JPH11114421A - 空気浄化用触媒体及び空気浄化用フィルター - Google Patents

空気浄化用触媒体及び空気浄化用フィルター

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JPH11114421A
JPH11114421A JP9277228A JP27722897A JPH11114421A JP H11114421 A JPH11114421 A JP H11114421A JP 9277228 A JP9277228 A JP 9277228A JP 27722897 A JP27722897 A JP 27722897A JP H11114421 A JPH11114421 A JP H11114421A
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JP
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zinc oxide
catalyst
palladium
air
gas
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JP9277228A
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Yasuhide Yamaguchi
靖英 山口
Yuichi Abu
裕一 阿武
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Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
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Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】外部から加熱したり、紫外線を照射したりしな
くても素材自身の触媒作用によって空気中の有害物資を
除去できる素材を提供すること。 【解決手段】貴金属超微粒子を表面に担持した酸化亜鉛
からなる空気浄化用触媒体及び該触媒体が担持されてい
る空気浄化用フィルター。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は空気浄化用触媒体及
び空気浄化用フィルターに関するものであり、詳しく
は、常温で且つ紫外線の照射なしで空気を浄化すること
のできる空気浄化用触媒体及び空気浄化用フィルターに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】貴金属、特にパラジウムを担持した粉体
はガス酸化用触媒体等として広く用いられている。例え
ば、パラジウムを担持した金属酸化物(例えばパラジウ
ム担持アルミナ)は、自動車の排気ガス中に含まれる一
酸化炭素等を除去するための触媒体やガスセンサー素子
として用いられている。しかしこのような触媒体は触媒
反応を発現するためには触媒が活性化する高温加熱状態
で用いる必要があり、触媒体を加熱せずに用いることは
なかった。
【0003】一方、住環境中には有害物質となる一酸化
炭素、窒素酸化物、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒ
ド等のアルデヒド類等が含まれており、これらは濃度が
低くても人体に悪影響を及ぼすことが報告されている。
住環境中のこれらの希薄濃度のガスを分解するために
は、例えば空気清浄器の触媒体部分を高温に加熱する必
要があるが、このようなことは非効率的であり、実用的
でない。
【0004】酸化亜鉛は半導体であり、それで、半導体
特性を有する酸化亜鉛に紫外線を照射し、酸化亜鉛の光
触媒効果を利用して酸化亜鉛の表面で空気中のアセトア
ルデヒド等のアルデヒド類ガスを二酸化炭素まで分解す
る試みは公知であるが(例えば、表面科学、第16巻、
第3号、第42〜44頁)、このような技術において
は、紫外線が存在しないとアセトアルデヒドは全く分解
されないことが知られており、紫外線の照射は必要不可
欠であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、住環境中
に含まれる有害物質の除去は重要であるが、従来技術の
触媒体においては加熱したり、紫外線を照射したりしな
いと作動しないという欠点があった。本発明の目的は、
