JP3818610B2 - プリプレグの巻取り装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はプリプレグの巻取り装置に係り、とくに一方向プリプレグを複数の細幅状プリプレグに細裂し、細裂されたそれぞれの細幅状プリプレグを巻取るプリプレグの巻取り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
繊維強化プラスチックを製造するための中間材料として、プリプレグが広く用いられている。プリプレグは炭素繊維やガラス繊維等の強化繊維にマトリックス樹脂に含浸し、加熱してB−ステージでシート状にし、離型紙に貼付けた状態で巻取ったものであって、成形時には離型紙を取除き、プレス法、オートクレーブ法、フィラメントワインド法等によって加熱賦型して硬化することによって、繊維強化樹脂成形品が製造される。
【0003】
このようなプリプレグの製造法は湿式法と乾式法とに分けられる。湿式法は粘稠な樹脂混合物を補強材に含浸する工程で、溶剤で希釈した溶液に浸漬するようにしたものである。これに対して乾式法は、マトリックス樹脂混合物を直接補強繊維に含浸するようにしたものであって、溶剤処理の工程を必要としていない。強化繊維を多数本平行に引き揃えてマトリックス樹脂を含浸させた一方向プリプレグはとくに乾式法によって製造されている。
【0004】
乾式法による一方向プリプレグの製造方法は、例えば特公平2−26845号公報に開示されている。平行にシート状に繰出された強化繊維の上下面にそれぞれ樹脂シートを重合わせるとともに、その積層物を加熱ロール間に供給して加圧および加熱することにより、樹脂を強化繊維側に含浸させてプリプレグを製造するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
一般に一方向プリプレグには、各種の幅のものが用意される。とくにフィラメントワインディング法によって環状体を成形する場合には、幅が狭いテープ状プリプレグが好んで用いられる。
【0006】
テープ状プリプレグは、例えば特公平3−33485号公報に開示されているように、補強繊維に乾式法によってマトリックス樹脂を含浸して得られた広い幅のプリプレグを所定の幅に細裂するようにして製造される。あるいはまた特開平8−311214号公報に開示されているように、始めから狭い幅の偏平なトウに樹脂を含浸して製造されるようになっている。
【0007】
特開平8−311218号公報に開示されているように、細幅の偏平なトウに樹脂を含浸して成る細幅プリプレグの製造方法は、その生産性が悪いという問題がある。
【0008】
そこで広幅のプリプレグを巻取った後に裁断することが考察される。ところが広幅に巻取った後に輪切り状に裁断すると、切口にゴミが付着したり、切口が反り返る問題がある。さらには切口の部分において補強繊維が乱れることになる。
【0009】
特開平3−33485号公報に開示されている方法においては、スペーサを所定の間隔で予め挿入しておき、このようなスペーサを挿入した位置で広幅のプリプレグを細幅に細裂し、この後に巻取るようにしている。
【0010】
この場合に用いられるワインダは、細裂された細幅のプリプレグを互いに異なる位置で巻取るようにしたものである。このようにするとそれぞれの巻取り部分について駆動機構を必要とするばかりでなく、巻取り部が大きなスペースを占めるようになり、これによって巻取り装置の大きさが大きくなる欠点がある。また異なる位置で巻取ると、多軸の巻取り装置となるために、連続的な生産には適合し難いという問題がある。
【0011】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであって、細裂されたそれぞれの細幅のプリプレグを複数のボビンに同軸ワインダによって同時に巻取るようにした簡潔なプリプレグの巻取り装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、一方向プリプレグシートを複数の細幅状プリプレグに細裂し、細裂されたそれぞれの細幅状プリプレグを巻取るプリプレグの巻取り装置において、 細裂された前記細幅状プリプレグを巻取るワインダの上流側に前記細幅状プリプレグを進行方向に対して0.1〜5度の範囲の角度で斜行させる斜行誘導手段を設けるとともに、該斜行誘導手段を弓形バーから構成したことを特徴とするプリプレグの巻取り装置に関するものである。
【0013】
ここで、前記斜行誘導手段と前記ワインダとの間に中高のガイドローラをそれぞれの細幅状プリプレグに対応して配するようにしてよい。
