JPH11114954A - プリプレグの巻取り装置 - Google Patents

プリプレグの巻取り装置

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JPH11114954A
JPH11114954A JP30498197A JP30498197A JPH11114954A JP H11114954 A JPH11114954 A JP H11114954A JP 30498197 A JP30498197 A JP 30498197A JP 30498197 A JP30498197 A JP 30498197A JP H11114954 A JPH11114954 A JP H11114954A
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廣幸 佐藤
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高志 川本
Akira Fukuya
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Abstract

(57)【要約】 【課題】スリッタによって所定の幅に細裂された細幅状
プリプレグを安定に巻取るようにする。 【解決手段】スリッタ30によって所定の幅のプリプレ
グを細裂し、弓形のセパレートバー34によって細裂さ
れた細幅状プリプレグ45を互いに斜行させて隣接する
プリプレグ45間に所定の隙間を形成するとともに、こ
の後に中高のセパレートガイド37によって案内し、こ
れによって走行経路を制御するとともに、セパレートガ
イド37を出た細幅状プリプレグ45をボビン39に巻
取るようにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプリプレグの巻取り
装置に係り、とくに一方向プリプレグを複数の細幅状プ
リプレグに細裂し、細裂されたそれぞれの細幅状プリプ
レグを巻取るプリプレグの巻取り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】繊維強化プラスチックを製造するための
中間材料として、プリプレグが広く用いられている。プ
リプレグは炭素繊維やガラス繊維等の強化繊維にマトリ
ックス樹脂に含浸し、加熱してB−ステージでシート状
にし、離型紙に貼付けた状態で巻取ったものであって、
成形時には離型紙を取除き、プレス法、オートクレーブ
法、フィラメントワインド法等によって加熱賦型して硬
化することによって、繊維強化樹脂成形品が製造され
る。
【0003】このようなプリプレグの製造法は湿式法と
乾式法とに分けられる。湿式法は粘稠な樹脂混合物を補
強材に含浸する工程で、溶剤で希釈した溶液に浸漬する
ようにしたものである。これに対して乾式法は、マトリ
ックス樹脂混合物を直接補強繊維に含浸するようにした
ものであって、溶剤処理の工程を必要としていない。強
化繊維を多数本平行に引き揃えてマトリックス樹脂を含
浸させた一方向プリプレグはとくに乾式法によって製造
されている。
【0004】乾式法による一方向プリプレグの製造方法
は、例えば特公平2−26845号公報に開示されてい
る。平行にシート状に繰出された強化繊維の上下面にそ
れぞれ樹脂シートを重合わせるとともに、その積層物を
加熱ロール間に供給して加圧および加熱することによ
り、樹脂を強化繊維側に含浸させてプリプレグを製造す
るようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一般に一方向プリプレ
グには、各種の幅のものが用意される。とくにフィラメ
ントワインディング法によって環状体を成形する場合に
は、幅が狭いテープ状プリプレグが好んで用いられる。
【0006】テープ状プリプレグは、例えば特公平3−
33485号公報に開示されているように、補強繊維に
乾式法によってマトリックス樹脂を含浸して得られた広
い幅のプリプレグを所定の幅に細裂するようにして製造
される。あるいはまた特開平8−311214号公報に
開示されているように、始めから狭い幅の偏平なトウに
樹脂を含浸して製造されるようになっている。