外部から加熱したり、紫外線を照射したりしなくても素
材自身の触媒作用によって空気中の有害物資を除去でき
る素材、即ち空気浄化用触媒体及び空気浄化用フィルタ
ーを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記目的を
達成するために鋭意検討の結果、酸化亜鉛の表面に貴金
属超微粒子を担持させたものを用いることにより、紫外
線の照射や加熱を行わなくても、極めて良好にアルデヒ
ド類や一酸化炭素を除去できることを見出し、本発明を
完成した。
【0007】即ち、本発明は貴金属超微粒子を表面に担
持した酸化亜鉛からなることを特徴とする、外部からの
加熱や、紫外線の照射なしで触媒活性を発揮する空気浄
化用触媒体に関するものである。又、本発明は、通気性
のある担体の表面に上記の空気浄化用触媒体が担持され
ていることを特徴とする、外部からの加熱や、紫外線の
照射なしで触媒活性を発揮する空気浄化用フィルターに
関するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の空気浄化用触媒体で用い
る貴金属としては、白金、ロジウム、パラジウム、ルテ
ニウム、金、銀等を挙げることができる。中でも、パラ
ジウムは貴金属の中でも比較的安価でありながら高い効
果を示すので特に望ましい。本発明の空気浄化用触媒体
においては、これらの貴金属は超微粒子として、好まし
くは1〜50nmの超微粒子として酸化亜鉛の表面に比
較的均一に分散した状態で担持されている。
【0009】本発明の空気浄化用触媒体で用いる酸化亜
鉛は微粒子、凝集体、粗い粒状物、フレーク状物、板状
物、微粒子から成形した成形物等であり得るが、単位重
量当たりの表面積の大きい微粒子であることが好まし
い。酸化亜鉛微粒子は湿式法及び乾式法で得ることがで
き、それらの一次粒径は一般的に0.02〜1μmであ
り、それらの微粒子はそのまま本発明に用いることがで
きる。本発明においては、例えば乾式法で得られる一次
粒径0.1〜1μm、比表面積25〜1m2 /gの酸化
亜鉛を用いて十分な触媒作用を発揮させることができ
る。
【0010】酸化亜鉛の表面上に貴金属超微粒子を担持
させる方法としては、例えば、貴金属イオンを含有する
水溶液中に酸化亜鉛を浸漬して酸化亜鉛の表面に貴金属
イオンを含浸させ、液を除去した後に酸化亜鉛表面上の
貴金属を還元処理する湿式法を用いることができる。こ
の際の水溶液の濃度、温度、酸化亜鉛に対する相対量に
ついては特には制限はないが、本発明の空気浄化用触媒
体において貴金属超微粒子が酸化亜鉛の表面になるべく
均一に分散された状態となるように適当に調整すればよ
い。
【0011】貴金属の担持量が増加するにつれて、本発
明で目的としている効果も増加する(除去速度が速くな
る)が、貴金属の担持量がある量を越えると、貴金属の
添加効果が飽和するため貴金属の添加量に応じた効果は
得らず、不経済である。住環境中の希薄濃度のガスを分
解(除去)する場合には、例えば、1ppm以下の濃度
のホルムアルデヒドやアセトアルデヒド、0.2%以下
の濃度の一酸化炭素を分解(除去)する場合には、貴金
属の添加によって得られる効果及び貴金属のコストを考
慮すると、例えば、酸化亜鉛として一次粒径0.1〜1
μmの乾式法酸化亜鉛を用いる場合には貴金属の担持量
が酸化亜鉛の重量に対して好ましくは0.1〜10重量
%、より好ましくは0.5〜2重量%、一層好ましくは
0.5重量%以上1重量%未満である。担持量が1重量
%以上になると貴金属の分散性が低下する傾向があり、
更に2重量%を超えると分散性だけでなく担持性も悪く
なる傾向があり、その結果として触媒作用が低下する傾
向がある。
【0012】本発明の空気浄化用触媒体の形状は上記の
酸化亜鉛の形状、即ち、微粒子、凝集体、粗い粒状物、
フレーク状物、板状物、微粒子から成形した成形物等で
あり得る。本発明の空気浄化用触媒体の形状が微粒子か
ら成形した成形物である場合には、貴金属超微粒子を表
面に担持した酸化亜鉛微粒子から成形した成形物であっ
ても、或いは酸化亜鉛微粒子から成形物を成形し、その
成形物に貴金属超微粒子を担持させたものであってもよ
い。このような成形物の形状としてはフィルター、フィ
ルター構成部品を挙げることができる。
【0013】本発明の触媒体、好ましくは微粒子状の触
媒体は、ハニカム、繊維、不織布、セラミックフォー
ム、スポンジ、網、紙等の通気性のある担体に担持させ
