JPH11115468A - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

Info

Publication number
JPH11115468A
JPH11115468A JP27910297A JP27910297A JPH11115468A JP H11115468 A JPH11115468 A JP H11115468A JP 27910297 A JP27910297 A JP 27910297A JP 27910297 A JP27910297 A JP 27910297A JP H11115468 A JPH11115468 A JP H11115468A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air
passage
air passage
heating
hot air
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP27910297A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3314692B2 (ja
Inventor
Tetsuya Takechi
哲也 武知
Yasuhiro Sato
康弘 佐藤
Junji Yokoi
淳二 横井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Denso Corp
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp, Toyota Motor Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP27910297A priority Critical patent/JP3314692B2/ja
Publication of JPH11115468A publication Critical patent/JPH11115468A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3314692B2 publication Critical patent/JP3314692B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 温水式の暖房用熱交換器13と、電気発熱体
38とを併用する車両用空調装置において、電気発熱体
の設置スペース確保を容易化する。 【解決手段】 暖房用熱交換器13を通過した温風をフ
ット開口部29、33およびデフロスタ開口部25側に
導く第1の温風通路19aの他に、暖房用熱交換器13
を通過した温風を、第1の温風通路19aをバイパスし
てフット開口部29、33に直接導く第2の温風通路3
0を設け、最大暖房時に、第2の温風通路30を温風バ
イパスドア22により開口する。このように、第2の温
風通路30が最大暖房時に使用されるとともに、電気発
熱体38も最大暖房時に通電されるものであることに着
目して、電気発熱体38を第2の温風通路30に設置す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、温水を熱源として
空調空気を加熱する温水式の暖房用熱交換器の他に、補
助熱源として電気発熱体を備える車両用空調装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、車両エンジンの高効率化に伴い、
エンジン暖機後においても車両エンジンの温水(冷却
水)温度が従前に比して低めの温度となる傾向にある。
また、エンジンと電動モータの両方を駆動源として車両
の走行を行うハイブリッド車においても、同様に温水温
度が従前に比して低めの温度となる。そのため、エンジ
ン冷却水からの廃熱を利用して車室内の暖房を行う温水
式空調装置においては、暖房能力不足が課題になってい
る。
【0003】このような暖房能力不足を解消するため
に、空調ユニットのフット開口部付近に補助熱源として
の電気発熱体を設置することが従来種々提案されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、空調ユニット
は車室内の狭隘なスペース内に設置するために、フット
開口部付近に電気発熱体の設置スペースを確保すること
が困難となることが多い。そこで、本発明は上記点に鑑
みて、温水式の暖房用熱交換器と、補助熱源としての電
気発熱体とを併用する車両用空調装置において、電気発
熱体の設置スペース確保を容易化することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は以下の2つの事
項に着目して、上記目的を達成しようとするものであ
る。すなわち、第1には、電気発熱体(38)への通電
は、不要な電力消費を回避するために、通常、空調ユニ
ットの最大暖房時に行う。
【0006】第2に、温水を熱源とする暖房用熱交換器
(13)を通過した温風をフット開口部(29、33)
およびデフロスタ開口部(25)側に導く第1の温風通
路(19a)の他に、暖房用熱交換器(13)を通過し
た温風を、第1の温風通路(19a)をバイパスしてフ
ット開口部(29、33)に直接導く第2の温風通路
(30)を設ける空調ユニット(100)においては、
最大暖房時に、第2の温風通路(30)の入口部(2
1)を温風バイパスドア(22)により開口する。この
第2の温風通路(30)の開口により、フット開口部
(29、33)からの吹出空気温度の上昇、風量増加に
より暖房能力を向上させるものである。
【0007】請求項1〜7記載の発明では、第2の温風
通路(30)が最大暖房時に使用されるものであること
と、電気発熱体(38)も最大暖房時に通電されるもの
であることに着目して、第2の温風通路(30)に電気
発熱体(38)を設置するものである。これによると、
第2の温風通路(30)は温風バイパス通路を構成する
ものであって、車室内の左右に分岐されるフット開口部
(29、33)の上流部に位置して比較的まとまった通
路空間を形成するものであるから、電気発熱体(38)
の設置スペースの確保が容易である。
【0008】しかも、第2の温風通路(30)と電気発
熱体(38)はともに最大暖房時に使用されるものであ
って、通常の暖房時には第2の温風通路(30)が温風
のバイパス路として使用されることがなく、空調空気は
第1の温風通路(19a)を通ってフット開口部(2
9、33)に流入するので、電気発熱体(38)による
通風抵抗が問題とならない。
【0009】特に、請求項2記載の発明では、フット開
口部(29、33)とデフロスタ開口部(25)の両方
を同時に開口する吹出モードにおいて、少なくとも、最
大暖房状態が設定されたときには、空調空気の通路を、
内気が流れる第1空気通路(8)と外気が流れる第2空
気通路(9)とに区画形成して、第1空気通路(8)を
フット開口部(29、33)に連通させるとともに、第
