JPH11115067A - 搬送用撥水ベルト及びその製造方法 - Google Patents

搬送用撥水ベルト及びその製造方法

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JPH11115067A
JPH11115067A JP9318862A JP31886297A JPH11115067A JP H11115067 A JPH11115067 A JP H11115067A JP 9318862 A JP9318862 A JP 9318862A JP 31886297 A JP31886297 A JP 31886297A JP H11115067 A JPH11115067 A JP H11115067A
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JP
Japan
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water
belt
resin composition
resin
thermoplastic
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JP9318862A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Yutani
浩 湯谷
Minoru Yokosuka
稔 横須賀
Minoru Oshio
実 大塩
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Nitta Corp
Original Assignee
Nitta Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外観的にも撥水特性的にも連続成形可能な搬
送用撥水ベルトを提供すること。 【解決手段】 加熱溶融された熱可塑性ウレタン樹脂組
成物(21)をダイス(12)より成形ロール(13)
に供給しつつ、この外側に帆布送り治具(16)より送
られる帆布(22)と、で進められる従来の成形方法に
加えて、この内側(搬送面となる)に四フッ化エチレン
樹脂製シート(23)を進行速度に併せて供給出来る
様、成形ロール(13)に巻き付けられる条件として、
四フッ化エチレン樹脂製シート(23)の供給起点
(K)からの巻き付け長さ(E)の管理を行った。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、フッ素基含有ポ
リマーを含有する熱可塑性樹脂組成物にて形成される搬
送用撥水ベルトの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
【0003】 ここで、熱可塑性撥水ベルトの成形手順
の説明図を図2にて示す。以下図2の関連説明を行う。 ドライブレンド 熱可塑性ウレタン樹脂ペレットとフッ素基含有ポリマー
パウダーとのドライブレンドによる予備混合を行う。 (V型混合機)VK−20入江商会 全容積 20L、 回転速度 30 rpm 混合時間 3分間 二軸混練り押出し 前もってドライブレンドしたウレタン樹脂と含フッ素基
含有ポリマーとの混合物を二軸混練り押出し機に投入し
て、加熱溶融混練りによるポリマーブレンドを行う。押
し出されたブレンド樹脂はペレッタイザーにてペレット
化する。(二軸混練り押出機)TEM−35B東芝、ス
クリュータイプD使用 ロール成形ブレンド樹脂ペレットを再度乾燥し、ベル
ト成形機により樹脂の溶融押出しをし ながらロール成形を行う。ロール成形においては、成形
ロール表面には四フッ化エチレン樹脂製シートを供給し
次いで半溶融樹脂を供給し、外側にはポリエステル帆布
を供給する帆布送り冶具(16)を所要の圧力で該溶融
樹脂を所要のベルト厚に管理しながら、該成形ロールを
ほぼ半周ほど除冷させながら四フッ化エチレン樹脂製シ
ートとともに連続成形を行う。巻き取り装置(19)に
より巻き取られたものを搬送用撥水ベルトとする。撥水
面は熱可塑性撥水ベルト巻き取り後、四フッ化エチレン
樹脂製シートを剥がした面が含フッ素基含有ポリマーに
由来するフッ素基の配向として高撥水特性を得る。 (成形ロール周辺) 四フッ化エチレン樹脂製 厚さ 0.05mm No7900(日本バル シート カー) 四フッ化エチレン樹脂製 成形ロール上の溶融樹脂が供給される箇所へ シート送り冶具 四フッ化エチレン樹脂製シートを送り込む。 定加重スプリングの設定により四フッ化エチレン 樹脂製シートの張力を調節する。 帆布送り治具 ポリエステル帆布を導入する。
【0004】特開平9−39061号公報にて開示され
た方法即ち、フッ素基含有ポリマーと熱可塑性樹脂とを
含有する樹脂組成物を押出機から押出し、次いで、表面
に四フッ化エチレン樹脂製シートを成形機表面に貼付け
る方法を用いて、該樹脂組成物の溶融状態で該樹脂組成
物を成形すること。この方法で水による撥水接触角13
0゜〜150゜の成形品が得られると開示されている
が、切断代(仕上げ代)を持たない成形品(ベルト等)
は、四フッ化エチレン樹脂製シートの貼付け作業の基で
は以下の問題を残してしまう。連続作業を要するベルト
の成形には、外観上、撥水特性上バラツキが大きい。
【0005】 そこで開示された内容を実施確認してみ
ると、成形ロール表面に幅90mmの四フッ化エチレン
樹脂製シート(商品名バルフロン片面処理テープNo7
991厚さ0.05mm、片面を接着できる様に処理し
たテープ)を図5の様に螺旋状に貼付けたものと、図6
の様に始端部(A)と終端部(Z)を突き合わせて貼付
けたものを用意する。結果は図4に示す。
【0006】 メイン樹脂として熱可塑性ウレタンエラ
ストマー(商品名 ミラクトランE590、日本ミラク
トラン(株)社製)93重量部(樹脂ペレット)と、フ
ッ素基含有ポリマー(商品名 モティパF600、日本
油脂(株)社製)7重量部(粉末)とをドライブレンド
し、次いで二軸押出機を経てペレット化しこれを一軸押
出し機で210℃で押し出し、ロール成形してベルトの
成形品を得る。
【0007】 成形品は、成形ロールに対する四フッ化
エチレン樹脂製シートの巻き付け始端部(A)、終端部
(Z)図6に示す。)その中間状態にあるときの3箇所
をほぼ均等(約420mmピッチ)にマーキングしてお
く。(M1、M2、M3)こうして四フッ化エチレン樹
脂製シートの貼り付け形態の有為差を診断した。
【0008】 図4の結果より、図5の様に螺旋状に四
フッ化エチレン樹脂製シートを貼付た成形においては、
搬送ベルトとして外観上螺旋スジが転写され外観不良と
なる。又螺旋スジ付近の水による接触角は125゜と低
く、更に繰り返しこの成形ロールを使用し続けると成形
ロールからの熱影響により四フッ化エチレン樹脂製シー
ト重複部に溶融樹脂が回り込んで、搬送ベルトとして致
命的なシワが不均一な状態で形成され続けてしまうこと
が分かった。
【0009】 図4の結果より、図6の様に四フッ化エ
チレン樹脂製シート(23)の始端部(A)と終端部
(Z)の突き合わせたものでは、水による接触角は最大
142゜最小135゜と言う結果だが、やはり突きあわ
せ部付近の段差が成形品に転写され外観不良となる。
【0010】 以上の内容から、連続成形時に外観上の
問題を残さず、搬送用撥水ベルトとして望ましい特定の
ウレタン樹脂組成物を用いた、水による接触角150゜
以上を兼ね備えた搬送用撥水ベルト及びその製造方法が
望まれている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】 本発明は、上記の成
形時に生ずる撥水面の外観の改善についてなされたもの
であり、その目的とするところは、外観上の問題がな
く、しかも水による撥水接触角が150゜以上の値が得
られ、使用環境に限定されにくい特定のウレタン樹脂組
成物を用いた、搬送用撥水ベルト及びその製造方法を提
供することにある。
【0012】
【課題を解決する為の手段】 特開平9−39061号
公報に開示された方法において、成形機表面の処理が、
四フッ化エチレン樹脂製シート(23)を成形ロール
(12)の表面に貼り付ける方法図5及び図6である場
合、成形品に螺旋条又は、成形方向に直交する形で段差
(継ぎ目)が転写され、溶融樹脂への熱伝導が不均一に
なり撥水ベルトとしての撥水性は勿論、ベルトとして螺
旋スジ及び直交スジを残す事から請求項2記載の対策を
講じた。即ち、回転駆動機構と、加熱設備を具設した成
形ロール(13)外周と該回転方向と反対の回転をする
複数の補助ロール(14a、14b、14c、14d)
外周にスチールベルト(15)を張設し、該成形ロール
上面より鉛直方向下方に向かって押出し機のダイス(1
2)より加熱溶融されたフッ素基含有ポリマーと熱可塑
性樹脂とを含有する熱可塑性樹脂組成物(21)を供給
し、供給位置(K)(該ダイス直下)に帆布送り治具
(16)より送られる帆布(22)と、加圧手段を有す
る補助ロール(14a、14b、14c、14d)を配
設して、成形される搬送用ベルト(20)の製造方法に
おいて、該熱可塑性溶融樹脂組成物の進行速度に併せて
四フッ化エチレン樹脂製シート(23)を成型ロールに
巻き付けて熱可塑性樹脂組成物の撥水特性を向上させる
ことを特徴とする搬送用撥水ベルト及びその製造方法。
【0013】 上記対策により成形品の外観上の段差問
題は無くなりはしたがその撥水特性は、その全長始端部
より終端部に亘ってバラツキ易く、新たにシワより現象
が見受けられ、新たな対策を講ずることになった。
【0014】 シワよりの問題については、成形ロール
の熱影響を受けにくくする為に、請求項2の条件を付加
した即ち、該成形ロール外周に対する該熱可塑性溶融樹
脂の供給位置(K)を起点として四フッ化エチレン樹脂
製シート(23)の巻き付け円弧寸法(E)の長さが5
0〜145mm、好ましくは95mmとなる請求項2記
載の搬送用撥水ベルト及びその製造方法。
【0015】 こうして搬送用撥水ベルトの仕上げ面は
確保されたが、使用環境の限定を受けない為にも、食品
にも好適なウレタン樹脂使用による成形品の水による撥
水接触角が150゜〜160゜である請求項4記載の搬
送用撥水ベルト又、水による接触角が150゜〜160
゜である請求項2乃至3記載の搬送用撥水ベルト及びそ
の製造方法。
【0016】 以上の手段を講じることにより、成形ロ
ール(13)の熱伝導による四フッ化エチレン樹脂製シ
ート(23)のシワよりの問題、撥水性(水による撥水
接触角150゜〜160゜)のバラツキ問題、ウレタン
樹脂(使用環境の限定を受けない)の特定をすることが
出来た。
【0017】
【発明の実施の形態】 特開平9−39061号公報に
開示された方法において、その最高撥水接触角は実施例
1〜5で開示された如く含フッ素基配合比率1、3、
5、7、10、重量部に対して7重量部近辺であること
が判明した。さらに配合比率は、7重量部を超える値に
対して、撥水接触角はなだらかに下降し、7重量部未満
の値に対しては前記7を超える値に比較して、撥水接触
角は2乃至3倍位いの下降が読み取れる。
【0018】 これに対して、本発明では、配合比率8
乃至15重量部を実施し撥水接触角のバラツキを取り込
みにくくした。
【0019】 即ち本発明の要部では、熱可塑性溶融樹
脂組成物の進行速度に併せて四フッ化エチレン樹脂製シ
ート(厚さ0.05mm商品名バルフロン切削テープN
o.7900日本バルカー工業(株)社製、接着性有さ
ず)を成形ロールに巻き付け、更にフッ素基がベルト表
面に均一に配向するよう送り治具(17)の張力管理を
行った。
【0020】 搬送用撥水ベルトの表面材は、熱可塑性
ウレタンエラストマー、パンデックッスT6085(エ
ーテル系タイプ)、T5000(ラクトン系タイプ)
(大日本インキ化学工業(株)社製)が挙げられる。
【0021】 フッ素基含有ポリマーとしては、Mod
iperF600(日本油脂(株)社製)又はディフェ
ンザMCF−323SF;solvent free
(無溶剤タイプ)(大日本インキ化学工業株製)が挙げ
られる。
【0022】 フッ素基含有ポリマーは、樹脂組成物に
対して8〜15重量%が好ましい。
【0023】 フッ素基含有ポリマーの含有率が0.1
重量%未満のときには、撥水性の効果が期待できず、3
0重量%を超えると得られる成形品の械械的物性等を低
下させるおそれがある。
【0024】 本発明に使用される上記樹脂組成物は、
必要に応じて各種の添加剤(例えば、酸化防止剤、着色
剤、帯電防止剤、難燃剤、補強剤、安定剤、加工助剤)
を含有してもよい。
【0025】 上記フッ素基含有ポリマーと熱可塑性樹
脂とを含有し、必要に応じて各種添加剤を含有する樹脂
組成物を、あらかじめ二軸混練り押出し機で加熱混練し
ておく。次に押出し機から押出し、該樹脂組成物の溶融
状態の樹脂の一面に四フッ化エチレン樹脂性シートを巻
き付けながら成形する。押出し機としては、一軸スクリ
ュウー押出し機等を使用することができる。
【0026】 これらの成形機表面は、該樹脂の溶融温
度に近い温度に加熱するのが好ましい。成形機の表面温
度が樹脂組成物の溶融温度より低すぎる場合には、撥水
性、を高める効果が低下し、成形機の表面温度が樹脂組
成物の溶融温度より高すぎる場合には得られる成形品が
熱劣化して機械的物性等が低下し、また変色するおそれ
もある。
【0027】 従って、成形機表面は樹脂組成物の溶融
温度より(−30℃〜0゜C)の範囲が好ましい。
【0028】 成形機の表面に巻き付けられるフッ素樹
脂としては、例えば、四フッ化エチレン樹脂(PTF
E)、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合樹
脂(FEP)、四フッ化エチレンーパーフロロアルキル
ビニルエーテル共重合樹脂(ETFE)、三フッ化塩化
エチレン樹脂(PCTEE)、六フッ化ビニリデン樹脂
(PVDF)等が挙げられる。
【0029】 本発明によって得られたベルトは、フッ
素基がベルトの表面に多数配向しており、かつ適度な表
面粗さを有するので、比較的少量のフッ素基含有ポリマ
ーの使用によって効果的に撥水性を有する成形品が得ら
れ、しかも水による接触角が150゜〜160゜の撥水
性ベルトが得られる。
【0030】 本発明によって得られたベルトはその表
面の撥水性が要求される種々の用途に使用することがで
きる。例えば、食品用搬送用ベルト等に好適に使用する
ことができる。
【0031】
【実施例】 以下に本願発明の実施例に基づいて詳細に
説明する。ここで成形したベルト幅は90mmとした。
【0032】 実施例1 熱可塑性ウレタンエラストマー(商品名パンデックスT
6085大日本インキ化学工業(株)社製)92重量
部、と含フッ素基含有ポリマー(商品名 ディフェンザ
シリーズ MCF323 大日本インキ化学工業(株)
社製)8重量部とを、ドライブレンドし、次いで二軸押
出し機(図示せず)にて樹脂組成物のペレット化を行
う。
【0033】溶融樹脂は、一軸押出機(11)を経てダ
イス(12)より成形ロール(13)へ供給させる形
で、溶融樹脂(21)と成形ロール(13)との間に四
フッ化エチレン樹脂製シート(23)が引き込まれる様
図1の送り冶具(17)の張力を1.1kgf/100
mmに調整し、該成形ロール外周に対する該溶融ウレタ
ン樹脂の供給位置(K)を起点として四フッ化エチレン
樹脂製シートの巻き付け円弧寸法の長さ(E)が95m
mになる様セットして置く。又図1の溶融樹脂(21)
とスチールベルト(15)の間に帆布(22)を送り込
み補助ロール(14a)の加圧力(P)を11kgf/
100mmに設定する。成形ロール温度は150゜Cこ
うして得られた成形ベルトの水による撥水接触角を測定
する。なお、接触角計は協和界面科学(株)社製を使用
した。結果を図3に示す。
【0034】 実施例2 熱可塑性ウレタンエラストマー(商品名パンデックスT
6085大日本インキ化学工業(株)製)85重量部、
と含フッ素基含有ポリマー(商品名 ディフェンザシリ
ーズ MCF323 大日本インキ化学工業株社製)1
5重量部とを、ドライブレンドし次いで二軸押出し機
(図示せず)にて樹脂組成物のペレット化を行ったこと
以外実施例1と同様に成形ベルトを成形し測定した。結
果を図3に示す。
【0035】 実施例3 熱可塑性ウレタンエラストマー(商品名パンデックスT
6085大日本インキ化学工業(株)社製)85重量
部、と含フッ素基含有ポリマー(商品名 ディフェンザ
シリーズ MCF323 大日本インキ化学工業(株)
社製)15重量部とを、ドライブレンドし、次いで二軸
押出し機(図示せず)にて樹脂組成物のペレット化を行
い。成形温度は130゜Cこれ以外の条件は実施例1と
同様にして成形ベルトを成形し測定した。結果を図3に
示す。
【0036】 実施例4 熱可塑性ウレタンエラストマー(商品名パンデックスT
6085大日本インキ化学工業(株)社製)92重量
部、と含フッ素基含有ポリマー(商品名 ディフェンザ
シリーズ MCF323 大日本インキ化学工業(株)
社製)8重量部とを、ドライブレンドし、次いで二軸押
出し機(図示せず)にて樹脂組成物のペレット化を行
い。成形温度は150゜Cこれ以外の条件は実施例1と
同様にして成形ベルトを成形し測定した。結果を図3に
示す。
【0037】 実施例5 熱可塑性ウレタンエラストマー(商品名パンデックスT
6085大日本インキ化学工業(株)社製)85重量
部、と含フッ素基含有ポリマー(商品名 ディフェンザ
シリーズ MCF323 大日本インキ化学工業(株)
社製)15重量部とを、ドライブレンドし、次いで二軸
押出し機(図示せず)にて樹脂組成物のペレット化を行
い。成形温度は150゜Cこれ以外の条件は実施例1と
同様にして成形ベルトを成形し測定した。結果を図3に
示す。
【0038】 実施例6 熱可塑性ウレタンエラストマー(商品名パンデックスT
6085大日本インキ化学工業(株)社製)85重量
部、と含フッ素基含有ポリマー(商品名 ディフェンザ
シリーズ MCF323 大日本インキ化学工業(株)
社製)15重量部とを、ドライブレンドし、次いで二軸
押出し機(図示せず)にて樹脂組成物のペレット化を行
い。成形温度は130゜Cこれ以外の条件は実施例1と
同様にして成形ベルトを成形し測定した。結果を図3に
示す。
【0039】
【比較例】 以下に比較例に基づいて詳細に説明する。
ここで成形したベルト幅は90mmとした。
【0040】 比較例1 熱可塑性ウレタンエラストマー(商品名ラクトンT50
00大日本インキ化学工業(株)社製)95重量部、と
含フッ素基含有ポリマー(商品名ディフェンザシリーズ
MCF323 大日本インキ化学工業(株)社製)5
重量部とを、ドライブレンドし、次いで二軸押出し機
(図示せず)にて樹脂組成物のペレット化を行う。成形
温度は145゜C、円弧寸法は145mm、これ以外の
条件は実施例1と同様にして成形ベルトを成形し測定し
た。結果を図3に示す。
【0041】 溶融樹脂は、一軸押出機(11)を経て
ダイス(12)より成形ロール(13)へ供給させる形
で、溶融樹脂(21)と成形ロール(13)との間に四
フッ化エチレン樹脂製シート(23)が引き込まれる
様、図1の送り冶具(17)の張力を1.1kgf/1
00mmに調整し、該成形ロール外周に対する該溶融ウ
レタン樹脂の供給位置(K)を起点として四フッ化エチ
レン樹脂製シートの巻き付け円弧寸法の長さ(E)が1
45mmになる様セットして置く。又図1の溶融樹脂
(21)とスチールベルト(15)の間に帆布(22)
を送り込み、補助ロール(14a)の加圧力(P)を1
1kgf/100mmに設定する。成形温度は145゜
Cこうして得られた成形ベルトの水による撥水接触角を
測定する。なお、接触角計は(協和界面科学(株)社
製)を使用した。結果を図3に示す。
【0042】 比較例2 熱可塑性ウレタンエラストマー(商品名ラクトンT50
00大日本インキ化学工業(株)社製)92重量部、と
含フッ素基含有ポリマー(商品名モディパF600日本
油脂(株)社製)8重量部とをドライブレンドし、次い
で二軸押出し機(図示せず)にて樹脂組成物のペレット
化を行う。成形温度は、140゜C、これ以外の条件は
比較例1と同様にして成形ベルトを成形し測定した。結
果を図3に示す。
【0043】 比較例3 熱可塑性ウレタンエラストマー(商品名ラクトンT50
00大日本インキ化学工業(株)社製)95重量部、と
含フッ素基含有ポリマー(商品名ディフェンザシリーズ
MCF323 大日本インキ化学工業(株)社製)5
重量部とを、ドライブレンドし、次いで二軸押出し機
(図示せず)にて樹脂組成物のペレット化を行う。成型
温度は、145゜C、これ以外の条件は比較例1と同様
にして成形ベルトを成形し測定した。結果を図3に示
す。
【0044】 比較例4 熱可塑性ウレタンエラストマー(商品名ラクトンT50
00大日本インキ化学工業(株)社製)92重量部、と
含フッ素基含有ポリマー(商品名モディパF600日本
油脂(株)社製)8重量部とを、ドライブレンドし、次
いで二軸押出し機(図示せず)にて樹脂組成物のペレッ
ト化を行う。成形温度は、140゜C、これ以外の条件
は比較例1と同様にして成形ベルトを成形し測定した。
結果を図3に示す。
【0045】 比較例5(円弧寸法95mmの有為差の
確認) 熱可塑性ウレタンエラストマー(商品名ラクトンT50
00大日本インキ化学工業(株)社製)98重量部、と
含フッ素基含有ポリマー(商品名ディフェンザシリーズ
MCF323大日本インキ化学工業(株)社製)2重量
部とをドライブレンドし、次いで二軸押出し機(図示せ
ず)にて樹脂組成物のペレット化を行う。成形温度は、
145゜C、これ以外の条件は実施例1と同様にして成
形ベルトを成形し測定した。結果を図3に示す。ここで
は、メイン樹脂に対するフッ素基含有ポリマーの配合比
を極力小さくした場合の、撥水性の変化を確認した。こ
の時水による撥水接触角は136゜で比較例1の148
゜と12゜の差が確認された。これは、特開平9−39
061にて示された図1のフッ素基含有ポリマーの添加
量と撥水接触角のグラフからすれば、少なくとも20゜
以上の差が表れる筈であるが、本願の寸法管理が効を奏
し60%の低下にとどまっている。即ち円弧寸法(E)
が95mmの四フッ化エチレン樹脂製シートの管理に有
為差が読みとれた。
【0046】 比較例6(四フッ化エチレン樹脂製シー
トの有為差の点検) 熱可塑性ウレタンエラストマー(商品名ラクトンT50
00大日本インキ化学工業(株)社製)98重量部、と
含フッ素基含有ポリマー(商品名ディフェンザシリーズ
MCF323 大日本インキ化学工業(株))2重量
部とを、ドライブレンドし、次いで二軸押出し機(図示
せず)にて樹脂組成物のペレット化を行う。表面に鏡面
のメッキ仕上げを施した成形ロールを用いて、成形ベル
トを成形し測定した。結果を図3に示す。撥水接触角は
107゜と低い、ここでは、四フッ化エチレン樹脂製シ
ートの巻き付けの有為差が確認できる。
【0047】 比較例7(フッ素基の重要性及び四フッ
化エチレン樹脂製シートの張力管理重要性の点検) 熱可塑性ウレタンエラストマー(商品名ラクトンT50
00大日本インキ化学工業(株)社製)100重量部、
と含フッ素基含有ポリマー0重量部とを、ペレタイザー
にてペレット化を行う。
【0048】 溶融樹脂は、一軸押出機(11)を経て
ダイス(12)より成形ロール(13)へ供給させる形
で、溶融樹脂(21)と成形ロール(13)との間に四
フッ化エチレン樹脂製シート(23)が引き込まれる
様、図1の送り冶具(17)の張力を0.5kgf/1
00mmに調整し、該成形ロール外周に対する該溶融ウ
レタン樹脂の供給位置(K)を起点として四フッ化エチ
レン樹脂製シートの巻き付け円弧寸法の長さ(E)が1
60mmになる様セットして置く。又図1の溶融樹脂
(21)とスチールベルト(15)の間に帆布(22)
を送り込み、補助ロール(14a)の加圧力(P)を1
1kgf/100mmに設定する。成形温度は145゜
Cこうして得られた成形ベルトの水による撥水接触角を
測定する。結果を図3に示す。外観上のシワが発生して
いる。
【0049】 以上の実施例及び比較例から、該成形ロ
ール外周に対する該溶融ウレタン樹脂の供給位置を起点
(K)として四フッ化エチレン樹脂製シート(23)の
巻き付け円弧寸法の長さが145mmよりも95mmの
方が、水による撥水接触角に有効であることが分かっ
た。しかも水による撥水接触角の値が、150゜以上、
又搬送ベルトとしての外観上の問題を残さない、好結果
が得られた。
【0050】
【発明の効果】 本発明によれば、搬送用撥水ベルトの
成形品を得ることが出来、その値は、水による接触角が
150゜以上と高い撥水性能を付与することができる。
又、使用環境での制限を受けにくいウレタン樹脂の選定
も出来た。
【図面の簡単な説明】
【図1】ベルト成形機に講じられた四フッ化エチレン樹
脂製シート送り込み説明図
【図2】撥水熱可塑ウレタンベルトの成形手順説明図
【図3】本発明の成形条件で成形した場合の説明図
【図4】従来の成形条件で成形した場合の説明図
【図5】四フッ化エチレン樹脂製シートを螺旋状に貼付
けた成形ロール斜視図
【図6】四フッ化エチレン樹脂製シートを始端部と終端
部を突合せて貼付けた成形ロール斜視図
【符号の説明】
10ベルト成形機 11一軸押し出機 12ダイス 13成形ロール 14a補助ロール 14b補助ロール 14c補助ロール 14d補助ロール 15スチールベルト 16帆布送り冶具 17送り冶具(四フッ化エチレン樹脂製シート) 18a加圧手段 18b加圧手段 19巻き取り装置 20撥水ベルト 21熱可塑性樹脂組成物 22帆布 23四フッ化エチレン樹脂製シート E円弧寸法(四フッ化エチレン樹脂製シート) A始端部(巻き始め) K起点 M1マーキング(ドラム外周1/3) M2マーキング(ドラム外周2/3) M3マーキング(ドラム外周3/3) P加圧力 T張力 Z終端部(巻き終り)
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29L 29:00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転駆動機構と、加熱設備とを具設した
    成形ロール(13)外周と該回転方向と反対の回転をす
    る複数の補助ロール(14a、14b、14c14d)
    外周にスチールベルト(15)を張設し、該成形ロール
    上面より鉛直方向下方に向かって押出し機のダイス(1
    2)より加熱溶融されたフッ素基含有ポリマーと熱可塑
    性樹脂とを含有する熱可塑性樹脂組成物(21)を供給
    し、供給位置(K)(該ダイス直下)に帆布送り治具
    (16)より送られる帆布(22)と、加圧手段を有す
    る補助ロール(14a、14b)を配設して、成形され
    る搬送用ベルト(20)の製造方法において、該熱可塑
    性溶融樹脂組成物の進行速度に併せて四フッ化エチレン
    樹脂製シート(23)を成形ロールに巻き付けて成形す
    ることにより熱可塑性樹脂組成物の撥水特性を向上させ
    ることを特徴とする搬送用撥水ベルト及びその製造方
    法。
  2. 【請求項2】 該成形ロール外周に対する該溶融熱可塑
    性樹脂組成物の供給位置(K)を起点として四フッ化エ
    チレン樹脂シートの巻き付け円弧寸法の長さ(E)が5
    0〜145mm、好ましくは、95mmとなる請求項1
    記載の搬送用撥水ベルト及びその製造方法。
  3. 【請求項3】 熱可塑性搬送用撥水ベルトの水による接
    触角が150゜〜160゜である請求項1乃至2記載の
    搬送用撥水ベルト及びその製造方法。
  4. 【請求項4】 前記フッ素基含有ポリマーが、長鎖パー
    フルオロアルキル基を側鎖に有するポリマーである請求
    項1記載の熱可塑性樹脂組成物でありこれを用いて成形
    される請求項2乃至3記載の搬送用撥水ベルト及びその
    製造方法。
  5. 【請求項5】 前記熱可塑性樹脂が、熱可塑性ウレタン
    樹脂である請求項1乃至4記載の搬送用撥水ベルト及び
    その製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111633022A (zh) * 2020-06-09 2020-09-08 佛山科学技术学院 一种重金属土壤的修复装置

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CN111633022A (zh) * 2020-06-09 2020-09-08 佛山科学技术学院 一种重金属土壤的修复装置

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