鋼製中空筒体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、中空の筒体を、筒体の軸方向を上
下にして地盤の上に置き、内部の地盤を掘削し、上方か
ら圧入力を加えることで、この筒体を地下に埋設し、こ
れによって構造物を地下に構築する工法が存在する。
【0003】この工法は、筒体の大きさによりおおよそ
3つの工法に分けることができる。すなわち筒体が小口
径の場合には、筒体を軸方向に分割したリング体を工場
で製造し、現場において軸方向に連結して筒体を構成す
る。中口径の場合には、鋼製の筒体を軸方向および周方
向に分割した分割リングを工場で製造し、現場において
分割リングを連結して筒体を構成する。大口径の場合
は、コンクリート製の筒体を現場で打設、養生し構成す
る。
【0004】このうち大口径(ケーソン)の場合は、圧
入や内部の掘削を容易にするため、筒体の最下端に設け
られる刃口(圧入を容易にするためのもの)にジェット
配管を全周にわたり配置しておき、このジェット配管に
開けられた孔からウォータージェットを噴射して地盤を
補助掘削する技術がある。
【0005】これに対し中口径の場合、すなわち鋼製の
分割リングを周方向および軸方向に連結して筒体を構成
する場合においては、ウオータージェットは採用されて
いなかった。そして、鋼製セグメントあるいはライナー
プレート等と呼ばれる分割リングを、リング周方向に連
結して円形のリング体を組み立て、このリング体を重ね
て連結して筒体を組み立て、この筒体を地盤に築造する
ことで、地中に立坑や基礎杭などの構造物を構築するも
のであった。
【0006】この中口径の技術は、分野が広く、高速道
路、鉄橋、あるいは陸橋等の橋脚の耐震補強を行う際の
土留壁の構築にも用いられる。すなわち、この橋脚の耐
震補強は、橋脚の周囲に所定の距離をおいて、分割リン
グを連結して組み立てた筒体を油圧ジャッキ等で地盤に
圧入し土留壁として構築し、この橋脚と土留壁の間を掘
削・排土した後、形成されるスペースを作業スペースと
して、鋼板やコンクリートなどによって橋脚の補強作業
を行う。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】筒体が大口径の場合に
は、筒体(オープンケーソン)を構成するコンクリート
の自重により沈設が行われるものであり、そのぶん圧入
力は少なくてすむ。
【0008】他方、中口径の場合には、筒体は鋼製であ
り、このためそれほど自重が期待できないため大きな圧
入力を加える必要がある。このため、ウォータージェッ
トを導入し圧入を助けることも考えられる。ウォーター
ジェットであらかじめ地盤を補助掘削することができれ
ば鋼製の筒体であってもそれほど大きな圧入力を必要と
しなくなり、大きな圧入力で載荷するための重厚な装置
が必要でなくなる。
【0009】そして、圧入するための装置に比べ、ウォ
ータージェットの圧力を発生させる装置は小さくて済
み、したがって、筒体を埋設するための設備全体をコン
パクトにできる。さらに、中口径の筒体は道路や宅地密
集地近くにおける構造物の構築に用いられることが多
く、設備をコンパクト化することは、これらの狭い場所
での工事が可能となることになり、大きな需要がある。
【0010】しかし、中口径の場合、大きな圧入力を加
える際に、ウォータージェットにより筒体の全周におい
て補助掘削が行われ均等に地盤が柔らかくなった状態で
は、沈設の垂直精度に狂いが生じる可能性がある。
【0011】この発明は、以上の問題点を解決するため
になされたもので、ウォータジェットなどによる地盤の
補助掘削を行いつつ、沈設の垂直精度を維持でき、ひい
ては沈設のための設備のコンパクト化を図ることができ
る地下沈設用鋼製中空筒体を提供するを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
めに、下記の発明を提供する。第一の発明は、鋼製の中
空の筒体が、内部の地盤を掘削され、上方から圧入力を
加えられることにより、地下に沈設され構造物を構築す
る工法に用いられる前記筒体であって、筒体の軸方向お
よび周方向に分割された分割リングが多数連結されて構
成される地下沈設用鋼製中空筒体であり、筒体の最下端
を構成する分割リングの下端縁に沿って据え付けた刃口