【0014】
前記斜行誘導手段の上流側に細裂された細幅状プリプレグを加温する加温手段を配するようにしてよい。また前記斜行誘導手段と前記中高のガイドローラとの間に前記細幅状プリプレグを進行方向に集束させるように案内する斜行矯正手段を設けるようにしてよい。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の一実施の形態に係るプリプレグの製造方法およびその装置の全体の概略を示すものであって、強化繊維を構成する連続する炭素繊維10を帯状にして配列するとともに、その上側に上側樹脂シート11を重合わせ、下側に下側樹脂シート12を重合わせ、これらの積層物を含浸ローラ13、14間および含浸ローラ15、16間を通過させるようにしている。このような含浸ローラ13、14および15、16間を通過する際に、これらの含浸ローラ13〜16によって与えられる圧力と熱とによって、上下の樹脂シート11、12上に担持されているマトリックス樹脂が炭素繊維10に含浸し、これによってプリプレグが製造されるようになっている。
【0016】
補強繊維を構成する炭素繊維10はパッケージ20から供給され、上下の樹脂シート11、12はそれぞれローラ21、22から供給される。そして炭素繊維10はパッケージ20から繰出されてローラガイド23によって案内され、上側樹脂シート11はローラ21から繰出されてニップローラ24によって案内され、下側樹脂シート12はローラ22から繰出され、ニップローラ24によって案内され、これによって3者が重合わされて所定の幅をもった積層物を構成するようになっている。
【0017】
なお第2段目の含浸ローラ15、16を経た後に、上側の樹脂シート11のマトリックス樹脂を担持するベースシート18がニップローラ25によって積層物から分離され、ローラ19に巻取られるようになっている。
【0018】
またこのような積層物の炭素繊維10の上面にはポリエチレンフィルムまたはスクリムクロス26が貼付けられるようになっている。ポリエチレンフィルムまたはスクリムクロス26はローラ27から繰出されるとともに、ガイドローラ28およびニップローラ35によって積層物の上面に接合され、ポリエチレンフィルムまたはスクリムクロス26が積層物の上面に貼合わされる。そしてこの後にスリッタ30によって細裂されるとともに、細裂された一方向プリプレグが後述の巻取り装置によって巻取られるようになる。なおポリエチレンフィルム26を貼合させた場合には、プリプレグをボビン39で巻取る前に巻取りローラ42によって巻取る。
【0019】
ここで使用される強化繊維としては、一般に繊維強化樹脂複合材料における強化繊維として使用される強化用繊維群であってよい。具体的には、無機繊維、有機繊維、金属繊維、金属被覆繊維またはそれらの混合から成り、無機繊維としては炭素繊維、黒鉛繊維、炭化珪素繊維、アルミナ繊維、タングステンカーバイト繊維、ボロン繊維、ガラス繊維等が用いられてよい。有機繊維の場合にはアラミド繊維、高密度ポリエチレン繊維、ナイロン繊維、ポリエステル繊維等の有機繊維が挙げられる。また金属繊維としては、ステンレス繊維が挙げられる。金属被覆繊維としては、上記の無機繊維および有機繊維の表面にニッケル、銅等の金属層を電解メッキまたは無電解メッキによって形成した繊維であってよい。とくに炭素繊維あるいは黒鉛繊維が好ましく、この場合に通常その目付は10〜650g/m2 であってよい。
【0020】
これに対して上側樹脂シート11あるいは下側樹脂シート12によって含浸されるマトリックス樹脂としては、通常強化繊維複合材料のマトリックス樹脂として用いられている熱硬化性樹脂であってよく、とくにエポキシ樹脂が好適に使用される。エポキシ樹脂硬化剤は、エポキシ基と反応し得る活性基を有する化合物であれば用いることができる。好ましくは、アミノ基、酸無水物基、アジド基を有する化合物が適している。具体的にはジシアンジアミド、ジアミノジフェニルスルホンの各種異性体やアミノ安息香酸エステル類が適している。エポキシ樹脂以外の熱硬化性樹脂としては、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂等が使用される。
【0021】
なお上記の方法で製造される一方向プリプレグにおいては、上記の熱硬化性樹脂に熱可塑性樹脂を混合して用いることも好適である。好適な熱可塑性樹脂としては、ポリアクリレート、ポリアミド、アラミド、ポリエステル、ポリフェニレンスルフィド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン等である。これらの熱可塑性樹脂を併用することによって、靭性の高い硬化性成形物を供給することが可能になる。
