JPH11112249A - 高周波電力増幅器モジュール - Google Patents

高周波電力増幅器モジュール

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JPH11112249A
JPH11112249A JP27118097A JP27118097A JPH11112249A JP H11112249 A JPH11112249 A JP H11112249A JP 27118097 A JP27118097 A JP 27118097A JP 27118097 A JP27118097 A JP 27118097A JP H11112249 A JPH11112249 A JP H11112249A
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JP
Japan
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frequency
transmission line
bias circuit
operating frequency
voltage source
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JP27118097A
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English (en)
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Osamu Kagaya
修 加賀谷
Kenji Sekine
健治 関根
Yasuhiro Nunokawa
康弘 布川
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】デュアルバンド対応の携帯電話機用に最適な、
小型でかつ異なる二つの周波数において動作する高周波
増幅器モジュールを提供する。 【解決手段】高周波電力増幅器モジュールのDCバイア
ス回路30を、伝送線路M11,M12と容量素子C11,C
12により構成する。伝送線路M11の一端Aを電圧源端子
ddに接続し、他端Bを出力整合回路40に接続する。
伝送線路M12の一端Cを接地端子に接続し、他端Dを容
量素子C11を介して他端Bに接続する。容量素子C12
電圧源端子と接地端子との間に接続する。低い方の動作
周波数foに対してA−B間およびC−D間の各線路長
11,L12を0.106波長以上かつ0.178波長以
下の範囲で選ぶ。各伝送線路の特性インピーダンスをZ
oとして、C11の値を0.35/(2πfo・Zo)から
0.5/(2πfo・Zo)の間の値となるように選ぶ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はUHFからマイクロ
波帯の信号の増幅を行う高周波電力増幅器モジュールに
係り、特に異なる二つの周波数において動作する高周波
電力増幅器モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】半導体トランジスタを用いた高周波電力
増幅器モジュールは、移動体通信の携帯電話機用のキー
デバイスであり、その需要は近年急激に伸びている。上
記用途に適した高周波電力増幅器モジュールとしては移
動体通信システムに対する高周波特性の仕様を満足する
ことはもちろんであるが、これに加えて小型、高効率で
あることが要求されている。携帯電話機の電源は、通常
二次電池が用いられている。高周波電力増幅器モジュー
ルの効率(電力付加効率)が電池の消費量を左右するの
で、効率の改善により連続通話時間を長くすることがで
きる。
【0003】従来、この種の高周波電力増幅器モジュー
ルとしては、図2に示す構成のものが知られている。図
2において、参照符号22はGaAsトランジスタから
なる出力段のトランジスタを示し、この出力段のトラン
ジスタ22ヘ直流バイアス電圧を供給するためのDCバ
イアス回路201は、動作周波数においてλ/4(1/
4波長)の長さとなるストリップ線路24とバイパスコ
ンデンサ26からなるショートスタブ回路で構成してい
る。このような回路構成とすることにより、移動体通信
の携帯電話機用途に適した高周波電力増幅器モジュール
として求められている高効率化と小型化とを図ってい
る。
【0004】動作周波数において、バイパスコンデンサ
26は電源端子Vdd2を接地電極に短絡する。ストリッ
プ線路24は電源端子Vdd2からトランジスタ22まで
の抵抗を小さくできるため、動作時に流れるDCバイア
ス回路201での電力損失を低減でき、これにより高い
効率を得ている。
【0005】また、1/4波長のストリップ線路24を
設ける場合、比較的広い面積を必要とするが、これを多
層アルミナ基板の内層に形成する工夫により面積を縮小
し、小型化を達成している。
【0006】尚、図2において、参照符号21は初段の
トランジスタ、200は初段のトランジスタ21へ直流
バイアス電圧を供給するDCバイアス回路、27は入力
整合回路、28は段間整合回路、29は出力整合回路、
ggはコントロール電圧端子、Vdd1は電源端子、Pin
は入力端子、Poutは出力端子である。
【0007】この従来例では、単一の周波数1.5GH
zにおいて動作する高周波電力増幅器モジュールを上記
回路構成により実現していた。また、従来例のDCバイ
アス回路は(1/4+n/2)波長(n=0,1,2,
…)となる周波数に於いて開放状態となるため、複数の
動作周波数、例えば周波数1.5GHz,4.5GH
z,7.5GHz,…において高周波回路のDCバイア
ス回路を実現できる。
【0008】尚、図2に示した従来の回路構成は、アイ
・イー・イー・イー 1996 マイクロ波およびミリ
メータ波回路シンポジウム、第13頁〜16頁(IEEE 1
996Microwave and Millimeter-Wave Monolithic Circui
t Symposium, pp.13 - 16)に開示されている。
