JPH07115352B2 - プリプレグの製造方法 - Google Patents
プリプレグの製造方法Info
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- JPH07115352B2 JPH07115352B2 JP2011707A JP1170790A JPH07115352B2 JP H07115352 B2 JPH07115352 B2 JP H07115352B2 JP 2011707 A JP2011707 A JP 2011707A JP 1170790 A JP1170790 A JP 1170790A JP H07115352 B2 JPH07115352 B2 JP H07115352B2
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Description
【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、繊維強化プラスチック（FRP）等の繊維強化
複合材料の成形に用いられるプリプレグの製造方法に関
し、とくに、FRP製ゴルフシャフトを成形する際にバイ
アス層に用いられるプリプレグの製造方法に関する。
複合材料の成形に用いられるプリプレグの製造方法に関
し、とくに、FRP製ゴルフシャフトを成形する際にバイ
アス層に用いられるプリプレグの製造方法に関する。
［従来の技術］ 繊維強化複合材料の成形に用いられるプリプレグとし
て、強化繊維をシート状に一方向に引き揃えてシートの
形態としたものが知られている。このようなプリプレグ
の製造は、たとえば第４図に示すように行われている。
て、強化繊維をシート状に一方向に引き揃えてシートの
形態としたものが知られている。このようなプリプレグ
の製造は、たとえば第４図に示すように行われている。
送られてきた強化繊維シート１の上下両面にそれぞれ、
一面に樹脂を担持した離型シート２、３を重ね合せ、こ
の重合せ体４を、加熱手段５により予熱し、加熱ロール
６とプレスロール７により、加熱するとともに両側から
加圧し、樹脂を強化繊維シート１に転移、含浸させてプ
リプレグ８を作製し、一方の離型シート２を剥離した
後、プリプレグ８を他方の離型シート３とともにプリプ
レグロール９として巻き取る方法である。このプリプレ
グロール９が、繊維強化複合材料の成形のためのプリプ
レグ材を作成する際に、第５図に示すように、シート状
に巻き戻されて使用される。強化繊維シート１に樹脂を
含浸させるために加圧するときには、強化繊維シート１
および樹脂がシート幅方向に押し拡げられるので、離型
シート２、３には作製すべきプリプレグ８の幅よりも広
幅のものが使用される。したがって、プリプレグ８と離
型シート３との積層体においては、プリプレグ８の幅方
向両外側部分に、離型シート３の耳部10が存在してい
る。
一面に樹脂を担持した離型シート２、３を重ね合せ、こ
の重合せ体４を、加熱手段５により予熱し、加熱ロール
６とプレスロール７により、加熱するとともに両側から
加圧し、樹脂を強化繊維シート１に転移、含浸させてプ
リプレグ８を作製し、一方の離型シート２を剥離した
後、プリプレグ８を他方の離型シート３とともにプリプ
レグロール９として巻き取る方法である。このプリプレ
グロール９が、繊維強化複合材料の成形のためのプリプ
レグ材を作成する際に、第５図に示すように、シート状
に巻き戻されて使用される。強化繊維シート１に樹脂を
含浸させるために加圧するときには、強化繊維シート１
および樹脂がシート幅方向に押し拡げられるので、離型
シート２、３には作製すべきプリプレグ８の幅よりも広
幅のものが使用される。したがって、プリプレグ８と離
型シート３との積層体においては、プリプレグ８の幅方
向両外側部分に、離型シート３の耳部10が存在してい
る。
このようなプリプレグ８と離型シート３との積層体を用
いて、繊維強化複合材料のバイアス層用プリプレグは、
通常、次のように作られる。
いて、繊維強化複合材料のバイアス層用プリプレグは、
通常、次のように作られる。
バイアス層は、繊維強化複合材料において、主に補強し
ようとする方向に強化繊維が配列されるメインのプリプ