【0022】
このようなマトリックス樹脂は、硬化剤および硬化促進剤その他の添加物を混合し、フィルム状の樹脂、すなわち未硬化状態あるいはB−ステージ状態の樹脂フィルムとして、離型紙に担持する。
【0023】
マトリックス樹脂を担持して上側樹脂シート11および下側樹脂シート12を形成するためのベースシートは、例えば厚さが0.05〜0.2mmのクラフト紙、ロール紙、グラシン紙等の片面または両面に、クレー、澱粉、ポリエチレン、ポリビニルアルコール等に目止剤の塗布層を設け、さらにその各種塗装層の上にシリコーン系、または非シリコーン系の離型剤、もしくはポリジメチルシロキサンとポリジメチルハイドロジエンシロキサンとの縮合反応型、または付加反応型シリコーンから成る離型剤を塗布したものであってよい。
【0024】
このようなベースシートに対するマトリックス樹脂の担持量は、最終的に得られるプリプレグの樹脂含有量が15〜70重量%、好ましくは20〜50重量%になるように調整される。なおベースシートに対する樹脂の担持は、例えば塗布によって行なわれ、これによって図1に示す上側樹脂シート11と下側樹脂シート12とを構成するローラ21、22が得られる。なおここでは上記上側樹脂シート11と下側樹脂シート12とにそれぞれマトリックス樹脂を担持させているが、何れか一方を樹脂を担持していないベースシートのみから構成することも可能である。
【0025】
マトリックス樹脂が含浸される強化繊維の表面に貼付けられるスクリムクロス26は、上記の各種の強化繊維を平織または朱子織したものであってよく、炭素繊維や有機高弾性繊維から成るものである場合には、厚さが0.01〜0.20mmであって、目付が5〜100g/m2 程度であってよい。ガラス繊維から成るスクリムクロスの場合には、目付が10〜100g/m2 、より好ましくは20〜30g/m2 から成る極めて薄いガラス繊維織物が用いられる。このようなガラス繊維織物は、一方向プリプレグの幅方向に強度を与え、強化繊維材の配列の乱れを防止することになる。
【0026】
本実施の形態のプリプレグにおいては、カッティング位置29で、図1および図5に示すスリッタ30によってプリプレグは細裂され、細幅状プリプレグ45に分割されることになる。本実施の形態は、このようにしてスリッタ30で細裂された細幅状プリプレグ45の巻取りに大きな特徴を有している。
【0027】
またカッティング位置にガラス繊維等のダミー繊維17を炭素繊維10とともに上下の樹脂シート11、12間に挿入するようにしてもよい。この場合にダミー繊維17は図2に示すように、所定の幅の炭素繊維10のストランドを区画するように配する。すなわち細裂されたときの細幅状プリプレグの幅を画定するようにダミー繊維17が介在されることになる。そしてこのようなダミー繊維17が図3に示す鎖線のカッティング位置29に対応することになる。なおダミー繊維17は巻取り時に必要に応じて除去してもよいが、そのまま残存させてもよい。
【0028】
スリッタ30によって細幅に細裂されたプリプレグ45はこの後に図4および図5に示すようにガイドローラ31上を通過し、温風吹出しパイプ32の上を通ってセパレートバー34によって案内される。温風吹出しパイプ32はそのスリット33から約40℃の温風を吹出すようになっており、このような温風によって細裂された細幅状プリプレグ45が加温される。
【0029】
そしてこの後にセパレートバー34の弓形の部分の上を通過する際に、各プリプレグ45はその進行方向に対して0.5〜5度の範囲内で斜行される。すなわち細幅状プリプレグ45は互いに隣接するプリプレグ45との間でその隙間を広げるように斜行される。
【0030】
本実施の形態に係る巻取り装置において用いられているセパレートバー34はスチール製であってその表面にクロムメッキを施した直径が20mmのパイプであって、その曲率半径が250〜350mmの範囲内に湾曲させたものである。このようなセパレートバー34によって細裂された細幅状プリプレグ45をその幅方向に適当な隙間を生ずるように広げることが可能になる。
【0031】
セパレートバー34の上流側に配されている温風吹出しパイプ32から成る加温手段は、その上を通過する細裂された細幅状プリプレグ45と離型紙とが密着するのを助けるようになる。すなわちセパレートバー34に接触すると離型紙がプリプレグ45から剥離し易くなるが、このようなプリプレグ45の剥離を温風吹出しパイプ32のスリット33から吹出される約40℃の温風によって防止することが可能になる。