【0009】また、複数の動作周波数に対応するDCバ
イアス回路の従来例としては、図3に示す回路構成が知
られている。図3に示すように、DCバイアス回路は二
つの伝送線路16,17と二つの容量素子C2,C3よ
り構成されている。一例として、動作周波数f1,f2
それぞれ0.8GHzと1.55GHzの場合について
説明する。
【0010】伝送線路16の長さS2を1.55GHz
の動作周波数f2において1/4波長(λg2/4)とな
るように設定し、伝送線路16と17の合計の長さ(S
2+S3)を0.8GHzの動作周波数f1において1
/4波長(λg1/4)となるように設定している。ここ
で、λg1は動作周波数f1における波長、λg2は動作周
波数f2における波長である。このように設定すること
により、容量素子C2は動作周波数が1.55GHzの
信号のみを通過し、容量素子C3は動作周波数が0.8
GHzの信号のみを通過する働きを持つ。すなわち、異
なる二つの動作周波数に対応するDCバイアス回路を実
現している。尚、図3において、参照符号INは入力端
子、OUTは出力信号端子、Gは接地端子である。ま
た、この従来例については、特開平9−64601号公
報に開示されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来技術で
は、電力増幅器モジュールを二つの異なる周波数帯の携
帯電話システムに対応すべく適用した場合、動作不良が
生じる問題があった。例えば、欧州のデジタルセルラシ
ステムでは0.9GHz付近の周波数帯を用いるGSM
(Grobal System for Mobile Communication)や、1.8
GHz付近の周波数帯を用いるDCS(Digital Cellula
r System)1800が普及している。この二つのシステ
ムは、GMSK(Gaussian Filtered Minimum Shift Key
ing)変調方式を用いるなど周波数以外はほぼ共通である
ため、電力増幅器モジュールなどの高周波部分のみ二つ
の周波数(デュアルバンド)対応にすることにより、G
SM/DCS1800共用の携帯電話機を構成できる。
携帯電話システムの急激な加入者増により、このような
デュアルバンド対応の携帯電話機が必要とされている。
【0012】しかしながら、図2に示した従来例の高周
波電力増幅器モジュールをGSM/DCS1800共用
携帯端末機に適用した場合、DCバイアス回路201に
於いて0.9GHzと1.8GHzの両方の動作周波数
において開放状態となる解が得られず、電力増幅器モジ
ュールの動作不良が生じた。例えば、DCバイアス回路
に於けるストリップ線路24の線路長を0.9GHzに
おいて1/4波長に設定すると、この動作周波数に於い
てDCバイアス回路の開放状態が得られる。しかし、
1.8GHzの動作周波数においてはストリップ線路の
線路長は、ちょうど1/2波長となるのでDCバイアス
回路を見込んだときのインピーダンスは短絡状態とな
る。このため、電力増幅器モジュールの出力電力が著し
く減少した。
【0013】また、DCバイアス回路201に於けるス
トリップ線路24の線路長を1.8GHzの周波数にお
いて1/4波長に設定すると、この動作周波数に於いて
DCバイアス回路の開放状態が得られる。しかし、0.
9GHzの周波数においては1/8波長となり、開放状
態は得られていない。このため、高周波電力増幅器モジ
ュールを動作させた場合、モジュール外部のインピーダ
ンスがモジュール動作に影響し、携帯電話機の製造不良
が発生するという問題が生じた。
【0014】次に、図3に示した従来例のDCバイアス
回路をGSM/DCS1800共用携帯端末機に適用す
る場合、このDCバイアス回路は、容量素子C2が1.
8GHzの信号のみを通過し、容量素子C3が0.9G
Hzの信号のみを通過する働きを持つ必要がある。しか
し、理想的な容量素子においても、また通常入手できる
チップコンデンサなどの容量素子においても、このよう
な高周波特性は得られず、図3に示したDCバイアス回
路はそのままでは実現不可能である。
【0015】そこで、回路構成を変更し、容量素子C
2,C3に代えてバンドパスフィルタ素子(又は、ハイ
パスフィルタとローパスフィルタとの組み合わせ)を用
いたり、または容量素子C2,C3に対し直列に高周波
スイッチ素子を挿入して使用周波数に応じてにこれらを
随時切り替える構成とすることにより、0.9GHzと
1.8GHzの両方の動作周波数で開放状態となるDC
バイアス回路を考えることができ、これらは実現可能で
ある。しかし、この場合DCバイアス回路のサイズが大
きくなるため、高周波電力増幅器モジュールを小型にす
ることが困難となる問題があった。
【0016】本発明の目的は、小型でかつ異なる二つの
周波数において動作する高周波増幅器モジュールの回路
構成を提供することであり、特にデュアルバンド対応の
携帯電話機に最適な高周波電力増幅器モジュールを提供
することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明に係る高周波電力増幅器モジュールは、高出
力トランジスタからの高周波出力電力を取り出す出力整
合回路と、高出力トランジスタに電圧を供給するDCバ
イアス回路を具備する高周波電力増幅器モジュールにお
いて、DCバイアス回路を少なくとも第1及び第2の伝
送線路と第1及び第2の容量素子により構成する。そし
て、第1の伝送線路の一端をA、他端をBとし、第2の
伝送線路の一端をC、他端をDとして、第1の伝送線路
の一端Aを電圧源端子に接続すると共に他端Bを出力整
合回路に接続し、第2の伝送線路の一端Cを接地端子も
しくは電圧源端子に接続すると共に他端Dを第1の容量
素子を介して前記他端Bに接続し、第2の容量素子を前
記電圧源端子と接地端子との間に接続する。ここで、少
なくとも一つの動作周波数をfoとしたとき、動作周波
数foに対してA−B間およびC−D間の各線路長が
0.106波長以上かつ0.178波長以下であり、前
記第1及び第2の伝送線路の特性インピーダンスをZo
