JPH11114013A - 医薬用複室容器 - Google Patents
医薬用複室容器Info
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- JPH11114013A JPH11114013A JP9287233A JP28723397A JPH11114013A JP H11114013 A JPH11114013 A JP H11114013A JP 9287233 A JP9287233 A JP 9287233A JP 28723397 A JP28723397 A JP 28723397A JP H11114013 A JPH11114013 A JP H11114013A
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- liquid
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Abstract
(57)【要約】
【課題】固体状薬剤と液体状薬剤を使用直前に混合する
医薬用複室容器において、混合液中の固体状薬剤に起因
する微粒子(異物)を除去する。 【解決手段】液体状薬剤11と固体状薬剤12を使用直
前に混合する医薬用複室容器1において、排出管6に濾
過膜5を取り付ける。
医薬用複室容器において、混合液中の固体状薬剤に起因
する微粒子(異物)を除去する。 【解決手段】液体状薬剤11と固体状薬剤12を使用直
前に混合する医薬用複室容器1において、排出管6に濾
過膜5を取り付ける。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液体状の薬剤と固体
状の薬剤とを別々の室に保存しておき、使用時に各室間
を連通させ、薬剤を混合するタイプの複室容器に関す
る。
状の薬剤とを別々の室に保存しておき、使用時に各室間
を連通させ、薬剤を混合するタイプの複室容器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】薬剤のうち特に粉末抗生剤は、投与時に
溶解操作を行うことが多いが、これに伴う懸念として、
微生物汚染や異物の混入がある。また溶解操作の作業性
・作業効率も無視できない。これらを考慮して種々の工
夫が提案されているが、特にいわゆる「ダブルバッグフ
ルキット」は上記の問題に有効であるとされている。具
体的には特開平4−364850号、特開平4−364
851号、特開平7−155361号などに記載されて
いる如く、連通手段を有する複室容器の別々の室に液体
状薬剤と固体状薬剤を収容しておき、使用直前に該連通
手段によって両薬剤を混合・溶解するものである(ま
た、固体状薬剤を水分や酸素から保護するために、固体
状薬剤を収容する室を乾燥剤、酸素吸収剤、ガスバリア
ー包材などによって守る工夫がされている)。かような
容器ではクローズドの状態で(外気との接触がない状態
で)、かつ操作も敏速に行えることが長所である。
溶解操作を行うことが多いが、これに伴う懸念として、
微生物汚染や異物の混入がある。また溶解操作の作業性
・作業効率も無視できない。これらを考慮して種々の工
夫が提案されているが、特にいわゆる「ダブルバッグフ
ルキット」は上記の問題に有効であるとされている。具
体的には特開平4−364850号、特開平4−364
851号、特開平7−155361号などに記載されて
いる如く、連通手段を有する複室容器の別々の室に液体
状薬剤と固体状薬剤を収容しておき、使用直前に該連通
手段によって両薬剤を混合・溶解するものである(ま
た、固体状薬剤を水分や酸素から保護するために、固体
状薬剤を収容する室を乾燥剤、酸素吸収剤、ガスバリア
ー包材などによって守る工夫がされている)。かような
容器ではクローズドの状態で(外気との接触がない状態
で)、かつ操作も敏速に行えることが長所である。
【0003】しかしながら、かようなダブルバッグフル