2空気通路(9)をデフロスタ開口部(25)に連通さ
せる車両用空調装置であって、暖房用熱交換器(13)
を通過した温風をフット開口部(29、33)およびデ
フロスタ開口部(25)側に導く第1の温風通路(19
a)と、暖房用熱交換器(13)を通過した温風を、第
1の温風通路(19a)をバイパスしてフット開口部
(29、33)に直接導く第2の温風通路(30)と、
この第2の温風通路(30)の入口部(21)を開閉す
る温風バイパスドア(22)と、第2の温風通路(3
0)に設置され、空調空気を加熱する電気発熱体(3
8)とを備え、第1空気通路(8)と第2空気通路
(9)とを区画形成する2層流モード時には、温風バイ
パスドア(22)が、入口部(21)を開放するととも
に、第1の温風通路(19a)を第1空気通路(8)と
前記第2空気通路(9)とに区画形成する位置に操作さ
れるようにし、さらに、2層流モード時に電気発熱体
(38)に通電するようにしたことを特徴としている。
【0010】これにより、2層流モードの設定により暖
房能力の向上と窓ガラス防曇性の確保とを両立させると
ともに、温風バイパスドア(22)自身に内外気の可動
仕切り部材としての役割を兼務させることができるの
で、固定仕切り部材の設置領域を減少でき、空調ユニッ
トの小型化および構成の簡素化を図ることができる。し
かも、このような内外気2層流タイプの空調ユニットに
おいて、第2の温風通路(30)の通路空間を利用し
て、電気発熱体(38)の設置スペースの確保が容易に
なるとともに、2層流モード以外の通常モード(すなわ
ち、電気発熱体(38)の非通電時)には、空調空気が
第1の温風通路(19a)を通ってフット開口部(2
9、33)に流入するので、電気発熱体(38)による
通風抵抗が問題とならない。
【0011】また、請求項4記載の発明では、フット開
口部として、第2の温風通路(30)により相互に連通
する前席用フット開口部(29)および後席用フット開
口部(33)を備え、第2の温風通路(30)の入口部
(21)を暖房用熱交換器(13)の空気下流側の面に
対向するように配置し、後席用フット開口部(33)を
入口部(21)の直後の位置に配置したことを特徴とし
ている。
【0012】これにより、最大暖房時に第2の温風通路
(30)を通して、暖房用熱交換器(13)直後の温風
を積極的に前席用フット開口部(29)に導入でき、前
席用フット開口部(29)からの温風吹出量を増加で
き、暖房効果を向上できるとともに、最大暖房時以外の
通常の暖房時(入口部(21)をドア(22)にて閉塞
しているとき)には第2の温風通路(30)を、逆に前
席用フット開口部(29)側から後席用フット開口部
(33)に温風を導くための後席用温風通路として第2
の温風通路(30)を作用させることができる。
【0013】つまり、後席用フット開口部(33)を有
するものにおいて、1つの共通の温風通路(30)を最
大暖房時にも、それ以外の通常の暖房時にも有効活用で
き、構成の一層の簡潔化を図ることができる。また、請
求項5記載の発明のように、電気発熱体(38)を、第
2の温風通路(30)のうち、前席用フット開口部(2
9)に隣接する部位に配置すれば、前席用フット開口部
(29)からの吹出空気温度上昇のために、電気発熱体
(38)を効果的に活用できる。
【0014】また、請求項6記載の発明のように、電気
発熱体(38)を、第2の温風通路(30)のうち、入
口部(21)と後席用フット開口部(33)との間に配
置すれば、前席用フット開口部(29)および後席用フ
ット開口部(33)の両方からの吹出空気温度上昇のた
めに、電気発熱体(38)を活用できる。また、請求項
7記載の発明のように、電気発熱体(38)を収容する
補助ケース体(37)を、暖房用熱交換器(13)を収
容する空調ケース(11)とは別体で構成すれば、空調
ケース(11)側の構成は、電気発熱体(38)の装着
の有無と関係なく、共通化することできるので、電気発
熱体(38)の装着ありの寒冷地向けの空調装置と、電
気発熱体(38)の装着なしの標準地向けの空調装置と
を製造するに際して、補助ケース体(37)部分の変更
のみで容易に対応でき、空調装置のコスト低減を図るこ
とができる。
【0015】なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示す。
【0016】
【発明の実施の形態】以下本発明を図に示す実施形態に
ついて説明する。 (第1実施形態)図1〜8は本発明の第1実施形態を示
すものであり、本第1実施形態は、ディーゼルエンジン
を搭載する車両、電気自動車、ハイブリッド車等のよう
に、暖房用として十分な熱源の確保が困難な車両におけ
る空調装置に適用されるものである。
【0017】本第1実施形態における空調装置通風系
は、大別して、図1に示す送風機ユニット1と、図2〜
5に示す空調ユニット100の2つの部分に分かれてい
る。最初に、図1に基づいて送風機ユニット1部を説明
すると、送風機ユニット1部は車室内の計器盤下方部の
うち、中央部から助手席側へオフセットして配置されて
いる。
【0018】そして、送風機ユニット1には内気(車室
内空気)を導入する第1、第2内気導入口2、2aと、
外気(車室外空気)を導入する外気導入口3が備えられ
ている。ここで、第1内気導入口2は送風機ユニット1
の下部に配置され、第1内外気切替ドア4により開閉さ
れる。一方、外気導入口3と第2内気導入口2aは送風
機ユニット1の上部に隣接して配置され、第2内外気切
替ドア5により切替開閉される。
【0019】この両内外気切替ドア4、5は、それぞれ
回転軸4a、5aを中心として回動操作されるものであ
って、図示しないリンク機構およびサーボモータのよう
なアクチュエータによって、空調装置の内外気導入モー
ド制御信号に応じて連動操作される。そして、第2内外
気切替ドア5の下側には、外気導入口3および第2内気
導入口2aからの導入空気を清浄化(塵埃の除去、悪臭
の吸着等)する空気フィルタ40が配置してある。ま
た、送風機ユニット1内において、空気フィルタ40の
下側には、上記導入口2、2a、3からの導入空気を送
風する第1(内気側)ファン6および第2(外気側)フ
ァン7が配置されている。この両ファン6、7は周知の
遠心多翼ファン(シロッコファン)からなるものであっ
て、1つの共通の電動モータ42にて同時に回転駆動さ
れる。このファン駆動用電動モータ42は内気側の第1
ファン6の下方側に配置されている。
【0020】第1ファン6の吸入口6aは、第1内気導
入口2に連通可能であるとともに、連通路43を介して
空気フィルタ40下流側の空間44に連通可能になって
いる。第1内外気切替ドア4は上記第1内気導入口2の
開閉と連動して連通路43も開閉する。図1は後述する
2層流モードの状態を示しており、内気導入口2から第
1(内気側)ファン6の吸入口6aに内気が吸入される
とともに、外気導入口3から第2(外気側)ファン7の
吸入口7aに空気フィルタ40を介して外気が吸入され
る。従って、この状態では、第1ファン6は内気を第1