と、刃口の内部から筒体内側に向かって設置され地盤に
流体を噴射して掘削する複数の流体噴射ノズルと、筒体
の周方向に前記複数の流体噴射ノズルが設置される設置
位置と、を有することを特徴とする地下沈設用鋼製中空
筒体である。
【0013】第二の発明は、さらに、上記流体噴射ノズ
ルに流体を送る配管は、各分割リングに設けられ、上下
に接して連結される分割リング同士の配管の端部には、
管連結手段が設けられることを特徴とする地下沈設用鋼
製中空筒体である。
【0014】第三の発明は、さらに、上記分割リング
は、筒体の周方向に位置し上下一対が平行に配置される
主桁と、両主桁の両端部に上下に接続される左右一対が
平行に配置される継手板と、両主桁の中央部分に接続さ
れる複数の平行な縦リブと、主桁、継手板、および縦リ
ブの外側に張りわたされるスキンプレートと、から構成
され、前記配管は筒体の中心から見て縦リブの背後に配
置されることを特徴とする地下沈設用鋼製中空筒体であ
る。
【0015】第四の発明は、さらに、上記配管が縦リブ
の背後に配置される分割リングは、刃口から上方2〜4
m以内に連結される分割リングに採用されることを特徴
とする地下沈設用鋼製中空筒体である。
【0016】第五の発明は、さらに、上記刃口の内部に
は、モルタルまたはコンクリートが充填されていること
を特徴とする地下沈設用鋼製中空筒体である。
【0017】第六の発明は、さらに、上記縦リブは、略
L字断面形状、筒状、または略T字断面形状であること
を特徴とする地下沈設用鋼製中空筒体である。
【0018】
【発明の実施の形態】この発明の一実施形態を、図1乃
至図5において説明する。この実施形態における筒体1
は、鋼製であり道路や住宅地などにおいて地下に埋設さ
れ構造物を構築する工法に用いられる。筒体1が圧入さ
れ埋設されるスペースの周囲には、あらかじめ複数のグ
ランドアンカー3が打ち込まれ、このグランドアンカー
3に接続されたアンカワイヤー5は、筒体1の上方に備
えられる上部ビーム7に固定される。
【0019】筒体1の上部には保護リング9を介して圧
入桁11が乗せられ、この圧入桁11と前記上部ビーム
7との間に、ジャッキ受け台13および圧入ジャッキ1
5が設けられる。圧入ジャッキ15が働いて上部ビーム
7と圧入桁11の間を広げると、圧入力が圧入桁11お
よび保護リング9を介して筒体1に伝えられ、筒体1は
下方へ地盤に向かって圧入される。
【0020】また、掘削機の一種であるハンマーグラブ
バケット17がワイヤー19によって吊り下げられ、筒
体1内部の地盤を掘削する。そして、後述するように、
筒体1の最下端においては、この実施形態に係る流体噴
射ノズルであるウォータジェットノズルから噴出される
ウォータジェットにより補助掘削が行われるが、補助掘
削により掘削された土砂および水は、ハンマークラブバ
ケット17により外部に搬出される。
【0021】筒体1は軸方向に分割されたリング体21
が、更に周方向に分割されたごとき形状の分割リング2
3が多数枚連結されて構成される。この実施形態におい
て分割リング23は、図1に示すように鋼製セグメント
ピースと呼ばれるものである。すなわち、鋼製セグメン
トピースの構成は、筒体1の周方向に湾曲して位置し、
上下一対が平行に配置される主桁25の両端部に、継手
板27が上下に接続される。
【0022】継手板27は左右一対が平行に配置され、
これにより主桁25と継手板27により枠体が構成され
る。さらに、この枠体には、両主桁25の中央部分にお
いて複数の縦リブ29が上下に接続される。縦リブ29
はそれぞれ平行に5本が配置される。そして、主桁2
5、継手板27、および縦リブ29の外側にスキンプレ
ート31が溶接により張りわたされる。
【0023】また、縦リブ29の内側には当て板33
が、鋼製セグメントピース23の中央に部分的に張りわ
たされ、ハンマーグラブバケット17が縦リブ29に接
触した際に、ハンマーグラブバケット17の姿勢がくず
れ正確な掘削ができなくなるのを防止する。
【0024】また、主桁25および継手板27には、隣
接する分割リング23が連結されるためのボルト孔35
が形成される。
【0025】さて、筒体1の最下端を構成する分割リン
グ23には下端縁に沿って刃口37が据え付けられる。
刃口37は、分割リング23のスキンプレート31の外