レグ層に対し、強化繊維の配列方向をある角度傾斜させ
て積層される層である。したがって、まず第６図に示す
ように、プリプレグロール９から巻き戻されたプリプレ
グ８と離型シート３との積層シートを、強化繊維の配列
方向11に対し所定の角度αだけ傾けた切断線12に沿って
切断する。次に、切断した平行四辺形のシート13から、
第７図に示すように両端の耳部10を切断して除去する。
耳部10の除去されたシート14を、第８図に示すように、
複数、耳部除去辺15が互に突合せ接続されるように、離
型シート16上に配置する。このとき、離型シート３は上
側に位置し、プリプレグ８は離型シート３と離型シート
16との間に位置する。そして、上から、アイロン等によ
り加熱して、プリプレグ８と離型シート３との積層シー
トを離型シート16に仮接着する。次に第９図に示すよう
に、上記仮接着されたシートを、バイアス層として使用
されるプリプレグ材の規定長Ｌ、たとえば、ゴルフクラ
ブのシャフトのバイアス層として巻かれる部分の長さに
切断線17に沿って切断していく。規定長Ｌに切断された
シート18を、たとえば第10図に示すように、加熱ロール
19と加圧ロール20からなるカレンダー装置に通し、プリ
プレグ８と離型シート16とを接着する。作製されたシー
ト18から、離型シート３を剥離し、離型シート３の剥離
されたシート21を、第11図に示すような切断線22に沿っ
て切断することにより、バイアス層の成形に用いられ
る、所定寸法の、プリプレグ８と離型シート16との各積
層シート23が得られる。この積層シート23が、テーパシ
ャフト状のマンドレル（図示略）上に、あるいは該マン
ドレル上に既に巻かれたメインのプリプレグ層上に巻か
れ、外面側の離型シート16が剥離、除去されて、バイア
ス層の成形に供される。なお、所定寸法に切断された各
積層シート23は、プリプレグ８面同士を接着することに
より二層構造とすることもでき、必要に応じて順次積層
することにより、さらに多層構造のバイアス層用プリプ
レグ材とすることもできる。
ようとする方向に強化繊維が配列されるメインのプリプ
レグ層に対し、強化繊維の配列方向をある角度傾斜させ
て積層される層である。したがって、まず第６図に示す
ように、プリプレグロール９から巻き戻されたプリプレ
グ８と離型シート３との積層シートを、強化繊維の配列
方向11に対し所定の角度αだけ傾けた切断線12に沿って
切断する。次に、切断した平行四辺形のシート13から、
第７図に示すように両端の耳部10を切断して除去する。
耳部10の除去されたシート14を、第８図に示すように、
複数、耳部除去辺15が互に突合せ接続されるように、離
型シート16上に配置する。このとき、離型シート３は上
側に位置し、プリプレグ８は離型シート３と離型シート
16との間に位置する。そして、上から、アイロン等によ
り加熱して、プリプレグ８と離型シート３との積層シー
トを離型シート16に仮接着する。次に第９図に示すよう
に、上記仮接着されたシートを、バイアス層として使用
されるプリプレグ材の規定長Ｌ、たとえば、ゴルフクラ
ブのシャフトのバイアス層として巻かれる部分の長さに
切断線17に沿って切断していく。規定長Ｌに切断された
シート18を、たとえば第10図に示すように、加熱ロール
19と加圧ロール20からなるカレンダー装置に通し、プリ
プレグ８と離型シート16とを接着する。作製されたシー
ト18から、離型シート３を剥離し、離型シート３の剥離
されたシート21を、第11図に示すような切断線22に沿っ
て切断することにより、バイアス層の成形に用いられ
る、所定寸法の、プリプレグ８と離型シート16との各積
層シート23が得られる。この積層シート23が、テーパシ
ャフト状のマンドレル（図示略）上に、あるいは該マン
ドレル上に既に巻かれたメインのプリプレグ層上に巻か
れ、外面側の離型シート16が剥離、除去されて、バイア
ス層の成形に供される。なお、所定寸法に切断された各
積層シート23は、プリプレグ８面同士を接着することに
より二層構造とすることもでき、必要に応じて順次積層
することにより、さらに多層構造のバイアス層用プリプ
レグ材とすることもできる。
［発明が解決しようとする課題］ 上記のようなバイアス層用プリプレグ材の作製方法にお