【0007】特開平8−311218号公報に開示され
ているように、細幅の偏平なトウに樹脂を含浸して成る
細幅プリプレグの製造方法は、その生産性が悪いという
問題がある。
【0008】そこで広幅のプリプレグを巻取った後に裁
断することが考察される。ところが広幅に巻取った後に
輪切り状に裁断すると、切口にゴミが付着したり、切口
が反り返る問題がある。さらには切口の部分において補
強繊維が乱れることになる。
【0009】特開平3−33485号公報に開示されて
いる方法においては、スペーサを所定の間隔で予め挿入
しておき、このようなスペーサを挿入した位置で広幅の
プリプレグを細幅に細裂し、この後に巻取るようにして
いる。
【0010】この場合に用いられるワインダは、細裂さ
れた細幅のプリプレグを互いに異なる位置で巻取るよう
にしたものである。このようにするとそれぞれの巻取り
部分について駆動機構を必要とするばかりでなく、巻取
り部が大きなスペースを占めるようになり、これによっ
て巻取り装置の大きさが大きくなる欠点がある。また異
なる位置で巻取ると、多軸の巻取り装置となるために、
連続的な生産には適合し難いという問題がある。
【0011】本発明はこのような問題点に鑑みてなされ
たものであって、細裂されたそれぞれの細幅のプリプレ
グを複数のボビンに同軸ワインダによって同時に巻取る
ようにした簡潔なプリプレグの巻取り装置を提供するこ
とを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、一方向プリプ
レグシートを複数の細幅状プリプレグに細裂し、細裂さ
れたそれぞれの細幅状プリプレグを巻取るプリプレグの
巻取り装置において、細裂された前記細幅状プリプレグ
を巻取るワインダの上流側に前記細幅状プリプレグを進
行方向に対して0.1〜5度の範囲の角度で斜行させる
斜行誘導手段を設けたことを特徴とするプリプレグの巻
取り装置に関するものである。
【0013】前記斜行誘導手段が弓形バーであってよ
い。また前記斜行誘導手段と前記ワインダとの間に中高
のガイドローラをそれぞれの細幅状プリプレグに対応し
て配するようにしてよい。
【0014】前記斜行誘導手段の上流側に細裂された細
幅状プリプレグを加温する加温手段を配するようにして
よい。また前記斜行誘導手段と前記中高のガイドローラ
との間に前記細幅状プリプレグを進行方向に集束させる
ように案内する斜行矯正手段を設けるようにしてよい。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施の形態に係
るプリプレグの製造方法およびその装置の全体の概略を
示すものであって、強化繊維を構成する連続する炭素繊
維10を帯状にして配列するとともに、その上側に上側
樹脂シート11を重合わせ、下側に下側樹脂シート12
を重合わせ、これらの積層物を含浸ローラ13、14間
および含浸ローラ15、16間を通過させるようにして
いる。このような含浸ローラ13、14および15、1
6間を通過する際に、これらの含浸ローラ13〜16に
よって与えられる圧力と熱とによって、上下の樹脂シー
ト11、12上に担持されているマトリックス樹脂が炭
素繊維10に含浸し、これによってプリプレグが製造さ
れるようになっている。
【0016】補強繊維を構成する炭素繊維10はパッケ
ージ20から供給され、上下の樹脂シート11、12は
それぞれローラ21、22から供給される。そして炭素
繊維10はパッケージ20から繰出されてローラガイド
23によって案内され、上側樹脂シート11はローラ2
1から繰出されてニップローラ24によって案内され、
下側樹脂シート12はローラ22から繰出され、ニップ
ローラ24によって案内され、これによって3者が重合
わされて所定の幅をもった積層物を構成するようになっ
ている。
【0017】なお第2段目の含浸ローラ15、16を経
た後に、上側の樹脂シート11のマトリックス樹脂を担
持するベースシート18がニップローラ25によって積
層物から分離され、ローラ19に巻取られるようになっ
ている。
【0018】またこのような積層物の炭素繊維10の上
面にはポリエチレンフィルムまたはスクリムクロス26
が貼付けられるようになっている。ポリエチレンフィル