キット以外でもそうであるが、固体状薬剤自体の中に不
溶性微粒子(異物)が混入していることは避けられず、
混合後の溶解液中に不溶性微粒子が移行してしまうこと
になる。このことは、例えばJJPEN(輸液・栄養ジ
ャーナル)、18、No.12,984-989(1996)からも示唆され
る。
キット以外でもそうであるが、固体状薬剤自体の中に不
溶性微粒子(異物)が混入していることは避けられず、
混合後の溶解液中に不溶性微粒子が移行してしまうこと
になる。このことは、例えばJJPEN(輸液・栄養ジ
ャーナル)、18、No.12,984-989(1996)からも示唆され
る。
【0004】
【発明の解決しようとする課題】本発明は、上述した不
溶性微粒子の問題を解決すべく、液体状の薬剤と固体状
の薬剤とを収容する複室容器を提供することにある。
溶性微粒子の問題を解決すべく、液体状の薬剤と固体状
の薬剤とを収容する複室容器を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決する本
発明は、連通手段を介して少なくとも一つの液体状薬剤
を収容室および少なくとも一つの固体状薬剤収容室を有
し、いずれかの室の少なくとも一つに排出管が設けられ
た複室容器であって、前記排出管には濾過膜が設けられ
ていることを特徴とする医薬用複室容器である。また、
本発明は前記濾過膜の平均孔径が1〜20μmであるこ
とを特徴とする医薬用複室容器である。
発明は、連通手段を介して少なくとも一つの液体状薬剤
を収容室および少なくとも一つの固体状薬剤収容室を有
し、いずれかの室の少なくとも一つに排出管が設けられ
た複室容器であって、前記排出管には濾過膜が設けられ
ていることを特徴とする医薬用複室容器である。また、
本発明は前記濾過膜の平均孔径が1〜20μmであるこ
とを特徴とする医薬用複室容器である。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明において複室容器とは、複
数の収容室に区画された容器であって、該収容室の各々
に異なる薬剤を保存しておき、使用直前に何らかの手段
でクローズドシステム内で連通させ混合できる容器であ
る。収容室の区画手段としては、使用直前までは安定に
成分薬剤を隔離でき、使用時(混合時)には容易に連通
させ得ることが大切であり、このために種々の形態が工
夫され提案されている。本発明はこれらの公知手段を用
いることができ、代表的なものとしては、収容室間を
外側からクランプで狭窄するもの、収容室間を容器外
に露出したチューブで連結し、該チューブをクランプで
狭窄するもの、収容室間に用時破断可能な連通具(い
わゆるクリックチップ)を持つもの、収容室間の隔壁
部のシールを比較的安定でかつ薬剤混合時には容易に破
断できる程度の接着強度としたもの、が挙げられる。特
に限定しないが、最も操作性にに富み実用的なのは、
のいわゆるイージリィピーラブルタイプの複室容器であ
り、本発明の複室容器ものタイプとすることが好まし
い。
数の収容室に区画された容器であって、該収容室の各々
に異なる薬剤を保存しておき、使用直前に何らかの手段
でクローズドシステム内で連通させ混合できる容器であ
る。収容室の区画手段としては、使用直前までは安定に
成分薬剤を隔離でき、使用時(混合時)には容易に連通
させ得ることが大切であり、このために種々の形態が工
夫され提案されている。本発明はこれらの公知手段を用
いることができ、代表的なものとしては、収容室間を
外側からクランプで狭窄するもの、収容室間を容器外
に露出したチューブで連結し、該チューブをクランプで
狭窄するもの、収容室間に用時破断可能な連通具(い
わゆるクリックチップ)を持つもの、収容室間の隔壁
部のシールを比較的安定でかつ薬剤混合時には容易に破
断できる程度の接着強度としたもの、が挙げられる。特
に限定しないが、最も操作性にに富み実用的なのは、
のいわゆるイージリィピーラブルタイプの複室容器であ
り、本発明の複室容器ものタイプとすることが好まし