側に連続して溶接される外板39および下側の主桁25
に溶接される内板41によって構成される。
【0026】これら外板39と内板41はリング状に湾
曲し、おのおのの下先端が突き合わされ溶接によって結
合される。内板41は筒体内側に屈曲しており、よって
この溶接により、刃口37の内部には断面が変形四角形
の空間が形成される。この空間の形状を補強するために
刃口37の長手周方向には、変形四角形の補強板43が
複数枚、各々縦リブ29に連続して溶接されている(図
1(A)(D))。
【0027】なお、外板39の下端には小さい上下幅の
鋼板44が溶接されフリクションカットを構成してい
る。このフリクションカットにより、地盤と刃口37お
よび分割リング23との摩擦を小さくし、圧入力を軽減
できる。
【0028】刃口37の内部には、円周長手方向に沿っ
てノズル用配管45が湾曲して配置される。このノズル
配管45には所定間隔に複数のノズル47が取り付けら
れる。各ノズル47は刃口37の内部から、内板41に
預けられたノズル孔49(図4)を通して、筒体内側に
向かって設置される。
【0029】このノズル孔49は刃口37の下先端から
上方へ寸法H(4〜8mm)上がった位置に開ける。ま
た、ノズル47の角度は、垂直に対して角度θ(5〜1
5度)傾ける。これらによって、良好な掘削深さが期待
できる。さらにノズル47の径は、ウォータジェットの
発生条件などにもよるが、2〜4mm程度のものが使い
易い。
【0030】複数のノズル47が所定間隔に設置される
間隔寸法は、土質条件、ウォータージェットの圧力条
件、ノズル47の径などにより異なるが、ウォータージ
ェットの噴射によって波65状に行われた掘削の山の部
分が実質的に十分に維持されることが必要である。な
お、刃口37の内部においてノズル47の周囲はコンク
リート50によって充填され、これにより刃口37の剛
性が向上される。
【0031】ノズル配管45の中央には流体を送る他の
配管51が接続され、この配管51はスキンプレート3
1と当て板33の間において縦リブ29の近傍に配置さ
れる。各縦リブ29はL字型断面(図5参照)を有し、
特に、配管51が近傍に設けられる縦リブ29はL字の
筒体内側の辺29Aが長くなっており、これにより配管
51は筒体の中心から見て縦リブ29の辺29Aの背後
に配置され、ハンマーグラブバケット17の接触などか
ら十分に保護される。
【0032】なお、2段目以上で刃口37から上方2〜
4m以内の分割リング23には当て板33が設けられ
ず、縦リブ29のL字断面形状によってのみ配管51は
保護される。
【0033】図5に示すように、配管51の端部には管
連結手段としてカップラ53が設けられている。このカ
ップラ53は、下側の配管51に設けられた雌型端部5
5に対し、上側の配管51に設けられた雄型端部57が
圧入され、この圧入した状態を、雌型端部55の外周に
設けられた円筒状のスライドロッカー59が上方にスラ
イドし、雄型端部57と雌型端部55の両者をロックす
る構成となっている。前記端部55、57の圧入および
スライドを可能にするために、主桁25には管連結孔6
1が形成される。
【0034】このような管連結手段は、各分割リング2
3に設けられ、これらの分割リング23のうち最下段か
ら2段目以上の各段の分割リング23においては、配管
51の下端に雌型端部55、上端に雄型端部57が設け
られる。
【0035】また、最下段の分割リング23の配管51
には、電磁バルブ63が設けられ、地上から任意に開閉
できる構成となっている。
【0036】
【実施形態の作用・効果】以上説明したように、この実
施形態によれば、筒体1の周方向に所定間隔に複数のノ
ズル47を設置することにより、補助掘削はウォーター
ジェット65により周方向に所定間隔(図3(A)64
参照)で波65状(図1(A)、図3(B))に行わ
れ、従来のようにウォータージェットにより筒体1の全
周において補助掘削が行われ均等に地盤が柔らかくなっ
た状態に比べ、波65の山の部分が筒体1を支えるの
で、圧入力を加えた際に筒体1が不安定に傾き垂直精度
を狂わしてしまう恐れを抑えることができる。
【0037】また、流体を送る配管51は工場において
あらかじめ分割リング23に設けておくことができ、現
場においては管連結手段としてのカップラ53により連
