JPH11115743A - 制動力制御装置 - Google Patents

制動力制御装置

Info

Publication number
JPH11115743A
JPH11115743A JP27906797A JP27906797A JPH11115743A JP H11115743 A JPH11115743 A JP H11115743A JP 27906797 A JP27906797 A JP 27906797A JP 27906797 A JP27906797 A JP 27906797A JP H11115743 A JPH11115743 A JP H11115743A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
braking force
regenerative braking
wheel
regenerative
hydraulic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP27906797A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3541646B2 (ja
Inventor
Junichi Sakamoto
淳一 坂本
Tsukasa Fukazawa
司 深沢
Akira Sakai
酒井  朗
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP27906797A priority Critical patent/JP3541646B2/ja
Publication of JPH11115743A publication Critical patent/JPH11115743A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3541646B2 publication Critical patent/JP3541646B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)
  • Braking Systems And Boosters (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、油圧制動手段と回生制動手段とを
備える制動力制御装置に関し、ブレーキ操作中に回生制
動の入切が繰り返されるのを防止することを目的とす
る。 【解決手段】 油圧制御機構32は油圧制動力を発生さ
せ、駆動回生装置14は回生制動力を発生させる。油圧
制御機構32はABS制御を実行する機能を有してい
る。ABS制御の実行中には回生制動は禁止される。ま
た、回生制動はバッテリ24の充電率又は電圧、及び、
駆動モータを制御するインバータの温度が上昇した場合
にも禁止される。このように、回生制動が禁止されるこ
とが予想される状況下では、ブレーキ操作が行なわれて
も回生制動力の発生は禁止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用の制動力制
御装置に係り、特に、回生制動力を発生する回生制動手
段と、油圧制動力を発生する油圧制動手段とを備える制
動力制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば特開平6−17148
9号に開示される如く、油圧制動力を発生する油圧制動
手段と、回生制動力を発生する回生制動手段とを備える
制動力制御装置が公知である。油圧制動手段は、ホイル
シリンダ圧に応じた力でブレーキパッドをブレーキロー
タに押圧することにより油圧制動力を発生させる。ま
た、回生制動手段は、モータ駆動輪の回転に伴って生ず
る回生エネルギーにより回生制動力を発生させる。油圧
制動力と回生制動力とは、それらの和が車両に要求され
る制動力に等しくなるように制御される。
【0003】上記従来の制動力制御装置は、また、アン
チロックブレーキ制御(以下、ABS制御と称す)を実
行する機能を有している。アンチロックブレーキ制御
は、車輪のロックを防止すべく、スリップ率が所定値を
越えないように油圧制動力を増減させる制御である。上
記従来の制動力制御装置において、ABS制御の実行中
は、回生制動がABS制御の動作に影響を与えるのを防
止するために回生制動力はゼロとされる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述の如く、ABS制
御は車輪のロックを防止するための制御であり、摩擦抵
抗の小さな路面(低μ路)の走行中に制動操作を行なっ
た場合等に実行されることが多い。従って、ABS制御
が一旦終了しても、引続きブレーキ操作を行なったまま
低μ路を走行している場合には再びABS制御が開始さ
れる可能性が高い。すなわち、1回の制動操作中に、A
BS制御が繰り返し実行される場合が多いと考えられ
る。この場合、上記従来の制動力制御装置によれば、A
BS制御の実行中には回生制動力がゼロとされ、ABS
制御が終了すると回生制動力の発生が許可されるため、
制動操作中に回生制動の入切が繰り返されることとな
る。回生制動の入切が繰り返されると、制動力に不連続
が生じ、また、回生制動中に駆動モータの動作音が大き
くなることで、運転者に違和感を与えてしまう。
【0005】本発明は上述の点に鑑みてなされたもので
あり、制動操作中に回生制動の入切が繰り返されるのを
防止し得る制動力制御装置を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、請求項1
に記載する如く、油圧制動力を発生する油圧制動手段
と、回生制動力を発生する回生制動手段とを備える制動
力制御装置において、回生制動を禁止すべき状態への移
行が予測されるか否かを判定する回生禁止予測手段と、
回生制動を禁止すべき状態への移行が予測される場合に
前記回生制動力の発生を禁止する回生制動禁止手段とを
備えた制動力制御装置により達成される。
【0007】本発明において、回生制動力の発生を禁止
すべき状態への移行が予測される場合には、回生制動力
の発生が禁止される。すなわち、回生制動力の発生が許
可されるのは、回生制動を禁止すべき状態への移行が予
測されない場合に限られる。このため、回生制動中に回
生制動力の発生を禁止すべき状態への移行が防止され
る。なお、「回生制動を禁止すべき状態」には、例え
ば、ブレーキ操作中にABS制御が終了した後の状態、
バッテリの充電率又は電圧が所定値を越えた状態、駆動
モータを制御するインバータの温度が所定値を越えた状
態等が含まれる。