ることにより空気浄化用フィルターとして用いることが
できる。本発明の触媒体は加熱や紫外線照射を必要とし
ないので、触媒体を担持する担体の種類、形状について
は、通気性があること及び触媒体の担持が可能であるこ
と以外は特には制限を受けない。例えば、圧力損失、通
気量等の設計により担体を任意に選定し、触媒担持フィ
ルターの作製において一般に採用されているウォッシュ
コート等によって本発明の触媒体を担持させることがで
きる。
【0014】一酸化炭素は大気中に0.2%含まれると
危険であると言われている。従来の貴金属を担持した金
属酸化物触媒体は一酸化炭素を酸化することが知られて
いるが、この場合には、該触媒体は加熱状態で、一般的
には200℃以上に加熱して使用する必要があった。従
って、このような触媒体は、自動車の排ガス等のように
加熱された状態の有害物含有空気に用いるか、又は有害
物含有空気を加熱して用いる必要があり、一般家庭等に
は不向きであり、用いることができなかった。しかしな
がら、金属酸化物として酸化亜鉛を用いると、加熱しな
い状態でも高効率に一酸化炭素を除去し、そのほとんど
が二酸化炭素まで酸化されていることが見出された。即
ち、本発明の空気浄化用触媒体又は空気浄化用フィルタ
ーは、ガスレンジ、ガス風呂、ガス給湯器、石油ストー
ブ、石炭ストーブ、石油ファンヒーター、練炭等の不完
全燃焼によって発生する一酸化炭素を酸化して二酸化炭
素にする触媒体とし良好な効果を発揮する。
【0015】また、本発明の空気浄化用フィルターは、
アルデヒド類等の悪臭ガスの分解や一酸化炭素ガスの酸
化等の作用を発揮するので、燃料としてガス、石油又は
石炭を用いる燃焼装置内、該燃焼装置の近傍、排ガス煙
道中や、住居内、エアコンや空気浄化装置内、自動車
内、人体用マスク等でその効果を有効に発揮することが
できる。
【0016】なお、酸化亜鉛自体は硫化水素、亜硫酸ガ
ス、メルカプタン等の硫黄系のガスを脱臭する効果を持
っているので、本発明の空気浄化用触媒体又は空気浄化
用フィルターは酸化亜鉛自体が上記の効果を発揮するの
で、多目的の空気浄化用触媒体又は空気浄化用フィルタ
ーとして有効である。
【0017】
【実施例】以下に本発明を実施例及び比較例によって具
体的に説明するが、本発明はかかる事例に限定されるも
のではない。 実施例1 パラジウム含量が0.8gの塩化パラジウム水溶液1.
5リットル中に酸化亜鉛粉末(一次粒径約0.2μm)
100gを入れ、一昼夜良く攪拌した。この処理により
全てのパラジウムイオンが酸化亜鉛粉末の表面に含浸さ
れた。この粉末を濾過によって回収し、ホルマリン中に
入れて酸化亜鉛表面上のパラジウムイオンを還元処理
し、パラジウムを0.8重量%担持した酸化亜鉛粉末を
得た。
【0018】上記の方法で得た粉末(触媒体)は、X線
回折により、金属パラジウムと酸化亜鉛からなることが
確認され、また、走査型電子顕微鏡(SEM)観察によ
り、10nm程度の超微粒子パラジウムが酸化亜鉛の表
面に担持されている状態となっていることが確認され
た。
【0019】遮光した暗箱内に設置した容積9リットル
の密閉ガラス容器中に、上記の方法で得た触媒体0.6
gを入れ、この容器中にアセトアルデヒドガスをその濃
度が110ppmとなるように注入した。注入後の時間
の経過に伴うアセトアルデヒドガス濃度の変化をモニタ
ーしたところ、アセトアルデヒドガス濃度は経過時間と
共に減少し、30分後には50ppmまで減少した。
【0020】比較例1 遮光した暗箱内に設置した容積9リットルの密閉ガラス
容器中に、実施例1で出発原料として用いた酸化亜鉛粉
末(一次粒子径約0.2μm)(即ち、パラジウムを担
持していない酸化亜鉛粉末)0.6gを入れ、この容器
中にアセトアルデヒドガスをその濃度が110ppmと
なるように注入した。注入後の時間の経過に伴うアセト
アルデヒドガス濃度の変化をモニターしたところ、アセ
トアルデヒドガス濃度は30分後でも108ppmであ
り、ほとんど減少は見られなかった。
【0021】比較例2 実施例1で用いた酸化亜鉛粉末の代わりに酸化マンガ
ン、酸化アルミニウム又は酸化銅(II)の粉末を用い、
実施例1で実施した処理法に従ってパラジウムをそれぞ
れ0.8重量%担持した酸化マンガン、酸化アルミニウ
ム又は酸化銅の粉末を得た。
【0022】遮光した暗箱内に設置した容積9リットル
の密閉ガラス容器中に、上記の方法で得たパラジウム担
持酸化マンガン、パラジウム担持酸化アルミニウム又は