いては、第８図に示したようにバイアス層用プリプレグ
を連続的に突合せ接続するためには、必ず第７図に示す
ように離型シート３の耳部10を切断、除去する工程が必
要になる。
いては、第８図に示したようにバイアス層用プリプレグ
を連続的に突合せ接続するためには、必ず第７図に示す
ように離型シート３の耳部10を切断、除去する工程が必
要になる。
本発明は、繊維強化プラスチック製ゴルフシャフトのバ
イアス層形成用一方向配列プリプレグの製造において、
プリプレグ製造段階での工夫により、プリプレグ製造後
バイアス層用プリプレグ材作製時の、第７図に示したよ
うな離型シート耳部の切断、除去工程を不要化し、バイ
アス層用プリプレグ材の作製を容易にすることを目的と
する。
イアス層形成用一方向配列プリプレグの製造において、
プリプレグ製造段階での工夫により、プリプレグ製造後
バイアス層用プリプレグ材作製時の、第７図に示したよ
うな離型シート耳部の切断、除去工程を不要化し、バイ
アス層用プリプレグ材の作製を容易にすることを目的と
する。
［課題を解決するための手段］ この目的に沿う本発明のプリプレグの製造方法は、強化
繊維を一方向に互いに並行に引き揃えてなる強化繊維シ
ートに、少なくとも一方が一面に樹脂を担持している２
枚の離型シートを、前記強化繊維シートを挟むように、
かつ、樹脂担持面が前記強化繊維シート側を向くように
重ね合せ、重ね合せ体を加熱、加圧して前記樹脂を前記
強化繊維シートに転移、含浸させてプリプレグとし、そ
のプリプレグから一方の離型シートを剥ぎ取った後、プ
リプレグを他方の離型シートとともに巻き取るに際し、
一方の離型シートを剥ぎ取った後、他方の離型シート
の、プリプレグの幅よりもはみ出している両耳部を連続
的に切断、除去し、しかる後にプリプレグを他方の離型
シートとともに巻き取ることを特徴とする、繊維強化プ
ラスチック製ゴルフシャフトのバイアス層形成用一方向
配列プリプレグの製造方法から成る。
繊維を一方向に互いに並行に引き揃えてなる強化繊維シ
ートに、少なくとも一方が一面に樹脂を担持している２
枚の離型シートを、前記強化繊維シートを挟むように、
かつ、樹脂担持面が前記強化繊維シート側を向くように
重ね合せ、重ね合せ体を加熱、加圧して前記樹脂を前記
強化繊維シートに転移、含浸させてプリプレグとし、そ
のプリプレグから一方の離型シートを剥ぎ取った後、プ
リプレグを他方の離型シートとともに巻き取るに際し、
一方の離型シートを剥ぎ取った後、他方の離型シート
の、プリプレグの幅よりもはみ出している両耳部を連続
的に切断、除去し、しかる後にプリプレグを他方の離型
シートとともに巻き取ることを特徴とする、繊維強化プ
ラスチック製ゴルフシャフトのバイアス層形成用一方向
配列プリプレグの製造方法から成る。
［作用］ このような方法においては、プリプレグ製造段階で既
に、離型シートの耳部が切断、除去され、巻き取られた
プリプレグロールにおけるプリプレグと離型シートの幅
は実質的に同一の幅とされる。したがって、プリプレグ
ロールを巻き戻したプリプレグと離型シートとの積層シ
ートには、もはや離型シートの耳部は存在せず、従来
の、バイアス層用プリプレグ材を作製する際の離型シー
ト耳部切断工程は不要になり、作製工程全体が簡素化さ
れる。
に、離型シートの耳部が切断、除去され、巻き取られた
プリプレグロールにおけるプリプレグと離型シートの幅
は実質的に同一の幅とされる。したがって、プリプレグ
ロールを巻き戻したプリプレグと離型シートとの積層シ
ートには、もはや離型シートの耳部は存在せず、従来
の、バイアス層用プリプレグ材を作製する際の離型シー
ト耳部切断工程は不要になり、作製工程全体が簡素化さ
れる。
［実施例］ 以下に、本発明の実施例を、図面を参照して説明する。
第１図は本発明の一実施例に係る方法を実施するための
プリプレグ製造装置を、第２図は、第１図の装置により
製造されたプリプレグと離型シートとの積層シートを、
第３図はその断面をそれぞれ示している。
プリプレグ製造装置を、第２図は、第１図の装置により
製造されたプリプレグと離型シートとの積層シートを、
第３図はその断面をそれぞれ示している。
第１図において、31は、強化繊維束をシート状に一方向
に引き揃えてなる強化繊維シートを示している。