【0008】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施例である制
動力制御装置のシステム構成図を示す。本実施例の制動
力制御装置は、回生制動用電子制御ユニット12(以
下、回生ECU12と称する)を備えている。回生EC
U12には、駆動回生装置14が接続されている。
【0009】駆動回生装置14は、駆動モータを備えて
いる。本実施例のシステムにおいて、左右前輪FL,F
Rが駆動輪、左右後輪RR,RLが非駆動輪とされてい
る。図1には、駆動輪である左右前輪FL,FRのみを
示している。左右前輪FL,FRには、それぞれ、ドラ
イブシャフト20、21及び図示しないギヤ機構を介し
て駆動モータのロータが連結されている。従って、左右
前輪FL,FRには、それぞれ、ドライブシャフト2
0、21を介して駆動モータの発する駆動力が伝達され
る。
【0010】駆動モータにはバッテリ24が接続されて
いる。駆動モータは、モータ制御用インバータに制御さ
れることにより、バッテリ24から供給される電力に応
じた駆動トルクを発生すると共に、左右前輪FL,FR
から入力されるトルクを動力源として回生エネルギーを
発生する機能を備えている。駆動モータの内部には、所
定強度の磁場を発生させる磁場発生機構、及び、その磁
場を横切って回転するコイルが内蔵されている。磁場発
生機構によって発生される磁場は、回生ECU12から
供給される指令信号に応じて変化する。また、磁場とコ
イルとは車輪が回転する際に相対的に回転する。
【0011】駆動モータの発生する回生エネルギーの大
きさは、磁場発生機構により発生される磁場の強さ、及
び、磁場とコイルとの相対的な回転速度、すなわち、左
右前輪FL,FRの車輪速に応じた値となる。従って、
回生エネルギーの大きさを、回生ECU12から供給す
る指令信号の値に応じて制御することができる。駆動モ
ータが回生エネルギーを発生する場合、左右前輪FL,
FRには、その回転を制動しようとする回生トルクが作
用する。すなわち、駆動モータが発生する回生トルク
は、左右前輪FL,FRに対して制動力として作用す
る。以下、回生トルクにより発生される制動力を、回生
制動力と称し、また、回生制動力により行なわれる車両
の制動を、回生制動と称する。
【0012】駆動モータが発生する回生エネルギーは、
バッテリ24に対して充電電流として供給される。従っ
て、大きな回生トルクが発生されるほど、バッテリ24
は大きな充電電流で充電される。バッテリ24が受け入
れることが可能な回生エネルギーの上限は、バッテリ2
4の充電率及び電圧によって制限される。また、駆動モ
ータが発生し得る回生エネルギーの上限は、左右前輪F
L,FRの車輪速によって制限される。従って、回生制
動力の上限は、バッテリ24の充電率及び電圧、及び、
左右前輪FL,FRの車輪速によって制限される。以
下、回生制動力の上限値を最大回生制動力と称する。
【0013】本実施例の制動力制御装置は、また、油圧
制御機構32を備えている。油圧制御機構32はマスタ
シリンダ34を備えている。マスタシリンダ34にはブ
レーキペダル36が連結されている。マスタシリンダ3
4にはブレーキペダル36に付与される操作量に応じた
油圧(以下、マスタシリンダ圧と称する)が発生する。
マスタシリンダ34には油圧アクチュエータ38が接続
されている。油圧アクチュエータ38にはブレーキ用制
御ユニット(以下、ブレーキECUと称す)39に電気
的に接続されている。油圧アクチュエータ38は、ブレ
ーキECU39から付与される指令信号に応じたブレー
キ油圧を発生させる。油圧アクチュエータ38には、各
車輪のホイルシリンダが連通している。従って、各ホイ
ルシリンダには、油圧アクチュエータ38が発生するブ
レーキ油圧に応じた油圧が供給される。
【0014】ホイルシリンダはその油圧に応じた力でキ
ャリパ40、41を駆動する。キャリパ40、41が駆
動されると、キャリパ40、41に装着されたブレーキ
パッドが、ホイルシリンダの油圧(以下、ホイルシリン
ダ圧PW/C と称す)に応じた力でディスクロータ42、
43の制動面に向けて押圧される。従って、ブレーキE
CU39から油圧制御機構32に付与される指令信号に
応じた大きさの制動力が各車輪に付与される。以下、油
圧制御機構32が発生する制動力を、油圧制動力と称す
る。
【0015】上述の如く、本実施例のシステムにおい
て、左右車輪FL,FRには、駆動回生装置14が発生
する回生制動力と、油圧制御機構32が発生する油圧制
動力との双方が付与される。また、左右後輪RL,RR
には、油圧制動力のみが付与される。油圧アクチュエー
タ38は、マスタシリンダ圧を検出するマスタ圧センサ
を備えている。マスタ圧センサの出力信号は、ブレーキ
ECU39に供給されている。ブレーキECU39は、
マスタ圧センサの出力信号に基づいて、車両において発
生されるべき制動力、すなわち、要求制動力を演算す
る。そして、ブレーキECU39は、要求制動力を回生
制動力と油圧制動力とに適宜配分し、所要の回生制動力
を発生させるべき旨の制御信号(以下、回生制動要求信
号と称す)を回生ECU12に向けて発すると共に、所
要の油圧制動力が発生されるように油圧制御機構32に
対して制御信号を供給する。以下、要求制動力を回生制
動力と油圧制動力とに適宜配分して、所要の回生制動力
及び油圧制動力を発生させるべく実行される制御を、回
生協調制御と称する。
【0016】次に、図2を参照して、油圧制御機構32
の構成を説明する。図2は、油圧制御機構32の構成図
である。図2に示す如く、油圧制御機構32は、ポンプ
46を備えている。ポンプ46はモータ48により駆動
される。ポンプ46の吸入口にはリザーバタンク50が
連通している。また、ポンプ46の吐出口はレギュレー
タ52へ至る高圧通路54が連通している。高圧通路5
4にはアキュームレータ56が連通している。アキュー
ムレータ56は、ポンプ46から吐出されたブレーキフ
ルードを貯留する。
【0017】レギュレータ52には主油圧通路58が連
通している。レギュレータ52は、高圧通路54から供
給されるアキュームレータ56の油圧を、マスタシリン
ダ圧PM/C にほぼ等しい大きさのレギュレータ圧PRE
減圧して主油圧通路58に出力する。主油圧通路58に
は、レギュレータ圧PREを検出する油圧センサ60、及
び、増圧制御バルブ62が配設されている。油圧センサ
60の出力信号はブレーキECU12に供給されてい
る。ブレーキECU39は、油圧センサ60の出力信号
に基づいてレギュレータ圧PREを検出する。
【0018】増圧制御バルブ62は、主油圧通路58の
導通状態を変化させるリニア制御バルブである。増圧制
御バルブ62は、ブレーキECU39から供給される駆