(内気側)空気通路8に送風し、第2ファン7は外気を
第2(外気側)空気通路9に送風するようになってい
る。第1、第2空気通路8、9は、第1ファン4と第2
ファン5との間に配置された仕切り板10により仕切ら
れており、この仕切り板10は、両ファン6、7を収納
する樹脂製のスクロールケーシング10aに一体成形で
きる。
【0021】次に、図2〜5により空調ユニット100
部を説明すると、図2、3はフットモードの2層流モー
ドと通常モードを示し、図4、5はフットデフロスタモ
ードの2層流モードと通常モードを示している。空調ユ
ニット100部は1つの空調ケース11内に蒸発器(冷
房用熱交換器)12とヒータコア(暖房用熱交換器)1
3とを両方とも一体的に内蔵するタイプのものである。
【0022】空調ケース11はポリプロピレンのよう
な、ある程度の弾性を有し、強度的にも優れた樹脂の成
形品からなり、図2の上下方向(車両上下方向)に分割
面を有する左右2分割のケースからなる。この左右2分
割のケースは、上記熱交換器12、13、後述するドア
等の機器を収納した後に、金属バネクリップ、ネジ等の
締結手段により一体に結合されて、空調ユニット100
を構成する。
【0023】空調ユニット100部は、車室内の計器盤
下方部のうち、車両左右方向の略中央部に配置されるも
のであり、そして、空調ケース11の、最も車両前方側
の部位には、空気流入口14が配設されており、この空
気流入口14には、送風機ユニット1から送風される空
調空気が流入する。この空気流入口14は助手席前方の
部位に配置される送風機ユニット1の空気出口部に接続
するために、空調ケース11のうち、助手席側の側面に
開口している。
【0024】空調ケース11内において、空気流入口1
4直後の部位に蒸発器12が第1、第2空気通路8、9
の全域を横切るように配置されている。この蒸発器12
は周知のごとく冷凍サイクルの冷媒の蒸発潜熱を空調空
気から吸熱して、空調空気を冷却する冷房用熱交換器で
ある。ここで、蒸発器12は図2に示すように、車両前
後方向には薄型で、車両上下方向に延びる形態で空調ケ
ース11内に設置されている。
【0025】また、空気流入口14から蒸発器12に至
る空気通路は、仕切り板15により車両下方側の第1空
気通路8と車両上方側の第2空気通路9とに仕切られて
いる。この仕切り板15は空調ケース11に樹脂にて一
体成形され、水平方向に延びる固定仕切り部材である。
そして、蒸発器12の空気流れ下流側(車両後方側)
に、所定の間隔を開けてヒータコア13が隣接配置され
ている。このヒータコア13は、蒸発器12を通過した
冷風を再加熱する暖房用熱交換器であって、その内部に
温水(車両エンジンの冷却水)が流れ、この温水を熱源
として空気を加熱するものである。このヒータコア13
も蒸発器12と同様に、車両前後方向には薄型で、車両
上下方向に延びる形態で空調ケース11内に設置されて
いる。但し、ヒータコア13は垂直より若干の角度だけ
車両後方側へ傾斜して配置されている。
【0026】また、空調ケース11内で、ヒータコア1
3の上方部位には、このヒータコア13をバイパスして
空気(冷風)が流れる冷風バイパス通路16が形成され
ている。空調ケース11内で、ヒータコア13と蒸発器
12との間には、ヒータコア13で加熱される温風とヒ
ータコア13をバイパスする冷風(すなわち、冷風バイ
パス通路16を流れる冷風)との風量割合を調整する平
板状の主エアミックスドア17、および補助エアミック
スドア18が配置されている。ここで、この両エアミッ
クスドア17、18は、それぞれ水平方向に配置された
回転軸17a、18aと一体に結合されており、この回
転軸17a、18aとともに車両上下方向に回動可能に
なっている。
【0027】回転軸17a、18aは、空調ケース11
に回転自在に支持され、かつ回転軸17a、18aの一
端部は空調ケース11の外部に突出して、図示しないリ
ンク機構に結合されている。両エアミックスドア17、
18は、このリンク機構およびサーボモータのようなア
クチュエータを介して、空調装置の吹出空気温度制御信
号に応じて、連動操作されるようになっている。
【0028】主エアミックスドア17の回転軸17aは
補助エアミックスドア18の回転軸18aよりも所定間
隔をあけて上方側に配置され、主、補助の両エアミック
スドア17、18は、互い干渉しないようにして任意の
回動位置に操作可能になっており、最大冷房時には、両
エアミックスドア17、18は図2の2点鎖線に示すよ
うに互いにラップした位置に回動操作されて、両エアミ
ックスドア17、18が空調ケース11側の突出リブに
圧着し、ヒータコア13への空気流入路を全閉する。
【0029】一方、最大暖房時には、両エアミックスド
ア17、18は図2、4の実線位置に回動操作されて、
主エアミックスドア17が冷風バイパス通路16の入口
穴16aを全閉すると同時に、補助エアミックスドア1
8の先端部が蒸発器12直後の位置で、かつ仕切り板1
5の延長線A近傍に位置することにより、補助エアミッ
クスドア18は、蒸発器12とヒータコア13との間の
空気通路を第1空気通路8と第2空気通路9とに区画形
成する可動仕切り部材として作用する。
【0030】そして、空調ケース11内において、ヒー
タコア13の空気下流側(車両後方側の部位)には、ヒ
ータコア13との間に所定間隔を開けて上下方向に延び
る仕切り壁19が空調ケース11に一体成形されてお
り、この仕切り壁19によりヒータコア13の直後から
上方に向かう第1温風通路19aが形成されている。こ
の第1温風通路19aの下流側(上方側)はヒータコア
13の上方部において冷風バイパス通路16と合流し、
冷風と温風の混合を行う冷温風混合空間20を形成して
いる。
【0031】また、仕切り壁19の下端部には、ヒータ
コア13の空気下流側の面と対向するようにして、温風
バイパス入口部21が開口しており、この温風バイパス
入口部21は温風バイパスドア22により開閉される。
この温風バイパスドア22は温風バイパス入口部21の
上端部に回動自在に配置された回転軸23に連結され、
この回転軸23と一体に図2の実線位置と2点鎖線位置
との間で回動操作される。本例では、温風バイパスドア
22は図示しないリンク機構を介して、両エアミックス
ドア17、18の駆動用アクチュエータにより連動操作
されるようになっている。
【0032】この温風バイパスドア22は、後述のフッ
ト吹出モードおよびフットデフロスタ吹出モードにおい
て、最大暖房状態が設定されたとき(2層流モード)に
は、図2の実線位置(ヒータコア13の仕切り線B近傍
位置)に操作されてヒータコア13直後の第1温風通路
19aを第1空気通路8と第2空気通路9とに区画形成
する可動仕切り部材として作用する。
【0033】なお、ヒータコア13の空気上流側には、
その仕切り線Bと補助エアミックスドア18の回転軸1
7aとの間を仕切る固定仕切り板24が空調ケース11
に一体成形されている。空調ケース11の上面部におい
て、車両前方側の部位にはデフロスタ開口部25が開口