として第1の容量素子の容量値が0.35/(2πfo
o)以上かつ0.5/(2πfo・Zo)以下であるように
構成することを特徴とするものである。
【0018】この場合、前記高周波電力増幅器モジュー
ルにおいて、前記電圧源端子を高周波的に接地した状態
で、前記第1の伝送線路の他端Bから前記DCバイアス
回路を見込んだとき、前記動作周波数foと異なる動作
周波数をf2として、二つの動作周波数foとf2の2点
においてインピーダンス特性が開放となるように前記動
作周波数f2の値が前記動作周波数foの1.40倍以上
かつ2.36倍以下に設定すれば好適である。
【0019】また、本発明に係る高周波電力増幅器モジ
ュールは、高出力トランジスタからの高周波出力電力を
取り出す出力整合回路と、高出力トランジスタに電圧を
供給するDCバイアス回路を具備する高周波電力増幅器
モジュールにおいて、DCバイアス回路を少なくとも伝
送線路と第1及び第2の容量素子により構成し、伝送線
路の一端をE、他端をF、この伝送線路上の一点をGと
して、伝送線路の一端Eを電圧源端子に接続すると共に
他端Fを出力整合回路に接続し、伝送線路上の一点Gと
接地端子もしくは電圧源端子との間に第1の容量素子を
接続し、第2の容量素子を電圧源端子と接地端子との間
に接続し、少なくとも一つの動作周波数をfoとしたと
き、この動作周波数foに対してG−F間の線路長が1
/8波長以上であり、E−G間の線路長が0.046波
長以下であり、E−F間の線路長が1/8波長より大か
つ1/4波長未満であり、伝送線路の特性インピーダン
スをZoとしたとき、第1の容量素子の容量値が1.3
8/(2πfo・Zo)以上となるように構成してもよい。
【0020】この場合、高周波電力増幅器モジュール
は、電圧源端子を高周波的に接地した状態で、伝送線路
の一端FからDCバイアス回路を見込んだとき、少なく
とも動作周波数foと、この2倍の動作周波数2foとの
2点においてインピーダンス特性が開放となるように設
定して二つの動作周波数foと2foで動作するように構
成すれば好適である。
【0021】さらに、本発明に係る高周波電力増幅器モ
ジュールは、高出力トランジスタからの高周波出力電力
を取り出す出力整合回路と、高出力トランジスタに電圧
を供給するDCバイアス回路を具備する高周波電力増幅
器モジュールにおいて、DCバイアス回路を少なくとも
第1及び第2の伝送線路と第1及び第2の容量素子によ
り構成し、第1の伝送線路の一端をA、他端をBとし、
第2の伝送線路の一端をC、他端をDとして、第1の伝
送線路の一端Aを電圧源端子に接続すると共に他端Bを
出力整合回路に接続し、第2の伝送線路の一端Cを接地
端子もしくは電圧源端子に接続すると共に他端Dを第1
の容量素子を介して第1の伝送線路の他端Bに接続し、
第2の容量素子を電圧源端子と接地端子との間に接続
し、一つの動作周波数をfo、これと異なる周波数をf2
としたとき、動作周波数foに対してA−B間およびC
−D間の線路長が0.178波長以下であり、第1及び
第2の伝送線路の特性インピーダンスをZoとしたと
き、第1の容量素子の容量値が0.35/(2πfo・Z
o)以上かつ0.5/(2πfo・Zo)以下であり、第1の
伝送線路の他端BからDCバイアス回路を見込んだと
き、動作周波数foとf2の2点におけるインピーダンス
が高出力トランジスタの出力インピーダンスの少なくと
も20倍であり、動作周波数f2の値が動作周波数fo
1.40倍以上かつ2.36倍以下であり、二つの動作
周波数foとf2で動作するように構成することができ
る。
【0022】また更に、本発明に係る高周波電力増幅器
は、高出力トランジスタからの高周波出力電力を取り出
す出力整合回路と、高出力トランジスタに電圧を供給す
るDCバイアス回路を具備する高周波電力増幅器モジュ
ールにおいて、DCバイアス回路を少なくとも伝送線路
と第1及び第2の容量素子により構成し、伝送線路の一
端をE、他端をF、この伝送線路上の一点をGとして、
伝送線路の一端Eを電圧源端子に接続すると共に他端F
を出力整合回路に接続し、伝送線路上の一点Gと接地端
子もしくは電圧源端子との間に第1の容量素子を接続
し、第2の容量素子を前記電圧源端子と接地端子との間
に接続し、少なくとも一つの動作周波数をfoとしたと
き、この動作周波数foに対してE−G間の線路長が
0.046波長以下であり、E−F間の線路長が1/4
波長未満であり、伝送線路の特性インピーダンスをZo
としたとき、第1の容量素子の容量値が1.38/(2
πfo・Zo)以上であり、電圧源端子を高周波的に接地
した状態で、伝送線路の他端FからDCバイアス回路を
見込んだとき、少なくとも動作周波数foと、この2倍
の動作周波数2foとの2点におけるインピーダンスが
高出力トランジスタの出力インピーダンスの少なくとも
20倍であり、二つの動作周波数foと2foで動作する
ことを特徴とするものである。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明に係る高周波電力増幅器モ
ジュールの好適な実施の形態は、高出力トランジスタか
らの高周波出力電力を取り出す出力整合回路と、高出力
トランジスタに電圧を供給するDCバイアス回路を具備
する高周波電力増幅器モジュールにおいて、DCバイア
ス回路を次のように構成する。
【0024】まず、DCバイアス回路を第1及び第2の
二つの伝送線路と第1及び第2の二つの容量素子により
構成し、第1の伝送線路の一端Aを電圧源端子に接続す
ると共に他端Bを出力整合回路に接続する。第2の伝送
線路は一端Cを接地端子か電圧源端子に接続すると共に
他端Dを第1の容量素子を介して第1の伝送線路の他端
Bに接続する。第2の容量素子は電圧源端子と接地端子
との間に接続して、電圧源端子を高周波的に接地する。
そして、第1及び第2の伝送線路については、低い方の
動作周波数foに対してA−B間の線路長すなわち第1
の線路長L11、およびC−D間の線路長すなわち第2の
線路長L12を、それぞれ0.106波長以上かつ0.1
