JPH111120A - 車両用換気装置 - Google Patents

車両用換気装置

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Publication number
JPH111120A
JPH111120A JP15536597A JP15536597A JPH111120A JP H111120 A JPH111120 A JP H111120A JP 15536597 A JP15536597 A JP 15536597A JP 15536597 A JP15536597 A JP 15536597A JP H111120 A JPH111120 A JP H111120A
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JP
Japan
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vehicle
vent duct
luggage
duct
opening
Prior art date
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Application number
JP15536597A
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English (en)
Inventor
Yoshinori Noritake
義典 則武
Arata Kakiuchi
新 垣内
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
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Publication of JPH111120A publication Critical patent/JPH111120A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両内部の換気用のベントダクトがラゲージ
トリムやラゲージルーム内の荷物等によって塞がれて換
気効率が低下するのを防止する。 【解決手段】 リアクォータパネルに取付けられるベン
トダクト10は、枠体24の側板30及び中央部のリブ
36から、車両内方側へ向けて突設された複数のリブ4
8、50が一体に形成されている。リブの先端48A、
50Aは、枠体24の周縁から所定の長さ突出してお
り、ラゲージトリムや荷物等の閉塞物がベントダクトに
接近したときに当接して、枠体と閉塞物との間に所定の
間隔を確保できるようになっており、枠体の開口が閉塞
物によって塞がれることによる換気効率の低下を防止し
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両内部の空気を
車外へ排出する車両用換気装置に係り、詳細には、クォ
ータパネルに設けたダクトによって換気を行う車両用換
気装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に車両には、車室内を換気するため
の換気装置が設けられている。この換気装置には、車両
のリアクォータパネルに換気用のダクトを設けたものが
ある。
【0003】ダクトによって車室内の換気を行う換気装
置では、車両走行時の動圧等によって車室内の空気がこ
のダクトの開口から車外へ流出するようにしている。ま
た、車室内に外気が導入されたときには、導入される外
気によって車室内の空気がダクトの開口から押し出され
るように排出される。さらに、ドアガラスを閉めた状態
でドアを開閉するときには、ダクトによって車室内の空
気の圧力が変化するのを防止でき、これによってスムー
ズなドアの開閉が可能となっている。
【0004】このようなダクトは、車両のリアクォータ
パネルの一方または双方に設けられ、車両の外観品質が
損ねられるのを防止するために、リアバンパに隠れる位
置に設けられており、車室内の空気は、ラゲージルーム
を通過して、ダクトから車外へ排出されるようになって
いる。
【0005】一方、ラゲージルームないには、クォータ
パネルがラゲージトリムやラゲージマットによって覆わ
れており、ダクトもラゲージトリムやラゲージマットに
隠されている。
【0006】例えば、ラゲージルームのフロアが低いと