に引き揃えてなる強化繊維シートを示している。
強化繊維は、炭素繊維、黒鉛繊維、有機高弾性率繊維
（アラミド繊維等）、炭化ケイ素繊維、アルミナ繊維、
ボロン繊維、タングステンカーバイド繊維、ガラス繊維
等の高強度、高弾性率繊維である。このような強化繊維
は、同じプリプレグについてただ１種類のものを使用し
てもよいし、異なる種類の強化繊維を規則的に、または
不規則に並べるなどして併用してもよい。
（アラミド繊維等）、炭化ケイ素繊維、アルミナ繊維、
ボロン繊維、タングステンカーバイド繊維、ガラス繊維
等の高強度、高弾性率繊維である。このような強化繊維
は、同じプリプレグについてただ１種類のものを使用し
てもよいし、異なる種類の強化繊維を規則的に、または
不規則に並べるなどして併用してもよい。
少なくとも一方（本実施例では両方）が、一面（強化繊
維シート31側の面）に樹脂を担持している２枚の離型シ
ート32、33が、離型シートロール34,35からそれぞれ巻
き戻され、ガイドロール36、37で方向転換された後、連
続的に送り出されてきた強化繊維シート31の両面（上下
面）に、樹脂担持面が強化繊維シート31側を向くように
重ね合せられる。
維シート31側の面）に樹脂を担持している２枚の離型シ
ート32、33が、離型シートロール34,35からそれぞれ巻
き戻され、ガイドロール36、37で方向転換された後、連
続的に送り出されてきた強化繊維シート31の両面（上下
面）に、樹脂担持面が強化繊維シート31側を向くように
重ね合せられる。
上記離型シート32、33としては、たとえば、厚み0.05〜
0.2mm程度のクラフト紙、ロール紙、グラシン紙などの
紙の両面に、クレー、澱粉、ポリエチレン、ポリビニル
アルコールなどの目止剤の塗布層を設け、さらにその各
塗布層の上にシリコーン系または非シリコーン系の離型
剤、好ましくはポリジメチルシロキサンとポリジメチル
ハイドロジエンシロキサンとの縮合反応型または付加反
応型シリコーンからなる離型剤を塗布したようなもので
ある。コロナ放電処理などによって離型性を付与した合
成樹脂フィルムや、離型剤を塗布した合成樹脂フィルム
を使用することもできる（たとえばポリエチレンフィル
ム、ポリプロピレンフィルム）。この離型シート32、33
の幅は、作製されるべきプリプレグの幅よりも大きい幅
に設定されている。
0.2mm程度のクラフト紙、ロール紙、グラシン紙などの
紙の両面に、クレー、澱粉、ポリエチレン、ポリビニル
アルコールなどの目止剤の塗布層を設け、さらにその各
塗布層の上にシリコーン系または非シリコーン系の離型
剤、好ましくはポリジメチルシロキサンとポリジメチル
ハイドロジエンシロキサンとの縮合反応型または付加反
応型シリコーンからなる離型剤を塗布したようなもので
ある。コロナ放電処理などによって離型性を付与した合
成樹脂フィルムや、離型剤を塗布した合成樹脂フィルム
を使用することもできる（たとえばポリエチレンフィル
ム、ポリプロピレンフィルム）。この離型シート32、33
の幅は、作製されるべきプリプレグの幅よりも大きい幅
に設定されている。
上下の離型シート32、33の少なくとも一方に、強化繊維
シート31に転移、含浸される樹脂が担持されている。こ
の担持樹脂には、熱硬化性樹脂や、熱硬化性樹脂と熱可
塑性樹脂を混合した樹脂を使用できる。熱硬化性樹脂と
しては、エポキシ樹脂、マレイミド樹脂、ポリイミド樹
脂、アセチレン末端を有する樹脂、ビニル末端を有する
樹脂、アリル末端を有する樹脂、ナジック酸末端を有す
る樹脂、シアン酸エステル末端を有する樹脂があげられ
る。これらは、一般に硬化剤や硬化触媒と組合せて用い
ることができる。また、適宜、これらの熱硬化性樹脂を
混合して用いることも可能である。
シート31に転移、含浸される樹脂が担持されている。こ
の担持樹脂には、熱硬化性樹脂や、熱硬化性樹脂と熱可
塑性樹脂を混合した樹脂を使用できる。熱硬化性樹脂と
しては、エポキシ樹脂、マレイミド樹脂、ポリイミド樹
脂、アセチレン末端を有する樹脂、ビニル末端を有する
樹脂、アリル末端を有する樹脂、ナジック酸末端を有す
る樹脂、シアン酸エステル末端を有する樹脂があげられ
る。これらは、一般に硬化剤や硬化触媒と組合せて用い