78波長以下の範囲で選ぶ。さらに、第1の容量素子に
ついては、第1及び第2の伝送線路の特性インピーダン
スをZoとして容量値C11が0.35/(2πfo・Zo)
から0.5/(2πfo・Zo)の間の値となるように選
ぶ。
【0025】このDCバイアス回路を第1の伝送線路の
他端Bから見込んだときのアドミタンスYa(=1/Za)
は、角周波数をω(=2πf)、群速度をvgとして
(1)式で表される。
【0026】
【数1】
【0027】二つの周波数foと2foにおいて上記DC
バイアス回路を開放状態、すなわちインピーダンスZa
を充分大きくするには、その逆数であるアドミタンスY
aを0とすれば良く、その解は上記(1)式より解析的
に求められる。そして、第1及び第2の線路長L11,L
12が0.106波長未満では解が存在せず、0.106
波長以上では複数の解が存在する。この複数解のうち第
1及び第2の線路長L11,L12の小さい値の組み合わせ
を取ると、図5に示すように、第1及び第2の線路長L
11,L12が共に0.106波長以上かつ0.178波長
以下の範囲で解を得られる。さらに、図6に示すよう
に、容量値C11を0.35/(2πfo・Zo)から0.5
/(2πfo・Zo)の間で選ぶことで解が得られる。すな
わち、DCバイアス回路に於いて線路長が短くなり、か
つ異なる二つの周波数において開放状態を得ることがで
きる。このDCバイアス回路は、高周波電力増幅器モジ
ュールの小型化と、異なる二つの周波数での動作を可能
にする。
【0028】また、任意の二つの周波数fo,f2に対し
ては、一つの解として例えば第1及び第2の線路長
11,L12を周波数f2において1/4波長に固定した
場合、図7に示す範囲でアドミタンスYa=0の解が存
在する。すなわち、第1及び第2の線路長L11,L12
0.106波長以上かつ0.178波長以下の範囲で選
び、容量値C11を0.35/(2πfo・Zo)から0.5
/(2πfo・Zo)の間で選ぶことにより、二つの周波数
の比f2/foが1.40以上2.36以下の範囲で解が
得られる。
【0029】従って、DCバイアス回路に於いて上記周
波数比の範囲で任意の異なる二つの周波数において開放
状態が得られる。このDCバイアス回路は、高周波電力
増幅器モジュールの小型化と、異なる二つの周波数での
動作を可能にする。
【0030】また、本発明に係る高周波電力増幅器モジ
ュールの好適な別の実施の形態は、高出力トランジスタ
からの高周波出力電力を取り出す出力整合回路と、高出
力トランジスタに電圧を供給するDCバイアス回路を具
備する高周波電力増幅器モジュールにおいて、DCバイ
アス回路を次のように構成する。
【0031】まず、DCバイアス回路を伝送線路と第1
及び第2の二つの容量素子により構成し、伝送線路の一
端Eを電圧源端子に接続し、伝送線路の他端Fを出力整
合回路に接続する。第1の容量素子は伝送線路上の一点
Gと接地端子との間か、伝送線路上の一点Gと電圧源端
子との間に接続する。第2の容量素子は電圧源端子と接
地端子との間に接続して電圧源端子を高周波的に接地す
る。伝送線路については、低い方の動作周波数foに対
してG−F間の線路長L41を1/8波長以上の値より選
び、E−G間の線路長L42を0.046波長以下の値よ
り選び、E−F間の線路長(L41+L42)を1/8波長
より大きく、かつ、1/4波長未満である値より選ぶ。
第1の容量素子としては、伝送線路の特性インピーダン
スをZoとして容量値C41を1.38/(2πfo・Zo)
以上の値から選ぶ。
【0032】このDCバイアス回路を、伝送線路の他端
Fから見込んだときのアドミタンスYb(=1/Zb)は角
周波数をω(=2πf)、群速度をvgとして(2)式で
表される。
【0033】
【数2】
【0034】二つの周波数foと2foにおいて上記DC
バイアス回路を開放状態、すなわちインピーダンスZb
を充分大きくするには、その逆数であるアドミタンスY
bを0とすれば良く、その解は上記(2)式より解析的
に求められる。その解は複数存在するが、そのうちE−
F間の線路長(L41+L42)が周波数foにおいて1/
4波長未満となる解の組み合わせは一通りでる。
【0035】図8に示すように、線路長L41として1/
8波長以上の値を選び、線路長L42として0.046波
長以下の値を選ぶことで解が得られる。さらに、図9に
示すように、線路長(L41+L42)を1/8波長より大
きく、かつ、1/4波長未満である値より選び、第1の
容量値C41を1.38/(2πfo・Zo)以上の値から選
ぶことで解が得られる。すなわち、DCバイアス回路に
於いて線路長が短くなり、かつ、異なる二つの周波数に
おいて開放状態が得られる。このDCバイアス回路は、
高周波電力増幅器モジュールの小型化と、異なる二つの
周波数での動作を可能にする。
【0036】
【実施例】次に、本発明に係る高周波電力増幅器モジュ
ールの更に具体的な実施例につき、添付図面を参照しな
がら以下詳細に説明する。
【0037】<実施例1>図1は、本発明に係る高周波
増幅器モジュールの第1の実施例を示す回路構成ブロッ
ク図であり、GSM/DCS1800デュアルバンド対
応の高周波電力増幅器モジュールである。図11は、図
1に示したDCバイアス回路のインピーダンス特性を示
す特性線図である。
【0038】図1に示すように、本実施例の高周波電力
増幅器モジュールは、駆動段の駆動増幅器AMP11と出
力段の高出力トランジスタQ11、DCバイアス回路3
0、出力整合回路40とで構成する。高出力トランジス
タQ11にはSi−MOSFETを用いる。DCバイアス
回路30は、マイクロストリップ線路M11,M12とチッ
プコンデンサC11,C12とで構成する。出力整合回路4
0は、マイクロストリップ線路M13とチップコンデンサ
13,C14,C15とで構成する。一端が高出力トランジ
スタQ11のゲートに接続され、他端が電圧源端子VAPC
に接続された抵抗素子R11により、電圧源端子VAPC
電圧を出力トランジスタQ11のゲートに印加する。これ
らの受動素子および端子はアルミナ基板上に形成し、モ