い。
【0007】以下、イージリィピーラブルタイプのもの
を図示しながら本発明の医薬用複室容器を説明する。図
1は、本発明の医薬用複室容器の実施形態の一例の断面
図である。複室容器1において、一つの室2は液体状薬
剤11を収容しており、薬剤としては生理食塩液、ブド
ウ糖液、注射用蒸留水などが代表例である。また、他の
室3は固体状薬剤12を収容しており、薬剤の代表例と
しては、抗生剤、ビタミン剤などがあり、その形態は粉
末状が好ましい。なお、室2と室3は容器シート7を剥
離可能な熱融着(イージリィピーラブル)による連通手
段4により分離されている。本発明において、室は2つ
に限られず複数の連通手段を介して複数室設けても良
い。複室容器を形成する容器シート7の材料としては、
内部可視性、自己排液性などの機能面、またイージリィ
ピーラブルタイプの複室容器の作り易さを考慮すると、
次に挙げるポリマーまたはポリマー組成物をベースとす
るものが薦められる。
を図示しながら本発明の医薬用複室容器を説明する。図
1は、本発明の医薬用複室容器の実施形態の一例の断面
図である。複室容器1において、一つの室2は液体状薬
剤11を収容しており、薬剤としては生理食塩液、ブド
ウ糖液、注射用蒸留水などが代表例である。また、他の
室3は固体状薬剤12を収容しており、薬剤の代表例と
しては、抗生剤、ビタミン剤などがあり、その形態は粉
末状が好ましい。なお、室2と室3は容器シート7を剥
離可能な熱融着(イージリィピーラブル)による連通手
段4により分離されている。本発明において、室は2つ
に限られず複数の連通手段を介して複数室設けても良
い。複室容器を形成する容器シート7の材料としては、
内部可視性、自己排液性などの機能面、またイージリィ
ピーラブルタイプの複室容器の作り易さを考慮すると、
次に挙げるポリマーまたはポリマー組成物をベースとす
るものが薦められる。
【0008】低密度ポリエチレン:特にブテンー1、ペ
ンテンー1、ヘキセンー1、4−メチルペンテンー1、
オクテンー1、デセンー1などのαーオレフィン類を3
〜20モル%程度共重合した、密度0.910〜0.93
0g/cm3の線状低密度ポリエチレン(LLDPE)
がよい。
ンテンー1、ヘキセンー1、4−メチルペンテンー1、
オクテンー1、デセンー1などのαーオレフィン類を3
〜20モル%程度共重合した、密度0.910〜0.93
0g/cm3の線状低密度ポリエチレン(LLDPE)
がよい。
【0009】ポリプロピレン(PP)を含む重合体組成
物:アイソタクチックタイプもしくはシンジオタクチッ
クタイプの結晶性ポリプロピレンまたはこれらを主成分
とする結晶性コポリマーとオレフィン系熱可塑性エラス
トマーもしくはスチレン系熱可塑性エラストマーとの重
合体組成物。PPとエラストマーとの比率は重量で4
0:60〜85:15程度がよい。オレフィン系エラス
トマーの代表例はプロピレンまたはブテンー1で、含量
がそれぞれ15〜30重量%のエチレンプロピレンコポ
リマー(EP)またはエチレンブテンー1コポリマー
(EB)であり、スチレン系エラストマーとしてはポリ
スチレンとエチレンプロピレンコポリマーとのブロック
コポリマー(SEPS)やポリスチレンとエチレンブチ
レンコポリマーとのブロックコポリマー(SEBS)が
ある。これらのスチレン系エラストマー中のスチレン成
分含量は10〜40重量%であるのが好ましい。
物:アイソタクチックタイプもしくはシンジオタクチッ
クタイプの結晶性ポリプロピレンまたはこれらを主成分
とする結晶性コポリマーとオレフィン系熱可塑性エラス
トマーもしくはスチレン系熱可塑性エラストマーとの重
合体組成物。PPとエラストマーとの比率は重量で4
0:60〜85:15程度がよい。オレフィン系エラス
トマーの代表例はプロピレンまたはブテンー1で、含量
がそれぞれ15〜30重量%のエチレンプロピレンコポ
リマー(EP)またはエチレンブテンー1コポリマー
(EB)であり、スチレン系エラストマーとしてはポリ