ムまたはスクリムクロス26はローラ27から繰出され
るとともに、ガイドローラ28およびニップローラ35
によって積層物の上面に接合され、ポリエチレンフィル
ムまたはスクリムクロス26が積層物の上面に貼合わさ
れる。そしてこの後にスリッタ30によって細裂される
とともに、細裂された一方向プリプレグが後述の巻取り
装置によって巻取られるようになる。なおポリエチレン
フィルム26を貼合させた場合には、プリプレグをボビ
ン39で巻取る前に巻取りローラ42によって巻取る。
【0019】ここで使用される強化繊維としては、一般
に繊維強化樹脂複合材料における強化繊維として使用さ
れる強化用繊維群であってよい。具体的には、無機繊
維、有機繊維、金属繊維、金属被覆繊維またはそれらの
混合から成り、無機繊維としては炭素繊維、黒鉛繊維、
炭化珪素繊維、アルミナ繊維、タングステンカーバイト
繊維、ボロン繊維、ガラス繊維等が用いられてよい。有
機繊維の場合にはアラミド繊維、高密度ポリエチレン繊
維、ナイロン繊維、ポリエステル繊維等の有機繊維が挙
げられる。また金属繊維としては、ステンレス繊維が挙
げられる。金属被覆繊維としては、上記の無機繊維およ
び有機繊維の表面にニッケル、銅等の金属層を電解メッ
キまたは無電解メッキによって形成した繊維であってよ
い。とくに炭素繊維あるいは黒鉛繊維が好ましく、この
場合に通常その目付は10〜650g/m2 であってよ
い。
【0020】これに対して上側樹脂シート11あるいは
下側樹脂シート12によって含浸されるマトリックス樹
脂としては、通常強化繊維複合材料のマトリックス樹脂
として用いられている熱硬化性樹脂であってよく、とく
にエポキシ樹脂が好適に使用される。エポキシ樹脂硬化
剤は、エポキシ基と反応し得る活性基を有する化合物で
あれば用いることができる。好ましくは、アミノ基、酸
無水物基、アジド基を有する化合物が適している。具体
的にはジシアンジアミド、ジアミノジフェニルスルホン
の各種異性体やアミノ安息香酸エステル類が適してい
る。エポキシ樹脂以外の熱硬化性樹脂としては、不飽和
ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂等が使用され
る。
【0021】なお上記の方法で製造される一方向プリプ
レグにおいては、上記の熱硬化性樹脂に熱可塑性樹脂を
混合して用いることも好適である。好適な熱可塑性樹脂
としては、ポリアクリレート、ポリアミド、アラミド、
ポリエステル、ポリフェニレンスルフィド、ポリイミ
ド、ポリエーテルイミド、ポリスルホン、ポリエーテル
スルホン、ポリエーテルエーテルケトン等である。これ
らの熱可塑性樹脂を併用することによって、靭性の高い
硬化性成形物を供給することが可能になる。
【0022】このようなマトリックス樹脂は、硬化剤お
よび硬化促進剤その他の添加物を混合し、フィルム状の
樹脂、すなわち未硬化状態あるいはB−ステージ状態の
樹脂フィルムとして、離型紙に担持する。
【0023】マトリックス樹脂を担持して上側樹脂シー
ト11および下側樹脂シート12を形成するためのベー
スシートは、例えば厚さが0.05〜0.2mmのクラ
フト紙、ロール紙、グラシン紙等の片面または両面に、
クレー、澱粉、ポリエチレン、ポリビニルアルコール等
に目止剤の塗布層を設け、さらにその各種塗装層の上に
シリコーン系、または非シリコーン系の離型剤、もしく
はポリジメチルシロキサンとポリジメチルハイドロジエ
ンシロキサンとの縮合反応型、または付加反応型シリコ
ーンから成る離型剤を塗布したものであってよい。
【0024】このようなベースシートに対するマトリッ
クス樹脂の担持量は、最終的に得られるプリプレグの樹
脂含有量が15〜70重量%、好ましくは20〜50重
量%になるように調整される。なおベースシートに対す
る樹脂の担持は、例えば塗布によって行なわれ、これに
よって図1に示す上側樹脂シート11と下側樹脂シート
12とを構成するローラ21、22が得られる。なおこ
こでは上記上側樹脂シート11と下側樹脂シート12と
にそれぞれマトリックス樹脂を担持させているが、何れ
か一方を樹脂を担持していないベースシートのみから構
成することも可能である。
【0025】マトリックス樹脂が含浸される強化繊維の