ることができる。また、適宜、これらの熱硬化性樹脂を
混合して用いることも可能である。
また、樹脂として、上記の熱硬化性樹脂に熱可塑性樹脂
を混合して用いることも好適である。好適な熱可塑性樹
脂は、主鎖に、炭素炭素結合、アミド結合、イミド結
合、エステル結合、エーテル結合、カーボネート結合、
ウレタン結合、尿素結合、チオエーテル結合、スルホン
結合、イミダゾール結合、カルボニル結合から選ばれる
結合を有する熱可塑性樹脂であり、より好ましくは、ポ
リアクリレート、ポリアミド、ポリアラミド、ポリエス
テル、ポリカーボナート、ポリフェニレンスルフィド、
ポリベンズイミダゾール、ポリイミド、ポリエーテルイ
ミド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエー
テルエーテルケトンのようなエンジニアニングプラスチ
ックに属する熱可塑性樹脂の一群である。特に、ポリイ
ミド、ポリエーテルイミド、ポリスルホン、ポリエーテ
ルスルホン、ポリエーテルエーテルケトンは耐熱性に関
し優れた特性をもつ。
を混合して用いることも好適である。好適な熱可塑性樹
脂は、主鎖に、炭素炭素結合、アミド結合、イミド結
合、エステル結合、エーテル結合、カーボネート結合、
ウレタン結合、尿素結合、チオエーテル結合、スルホン
結合、イミダゾール結合、カルボニル結合から選ばれる
結合を有する熱可塑性樹脂であり、より好ましくは、ポ
リアクリレート、ポリアミド、ポリアラミド、ポリエス
テル、ポリカーボナート、ポリフェニレンスルフィド、
ポリベンズイミダゾール、ポリイミド、ポリエーテルイ
ミド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエー
テルエーテルケトンのようなエンジニアニングプラスチ
ックに属する熱可塑性樹脂の一群である。特に、ポリイ
ミド、ポリエーテルイミド、ポリスルホン、ポリエーテ
ルスルホン、ポリエーテルエーテルケトンは耐熱性に関
し優れた特性をもつ。
強化繊維シート31と上下の樹脂担持離型シート32、33と
の重合せ体38は、加熱板39で予熱された後、本実施例で
は、３段の加熱ロール40a、40b、40cで加熱されるとと
もに、３段のプレスロール41a,41b,41cに加圧され、該
加熱、加圧により離型シート32、33に担持されていた樹
脂が強化繊維シート31に転移、含浸されて、プリプレグ
42が形成される。
の重合せ体38は、加熱板39で予熱された後、本実施例で
は、３段の加熱ロール40a、40b、40cで加熱されるとと
もに、３段のプレスロール41a,41b,41cに加圧され、該
加熱、加圧により離型シート32、33に担持されていた樹
脂が強化繊維シート31に転移、含浸されて、プリプレグ
42が形成される。
プリプレグ42と上下の離型シート32、33との積層体か
ら、ガイドロール43の位置で、一方の（上側の）離型シ
ート32が剥ぎ取られ、離型シート32はシート単体で離型
シートロール44として巻き取られる。離型シート32を剥
離した後には、プリプレグ42と下側の離型シート33との
積層シート45となるが、この積層シート45から、プリプ
レグ42の幅よりもプリプレグ42両側にはみ出している離
型シート33の耳部46が、カッタ47により、連続的に切断
され、積層シート45から分離されて除去される。切断さ
れた両耳部46は、適当な巻取装置（図示略）によって巻
き取られるか、適当な粉砕機（図示略）によって引き取
られる粉砕処理される。
ら、ガイドロール43の位置で、一方の（上側の）離型シ
ート32が剥ぎ取られ、離型シート32はシート単体で離型
シートロール44として巻き取られる。離型シート32を剥
離した後には、プリプレグ42と下側の離型シート33との
積層シート45となるが、この積層シート45から、プリプ
レグ42の幅よりもプリプレグ42両側にはみ出している離
型シート33の耳部46が、カッタ47により、連続的に切断
され、積層シート45から分離されて除去される。切断さ
れた両耳部46は、適当な巻取装置（図示略）によって巻
き取られるか、適当な粉砕機（図示略）によって引き取
られる粉砕処理される。
離型シート33の耳部46が切断、除去された後、プリプレ
グ42と離型シート33とが同一幅に揃えられたプリプレグ