ジュールを構成する。尚、図1において、参照符号RF
INは入力端子、RFOUTは出力端子、VddはDCバイア
ス回路の電圧源端子である。
【0039】次に、DCバイアス回路30の定数を述べ
る。まず、伝送線路となるマイクロストリップ線路
11,M12はその特性インピーダンスZoを50Ωと
し、図1に示すように、マイクロストリップ線路M11
一端をA、他端をBとし、マイクロストリップ線路M12
の一端をC、他端をDとする。A−B間の線路長L11
よびC−D間の線路長L12を、それぞれ周波数fo=9
00MHzにおいて1/8波長となる長さにする。その
長さはアルミナ基板の比誘電率や厚さに依存するが、比
誘電率10、厚さ0.64mmのアルミナ基板を用いた
場合、1/8波長は16mmとなる。チップコンデンサ
11の容量値は1.76pFとする。このチップコンデ
ンサC11の容量値は、0.5/(2πfo・Zo)に相当す
る。チップコンデンサC12の容量値は、マイクロストリ
ップ線路の一端Aにおけるインピーダンスを充分小さく
して、高周波的にマイクロストリップ線路M11の一端A
を接地できれば良く、20pF程度とするのが好まし
い。
【0040】次に、本実施例の高周波電力増幅器モジュ
ールの動作を説明する。高周波信号は、入力端子RFIN
に入力された後、駆動増幅器AMP11と高出力トランジ
スタQ11により増幅され、出力整合回路40により所望
の周波数(900MHzと1.8GHz)で高い出力電
力が得られるようにインピーダンス変換されて出力端子
RFOUTから外部に取り出される。電圧源端子Vddから
の電圧は、DCバイアス回路30を介して高出力トラン
ジスタQ11のドレインに与えられる。
【0041】本実施例のDCバイアス回路30のインピ
ーダンスZa(=1/Ya)は、図11に示すように、9
00MHzと1.8GHzの二つの周波数において無限
大となり、開放状態が得られる。これにより、出力段に
おける出力整合回路40に悪影響を及ぼさず、また電圧
源端子Vddを通じたモジュール外部のインピーダンス変
動の影響を排除する働きが得られる。
【0042】本実施例によれば、マイクロストリップ線
路M11がDCバイアス回路30でのDC電流経路となる
が、その線路長L11は周波数fo=900MHzにおい
て0.178波長以下であり、これは従来用いられてい
る1/4波長より短くできる。これにより1アンペアオ
ーダーの大電流が流れる出力段DCバイアス回路30で
の抵抗損失を低減できるため、高周波電力増幅器モジュ
ールの電力付加効率を向上する効果がある。
【0043】尚、本実施例において、高出力トランジス
タQ11はSi−MOSFETとしたが、もちろん他の種
類のトランジスタ、例えば、GaAsFETやSiバイ
ポーラトランジスタ、GaAsHBT(ヘテロバイポー
ラトランジスタ)等を用いても良い。この場合、トラン
ジスタの高周波性能を改善できるので、高周波電力増幅
器モジュールの利得および電力付加効率を向上できる。
【0044】また、本実施例では、モジュールを構成す
る基板をアルミナ基板とし、伝送線路M11〜M13をマイ
クロストリップ線路としたが、基板を多層誘電体基板、
例えば多層ガラスセラミック基板とし、伝送線路M11
13をストリップ線路として基板の内部に形成しても良
い。この場合、モジュールの面積を縮小する効果があ
る。
【0045】また、本実施例では、高周波電力増幅器モ
ジュールをGSM/DCS1800デュアルバンド対応
としたが、同じ回路構成でこれを他のセルラシステム、
例えば、日本のデジタルセルラシステムであるPDC
(Personal Digital Cellula
r)800MHzとPDC1.5GHzのデュアルバン
ド対応としても良い。この場合、DCバイアス回路30
の定数は以下のように変更する。
【0046】まず、マイクロストリップ線路M11,M
12は、その線路長L11,L12を動作周波数f2=1.5
GHzにおいて1/4波長、すなわち周波数fo=80
0MHzにおいて2/15波長(0.133波長)とな
る長さにする(f2/fo=1.875)。その長さはア
ルミナ基板の比誘電率や厚さに依存するが、比誘電率1
0、厚さ0.64mmのアルミナ基板を用いた場合、1
9.2mmとなる。チップコンデンサC11の容量値は
1.73pFとする。このチップコンデンサC11の容量
値は、0.49/(2πfo・Zo)に相当する。このDC
バイアス回路は、800MHzと1.5GHzの二つの
周波数において開放状態が得られるため、出力段におけ
る出力整合回路40に悪影響を及ぼさず、また電圧源端
子Vddを通じたモジュール外部のインピーダンス変動の
影響を排除する働きを持つ。以上のように、GSM/D
CS1800以外のセルラシステムにおいてもデュアル
バンド対応の高周波増幅器モジュールを実現できる。
【0047】また、本実施例では、マイクロストリップ
線路M12の一端である点Cを接地端子に接続したが、図
10に示すように点Cを電圧源端子Vddに接続しても良
い。
【0048】<実施例2>図4は、本発明に係る高周波
増幅器モジュールの第2の実施例を示す回路構成ブロッ
ク図であり、GSM/DCS1800デュアルバンド対
応の高周波電力増幅器モジュールである。尚、図4にお
いて、図1の実施例1で示した構成部分と同一の構成部
分には同一の参照符号を付して、その詳細な説明は省略
する。すなわち、本実施例ではDCバイアス回路の構成
が前記実施例1と相違する。図4に示すように、DCバ
イアス回路32はマイクロストリップ線路M41とチップ
コンデンサC41,C42とで構成する。尚、本実施例で
は、電圧源端子Vddはアルミナ基板にビアホールを介し
て裏面から取り出されている。
【0049】次に、DCバイアス回路32の定数を述べ
る。まず、マイクロストリップ線路M41はその特性イン
ピーダンスZoを50Ωとし、図4に示すようにマイク
ロストリップ線路M41の一端をE、他端をFとし、マイ
クロストリップ線路M41上の一点をGとする。G−F間
の線路長L41を周波数fo=900MHzにおいて0.