きには、リアバンパの位置がラゲージルームのフロア近
傍かフロアより上になるので、ダクトはラゲージトリム
に隠れる位置となっており、車室内の空気は、クォータ
パネルとラゲージトリムの間を通過してダクトから排出
される。
【0007】また、ラゲージルームのフロアが高いとき
には、クォータパネルと、リアフロアサイドパネルの空
間を介して空気が排出されるように、リアフロアサイド
パネルに対向する位置にダクトが設けられ、クォータパ
ネルとリアフロアサイドパネルの空間がラゲージマット
によって隠されている。
【0008】ところで、ラゲージルーム内には、荷物が
収容されるが、この荷物によってラゲージトリムがクォ
ータパネル側へ押され、クォータパネルとラゲージトリ
ムの間の空間が狭められてしまうことがある。このと
き、ダクトがラゲージトリムに対応する位置に取付けら
れていると、ダクトの開口がラゲージトリムによって塞
げれてしまい、十分な換気面積を確保することができな
くなってしまうことがある。
【0009】また、ラゲージマットの下に設けられてい
るクォータパネルとリアフロアサイドパネルとの間の空
間には、車両整備や洗車等を行うための用品が備品
(物)として収容されておかれ易い。このようなラゲー
ジマットの下の空間に物を収容させることにより、上記
用品がラゲージルーム内で散らばったり、車両走行に応
じて転がるのを防止することができる。
【0010】しかし、リアフロアサイドパネルに対向し
た位置にダクトを設けておくと、クォータパネルとリア
フロアサイドパネルの間に収容されている用品によって
ダクトの開口の一部が塞がれて換気能力を低下させてし
まうことがある。
【0011】このようなダクトの開口の一部ないし全部
が塞がれることにより、ダクトによる換気能力が低下し
てしまうと、車室内へ新鮮な外気が導入されにくくな
る。またドアガラスを閉めた状態でドアを開閉しようと
するときには、ドアが閉まり難くなるなどの問題が生じ
る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事実に鑑
みてなされたものであり、ラゲージルーム内に収容され
る荷物等によってクォータパネルに設けている換気装置
のダクトが塞がれてしまうことによる換気効率の低下を
防止する車両用換気装置を提案することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
車両のラゲージルームに隣接する外板に設けられたベン
トダクトによって車室内を換気する車両用換気装置であ
って、前記ベントダクトに車両内方側へ向けて突出する
複数の突出部を所定間隔で設けていることを特徴とす
る。
【0014】この発明によれば、クォータパネル等の外
板に取付けるベントダクトに、車両内方側へ向けて突出
する複数の突出部を設けている。これにより、例えばラ
ゲージトリムやラゲージルーム内の荷物や用品が、ベン
トダクトを塞ごうとしたときに、この突出部の先端に当
接する。これによってベントダクトの車両内方側の開口
とラゲージトリムや荷物との間に空間が確保され、ベン
トダクトの開口が塞がれてしまうのを防止することがで
きる。
【0015】請求項2に係る発明は、前記突出部が前記
ベントダクトの車両内方側の開口周縁ないし開口内の格
子から一体に突設されたリブであることを特徴とする。
【0016】この発明によれば、突出部をベントダクト
から突出するリブとしてベントダクトに一体で形成して
いる。ベントダクトは、一般に樹脂成形によって形成し
ており、このときに、車室内方側へ突出するリブを形成
する。リブはベントダクトに簡単に形成することがで
き、このリブによってラゲージトリム等がベントダクト
の車室内方側の開口を塞いでしまうのを防止することが
でできる。
【0017】請求項3に係る発明は、前記突出部が前記
ベントダクトの車両内方側の開口周縁ないし開口内の格
子に、連結手段を介して取付けたことを特徴とする。
【0018】この発明によれば、突出部を連結手段によ
ってベントダクトに連結して取付ける。これによって、
従来のベントダクトを用いても、ラゲージトリム等によ
って車両内方側の開口が塞がれて換気効率が低下してし
まうのを確実に防止することができる。
【0019】このようにベントダクトの車両内方側の開
口がラゲージトリム等によって塞がれてしまうのを防止
する突出部の突出長さ及び隣接する突出部の間隔は、突