表面に貼付けられるスクリムクロス26は、上記の各種
の強化繊維を平織または朱子織したものであってよく、
炭素繊維や有機高弾性繊維から成るものである場合に
は、厚さが0.01〜0.20mmであって、目付が5
〜100g/m2 程度であってよい。ガラス繊維から成
るスクリムクロスの場合には、目付が10〜100g/
2 、より好ましくは20〜30g/m2 から成る極め
て薄いガラス繊維織物が用いられる。このようなガラス
繊維織物は、一方向プリプレグの幅方向に強度を与え、
強化繊維材の配列の乱れを防止することになる。
【0026】本実施の形態のプリプレグにおいては、カ
ッティング位置29で、図1および図5に示すスリッタ
30によってプリプレグは細裂され、細幅状プリプレグ
45に分割されることになる。本実施の形態は、このよ
うにしてスリッタ30で細裂された細幅状プリプレグ4
5の巻取りに大きな特徴を有している。
【0027】またカッティング位置にガラス繊維等のダ
ミー繊維17を炭素繊維10とともに上下の樹脂シート
11、12間に挿入するようにしてもよい。この場合に
ダミー繊維17は図2に示すように、所定の幅の炭素繊
維10のストランドを区画するように配する。すなわち
細裂されたときの細幅状プリプレグの幅を画定するよう
にダミー繊維17が介在されることになる。そしてこの
ようなダミー繊維17が図3に示す鎖線のカッティング
位置29に対応することになる。なおダミー繊維17は
巻取り時に必要に応じて除去してもよいが、そのまま残
存させてもよい。
【0028】スリッタ30によって細幅に細裂されたプ
リプレグ45はこの後に図4および図5に示すようにガ
イドローラ31上を通過し、温風吹出しパイプ32の上
を通ってセパレートバー34によって案内される。温風
吹出しパイプ32はそのスリット33から約40℃の温
風を吹出すようになっており、このような温風によって
細裂された細幅状プリプレグ45が加温される。
【0029】そしてこの後にセパレートバー34の弓形
の部分の上を通過する際に、各プリプレグ45はその進
行方向に対して0.5〜5度の範囲内で斜行される。す
なわち細幅状プリプレグ45は互いに隣接するプリプレ
グ45との間でその隙間を広げるように斜行される。
【0030】本実施の形態に係る巻取り装置において用
いられているセパレートバー34はスチール製であって
その表面にクロムメッキを施した直径が20mmのパイ
プであって、その曲率半径が250〜350mmの範囲
内に湾曲させたものである。このようなセパレートバー
34によって細裂された細幅状プリプレグ45をその幅
方向に適当な隙間を生ずるように広げることが可能にな
る。
【0031】セパレートバー34の上流側に配されてい
る温風吹出しパイプ32から成る加温手段は、その上を
通過する細裂された細幅状プリプレグ45と離型紙とが
密着するのを助けるようになる。すなわちセパレートバ
ー34に接触すると離型紙がプリプレグ45から剥離し
易くなるが、このようなプリプレグ45の剥離を温風吹
出しパイプ32のスリット33から吹出される約40℃
の温風によって防止することが可能になる。
【0032】このようにセパレートバー34によって斜
行され、互いにそれらの間の隙間が広がった細幅状プリ
プレグ45は次いでセパレートガイド37の下面を通過
する。セパレートガイド37は図6に示すように中高の
ガイドローラから構成されており、このような中高のガ
イドローラから成るセパレートガイド37によってその
走行路が規制される。
【0033】一般にベルト状をなす細幅状プリプレグ4
5は中高のセパレートガイド37の直径の大きな方に移
っていく傾向を有している。従ってガイド37の幅方向
の中間部分を最大にしておけば、プリプレグ45は常に
中央部に掛るように案内され、セパレートガイド37か
ら外れることがないばかりか、各細幅状プリプレグ45
はセパレートガイド37の最大径の中心部分を案内とし
て進行することになる。従ってセパレートバー34によ
って生じたプリプレグ45間の隙間の部分がそのまま正
しく維持された状態で前方に走行されるようになる。
【0034】またこのようなセパレートバー34の後段
に用いられるセパレートガイド37は、スチールのロー