170波長となる長さにし、E−G間の線路長L42
0.046波長となる長さにする(従って、E−F間の
線路長L41+L42は0.216波長となる)。それらの
長さはアルミナ基板の比誘電率や厚さに依存するが、比
誘電率10、厚さ0.64mmのアルミナ基板を用いた
場合は、線路長L41=21.7mm、L42=6mmとな
る。チップコンデンサC41の容量値は5.5pFとす
る。このチップコンデンサC41の容量値は、1.55/
(2πfo・Zo)に相当する。チップコンデンサC42の値
は、マイクロストリップ線路M41の一端Eにおけるイン
ピーダンスを充分小さくし、高周波的にこのマイクロス
トリップ線路M41の一端Eを接地できれば良く、20p
F程度とするのが好ましい。また、線路長L42の下限は
少なくとも1mm、すなわち0.008波長以上とする
のが望ましい。これは、チップコンデンサC41,C42
通常はんだリフローにより一括接続するが、この時にチ
ップコンデンサC41とC42との距離を広げて、はんだの
表面張力による接続不良(いわゆるマンハッタン現象)
を避ける必要があるためである。
【0050】次に、本実施例の高周波電力増幅器モジュ
ールの動作を説明する。高周波信号は入力端子RFIN
入力されたのち、駆動増幅器AMP11と高出力トランジ
スタQ11により増幅され、出力整合回路40により所望
の二つの動作周波数(900MHzと1.8GHz)で
高い出力電力が得られるようにインピーダンス変換され
て出力端子RFOUTから外部に取り出される。電圧源端
子Vddから供給される電圧は、DCバイアス回路32を
介して高出力トランジスタQ11のドレインに与えられ
る。本実施例のDCバイアス回路32は、900MHz
と1.8GHzの二つの動作周波数において開放状態が
得られるため、出力段における出力整合回路40に悪影
響を及ぼさず、また電圧源端子Vddを通じたモジュール
外部のインピーダンス変動の影響を排除する働きを持
つ。
【0051】本実施例によれば、チップコンデンサC41
の位置を変えることによりマイクロストリップ線路M41
への接続点Gの位置が容易に変更できるため、線路長L
41とL42の比の調整を容易に行える効果がある。
【0052】<実施例3>本実施例は、前記実施例1で
示した図1のGSM/DCS1800デュアルバンド対
応高周波電力増幅器モジュールの回路構成において、D
Cバイアス回路30の定数を変えた一例である。
【0053】本実施例におけるDCバイアス回路30の
定数について述べる。まず、マイクロストリップ線路M
11,M12は、その特性インピーダンスZoを50Ωと
し、線路長L11,L12を周波数fo=900MHzにお
いて0.106波長となる長さにする。その長さはアル
ミナ基板の比誘電率や厚さに依存するが、比誘電率1
0、厚さ0.64mmのアルミナ基板を用いた場合、
0.106波長は13.6mmとなる。チップコンデン
サC11の容量値は1.73pFとする。このチップコン
デンサC11の容量値は、0.49/(2πfo・Zo)に相
当する。チップコンデンサC12の容量値は、マイクロス
トリップ線路M11の一端Aにおけるインピーダンスを充
分小さくし、高周波的にこのマイクロストリップ線路M
11の一端Aを接地できれば良く、20pF程度とするの
が好ましい。
【0054】高出力トランジスタQ11の出力インピーダ
ンスは、通常4.5Ω程度と小さい。その理由は、GS
M用およびDCS1800用電力増幅器モジュールでは
2〜4W程度の高周波電力を出力することが必要なた
め、高出力トランジスタQ11としてゲート幅が大きい、
すなわち出力インピーダンスが低いトランジスタが適す
るからである。DCバイアス回路30としては、高出力
トランジスタQ11の出力インピーダンスに対して充分高
いインピーダンスを持つ必要がある。ただし、通常はD
Cバイアス回路における高周波電力の損失は5%程度に
抑えれば実用上問題なく、それにはDCバイアス回路3
0のインピーダンスを、高出力トランジスタQ11の出力
インピーダンスに対して20倍以上にすれば充分であ
る。
【0055】ここで、図12に、本実施例によるDCバ
イアス回路30のインピーダンス特性を示す。図12か
ら分かるように、本実施例のDCバイアス回路30のイ
ンピーダンスZaは、900MHzで100Ω、1.8
GHzにおいて90Ωとなり、高出力トランジスタQ11
の出力インピーダンスに対して20倍以上のインピーダ
ンスが得られる。これにより、出力段における出力整合
回路40に悪影響を及ぼさず、また電圧源端子Vddを通
じたモジュール外部のインピーダンス変動の影響を排除
する働きが得られる。
【0056】本実施例によれば、マイクロストリップ線
路M11がDCバイアス回路30でのDC電流経路となる
が、その線路長L11を短くできる。これにより、1アン
ペアオーダーの大電流が流れる出力段のDCバイアス回
路30での抵抗損失を低減でき、高周波電力増幅器モジ
ュールの電力付加効率を向上する効果がある。
【0057】<実施例4>本実施例は、前記実施例2で
示した図4のGSM/DCS1800デュアルバンド対
応高周波電力増幅器モジュールの回路構成において、D
Cバイアス回路30の定数を変えた一例である。
【0058】本実施例におけるDCバイアス回路32の
定数について述べる。まず、マイクロストリップ線路M
41は、その特性インピーダンスZoを50Ωとし、動作
周波数fo=900MHzにおいてE−G間の線路長L
41を0.024波長となる長さにし、E−F間の線路長
(L41+L42)を0.133波長となる長さとする。そ