スチレンとエチレンプロピレンコポリマーとのブロック
コポリマー(SEPS)やポリスチレンとエチレンブチ
レンコポリマーとのブロックコポリマー(SEBS)が
ある。これらのスチレン系エラストマー中のスチレン成
分含量は10〜40重量%であるのが好ましい。
【0010】容器シート7は単層構造だけでなく、多層
(複層)構造のものも含まれることは言うまでもない。
多層化はシートの強度、透明性、柔軟性、耐熱性などを
改良するために適用される他、水分、酸素などのガスに
対するバリアー性向上の目的でも利用される。特に固体
状の薬剤は水分、酸素などで変質するものが多いので既
述のポリマーからなる層の外層にガスバリアー性の層を
配することがよい。ガスバリアー性層の代表例として
は、エチレンビニルアルコールコポリマー(EVO
H)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリメタキシ
リレンアジパミド(MXD−6)、サーモトロピック液
晶ポリエステル(LCP)などの他、ポリエチレンテレ
フタレート(PET)、ポリエチレンー2,6−ナフタ
レート(PEN)、環状ポリオレフィンなどのフィルム
に酸化ケイ素、アルミナなどのセラミックをコートした
いわゆる透明蒸着フィルムがある。
(複層)構造のものも含まれることは言うまでもない。
多層化はシートの強度、透明性、柔軟性、耐熱性などを
改良するために適用される他、水分、酸素などのガスに
対するバリアー性向上の目的でも利用される。特に固体
状の薬剤は水分、酸素などで変質するものが多いので既
述のポリマーからなる層の外層にガスバリアー性の層を
配することがよい。ガスバリアー性層の代表例として
は、エチレンビニルアルコールコポリマー(EVO
H)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリメタキシ
リレンアジパミド(MXD−6)、サーモトロピック液
晶ポリエステル(LCP)などの他、ポリエチレンテレ
フタレート(PET)、ポリエチレンー2,6−ナフタ
レート(PEN)、環状ポリオレフィンなどのフィルム
に酸化ケイ素、アルミナなどのセラミックをコートした
いわゆる透明蒸着フィルムがある。
【0011】なお、容器シート7の厚さは単層、複層い
ずれの場合も全体で0.08〜0.6mmより好ましくは
0.1〜0.5mmであるのが、柔軟性、透明性、強度な
どの点から薦められる。
ずれの場合も全体で0.08〜0.6mmより好ましくは
0.1〜0.5mmであるのが、柔軟性、透明性、強度な
どの点から薦められる。
【0012】また、水分や酸素の影響を防ぐために、乾
燥剤13、あるいは酸素吸収剤14を併用するのもよ
い。この場合、乾燥剤13、あるいは酸素吸収剤14は
容器シート6の外側に配し、さらにガス(水分、酸素な
ど)バリアー性を持つ内側フィルム8及び同質の外側フ
ィルム9で包み込む、いわゆる二重包装の形態にするの
がよい。乾燥剤13としては、シリカゲル、塩化カルシ
ウム、ゼオライトなど、酸素吸収剤14としては、アモ
ルファス銅、エーズレス(三菱瓦斯化学社製)などがあ
げられる
燥剤13、あるいは酸素吸収剤14を併用するのもよ
い。この場合、乾燥剤13、あるいは酸素吸収剤14は
容器シート6の外側に配し、さらにガス(水分、酸素な
ど)バリアー性を持つ内側フィルム8及び同質の外側フ
ィルム9で包み込む、いわゆる二重包装の形態にするの
がよい。乾燥剤13としては、シリカゲル、塩化カルシ
ウム、ゼオライトなど、酸素吸収剤14としては、アモ
ルファス銅、エーズレス(三菱瓦斯化学社製)などがあ
げられる
【0013】複室容器1には、排出管6が設けられてい
る。排出管6の固定方法は特に限定されず、熱融着や接
着剤による接着方法があげられる。排出管6の長さは、
外側端部に設けられる栓体10から針を刺し込んだ時に
医薬用複室容器内側端部に設けられる濾過膜5までに針
が達しないような長さが必要である。一般的には30m