動信号に応じてその開度を変化させる。主油圧通路58
には、増圧制御バルブ62と並列に、増圧制御バルブ6
2の下流側からレギュレータ52側へ向かう流体の流れ
のみを許容する逆止弁64が配設されている。
【0019】主油圧通路58の、増圧制御バルブ62の
下流側には減圧通路65が連通している。減圧通路65
は補助リザーバタンク66に連通している。補助リザー
バタンク66は、貯留されたブレーキフルードの所定の
液圧を発生させるスプリングを内蔵している。減圧通路
65には減圧制御バルブ70が配設されている。減圧制
御バルブ70は、減圧通路65の導通状態を変化させる
リニア制御バルブである。減圧制御バルブ70は、ブレ
ーキECU39から供給される駆動信号に応じてその開
度を変化させる。減圧通路65には、減圧制御バルブ7
0と並列に、補助リザーバタンク66側から主油圧通路
58側へ向かう流体の流れのみを許容する逆止弁72が
配設されている。
【0020】主油圧通路58は、増圧制御バルブ62の
下流側において、後輪RL,RR側のホイルシリンダ7
4、76へ至る後輪側油圧通路78に連通している。後
輪側油圧通路78には、後輪側油圧通路78内部の油
圧、すなわち、後輪側ブレーキ油圧PR を検出する油圧
センサ80が配設されている。油圧センサ80の出力信
号はブレーキECU39に供給されている。ブレーキE
CU39は、油圧センサ80の出力信号に基づいて後輪
側ブレーキ油圧PR を検出する。
【0021】増圧制御バルブ62は、レギュレータ52
が出力するレギュレータ圧PREをその開度に応じた比率
で減圧して、後輪側油圧通路78へ出力する。従って、
ブレーキECU39から増圧制御バルブ62へ供給され
る駆動信号に応じて、後輪側ブレーキ油圧PR が増圧さ
れる。また、減圧制御バルブ70は、その開度に応じた
流量のブレーキフルードを後輪側油圧通路78から補助
リザーバタンク66へ流出させる。従って、ブレーキE
CU39から減圧制御バルブ70へ供給される駆動信号
に応じて、後輪側ブレーキ油圧PR が減圧される。
【0022】後輪側油圧通路78には、上流側から順
に、後輪側保持バルブ82及びプロポーショニングバル
ブ84が配設されている。後輪側保持バルブ82には、
逆止弁85が並設されている。後輪側保持バルブ82は
常開の電磁開閉バルブであり、ブレーキECU39から
オン信号を付与されることにより閉弁状態となる。逆止
弁85は、ホイルシリンダ74、76側から主油圧通路
58側へ向かう流れのみを許容する。また、プロポーシ
ョニングバルブ84は、後輪側油圧通路78から供給さ
れた油圧が所定値以下である場合には、その油圧をその
ままホイルシリンダ74、76へ供給する一方、後輪側
油圧通路78から供給された油圧が所定値を越えた場合
には、その油圧を所定の比率で減圧してホイルシリンダ
74、76へ供給する。
【0023】後輪側油圧通路78の後輪側保持バルブ8
2とプロポーショニングバルブ84との間の部位には、
リザーバタンク50へ至る後輪側減圧通路86が連通し
ている。後輪側減圧通路86には後輪側減圧バルブ88
が配設されている。後輪側減圧バルブ88は常閉の電磁
開閉バルブであり、ブレーキECU39からオン信号を
付与されることにより開弁状態となる。
【0024】後輪側油圧通路78の、後輪側保持バルブ
82の上流側には、前輪側油圧通路90が連通してい
る。前輪側油圧通路90には切替バルブ92が配設され
ている。切替バルブ92は常閉の電磁開閉バルブであ
り、ブレーキECU39からオン信号を付与されること
により開弁状態となる。前輪側油圧通路90の、切替バ
ルブ92の下流側には、前輪側油圧通路90の内部の油
圧、すなわち、前輪側ブレーキ油圧PF を検出する油圧
センサ91が配設されている。油圧センサ91の出力信
号はブレーキECU39に供給されている。ブレーキE
CU39は油圧センサ91の出力信号に基づいて前輪側
ブレーキ油圧PF を検出する。
【0025】前輪側油圧通路90は、切替バルブ92の
下流側において、左前輪のホイルシリンダ94へ至る左
前輪油圧通路96、及び、右前輪のホイルシリンダ98
へ至る右前輪油圧通路100に連通している。左前輪油
圧通路96及び右前輪油圧通路100には、それぞれ、
左前輪保持バルブ102及び右前輪保持バルブ104が
配設されている。左前輪保持バルブ102及び右前輪保
持バルブ104には、それぞれ、逆止弁103及び10
5が並設されている。左前輪保持バルブ102及び右前
輪保持バルブ104は、共に、常開の電磁開閉バルブで
あり、ブレーキECU39からオン信号を付与されるこ
とにより閉弁状態となる。また、逆止弁103及び10
5は、それぞれ、ホイルシリンダ94、98側から前輪
側油圧通路90側へ向かう流れのみを許容する。
【0026】左前輪油圧通路96の左前輪保持バルブ1
02とホイルシリンダ94との間の部位、及び、右前輪
油圧通路100の右前輪保持バルブ104とホイルシリ
ンダ98との間の部位には、それぞれ、左前輪減圧通路
106及び右前輪減圧通路108が連通している。左前
輪減圧通路106及び右前輪減圧通路108は、共に、
リザーバタンク50に連通している。左前輪減圧通路1
06及び右前輪減圧通路108には、それぞれ、左前輪
減圧バルブ110及び右前輪減圧バルブ112が配設さ
れている。左前輪減圧バルブ110及び右前輪減圧バル
ブ112は、共に、常閉の電磁開閉バルブであり、ブレ
ーキECU39からオン信号を付与されることにより開
弁状態となる。
【0027】マスタシリンダ34には、マスタ圧通路1
14が連通している。マスタ圧通路114には、マスタ
シリンダ圧PM/C を検出するマスタ圧センサ116が配
設されている。マスタ圧センサ116の出力信号はブレ
ーキECU39に供給されている。ブレーキECU39
は、マスタ圧センサ116の出力信号に基づいてマスタ
シリンダ圧PM/C を検出する。また、マスタ圧通路11
4には、ストロークシミュレータ118が連通してい
る。
【0028】マスタ圧通路114には、左前輪のホイル
シリンダ94へ至る左前輪マスタ圧通路120、及び、
右前輪のホイルシリンダ98へ至る右前輪マスタ圧通路
122が連通している。左前輪マスタ圧通路120及び
右前輪マスタ圧通路122には、それぞれ、マスタシリ
ンダカットバルブ124及び126が配設されている。
マスタシリンダカットバルブ124及び126は、共
に、常開の電磁開閉バルブであり、ブレーキECU39
からオン信号を付与されることにより閉弁状態となる。
【0029】本実施例においては、後述する如く、シス
テムに異常が生じていない正常時には、ブレーキペダル
36が踏み込まれると同時にマスタシリンダカットバル