出部の先端にラゲージトリム等が当接したときに、突出
部の間にベントダクトの車両内方側の開口に応じた面積
の開口部が形成されるように設ければ良く、ベントダク
トの形状等に応じて任意に設定するものであって良い。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照しながら本発明
の実施の形態を説明する。図1乃至図4には、本実施の
形態に適用したクォータベントダクト(以下「ベントダ
クト10」と言う)が示されている。なお、各図に示さ
れる矢印UP方向は車両上下方向の上方側を示し、矢印
IN方向は車両内方側(車幅方向の内方側)をそれぞれ
示している。
【0021】図3及び図4に示されるように、このベン
トダクト10は、車両12の外板であるリアクォータパ
ネル14に取付けられ、これによって、車両12の車室
16やラゲージルーム18の換気を行う車両用換気装置
20が形成される。なお、ベントダクト10は車両12
の左右のリアクォータパネル14の両方ないし何れか一
方に取付けられる。
【0022】このベントダクト10の取付け位置は、車
両12のリアクォータパネル14がリアバンパ14Aと
重なる位置となっており、これによって、ベントダクト
10がリアバンパ14Aによって隠され、ベントダクト
10が車両12の外観品質を損ねることがないようにさ
れている。
【0023】図1及び図2に示されるように、ベントダ
クト10は、略矩形形状のフランジ板22の中央部に略
矩形筒体形状の枠体24が一体に形成されている。枠体
24は内部が開口されており、この開口が換気時の空気
の通路となるダクトを形成している。
【0024】枠体24は、上端が庇部26となってお
り、下端に受け部28が形成されており、庇部26及び
受け部28のそれぞれが車両内方側へ突設されている。
受け部28は、車両内方側の端部が上方へ向けられて屈
曲されており、ベントダクト10を通過して車両の外部
から入り込む塵や埃等を受け止める役目をしている。ま
た、枠体24は、庇部26及び受け部28の間が側板3
0によって連結されている。
【0025】この枠体24は、庇部26と受け部28の
間が仕切り板32、34によって上下に3分割されてい
る。また、枠体24内には、庇部26と受け部28の間
に掛け渡されて仕切り板32、34のそれぞれを連結す
るリブ36、38が形成されている。枠体24内には、
仕切り板32、34及びリブ36、38によって格子状
に仕切られたグリル40が形成されている。なお、本実
施の形態では、リブ36が枠体24の中央部に配置され
ており、リブ38がリブ36を挟んで両側に2本ずつ設
けているが、ベントダクト10に設けられるグリル40
の形状はこれに限定するものではない。
【0026】図4に示されるように、上方の仕切り板3
2は、車両内方側に偏寄して設けられており、また、下
側の仕切り板34は、仕切り板32よりも、車両外方に
偏寄して設けられている。
【0027】一方、図1、図2及び図4に示されるよう
に、リブ36、38の車両外側の端辺は、庇部26と仕
切り板32の間、仕切り板32、34の間及び仕切り板
34と受け部28の間のそれぞれで、下方側が徐々に車
両外方側となるように所定の角度で傾斜されている。
【0028】すなわち、庇部26と仕切り板32の間で
は、それぞれのリブ36、38の上端部が庇部26の車
両内方側の先端部に連結され、下端部が仕切り板32の
車両外方側の端部に連結されるように車両外側の辺が斜
めに傾斜されている。また、リブ36、38は、仕切り
板32と仕切り板34の間で、上方の仕切り板32の車
両内方側の端部と下方の仕切り板34の車両外方側の端
部に連結され、さらに、仕切り板34と受け部28の間
で、仕切り板34の車両内方側の端部と受け部28の車
両外方側の端部にそれぞれ連結されて、車両外方側の端
辺が所定の角度で傾斜されている。
【0029】一方、仕切り板32、34によって3つに
分割された開口のそれぞれには、薄肉羽板状のバタフラ
イ42、44、46が配置されている。バタフライ42
〜46のそれぞれは、上端部が庇部26ないし仕切り板
32、34の車両内方側の下面に連結され、リブ36、
38の傾斜に沿って垂下されている。バタフライ42〜
46は、ゴム等の弾性体や樹脂等によって薄肉のシート
状に形成されており、枠体24内を通過する空気によっ
て捲り上げられるようになっている。