【0032】
このようにセパレートバー34によって斜行され、互いにそれらの間の隙間が広がった細幅状プリプレグ45は次いでセパレートガイド37の下面を通過する。セパレートガイド37は図6に示すように中高のガイドローラから構成されており、このような中高のガイドローラから成るセパレートガイド37によってその走行路が規制される。
【0033】
一般にベルト状をなす細幅状プリプレグ45は中高のセパレートガイド37の直径の大きな方に移っていく傾向を有している。従ってガイド37の幅方向の中間部分を最大にしておけば、プリプレグ45は常に中央部に掛るように案内され、セパレートガイド37から外れることがないばかりか、各細幅状プリプレグ45はセパレートガイド37の最大径の中心部分を案内として進行することになる。従ってセパレートバー34によって生じたプリプレグ45間の隙間の部分がそのまま正しく維持された状態で前方に走行されるようになる。
【0034】
またこのようなセパレートバー34の後段に用いられるセパレートガイド37は、スチールのローラの表面にクロムメッキを施したものであって、直径が170mmのローラから構成されている。そしてその幅方向の中間部分においては両端よりも直径が3mm大きな173mmの値になっている中高のローラ37が用いられている。このような中高のローラ37によって、互いに幅方向に斜行された細幅状プリプレグを正しく位置規制した状態でパッケージ39側に案内することが可能になる。なお中高のローラ37は中間部と両端部とで、直径の差が1〜3mmの範囲が好ましい。
【0035】
このようにして中高のセパレートガイド37で案内された細幅状プリプレグ45は次いでボビン39によって巻上げられることになる。すなわちセパレートバー34で分離され、しかもセパレートガイド37によって安定に案内された細幅状プリプレグ45はボビン39によって巻取られる。このときのボビン39は図7に示すように、互いに隣接するボビン39間に約2mm程度の間隔を有して同軸上に配される。なお細幅状プリプレグ45を巻取るボビン39の紙管46は予め細幅状プリプレグ45の幅とほぼ等しい寸法にカットしてあるものを用い、このような紙管をワインダ38の巻取り軸に約2mmの隙間を隔てて順次配列する。また紙管46は細幅状プリプレグ45より幅が大きくてもよい。この場合には、隣のプリプレグ45にかからない幅とする。そして駆動軸を回転することによって、総ての紙管46によって細裂された細幅状プリプレグ45が同時に巻取られることになる。
【0036】
従ってこのような構成によれば、巻取り装置を従来の一軸タイプの巻取り装置とほぼ同じスペースの中に配列することができる。すなわち各ボビン39間の隙間の合計の寸法に相当する部分だけ幅方向の寸法が大きくなるだけであって、従来の巻取り装置に比べてほとんど寸法的に大きくなることがなく、スペースファクタに優れた巻取り装置を提供することが可能になる。また総ての紙管46を同軸上に配しているために、単一の駆動軸で総ての紙管46を一括して駆動することが可能になり、このためにワインダの駆動機構が従来の機構と同一でよく、複雑な多軸の巻取り機構を必要としなくなる。なお紙管46は細幅状プリプレグ45に合わせて分割してあっても、また分割していないものであってもよい。
【0037】
次に別の実施の形態を図8によって説明する。この実施の形態は、セパレートバー34とセパレートガイド37との間に斜行矯正ガイド40を設けるようにしたものである。斜行矯正ガイド40は上記セパレートバー34と同一の材料で同一の寸法かつ同一の曲率から構成されており、その向きを互いに逆向きに取付けるようにしたものである。すなわちセパレートバー34はその凸の部分が細幅状プリプレグ45に接触し、これによってプリプレグ45が幅方向に広がるようにしている。これに対して斜行矯正ガイド40はその凹の部分が細幅状プリプレグ45に接触し、これによって幅方向に互いに近接するように矯正するようにしている。
【0038】
とくにこのような斜行矯正ガイド40は、セパレートバー34とセパレートガイド37との間の距離が大きい場合に有効である。すなわちセパレートバー34によって細裂された細幅状プリプレグ45をそれらの間の隙間が所定の範囲になるように斜行させるとともに、一旦斜行させて所定の幅になった状態で、斜行矯正ガイド40に接触させると、その幅をほぼ維持するように平行に案内することが可能になる。そしてこのように互いにほぼ平行になった状態でセパレートガイド37に案内し、このようなセパレートガイド37を出た後にボビン39によって安定に巻取られることになる。