れらの長さはアルミナ基板の比誘電率や厚さに依存する
が、比誘電率10、厚さ0.64mmのアルミナ基板を
用いた場合、0.024波長は3.06mm、0.13
3波長は17mmとなる。チップコンデンサC41の容量
値は16pFとする。このチップコンデンサC11の容量
値は、4.5/(2πfo・Zo)に相当する。チップコン
デンサC42の値は、マイクロストリップ線路M41の一端
Eにおけるインピーダンスを充分小さくし、高周波的に
このマイクロストリップ線路M41の一端Eを接地できれ
ば良く、20pF程度とするのが好ましい。
【0059】ここで、本実施例のDCバイアス回路32
のインピーダンス特性を図13に示す。図13から分か
るように、本実施例のDCバイアス回路32のインピー
ダンスは、900MHzで100Ω、1.8GHzにお
いて100Ωとなり、高出力トランジスタQ11の出力イ
ンピーダンスに対して20倍以上のインピーダンスが得
られる。これにより、出力段における出力整合回路40
に悪影響を及ぼさず、また電圧源端子Vddを通じたモジ
ュール外部のインピーダンス変動の影響を排除する働き
が得られる。
【0060】本実施例によれば、マイクロストリップ線
路M41がDCバイアス回路32でのDC電流経路となる
が、そのE−F間の線路長(L41+L42)を比較的短く
できる。これにより、1アンペアオーダーの大電流が流
れる出力段DCバイアス回路32での抵抗損失を低減で
き、高周波電力増幅器モジュールの電力付加効率を向上
する効果がある。
【0061】
【発明の効果】本発明によれば、小型でかつ異なる二つ
の周波数において動作する高周波増幅器モジュール用に
好適なDCバイアス回路を得ることができる。これによ
り、デュアルバンド対応の携帯電話機に最適な高周波電
力増幅器モジュールを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による高周波電力増幅器モジュールの第
1の実施例を示す回路構成図である。
【図2】電力増幅器モジュールの従来例を示す回路構成
図である。
【図3】DCバイアス回路の従来例を示す回路構成図で
ある。
【図4】本発明による高周波電力増幅器モジュールの第
2の実施例を示す回路構成図である。
【図5】図1に示したDCバイアス回路を開放状態にす
るために、DCバイアス回路を構成する2本の伝送線路
が満足すべき条件範囲を説明する特性線図である。
【図6】図1に示したDCバイアス回路を開放状態にす
るために、DCバイアス回路を構成する伝送線路と容量
素子が満足すべき条件範囲を説明する特性線図である。
【図7】図1に示したDCバイアス回路を開放状態にす
るために、DCバイアス回路を構成する2本の伝送線路
と容量素子が満足すべき別の条件範囲を説明する特性線
図である。
【図8】図4に示したDCバイアス回路を開放状態にす
るために、DCバイアス回路を構成する伝送線路が満足
すべき条件範囲を説明する特性線図である。
【図9】図4に示したDCバイアス回路を開放状態にす
るために、DCバイアス回路を構成する伝送線路と容量
素子が満足すべき条件範囲を説明する特性線図である。
【図10】本発明による高周波電力増幅器モジュールの
第1の実施例の変形例を示す回路構成図である。
【図11】図1に示したDCバイアス回路のインピーダ
ンス特性を示す特性線図である。
【図12】本発明によるDCバイアス回路の第3の実施
例のインピーダンス特性を示す特性線図である。
【図13】本発明によるDCバイアス回路の第4の実施
例のインピーダンス特性を示す特性線図である。
【符号の説明】
16,17…伝送線路、21…初段のトランジスタ、2
2…出力段のトランジスタ、24…ストリップ線路、2
6…バイパスコンデンサ、27…入力整合回路、28…
段間整合回路、29…出力整合回路、30,32…DC
バイアス回路、40…出力整合回路、200,201…
DCバイアス回路、AMP11…駆動段増幅器、C2,C
3…容量素子、C11,C12,C13,C14,C15…チップ
コンデンサ、C41,C42…チップコンデンサ、L11,L
12,L41,L42…線路長、M11,M12,M13,M41…マ
イクロストリップ線路、Q11…高出力トランジスタ、R
11…抵抗素子、S2,S3…伝送線路の長さ。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高出力トランジスタからの高周波出力電力
    を取り出す出力整合回路と、高出力トランジスタに電圧
    を供給するDCバイアス回路を具備する高周波電力増幅
    器モジュールにおいて、 DCバイアス回路を少なくとも第1及び第2の伝送線路
    と第1及び第2の容量素子により構成し、 第1の伝送線路の一端をA、他端をBとし、第2の伝送
    線路の一端をC、他端をDとして、第1の伝送線路の一
    端Aを電圧源端子に接続すると共に他端Bを出力整合回
    路に接続し、第2の伝送線路の一端Cを接地端子もしく
    は電圧源端子に接続すると共に他端Dを第1の容量素子
    を介して前記他端Bに接続し、第2の容量素子を前記電
    圧源端子と接地端子との間に接続し、少なくとも一つの
    動作周波数をfoとしたとき、該動作周波数foに対して
    A−B間およびC−D間の各線路長が0.106波長以
    上かつ0.178波長以下であり、前記第1及び第2の
    伝送線路の特性インピーダンスをZoとして第1の容量
    素子の容量値が0.35/(2πfo・Zo)以上かつ0.