【0030】バタフライ42〜46は、仕切り板32、
34によって分割された枠体24内の開口を閉塞してお
り、ベントダクト10より車両外方側の空気が枠体24
内を通過しようとしたときに、リブ36、38によって
押えられて車両内方側へ大きく捲れるのが阻止される。
これによって、ベントダクト10を通過して車外の空気
と共に車外の埃や塵が車両内へ入り込むのを抑えてい
る。
【0031】一方、車両内方側の空気がベントダクト1
0を通過するときには、この空気によってバタフライ4
2〜46が捲り上げられるようになっており、これによ
り、車両内部の空気を車外へ容易に排出できるようにな
っている。
【0032】ところで、ベントダクト10の枠体24の
周縁の側板30及び中央部のリブ36には、突出部とし
て車両内方側へ突出されたリブ48、50が形成されて
いる。
【0033】リブ36には、仕切り板34の上方側にリ
ブ48が突設され、さらに、庇部26の下方側にリブ5
0が突設されて一体形成されている。また、枠体24の
側板30には、リブ36に一体に形成されているリブ4
8、50に並んでリブ48、50がそれぞれ一体に形成
されている。
【0034】ベントダクト10では、ベントダクト10
の枠体24の車両内方側に閉塞物が接近したときに、こ
の閉塞物がリブ48、50の先端48A、50Aに当接
することにより、枠体24への閉塞物接近を阻止するよ
うになっている。ベントダクト10では、リブ48、5
0の先端48A、50Aに当接したときに、閉塞物と枠
体24の間に所定の隙間(開口)が確保されるようにな
っている。すなわち、リブ48、50の先端48A、5
0Aに当接した閉塞物と枠体24の間には、車両内部の
空気が枠体24内の開口へ向けて流れる通路が確保され
るようになっている。
【0035】このようなリブ48、50の突出量である
高さD(例えば図4に示す枠体24の車両内方側先端か
らの突出高さ)及び形状等は、リブ48、50の先端4
8A、50Aに閉塞物が当接したときに枠体24の車両
内方側の端部と閉塞物との間で所定の開口(例えば開口
面積)が確保されるように、実験結果によって決定され
ている。
【0036】例えば、ベントダクト10では、車両前後
方向からみたときにリブ48、50が幅広となっている
ため、車両前後方向から見たときの枠体24と閉塞物と
の隙間が狭くなる。しかし、ベントダクト10を車両上
下方向に沿って見たときは、リブ48、50の肉厚が小
さいため、枠体24と閉塞物との間に空気の通過するス
ペースを十分に確保できるようになっている。すなわ
ち、リブ48、50によって確保される枠体24と閉塞
物の隙間は、枠体24の周囲の全域で所望の開口が確保
されるようにし、一部が狭くても他の部分で不足分を補
うように形成することができる。
【0037】図4に示されるように、ベントダクト10
は、車両12のリアクォータパネル14に形成された開
口部54に嵌め込まれる。このとき、フランジ板22が
リアクォータパネル14の車両外方側の面に配置され、
枠体24が開口部54から車両内方側へ挿入される。
【0038】なお、リアクォータパネル14へのベント
ダクト10の取付けは、従来公知の任意の方法を用いる
ことができ、本実施の形態では、リアクォータパネル1
4へのベントダクト10の取付けのために、ベントダク
ト10に一体に形成するなどして設ける止め具等の図示
及び説明を省略している。
【0039】一方、図5に示されるように、車両12の
ラゲージルーム18の床面が低いときには、車両のリア
バンパ14Aの相対位置が高くなる。このため、ベント
ダクト10は、上部側がラゲージトリム52に対応する
位置で、リアクォータパネル14に形成された開口部5
4へ装着される。この開口部54は、リアクォータパネ
ル14がリアバンパ14Aに隠される位置となってい
る。
【0040】これにより、リアクォータパネル14に取
付けられたベントダクト10は、リアバンパ14Aによ
って隠され、車両内方側からはラゲージトリム52によ
って隠される。
【0041】車両の内部(車室16ないしラゲージルー
ム18内)の空気は、リアクォータパネル14とラゲー
ジトリム52の間の空間へ入り込むと、ベントダクト1
0から車両外方へ排出される。
【0042】また、図6に示されうように、ラゲージル
ーム18の床面が高いときには、リアバンパ14Aの相
対位置がラゲージルーム18の床面よりも下がる。この