42と離型シート33との積層シート48が、巻芯49上にプリ
プレグロール50として巻き取られる。
グ42と離型シート33とが同一幅に揃えられたプリプレグ
42と離型シート33との積層シート48が、巻芯49上にプリ
プレグロール50として巻き取られる。
このプリプレグロール50が、バイアス層用プリプレグ材
作製時に、第２図に示すようにシート状に巻き戻され
る。巻き戻された積層シート48は、第６図に示した方法
と同様に、強化繊維の配列方向51に対し所定の角度αだ
け傾けた切断線52に沿って平行四辺形のシート53に切断
される。この積層シート48には、第３図に断面に示すよ
うに、離型シート33の耳部46は存在しないから、従来方
法では必要であった、第７図に示した耳部切断工程が不
要になる。なお、上記の角度αは、用途等に応じて決め
る。たとえば、ゴルフシャフトの場合、ねじれ防止の作
用をもつバイアス層においては、長手方向に対して強化
繊維が±45゜の方向に配列されているのが理想的なので
あるが、成形時における、マンドレルへの巻き付けやす
さ（プリプレグの厚み、強化繊維の剛性等に左右され
る）、マンドレルのテーパー（6/1000前後）による巻き
付け方向のずれや巻き付け力のずれ等を考慮すると、30
゜＜α＜47゜の範囲にするのが好ましい。
作製時に、第２図に示すようにシート状に巻き戻され
る。巻き戻された積層シート48は、第６図に示した方法
と同様に、強化繊維の配列方向51に対し所定の角度αだ
け傾けた切断線52に沿って平行四辺形のシート53に切断
される。この積層シート48には、第３図に断面に示すよ
うに、離型シート33の耳部46は存在しないから、従来方
法では必要であった、第７図に示した耳部切断工程が不
要になる。なお、上記の角度αは、用途等に応じて決め
る。たとえば、ゴルフシャフトの場合、ねじれ防止の作
用をもつバイアス層においては、長手方向に対して強化
繊維が±45゜の方向に配列されているのが理想的なので
あるが、成形時における、マンドレルへの巻き付けやす
さ（プリプレグの厚み、強化繊維の剛性等に左右され
る）、マンドレルのテーパー（6/1000前後）による巻き
付け方向のずれや巻き付け力のずれ等を考慮すると、30
゜＜α＜47゜の範囲にするのが好ましい。
切断された複数の平行四辺形の積層シート53を用いて、
バイアス層用プリプレグ材を作製する方法は、第８図な
いし第11図に示した方法と同じである。
バイアス層用プリプレグ材を作製する方法は、第８図な
いし第11図に示した方法と同じである。
なお、図示は省略するが、積層シート48をプリプレグロ
ール50として巻き取る前、および第11図に示した積層シ
ート作製後一方の離型シートを剥離した後に、べとつき
やすい状態にあるプリプレグ面側表面をカバーフイルム
（たとえばポリエチレンフイルム）でカバーしておいて
もよい。このカバーフイルムは、後の工程で、必要に応
じて剥ぎとればよい。
ール50として巻き取る前、および第11図に示した積層シ
ート作製後一方の離型シートを剥離した後に、べとつき
やすい状態にあるプリプレグ面側表面をカバーフイルム
（たとえばポリエチレンフイルム）でカバーしておいて
もよい。このカバーフイルムは、後の工程で、必要に応
じて剥ぎとればよい。
［発明の効果］ 以上説明したように、本発明のプリプレグの製造方法に
よるときは、繊維強化プラスチック性ゴルフシャフトの
バイアス層形成用一方向配列プリプレグの製造におい
て、プリプレグ製造段階でプリプレグと離型シートとの
積層体から離型シート耳部を切断、除去しておくように
したので、バイアス層用プリプレグ材を作製する段階で
はこの耳部の切断、除去工程が不要になり、バイアス層
用プリプレグ材の作製を大幅に容易化できるという効果
が得られる。
よるときは、繊維強化プラスチック性ゴルフシャフトの
バイアス層形成用一方向配列プリプレグの製造におい
て、プリプレグ製造段階でプリプレグと離型シートとの
積層体から離型シート耳部を切断、除去しておくように
したので、バイアス層用プリプレグ材を作製する段階で
はこの耳部の切断、除去工程が不要になり、バイアス層
用プリプレグ材の作製を大幅に容易化できるという効果
が得られる。