パラジウム担持酸化銅の粉末0.6gを入れ、この容器
中にアセトアルデヒドガスをその濃度が110ppmと
なるように注入した。注入後の時間の経過に伴うアセト
アルデヒドガス濃度の変化をモニターしたところ、何れ
の場合にもアセトアルデヒドガス濃度は30分後でも1
09ppmであり、ほとんど減少は見られなかった。
【0023】実施例2 容積9リットルの密閉ガラス容器中に、実施例1に記載
の処理法で得た触媒体0.6gを入れ、この容器中に一
酸化炭素ガスをその濃度が110ppmとなるように注
入した。注入後の時間の経過に伴う一酸化炭素ガス濃度
の変化をモニターしたところ、一酸化炭素ガス濃度は経
過時間と共に減少し、30分後には10ppmまで減少
し、また、これと同時に容器中の二酸化炭素濃度は増加
した。従って、本発明の触媒体は室温においても一酸化
炭素を酸化していることが確認された。
【0024】比較例3 容積9リットルの密閉ガラス容器中に、実施例1で出発
原料として用いた酸化亜鉛粉末(一次粒子径約0.2μ
m)(即ち、パラジウムを担持していない酸化亜鉛粉
末)0.6gを入れ、この容器中にアセトアルデヒドガ
スをその濃度が110ppmとなるように注入した。注
入後の時間の経過に伴うアセトアルデヒドガス濃度の変
化をモニターしたところ、アセトアルデヒドガス濃度は
100分後でも100ppmであり、ほとんど減少は見
られなかった。
【0025】実施例3 種々の濃度の塩化パラジウム水溶液1.5リットル中に
それぞれ酸化亜鉛粉末(一次粒子径約0.2μm)10
0gを入れ、一昼夜良く攪拌した。この処理により全て
のパラジウムイオンが酸化亜鉛粉末の表面に含浸され
た。これらの粉末を濾過によって回収し、ホルマリン中
に入れて酸化亜鉛表面上のパラジウムイオンを還元処理
し、表1に示す量のパラジウムを担持した酸化亜鉛粉末
を得た。担持されたパラジウム量はICPにより測定し
た。
【0026】容積9リットルの個々の密閉ガラス容器中
に、上記の処理法で得た各々の触媒体0.6gを入れ、
この容器中に一酸化炭素ガスをその濃度が110ppm
となるように注入した。注入後の時間の経過に伴う一酸
化炭素ガス濃度の変化をモニターしたところ、一酸化炭
素ガス濃度は経過時間と共に減少し、20分後には表1
に示す量まで減少した。
【0027】
【0028】表1に示すデータからも明らかなように、
パラジウム担持量が増加するにつれて容器中の一酸化炭
素濃度が減少する傾向があるが、パラジウム担持量が1
重量%以上になると貴金属の分散性が低下する傾向があ
り、更に2重量%を超えると分散性だけでなく担持性も
悪くなる傾向があり、その結果として増加するパラジウ
ムの添加量に応じた効果は得られず、不経済である。
【0029】比較例4 容積9リットルの個々の密閉ガラス容器中に、比較例2
に記載の処理法で得た0.8重量%パラジウム担持酸化
マンガン、0.8重量%パラジウム担持酸化アルミニウ
ム又は0.8重量%パラジウム担持酸化銅の粉末0.6
gを入れ、これらの容器中に一酸化炭素ガスをその濃度
が110ppmとなるように注入した。注入後の時間の
経過に伴う一酸化炭素ガス濃度の変化をモニターしたと
ころ、一酸化炭素ガス濃度は20分後には表2に示す量
になった。
【0030】
【0031】実施例4 パラジウムを0.5重量%担持した酸化亜鉛粉末25g
を少量のアクリルバインダーと共に混合してゾルとし、
このゾル中にポリプロピレン製不織布(目付20g/m
2 )を浸漬し、その後乾燥して脱臭布を作製した。この
布へのパラジウム担持酸化亜鉛の担持量はおよそ2g/
2 と計算された。
【0032】この脱臭布1m2 を容積9リットルの密閉
ガラス容器中に入れ、この容器中にホルムアルデヒドガ
スをその濃度が10ppmとなるように注入した。注入
後の時間の経過に伴うホルムアルデヒドガス濃度の変化
をガスクロマトグラフィーによりモニターしたところ、
ホルムアルデヒドガス濃度は経過時間と共に減少し、1
時間後には0.7ppmまで減少した。このような脱臭
布は壁紙裏地、カーテン或いはフィルター等に使用すれ
ば、住環境から発生するアルデヒド類の除去に効果を発
揮できる。
【0033】実施例5 パラジウムを0.8重量%担持した酸化亜鉛粉末5gを
少量の水と混合してゾルとし、このゾル中に紙製コルゲ
ートハニカム(5cm×5cm×1cm)を浸漬し、そ
の後乾燥して触媒体担持ハニカムを作製した。このハニ
カムへのパラジウム担持酸化亜鉛の担持量はおよそ0.
