JP2004061694A - 半導電性樹脂ベルト - Google Patents

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中野 嘉久
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Abstract

【課題】この発明は、転写搬送ベルト等として使用する時に紙粉が付着することがなく、また、リングダイなどで連続して薄肉チューブに押し出すとき擦り傷を生じない半導電性樹脂ベルトを提供する。
【解決手段】ポリアミド樹脂100重量部と所定量のカーボンブラック等を配合した樹脂組成物に、テトラフルオロエチレン成分を含むフッ素系共重合体の微粉末からなる加工助剤0.05〜0.2重量部と、低分子量のテトラフルオロエチレン樹脂の微粉末からなる滑剤を5〜15重量部とを含有する樹脂組成物を用いている。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、複写機やプリンター等の電子写真装置の転写ベルト、転写搬送ベルト等(転写ベルト等ともいう)に使用される半導電性樹脂ベルトに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の転写ベルト等に使用される半導電性樹脂ベルトは、例えば、熱可塑性樹脂に導電性フィラー微粉末(カーボンブラックや金属酸化物等)を混合混練りしてペレットとした後、押出機にて再混練りしながら押出し、リングダイにより所定の寸法の薄肉チューブに成形した後輪切りして製造されている。例えば、
▲1▼特開平3−89357号公報には、「導電性カーボンを配合したポリカーボネートの継ぎ目のない薄肉チューブを軸方向と直角の方向に所定長さに切断して得られフィルム各部の表面電気抵抗が10〜1013Ω/□の範囲にあり且つ表面電気抵抗の最大値に対する最小値の比が0.01以上の範囲にある継ぎ目のない半導電性ベルト」が記載されている。
【0003】
▲2▼特開平5−31781号公報には、「水分含有量が30ppm以下の熱可塑性ポリイミド系樹脂を、シリンダー内面が特殊合金でライニングされ、シリンダー先端付近に濾過用フィルターを配した押出機でチューブ状に溶融押出し、冷却、カットして優れた寸法精度を有する熱可塑性ポリイミド系薄肉チューブを得る」ことが記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記▲1▼特開平3−89357号公報に記載のポリカーボネートを薄肉チューブをリングダイで押出成形して半導電性ベルトにしたものは、成形性、寸法精度および剛性の点で優れるが、耐屈曲性で劣り、使用期間が長くなると表面にひび割れを生じるという問題がある。
【0005】
上記▲2▼特開平5−31781号公報に記載のポリイミド系樹脂を薄肉チューブにリングダイで押出し成形したものは、物性、耐屈曲性では優れるものの、成形性がポリカーボネートに比して悪い、即ち、リングダイなどにより薄肉チューブに成形するとき、ダイリップにいわゆる目やに状の付着物(単に、「目やに」ともいう)が付着することによりベルト幅方向の擦り傷が生じることがある。
【0006】
この目やにによる擦り傷の発生を図1により説明する。樹脂組成物をリングダイ2により薄肉チューブに押し出すとき、ダイリップ25に前記樹脂組成物の一部が付着し固化していわゆる目やに21となり、この目やに21が押し出されるチューブ状の樹脂フィルム23に触れて樹脂フィルム23の流れ方向(矢印X、半導電性樹脂ベルトの幅方向となる)にすじ状の傷である擦り傷(図示せず)を生じることがある。この擦り傷は、半導電性樹脂ベルトを転写ベルト等として使用するとき、付着残留したトナーが除去し難く、転写画像を汚す問題が生じる。
【0007】
更に、上記薄肉チューブを紙葉搬送ベルト、転写搬送ベルト等として長時間使用するとき、これらのベルトの表面に記録紙等の紙粉が付着して転写画像が不鮮明になることがあるという問題がある。