【0039】
【発明の効果】
以上のように本発明は、細裂された細幅状プリプレグを巻取るワインダの上流側に細幅状プリプレグを進行方向に対して0.1〜5度の範囲の角度で斜行させる斜行誘導手段を設けるとともに、斜行誘導手段を弓形バーから構成したものである。
【0040】
従って本発明によれば、上記斜行誘導手段によって互いに細裂された細幅状プリプレグが隣接するプリプレグとの間に所定の間隙をもった状態で同軸上で巻取ることが可能になり、巻取ったときに互いに干渉して両側の部分の繊維が乱れることがなく、安定に巻取ることができる。また細幅状プリプレグを巻取るワインダが大型化することが防止される。また同軸上での巻取りをすることにより、装置を停止させることなく連続的に巻取ることが可能になる。
【0041】
しかも斜行誘導手段が弓形バーであるから、弓形バーによって細裂された細幅状プリプレグを進行方向に対して所望の角度で斜行させ、これによって隣接する細幅プリプレグ間に隙間を形成することが可能になる。
【0042】
斜行誘導手段とワインダとの間に中高のガイドローラをそれぞれの細幅状プリプレグに対応して配するようにした構成によれば、中高のガイドローラによって位置決めしながら斜行されて隣接するプリプレグとの間に隙間をもって走行する細幅状プリプレグを安定に案内できるようになる。
【0043】
斜行誘導手段の上流側に細裂された細幅状プリプレグを加温する加温手段を配するようにした構成によれば、プリプレグから離型紙が剥離するのを防止するようにプリプレグを加温することが可能になる。
【0044】
斜行誘導手段と中高のガイドローラとの間に細幅状プリプレグを進行方向に集束させるように案内する斜行矯正手段を設けるようにした構成によれば、上記斜行矯正手段によって斜行された細幅状プリプレグを互いに所定の間隙を隔てた状態でほぼ平行に走行するように矯正することが可能になり、ワインダによる巻取りがより安定に行なわれることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】プリプレグの製造装置の全体の概略を示す側面図である。
【図2】プリプレグの要部平面図である。
【図3】カッティング位置を示すプリプレグの要部平面図である。
【図4】細裂された細幅状プリプレグを巻取る巻取り装置の要部斜視図である。
【図5】同巻取り装置の側面図である。
【図6】セパレートガイドローラの正面図である。
【図7】巻取り軸の構成を示す要部拡大断面図である。
【図8】別の実施の形態の巻取り装置の斜視図である。
【符号の説明】
10 炭素繊維
11 上側樹脂シート
12 下側樹脂シート
13 含浸ローラ(上)
14 含浸ローラ(下)
15 含浸ローラ(上)
16 含浸ローラ(下)
17 スペーサテープ
18 ベースシート
19 巻取りローラ
20 パッケージ
21、22 ローラ
23 ガイドローラ
24、25 ニップローラ
26 スクリムクロスまたはポリエチレンフィルム
27 ローラ
28 ガイドローラ
29 カッティング位置(鎖線)
30 スリッタ
31 ガイドローラ
32 温風吹出しパイプ
33 スリット
34 セパレートバー
35 ニップローラ
37 セパレートガイド
38 ワインダ
39 ボビン
40 斜行矯正ガイド
45 細幅状プリプレグ
46 紙管

Claims (4)

  1. 一方向プリプレグシートを複数の細幅状プリプレグに細裂し、細裂されたそれぞれの細幅状プリプレグを巻取るプリプレグの巻取り装置において、
    細裂された前記細幅状プリプレグを巻取るワインダの上流側に前記細幅状プリプレグを進行方向に対して0.1〜5度の範囲の角度で斜行させる斜行誘導手段を設けるとともに、該斜行誘導手段を弓形バーから構成したことを特徴とするプリプレグの巻取り装置。
  2. 前記斜行誘導手段と前記ワインダとの間に中高のガイドローラをそれぞれの細幅状プリプレグに対応して配するようにしたことを特徴とする請求項1に記載のプリプレグの巻取り装置。
  3. 前記斜行誘導手段の上流側に細裂された細幅状プリプレグを加温する加温手段を配するようにしたことを特徴とする請求項1に記載のプリプレグの巻取り装置。
  4. 前記斜行誘導手段と前記中高のガイドローラとの間に前記細幅状プリプレグを進行方向に集束させるように案内する斜行矯正手段を設けたことを特徴とする請求項に記載のプリプレグの巻取り装置。
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