5gと計算された。
【0034】この触媒体担持ハニカムをファン付小型モ
ーター(5cm×5cm)に取付け、容積9リットルの
密閉ガラス容器中に入れ、この容器中に一酸化炭素ガス
をその濃度が110ppmとなるように注入し、ファン
を回転させた。注入後の時間の経過に伴う一酸化炭素ガ
ス濃度の変化をガスクロマトグラフィーによりモニター
したところ、一酸化炭素ガス濃度は経過時間と共に減少
し、10分後には15ppmまで減少した。
【0035】実施例6 パラジウムを0.3重量%担持した酸化亜鉛粉末25g
を少量のアクリルバインダーと共に混合してゾルとし、
このゾル中にアルミニウムハニカム(20cm×20c
m×5cm)を浸漬し、その後乾燥してハニカムフィル
ターを作製した。このハニカムフィルターへのパラジウ
ム担持酸化亜鉛の担持量はおよそ5gと計算された。
【0036】ガス給湯器上部の排気ガス管部(直径5c
m)に、上記のハニカムフィルターを管径に合うように
切断して取り付けた。ガス給湯器を使用している間のハ
ニカムフィルターの温度は34℃であり、室温とほとん
ど変わらなかった。この状態で、ハニカムフィルターを
通過する前と後の両方の一酸化炭素濃度を測定したとこ
ろ、ハニカムフィルターを通過する前には60ppmで
あったが、通過した後では8ppmであった。
【0037】実施例7 実施例6と同じ処理法で作製したハニカムフィルターを
直径15mmに切り取り、円筒状に塩化ビニル管(外径
18mm、内径15mm)に入れ、一端に蓋をし、これ
に穴を開けて一酸化炭素用ガス検知管(ガステック1L
M)を取り付け、検知管の反対側にガス吸引器を取り付
けた。従って、吸引を行うと、ハニカムフィルターを通
過したガスのみを採取できるようになっていた。
【0038】容積9リットルの密閉ガラス容器の一部に
設置した穴(直径18mm)に上記で作製した塩化ビニ
ル管を接続し、この容器中に一酸化炭素を2000pp
mの濃度となるように注入した。この塩化ビニル管を通
過させてガスの吸引を行い、検知管によって一酸化炭素
濃度を測定したところ、検知管は85ppmを示した。
比較のために、何も担持していないハニカムフィルター
を取り付けて同様にガスの吸引を行い、検知管によって
一酸化炭素濃度を測定したところ、検知管は2000p
pmを示した。
【0039】
【発明の効果】本発明の空気浄化用触媒体及び空気浄化
用フィルターはアルデヒド類の除去、一酸化炭素の酸化
に有効である、住環境中の悪臭や有害ガスの清浄化に極
めて有効である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】貴金属超微粒子を表面に担持した酸化亜鉛
    からなることを特徴とする空気浄化用触媒体。
  2. 【請求項2】空気中のアルデヒド類又は一酸化炭素の除
    去に用いるための、請求項1記載の空気浄化用触媒体。
  3. 【請求項3】酸化亜鉛が微粒子の形態となっている、請
    求項1又は2記載の空気浄化用触媒体。
  4. 【請求項4】貴金属がパラジウムである、請求項1、2
    又は3記載の空気浄化用触媒体。
  5. 【請求項5】酸化亜鉛が一次粒径0.1〜1μmの微粒
    子であり、パラジウムの担持量が酸化亜鉛の重量に対し
    て0.1〜10重量%である、請求項4記載の空気浄化
    用触媒体。
  6. 【請求項6】通気性のある担体の表面に請求項3又は5
    記載の空気浄化用触媒体が担持されていることを特徴と
    する空気浄化用フィルター。
JP9277228A 1997-10-09 1997-10-09 空気浄化用触媒体及び空気浄化用フィルター Pending JPH11114421A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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