m以上より好ましくは40mm以上が良い。
る。排出管6の固定方法は特に限定されず、熱融着や接
着剤による接着方法があげられる。排出管6の長さは、
外側端部に設けられる栓体10から針を刺し込んだ時に
医薬用複室容器内側端部に設けられる濾過膜5までに針
が達しないような長さが必要である。一般的には30m
m以上より好ましくは40mm以上が良い。
【0014】なお、排出管6の一端には栓体10が設け
られる。排出管の材質としては、栓体10に針を刺す時
の操作性から剛性の高い(固い)ものが選ばれ、高密度
ポリエチレン(HDPE)、PP、PCなどが好適であ
る。これらは容器シート7の材質に対応して選択するの
が良い。すなわち、容器シート7がLLDPEであれば
排出管6はHDPE、容器シート7がPPを含むもので
あればPPというように、できるだけ近い関係にある組
み合わせとした方が容器シート7と排出管6の密着性、
融着性が良い。栓体10の材料は、イソプレンゴム、ブ
チルゴム、シリコーンゴム、熱可塑性エラストマーなど
があげられる。
られる。排出管の材質としては、栓体10に針を刺す時
の操作性から剛性の高い(固い)ものが選ばれ、高密度
ポリエチレン(HDPE)、PP、PCなどが好適であ
る。これらは容器シート7の材質に対応して選択するの
が良い。すなわち、容器シート7がLLDPEであれば
排出管6はHDPE、容器シート7がPPを含むもので
あればPPというように、できるだけ近い関係にある組
み合わせとした方が容器シート7と排出管6の密着性、
融着性が良い。栓体10の材料は、イソプレンゴム、ブ
チルゴム、シリコーンゴム、熱可塑性エラストマーなど
があげられる。
【0015】さらに、排出管6の他端には濾過膜5が設
けられる。濾過膜5の構造は布(織物、編物、不織布な
ど)、多孔膜(多孔フィルム、三次元網目構造を有する
膜など)などの多孔構造体が選ばれる。その平均孔径は
不溶性微粒子を通さず、かつ液体は容易に通過させると
いう意味で、好ましくは1〜20μm、より好ましくは
3〜15μmの範囲にあるのが良い。
けられる。濾過膜5の構造は布(織物、編物、不織布な
ど)、多孔膜(多孔フィルム、三次元網目構造を有する
膜など)などの多孔構造体が選ばれる。その平均孔径は
不溶性微粒子を通さず、かつ液体は容易に通過させると
いう意味で、好ましくは1〜20μm、より好ましくは
3〜15μmの範囲にあるのが良い。
【0016】材料は、多孔フィルムや布の場合、フィル
ムもしくは布として、ポリエチレン(PE)、ポリプロ
ピレン(PP)などのポリオレフィン、ナイロン6、ナ
イロン66、ナイロン12などのポリアミド、ポリエチ
レンテレフタルレート(PET)、ポリブチレンテレフ
タレート(PBT)、ポリエチレンー2,6−ナフタレ
ート(PEN)、ポリー1,4−シクロヘキレンジメチ
レンテレフタレート(PCHDMT)などのポリエステ
ル、再生セルロース、半合成セルロース(セルロースア
セテート)等の他、ポリカーボネート(PC)、ポリス
ルホン(PS)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポ
リーp−フェニレンサルファイド(PPS)などが挙げ
られる。
ムもしくは布として、ポリエチレン(PE)、ポリプロ
ピレン(PP)などのポリオレフィン、ナイロン6、ナ
イロン66、ナイロン12などのポリアミド、ポリエチ
レンテレフタルレート(PET)、ポリブチレンテレフ
タレート(PBT)、ポリエチレンー2,6−ナフタレ
ート(PEN)、ポリー1,4−シクロヘキレンジメチ
レンテレフタレート(PCHDMT)などのポリエステ
ル、再生セルロース、半合成セルロース(セルロースア
セテート)等の他、ポリカーボネート(PC)、ポリス
ルホン(PS)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポ
リーp−フェニレンサルファイド(PPS)などが挙げ
られる。