ブ124及び126は共に閉弁状態とされる。この場
合、ブレーキペダル36が踏み込まれたことによりマス
タシリンダ圧PM/C が上昇すると、マスタシリンダ34
内のブレーキフルードは上記ストロークシミュレータ1
18へ流入する。また、ブレーキペダル36の踏み込み
が解除され、マスタシリンダ圧PM/C が低下すると、ス
トロークシミュレータ118内のブレーキフルードはマ
スタシリンダ34へ流入する。従って、ストロークシミ
ュレータ118によれば、マスタシリンダカットバルブ
124及び126が閉弁されている状況の下で、ブレー
キペダル36に、ペダル踏力に応じたストロークを発生
させることができる。
【0030】システムに異常が生じたことが検出された
場合には、マスタシリンダカットバルブ124及び12
6は共に開弁状態とされる。この場合、前輪側のホイル
シリンダ94、98とマスタシリンダ34とが連通する
ことで、ホイルシリンダ94、98の油圧がマスタシリ
ンダ圧PM/C を上限として昇圧されることが保証され
る。なお、以下の記載においては、ホイルシリンダ7
4、76、94、98を区別しない場合は、参照番号を
付さずに、単に「ホイルシリンダ」と称するものとす
る。
【0031】本実施例のシステムにおいて、ブレーキE
CU39は、マスタシリンダ圧PM/ C が所定値を上回っ
て上昇した場合にブレーキ操作が行なわれたと判断す
る。ただし、ブレーキペダル36に配設されたブレーキ
スイッチのオン・オフ状態に基づいてブレーキ操作の有
無を判断してもよい。ブレーキ操作が行なわれていない
状態では、増圧制御バルブ62及び減圧制御バルブ70
は全閉状態とされ、他の全ての電磁弁はオフ状態とされ
ている。
【0032】ブレーキECU39は、ブレーキ操作中で
あり、かつ、何れの車輪にもロック傾向が生じていない
と判断した場合には、後輪側保持バルブ82、後輪側減
圧バルブ88、左前輪保持バルブ102、右前輪保持バ
ルブ104、左前輪減圧バルブ110、及び右前輪減圧
バルブ112をオフ状態とすると共に、切替バルブ9
2、及びマスタシリンダカットバルブ124、126を
オン状態とする。以下、この状態を通常ブレーキ状態と
称する。
【0033】通常ブレーキ状態においては、後輪側油圧
通路78、前輪側油圧通路90、左前輪油圧通路96、
及び右前輪油圧通路100が導通状態とされる。このた
め、後輪側ブレーキ油圧PR がプロポーショニングバル
ブ84を介して後輪側のホイルシリンダ74、76に導
かれると共に、前輪側ブレーキ油圧PF が前輪側のホイ
ルシリンダ94、98へ導かれる。上述の如く、後輪側
ブレーキ油圧PR は増圧制御バルブ62の開度に応じて
増圧される。また、前輪側ブレーキ油圧PR と後輪側ブ
レーキ油圧PR とは定常的には一致しているが、切替バ
ルブ92の存在等に起因して両油圧間にはその立ち上が
り方に僅かな差異が生ずる。従って、後輪側ブレーキ油
圧PR 及び前輪側ブレーキ油圧PF に基づいて、増圧制
御バルブ62の開度を調整することにより、各輪のホイ
ルシリンダ圧PW/C を所望の油圧に増圧することができ
る。
【0034】また、ホイルシリンダ圧PW/C を減圧する
場合は、増圧制御バルブ62を全閉とした状態で、減圧
制御バルブ70の開度を調整し、ホイルシリンダから補
助リザーバタンク66へブレーキフルードを流出させる
ことで、ホイルシリンダ圧P W/C を所望の油圧へ減圧す
ることできる。なお、上述の如く、補助リザーバタンク
66は、その内部に貯留されたブレーキフルードに所定
の油圧を発生させる。従って、ブレーキ操作が解除され
てマスタシリンダ圧PM/C が常圧に復帰すると、補助リ
ザーバタンク66に貯留されたブレーキフルードは、逆
止弁72、64を介してレギュレータ52に回収され
る。
【0035】何れかの車輪にロック傾向が生じたことが
検出されると、その車輪についてABS制御が開始され
る。例えば、左前輪FLにロック傾向が生じたことが検
出されると、左前輪FLについてABS制御が開始され
る。左前輪FLについてのABS制御は、通常ブレーキ
状態において、左前輪保持バルブ102及び左前輪減圧
バルブ110が開閉されることで実現される。
【0036】通常ブレーキ状態において、左前輪保持バ
ルブ102が閉弁されると共に、左前輪減圧バルブ11
0が開弁されると、ホイルシリンダ94はリザーバタン
ク50と連通する。この場合、ブレーキフルードがホイ
ルシリンダ94からリザーバタンク50へ流出すること
で、ホイルシリンダ94の油圧が速やかに減圧される。
この状態を、以下、減圧モードと称する。
【0037】減圧モードによってホイルシリンダ94の
油圧が減圧された状態で、左前輪保持バルブ102が開
弁されると共に、左前輪減圧バルブ110が閉弁される
と、ホイルシリンダ94は主油圧通路78と連通する。
このため、ホイルシリンダ94の油圧は後輪側ブレーキ
油圧PR に向けて増圧される。以下、この状態を、増圧
モードと称する。
【0038】また、左前輪保持バルブ102及び左前輪
減圧バルブ110が共に閉弁されると、ホイルシリンダ
94は油圧アクチュエータ38から遮断される。このた
め、ホイルシリンダ94の油圧は保持される。この状態
を、以下、保持モードと称する。左前輪FLのABS制
御は、車輪のスリップ率が所定のしきい値以下に保持さ
れるように、上記減圧モード、増圧モード、及び保持モ
ードが切り替えて形成されることにより実行される。ま
た、右前輪FRのABS制御についても同様に、右前輪
保持バルブ104及び右前輪減圧バルブ112の開閉状
態に応じて、減圧モード、増圧モード、及び保持モード
が適宜切り替えて形成されることにより実現される。後
輪側のABS制御は、後輪側保持バルブ82及び後輪側
減圧バルブ88が切り替えられることにより、左右後輪
RL,RRについて共通に実行される。
【0039】上述の如く、ABS制御は、車輪のスリッ
プ率が所定値を越えないように、油圧制動力を適宜増減
させることにより実現される。このため、本実施例にお
いては、回生制動力の変化の応答性が比較的低いこと等
に鑑みて、回生制動がABS制御の動作に悪影響を与え
るのを防止すべく、ABS制御の実行中には回生制動力
の発生を禁止することとしている。
【0040】ところで、車輪のロック傾向は低μ路の走
行中にブレーキ操作が行なわれた場合に生じ易い。従っ
て、ABS制御が一旦終了されても、引続き制動操作が
行なわれたまた低μ路の走行中である場合にはABS制
御が再開される可能性が高い。すなわち、ABS制御は
車輪のロック傾向が生じやすい走行条件下で実行される
ため、1回のブレーキ操作中にABS制御が繰り返して
実行される場合が多いと考えられる。一方、上述の如