している。このデフロスタ開口部25は冷温風混合空間
20から温度制御された空調空気が流入するものであっ
て、図示しないデフロスタダクトおよびデフロスタ吹出
口を介して、車両窓ガラス内面に向けて風を吹き出す。
デフロスタ開口部25は、回転軸27により回動自在な
デフロスタドア26により開閉される。
【0034】空調ケース11の上面部において、デフロ
スタ開口部25よりも車両後方側(乗員寄り)の部位に
はフェイス開口部28が開口している。このフェイス開
口部28も冷温風混合空間20から温度制御された空調
空気が連通路36を通って流入するものであって、図示
しないフェイスダクトを介して計器盤上方部のフェイス
吹出口より乗員頭部に向けて風を吹き出す。
【0035】また、空調ケース11のうち、車両後方側
の側面の上部側には、前席用フット開口部29が開口し
ている。この前席用フット開口部29は冷温風混合空間
20から温度制御された空調空気が連通路36を通って
流入するとともに、最大暖房時には、温風バイパス入口
部21の開口により、このバイパス入口部21からの温
風が第2温風通路30を通して流入するようになってい
る。そして、前席用フット開口部29は空調ケース11
のうち、車両左右両側部に配置されて、図示しない前席
用フットダクトを介して前席用(運転席用および助手席
用)フット吹出口から前席側乗員足元に温風を吹き出
す。
【0036】フェイス開口部28は回転軸32により回
動自在なフェイスドア31により開閉される。また、前
席用フット開口部29の入口穴29aは回転軸311に
より回動自在なフットドア310により開閉される。後
席用フット開口部33は温風バイパス入口部21の直後
に対向するように開口しており、この後席用フット開口
部33は、温風バイパス入口部21および第2温風通路
30からの温風が流入し、この温風を図示しない後席用
フットダクトを介して後席用フット吹出口から後席側の
乗員足元に温風を吹き出す。
【0037】なお、デフロスタドア26、フェイスドア
31およびフットドア310は、吹出モード切替用のド
ア手段であって、図示しないリンク機構に連結されて、
サーボモータのようなアクチュエータにより、空調装置
の吹出モード制御信号に応じて、連動操作されるように
なっている。ところで、上記した第2温風通路30およ
び後席用フット開口部33は、補助ケース体37により
区画されている。この補助ケース体37は、ポリプロピ
レン等の樹脂にて空調ケース11とは別体で成形されて
いる。図6はこの補助ケース体37の具体的形状例を示
している。この補助ケース体37は、空調ケース11の
うち、車両後方側(乗員寄り)で、かつ、下部側の部位
にネジ等の適宜の締結手段により空調ケース11に脱着
可能に取付られている。
【0038】この樹脂製の補助ケース体37のうち、前
席用フット開口部29に隣接した上部側の部位に発熱体
収容用の通路拡大部37aを設け、この通路拡大部37
a内に暖房補助熱源としての電気発熱体38を設置して
いる。ここで、電気発熱体38は、所定温度(キュリー
点=例えば、160°C)にて抵抗値が急増する正の抵
抗温度特性を有する抵抗体材料(PTCヒータ)からな
る。従って、電気発熱体38は、この正の抵抗温度特性
により発熱温度をキュリー点に自己制御する自己温度制
御機能を持っている。
【0039】図7は電気発熱体38の具体的構造を例示
するもので、図7(a)は電気発熱体39の上面図で、
(b)は(a)の正面図、(c)は(a)のX−X断面
図である。電気発熱体38には、多数の通風孔38aを
有する長方形の多孔形状(ハニカム形状)に成形された
発熱体素子(PTCヒータ)38bが備えられている。
そして、発熱体素子38bの一面側(図7(c)の下側
面)に正極側の電極板38cを配置し、他面側(図7
(c)の上側面)に負極側の電極板38dを配置してい
る。
【0040】正負の電極板38c、38dは銅、アルミ
ニウム等の導電金属材にて、発熱体素子38bの外周縁
部に沿うコの字状またはロの字状の板形状に成形されて
おり、正極側の電極板38cは図7(c)に示すように
湾曲部を有し、この湾曲部にて正極側の電極板38cが
発熱体素子38bの一面に弾性的に圧接して、正負の電
極板38c、38dと発熱体素子38bとの間を確実に
電気的に導通させるようにしてある。
【0041】これらの発熱体素子38bおよび正負の電
極板38c、38dを保持する樹脂製の枠体38eは、
発熱体素子38bのキュリー点温度以上の耐熱性が必要
であり、従って、ナイロン等の耐熱性に優れた樹脂にて
成形するのがよい。枠体38eの全体形状は図7(b)
に示すようにコの字状であり、かつ、枠体38eは図7
(c)に示すように断面形状もコの字状であり、この断
面形状コの字状の内側部に発熱体素子38bおよび正負
の電極板38c、38dを圧接状態で保持するようにな
っている。
【0042】また、枠体38eは取付ステー部38fを
有し、この取付ステー部38fの取付孔38gにより枠
体38eが補助ケース体37にネジ止め等の手段で固定
される。正負の電極板38c、38dはリード線38h
を介して外部回路と電気結線される。図8は本実施形態
における電気制御の概要を示すシステム図であり、空調
用電子制御装置50はマイクロコンピュータ等から構成
されるものであって、周知のセンサ51a〜51eを含
むセンサ群51からの各種センサ信号および図示しない
空調操作パネルに設けられた操作部材52a〜52eを
含む操作部材群52からの各種操作信号が入力される。
【0043】空調用電子制御装置50によって制御され
る空調用の各種機器のうち、53は第1内外気切替ドア
4および第2内外気切替ドア5をリンク機構を介して駆
動するアクチュエータのサーボモータ、54は主エアミ
ックスドア17および補助エアミックスドア18を連動
して駆動するアクチュエータのサーボモータで、このサ
ーボモータ54は両エアミックスドア17、18を駆動
する所定の回転角範囲を越えた最大暖房側の領域で温風
バイパスドア22を駆動する。
【0044】55はデフロスタドア26、フェイスドア
31、およびフットドア310を連動して駆動するアク
チュエータのサーボモータである。空調用電子制御装置
50は予め設定されROMに記憶されているプログラム
に基づいて、各入力信号に対する演算処理を行って、空
調用の各種機器(上述したドア等)の作動を制御する。
【0045】次に、上記構成において本第1実施形態の
作動を説明すると、空調用電子制御装置50は車両エン
ジンのイグニッションスイッチ(図示せず)および空調
操作パネルの操作部材群52のオート設定スイッチ52
aが投入されることにより起動する。そして、空調用電
子制御装置50により算出される目標吹出空気温度(T
AO)に基づいてフット吹出モードが設定され、また、
空調用電子制御装置50により目標吹出空気温度(TA
O)に基づいて目標エアミックスドア開度(SW)が算
出され、この目標エアミックスドア開度(SW)に基づ
いて主エアミックスドア17および補助エアミックスド