ときには、ラゲージルーム18の床面を形成するリアフ
ロアパネル56から下方へ向けて延設されたリアフロア
サイドパネル58に対向する位置に開口部54が設けら
れる。
【0043】この開口部54は、車両外方側がリアバン
パ14Aに覆われるようになっており、この開口部54
へ取付けたベントダクト10は、リアバンパ14Aによ
って隠される。また、ラゲージルーム18の床面(リア
フロアパネル56の上面)には、ラゲージマット60が
敷かれるようになっており、リアクォータパネル14と
リアフロアサイドパネル58の間の空間の上方は、この
ラゲージマット60によって覆われ、ベントダクト10
は、ラゲージマット60によって隠される。
【0044】このようにリアフロアサイドパネル58に
対向する位置にベントダクト10を取付けたときには、
車両12の内部の空気は、リアクォータパネル14とリ
アフロアサイドパネル58の間の空間に入り込むと、こ
こからベントダクト10を介して車両12の外方へ排出
される。
【0045】ところで、ラゲージルーム18には、荷物
62等が収容される。図5に二点鎖線で示されるよう
に、ラゲージトリム52は、通常ベントダクト10のリ
ブ48、50の先端48A、50Aから大きく離れてい
る。
【0046】ここで、この荷物62が移動するなどして
ラゲージトリム52を押すことにより、ラゲージトリム
52は、車両の外方側のリアクォータパネル14に接近
する(図5に実線で示す)。このとき、ラゲージトリム
52が大きく移動すると、ラゲージトリム52とベント
ダクト10の隙間が狭められ、ついにはラゲージトリム
52がベントダクト10の枠体24に当接して、ベント
ダクト10の開口を狭めたり閉塞してしまうことがあ
る。すなわち、ベントダクト10をラゲージトリム52
に対応する位置に取付けたときには、ラゲージトリム5
2がベントダクト10の開口を閉塞する閉塞物となる恐
れがある。ベントダクト10の開口が狭められることに
より、換気効率は大きく低下する。
【0047】しかし、ベントダクト10には、リブ4
8、50が設けられており、ラゲージトリム52は、リ
アクォータパネル14へ向けて押されたときに、リブ4
8、50の先端48A、50Aに当接すると、リアクォ
ータパネル14へ向けた移動が阻止される。これによ
り、リブ48、50の先端48A、50Aに当接したラ
ゲージトリム52と枠体24の間に、所定の隙間が確保
される。
【0048】一方、ラゲージルーム18内に敷かれるラ
ゲージマット60は、特に周縁部が容易に捲れるように
なっており、このために、図6に示されるように、ラゲ
ージマット60によって隠されているリアクォータパネ
ル14とリアフロアサイドパネル58の空間には、乗員
がワックスや洗剤等の間の洗車のための用品や、車両整
備のための種々の工具などの比較的小さい備品を収容し
てしまうことがある。これによって、備品(荷物64)
がラゲージマット60上に散乱するのを防止できる。ま
た、ラゲージルーム18内に収容されていた荷物64が
リアクォータパネル14とリアフロアサイドパネル58
の間の空間に落ち込むことがある。
【0049】このような荷物64は、リアフロアサイド
パネル58に対応する位置に取付けられたベントダクト
10の開口を塞ぐ閉塞物となってしまう。このとき、ベ
ントダクト10には、リブ48、50が形成されている
ため、リブ48、50が荷物64の枠体24への接近を
阻止し、枠体24と荷物64との間に所定の隙間を確保
するようになっている。
【0050】このように、ベントダクト10は、リブ4
8、50の先端48A、50Aにラゲージトリム52や
荷物64等の閉塞物を当接させることにより、これらの
枠体24への接近を阻止し、枠体24と閉塞物との(ラ
ゲージトリム52や荷物64等)との間に、車両12の
内部の換気に必要な空間を確保する。これによって、ベ
ントダクト10の開口が閉塞物によって塞がれることに
よる換気効率の低下を確実に防止するようになってい
る。
【0051】したがって、例えばベントダクト10によ
る換気効率が低下することによって生じる車室内への新
鮮な空気の導入量の低下や、車室内を空調するときの空
調機の空調能力の低下を防止することができ、車室内を
所望の空調状態に保つことができる。
【0052】また、ベントダクト10による換気効率が
低下することにより、車両12のドア12A(図3参