く、本実施例において、ABS制御の実行中には回生制
動力の発生が禁止される。従って、ABS制御が繰り返
して実行されると、回生制動力の発生と停止が繰り返さ
れることになる。この場合、回生制動の開始時に生ずる
制動力の不連続的な変化や、回生制動に伴うモータ音等
によって運転者に違和感を与えてしまう。
【0041】また、上述の如く、最大回生制動力はバッ
テリ24の充電率及び電圧により制限される。従って、
バッテリ24の充電率又は電圧が一定値を上回ると、十
分な回生制動力が発生できなくなることがある。更に、
駆動モータを制御するインバータの温度上昇が大きくな
ると、駆動モータの制御が適正に行なわれなくなって、
所期の回生制動力を得ることができなくなることがあ
る。これらの状況下では、回生制動を開始しても、間も
なく回生制動を禁止せざるを得なくなる可能性が大き
い。上述の如く、回生制動力の発生が開始される際に
は、運転者に違和感を与えることがある。従って、かか
る不都合を排除するうえで、回生制動が禁止されること
が予測される状態では、ブレーキ操作が行なわれても回
生制動を開始させない方が望ましい。
【0042】そこで、本実施例においては、回生制動力
の発生を禁止すべき状態への移行が予測される状態、す
なわち、同一のブレーキ操作中にABS制御が終了し
た後の状態、バッテリ24の充電率又は電圧が一定値
を上回った状態、及び、インバータの温度が所定値を
上回った状態においては、回生制動力の発生を禁止する
ことにより、回生制動力の入切が繰り返されることに起
因して運転者に違和感を与えるのを防止することとして
いる。
【0043】本実施例のシステムが有する上記機能は、
ブレーキECU39が所定のルーチンを実行することに
より実現される。以下、図3及び図4を参照して、本実
施例において、ブレーキECU39が実行する処理の内
容について説明する。図3及び図4は.本実施例におい
てブレーキECU39が実行するルーチンのフローチャ
ートである。図3及び図4に示すルーチンは所定の時間
間隔で起動される定時割り込みルーチンである。
【0044】図3及び図4に示すルーチンが起動される
と、先ず図3に示すステップ200の処理が実行され
る。ステップ200では、ブレーキ操作中であるか否か
が判別される。この判別は、上述の如く、マスタシリン
ダ圧PM/C あるいはブレーキスイッチのオン・オフ状態
に基づいて行なわれる。その結果、ブレーキ操作中でな
いと判別された場合は、今回のルーチンは終了される。
一方、ステップ200において、ブレーキ操作中である
と判別された場合は、次にステップ202において、増
圧制御バルブ62が全開とされると共にマスタシリンダ
カットバルブ124、126及び切替バルブ92がオン
状態とされることで、通常ブレーキ状態が実現される。
ステップ202の処理が終了されると、次に、ステップ
204の処理が実行される。
【0045】ステップ204では、回生協調制御の実行
中であるか否かが判別される。その結果、回生協調制御
の実行中であるならば、今回のルーチンは終了される。
一方、回生協調制御の実行中でない場合は、次にステッ
プ206の処理が実行される。テップ206では、シス
テムに異常が生じているか否かが判別される。ここで、
システムの異常には、例えば減圧制御バルブ70を含む
各電磁弁の失陥、ブレーキECU39と回生ECU12
との間の通信異常、駆動回生装置14の異常等が含まれ
る。ステップ206においてシステムに異常が生じてい
ると判別されたならば、回生協調制御を適正に実行する
ことができないと判断されて今回のルーチンは終了され
る。一方、システムに異常は生じていないと判別された
場合は、次にステップ208の処理が実行される。
【0046】ステップ208では、今回のブレーキ操作
中に回生協調制御が実行されたことがあるか否かが判別
される。上述の如く、ブレーキ操作中に、回生制動力が
発生された状態と発生されない状態とが繰り返される
と、回生制動力の発生開始時に制動力に僅かながら不連
続が生ずること等に起因して運転者に違和感を与える可
能性がある。このため、ステップ208において、今回
のブレーキ操作中に回生協調制御が実行されたことがあ
ると判別された場合は、運転者に対する違和感を防止す
る観点から回生協調制御を開始すべきでないと判断され
て、今回のルーチンは終了される。一方、ステップ20
8において、今回のブレーキ操作中に未だ回生協調制御
は実行されていないと判別された場合は、次にステップ
210の処理が実行される。
【0047】ステップ210では、今回のブレーキ操作
中にABS制御が実行されたことがあるか否かが判別さ
れる。上述の如く、今回のブレーキ操作中にABS制御
が実行されたことがあるならば、再びABS制御が開始
される可能性が高いと考えられる。従って、ステップ2
10において肯定判別された場合は、回生制動力の発生
を開始しても、ABS制御の実行に伴って回生制動力の
発生が禁止される可能性が高いと判断されて、回生制動
要求信号が発せられることなく今回のルーチンは終了さ
れる。一方、ステップ210において否定判別された場
合は、次にステップ212の処理が実行される。
【0048】ステップ212では、車体速VKが所定値
D未満であるか否かが判別される。上述の如く、回生制
動力の上限値、すなわち最大回生制動力は車輪速によっ
ても制限される。従って、車体速VKが低い場合は、十
分な回生制動力を発生させることができない可能性があ
る。そこで、ステップ212においてVK<Dが成立す
るならば、回生協調制御を実行すべきでないと判断され
て、今回のルーチンは終了される。一方、ステップ21
2において、VK<Dが不成立ならば、次にステップ2
14の処理が実行される。
【0049】ステップ214では、バッテリ24の充電
率及び電圧が所定値を上回ったか否かが判別される。そ
の結果、肯定判別された場合は、上述したように、最大
回生制動力の低下が予測されるため、回生制動力の発生
を禁止すべきと判断されて、回生制動要求信号が発せら
れることなく今回のルーチンは終了される。一方、ステ
ップ214において否定判別された場合は、次にステッ
プ216の処理が実行される。
【0050】ステップ216では、駆動モータを制御す
るインバータの温度が所定値を越えて上昇したか否かが
判別される。その結果、肯定判別された場合は、上述し
たように、回生制動を適正に実行できなくなることが予
測されるため、回生制動力の発生を禁止すべきと判断さ
れて、回生制動要求信号が発せられることなく今回のル
ーチンは終了される。一方、ステップ216において否
定判別された場合は、次にステップ218の処理が実行
される。
【0051】なお、回生ECU12は、バッテリ24の