第１図は本発明の一実施例に係るプリプレグの製造方法
を実施するためのプリプレグ製造装置の概略側面図、 第２図は第１図の装置により製造されたプリプレグと離
型シートとの積層シートの斜視図、 第３図は第２図のIII−III線に沿う断面図、 第４図は従来のプリプレグ製造装置の概略側面図、 第５図は第４図の装置により製造されたプリプレグと離
型シートとの積層シートの斜視図、 第６図は第５図のシートの平面図、 第７図は第６図のシートから切断されたシートの、離型
シート耳部除去の様子を示す拡大平面図、 第８図は第７図の耳部切断で得られたシートを離型シー
ト上に配置していく様子を示した平面図、 第９図は第８図で得られたシートを規定表に切断する様
子を示した拡大平面図、 第10図は第９図で得られたシートを加熱、加圧するカレ
ンダー装置の概略側面図、 第11図は第10図で得られたシートから一方の離型シート
を剥離したシートの平面図、 である。 31……強化繊維シート 32、33……離型シート 38……重合せ体 39……加熱板 40a、40b、40c……加熱ロール 41a、41b、41c……プレスロール 42……プリプレグ 45、48……積層シート 46……耳部 47……カッタ 49……巻芯 50……プリプレグロール 51……強化繊維の配列方向 52……切断線 53……切断されたシート
を実施するためのプリプレグ製造装置の概略側面図、 第２図は第１図の装置により製造されたプリプレグと離
型シートとの積層シートの斜視図、 第３図は第２図のIII−III線に沿う断面図、 第４図は従来のプリプレグ製造装置の概略側面図、 第５図は第４図の装置により製造されたプリプレグと離
型シートとの積層シートの斜視図、 第６図は第５図のシートの平面図、 第７図は第６図のシートから切断されたシートの、離型
シート耳部除去の様子を示す拡大平面図、 第８図は第７図の耳部切断で得られたシートを離型シー
ト上に配置していく様子を示した平面図、 第９図は第８図で得られたシートを規定表に切断する様
子を示した拡大平面図、 第10図は第９図で得られたシートを加熱、加圧するカレ
ンダー装置の概略側面図、 第11図は第10図で得られたシートから一方の離型シート
を剥離したシートの平面図、 である。 31……強化繊維シート 32、33……離型シート 38……重合せ体 39……加熱板 40a、40b、40c……加熱ロール 41a、41b、41c……プレスロール 42……プリプレグ 45、48……積層シート 46……耳部 47……カッタ 49……巻芯 50……プリプレグロール 51……強化繊維の配列方向 52……切断線 53……切断されたシート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−44333（ＪＰ，Ａ) 特開 昭59−120420（ＪＰ，Ａ) 特公 平１−29373（ＪＰ，Ｂ２) 特公 昭60−15146（ＪＰ，Ｂ２) 米国特許3700511（ＵＳ，Ａ)
Claims (1)
- 【請求項１】強化繊維を一方向に互いに並行に引き揃え
てなる強化繊維シートに、少なくとも一方が一面に樹脂
を担持している２枚の離型シートを、前記強化繊維シー
トを挟むように、かつ、樹脂担持面が前記強化繊維シー
ト側を向くように重ね合せ、重ね合せ体を加熱、加圧し
て前記樹脂を前記強化繊維シートに転移、含浸させてプ
リプレグとし、そのプリプレグから一方の離型シートを
剥ぎ取った後、プリプレグを他方の離型シートとともに
巻き取るに際し、一方の離型シートを剥ぎ取った後、他
方の離型シートの、プリプレグの幅よりもはみ出してい
る両耳部を連続的に切断、除去し、しかる後にプリプレ
グを他方の離型シートとともに巻き取ることを特徴とす
る、繊維強化プラスチック製ゴルフシャフトのバイアス
層形成用一方向配列プリプレグの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2011707A JPH07115352B2 (ja) | 1990-01-23 | 1990-01-23 | プリプレグの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2011707A JPH07115352B2 (ja) | 1990-01-23 | 1990-01-23 | プリプレグの製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH03216307A JPH03216307A (ja) | 1991-09-24 |