照)のスムーズな開閉が困難となることがある。すなわ
ち、換気能力が低下することにより、ドア12Aを閉め
ようとするときに、車室16内の空気の圧力が高くなっ
てドア12Aが押されてしまうことにより、ドア12が
閉めにくくなる。
【0053】これに対して、ベントダクト10では、閉
塞物によって換気能力が低下してしまうことがないの
で、常にドア12Aのスムーズな開閉が可能となる。
【0054】一方、車両12のドア12Aを開くときな
どには、ベントダクト10から車両外部の空気が入り込
む。このような外気は、バタフライ42〜46の周縁に
生じる隙間から入り込むが、バタフライ42〜46によ
って必要以上に外気が入り込むのが阻止される。
【0055】また、リアバンパ14Aとリアクォータパ
ネル14の間には、リアバンパ14Aの下部とリアクォ
ータパネル14の隙間から水が進入することがある。こ
の水が、ベントダクト10から車両内部に入り込むこと
がある。この場合、ベントダクト10は、受け部28が
車両内方側へ突出し、さらに車両内方側の先端が上方へ
向けて湾曲されている。したがって、受け部28によっ
てベントダクト10の開口から入り込んだ水を受けるこ
とができ、車両内部への水の進入を確実に防ぐことがで
きる。さらに、ベントダクト10の受け部28は、車両
内部への塵や埃の進入を少なからず防ぐ役割も果たして
いる。
【0056】このように、ベントダクト10は、水や外
気と共に入り込んだ塵や埃によってラゲージルーム18
内や車室16内を汚したり、ラゲージルーム18内や車
室16内の空気を汚してしまうのを確実に防止すること
ができる。
【0057】なお、本実施の形態に適用した車両用換気
装置20に設けられるベントダクト10は、本発発明の
構成を限定するものではない。すなわち、本発明に適用
されるベントダクトの構造は、突出部によって閉塞物と
の間に所定の間隙を形成するものであれば任意の構造を
適用できる。
【0058】このような本発明は、閉塞物とベントダク
トの間の所定の隙間を形成するための、突起部を取付け
るようにしたものであってもよい。以下に、図7(A)
乃至図7(C)を参照しながら、本発明のベントダクト
の適用例を説明する。
【0059】図7(A)には、任意の形状の一例とする
ベントダクト70を示している。このベントダクト70
は、フランジ板72に2つのグリル74が形成されてい
る。それぞれのグリル74は、枠体76の内部で格子を
形成する複数のリブ78が設けられており、それぞれの
リブ78の車両外方側には、図示しないバタフライが設
けられている。このベントダクト70には、枠体76の
上部に車両内方側の面にスリット状の係合孔80が連結
手段として設けられている。
【0060】図7(B)に示されるように、係合孔80
の内部は、例えば開口高さが徐々に広げられた後、開口
高さが徐々に狭められた略ひし形形状となっている。
【0061】一方、図7(A)及び図7(B)に示され
るように、このベントダクト70には、突出部としてプ
レート82が取付けられる。このプレート82は、中央
部に切欠き82Aが形成され、平面形状が略略コ字状と
なっている。このプレート82の基部82Bには、鍵部
84が形成されている。この鍵部84は、係合孔80に
対応して、例えば突出方向に沿った中間部が厚肉とさ
れ、さらに先端へ向けて徐々に薄肉とされた略ひし形形
状となっている。
【0062】プレート82は、鍵部84を枠体76に形
成した係合孔80へ圧入して取付けられる。これによ
り、ベントダクト70には、プレート82が車両内方側
へ向けて突設される。
【0063】このように形成したベントダクト70を用
いても、ラゲージトリム52や荷物64が閉塞物として
接近しても、これらがプレート82の先端に当接するこ
とにより換気に必要な空間を確保でき、換気効率が低下
してしまうことがない。
【0064】なお、ベントダクト70には、連結手段と
して凹部となる係合孔80と凸部となる鍵部84を用い
たが、連結手段は、ベントダクトと突出部とが略一体と
なるように連結する構成であれば、任意の構造が適用で
きる。
【0065】例えば、図7(C)に示されるように、プ
レート82にクランプ部86を形成し、このクランプ部
86によってベントダクトの枠体76を挟むようにして
も良い。
【0066】また、本発明として適用される突出部は、
ベントダクトと閉塞物との間に所望の隙間を形成するも