結できる。また、配管51が縦リブ29および当て板3
3の背後に配置される事から、筒体1の内部の掘削を行
うハンマーグラブバケット17が配管51にぶつかり損
傷してしまうのを防止できる。
【0038】また、一般にハンマーグラブバケット17
は刃口37から上方2〜4m以内で左右に振れることが
多いので、この範囲で配管51を背後に配置できる縦リ
ブ29を設けた分割リング23を使用すれば良く、より
上方に連結する分割リング23は通常の構成とでき、筒
体1のコストを抑えられる。
【0039】また、特に圧入作業に対して筒体1の姿勢
を制御し垂直精度を維持しようとする際に、ウォーター
ジェット65を部分的に噴射することにより姿勢の矯正
を図る事が可能となる。すなわち地上から電磁バルブ6
3を開閉することで噴射を行うノズル47を選択し、筒
体1最下端の周方向の一部分のみを補助掘削し、他の部
分を補助掘削しないとすることで、姿勢矯正が図られ
る。
【0040】刃口を構成する外板の下端には小さい幅の
鋼板が溶接されフリクションカットを構成している。こ
のフリクションカットにより、地盤と刃口および分割リ
ングとの摩擦を小さくし、圧入力を軽減できる。
【0041】
【他の実施形態】以上の実施形態においては、縦リブ2
9の形状は略L字断面形状であった(図5)が、他の実
施形態においては筒状(図6(A))あるいは略T字断
面形状(図6(B))とすることが可能である。
【0042】また、以上の実施形態においては、流体噴
射ノズルは、ウオータージェット65を噴射するノズル
47が単体で設けられるものであったが、他の実施形態
においては、周囲の地盤がたとえば水分の多い地盤の中
に堅い岩石が散在するような場合には、ウォータジェッ
トのノズル47の周囲をエアジェットノズルとする二重
構造を有するエアーシースウォータージェット装置とす
ることにより、より掘削効力を高めることができる。
【0043】すなわちウォータジェットは周囲の水分な
どとの摩擦によりジェットの流速が急激に減衰し掘削効
率が非常に悪いものとなってしまうが、周囲のエアジェ
ットの働きで周囲の水などとの摩擦を排除することがで
き、ウォータジェット65の流速を減衰させないで掘削
を行うことができる。
【0044】また、以上の実施形態ではノズル47の角
度は固定であったが、他の実施形態においては角度の異
なる複数種類のノズルを容易し、電磁バルブなどの切り
換えによりどの角度を採用するかを選択することも可能
である。これによっても姿勢の精度を図ることが可能と
なる。
【0045】特に流体噴射ノズルを垂直下方に向け、か
つ刃口の最もフリクションカットに近いところに設け
て、筒体の実質外周部を垂直に掘削することにより、刃
口先端部の地盤へのくい込みを容易にできる。このくい
込みにより、掘削機による筒体内側の掘削で筒体内部の
土が除かれたとき、流体噴射により掘削された部分と掘
削機により掘削された部分の中間に位置するところの掘
削されない(刃口下の)部分の土を筒体内部に崩す効果
があり、より効果的な圧入・掘削が行える。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、第一、第二、第
三、第四、第五、または第六の発明によれば、筒体の周
方向に所定間隔に複数の流体噴射ノズルを設置すること
により、補助掘削は周方向に波状に行われ、従来のよう
に全周にわたって補助掘削が行われる場合に比べ、波の
山の部分が筒体を支えるので、圧入力を加えた際に筒体
が傾き垂直精度を狂わしてしまう恐れを抑えることがで
きる。
【0047】また第二の発明によれば、流体を送る配管
は工場においてあらかじめ分割リングに設けておくこと
ができ、現場において配管を行う場合に比べ筒体沈設作
業の効率を向上できる。
【0048】第三の発明によれば、さらに、配管が縦リ
ブの背後に配置される事から、筒体の内部の掘削を行う
掘削機が配管にぶつかり損傷してしまうのを防止でき
る。
【0049】第四の発明によれば、さらに、一般に掘削
機は刃口から上方2〜4m以内で左右に振れることが多
いので、この範囲で配管を背後に配置できる縦リブを設
けた分割リングを使用すれば良く、より上方に連結する
分割リングは通常の構成で済むこととなり、筒体のコス
トを抑えられる。