充電率及び電圧、及びインバータの温度を常時監視して
おり、バッテリ24の充電率及び電圧、及びインバータ
の温度が所定値を越えて上昇した場合には、その旨の信
号をブレーキECU39に向けて送信する。ブレーキE
CU39はこの信号に基づいて、ステップ214及び2
16における判別処理を実行する。
【0052】ステップ218では、車両のシフトレバー
がN(ニュートラル)、R(バック)、又はP(パーキ
ング)の位置にあるか否かが判別される。その結果、シ
フトレバーがN、R、又はPの位置にあると判別された
場合には、モータ駆動輪に回生制動力を適正に付与する
ことはできないと判断されて、今回のルーチンは終了さ
れる。一方、ステップ218において、シフトレバー
が、N、P、及びRの何れの位置にもないと判別された
場合は、次に図4に示すステップ220の処理が実行さ
れる。
【0053】ステップ220では、アクセルペダルが踏
み込まれているか否かが判別される。その結果、アクセ
ルペルが踏み込まれていると判別された場合は、ブレー
キペダルとアクセルぺダルとが両踏み状態にあることに
なる。かかる両踏み状態で回生制動要求信号が出力され
ると、駆動回生装置14に、駆動力の発生と回生制動力
の発生という相反する要求が付与されることになって不
都合である。そこで、ステップ220においてアクセル
ペダルが踏み込まれていると判別された場合は、回生制
動力の発生を開始すべきでないと判断されて、今回のル
ーチンは終了される。一方、ステップ220において、
アクセルペダルは踏まれていないと判別された場合は、
次にステップ222の処理が実行される。
【0054】ステップ222では、油圧制御機構32の
補助リザーバタンク66が満杯状態であるか否かが判別
される。上述の如く、ホイルシリンダ圧PW/C の減圧
は、各ホイルシリンダのブレーキフルードを減圧制御バ
ルブ70を介して補助リザーバタンク66へ流出させる
ことにより実現される。一方、ブレーキ操作が解除され
ると、補助リザーバタンク66に収容されたブレーキフ
ルードはレギュレータ52へ回収される。従って、補助
リザーバタンク66が満杯状態であるか否かの判別は、
今回のブレーキ操作中でのホイルシリンダ圧PW/C の減
圧動作の履歴に基づいて行なうことができる。補助リザ
ーバタンク66が満杯の状態では、ホイルシリンダ圧P
W/C の減圧が不可能となるため、回生協調制御を適正に
実行することができない。そこで、ステップ222にお
いて、補助リザーバタンク66が満杯であると判別され
た場合は、回生協調制御を開始すべきでないと判断され
て、今回のルーチンは終了される。一方、ステップ22
2において、補助リザーバタンク66は満杯状態でない
と判別された場合は、次にステップ224の処理が実行
される。
【0055】ステップ224では、悪路走行中であるか
否かが判別される。かかる判別は、例えば車輪加速度の
変化率が所定値を上回っているか否かに基づいて行なわ
れる。その結果、悪路走行中であると判別された場合
は、運転者がブレーキ操作が行なっていないにもかかわ
らず、ブレーキペダル36の振動によってブレーキ操作
中であると判別された可能性があると判断される。この
場合、回生制動を行なうべきでないと判断されて、回生
要求信号が発せられることなく今回のルーチンは終了さ
れる。一方、ステップ224において、悪路走行中では
ないと判別された場合は、次にステップ226の処理が
実行される。
【0056】ステップ226では、回生制動要求信号が
回生ECU12に対して発せられる。ステップ226の
処理が終了すると、続くステップ228において、駆動
回生装置14が現在発生している回生制動力FGが所定
値K以上であるか否かが判別される。回生ECU12は
ブレーキECU39から回生制動要求信号を受けると、
回生制動力を発生させるべく駆動回生装置14に対して
制御信号を付与する。この場合、ブレーキECU39と
回生ECU12との間の通信に一定の時間を要すること
等に起因して、回生制動要求信号が出力されてから、実
際に回生制動力が立ち上がるまでに時間遅れが生ずる場
合がある。そこで、回生ECU12は、駆動回生装置1
4が実際に発生する回生制動力の大きさを常時監視し、
その値に応じた信号をブレーキECU39に対して出力
する。ブレーキECU39は、この信号に基づいてステ
ップ228における判別処理を実行する。
【0057】その結果、現在発生されている回生制動力
FGが所定値K未満であると判別された場合は、回生制
動力は回生協調制御を実行するのに十分な値まで立ち上
がっていないと判断されて、今回のルーチンは終了され
る。一方、ステップ228において、発生されている回
生制動力FGが所定値K以上であると判別された場合
は、次にステップ230において、回生協調制御を開始
させるための処理が実行された後、今回のルーチンは終
了される。
【0058】なお、回生協調制御の実行中にも、上記ス
テップ206〜224と同様の判別処理が行なわれる。
そして、その何れかにおいて肯定判別された場合には、
回生協調制御を終了し、回生制動力の発生を停止させる
と共に、油圧制動力を要求制動力に等しい大きさに制御
する。上述の如く、本実施例においては、回生制動力の
発生を禁止すべき状態への移行が予測される状態、すな
わち、同一のブレーキ操作中にABS制御が終了した
後の状態、バッテリ24の充電率又は電圧が一定値を
上回った状態、及び、インバータの温度が所定値を上
回った状態の下で、回生制動力の発生が禁止される。従
って、本実施例のシステムによれば、回生制動が開始さ
れた後に禁止されるのを防止することができ、これによ
り、回生制動の入切が繰り返されることに起因して運転
者に違和感を与えるのを防止することができる。
【0059】なお、上記実施例においては、ブレーキE
CU39が図3及び図4に示すルーチンのステップ21
0、214、及び216の処理を実行することにより、
請求項1に記載した回生禁止予測手段及び回生制動禁止
手段が実現されている。
【0060】
【発明の効果】上述の如く、本発明によれば、ブレーキ
操作中に回生制動の入切が繰り返されるのを防止するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である制動力制御装置のシス
テム構成図である。
【図2】本実施例の油圧制御機構のシステム構成図であ
る。
【図3】本実施例において、ブレーキECUが実行する
ルーチンのフローチャート(その1)である。
【図4】本実施例において、ブレーキECUが実行する
ルーチンのフローチャート(その2)である。
【符号の説明】
12 回生ECU 14 駆動回生装置 32 油圧発生機構 39 ブレーキECU