のであれば、任意の形状であって良い。例えば、複数の
シャフトをベントダクトに形成した挿入孔へ挿入するな
どしてもよい。
【0067】このように連結手段を用いることにより、
従来構造のベントダクトに所望の突出部を形成すること
ができ、これによって、ベントダクトの開口が閉塞され
ることによる換気効率の低下を確実に防ぐことができ
る。
【0068】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明によれば、ベ
ントダクトに車両の内方側へ突出する突出部を設けるこ
とにより、ベントダクトの換気用の開口部が塞がれて、
換気能力が低下してしまうのを確実に防止することがで
きる。これによって、車両のドアの開閉をスムーズに行
うことができると共に、乗員の要求に応じて、車室内へ
新鮮な外気を導入することができる優れた効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に適用したベントダクトを示す車
両内方側から見た概略斜視図である。
【図2】ベントダクトの車両外方側から見た概略斜視図
である。
【図3】ベントダクトが設けられる車両の概略斜視図で
ある。
【図4】車両の上下方向にそって切断したベントダクト
の概略断面図である。
【図5】ベントダクトの取付けの一例を示す車両の上下
方向に沿った概略断面図である。
【図6】ベントダクトの取付けの図5とは異なる一例を
示す車両の上下方向に沿った概略断面図である。
【図7】(A)は本発明が適用されるベントダクトの他
の一例を示す車両内方側から見た概略断面図、(B)は
図7(A)のベントダクトへのプレートの取付けを示す
要部断面図、(C)はベントダクトへのプレートの取付
けの他の一例を示す要部断面図である。
【符号の説明】
10 ベントダクト 12 車両 14 リアクォータパネル(外板) 18 ラゲージルーム 20 車両用換気装置 24 枠体 40 グリル 48、50 リブ(突出部) 52 ラゲージトリム 64 荷物 70 ベントダクト 76 枠体 80 係合孔(連結手段) 82 プレート(突出部) 84 鍵部(連結手段) 86 クランプ部(連結手段)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両のラゲージルームに隣接する外板に
    設けられたベントダクトによって車室内を換気する車両
    用換気装置であって、前記ベントダクトに車両内方側へ
    向けて突出する複数の突出部を所定間隔で設けているこ
    とを特徴とする車両用換気装置。
  2. 【請求項2】 前記突出部が前記ベントダクトの車両内
    方側の開口周縁ないし開口内の格子から一体に突設され
    たリブであることを特徴とする請求項1に記載の車両用
    換気装置。
  3. 【請求項3】 前記突出部が前記ベントダクトの車両内
    方側の開口周縁ないし開口内の格子に、連結手段を介し
    て取付けたことを特徴とする請求項1に記載の車両用換
    気装置。
JP15536597A 1997-06-12 1997-06-12 車両用換気装置 Pending JPH111120A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005195262A (ja) * 2004-01-08 2005-07-21 Hitachi Home & Life Solutions Inc 空気調和機
KR101142625B1 (ko) 2007-10-19 2012-05-11 테에르베 오토모티브 일렉트로닉스 운트 콤포넌츠 게엠베하 배기 장치
US9849754B2 (en) 2014-05-12 2017-12-26 Hyundai Motor Company Air extractor grill for vehicle
US9889722B2 (en) 2013-12-17 2018-02-13 Hyundai Motor Company Air exhaust device for vehicle body panel
JP2019064448A (ja) * 2017-09-29 2019-04-25 トヨタ自動車株式会社 車両側部構造

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