ラの表面にクロムメッキを施したものであって、直径が
170mmのローラから構成されている。そしてその幅
方向の中間部分においては両端よりも直径が3mm大き
な173mmの値になっている中高のローラ37が用い
られている。このような中高のローラ37によって、互
いに幅方向に斜行された細幅状プリプレグを正しく位置
規制した状態でパッケージ39側に案内することが可能
になる。なお中高のローラ37は中間部と両端部とで、
直径の差が1〜3mmの範囲が好ましい。
【0035】このようにして中高のセパレートガイド3
7で案内された細幅状プリプレグ45は次いでボビン3
9によって巻上げられることになる。すなわちセパレー
トバー34で分離され、しかもセパレートガイド37に
よって安定に案内された細幅状プリプレグ45はボビン
39によって巻取られる。このときのボビン39は図7
に示すように、互いに隣接するボビン39間に約2mm
程度の間隔を有して同軸上に配される。なお細幅状プリ
プレグ45を巻取るボビン39の紙管46は予め細幅状
プリプレグ45の幅とほぼ等しい寸法にカットしてある
ものを用い、このような紙管をワインダ38の巻取り軸
に約2mmの隙間を隔てて順次配列する。また紙管46
は細幅状プリプレグ45より幅が大きくてもよい。この
場合には、隣のプリプレグ45にかからない幅とする。
そして駆動軸を回転することによって、総ての紙管46
によって細裂された細幅状プリプレグ45が同時に巻取
られることになる。
【0036】従ってこのような構成によれば、巻取り装
置を従来の一軸タイプの巻取り装置とほぼ同じスペース
の中に配列することができる。すなわち各ボビン39間
の隙間の合計の寸法に相当する部分だけ幅方向の寸法が
大きくなるだけであって、従来の巻取り装置に比べてほ
とんど寸法的に大きくなることがなく、スペースファク
タに優れた巻取り装置を提供することが可能になる。ま
た総ての紙管46を同軸上に配しているために、単一の
駆動軸で総ての紙管46を一括して駆動することが可能
になり、このためにワインダの駆動機構が従来の機構と
同一でよく、複雑な多軸の巻取り機構を必要としなくな
る。なお紙管46は細幅状プリプレグ45に合わせて分
割してあっても、また分割していないものであってもよ
い。
【0037】次に別の実施の形態を図8によって説明す
る。この実施の形態は、セパレートバー34とセパレー
トガイド37との間に斜行矯正ガイド40を設けるよう
にしたものである。斜行矯正ガイド40は上記セパレー
トバー34と同一の材料で同一の寸法かつ同一の曲率か
ら構成されており、その向きを互いに逆向きに取付ける
ようにしたものである。すなわちセパレートバー34は
その凸の部分が細幅状プリプレグ45に接触し、これに
よってプリプレグ45が幅方向に広がるようにしてい
る。これに対して斜行矯正ガイド40はその凹の部分が
細幅状プリプレグ45に接触し、これによって幅方向に
互いに近接するように矯正するようにしている。
【0038】とくにこのような斜行矯正ガイド40は、
セパレートバー34とセパレートガイド37との間の距
離が大きい場合に有効である。すなわちセパレートバー
34によって細裂された細幅状プリプレグ45をそれら
の間の隙間が所定の範囲になるように斜行させるととも
に、一旦斜行させて所定の幅になった状態で、斜行矯正
ガイド40に接触させると、その幅をほぼ維持するよう
に平行に案内することが可能になる。そしてこのように
互いにほぼ平行になった状態でセパレートガイド37に
案内し、このようなセパレートガイド37を出た後にボ
ビン39によって安定に巻取られることになる。
【0039】
【発明の効果】以上のように本発明は、細裂された細幅
状プリプレグを巻取るワインダの上流側に細幅状プリプ
レグを進行方向に対して0.1〜5度の範囲の角度で斜
行させる斜行誘導手段を設けるようにしたものである。
【0040】従って本発明によれば、上記斜行誘導手段
によって互いに細裂された細幅状プリプレグが隣接する
プリプレグとの間に所定の間隙をもった状態で同軸上で
巻取ることが可能になり、巻取ったときに互いに干渉し
て両側の部分の繊維が乱れることがなく、安定に巻取る
ことができる。また細幅状プリプレグを巻取るワインダ