【0017】また、三次元網目状膜としては、ポリウレ
タン(PU)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、エ
チレンビニルアルコールコポリマー(EVOH)、ブロ
ックポリエーテルエステル、ブロックポリエーテルアミ
ド、ポリスルホン(PS)、セルロース系のものがあげ
られる。これらの布、膜は通常公知の方法で製造される
が、材質の選定は排出管の材質に合わせて行うのが良い
(容器シートを排出口の組み合わせ時と同様の考慮がな
される)。
タン(PU)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、エ
チレンビニルアルコールコポリマー(EVOH)、ブロ
ックポリエーテルエステル、ブロックポリエーテルアミ
ド、ポリスルホン(PS)、セルロース系のものがあげ
られる。これらの布、膜は通常公知の方法で製造される
が、材質の選定は排出管の材質に合わせて行うのが良い
(容器シートを排出口の組み合わせ時と同様の考慮がな
される)。
【0018】本発明の医薬用複室容器は例えば下記のよ
うな方法で製造される。 Tダイ成形法、インフレ成形法、ブロー成形法など
で単層もしくは複層のシートを得る。場合によってはガ
スバリアー性のフィルムをラミネートする。 別途、排出管を射出成形法で作り、これに濾過膜を
溶着する。 のシートを製袋して複室容器型の容器とする。こ
の工程でイージリィピーラブルシールを行い、濾過膜付
きの排出管を容器に装着する。 排出管を注入口の役目をさせて、複室容器に液体薬
剤を注入した後、栓体で排出管を密封して高圧蒸気滅菌
する。この時、固体薬剤を収容する室は空のままにして
おく。
うな方法で製造される。 Tダイ成形法、インフレ成形法、ブロー成形法など
で単層もしくは複層のシートを得る。場合によってはガ
スバリアー性のフィルムをラミネートする。 別途、排出管を射出成形法で作り、これに濾過膜を
溶着する。 のシートを製袋して複室容器型の容器とする。こ
の工程でイージリィピーラブルシールを行い、濾過膜付
きの排出管を容器に装着する。 排出管を注入口の役目をさせて、複室容器に液体薬
剤を注入した後、栓体で排出管を密封して高圧蒸気滅菌
する。この時、固体薬剤を収容する室は空のままにして
おく。
【0019】 冷却後、固体薬剤収容室を清浄エアー
で乾燥し、無菌・無じん雰囲気中で固体剤を収容する室
に入れ密封シールする。 必要に応じて、固体状薬剤を収容した室をガスバリ
アー性包材で覆う。乾燥剤や酸素吸収剤を室と包材との
間に挿入する場合もある。 このようにして得られた医薬用複室容器においてはクロ
ーズドシステム内で操作性よく液体状薬剤と固体状薬剤
が混合され、混合液は濾過膜を通じて排出されるので不
溶液微粒子(異物)の排出が抑えられる。
で乾燥し、無菌・無じん雰囲気中で固体剤を収容する室
に入れ密封シールする。 必要に応じて、固体状薬剤を収容した室をガスバリ
アー性包材で覆う。乾燥剤や酸素吸収剤を室と包材との
間に挿入する場合もある。 このようにして得られた医薬用複室容器においてはクロ
ーズドシステム内で操作性よく液体状薬剤と固体状薬剤
が混合され、混合液は濾過膜を通じて排出されるので不
溶液微粒子(異物)の排出が抑えられる。
【0020】
【実施例】以下実施例によって本発明をさらに具体的に
説明する。 複室容器(空容器)の作製 温度230℃、荷重2160gにおけるMFR(メルト
フローレイト)が40のPP系ランダムコポリマーとス
チレン成分含量が18重量%でMFR(測定条件は上記
と同じ)が0.2のSEBSとのポリマー組成物(重量
比75:25)から、水冷式インフレ成形(組成物の溶
融温度は220℃)にて、折巾120mm、厚さ0.3
mmの筒状シートを得た。ついで、隔壁部(イージリィ
ピーラブルシール部)120℃、周縁部150℃の条件
で熱シールし、全体の長さ200mm、巾100mmで
液体収容側の長さ140mm、隔壁部5mm、固体状薬