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油圧制動力を発生する油圧制動手段と、
    回生制動力を発生する回生制動手段とを備える制動力制
    御装置において、 回生制動を禁止すべき状態への移行が予測されるか否か
    を判定する回生禁止予測手段と、 回生制動を禁止すべき状態への移行が予測される場合に
    前記回生制動力の発生を禁止する回生制動禁止手段とを
    備えたことを特徴とする制動力制御装置。
JP27906797A 1997-10-13 1997-10-13 制動力制御装置 Expired - Lifetime JP3541646B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27906797A JP3541646B2 (ja) 1997-10-13 1997-10-13 制動力制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27906797A JP3541646B2 (ja) 1997-10-13 1997-10-13 制動力制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11115743A true JPH11115743A (ja) 1999-04-27
JP3541646B2 JP3541646B2 (ja) 2004-07-14

Family

ID=17605959

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27906797A Expired - Lifetime JP3541646B2 (ja) 1997-10-13 1997-10-13 制動力制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3541646B2 (ja)

Cited By (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007265962A (ja) * 2006-02-28 2007-10-11 Hitachi Ltd レーザ溶接方法,コントロールユニットの製造方法、及び車両用コントロールユニット
JP2008131854A (ja) * 2006-11-20 2008-06-05 Hyundai Motor Co Ltd 自動車用回生制動故障時の回生制動量補正方法
JP2009177860A (ja) * 2008-01-21 2009-08-06 Toyota Motor Corp 車両の制御装置およびそれを備える車両
JP2011508696A (ja) * 2007-12-20 2011-03-17 プジョー シトロエン オートモビル エス アー 電気制動トルクの補償を行なうハイブリッド車両の制動方法
WO2013015248A1 (ja) * 2011-07-25 2013-01-31 株式会社アドヴィックス 車両用ブレーキ装置
JP2014166847A (ja) * 2007-10-12 2014-09-11 Odyne Systems Llc ハイブリッド車両ドライブシステム及び方法、及び無負荷運転削減システム及び方法
WO2014135402A1 (de) * 2013-03-05 2014-09-12 Continental Teves Ag & Co. Ohg Verfahren zum betreiben eines bremssystems, bremssystem worin das verfahren durchgeführt wird und verwendungen des bremssystems
JP2015043647A (ja) * 2013-08-26 2015-03-05 トヨタ自動車株式会社 車両
JP2015202740A (ja) * 2014-04-11 2015-11-16 株式会社デンソー 車両制御装置
US9283954B2 (en) 2007-07-12 2016-03-15 Odyne Systems, Llc System for and method of fuel optimization in a hybrid vehicle
JP2016060290A (ja) * 2014-09-16 2016-04-25 本田技研工業株式会社 車両用制御システム
US9643593B2 (en) 2007-07-12 2017-05-09 Power Technology Holdings Llc Hybrid vehicle drive system and method for fuel reduction during idle
US9751518B2 (en) 2007-07-12 2017-09-05 Power Technology Holdings, Llc Hybrid vehicle drive system and method and idle reduction system and method
US9878616B2 (en) 2007-07-12 2018-01-30 Power Technology Holdings Llc Hybrid vehicle drive system and method using split shaft power take off
US10427520B2 (en) 2013-11-18 2019-10-01 Power Technology Holdings Llc Hybrid vehicle drive system and method using split shaft power take off
JP2020121670A (ja) * 2019-01-31 2020-08-13 マツダ株式会社 車両のブレーキ制御システムおよび車両のブレーキ制御方法
US10781910B2 (en) 2017-08-03 2020-09-22 Power Technology Holdings Llc PTO lubrication system for hybrid vehicles
US11225240B2 (en) 2011-12-02 2022-01-18 Power Technology Holdings, Llc Hybrid vehicle drive system and method for fuel reduction during idle
US11584242B2 (en) 2007-07-12 2023-02-21 Power Technology Holdings Llc Hybrid vehicle drive system and method and idle reduction system and method