が大型化することが防止される。また同軸上での巻取り
をすることにより、装置を停止させることなく連続的に
巻取ることが可能になる。
【0041】斜行誘導手段が弓形バーである構成によれ
ば、弓形バーによって細裂された細幅状プリプレグを進
行方向に対して所望の角度で斜行させ、これによって隣
接する細幅プリプレグ間に隙間を形成することが可能に
なる。
【0042】斜行誘導手段とワインダとの間に中高のガ
イドローラをそれぞれの細幅状プリプレグに対応して配
するようにした構成によれば、中高のガイドローラによ
って位置決めしながら斜行されて隣接するプリプレグと
の間に隙間をもって走行する細幅状プリプレグを安定に
案内できるようになる。
【0043】斜行誘導手段の上流側に細裂された細幅状
プリプレグを加温する加温手段を配するようにした構成
によれば、プリプレグから離型紙が剥離するのを防止す
るようにプリプレグを加温することが可能になる。
【0044】斜行誘導手段と中高のガイドローラとの間
に細幅状プリプレグを進行方向に集束させるように案内
する斜行矯正手段を設けるようにした構成によれば、上
記斜行矯正手段によって斜行された細幅状プリプレグを
互いに所定の間隙を隔てた状態でほぼ平行に走行するよ
うに矯正することが可能になり、ワインダによる巻取り
がより安定に行なわれることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】プリプレグの製造装置の全体の概略を示す側面
図である。
【図2】プリプレグの要部平面図である。
【図3】カッティング位置を示すプリプレグの要部平面
図である。
【図4】細裂された細幅状プリプレグを巻取る巻取り装
置の要部斜視図である。
【図5】同巻取り装置の側面図である。
【図6】セパレートガイドローラの正面図である。
【図7】巻取り軸の構成を示す要部拡大断面図である。
【図8】別の実施の形態の巻取り装置の斜視図である。
【符号の説明】
10 炭素繊維 11 上側樹脂シート 12 下側樹脂シート 13 含浸ローラ(上) 14 含浸ローラ(下) 15 含浸ローラ(上) 16 含浸ローラ(下) 17 スペーサテープ 18 ベースシート 19 巻取りローラ 20 パッケージ 21、22 ローラ 23 ガイドローラ 24、25 ニップローラ 26 スクリムクロスまたはポリエチレンフィルム 27 ローラ 28 ガイドローラ 29 カッティング位置(鎖線) 30 スリッタ 31 ガイドローラ 32 温風吹出しパイプ 33 スリット 34 セパレートバー 35 ニップローラ 37 セパレートガイド 38 ワインダ 39 ボビン 40 斜行矯正ガイド 45 細幅状プリプレグ 46 紙管

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一方向プリプレグシートを複数の細幅状プ
    リプレグに細裂し、細裂されたそれぞれの細幅状プリプ
    レグを巻取るプリプレグの巻取り装置において、 細裂された前記細幅状プリプレグを巻取るワインダの上
    流側に前記細幅状プリプレグを進行方向に対して0.1
    〜5度の範囲の角度で斜行させる斜行誘導手段を設けた
    ことを特徴とするプリプレグの巻取り装置。
  2. 【請求項2】前記斜行誘導手段が弓形バーであることを
    特徴とする請求項1に記載のプリプレグの巻取り装置。
  3. 【請求項3】前記斜行誘導手段と前記ワインダとの間に
    中高のガイドローラをそれぞれの細幅状プリプレグに対
    応して配するようにしたことを特徴とする請求項1に記
    載のプリプレグの巻取り装置。
  4. 【請求項4】前記斜行誘導手段の上流側に細裂された細
    幅状プリプレグを加温する加温手段を配するようにした
    ことを特徴とする請求項1に記載のプリプレグの巻取り
    装置。
  5. 【請求項5】前記斜行誘導手段と前記中高のガイドロー
    ラとの間に前記細幅状プリプレグを進行方向に集束させ
    るように案内する斜行矯正手段を設けたことを特徴とす
    る請求項3に記載のプリプレグの巻取り装置。
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