剤収容室側の長さ55mmの複室(二室)容器を得た
(寸法は内寸)。さらに、固体状薬剤収容室側にはアル
ミナを蒸着コートしたポリエチレンテレフタレートフィ
ルムを貼りつけた。
説明する。 複室容器(空容器)の作製 温度230℃、荷重2160gにおけるMFR(メルト
フローレイト)が40のPP系ランダムコポリマーとス
チレン成分含量が18重量%でMFR(測定条件は上記
と同じ)が0.2のSEBSとのポリマー組成物(重量
比75:25)から、水冷式インフレ成形(組成物の溶
融温度は220℃)にて、折巾120mm、厚さ0.3
mmの筒状シートを得た。ついで、隔壁部(イージリィ
ピーラブルシール部)120℃、周縁部150℃の条件
で熱シールし、全体の長さ200mm、巾100mmで
液体収容側の長さ140mm、隔壁部5mm、固体状薬
剤収容室側の長さ55mmの複室(二室)容器を得た
(寸法は内寸)。さらに、固体状薬剤収容室側にはアル
ミナを蒸着コートしたポリエチレンテレフタレートフィ
ルムを貼りつけた。
【0021】 濾過膜付き排出管の作製 射出成形により、外径18mm、内径14mm、長さ5
0mmのPP製管状体を作り排出管とした。次いで、繊
維の平均径が5μmで平均孔径が5μmのPP不織布
(膜A)、および厚さ0.2mmで平均孔径が8μmの
PP製三次元網目状多孔膜(膜B)を熱シール(温度1
60℃、圧力1.0kg/cm2、時間1秒)によって排出管
に取り付けた。
0mmのPP製管状体を作り排出管とした。次いで、繊
維の平均径が5μmで平均孔径が5μmのPP不織布
(膜A)、および厚さ0.2mmで平均孔径が8μmの
PP製三次元網目状多孔膜(膜B)を熱シール(温度1
60℃、圧力1.0kg/cm2、時間1秒)によって排出管
に取り付けた。
【0022】 液体薬剤入り複室容器の作製と高圧蒸
気滅菌 の排出管を濾過膜側を容器の内側向けての容器に熱
融着法で取り付けた後、液体収納室側に生理食塩水10
0mlを注入し、栓体を排出管の容器の外側端部に融着
させて密封した。また、固体状薬剤収納室側は空のまま
端部(周縁部)を熱シールした。この容器を110℃×
30分の条件高圧蒸気滅菌した後冷却した。この時、膜
Aを使用した複室容器を実施例1、膜Bを使用した複室
容器を実施例2とした。
気滅菌 の排出管を濾過膜側を容器の内側向けての容器に熱
融着法で取り付けた後、液体収納室側に生理食塩水10
0mlを注入し、栓体を排出管の容器の外側端部に融着
させて密封した。また、固体状薬剤収納室側は空のまま
端部(周縁部)を熱シールした。この容器を110℃×
30分の条件高圧蒸気滅菌した後冷却した。この時、膜
Aを使用した複室容器を実施例1、膜Bを使用した複室
容器を実施例2とした。
【0023】 固形薬剤の投入 無菌・無じん雰囲気下でで得られた容器のの固体状薬
剤収納室側を開封し、清浄エアーで乾燥した後、市販の
バイアル瓶入りのセファゾリンナトリウム(粉末状の固
体薬剤)を固体状薬剤収容室に入れ、ただちに該収容室
を熱シールで密封した。
剤収納室側を開封し、清浄エアーで乾燥した後、市販の
バイアル瓶入りのセファゾリンナトリウム(粉末状の固
体薬剤)を固体状薬剤収容室に入れ、ただちに該収容室
を熱シールで密封した。
【0024】 比較例の複室容器の作製 比較例として濾過膜なし排出管を用いた以外はから
まで上記複室容器と同様な複室容器を得た。
まで上記複室容器と同様な複室容器を得た。
【0025】 不溶性微粒子の評価 で得られた複室容器の液体状薬剤収容室側を手で押し
て、隔壁部(イージリィピーラブルシール部)を破断
し、固体状薬剤収容室と液体薬剤収容室を通じさせ、両
薬剤を混合した。次いで、プラスチック瓶針(針部長さ
40mm)を栓体を刺通し、混合液を排液し、液中の不
溶性微粒子を自動微粒子測定装置(HIAC社製PC−
320型「クリテリオン」粒子計測器)によって測定し
た。なお、で得た比較例の複室容器についても同様な
評価を行った。
て、隔壁部(イージリィピーラブルシール部)を破断