ア18がサーボモータ54により最大暖房位置に操作さ
れると、2層流モードが設定される。図2はこのフット
吹出モードにおける2層流モードの状態を示している。
【0046】この状態では、送風機ユニット1において
は、第1、第2内外気気切替ドア4、5がサーボモータ
53によりそれぞれ図1の実線位置に操作される。従っ
て、第1内気導入口2が第1(内気側)ファン6の吸入
口6aに連通し、また、外気導入口3が第2(外気側)
ファン7の吸入口7aに連通する。この状態では、第1
ファン6は内気導入口2からの内気を第1(内気側)通
路8に送風し、第2ファン7は外気導入口3からの外気
を第2(外気側)通路9に送風する。
【0047】また、空調ユニット100においては、両
エアミックスドア17、18が図示の実線で示す最大暖
房位置に操作されるため、主エアミックスドア17が冷
風バイパス通路16の入口穴16aを全閉すると同時
に、補助エアミックスドア18の先端部が蒸発器12直
後の位置で、かつ仕切り板15の延長線A近傍に位置す
るように設定してある。これにより、補助エアミックス
ドア18は、蒸発器12とヒータコア13との間の空気
通路を第1空気通路8と第2空気通路9とに区画形成す
る可動仕切り部材として作用する。
【0048】また、温風バイパスドア22は、サーボモ
ータ54により図示の実線位置に操作されてヒータコア
13直後の第1温風通路19aを第1空気通路8と第2
空気通路9とに区画形成する可動仕切り部材として作用
するとともに、温風バイパス入口部21を開放する。ま
た、サーボモータ55によりデフロスタドア26および
フットドア310はそれぞれデフロスタ開口部25およ
び前席用フット開口部29の入口部29aを所定量開口
する位置に操作され、また、フェイスドア31はフェイ
ス開口部28の閉塞位置に操作される。
【0049】従って、モータ42にてファン6、7を作
動させることより、内気導入口2からの内気と外気導入
口3からの外気は、仕切り部材10、15、18、22
により仕切られて、第1空気通路8と第2空気通路9と
をそれぞれ区分されたまま流れる。この内気と外気はす
べてヒータコア13を通過し、最大限加熱される。内気
はヒータコア13で加熱された後に、温風バイパス入口
部21を通って第2温風通路30を経由して、前席用、
後席用フット開口部29、33に至る。これに対して、
外気はヒータコア13で加熱された後に、温風バイパス
ドア22上方側の第1温風通路19aを経て、冷温風混
合空間20に至り、さらに、ここから外気は2つの流れ
に分岐して、その一方の外気はデフロスタ開口部25に
流入し、残余の外気は連通路36を通って前席用フット
開口部29に流入する。
【0050】以上の結果、デフロスタ開口部25には低
湿度の外気を加熱した温風が流れて、窓ガラス内面にこ
の低湿度の温風が吹き出すので、窓ガラスの防曇性を良
好に確保できる。しかも、前席用、後席用フット開口部
29、33からは主に内気を加熱した温度の高い温風を
吹き出して、暖房効果を向上させることができる。図2
において、矢印Cは内気の流れを示し、矢印Dは外気の
流れを示している。
【0051】さらに、上記した2層流モード(すなわ
ち、最大暖房状態)であって、かつ、ヒータコア13へ
の流入温水の温度が所定温度(例えば、65°C)以下
のときは、水温センサ51d(図8)の水温信号に基づ
いて、空調用電子制御装置50により電気発熱体38に
通電され、電気発熱体38が発熱するので、第2温風通
路30を通過して前席用フット開口部29に流入する温
風を電気発熱体38によりさらに加熱できる。
【0052】そのため、温水の低温時にも前席用フット
開口部29からの吹出空気温度を高めて、前席側の暖房
能力を効果的に高めることができる。特に、本実施形態
によると、前席用フット開口部29には第2空気通路9
側の外気の一部が流入するので、前席用フット開口部2
9の吹出空気温度が後席用フット開口部33に比して低
めとなる傾向にあるが、上記の電気発熱体38の加熱作
用により前席用フット開口部29の吹出空気温度を後席
用フット開口部33よりも高くすることが可能となる。
【0053】なお、フット吹出モードにおける、デフロ
スタ開口部25への吹出風量と、フット開口部29、3
3への吹出風量の割合は、デフロスタドア26の中間位
置への操作により、第2空気通路9側の外気の一部を前
席用フット開口部29側に流入させるので、フット開口
部29、33への吹出風量を80%程度、デフロスタ開
口部25への吹出風量を20%程度に設定できる。
【0054】次に、フット吹出モードにおいて、両エア
ミックスドア17、18が図3に示すように最大暖房状
態から吹出空気温度の制御のために中間開度位置に操作
されると、空調ユニット100は通常モードの状態とな
る。この通常モード状態では、両エアミックスドア1
7、18が中間開度位置に操作されて、主エアミックス
ドア17が冷風バイパス通路16を開放するので、この
冷風バイパス通路16を通って冷風がヒータコア13を
バイパスして直接、冷温風混合空間20に至る。
【0055】この両エアミックスドア17、18の操作
に連動して、温風バイパスドア22が図3の実線位置に
操作されて温風バイパス入口部21を閉塞するととも
に、ヒータコア13直後の第1温風通路19aに対する
仕切り作用を消滅する。従って、ヒータコア13を通過
して加熱された温風はすべて第1温風通路19aを上昇
した後に空間20にて冷風バイパス通路16からの冷風
と混合して所望の温度となる。この温風は、その大部分
は連通路36を通って前席用、後席用フット開口部2
9、33側に至り、乗員足元に吹き出す。また、空間2
0の温風の残余はデフロスタ開口部25側に至り、窓ガ
ラス内面に吹き出す。
【0056】上記の通常モード(温度制御域)のフット
吹出モードでは、最大暖房能力を必要としていないた
め、内外気導入モードは、第1、第2の内気導入口2、
2aをともに閉塞し、外気導入口3のみを開放する全外
気モードに設定する。しかし、乗員の手動操作よる設定
にて、第1、第2の内気導入口2、2aをともに開放す
る全内気モードとすることができる。
【0057】また、上記通常モード状態では、電気発熱
体38への通電は温水温度の如何にかかわらず、常に遮
断されている。また、電気発熱体38が第2温風通路3
0内に配置されているので、車室内暖房の主要な役割を
果たす前席用フット開口部29に対して電気発熱体38
が空気流れの下流側に位置する。従って、電気発熱体3
8が前席用フット開口部29への空気流れの通風抵抗と
ならないので、前席用フット開口部29への風量低下が
生じない。
【0058】なお、上記通常モード状態では、後席用フ
ット開口部33に前席用フット開口部29の部位から第
2温風通路30を通過して温風が流入するので、電気発
熱体38を温風が通過するが、後席用フット開口部33
への風量が少ないので、電気発熱体38による通風抵抗
は問題とならない。次に、前席用、後席用フット開口部
29、33からの吹出風量と、デフロスタ開口部25か