| JPH07115352B2 true JPH07115352B2 (ja) | 1995-12-13 |
Family
ID=11785518
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2011707A Expired - Fee Related JPH07115352B2 (ja) | 1990-01-23 | 1990-01-23 | プリプレグの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07115352B2 (ja) |
Families Citing this family (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| DE10082677D2 (de) * | 1999-09-09 | 2002-02-14 | Heinr Aug Schoeller Soehne Gmb | Transparentpapier und Verfahren zur Herstellung eines Transparentpapieres |
| FR2806425B1 (fr) * | 2000-03-16 | 2002-07-12 | Hexcel Composites | Produit intermediaire composite, procede de production d'un tel produit et utilisation a titre de materiau de moulage |
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| JP2014121796A (ja) * | 2012-12-20 | 2014-07-03 | Sanyu Rec Co Ltd | プリプレグの巻物、プリプレグの巻物の製造方法、及びプリプレグの巻物の製造装置 |
| CN109070389B (zh) * | 2016-04-11 | 2021-06-15 | 三菱化学株式会社 | 纤维增强树脂材料的制造方法及纤维增强树脂材料的制造装置 |
Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US3700511A (en) | 1969-08-04 | 1972-10-24 | Secr Defence Brit | Method of producing tapes of longitudinally aligned carbon fibres |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS59120420A (ja) * | 1982-12-27 | 1984-07-12 | Toray Ind Inc | テ−プ状プリプレグの製造方法 |
| JPS58212936A (ja) * | 1983-04-18 | 1983-12-10 | 東レ株式会社 | 繊維強化樹脂管状体 |
-
1990
- 1990-01-23 JP JP2011707A patent/JPH07115352B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US3700511A (en) | 1969-08-04 | 1972-10-24 | Secr Defence Brit | Method of producing tapes of longitudinally aligned carbon fibres |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH03216307A (ja) | 1991-09-24 |
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