【0050】第五の発明によれば、さらに、配置の内部
にモルタルまたはコンクリートを充填することにより、
内部に配管や流体噴射ノズルを有する刃口の剛性を向上
できる。第六の発明によれば、さらに、略L字断面形
状、筒状、または略T字断面形状という簡略な形状の縦
リブにより配管を有効に保護できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る地下沈設用鋼製中
空筒体を構成する最下段の分割リングを示すもので
(A)は正面図、(B)は側面図、(C)は平面図、
(D)は底面図である。
【図2】図1の分割リングなどが多数連結されて構成さ
れる地下沈設用鋼製中空筒体が地下に沈設される状態を
示す図である。
【図3】図2の筒体の最下段の分割リングによって構成
されるリング体を示すもので(A)は平面図、(B)は
側面図である。
【図4】図1(B)のIV部拡大図である。
【図5】図1(A)のV部拡大図である。
【図6】この発明の他の実施形態における縦リブと配管
の関係を示すもので(A)は筒状の縦リブを示す図、
(B)は略T字断面形状の縦リブを示す図である。
【符号の説明】
1 筒体 23 分割リング 25 主桁 27 継手板 29 縦リブ 31 スキンプレ
ート 35 ボルト孔 37 刃口 44 鋼板(フリクションカット) 45 ノズル配管 47 ノズル(流体噴射ノズル) 49 ノズル孔 50 コンクリート 53 カップラ
(管連結手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 濱田 良幸 愛知県海部郡蟹江町大字蟹江新田字下市場 19番地の1 株式会社加藤建設内 (72)発明者 伊藤 篤 愛知県海部郡蟹江町大字蟹江新田字下市場 19番地の1 株式会社加藤建設内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼製の中空の筒体が、内部の地盤を掘削
    され、上方から圧入力を加えられることにより、地下に
    沈設される構造物を構築する筒体であって、筒体の軸方
    向および周方向に分割された分割リングが多数連結され
    て構成される地下沈設用鋼製中空筒体であり、 該筒体の最下端を構成する分割リングの下端縁に沿って
    据え付けた刃口と、刃口の内部から筒体内側に向かって
    設置され地盤に流体を噴射して掘削する複数の流体噴射
    ノズルと、筒体の周方向に前記複数の流体噴射ノズルが
    設置される設置位置と、を有することを特徴とする地下
    沈設用鋼製中空筒体。
  2. 【請求項2】 前記流体噴射ノズルに流体を送る配管
    は、各分割リングに設けられ、上下に接して連結される
    分割リング同士の配管の端部には、管連結手段が設けら
    れることを特徴とする請求項1記載の地下沈設用鋼製中
    空筒体。
  3. 【請求項3】 前記分割リングは、筒体の周方向に位置
    し上下一対が平行に配置される主桁と、両主桁の両端部
    に上下に接続される左右一対が平行に配置される継手板
    と、両主桁の中央部分に接続される複数の平行な縦リブ
    と、主桁、継手板、および縦リブの外側に張りわたされ
    るスキンプレートと、から構成され、前記配管は筒体の
    中心から見て縦リブの背後に配置されることを特徴とす
    る請求項1または2記載の地下沈設用鋼製中空筒体。
  4. 【請求項4】 前記配管が縦リブの背後に配置される分
    割リングは、刃口から上方2〜4m以内に連結される分
    割リングに採用されることを特徴とする請求項3記載の
    地下沈設用鋼製中空筒体。
  5. 【請求項5】 前記刃口の内部には、モルタルまたはコ
    ンクリートが充填されていることを特徴とする請求項
    1、2、3、または4記載の地下沈設用鋼製中空筒体。
  6. 【請求項6】 前記縦リブは、略L字断面形状、筒状、
    または略T字断面形状であることを特徴とする請求項
    3、4、または5記載の地下沈設用鋼製中空筒体。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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