らの吹出風量とを略同等とするフットデフロスタ吹出モ
ードにおいて、最大暖房状態が設定されて、2層流モー
ドが設定されたときは、図4に示すように、フット吹出
モード時に比して、デフロスタドア26の開度を増大さ
せるとともに、フットドア310が前席用フット開口部
29の入口部29aを閉塞する位置に操作される。
【0059】これにより、デフロスタ開口部25からの
吹出風量を増加できて、前席用、後席用フット開口部2
9、33からの吹出風量と、デフロスタ開口部25から
の吹出風量とを略同等にすることが可能となる。また、
温水温度が所定温度以下であれば、電気発熱体38に通
電して、第2温風通路30から前席用フット開口部29
に流入する空気を電気発熱体38により加熱する。他の
点はフット吹出モードにおける2層流モードと同じであ
る。
【0060】次に、フットデフロスタ吹出モードにおい
て、両エアミックスドア17、18が最大暖房状態から
吹出空気温度の制御のために図5に示すように中間開度
位置に操作されると、両エアミックスドア17、18の
操作に連動して、温風バイパスドア22が図5の実線位
置に操作されて温風バイパス入口部21を閉塞するの
で、2層流モードが解除され、通常モード状態となる。
このフットデフロスタ吹出モードの通常モード状態は、
フット側の吹出風量と、デフロスタ側の吹出風量とを略
同等にしている点がフット吹出モードの通常モード状態
と異なるのみで、他の点はフット吹出モードと同じであ
る。
【0061】なお、2層流モードにおいて、電気発熱体
38が通電されている状態において、万一、モータロッ
ク等の故障が発生して、第1、第1ファン6、ファン7
が停止すると、電気発熱体38への送風が無くなるの
で、電気発熱体38の発熱による熱害、すなわち、補助
ケース体37の熱変形等の弊害が生じる恐れがある。そ
こで、本第1実施形態では、電気発熱体38の上面部
と、補助ケース体37の上面壁部37bとの間の間隙寸
法h(図6(a)参照)を所定値以上、具体的には、例
えば、40mm以上設定することにより、モータロック
等による送風停止時にも、補助ケース体37が熱害で変
形するのを抑制できる。
【0062】(第2実施形態)上記した第1実施形態で
は電気発熱体38を第2温風通路30のうち、前席用フ
ット開口部29に隣接した部位に配置しているから、2
層流モード時に、後席用フット開口部33に流入する空
気は電気発熱体38により加熱されない。そこで、図9
に示す第2実施形態では、電気発熱体38を第2温風通
路30の入口部21直後の部位に配置することにより、
2層流モード時に前席用、後席用の両フット開口部2
9、33に流入する空気を図9の実線矢印Cのごとく電
気発熱体38を通過させて、両フット開口部29、33
への流入空気をいずれも電気発熱体38の発熱により加
熱できるようにしている。
【0063】また、図9の第2実施形態によると、通常
モード時には、前席用フット開口部29側から第2温風
通路30を通過して後席用フット開口部33に流入する
空気流れ(図9の破線矢印E)に対して、電気発熱体3
8を略平行に配置できるので、両フット開口部29、3
3に流入する空気流れに対して電気発熱体38が通風抵
抗とならない。
【0064】(他の実施形態)なお、上記実施形態で
は、ヒータコア13による空調空気の加熱量を調整して
空気温度を調整する温度調整手段として、冷風と温風の
風量割合を調整するエアミックスドア17、18を使用
しているが、エアミックスドア17、18の代わりに、
ヒータコア13に流入する温水の流量または温水の温度
を調整する温水弁を用いて、この温水弁の温水流量(ま
たは温水温度)の調整作用により空気温度を調整するタ
イプの空調装置にも同様に本発明を適用できる。
【0065】また、上記実施形態では、2層流モード時
に内気側の第1空気通路8と、外気側の第2空気通路9
とを仕切るために、補助エアミックスドア18および温
風バイパスドア22を可動仕切り部材として使用するタ
イプの空調ユニット100を使用しているが、内気側の
第1空気通路8と、外気側の第2空気通路9とを仕切る
仕切り部材として、空調ケース11側に固定された固定
仕切り部材を使用するタイプの空調ユニット100にも
本発明は適用できる。
【0066】また、2層流モードを設定する最大暖房時
とは、エアミックスドア17、18が冷風のバイパスを
完全に防止する位置に操作されている場合に厳格に限定
されるものでなく、若干量の冷風のバイパスを許容する
エアミックスドア位置の場合をも含むものである。ま
た、上記実施形態では、空調ユニット100内に蒸発器
(冷房用熱交換器)12を配設しているが、この冷房用
熱交換器を持たないタイプの空調装置にも同様に本発明
を適用できることはもちろんである。
【0067】また、上記第1、第2実施形態における後
席用フット開口部33を廃止した空調装置にも同様に本
発明を適用できることはいうまでもない。また、上記実
施形態では、第1空気通路8に内気を流すとともに、第
2空気通路9に外気を流すようにした2層流モードを設
定可能な空調ユニット100について説明したが、空気
通路をこのように第1空気通路8と第2空気通路9とに
区画せずに、1つの空気通路を構成する通常の空調ユニ
ットにおいても、最大暖房時の暖房能力を向上させるこ
とを目的として、第2温風通路(温風バイパス通路)3
0を形成することは従来公知であり、本発明はこの第2
温風通路(温風バイパス通路)30を形成する通常タイ
プの空調ユニットにも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の通風系における送風機
ユニット部の断面図である。
【図2】同実施形態の通風系における空調ユニット部の
断面図で、フット吹出モードにおける2層流モードの状
態を示す。
【図3】同実施形態のフット吹出モードにおける通常モ
ードの状態を示す断面図である。
【図4】同実施形態のフットデフロスタ吹出モードにお
ける2層流モードの状態を示す断面図である。
【図5】同実施形態のフットデフロスタ吹出モードにお
ける通常モードの状態を示す断面図である。
【図6】(a)は同実施形態の補助ケース体の側面図、
(b)は(a)の正面図である。
【図7】(a)は同実施形態の電気発熱体の上面図、
(b)は(a)の正面図、(c)は(a)のX−X断面
図である。
【図8】同実施形態の電気制御のシステム図である。
【図9】本発明の第2実施形態による電気発熱体設置部
の断面図である。
【符号の説明】
1…送風機ユニット、2、2a…内気導入口、3…外気
導入口、4、5…第1、第2内外気切替ドア、6、7…
第1、第2ファン、8、9…第1、第2空気通路、11
…空調ケース、12…蒸発器、13…ヒータコア、16
…冷風バイパス通路、17…主エアミックスドア、18
…補助エアミックスドア、19a…第1温風通路、21
…温風バイパス入口部、22…温風バイパスドア、25
…デフロスタ開口部、26…デフロスタドア、28…フ
ェイス開口部、29…前席用フット開口部、30…第2
温風通路、31…フェイスドア、310…フットドア、