    5/(2πfo・Zo)以下であることを特徴とする高周波
    電力増幅器モジュール。
  2. 【請求項2】前記電圧源端子を高周波的に接地した状態
    で、前記第1の伝送線路の他端Bから前記DCバイアス
    回路を見込んだとき、前記動作周波数foと異なる動作
    周波数をf2として、二つの動作周波数foとf2の2点
    においてインピーダンス特性が開放となるように前記動
    作周波数f2の値を前記動作周波数foの1.40倍以上
    かつ2.36倍以下に設定して成る請求項1記載の高周
    波電力増幅器モジュール。
  3. 【請求項3】高出力トランジスタからの高周波出力電力
    を取り出す出力整合回路と、高出力トランジスタに電圧
    を供給するDCバイアス回路を具備する高周波電力増幅
    器モジュールにおいて、 DCバイアス回路を少なくとも伝送線路と第1及び第2
    の容量素子により構成し、伝送線路の一端をE、他端を
    F、該伝送線路上の一点をGとして、伝送線路の一端E
    を電圧源端子に接続すると共に他端Fを出力整合回路に
    接続し、該伝送線路上の一点Gと接地端子もしくは前記
    電圧源端子との間に第1の容量素子を接続し、第2の容
    量素子を前記電圧源端子と接地端子との間に接続し、少
    なくとも一つの動作周波数をfoとしたとき、該動作周
    波数foに対してG−F間の線路長が1/8波長以上で
    あり、E−G間の線路長が0.046波長以下であり、
    E−F間の線路長が1/8波長より大かつ1/4波長未
    満であり、該伝送線路の特性インピーダンスをZoとし
    たとき、前記第1の容量素子の容量値が1.38/(2
    πfo・Zo)以上であることを特徴とする高周波電力増
    幅器モジュール。
  4. 【請求項4】前記電圧源端子を高周波的に接地した状態
    で、前記伝送線路の一端Fから前記DCバイアス回路を
    見込んだとき、少なくとも前記動作周波数foと、この
    2倍の動作周波数2foとの2点においてインピーダン
    ス特性が開放となるように設定することにより二つの動
    作周波数foと2foで動作するように構成した請求項3
    記載の高周波電力増幅器モジュール。
  5. 【請求項5】高出力トランジスタからの高周波出力電力
    を取り出す出力整合回路と、高出力トランジスタに電圧
    を供給するDCバイアス回路を具備する高周波電力増幅
    器モジュールにおいて、 DCバイアス回路を少なくとも第1及び第2の伝送線路
    と第1及び第2の容量素子により構成し、第1の伝送線
    路の一端をA、他端をBとし、第2の伝送線路の一端を
    C、他端をDとして、第1の伝送線路の一端Aを電圧源
    端子に接続すると共に他端Bを出力整合回路に接続し、
    第2の伝送線路の一端Cを接地端子もしくは電圧源端子
    に接続すると共に他端Dを第1の容量素子を介して第1
    の伝送線路の他端Bに接続し、第2の容量素子を電圧源
    端子と接地端子との間に接続し、一つの動作周波数をf
    o、これと異なる周波数をf2としたとき、動作周波数f
    oに対してA−B間およびC−D間の線路長が0.17
    8波長以下であり、第1及び第2の伝送線路の特性イン
    ピーダンスをZoとしたとき、第1の容量素子の容量値
    が0.35/(2πfo・Zo)以上かつ0.5/(2πfo
    ・Zo)以下であり、第1の伝送線路の他端BからDCバ
    イアス回路を見込んだとき、前記動作周波数foとf2
    2点におけるインピーダンスが前記高出力トランジスタ
    の出力インピーダンスの少なくとも20倍であり、動作
    周波数f2の値が動作周波数foの1.40倍以上かつ
    2.36倍以下であり、二つの前記動作周波数foとf2
    で動作することを特徴とする高周波電力増幅器モジュー
    ル。
  6. 【請求項6】高出力トランジスタからの高周波出力電力
    を取り出す出力整合回路と、高出力トランジスタに電圧
    を供給するDCバイアス回路を具備する高周波電力増幅
    器モジュールにおいて、 DCバイアス回路を少なくとも伝送線路と第1及び第2
    の容量素子により構成し、伝送線路の一端をE、他端を
    F、該伝送線路上の一点をGとして、伝送線路の一端E
    を電圧源端子に接続すると共に他端Fを出力整合回路に
    接続し、該伝送線路上の一点Gと接地端子もしくは電圧
    源端子との間に第1の容量素子を接続し、第2の容量素
    子を前記電圧源端子と接地端子との間に接続し、少なく
    とも一つの動作周波数をfoとしたとき、該動作周波数
    oに対してE−G間の線路長が0.046波長以下で
    あり、E−F間の線路長が1/4波長未満であり、該伝
    送線路の特性インピーダンスをZoとしたとき、前記第
    1の容量素子の容量値が1.38/(2πfo・Zo)以上
    であり、前記電圧源端子を高周波的に接地した状態で、
    前記伝送線路の他端FからDCバイアス回路を見込んだ
    とき、少なくとも前記動作周波数foと、この2倍の動
    作周波数2foとの2点におけるインピーダンスが前記
    高出力トランジスタの出力インピーダンスの少なくとも
    20倍であり、二つの動作周波数foと2foで動作する
    ことを特徴とする高周波電力増幅器モジュール。
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