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5983871B2 (ja) * 2013-05-21 2016-09-06 トヨタ自動車株式会社 ブレーキ装置
WO2017047071A1 (ja) 2015-09-16 2017-03-23 三菱自動車工業株式会社 回生ブレーキ制御装置

Cited By (28)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007265962A (ja) * 2006-02-28 2007-10-11 Hitachi Ltd レーザ溶接方法,コントロールユニットの製造方法、及び車両用コントロールユニット
JP2008131854A (ja) * 2006-11-20 2008-06-05 Hyundai Motor Co Ltd 自動車用回生制動故障時の回生制動量補正方法
US10792993B2 (en) 2007-07-12 2020-10-06 Power Technology Holdings Llc Vehicle drive system and method and idle reduction system and method
US10214199B2 (en) 2007-07-12 2019-02-26 Power Technology Holdings Llc Hybrid vehicle drive system and method and idle reduction system and method
US9878616B2 (en) 2007-07-12 2018-01-30 Power Technology Holdings Llc Hybrid vehicle drive system and method using split shaft power take off
US10071647B2 (en) 2007-07-12 2018-09-11 Power Technology Holdings Llc System for and method of fuel optimization in a hybrid vehicle
US9751518B2 (en) 2007-07-12 2017-09-05 Power Technology Holdings, Llc Hybrid vehicle drive system and method and idle reduction system and method
US11801824B2 (en) 2007-07-12 2023-10-31 Power Technology Holdings, Llc Hybrid vehicle drive system and method and idle reduction system and method
US11584242B2 (en) 2007-07-12 2023-02-21 Power Technology Holdings Llc Hybrid vehicle drive system and method and idle reduction system and method
US9283954B2 (en) 2007-07-12 2016-03-15 Odyne Systems, Llc System for and method of fuel optimization in a hybrid vehicle
US11077842B2 (en) 2007-07-12 2021-08-03 Power Technology Holdings Llc Hybrid vehicle drive system and method and idle reduction system and method
US9643593B2 (en) 2007-07-12 2017-05-09 Power Technology Holdings Llc Hybrid vehicle drive system and method for fuel reduction during idle
JP2014166847A (ja) * 2007-10-12 2014-09-11 Odyne Systems Llc ハイブリッド車両ドライブシステム及び方法、及び無負荷運転削減システム及び方法
JP2011508696A (ja) * 2007-12-20 2011-03-17 プジョー シトロエン オートモビル エス アー 電気制動トルクの補償を行なうハイブリッド車両の制動方法
JP2009177860A (ja) * 2008-01-21 2009-08-06 Toyota Motor Corp 車両の制御装置およびそれを備える車両
US9108515B2 (en) 2011-07-25 2015-08-18 Advics Co., Ltd. Vehicle brake device
CN103826944A (zh) * 2011-07-25 2014-05-28 株式会社爱德克斯 车辆制动设备
WO2013015248A1 (ja) * 2011-07-25 2013-01-31 株式会社アドヴィックス 車両用ブレーキ装置
US11225240B2 (en) 2011-12-02 2022-01-18 Power Technology Holdings, Llc Hybrid vehicle drive system and method for fuel reduction during idle
WO2014135402A1 (de) * 2013-03-05 2014-09-12 Continental Teves Ag & Co. Ohg Verfahren zum betreiben eines bremssystems, bremssystem worin das verfahren durchgeführt wird und verwendungen des bremssystems
JP2015043647A (ja) * 2013-08-26 2015-03-05 トヨタ自動車株式会社 車両
US10427520B2 (en) 2013-11-18 2019-10-01 Power Technology Holdings Llc Hybrid vehicle drive system and method using split shaft power take off
JP2015202740A (ja) * 2014-04-11 2015-11-16 株式会社デンソー 車両制御装置
JP2016060290A (ja) * 2014-09-16 2016-04-25 本田技研工業株式会社 車両用制御システム
US10781910B2 (en) 2017-08-03 2020-09-22 Power Technology Holdings Llc PTO lubrication system for hybrid vehicles
US11898629B2 (en) 2017-08-03 2024-02-13 Power Technology Holdings Llc PTO lubrication system for hybrid vehicles
US11598408B2 (en) 2017-08-03 2023-03-07 Power Technology Holdings Llc PTO lubrication system for hybrid vehicles
JP2020121670A (ja) * 2019-01-31 2020-08-13 マツダ株式会社 車両のブレーキ制御システムおよび車両のブレーキ制御方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3541646B2 (ja) 2004-07-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3541646B2 (ja) 制動力制御装置
JP3622395B2 (ja) 制動装置
JP3896240B2 (ja) 回生協調ブレーキシステムの制御方法
JP3365301B2 (ja) 車両の制動エネルギー制御装置とその制御方法
JP3416913B2 (ja) 電動車輌の制動装置
JP3811372B2 (ja) 車輌の制動力制御装置
JP3405137B2 (ja) 制動力制御装置
JPH10297462A (ja) 制動力制御装置
JPH1044953A (ja) 電動車両の制動制御装置
JP2894752B2 (ja) 車両のスリップ制御装置
JP2003284202A (ja) 制動トルク制御装置
JPH11198786A (ja) 電動車両の制動制御装置
JPH10329681A (ja) 制動力制御装置
JP3412508B2 (ja) 制動力制御装置
JP3522157B2 (ja) 車両の制動操作状態判定手段及び該制動操作状態判定手段を備えた前後制動力配分制御装置
JPH07205800A (ja) 電気自動車の制動装置
JP3347096B2 (ja) 電気自動車の駆動力制御システム
JP3611008B2 (ja) 車両用制動装置
JP3541645B2 (ja) 制動力制御装置
JP3405147B2 (ja) 制動トルク制御装置
JP3501629B2 (ja) 電動車両の制動制御装置
JP3541647B2 (ja) 制動力制御装置
JPH07250402A (ja) 電気自動車の制動制御装置
JPH10229608A (ja) 電気自動車の制動装置
JP2001211502A (ja) 制動トルク制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040309

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040322

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090409

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090409

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100409

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100409

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110409

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120409

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120409

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130409

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140409

Year of fee payment: 10

EXPY Cancellation because of completion of term