33…後席用フット開口部、37…補助ケース体、38
…電気発熱体、100…空調ユニット。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 横井 淳二 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 温水を熱源として空調空気を加熱する暖
    房用熱交換器(13)と、 この暖房用熱交換器(13)による空調空気の加熱量を
    調整して空気温度を調整する温度調整手段(17、1
    8)と、 車室内乗員の足元に向けて風を吹き出すフット吹出口に
    接続されるフット開口部(29、33)と、 車両窓ガラス内面に向けて風を吹き出すデフロスタ吹出
    口に接続されるデフロスタ開口部(25)と、 前記暖房用熱交換器(13)を通過した温風を前記フッ
    ト開口部(29、33)および前記デフロスタ開口部
    (25)側に導く第1の温風通路(19a)と、 前記暖房用熱交換器(13)を通過した温風を、前記第
    1の温風通路(19a)をバイパスして前記フット開口
    部(29、33)に直接導く第2の温風通路(30)
    と、 前記加熱量が最大となる位置に前記温度調整手段(1
    7、18)が操作される最大暖房状態が設定されたと
    き、前記第2の温風通路(30)の入口部(21)を開
    口する温風バイパスドア(22)と、 前記第2の温風通路(30)に設置され、前記最大暖房
    状態の設定時に通電されて空調空気を加熱する電気発熱
    体(38)とを備えることを特徴とする車両用空調装
    置。
  2. 【請求項2】 温水を熱源として空調空気を加熱する暖
    房用熱交換器(13)と、 この暖房用熱交換器(13)による空調空気の加熱量を
    調整して空気温度を調整する温度調整手段(17、1
    8)と、 車室内乗員の足元に向けて風を吹き出すフット吹出口に
    接続されるフット開口部(29、33)と、 車両窓ガラス内面に向けて風を吹き出すデフロスタ吹出
    口に接続されるデフロスタ開口部(25)とを備え、 前記フット開口部(29、33)と前記デフロスタ開口
    部(25)の両方を同時に開口する吹出モードにおい
    て、前記加熱量が最大となる位置に前記温度調整手段
    (17、18)が操作される最大暖房状態が設定された
    ときには、少なくとも、前記空調空気の通路を、内気が
    流れる第1空気通路(8)と外気が流れる第2空気通路
    (9)とに区画形成して、 前記第1空気通路(8)を前記フット開口部(29、3
    3)に連通させるとともに、前記第2空気通路(9)を
    前記デフロスタ開口部(25)に連通させる車両用空調
    装置であって、 前記暖房用熱交換器(13)を通過した温風を前記フッ
    ト開口部(29、33)および前記デフロスタ開口部
    (25)側に導く第1の温風通路(19a)と、 前記暖房用熱交換器(13)を通過した温風を、前記第
    1の温風通路(19a)をバイパスして前記フット開口
    部(29、33)に直接導く第2の温風通路(30)
    と、 この第2の温風通路(30)の入口部(21)を開閉す
    る温風バイパスドア(22)と、 前記第2の温風通路(30)に設置され、空調空気を加
    熱する電気発熱体(38)とを備え、 前記第1空気通路(8)と前記第2空気通路(9)とを
    区画形成する2層流モード時には、前記温風バイパスド
    ア(22)が、前記入口部(21)を開放するととも
    に、前記第1の温風通路(19a)を前記第1空気通路
    (8)と前記第2空気通路(9)とに区画形成する位置
    に操作されるようにし、 さらに、前記2層流モード時に前記電気発熱体(38)
    に通電するようにしたことを特徴とする車両用空調装
    置。
  3. 【請求項3】 前記暖房用熱交換器(13)をバイパス
    して空調空気を流す冷風バイパス通路(16)と、 この冷風バイパス通路(16)からの冷風と前記第1の
    温風通路(19a)からの温風とを混合させる冷温風混
    合空間(20)とを備え、 前記温度調整手段は、前記暖房用熱交換器(13)を通
    過する風量と前記冷風バイパス通路(16)を通過する
    風量との風量割合を調節するエアミックスドア(17、
    18)であることを特徴とする請求項1または2に記載
    の車両用空調装置。
  4. 【請求項4】 前記フット開口部として、前記第2の温
    風通路(30)により相互に連通する前席用フット開口
    部(29)および後席用フット開口部(33)を備え、 前記第2の温風通路(30)の入口部(21)を前記暖
    房用熱交換器(13)の空気下流側の面に対向するよう
    に配置し、 前記後席用フット開口部(33)を前記入口部(21)
    の直後の位置に配置したことを特徴とする請求項1ない
    し3のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  5. 【請求項5】 前記電気発熱体(38)は、前記第2の
    温風通路(30)のうち、前記前席用フット開口部(2
    9)に隣接する部位に配置されていることを特徴とする
    請求項4に記載の車両用空調装置。
  6. 【請求項6】 前記電気発熱体(38)は、前記第2の
    温風通路(30)のうち、前記入口部(21)と前記後
    席用フット開口部(33)との間に配置されていること
    を特徴とする請求項4に記載の車両用空調装置。
  7. 【請求項7】 前記電気発熱体(38)を収容する補助
    ケース体(37)を、前記暖房用熱交換器(13)を収
    容する空調ケース(11)とは別体で構成したことを特
    徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の車両
    用空調装置。
JP27910297A 1997-10-13 1997-10-13 車両用空調装置 Expired - Fee Related JP3314692B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27910297A JP3314692B2 (ja) 1997-10-13 1997-10-13 車両用空調装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27910297A JP3314692B2 (ja) 1997-10-13 1997-10-13 車両用空調装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11115468A true JPH11115468A (ja) 1999-04-27
JP3314692B2 JP3314692B2 (ja) 2002-08-12