し、固体状薬剤収容室と液体薬剤収容室を通じさせ、両
薬剤を混合した。次いで、プラスチック瓶針(針部長さ
40mm)を栓体を刺通し、混合液を排液し、液中の不
溶性微粒子を自動微粒子測定装置(HIAC社製PC−
320型「クリテリオン」粒子計測器)によって測定し
た。なお、で得た比較例の複室容器についても同様な
評価を行った。
【0026】評価結果 結果を表1に示す如く、本発明の濾過膜を設けた医薬用
複室容器は比較例の濾過膜のない複室容器と比べて微粒
子含有量の少ない混合液が得られる。
複室容器は比較例の濾過膜のない複室容器と比べて微粒
子含有量の少ない混合液が得られる。
【0027】
【表1】
【0028】
【発明の効果】以上既述した如く、本発明の医薬用複室
容器は排出管に濾過膜を設けることにより、固体状薬剤
に起因する微粒子(異物)が除去され、液体状薬剤との
混合液中の微粒子数を抑制できる。
容器は排出管に濾過膜を設けることにより、固体状薬剤
に起因する微粒子(異物)が除去され、液体状薬剤との
混合液中の微粒子数を抑制できる。
【図1】本発明の医薬用複室容器の実施形態の一例の断
面図である。
面図である。
1 複室容器 2 液体状薬剤収納室 3 固体状薬剤収納室 4 連通手段 5 濾過膜 6 排出管 7 容器シート 8 ガスバリアー性内側フィルム 9 ガスバリアー性外側フィルム 10 栓体 11 液体状薬剤 12 固体状薬剤 13 乾燥剤 14 酸素吸収剤
Claims (2)
- 【請求項1】連通手段を介して少なくとも一つの液体状
薬剤を収容室および少なくとも一つの固体状薬剤収容室
を有し、いずれかの室の少なくとも一つに排出管が設け
られた複室容器であって、前記排出管には濾過膜が設け
られていることを特徴とする医薬用複室容器。 - 【請求項2】前記濾過膜の平均孔径が1〜20μmであ
ることを特徴とする請求項1記載の医薬用複室容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9287233A JPH11114013A (ja) | 1997-10-20 | 1997-10-20 | 医薬用複室容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9287233A JPH11114013A (ja) | 1997-10-20 | 1997-10-20 | 医薬用複室容器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11114013A true JPH11114013A (ja) | 1999-04-27 |
Family
ID=17714766
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9287233A Pending JPH11114013A (ja) | 1997-10-20 | 1997-10-20 | 医薬用複室容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11114013A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006081898A (ja) * | 2004-08-16 | 2006-03-30 | Nipro Corp | 医療用多層容器および医療用多層複室容器 |
-
1997
- 1997-10-20 JP JP9287233A patent/JPH11114013A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006081898A (ja) * | 2004-08-16 | 2006-03-30 | Nipro Corp | 医療用多層容器および医療用多層複室容器 |
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