【0008】
この具体例を図2により説明する。図2は、半導電性ベルトを電子写真装置に組み込んで画像出し作業を行いその表面に紙粉等が付着している状況を概念図で示す。電子写真装置40には軸心を平行に並べた駆動ローラ36と従動ローラ35とが設けられ、これらのローラ間に、半導電性樹脂ベルトを転写搬送ベルト30として懸回し矢印Yの方向に走行させる。この転写搬送ベルト30は、この上面が現像ユニット28の感光体32を近接するように設けられ、転写搬送ベルト30の感光体32に近接する位置のベルト下面を転写ローラ34により支持している。転写搬送ベルト30を走行させながら、ベルト上面に記録紙31を供給し感光体32に当接しながら、感光体32に形成された画像を記録紙31に転写して、定着ローラ33により定着仕上げられる。図2では、例えばフルカラー印刷に用いられるもので現像ユニット28は4セットを設けている。この状態で長時間転写作業を行うと、転写搬送ベルト30の表面には上記の通り紙粉等37が付着し、紙粉等が付着した位置に転写ムラや画像欠陥を生じ、更に記録紙が汚れることがある。
【0009】
この発明は、カーボン含有ポリアミド樹脂をリングダイにより薄肉チューブに成形するとき、ダイリップにいわゆる目やにが付着することによるベルト幅方向の擦り傷が生じることを防ぎ、電子写真装置などに組み込んで長時間、転写作業を行った時でも紙粉等が付着することがない半導電性樹脂ベルトを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記した課題を解決するために請求項1に記載の半導電性樹脂ベルトは、ポリアミド樹脂とカーボンブラックとを含む樹脂組成物を使用した半導電性樹脂ベルトであって、前記樹脂組成物が、前記ポリアミド樹脂100重量部に対して、テトラフルオロエチレン成分を含むフッ素系共重合体樹脂の微粉末からなる加工助剤0.05〜0.2重量部と、低分子量のポリテトラフルオロエチレン樹脂の微粉末からなる滑剤を5〜15重量部とを含有していることを特徴とする
この構成を取ることにより押出成形時には、加工助剤が有効に働き、得られる半導電性樹脂ベルトではベルト幅方向の擦り傷が無く、電子写真装置に組み込んで使用するときには、滑剤が有効に働いて、紙粉などの付着による画像トラブルを生じにくい半導電性樹脂ベルトが得られる。
【0011】
前記加工助剤が0.05重量部未満の場合には、ダイリップに目やにが生じやすく薄肉チューブに擦り傷が見られ、0.2重量部を超えるとフィルム強度が低下し、またベルト走行中にスリップを生じて転写された画像が不安定となる。
また、前記滑剤を15重量部を超えて使用すると、駆動ローラ等とベルトとの間で滑りが発生し、紙送りが不安定になる。
【0012】
請求項2に記載の半導電性樹脂ベルトは、前記ポリアミド樹脂がナイロン12であり、前記カーボンブラックがアセチレンブラックであることを特徴とする。この構成を取ることにより、ポリアミド樹脂の欠点である吸水による寸法や物性の変化が少なく、しかも、ベースとなる樹脂(ポリアミド樹脂)の特性に影響を与えないで半導電性領域に電気抵抗を調整したベルトが得やすい。
【0013】
請求項3に記載の半導電性樹脂ベルトは、前記フッ素系樹脂からなる加工助剤がフッ化ビニリデン・テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体であることを特徴とする。この構成をとることにより金属製であるリングダイとの離型性に優れ、いわゆる目やにによる擦り傷のない平滑な面を有する半導電性樹脂ベルトが得られる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の半導電性樹脂ベルトは、ポリアミド樹脂とカーボンブラックとを含む樹脂組成物を使用され、この樹脂組成物が、前記ポリアミド樹脂100重量部に対して、テトラフルオロエチレン成分を含むフッ素系共重合体からなる加工助剤0.05〜0.2重量部と、低分子量のポリテトラフルオロエチレンからなる滑剤の微粉末を5〜15重量部とを含有している。
【0015】
ポリアミド樹脂としては、主鎖中にアミド結合をもつ重合体でナイロン6,6.6,6.10,7,11,12,等が使用可能であり、これらの中でも吸水による寸法変化、物性変化が少なく、耐屈曲性に優れる点でナイロン12が好ましく使用される。
【0016】
カーボンブラックとしては、チャネルブラック、サーマルブラック、ファーネスブラック等が使用可能であるが、ストラクチャーが発達し、少量の配合で所望の半導電性が得られやすい点よりアセチレンブラックが好適に使用される。
【0017】
本発明に用いる加工助剤としては、テトラフルオロエチレン成分を含むフッ素系共重合体樹脂の微粉末であり、テトラフルオロエチレン成分の他の成分としてはフッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレン、アクリル等があげられる。これらの中で、テトラフルオロエチレンにフッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレンを共重合したものは、ベースのポリアミド樹脂との相溶性が良く、押出成形時、ダイリップとポリアミド樹脂との間の摩擦係数を低減する効果が大きいので好ましく用いられる。
【0018】
本発明で用いる滑剤は低分子量のポリテトラフルオロエチレンの微粉末である。具体的には、分子量が高分子量ポリテトラフルオロエチレンの1/100程度で、通常10〜10レベルであり、これを粒径が5〜10μmである微粒子としたものである。低分子量で微粉末とすることによりポリアミド樹脂に容易に混合分散できる。
【0019】
本発明の半導電性樹脂ベルトには、通常ポリアミド樹脂に用いる無機充填剤や酸化防止剤を含有させる。無機充填剤としては堺化学工業社製、沈降性硫酸バリウムなど、酸化防止剤としてはチバスペッシャリティケミカルズ社製、商品名イルガノックスなどが好適である。
【0020】
本発明の半導電性樹脂ベルトを製造するには、ベースとなるポリアミド樹脂にカーボンブラック、無機充填剤、酸化防止剤、加工助剤、滑剤および必要に応じて添加する配合剤をヘンシルミキサーやタンブラー等の混合機で混合し、混合物をペレット用押出機に供給して溶融混練りして線状に押出し、3〜5mm長さにカットして、樹脂組成物のペレットを得る。このペレットを先端にリングダイを装着したベルト成形用押出機に供給し、再度溶融混練りして、リングダイにより薄肉チューブ状に押し出し、サイジングダイにて冷却しつつ寸法調整をしたあと、ベルトの幅を勘案した所定の長さにカットすればよい。
【0021】
本発明を各実施例、比較例に基づいて詳細に説明する。
〔実施例1〕
ナイロン12(ポリアミド樹脂)100重量部に、アセチレンブラック(カーボンブラック)26重量部、沈降性硫酸バリウム(無機充填剤)20重量部、酸化防止剤0.2重量部を加えて回転式混合機で予備混合し、次いでフッ素系共重合体樹脂の微粉末(加工助剤1)0.2重量部と低分子のポリテトラフルオロエチレン樹脂の微粉末(滑剤)10重量部を添加して回転式混合機により混合した後、二軸同方向押出機を用いて混練りして外径約3mmのロープ状に押出し、冷却後3〜5mm長さに切断してペレットを作製した。このペレットを40mm単軸押出機と、その先端に装着したダイリップの直径が252mmのリングダイとを用いてチューブ状に押し出しつつサイジングダイで冷却して寸法を整え、流れ方向に垂直な方向に所定幅で輪切りして内周長795mm、幅350mm、厚さ0.1mmの半導電性樹脂ベルトを成形した。
【0022】
この実施例についての擦り傷の評価は、その成形作業を、第1日に6時間継続した後停止し、翌日、そのまま成形作業を開始して6時間成形した後停止した。更に、第3日目もそのまま成形作業を開始して6時間成形作業を行った。この間に成形された半導電性樹脂ベルトには擦り傷の発生は見られず、ダイリップにも目やに状の付着物も見られなかった。
【0023】
紙粉付着状況の評価は、上記の方法により製造した半導電性樹脂ベルトを、図2により詳細説明した電子写真装置の転写搬送ベルトとして使用し、6m/minの速度で回転させながらこの上面に記録紙を連続して供給し、48時間後のベルト表面の紙粉等の付着状況を目視で観察した。この実施例1では紙粉の固着は見られなかった。
【0024】
〔実施例2〜5〕
フッ素系共重合体樹脂の微粉末(加工助剤1)および低分子のポリテトラフルオロエチレン樹脂の微粉末(滑剤)の添加量を表1に示すように変量した以外は実施例1と同様にしてペレットとした後、半導電性樹脂ベルトの成形作業を3日間連続して行い、成形された半導電性樹脂ベルトの擦り傷およびダイリップの「目やに」の有無をチェックした。結果を表1の評価1)に示す。
【0025】
得られた半導電性樹脂ベルトを実施例1と同様に電子写真装置に組み込み48時間連続給紙した後の紙粉の付着状況をチェックした。結果を表1の評価2)に示す。
【0026】
〔比較例1,2,4,5〕
フッ素系共重合体樹脂の微粉末(加工助剤1)および低分子量のポリテトラフルオロエチレン樹脂の微粉末(滑剤)の添加量を表2に示すように変量した以外は、実施例1と同様にペレットとした後、半導電性樹脂ベルトの成形を行い、ベルト表面の擦り傷およびダイリップの「目やに」の有無をチェックした。結果を表2の評価1)に示した。また、これらの半導電性樹脂ベルトを実施例1と同様に電子写真装置に組み込み48時間連続給紙した後、紙粉の付着状況をチェックし、結果を表2の評価2)に示す。
〔比較例3〕
加工助剤をフッ素系共重合体樹脂の微粉末(加工助剤1)に替えてステアリン酸マグネシウム(加工助剤2、堺化学工業社製、SM−1000)0.1重量部とし、低分子量のポリテトラフルオロエチレン樹脂の微粉末(滑剤)10重量部を添加した以外は実施例1と同様にペレットとした後、半導電性樹脂ベルトの成形を行い、半導電性樹脂ベルトの表面への擦り傷およびダイリップへの「目やに」の有無をチェックした。結果を表2の評価1)に示す。また、紙粉の付着状況についての結果を表2の評価2)に示す。
【0027】
上記比較例1〜5で得られた半導電性樹脂ベルトを実施例1と同様に電子写真装置に組み込み48時間連続給紙後の紙粉の付着状況をチェックした。結果を表2の評価2)に示す。
【0028】
【表1】
Figure 2004061694
【0029】
【表2】
Figure 2004061694
【0030】
なお、表1、表2において、
1)ポリアミド樹脂は、ナイロン12(宇部興産社製、ウベスタ3030U)を表し、
2)カーボンBは、アセチレンブラック(電気化学工業社製、デンカブラック粒状品)を表し、
3)加工助剤1は、フッ素系共重合体樹脂の微粉末からなる加工助剤(住友スリーエム社製、ダイナマーFX−5911X)を表し、
4)加工助剤2は、ステアリン酸マグネシウム(堺化学工業社製、SM−1000)を表し、
5)滑剤は、住友スリーエム社製、低分子のポリテトラフルオロエチレン樹脂の微粉末である商品名ダイニオンTF9205を表す。
【0031】
なお、表中に記載しない主な配合剤である無機充填剤として沈降性硫酸バリウム(堺化学工業社製)を20重量部と、酸化防止剤として、チバスペシャリティケミカルス社製、イルガノックスB1171を0.2重量部とを、実施例、比較例のすべてに配合している。
【0032】
また、〔評価〕の欄において、
1)擦り傷は、リングダイにて押出した直後の薄肉チューブを観察し、「無し◎」は特に優れ、「無し○」は充分に使用可能であり、「あり×」は転写搬送ベルトなどとして使用できないことを表し、
2)紙粉付着状況は、「無し◎」は全く紙粉の付着が無く、「無し○」は画像に影響しない程度の僅かな付着であり、「あり×」では紙粉が付着して白くなっている。
【0033】
これらの実施例と比較例とを総合的に比較検討すると、
リングダイに付着する目やにによる擦り傷は、ポリアミド樹脂(ナイロン12)100重量部に対してフッ素系共重合体樹脂の微粉末(加工助剤1)を0.05〜0.2重量部を添加した場合には発生がみられないが、添加量を0.05重量部より少なくしたり、他の加工助剤(ステアリン酸マグネシウム)に変えると擦り傷が発生することがわかる。
【0034】
また、半導電性樹脂ベルトを電子写真装置に装着して走行するときの紙粉の付着状況は、滑剤として低分子量のポリテトラフルオロエチレン樹脂の微粉末(滑剤)を5〜15重量部配合することにより付着せず良好な状態が維持されることがわかる。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したことから明らかなように、本発明のカーボンブラック含有ポリアミド樹脂を使用した半導電性樹脂ベルトは、次のような効果がある。
【0036】
請求項1に記載の半導電性樹脂ベルトでは、カーボンブラックを配合されたポリアミド樹脂に、テトラフルオロエチレン成分を含むフッ素系共重合体を加工助剤として、低分子量ポリテトラフルオロエチレン樹脂の微粉末を滑剤として各々所定量を添加することにより、押出し成形するときの成形体本体(薄肉チューブ)とダイリップとの摩擦係数が低下し、樹脂組成物の一部がダイリップに付着し固化して「目やに」を生ずることがなく、押し出される薄肉チューブの表面には擦り傷を生じないと同時に、この薄肉チューブを転写搬送ベルトとして記録材を搬送すると均一に分散した滑剤が表面に程よく露出するので表面に紙粉等が付着することを防止する。
【0037】
請求項2に記載の半導電性樹脂ベルトは、ナイロン12樹脂及びアセチレンブラックを用いることにより、吸水による寸法変化が少なく、屈曲耐久性に優れ、クリープ量が少なく、かつ、半導電領域に電気抵抗が制御できるので確実かつ安定して感光体から記録材に画像が転写できる。
【0038】
請求項3に記載の半導電性樹脂ベルトは、テトラフルオロエチレン成分を含むフッ素系共重合体樹脂(加工助剤1)としてフッ化ビニリデン・テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロエチレンの3元共重合体をを用いることにより、リングダイ等との離型性が良好で「目やに」を生じることがなく、かつ、ポリアミド樹脂との馴染みが良く、成形された半導電性樹脂ベルトからの浮きだしや、ブルーム等も生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の組成物をリングダイにより薄肉チューブを成形する時に発生する擦り傷を説明する概念図である。
【図2】従来の組成物を用いた転写搬送ベルト等に紙粉等が付着する状態を説明する概念図である。
【符号の説明】
2:リングダイ
8:サイジングダイ
21:目やに
23:樹脂フィルム
28:現像ユニット
30:転写搬送ベルト
31:記録紙
32:感光体
33:定着ローラ
34:転写ローラ
36:紙粉等
40:電子写真装置

Claims (3)

  1. ポリアミド樹脂とカーボンブラックとを含む樹脂組成物を使用した半導電性樹脂ベルトであって、
    前記樹脂組成物が、前記ポリアミド樹脂100重量部に対して、テトラフルオロエチレン成分を含むフッ素系共重合体樹脂の微粉末からなる加工助剤0.05〜0.2重量部と、低分子量のポリテトラフルオロエチレン樹脂の微粉末からなる滑剤5〜15重量部とを含有していることを特徴とする半導電性樹脂ベルト。
  2. 前記ポリアミド樹脂がナイロン12であり、前記カーボンブラックがアセチレンブラックである請求項1に記載の半導電性樹脂ベルト。
  3. 前記加工助剤がフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンの共重合体である請求項1または2に記載の半導電性樹脂ベルト。
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