Family

ID=17606452

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27910297A Expired - Fee Related JP3314692B2 (ja) 1997-10-13 1997-10-13 車両用空調装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3314692B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2380786A (en) * 2001-09-18 2003-04-16 Sanden Corp An air conditioning apparatus for a vehicle
KR20040039125A (ko) * 2002-11-04 2004-05-10 기아자동차주식회사 공조기의 온도조절용 개폐장치
KR101107427B1 (ko) * 2004-11-08 2012-01-19 한라공조주식회사 자동차용 공조장치
US10625569B2 (en) 2015-09-15 2020-04-21 Denso Corporation Engine controller, air conditioning system, and program for air-conditioning controller

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2380786A (en) * 2001-09-18 2003-04-16 Sanden Corp An air conditioning apparatus for a vehicle
GB2380786B (en) * 2001-09-18 2003-11-26 Sanden Corp Air conditioning apparatus for vehicle
CN1319767C (zh) * 2001-09-18 2007-06-06 三电有限公司 用于车辆的空调装置
KR20040039125A (ko) * 2002-11-04 2004-05-10 기아자동차주식회사 공조기의 온도조절용 개폐장치
KR101107427B1 (ko) * 2004-11-08 2012-01-19 한라공조주식회사 자동차용 공조장치
US10625569B2 (en) 2015-09-15 2020-04-21 Denso Corporation Engine controller, air conditioning system, and program for air-conditioning controller

Also Published As

Publication number Publication date
JP3314692B2 (ja) 2002-08-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6247530B1 (en) Air conditioning apparatus for vehicle
JP3960020B2 (ja) 車両用空調装置
JP3309779B2 (ja) 車両用空調装置
US4401013A (en) Air conditioning device
JP3750255B2 (ja) 車両用空調装置
JPH10230734A (ja) 車両用空調装置
JP3978826B2 (ja) 車両用空調装置
JP2000062441A (ja) 車両用空調装置
US7464749B2 (en) Air-conditioning unit
JP3314692B2 (ja) 車両用空調装置
JP3791126B2 (ja) 車両用空調装置
JP3752757B2 (ja) 車両用空調装置
JP2003285620A (ja) 車両用空調装置の内外気切換装置
JP4055318B2 (ja) 車両用空調装置
JPH10338019A (ja) 車両用空調装置
JP2004243932A (ja) 車両用空調装置
JP2002052917A (ja) 車両用空調装置
JP3814974B2 (ja) 車両用空調装置
JP3855391B2 (ja) 車両用空調装置
JP3915218B2 (ja) 車両用空調装置
JP2000071753A (ja) 車両用空調装置
JP4453210B2 (ja) 車両用空調装置
JP3994762B2 (ja) 車両用空調装置
JP3985629B2 (ja) 車両用空調装置
JP2000238526A (ja) 車両用空調装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110607

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110607

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120607

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120607

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130607

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130607

Year of fee payment: 11

R154 Certificate of patent or utility model (reissue)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R154

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140607

Year of fee payment: 12

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees